JP2013157192A - 吊り下げ形照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】
セードの見栄えが損なわれることを抑制するとともに、照明光の広がりや配光を変更できる吊り下げ形照明器具を提供する。
【解決手段】
吊り下げ形照明器具42は、吊り下げられる器具本体43と、側面3aの周方向に複数個の貫通孔35を有し、器具本体43の上面側に載置されるリング体3と、上下方向の両端にそれぞれ開口36,37を有して器具本体43およびリング体3を収容可能な筒状に形成され、外面4aから内面4bに向かって拡開する挿通孔38が周方向にリング体3の複数個の貫通孔35に対応して設けられ、周方向の複数個の挿通孔38を1組として複数組が上下方向に設けられたセード4と、挿通孔38内に設けられた光反射手段5と、セード4の1組の挿通孔38およびリング体3の貫通孔35にそれぞれ挿入された支持軸6と、支持軸6をセード4に固定する固定手段7とを具備している。
【選択図】図7
セードの見栄えが損なわれることを抑制するとともに、照明光の広がりや配光を変更できる吊り下げ形照明器具を提供する。
【解決手段】
吊り下げ形照明器具42は、吊り下げられる器具本体43と、側面3aの周方向に複数個の貫通孔35を有し、器具本体43の上面側に載置されるリング体3と、上下方向の両端にそれぞれ開口36,37を有して器具本体43およびリング体3を収容可能な筒状に形成され、外面4aから内面4bに向かって拡開する挿通孔38が周方向にリング体3の複数個の貫通孔35に対応して設けられ、周方向の複数個の挿通孔38を1組として複数組が上下方向に設けられたセード4と、挿通孔38内に設けられた光反射手段5と、セード4の1組の挿通孔38およびリング体3の貫通孔35にそれぞれ挿入された支持軸6と、支持軸6をセード4に固定する固定手段7とを具備している。
【選択図】図7
Description
本発明の実施形態は、照明空間を装飾するセードを備えた吊り下げ形照明器具に関する。
この種の吊り下げ形照明器具には、例えば天井から垂下する吊り下げコードの下端部に器具本体が取り付けられ、この器具本体に光源を覆うようにしてセードが支持されているものがある。例えば、支持柱の係止部を円筒形のセードに貫設された貫通孔に挿入し、支持柱の雄ねじ部を器具本体の側面に設けたねじ孔に螺合する照明器具が提案されている(特許文献1参照。)。この特許文献1の照明器具は、支持柱の係止部がセードの貫通孔を通してセードの外側面に突出しないように支持柱の係止部の寸法を設定しており、これにより、セードの外観上の見栄えが良くなるというものである。そして、貫通孔に替えて、セードの内側面に凹部を設けることが開示されている。
また、器具本体に対するセードの取付位置を上下方向で連続的に変更できる照明器具が提案されている(特許文献2参照。)。この特許文献2の照明器具は、複数個の支持フレームの先端側にそれぞれ設けた各アジャスタを進退させてセードの内周面に当接させるものである。これにより、セードは、その内周面が各アジャスタに載せ掛けられ、器具本体の周囲を覆いつつ、器具本体に対して取り付けられるものである。
特許文献2の照明器具は、セードの内周面が各支持フレームのアジャスタに載せ掛けられることにより、セードが器具本体に対して取り付けられる。したがって、セードは、下広がりの円錐台や角錐台などの錐台状に限定され、例えば円筒形などの筒状に形成できないという欠点を有する。
また、特許文献1の照明器具は、器具本体に対するセードの取付位置がセードに形成された貫通孔により設定されるので、セードから出射される照明光の広がりや配光を変更できないものである。
本実施形態は、セードの外観上の見栄えが損なわれることを抑制するとともに、照明光の広がりや配光を変更できる吊り下げ形照明器具を提供することを目的とする。
本実施形態の吊り下げ形照明器具は、器具本体、リング体、セード、光反射手段、支持軸および固定手段を有して構成される。
器具本体は、天井などの造営物に吊り下げられる。
リング体は、その側面の周方向に複数個の貫通孔を有する。そして、リング体は、器具本体の上面側に載置される。
セードは、上下方向の両端にそれぞれ開口を有する筒状に形成されているとともに、器具本体およびリング体を収容可能に形成されている。そして、セードは、外面から内面に向かって拡開する挿通孔が周方向にリング体の複数個の貫通孔に対応して設けられている。挿通孔は、周方向の複数個の挿通孔を1組として複数組がセードの上下方向に設けられている。
光反射手段は、挿通孔内に設けられている。
支持軸は、セードの1組の挿通孔およびリング体の貫通孔にそれぞれ挿入され、固定手段は、支持軸をセードに固定している。
本発明の実施形態によれば、セードの上下方向に複数組の挿通孔が設けられているので、支持軸が挿入される1組の挿通孔を変更することにより、器具本体に対するセードの取付位置を変更することができる。また、挿通孔内には、光反射手段が設けられているので、支持軸が挿入されない挿通孔からの出射光が所定の方向に制御され、これにより、セードの外観上の見栄えが損なわれることが抑制できることが期待できる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態の吊り下げ形照明器具1は、例えば室内などで使用されるペンダント形の照明器具であり、図2に示すように、器具本体2、リング体3、セード4、光反射手段としての反射鏡5、支持軸6および固定手段としてのナット7を有して構成されている。吊り下げ形照明器具1は、光源としてLEDランプ8が取り付けられている。
器具本体2は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂からなり、天板部9およびこの天板部9の下面(内面)9b側の中央部に円柱状の凸部10を有する円筒体に形成されている。そして、凸部10には、天板部9の上面9aから下面9b側に達する挿入孔11が形成されている。この挿入孔11に天板部9の上面9a側から電源コード12が挿入されている。
そして、電源コード12には、取付け具13が取り付けられている。取付け具13は、例えばPBT樹脂からなり、電源コード12を強固に締め付けるリング状に形成されている。そして、取付け具13は、電源コード12が吊り下げられたときに凸部10に当接する。これにより、器具本体2は、電源コード12により吊り下げられる。
天板部9の下面9bには、複数個の円柱状のリブ14が突出形成されている。このリブ14にソケット15が取り付けられている。ソケット15は、例えばポリカーボネート(PC)樹脂からなり、図4に示すように、その外周側に切り欠き部16,16,17,17を有し、その中央側に中央孔18を有する円筒体19が背面側(天板部9の下面9b側)に突出するように設けられたリング状に形成されている。
また、ソケット15は、中央孔18の周りに、互いに180°回転対称となるように一対のだるま孔20,20が形成されているとともに、段付きのねじ穴21を有するリブ22が背面側に4個突出形成されている。このリブ22のねじ穴21に挿入された図示しないねじが器具本体2のリブ14のねじ孔に螺着されることにより、ソケット15が器具本体2に取り付けられている。そして、ソケット15は、図2に示すように、その下面15aが器具本体2の下面2aと略同一面となるように設けられている。
また、ソケット15は、背面側にだるま孔20,20にそれぞれ沿うように図示しない一対の受け金が設けられている。この一対の受金には、それぞれ電源コード12の電源線23,23が接続されている。
光源としてのLEDランプ8は、図6(a)に示すように、一端側24aに透光性の保護カバー25を取り付け、他端側24bにGX53形の口金部26が形成された略円筒状の筐体24と、この筐体24内に配設されたLEDベアチップを有してなる図示しない発光体およびLEDベアチップを点灯、消灯させる図示しない点灯装置を有して形成されている。筐体24は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂にて形成され、保護カバー25は、例えばポリカーボネート(PC)樹脂にて成型されている。
光源としてのLEDランプ8は、図6(a)に示すように、一端側24aに透光性の保護カバー25を取り付け、他端側24bにGX53形の口金部26が形成された略円筒状の筐体24と、この筐体24内に配設されたLEDベアチップを有してなる図示しない発光体およびLEDベアチップを点灯、消灯させる図示しない点灯装置を有して形成されている。筐体24は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂にて形成され、保護カバー25は、例えばポリカーボネート(PC)樹脂にて成型されている。
口金部26は、筐体24の上面24cの中央部に突出形成された円筒状の突出部27およびこの突出部27に隣接し突出部27に対して互いに180°の回転位置に配設された一対のランプピン28,28からなっている。一対のランプピン28,28は、例えば黄銅からなり、先端側が径大の略円筒状に形成され、筐体24内に配線されたリード線により点灯装置の入力側に接続されている。突出部27の外周面27aには、略L形のキー溝部29が互いに180°の回転位置となるように一対形成されている。このキー溝部29は、ソケット15に設けられたキー凸部32(図4に示す。)に嵌合し、ソケット15を介して筐体24を器具本体2に固定するものである。
そして、筐体24の外周面24dには、放熱面積を増加させるための放熱フィン30が一定の間隔で多数形成されている。また、保護カバー25の外面25aは、その周縁側が傾斜面に、その中央側が平面にそれぞれ形成され、その周縁側には複数個の突起31が形成されている。図6(b)に示すように、突起31は、外面25aにおいて180°回転対称に設けられている。
そして、筐体24の外周面24dには、放熱面積を増加させるための放熱フィン30が一定の間隔で多数形成されている。また、保護カバー25の外面25aは、その周縁側が傾斜面に、その中央側が平面にそれぞれ形成され、その周縁側には複数個の突起31が形成されている。図6(b)に示すように、突起31は、外面25aにおいて180°回転対称に設けられている。
図4において、LEDランプ8は、その突出部27がソケット15の中央孔18に挿入され、その一対のランプピン28,28が一対のだるま孔20,20に挿入される。そして、LEDランプ8が回動されることにより、一対のランプピン28,28がソケット15の背面側にだるま孔20,20に沿うように設けられている図示しない一対の受け金にそれぞれ接続する。また、キー溝部29が円筒体19に設けられたキー凸部32に嵌合し、LEDランプ8がソケット15に固定される。
そして、電源コード12は、図1に示すように、引掛シーリングボディ33に取り付けられている。引掛シーリングボディ33には、コード収納シーリングカバー34が装着されている。引掛シーリングボディ33は、例えばユリア樹脂により形成され、コード収納シーリングカバー34は、例えばABS樹脂により形成されている。そして、引掛シーリングボディ33は、例えば天井に配設されている図示しない引掛シーリングに取り付けられる。これにより、器具本体2は、天井に吊り下げられる。
図2において、リング体3は、例えばABS樹脂からなり、所定の肉厚を有する比較的低い高さの円筒状に形成されている。そして、側面3aの周方向に複数個、本実施形態では3個の貫通孔35が形成されている。この貫通孔35は、円筒の中心に対して120°間隔で形成されている。また、貫通孔35は、その開口径が支持軸6を容易に挿通可能にかつ小さく形成されている。リング体3は、側面3aが器具本体2の上面9aに起立するように、器具本体2の上面9a側に載置されている。
なお、貫通孔35の数量は、3個に限らず、4個、5個あるいは6個などであってもよく、言うなれば3個以上であればよい。また、リング体3は、円筒状に限らず、多角筒状などに形成されていてもよく、その大きさは、器具本体2の上面9a側に載置可能であればよい。また、電源コード12を挿通できれば、側面3aの両側に天板部および底板部が設けられていてもよい。
セード4は、透明な合成樹脂例えばアクリル樹脂からなり、図2中、上下方向の両端にそれぞれ開口36,37を有するとともに、器具本体2およびリング体3を収容可能な大きさの円筒状に形成されている。
そして、セード4は、外面4aから内面4bに挿通する挿通孔38が周方向にリング体3の貫通孔35に対応して設けられている。本実施形態では、3個の挿通孔38が周方向に円筒状の中心に対して120°間隔で設けられている。図1において、挿通孔38a,38bは、セード4の前面側に位置し、挿通孔38cは、セード4の背面側に位置している。ここで、挿通孔38は、リング体3の貫通孔35に対応するものがあれば、貫通孔35の数量以上が設けられていてもよい。例えば、周方向に円筒状の中心に対して60°間隔で6個設けられていてもよい。
そして、挿通孔38は、周方向の3個を1組として、セード4の図1中の上下方向に所定の等間隔で複数組が設けられている。ここで、挿通孔38の組毎の間隔は、上下方向で異なっていてもよい。また、挿通孔38の組毎に、上下方向で千鳥状に設けられていてもよく、ランダムに設けられていてもよい。
また、挿通孔38は、図2に示すように、セード4の外面4aから内面4bに向かって拡開する円錐台状に形成されている。なお、挿通孔38は、6角錐台や8角錐台などの錐台状に形成されてもよい。また、挿通孔38は、対称形状に限らず、非対称形状に形成されていてもよい。この場合、挿通孔38内にLEDランプ8からの放射光が入射しやすいように、図2中、セード4の下方側により拡開するように形成されるのが好ましい。
そして、セード4は、その内面4bに密接するようにして、不透明な和紙39が設けられている。この和紙39は、例えば1枚からなり、セード4の内面4bの大きさに形成されている。そして、和紙39の外面39aには、図示しない模様などが形成されている。また、和紙39は、セード4の挿通孔38に対応する挿通穴40が形成されている。挿通穴40は、挿通孔38のセード4の内面4b側の大きさ以上に形成されている。和紙39の厚さは、0.2〜1mmであり、ここでは例えば0.3mmである。
なお、和紙39は、完全に不透明である必要はなく、適宜の不透明性を有しているものであってもよい。また、セード4は、アルミニウム(Al)などの金属で形成されてもよい。
光反射手段としての反射鏡5は、高反射率を有する金属例えばアルミニウム(Al)からなり、挿通孔38の壁面に沿う筒状に形成されている。本実施形態では、円錐台の筒状に形成されている。そして、反射鏡5は、セード4の外面4aおよび和紙39の内面39bから突出しないようにして、挿通孔38に嵌め込まれている。反射鏡5は、セード4に形成された各挿通孔38に設けられている。
なお、光反射手段は、反射鏡5に限らず、複数個の板片や塗布膜などであってもよい。
支持軸6は、リング体3によってセード4および和紙39を器具本体2に取り付けるものであり、セード4に設けられた1組の挿通孔38に対応して3個が用いられている。本実施形態では、支持軸6は、図5に示すように、ねじ41の雄ねじ部41aからなっている。3個のねじ41は、その雄ねじ部41aがセード4の外面4a側からセード4の1組の挿通孔38にそれぞれ挿入され、さらに、その頭部41bがセード4の外面4aに当接するまで、リング体3の貫通孔35にそれぞれ挿入される。このとき、雄ねじ部41aは、その先端側が貫通孔35内に位置し、貫通孔35を挿通しない長さに設定されている。また、ねじ41の頭部41bは、セード4の外面4a側の意匠を損なわないように、面状に形成されている。ねじ41は、その頭部41bの外周を掴んで回転される。
固定手段としてのナット7は、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)に螺合する雌ねじ部7aを有する例えば6角柱状に形成されている。また、ナット7は、その外形の大きさが挿通孔38のセード4の内面4b側の大きさよりも大きくなるように形成されている。ナット7は、ナット7とねじ41の頭部41bとによりセード4および和紙39を締め付けるように、ねじ41の雄ねじ部41aに螺合されている。これにより、支持軸6である雄ねじ部41a、すなわちねじ41は、セード4に固定されている。ねじ41の頭部41bは、ナット7とともに、支持軸6をセード4に固定する固定手段となっている。
ねじ41がセード4に固定した状態で、リング体3の貫通孔35に挿入されている雄ねじ部41a(支持軸6)部分は、セード4および和紙39の自重により、貫通孔35の壁面に当接する。これにより、セード4は、リング体3に支持される。
そして、リング体3は、図3に示すように、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)により、円筒状の中心に対して120°間隔でセード4を支持するので、セード4を偏りなく支持する。
また、貫通孔35の開口径が雄ねじ部41a(支持軸6)を挿通可能に小さく形成されていることにより、リング体3は、器具本体2の上面9a側での全方向への移動が規制される。例えば、図3において、リング体3がねじ41x側に移動しようとすると、ねじ41y,41zのそれぞれの雄ねじ部41a(支持部6)がそれぞれ挿通している貫通孔35の壁面に当接し、リング体3が移動できなくなる。このように、セード4は、リング体3に安定して支持されている。
セード4をリング体3に支持させるには、まず、リング体3を吊り下げられた器具本体2の上面9a側に載置させる。そして、セード4の上方側の開口36からセード4内に器具本体2およびリング体3が収容されるように、セード4を移動させるとともに、セード4の1組の挿通孔38とリング体3の貫通孔35とを正対させる。
そして、それぞれのセード4の挿通孔38とリング体3の貫通孔35との間にそれぞれナット7を介在させる。この後、3個のねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)をセード4の外面4a側から挿通孔38に挿入し、雄ねじ部41aにナット7を螺合しながら雄ねじ部41aをリング体3の貫通孔35に挿入する。3個のねじ41の雄ねじ部41aをリング体3の貫通孔35に挿入した後、各ナット7を完全に螺合して、3個のねじ41をセード4に固定する。
なお、支持軸6は、ねじ41に限らず、棒状の雄ねじであってもよい。そして、当該雄ねじに対して、セード4の外面4a側で例えば袋ナットを螺合させ、セード4の内面4a側でナット7を螺合させて、雄ねじをセード4に固定するようにしてもよい。
次に、第1の実施形態の作用について述べる。
電源コード12を介してソケット15に電源が供給されると、LEDランプ8が点灯する。LEDランプ8は、その保護カバー25の外面25aから可視光例えば白色光を放射する。この放射光は、セード4の下方側の開口37から直接的に外部空間に出射するとともに、広がり光が和紙39の内面39b側で反射されて、同じく開口37から外部空間に出射する。
そして、LEDランプ8よりもセード4の下方側において、セード4の挿通孔38内に設けられた反射鏡5に、LEDランプ8の放射光の広がり光の一部が入射する。反射鏡5は、セード4の外面4aから内面4bに拡開する円錐台の筒状に形成されているので、前記広がり光は、反射鏡5の下方側に入射しやすい。
反射鏡5に入射した光は、反射鏡5の内面で反射されて、挿通孔38のセード4の内面4b側からセード4の内部空間に出射されるとともに、挿通孔38のセード4の外面4a側からセード4の外部空間に出射される。ここで、反射鏡5は、セード4の内面4b側から外面4a側に縮径するので、セード4の外面4a側に繰り返し反射される光は、セード4の上下方向と直交する方向側に制御されて、挿通孔38から外部空間に出射される。
そして、挿通孔38は、セード4の周方向に等間隔(120°間隔)で1組が設けられ、かつセード4の上下方向に複数組が設けられているので、挿通孔38からセード4の外部空間に出射される出射光により、セード4の外観性が高められる。すなわち、挿通孔38により、セード4の外観上の見栄えが損なわれることが抑制される。
また、挿通孔38から外部空間に出射される光は、セード4の上下方向と直交する方向側に出射されることにより、セード4の下方側の開口37から出射される出射光(照明光)に対して、不所望な照明光とならないものである。
そして、挿通孔38は、セード4の上下方向に複数組が設けられているので、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)が挿入される1組の挿通孔38の選択に応じて、器具本体2に対するセード4の取付位置が変更される。すなわち、セード4は、その上方側の1組の挿通孔38の位置において、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)によりリング体3に支持されると、LEDランプ8は、セード4の上方側に位置して下方側の開口37から遠ざかる。また、セード4は、その下方側に向かう1組の挿通孔38でリング体3に支持されるにしたがい、LEDランプ8をセード4の下方側に位置させるようになり、これにより、LEDランプ8が下方側の開口37に近づく。
LEDランプ8がセード4の上方側に位置し下方側の開口37から遠ざかるにしたがい、セード4の直下における床面の直下照度は低くなり、セード4の開口37における配光角は狭くなる。当該直下照度が低くなるのは、LEDランプ8と床面との距離が大きくなるとともに、床面に照射するLEDランプ8からの直接光の割合が低下するためである。また、当該配光角が狭くなるのは、LEDランプ8からの放射光が和紙39の内面39bでけられる割合が大きくなることによる。
逆に、LEDランプ8がセード4の下方側の開口37に近づくにしたがい、セード4の直下における床面の直下照度は高くなり、セード4の開口37における配光角は広くなる。当該直下照度が高くなるのは、LEDランプ8と床面との距離が小さくなるとともに、床面に照射するLEDランプ8からの直接光の割合が大きくなるためである。また、当該配光角が広くなるのは、LEDランプ8からの放射光が和紙39の内面39bでけられる割合が小さくなることによる。
上述したように、吊り下げ形照明器具1は、リング体3(器具本体2)に対するセード4の支持位置(取付位置)を挿通孔38の組数で段階的に変更することができて、セード4の直下照度および開口37における配光角をそれぞれ変更できる。
本実施形態の吊り下げ形照明器具1によれば、セード4の上下方向に複数組の挿通孔38が設けられているので、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)が挿入される1組の挿通孔38を変更することにより、器具本体2に対するセード4の取付位置を変更することができて、セード4の直下照度および開口37における配光角をそれぞれ変更することができるという効果を有する。
また、セード4の挿通孔38内には、光反射手段としての反射鏡5が設けられているので、ねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)が挿入されない挿通孔38からの出射光が所定の方向に制御され、これにより、セード4の外観上の見栄えが損なわれることを抑制できて、吊り下げ形照明器具1の品質の低下を抑制できるという効果を有する。
そして、反射鏡5は、高反射率を有する金属製例えばアルミニウム製であり、挿通孔38に嵌め込まれているので、反射による光損失を低減できるとともに、容易に挿通孔38内に設けることができてセード4のコストアップを抑制できるという効果を有する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態の吊り下げ形照明器具42は、図7ないし図9に示すように構成される。なお、図7ないし図9において、図2、図3および図5と同一部分および同一部分に相当する部分には、同一符号を付して説明は省略する。
図7において、吊り下げ形照明器具42は、器具本体43が異なる以外、図2に示す吊り下げ形照明器具1とほぼ同様に形成されている。
器具本体43は、例えばPBT樹脂からなり、上端側に天板部44および下端側に外方に突出する円形のフランジ部45を有する円筒体46と、フランジ部45から起立するように延出して円筒体46の外面46aとの間で環状溝47を形成する円形の環状壁48とを有している。環状壁48は、そのフランジ部45からの起立長が円筒体46の起立長の1/2以下、ここでは1/3程度となるように形成されている。また、環状壁48は、図8に示すように、連結部49により円筒体46に連結されている。連結部48は、板状に形成され、円筒体46と環状壁48とに一体的に設けられているいとともに、円筒体46の外周面46aの周方向に90°間隔で設けられている。
図7において、天板部44は、幾分盛り上がった曲面状に形成され、その下面(内面)44b側の中央部に円柱状の凸部10を有している。凸部10には、天板部44の上面44aから下面44b側に達する挿入孔11が形成されている。この挿入孔11に天板部44の上面44a側から電源コード12が挿入されている。電源コード12には、取付け具13が取り付けられている。また、天板部44の下面44bには、複数個の円柱状のリブ14が突出形成されている。このリブ14にソケット15が取り付けられている。
リング体3は、円筒体46を挿通して環状壁48に載置されている。リング体3は、環状壁48に載置された状態で、天板部44の上面44aから突出しない大きさに形成されている。また、リング体3は、図9に示すように、その内面3aが円筒体46の外周面46aに接近し、その下面3cが環状壁48の上面48aに載置可能な大きさに形成されている。ここで、環状壁48の上面48aは、器具本体43の上面でもある。すなわち、リング体3が環状壁48の上面48aに載置されることは、リング体3が器具本体43の上面側に載置されることを意味する。
そして、リング体3は、その貫通孔35にねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)が挿入されている。ねじ41は、固定手段としてのナット7によりセード4に固定されている。ナット7は、リング体3および和紙39の間に介在し、リング体3の側面3aおよび和紙39の内面39bにそれぞれ当接する大きさに形成されている。セード4は、ねじ41によりリング体3に支持されることにより、器具本体43に吊り下げられている。
次に、第2の実施形態の作用について述べる。
セード4をリング体3に支持させるには、まず、リング体3に器具本体43の円筒体46を挿入し、リング体3を器具本体43の環状壁48の上面48aに載置させる。そして、セード4の上方側の開口36からセード4内に器具本体43およびリング体3が収容されるように、セード4を移動させるとともに、セード4の1組の挿通孔38とリング体3の貫通孔35とを正対させる。
そして、それぞれのセード4の挿通孔38とリング体3の貫通孔35との間にそれぞれナット7を介在させる。このとき、ナット7の雌ねじ部7aをセード4の挿通孔38および和紙39の挿通穴40と、リング体3の貫通孔35とに正対させる。ナット7は、リング体3の側面3aおよび和紙39の内面39bにそれぞれ当接する大きさに形成されているので、リング体3の側面3aの周方向で3個のナット7をリング体3および和紙39の間に介在させることにより、ナット7は、落下しにくい状態で、リング体3および和紙39の間に位置する。
そして、3個のねじ41の雄ねじ部41a(支持軸6)をセード4の外面4a側から挿通孔38に挿入して、ねじ41の頭部41bを回転させて雄ねじ部41aをナット7の雌ねじ部7aに螺合する。ねじ41は、その頭部41bがセード4の外面4aに当接するまでナット7の雌ねじ部7aに螺合される。これにより、ねじ41の雄ねじ部41aがリング体3の貫通孔35に挿入する。ねじ41は、ナット7によりセード4に固定されるとともに、リング体3に支持される。こうして、セード4および和紙39は、リング体3に支持されて、器具本体43に吊り下げられる。
ナット7が落下しにくい状態でリング体3および和紙39の間に介在して、ナット7の雌ねじ部7aがセード4の挿通孔38および和紙39の挿通穴40とリング体3の貫通孔35とに正対していると、ねじ41の雄ねじ部41aをナット7の雌ねじ部7aに螺合させてリング体3の貫通孔35に挿入する作業が容易に行える。
そして、リング体3は、その内面3bと、器具本体43の円筒体46の外周面46aが接近しているので、環状壁48の上面48aで移動すると、少し移動するだけで、その内面3bが円筒体46の外周面46aに当接する。すなわち、器具本体43は、リング体3の内面3bの間で移動可能であり、セード4等も当該移動に規制される。
本実施形態の吊り下げ形照明器具42によれば、リング体3は、その内面3b間に器具本体43の円筒体46を挿入して環状壁48の上面48aに載置され、その内面3bと円筒体46の外周面46aとが接近しているので、環状壁48の上面48aでの移動が少しの移動に規制され、これにより、リング体3に支持されているセード4等を安定して器具本体43に取り付けることができるという効果を有する。
また、リング体3の内面3b間に器具本体43の円筒体46を挿入しているので、セード4の上下方向における器具本体43およびリング体3の占有空間を小さくすることができて、吊り下げ形照明器具42の小型化を図ることができるという効果を有する。
なお、第1および第2の実施形態において、セード4は、円筒状に形成したが、下方側または上方側に拡開する円錐台や角錐台などの錐台または逆錐台の筒状に形成されてもよい。この場合、挿通孔38は、セード4の上下方向と直交する方向に、セード4の外面4aから内面4bに向かって拡開するように形成されるのが好ましい。
1,42…吊り下げ形照明器具、 2,43…器具本体、 3…リング体、 4…セード、 5…光反射手段としての反射鏡、 6…支持軸、 7…固定手段としてのナット、 35…貫通孔、 38…挿通孔
Claims (2)
- 吊り下げられる器具本体と;
側面の周方向に複数個の貫通孔を有し、前記器具本体の上面側に載置されるリング体と;
上下方向の両端にそれぞれ開口を有して前記器具本体および前記リング体を収容可能な筒状に形成され、外面から内面に向かって拡開する挿通孔が周方向に前記リング体の複数個の貫通孔に対応して設けられ、周方向の複数個の前記挿通孔を1組として複数組が前記上下方向に設けられたセードと;
前記挿通孔内に設けられた光反射手段と;
前記セードの1組の挿通孔および前記リング体の貫通孔にそれぞれ挿入された支持軸と;
この支持軸を前記セードに固定する固定手段と;
を具備していることを特徴とする吊り下げ形照明器具。 - 前記光反射手段は、金属製の反射鏡からなり、この反射鏡が前記挿通孔に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1記載の吊り下げ形照明器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012016783A JP2013157192A (ja) | 2012-01-30 | 2012-01-30 | 吊り下げ形照明器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012016783A JP2013157192A (ja) | 2012-01-30 | 2012-01-30 | 吊り下げ形照明器具 |
Publications (1)
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JP2013157192A true JP2013157192A (ja) | 2013-08-15 |
Family
ID=49052172
Family Applications (1)
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JP2012016783A Pending JP2013157192A (ja) | 2012-01-30 | 2012-01-30 | 吊り下げ形照明器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013157192A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015162341A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 三菱電機株式会社 | 照明器具 |
-
2012
- 2012-01-30 JP JP2012016783A patent/JP2013157192A/ja active Pending
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JP2015162341A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 三菱電機株式会社 | 照明器具 |
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