JP2013158831A - 被加工部材の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被加工部材において、表面から内部に向かう溝部と、当該溝部の両側又は片側に沿って前記表面から突出する凸部とを設け、前記溝部内に埋設部材を配置し、前記凸部を塑性流動化して溝部に流入させ溝部の内壁と一体化させることにより溝部の蓋部を形成することを特徴とする被加工部材の加工方法。
【選択図】図1
Description
1−1.被加工部材及び回転接合ツールについて
まず、本発明の第1実施態様について図面を用いて詳細に説明する。図1に示すように、本実施態様において用いる被加工部材1には、内部に埋設する部材2を配置する溝部Gが表面から内方に向けて設けられ、溝部Gの両側に沿って表面より突出する凸部T1、T2が設けられている。凸部T1とT2の高さh、すなわち、被加工部材1の表面から突出する長さは同じである。図2に示すように、凸部T1、T2の合計の体積Vgは加工後に形成される蓋部Cの体積Vc以上となるよう設定される。
D≧A(Wg+W1+W2) (1)
ここで、Wgは溝部Gの幅、W1、W2はそれぞれ凸部T1、T2の幅である(図1参照)。Aは定数であり、1.0〜1.5とするのが好ましい。Aが1.5を超えても支障はないが、加工時の負荷トルク及び接合方向への負荷が大きくなるため、加工装置が大型化し加工時間も長期化する。一方、Aを1.0未満とした場合は、ショルダーと接触しない凸部T1、T2の部分が増大するためバリと接合方向への負荷が増大することがあり、更に、溝部G内に流入する可塑流動化した凸部T1、T2の量が不足し十分な蓋が得られないことがある。なお、W1とW2とは同一でも異なっていてもよいが、W1とW2のいずれもが、(D/2)すなわちショルダーSの半径より小さいのが好ましい。
上記回転接合ツールを用いて摩擦撹拌接合により、被加工部材の溝部に加工を施す。まず、被加工部材と、その溝部内に埋設される部材とをクランプなどの冶具を用いて固定する。この際、溝部底面と埋設部材の間に隙間が無いことが好ましい。
θ≧sin−1(h/D) (2)
ここで、hとDは前述するように、凸部T1、T2の高さと、ショルダーSの直径をそれぞれ表わす。なお、凸部T1、T2の形状については特に制約はない。方形、台形のような上辺が平坦でもよく、上部がR形状でもよい。凸部T1、T2の合計体積Vgが加工後に形成される蓋部Cの体積Vc以上であればよい。図1に示すように、凸部T1、T2の高さhとは被加工部材1の表面から突出している最大高さを指す。
2−1.被加工部材及び回転接合ツールについて
次に、本発明の第2実施態様について図面を用いて詳細に説明する。図7に示すように、本実施態様において用いる被加工部材1には、内部に埋設する部材2を配置する溝部Gが表面から内方に向けて設けられ、溝部Gの片側に沿って表面より突出している凸部Tが設けられている。図8に示すように、凸部Tの体積Vgは加工後に形成される蓋部Cの体積Vc以上となるよう設定される。
D≧2A(0.5Wg+W) (3)
ここで、Wgは溝部Gの幅、Wは凸部Tの幅である(図7参照)。Aは定数であり、1.0〜1.5とするのが好ましい。Aが1.5を超えても支障はないが、加工時の負荷トルク及び接合方向への負荷が大きくなるため、加工装置が大型化し加工時間も長期化する。一方、Aを1.0未満とした場合は、ショルダーSと接触しない凸部Tの部分が増大するためバリと接合方向への負荷が増大することがあり、更に、溝部G内に流入する可塑流動化した凸部Tの量が不足し十分な蓋が得られないことがある。
上記回転接合ツールを用いて摩擦撹拌接合により、被加工部材の溝部に加工を施す。まず、被加工部材と、その溝内に埋設される部材とをクランプなどの冶具を用いて固定する。この際、溝部底面と埋設部材の間に隙間が無いことが好ましい。
θ≧sin−1(h/D) (4)
ここで、hとDは前述するように、凸部Tの高さと、ショルダーSの直径をそれぞれ表わす。なお、凸部Tの形状については特に制約はない。方形、台形のような上辺が平坦でもよく、上部がR形状でもよい。凸部Tの体積Vgが加工後に形成される蓋部Cの体積Vc以上であればよい。図7に示すように、凸部Tの高さとは被加工部材1の表面から突出している最大高さを指す。
図11に示すように、本実施例は上記第1実施態様に係るものである。
被加工部材1は、板厚6.0mm、幅300mm、長さ500mmを有するA6063-T5の板状押出材である。溝部Gの幅は4.0mm、底部はR2.0(mm)の半円形状、溝部Gの深さは5mmである。溝部Gの両側に沿って被加工部材1の表面から突出している凸部T1、T2が設けられている。これらの凸部形状は、高さ0.75mm、幅4.0mm、長さ500mmである。
被加工部材1の内部には、熱媒体用管(冷却管)となるφ4.0mmの銅パイプを埋設部材2として配置した。
図12に示すように、本実施例は上記第2実施態様に係るものである。
被加工部材1は、板厚30mm、幅400mm、長さ800mmを有し、A6061-T6を切削加工した板材である。溝部Gの幅は9.0mm、底部はR4.5(mm)の半円形状、溝部Gの深さは19、5mmである。図12に示すように、溝部Gの片側(図中右側)に沿って被加工部材1の表面から突出している凸部Tが設けられている。これらの凸部形状は、高さ7.0mm、幅15mm、長さ800mmである。
被加工部材1の内部には、φ9.0mmのヒーターを埋設部材2として配置した。
図13に示すように、本実施例は上記第1実施態様に係るものである。
被加工部材1は、高さ22.5mm、幅15mmを有する略コの字状の6063-T6の押出材である。溝部Gの幅は10mm、底部はR5.0(mm)の半円形状、溝部Gの深さは20mmである。図13に示すように、溝部Gの両側は、被加工部材1の突出壁としての凸部T1、T2となっている。
被加工部材1の内部には、φ10mmのCu撚り線からなる導電部材を埋設部材2として配置した。
2・・・埋設部材
3・・・回転接合ツール
4・・・渦状の溝
5・・・螺旋溝
C・・・蓋部
d・・・プローブ直径
D・・・ショルダー直径
F・・・接合方向
G・・・溝部
GL・・・Gの幅中心線
P・・・プローブ
PL・・・Pの中心線
R・・・回転接合ツールの回転方向
S・・・ショルダー
T・・・凸部
T1・・・凸部
T2・・・凸部
Vc・・・蓋部の体積
Vg・・・T1とT2の総体積、或いは、Tの体積
Wg・・・Gの幅
W・・・Tの幅
W1・・・T1の幅
W2・・・T2の幅
θ・・・前進角
ψ・・・ワーク角
Claims (9)
- 被加工部材において、表面から内部に向かう溝部と、当該溝部の両側又は片側に沿って前記表面から突出する凸部とを設け、前記溝部内に埋設部材を配置し、前記凸部を塑性流動化して溝部に流入させ溝部の内壁と一体化させることにより溝部の蓋部を形成することを特徴とする被加工部材の加工方法。
- 前記加工方法がショルダーとプローブとを備える回転接合ツールを用いた摩擦攪拌加工方法であり、前記溝部の両側又は片側に沿って設けた凸部に前記ショルダーを押付けつつ回転接合ツールを回転させることによって前記凸部を塑性流動化して溝部に流入させ、流入した凸部と溝部の内壁とを前記プローブにより攪拌混合して一体化する、請求項1に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記溝部の両側又は片側に沿って設けた凸部の体積が、当該凸部が塑性流動化して溝部へ流入する体積以上である、請求項2に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記凸部の高さをhとし、ショルダーの直径をDとして、接合方向の反対側に向かって傾斜する回転接合ツールの前進角θが下記式を満たす、請求項2又は3に記載の被加工部材の加工方法。
θ≧sin−1(h/D) - 前記凸部の幅はショルダーの半径より小さく、かつ、前記溝部の幅はプローブの直径以下である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記埋設部材が熱媒体用管、ヒーター、導電部材又は補強部材である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記埋設部材が中空形状を有し、中空部に内圧を加えながら加工する、請求項2〜6のいずれか一項に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記埋設部材の上端とプローブの先端との最接近距離が0.5〜1.0mmである、請求項2〜7のいずれか一項に記載の被加工部材の加工方法。
- 前記被加工部材の材質がアルミニウム又はアルミニウム合金である、請求項2〜8のいずれか一項に記載の被加工部材の加工方法。
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