JP2013160144A - 燃料の着火/失火判定方法および排気加熱装置 - Google Patents

燃料の着火/失火判定方法および排気加熱装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気通路に添加された燃料の着火または失火の判定が外乱によって信頼性の乏しいものとなる。
【解決手段】排気浄化装置26よりも上流側の排気通路23aに燃料を添加するための燃料添加弁22aと、この燃料添加弁22aから添加された燃料を着火させるための発熱部を排気通路23aに有するグロープラグ22bとを具え、排気浄化装置26に導かれる排気を加熱するための本発明による排気加熱装置22は、グロープラグ22bの発熱部の温度を取得する発熱部温度センサー28と、グロープラグ22bよりも上流側の排気温を取得する排気温センサー29と、これら発熱部温度センサー28および排気温センサー29により取得された情報に基づき、燃料添加弁22aから排気通路23aに添加された燃料の着火または失火を判断する着火/失火判定部15jとをさらに具える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加し、この燃料を着火手段の発熱部によって着火させる際に、燃料の着火または失火を判断する方法ならびに排気浄化装置に導かれる排気の加熱装置に関する。
内燃機関に対する厳しい排気規制に対処するため、内燃機関の始動時に排気浄化装置を構成する酸化触媒の活性化を促進させたり、内燃機関の運転中にその活性状態を維持したりすることが必要となっている。このため、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に排気加熱装置を組み込んだ内燃機関が特許文献1などで提案されている。この排気加熱装置は、排気中に加熱ガスを生成し、この生成された加熱ガスを下流側の排気浄化装置に供給することにより、酸化触媒の活性化およびその活性状態を維持するようにしたものである。このため、排気加熱装置は、燃料を排気通路に添加する燃料添加弁と、この燃料を加熱して着火させることにより、加熱ガスを生成させるグロープラグなどの着火装置とを一般的に有する。
また、特許文献1においては、着火装置よりも排気通路の下流側に温度センサーを配し、この温度センサーによる検出信号の変化に基づいて燃料添加弁の異常、より具体的には弁体の固着(開状態または閉状態)を把握することも開示されている。
特開2011−080399号公報
上述した引用文献1を含む従来の排気加熱装置においては、排気通路に添加された燃料を着火手段によって着火させ、これにより高温となった排気を下流側の排気浄化装置へと導くようにしている。しかしながら、車両の運転状態によっては燃料がうまく着火せず、未燃状態の燃料が排気浄化装置へと導かれる結果、排気浄化装置に悪影響を与える可能性がある。このため、高出力の着火手段を採用してどのような運転状態であっても燃料を確実に着火させるようにするか、あるいは排気通路に添加された燃料が着火手段によって着火しているか否かを確認できるようにすることが望まれる。しかしながら、高出力の着火手段を採用することは、無駄な電力消費を引き起こす可能性があるため、一般的には着火の有無を確認して失火状態の場合に何らかの対策を取ることが好ましいと言えよう。
引用文献1においては、着火装置よりも排気通路の下流側に配された温度センサーによって火炎の検出、つまり燃料添加弁から排気通路に添加された燃料の着火状態を把握することが可能である。しかしながら、着火手段によって火炎が生成し、温度センサーの出力値が変化するまでには時間的な遅れがある。しかも、車両の運転状態によっては排気通路を流れる排気の流量によって火炎の伝播状態が変化するため、温度センサーが高温の火炎にさらされない限り、燃料が着火状態であったとしても直ちにそれを判定することが困難である。
本発明の目的は、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加し、この燃料を着火手段の発熱部によって着火させる際に、燃料の着火または失火をより確実に判定し得る方法を提供することにある。また、この方法を用いて排気浄化装置に導かれる排気を加熱するための装置を提供することも本発明の目的に含まれる。
本発明の第1の形態は、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加し、この燃料を着火手段の発熱部によって着火させるに際し、燃料の着火/失火を判定する方法であって、前記着火手段の発熱部の温度を取得するステップと、前記着火手段よりも上流側の排気温を取得するステップと、前記着火手段の発熱部の温度およびこれよりも上流側の排気温に基づき、前記排気通路に添加された燃料の着火または失火を判断するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明において、燃料添加弁から排気通路に燃料を添加した場合、これが着火していると着火手段の発熱部の温度降下が少なく、逆に失火していると発熱部の温度降下が大きくなる傾向を持つ。しかしながら、着火手段よりも上流側の排気温の状態によって、着火手段の発熱部の温度変化も影響を受けるため、着火手段よりも上流側の排気温の状態を加味して発熱部の温度変化の状態を把握し、排気通路に添加された燃料が着火しているのか、あるいは失火しているのかを判断する。
また、本発明の第2の形態は、排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加するための燃料添加弁と、この燃料添加弁から添加された燃料を着火させるための発熱部を前記排気通路に有する着火手段とを具え、前記排気浄化装置に導かれる排気を加熱するための排気加熱装置であって、前記着火手段の発熱部の温度を取得する発熱部温度取得手段と、前記着火手段よりも上流側の排気温を取得する排気温取得手段と、これら発熱部温度取得手段および排気温取得手段により取得された情報に基づき、前記燃料添加弁から前記排気通路に添加された燃料の着火または失火を判断する着火/失火判定部とをさらに具えたことを特徴とするものである。
本発明において、燃料添加弁から排気通路に燃料が添加された場合、発熱部温度取得手段が着火手段の発熱部の温度の降下状態を取得し、排気温取得手段が着火手段よりも上流側の排気温を取得する。着火/失火判定部は、これらの取得情報に基づいて排気通路に添加された燃料が着火しているのか、あるいは失火しているのかを判断する。基本的に、発熱部の温度降下が少ない場合には着火していると判断し、逆に発熱部の温度降下が大きい場合には失火していると判断する。しかしながら、この発熱部の温度は着火手段よりも上流側の排気温によって大きく影響を受けるので、着火手段よりも上流側の排気温を加味して着火/失火の判断が行われる。
本発明の第2の形態による排気加熱装置において、着火手段がその発熱部の温度を制御する温度制御部を有し、この温度制御部は、着火/失火判定部による燃料の着火または失火の判定結果に基づいて発熱部の温度を変更するものであってよい。この場合、温度制御部は、燃料が着火していると着火/失火判定部が判断した場合には着火手段の発熱部の温度を低下させるのに対し、燃料が失火していると着火/失火判定部が判断した場合には着火手段の発熱部の温度を上昇させることが有効である。また、温度制御部は、燃料が失火していると着火/失火判定部が判断した場合の着火手段の発熱部の温度を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された温度よりも高い温度に発熱部の温度を補正する発熱温度補正部とをさらに有することができる。
本発明によると、着火手段の発熱部の温度変化に加えて着火手段よりも上流側の排気温を加味しているので、排気通路に添加された燃料が着火しているのか、あるいは失火しているのかをより正確かつ迅速に判断することができる。
着火手段がその発熱部の温度を制御する温度制御部を有し、この温度制御部が着火/失火判定部による燃料の着火または失火の判定結果に基づいて発熱部の温度を変更する場合、燃料の着火をより確実に行うことができる。
また、着火/失火判定部が着火と判定した場合には温度制御部が発熱部の温度を低下させるのに対し、逆に失火と判定した場合には発熱部の温度を上昇させることにより、無駄なエネルギーの消費や発熱部の劣化をより確実に抑えることができる。
失火と判定した場合の発熱部の温度を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された温度よりも高い温度に発熱部の温度を補正する発熱温度補正部とを温度制御部が有する場合、排気通路に添加された燃料が失火する確率をさらに少なくすることができる。
本発明による排気加熱装置を圧縮点火方式の内燃機関に適用した一実施形態の概略構造を表す模式図である。 図1に示した実施形態における主要部の制御ブロック図である。 燃料添加量と、発熱部の温度およびその変化率と、排気流量と、着火判定閾値補正量との関係を模式的に表すタイムチャートである。 燃料添加量と、発熱部の温度およびその変化率と、発熱部に対する印加電圧との関係を模式的に表すタイムチャートであり、燃料の添加の開始直後に発熱部の温度上昇がある場合を示す。 燃料添加量と、発熱部の温度およびその変化率と、発熱部に対する印加電圧との関係を模式的に表すタイムチャートであり、燃料の添加の開始直後に発熱部の温度降下がある場合を示す。 図1に示した実施形態での制御手順を表すフローチャートである。
本発明による排気加熱装置を圧縮点火方式の多気筒内燃機関に応用した実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、要求される特性に応じてその構成を自由に変更することが可能である。例えば、ガソリンやアルコールまたはLNG(液化天然ガス)などを燃料としてこれを点火プラグにて着火させる火花点火式内燃機関に対しても本発明は有効である。
本実施形態におけるエンジンシステムの主要部を模式的に図1に示し、その主要部の制御ブロックを概略的に図2に示す。なお、図1にはエンジン10の吸排気のための動弁機構や消音器の他に、このエンジン10の補機として一般的な排気ターボ式過給機やEGR装置なども省略されている。また、エンジン10の円滑な運転のために必要とされる各種センサー類もその一部が便宜的に省略されていることに注意されたい。
本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室10a内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。
燃焼室10aにそれぞれ臨む吸気ポート12aおよび排気ポート12bが形成されたシリンダーヘッド12には、吸気ポート12aを開閉する吸気弁13aおよび排気ポート12bを開閉する排気弁13bを含む図示しない動弁機構が組み込まれている。燃焼室10aの上端中央に臨む先の燃料噴射弁11もまた、これら吸気弁13aおよび排気弁13bに挟まれるようにシリンダーヘッド12に組み付けられている。燃料噴射弁11から燃焼室10a内に供給される燃料の量および噴射時期は、運転者によるアクセルペダル14の踏み込み量を含む車両の運転状態に基づいてECU(Electronic Control Unit)15により制御される。アクセルペダル14の踏み込み量は、アクセル開度センサー16により検出され、その検出情報がECU15に出力される。
ECU15は、このアクセル開度センサー16や後述する各種センサー類などからの情報に基づき、車両の運転状態を判定する運転状態判定部15aと、燃料噴射設定部15bと、燃料噴射弁駆動部15cとを有する。燃料噴射設定部15bは、運転状態判定部15aでの判定結果に基づいて燃料噴射弁11からの燃料の噴射量や噴射時期を設定する。燃料噴射弁駆動部15cは、燃料噴射設定部15bにて設定された量の燃料が設定された時期に燃料噴射弁11から噴射されるように、燃料噴射弁11の作動を制御する。
吸気ポート12aに連通するようにシリンダーヘッド12に連結されて吸気ポート12aと共に吸気通路17aを画成する吸気管17の途中には、サージタンク18が形成されている。このサージタンク18よりも上流側の吸気管17には、スロットルアクチュエーター19を介して吸気通路17aの開度を調整するためのスロットル弁20が組み込まれている。また、スロットル弁20よりも上流側の吸気管17には、吸気通路17aを流れる吸気の流量を検出してこれをECU15に出力するエアーフローメーター21が取り付けられている。なお、このエアーフローメーター21に代えて同じ構成の排気流量センサーを後述する排気加熱装置22とシリンダーヘッド12の排気ポート12bとの間に位置する排気管23の部分に取り付けるようにしてもよい。
先のECU15は、スロットル開度設定部15dと、アクチュエーター駆動部15eとをさらに有する。スロットル開度設定部15dは、アクセルペダル14の踏み込み量に加え、先の運転状態判定部15aでの判定結果に基づいてスロットル弁20の開度を設定する。アクチュエーター駆動部15eは、スロットル弁20がスロットル開度設定部15dにて設定された開度となるように、スロットルアクチュエーター19の作動を制御する。
ピストン24aが往復動するシリンダーブロック24には、連接棒24bを介してピストン24aが連結されるクランク軸24cの回転位相、つまりクランク角を検出してこれをECU15に出力するクランク角センサー25が取り付けられている。ECU15の運転状態判定部15aは、このクランク角センサー25からの情報に基づき、クランク軸24cの回転位相やエンジン回転数の他に車両の走行速度などを実時間で把握する。
排気ポート12bに連通するようにシリンダーヘッド12に連結される排気管23は、排気ポート12bと共に排気通路23aを画成する。下流端側に取り付けられた図示しない消音器よりも上流側の排気管23の途中には、燃焼室10a内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化するための排気浄化装置26が取り付けられている。本実施形態における排気浄化装置26は、少なくとも酸化触媒を含むが、この他にDPF(Diesel Particulate Filter)やNOX吸蔵触媒などを組み込むことも可能である。酸化触媒は、主として排気に含まれる未燃ガスを酸化、つまり燃焼させるためのものである。この酸化触媒の出口側の排気通路23aには、酸化触媒を出た排気の温度(以下、これを触媒温度と記述する)を検出してこれをECU15に出力する触媒温度センサー27が組み込まれている。ECU15の運転状態判定部15aは、この触媒温度センサー27からの情報に基づき、酸化触媒が活性状態にあるか否かも把握する。
この排気浄化装置26よりも上流側の排気管23の途中には、加熱ガスを生成してこれを下流側に配された排気浄化装置26に供給し、その活性化および活性状態を維持するための排気加熱装置22が配されている。本実施形態における排気加熱装置22は、燃料添加弁22aと、本発明における着火手段の一部としてのグロープラグ22bとを具えている。この他、燃料供給弁26から供給される燃料を受けてその霧化およびグロープラグ22b側への飛散を促進させるための特許文献1に開示されたような衝突板や、これらよりも下流側の排気通路23aに補助的な酸化触媒を配することも有効である。
燃料添加弁22aは、基本的な構成が通常の燃料噴射弁11と同じものであり、通電時間を制御することによって、任意の量の燃料を任意の時間間隔で排気通路23aにパルス状に供給することができるようになっている。燃料添加弁22aから排気通路23aに供給される1回あたりの燃料の量は、エアーフローメーター21によって検出される吸入空気量および空燃比を含む車両の運転状態に基づき、ECU15の燃料添加設定部15fにより設定される。燃料添加設定部15fはまた、目標とすべき触媒温度と触媒温度センサー27によって検出される現在の触媒温度との差に基づき、排気通路23aに添加すべき燃料量も併せて算出する。この場合、目標とすべき触媒温度は、酸化触媒が活性状態となる最低温度(以下、これを触媒活性最低温度と記述する)が一般的に選択される。
このように、本実施形態では空燃比を吸入空気量と燃料添加弁22aからの燃料添加量とによってECU15の運転状態判定部15aにて算出するようにしている。しかしながら、空燃比センサーを排気通路23aの途中に組み込み、この空燃比センサーからの検出信号から空燃比を読み出すようにしてもよい。
ECU15の燃料添加弁駆動部15gは、燃料添加設定部15fにて設定された量の燃料が設定された周期で燃料添加弁22aから噴射されるように、燃料添加弁22aの作動を制御する。この場合、燃料添加弁22aの作動は、燃料添加を開始してから積算される燃料添加量が燃料添加設定部15fにて設定された燃料添加量に達するまで、基本的に行われる。
燃料添加弁22aから排気通路23aに添加された燃料を着火させるためのグロープラグ22bは、車載の図示しない電源にオン/オフスイッチとしてのECU15のグロープラグ駆動部15hを介して接続している。従って、グロープラグ22bに対する通電および非通電の切り替えは、予め設定されたプログラムに従ってECU15の温度制御部15iを介してグロープラグ駆動部15hにより制御される。本実施形態におけるグロープラグ22bには、その先端側にある発熱部の温度を検出してこれをECU15に出力する発熱部温度センサー28が本発明における発熱部温度取得手段として組み付けられている。
温度制御部は、燃料が失火していると着火/失火判定部が判断した場合の着火手段の発熱部の温度を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された温度よりも高い温度に発熱部の温度を補正する発熱温度補正部とをさらに有することができる。
グロープラグ22bの発熱部の温度を制御するための温度制御部15iは、グロープラグ22bと共に本発明における着火手段の一部を構成する。この温度制御部15iは、運転状態判定部15aに組み込まれた着火/失火判定部15jによる燃料の着火または失火の判定結果に基づいて目標とすべき発熱部の加熱温度(以下、これを目標温度と記述する)TOを変更する。より具体的には、温度制御部15iは、燃料が着火状態にあると着火/失火判定部15jが判断した場合、発熱部の温度があらかじめ設定した温度TH以上の場合に限り、発熱部の目標温度TOをΔTだけ低下させた新たな目標温度TOを設定する。また、これに応じてグロープラグ駆動部15hはグロープラグ22bに対する印加電圧をΔVだけ降圧させるが、これらの操作を燃料が着火状態にあると着火/失火判定部15jが判断している限り、発熱部の温度がTHに達するまで繰り返す。逆に、燃料が失火状態にあると着火/失火判定部15jが判断した場合、グロープラグ22bの発熱部の温度をΔTだけ上昇させた新たな目標温度TOを設定する。また、これに応じてグロープラグ駆動部15hはグロープラグ22bに対する印加電圧をΔVだけ昇圧させるが、これらの操作を燃料が着火状態にあると着火/失火判定部15jが判断するまで繰り返す。
このようにして、最新の目標温度TOが温度制御部15iの図示しない記憶部に更新された状態で記憶される。なお、先の温度THは、どのような運転状態であっても燃料が失火し得ないような発熱部の最低温度に設定される。つまり、温度制御部15iは、記憶部に記憶された温度TOよりも高い温度に発熱部の温度を補正する図示しない発熱温度補正部も内包する。
本実施形態においては、エンジン10がモータリング状態、すなわちエンジン10の運転中にアクセルペダル14の開度が0となり、燃料噴射弁11から燃料が噴射されない燃料カット状態になった場合、排気加熱処理が実行される。
従って、吸気通路17aから燃焼室10a内に供給される吸気は、燃料噴射弁11から燃焼室10a内に噴射される燃料と混合気を形成する。そして、ピストン24aの圧縮上死点近傍にて自然着火して燃焼し、これによって生成する排気が排気浄化装置26を通って排気管23から大気中に排出される。エンジン10が燃料カット状態になると、基本的に燃料添加弁22aから燃料が排気通路23aに供給され、これによって排気通路23aを流れる排気の昇温を図り、排気浄化装置26の酸化触媒の活性状態が維持される。
排気加熱装置22よりも上流側の排気管23には、本発明における排気温取得手段としての排気温センサー29が配されている。この排気温センサー29は、エンジン10の燃焼室10aよりも下流かつ排気加熱装置22よりも上流に位置する排気通路23aを流れる排気温TIを検出してこれをECU15に出力する。
ECU15の運転状態判定部15aは、車両の運転状態に基づき、排気浄化装置26の活性化や再生処理の必要性を判定する。この運転状態判定部15aにて排気浄化装置26の活性化または再生処理が必要であると判断された場合、燃料添加弁22aからの燃料の添加が実行されるようになっている。この運転状態判定部15aでの判定結果は、ECU15の燃料添加設定部15bに出力される。
ECU15の運転状態判定部15aは、以下のa,bの何れかの場合、燃料添加要求がある、つまり排気加熱装置22を作動させる必要があると判定する。すなわち、
a:排気浄化装置26が不活性状態か、または不活性状態になることが予想される場合
b:排気浄化装置26の再生処理が必要な場合
である。aの場合は排気温センサー29などの温度情報に基づいて判定することができる。bの場合は、エンジン10の積算運転時間や燃料噴射弁11からの積算燃料噴射量などから推定することができるが、この他に排気浄化装置26よりも上流側の排気通路23aを流れる排気の圧力を検出することによっても判定することができる。
ECU15の運転状態判定部15aは、発熱部温度センサー28および排気温センサー29により取得された情報に基づき、燃料添加弁22aから排気通路23aに添加された燃料の着火または失火を判断するための着火/失火判定部15jを有する。この着火/失火判定部15jは、発熱部温度センサー28からの情報に基づいて発熱部の温度変化率αnを算出し、これが予め設定された閾値αR以上の場合、燃料が着火していると判定し、逆に閾値αR未満の場合には失火していると判定する。ただし、排気加熱装置22に流入する排気温TIが上昇あるいは下降している場合、誤判定を行う可能性が生ずるため、排気温センサー29からの情報に基づいて算出される排気温TIに応じた補正量Δαを閾値αRに加算して閾値αRを補正する。そして、この補正された閾値αRに基づいて着火/失火の判定が行われる。
例えば、t0にて燃料の添加要求があった場合のグロープラグ22bへの印加電圧と、排気通路23aへの燃料添加量と、排気温TIと、発熱部の温度と、発熱部の温度変化率αnと、着火判定用閾値αRの補正量Δαとの関係を模式的に図3に示す。これは、排気加熱装置22に流入する排気温TIが上昇傾向にある場合を想定しており、t1にて燃料の添加を開始し、t2にて燃料の添加が終了したことを示している。この図3から明らかなように、排気温TIの変化に応じて着火判定のための閾値αRに対する補正量Δαも変化させていることが理解されよう。
また、t0にて燃料の添加要求があった場合のグロープラグ22bへの印加電圧と、排気通路23aへの燃料添加量と、発熱部の温度と、発熱部の温度変化率αnとの関係を模式的に図4に示す。これは、t1にて燃料の添加を開始した後、t2にて発熱部の温度Tnが所定温度THに達したため、グロープラグ22bに対する印加電圧をΔVだけ低下させ、t3にて燃料の添加を終了した場合を示している。ここでは、理解の容易性のために排気加熱装置22に流入する排気温TIが変化しない場合を想定しており、t2にて印加電圧を低下させることにより、無駄なエネルギーの消費を避けることができる。
一方、失火を検出した場合の一例を図5に模式的に示す。ここでは、t1にて燃料の添加を開始した後、発熱部の温度変化率αnが閾値αR未満となったため、t2にてグロープラグ22bに対する印加電圧をΔVだけ上昇させることにより、燃料を着火させることができた場合を示す。ここでも理解の容易性のために排気加熱装置22に流入する排気温TIが変化しない場合を想定しているが、排気温TIに応じて着火/失火の判定のための閾値αRを補正することが必要であることは言うまでもない。
このような本実施形態における燃料の添加手順について図6を参照しながら説明する。すなわち、まずS11のステップにて燃料の添加要求があるか否かを判定する。ここで、燃料の添加要求がある、すなわち排気浄化装置26の活性化が必要であると判断した場合には、S12のステップに移行してグロープラグ22bの発熱部の目標温度TOを温度制御部15iの記憶部から読み出す。次いで、S13のステップにてフラグがセットされているか否かを判定する。最初はフラグがセットされていないので、S14のステップに移行してグロープラグ22bに対する通電を開始する。そして、S15のステップにてフラグをセットした後、S16のステップにてグロープラグ22bの発熱部の温度Tnと目標温度TOとをS14のステップにて比較する。ここで、発熱部の温度Tnが目標温度TO未満である、すなわち発熱部が燃料の着火を可能にする程度にまで充分に昇温していないと判断した場合には、最初のS11のステップに戻って上述の手順が繰り返される。2巡目以降はフラグがセットされているため、S13のステップからS16のステップに移行し、現在の発熱部の温度Tnが目標温度TO以上となるまで、上述した処理が繰り返される。このようにして、S16のステップにて現在の発熱部の温度Tnが目標温度TO以上である、すなわち燃料の着火が可能であると判断した場合には、S17のステップに移行して燃料添加弁22aから排気通路23aへの燃料の添加を開始する。同時に、S18のステップにて発熱部の温度変化率αnを算出し、さらにS19のステップにて流入排気温TIに基づいて判定閾値αRの補正量Δαを設定する。しかる後、S20のステップにて発熱部の温度変化率αnが判定閾値αR以上であるか否かを判定する。ここで、発熱部の温度変化率αnがαR以上である、すなわち燃料が着火していると判断した場合には、S21のステップに移行して今度は発熱部の温度TnがTH以上であるか否かを判定する。ここで、発熱部の温度TnがTH以上である、すなわち発熱部の温度を下げることができると判断した場合には、S22のステップに移行して発熱部に対する印加電圧Vを所定量ΔVだけ低下させる。さらに、S23のステップにて発熱部の目標温度TOを所定温度ΔTだけ低下する補正を行った後、再びS11のステップに戻る。
一方、S20のステップにて発熱部の温度変化率αnがαR未満である、すなわち燃料が失火していると判断した場合には、S24のステップに移行して発熱部に対する印加電圧Vを所定量ΔVだけ上昇させる。さらに、S25のステップにて発熱部の目標温度TOを所定温度ΔTだけ上昇する補正を行った後、再びS11のステップに戻る。
なお、S11のステップにて燃料の添加要求がないと判断した場合には、S26のステップに移行してフラグがセットされているか否かを判定する。ここでフラグがセットされていない、すなわちグロープラグ22bに対する通電が行われていないと判断した場合には、燃料の添加要求があるまでこのS11のステップを繰り返す。また、S26のステップにてフラグがセットされている、すなわちグロープラグ22bに対する通電が行われていると判断した場合には、S27のステップに移行してグロープラグ22bに対する通電を停止する。また、燃料の添加が行われている場合には排気通路23aへの燃料の添加をも併せて停止する。そして、S28のステップにてフラグをリセットして再びS11以降の処理を繰り返す。
一方、S21のステップにて発熱部の温度TnがTH未満である、すなわち発熱部の温度をもう下げることができないと判断した場合にはS11のステップに戻り、すでに記憶されている最新の目標温度TOをそのまま維持する。
このように、失火判定のための閾値αRを排気加熱装置22に流入する排気温TIに基づいて補正するようにしたので、失火判定の信頼性を高めることができる。また、この失火判定に基づいて目標温度TOを失火が起きないように更新される結果、排気通路23aに添加される燃料の失火をより効率的に抑制することが可能である。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 エンジン
10a 燃焼室
11 燃料噴射弁
12 シリンダーヘッド
12a 吸気ポート
12b 排気ポート
13a 吸気弁
13b 排気弁
14 アクセルペダル
15 ECU
15a 運転状態判定部
15b 燃料噴射設定部
15c 燃料噴射弁駆動部
15d スロットル開度設定部
15e アクチュエーター駆動部
15f 燃料添加設定部
15g 燃料添加弁駆動部
15h グロープラグ駆動部
15i 温度制御部
15j 着火/失火判定部
16 アクセル開度センサー
17 吸気管
17a 吸気通路
18 サージタンク
19 スロットルアクチュエーター
20 スロットル弁
21 エアーフローメーター
22 排気加熱装置
22a 燃料添加弁
22b グロープラグ
23 排気管
23a 排気通路
24 シリンダーブロック
24a ピストン
24b 連接棒
24c クランク軸
25 クランク角センサー
26 排気浄化装置
27 触媒温度センサー
28 発熱部温度センサー
29 排気温センサー
αn 発熱部の温度変化率
αR 着火/失火判定用の閾値
ΔV 印加電圧単位変更量
H 所定値
I 排気加熱装置に流入する排気温
n 発熱部の温度
O 発熱部の加熱目標温度

Claims (5)

  1. 排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加し、この燃料を着火手段の発熱部によって着火させるに際し、
    前記着火手段の発熱部の温度を取得するステップと、
    前記着火手段よりも上流側の排気温を取得するステップと、
    着火手段の発熱部の温度およびこれよりも上流側の排気温に基づき、排気通路に添加された燃料の着火または失火を判断するステップと
    を具えたことを特徴とする燃料の着火/失火判定方法。
  2. 排気浄化装置よりも上流側の排気通路に燃料を添加するための燃料添加弁と、この排気通路に添加された燃料を着火させるための発熱部を前記排気通路に有する着火手段とを具え、前記排気浄化装置に導かれる排気を加熱するための排気加熱装置であって、
    前記着火手段の発熱部の温度を取得する発熱部温度取得手段と、
    前記着火手段よりも上流側の排気温を取得する排気温取得手段と、
    これら発熱部温度取得手段および排気温取得手段により取得された情報に基づき、前記燃料添加弁から前記排気通路に添加された燃料の着火または失火を判断する着火/失火判定部と
    をさらに具えたことを特徴とする排気加熱装置。
  3. 前記着火手段は、その発熱部の温度を制御する温度制御部を有し、この温度制御部は、前記着火/失火判定部による燃料の着火または失火の判定結果に基づいて前記発熱部の温度を変更することを特徴とする請求項2に記載の排気加熱装置。
  4. 前記温度制御部は、燃料が着火していると前記着火/失火判定部が判断した場合には前記着火手段の発熱部の温度を低下させるのに対し、燃料が失火していると前記着火/失火判定部が判断した場合には前記着火手段の発熱部の温度を上昇させることを特徴とする請求項3に記載の排気加熱装置。
  5. 前記温度制御部は、燃料が失火していると前記着火/失火判定部が判断した場合の前記着火手段の発熱部の温度を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶された温度よりも高い温度に前記発熱部の温度を補正する発熱温度補正部とをさらに有することを特徴とする請求項2から請求項4の何れかに記載の排気加熱装置。
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