JP2013156454A - 液晶表示基板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示装置に備えられている光センサの測定データを効果的に補償する。
【解決手段】実施形態に係る液晶表示基板13は、透明基板22と、透明基板22の一方の平面の上に形成される遮光パターンBMを含む。遮光パターンBMは、平面視で複数の画素又はサブピクセルに対応するマトリクス状の画素開口部を形成する。遮光パターンBMは、光の波長400nmから650nmの範囲で5%以下の光透過率を持ち、光透過率が50%の波長が670nmから790nmの範囲にあり、波長700nmより長波長の光透過率が波長700nm未満の光透過率より高い赤外線透過特性を持ち、紫色顔料と、緑色顔料と、少なくとも黄色顔料と赤色顔料とのうちの一方とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、液晶表示基板及びこの液晶表示基板を備えた液晶表示装置に関する。
近年、液晶表示装置を用いた電子機器の軽量化が進み、携帯電話、モバイルPCなどのような情報機器が、公共の場で使用される機会が増加している。公共の場で情報機器を使用すると、液晶表示装置に表示された機密情報又はプライベート情報が、周辺の他者に視認される可能性がある。
情報機器に用いられる液晶表示装置では、立体画像表示が用いられるようになり、例えば、立体表示効果の付与されたボタン表示でのクリック感の要求、指入力での誤動作防止など、複数の技術的要求が増加している。指入力では、液晶表示装置の表面にタッチパネルを外付けする方式がある。また、軽量化のために光センサを液晶パネルに内蔵させこの光センサを用いた入力方式の開発が進められている。この光センサを内蔵する液晶表示装置は、温度の影響及びバックライト光源の影響を受けるため、光センサの補償が必要になる場合があり、指入力に対する誤動作が発生する場合がある。
視野角制御方式として、1枚の表示用液晶表示素子の画素に新たに視野角制御用画素を備える、又は、表示用画素の一部に視野角制御用領域を設ける方式がある。この視野角制御方式は、視野角制御用液晶素子を含むパネルを付加することが不必要なため、携帯用表示機器に適している。特許文献1(特開2010−128126号公報)は、表示用液晶表示素子に視野角制御用画素を加える方式の一例である。特許文献1では、視野角制御用サブ画素が視野角制御に用いられる。特許文献2(特開2007−65046号公報)は、視野角制御用領域を設ける方式の一例である。特許文献2では、一画素内に第1の対向電極と第2の対向電極が設けられており、薄膜トランジスタと接続される第1の対向電極と第2の対向電極との間で、異なる対向電圧が印加され、第2の対向電極が視野角制御に用いられる。視野角制御用画素を用いる場合、及び対向電極が別形成された視野角制御領域を設ける場合においては、実効的な表示面積は減少し、表示が暗くなる場合がある。視野角制御用画素又は視野角制御領域を採用することにより、表示内容は周囲の第三者に視認されにくくはなる。しかしながら、観察者(液晶表示装置の使用者)であっても、視野角制御用画素又は視野角制御領域の光が目に入りやすいため、表示品質が低下する場合がある。加えて、特許文献2に示される技術は、2種の対向電圧が必要で電源系が複雑になる。また、特許文献2では、高コントラストの液晶表示装置に適用されるVA(垂直配向:Vertically Alignment)液晶又はECB(Electrically Changed Birefringence)液晶について検討されていない。
他の視野角制御技術には、画像表示を行う液晶表示装置に加えて、さらに視野角制御用液晶素子を備える技術があるが、この場合、液晶表示装置が重くかつ厚くなる。
液晶パネルに内蔵される光センサの補償について、特許文献3(特開2009−128686号公報)及び特許文献4(特開2009−129397号公報)に、2色のカラーフィルタを積層させた第2の光センサを設け、カラーフィルタを積層していない第1の光センサとの差分処理で補償を行う技術が開示されている。特許文献3及び特許文献4では、指入力での肌色認識の技術及び視野角制御技術について検討されておらず、光の波長域の異なる複数の光センサでの補償技術についても検討されていない。
より高いレベルでの光センサの補償技術が、撮像素子に関する特許文献5(特開2007−27667号公報)に開示されている。特許文献5には、液晶表示装置の視野角制御技術について開示されていない。特許文献5では、一方向に長尺な複数の多角形画素を備え、スリット開口部を中央部に具備する線状の遮光パターンを多角形画素の向かい合う長手方向の両辺に持つ構成の液晶表示装置についての開示はない。特許文献5は、液晶表示に不可欠な遮光パターンを、光センサの補償に兼用させる技術、エラーの生じにくい安定した指入力技術、透明基板上にスリット開口部を有する遮光パターンを形成した液晶表示装置用基板を開示していない。
特許文献6(特開2011−65133号公報)は、短波長用光センサ、赤用光センサ、赤外光用センサを具備する液晶表示装置を開示している。しかし、特許文献6は、液晶表示装置の視野角制御技術、一方向に長尺な複数の多角形画素を備え、スリット開口部を中央部に具備する線状の遮光パターンを多角形画素の向かい合う長手方向の両辺に持つ構成、視野角制御を効率的に行う電極構成及び液晶技術を開示していない。
特許文献7(WO09/116205)は、タッチセンサ(光センサ)で安定した入力を行うために、斜め方向からセンシング専門光を出射させる技術を開示する。特許文献7は、スリット開口部を中央部に具備する線状の遮光パターンを多角形画素の向かい合う長手方向の両辺に持つ構成、光センサの簡便な補償技術、第三者の視認を防止する効率的な視野角制御技術を開示していない。特許文献7において、第1基板であるアレイ基板には、画素電極である第1電極と共通電極である第2電極とが形成されていない。特許文献7は、斜め出射光を効率的に再現するために画素電極である第1電極と共通電極である第2電極によって液晶を駆動する技術を開示していない。特許文献7のセンシング専門光は、[0028]段落に記載されているように、第1基板と第2基板に各々形成された遮光層が切り欠けられたスリットから出射される。そして、センシング光部は[0125]−[0127]段落にあるように、特定画素(緑画素)のセンシング領域に設けられる。特許文献7の図11に示されるように、カラーフィルタの赤画素、緑画素、青画素の両辺に位置するブラックマトリクスには、斜め出射光用のスリットが形成されない。液晶表示装置の使用者ではない第三者の視認を妨げるためには、使用者の左右の両方向に斜め光を出射させることが必要である。しかしながら、特許文献7には赤画素、緑画素、青画素の両辺からの斜め出射光が開示されていない。特許文献7では、請求項3及び[0065]−[0068]段落に記載されているように、液晶表示装置の表示が行われている間、センシング専門光が常時出射される。特許文献7は、液晶表示装置の表示時に斜め光をオフ状態として指が近づいたときに斜め光を出射させる技術、指入力と第三者視認を妨げるための使用時に斜め光の強度を上げる技術を開示していない。
特開2010−128126号公報 特開2007−65046号公報 特開2009−128686号公報 特開2009−129397号公報 特開2007−27667号公報 特開2011−65133号公報 WO09/116205
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、液晶表示装置の厚さ及び重さの軽減を図り、高い開口率を維持し、効果的な視角制御を行い、画面に対する入力操作の検出を高精度に行い、光センサの補償を行う液晶表示基板及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
第1の態様において、液晶駆動基板は、透明基板と、遮光パターンとを含む。遮光パターンは、透明基板の一方の平面の上に形成され、平面視で複数の画素又はサブピクセルに対応するマトリクス状の画素開口部を形成する。遮光パターンは、光の波長400nmから650nmの範囲で5%以下の光透過率を持ち、光透過率が50%の波長が670nmから790nmの範囲にあり、波長700nmより長波長の光透過率が波長700nm未満の光透過率より高い赤外線透過特性を持ち、紫色顔料と、緑色顔料と、少なくとも黄色顔料と赤色顔料とのうちの一方とを含む。
第2の態様において、液晶表示装置は、液晶パネルを含む。液晶パネルは、アレイ基板と液晶表示基板とが液晶層を挟んで対向する構成を持つ。液晶表示基板は、透明基板と遮光パターンを含む。遮光パターンは、透明基板の一方の平面の上に形成され、平面視で複数の画素又はサブピクセルに対応するマトリクス状の画素開口部を形成する。遮光パターンは、光の波長400nmから650nmの範囲で5%以下の光透過率を持ち、光透過率が50%の波長が670nmから790nmの範囲にあり、波長700nmより長波長の光の透過率が波長700nm未満の光の透過率より高い赤外線透過特性を持ち、紫色顔料と、緑色顔料と、少なくとも黄色顔料と赤色顔料とのうちの一方とを含む。アレイ基板は、アクティブ素子及び電極と、光センサと、補償用光センサとを含む。アクティブ素子及び電極は、液晶層の液晶駆動のために動作する。光センサは、液晶表示基板の画素開口部を経由して入射される光を測定する。補償用光センサは、液晶表示基板の赤外線透過フィルタとして機能する遮光パターンを経由して入射される光を測定する。
本発明の態様においては、液晶表示装置の厚さ及び重さの軽減を図り、高い開口率を維持し、効果的な視角制御を行い、画面に対する入力操作の検出を高精度に行い、光センサの補償を行うことができる。
第1の実施形態に係る液晶表示装置の一例を示す上平面図。 第1の実施形態に係る液晶パネルの一部の一例を示す上平面図。 第1の実施形態に係る液晶パネルの一例を示す第1の部分断面図。 第1の実施形態に係る液晶パネルの一例を示す第2の部分断面図。 第1の実施形態に係る液晶パネルに備えられる液晶表示基板の一例を示す部分断面図。 赤サブピクセルの左半分の一例を示す部分断面図。 赤サブピクセルの左半分と斜め光と出射状態との関係の一例を示す部分断面図。 サブピクセルに備えられる画素電極及び導光電極の第1の例を示す部分平面図。 サブピクセルに備えられる画素電極及び導光電極の第2の例を示す部分平面図。 サブピクセルに備えられる画素電極及び導光電極の第3の例を示す部分平面図。 サブピクセルに備えられる画素電極及び導光電極の第4の例を示す部分平面図。 第1の実施形態に係るカラーフィルタの分光特性の一例を示すグラフ。 第1の実施形態に係る遮光パターンの分光特性の例を示すグラフ。 指の反射分光の一例を示すグラフ。 第3の実施形態に係る遮光パターンの形成状態の第1の例を示す部分断面。 第3の実施形態に係る遮光パターンの形成状態の第2の例を示す部分断面。 第3の実施形態に係る遮光パターンの形成状態の第3の例を示す部分断面。 第3の実施形態に係る遮光パターンの形成状態の第4の例を示す部分断面。 第5の実施形態に係る液晶表示装置の構成の一例を示す断面図。 第5の実施形態に係る液晶表示装置に備えられる液晶パネルの一例を示す部分断面図。 表示制御用の一方の画素電極に駆動電圧が印加された状態の液晶パネルの一例を示す部分断面図。 表示制御用の他方の画素電極に駆動電圧が印加された状態の液晶パネルの一例を示す部分断面図。 視野角制御用の一方の導光電極に駆動電圧が印加された状態の液晶パネルの一例を示す部分断面図。 視野角制御用の他方の導光電極に駆動電圧が印加された状態の液晶パネルの一例を示す部分断面図。 第5の実施形態に係る液晶表示基板の縁領域の一例を示す部分断面図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は実質的に同一の機能及び構成要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。
以下の実施形態においては、特徴的な部分についてのみ説明し、通常の液晶表示装置の構成要素と差異のない部分については説明を省略する。
以下の実施形態において、液晶表示装置の単一色の表示単位は、1サブピクセル又は1画素であるとする。
以下の実施形態において、液晶は誘電率異方性が負の垂直配向の液晶でもよく、誘電率異方性が正の水平配向の液晶でもよい。液晶駆動電圧印加時の液晶分子の回転方向(動作方向)は、基板面に平行であってもよく、基板面に垂直に立ち上がる方向であってもよい。液晶分子に印加される液晶駆動電圧の方向は、水平であってもよく、2次元的に斜めでもよく、3次元的に斜めでもよく、垂直でもよい。
(第1の実施形態)
本実施形態においては、初期垂直配向の液晶又は初期水平配向の液晶を備えるノーマリーブラックの液晶表示装置について説明する。
本実施形態においては、サブピクセル単位の構成について説明するが、本実施形態と同様の構成を画素単位に適用してもよい。
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置の一例を示す上平面図である。
液晶表示装置1は、表示素子走査部2、センサ走査部3、表示素子駆動部4、センサ読取部5、液晶パネル6を備える。表示素子走査部2、センサ走査部3、表示素子駆動部4、センサ読取部5は、それぞれ液晶パネル6と電気的に接続されている。光源であるバックライトユニットは図1で示されていないが、液晶パネル6の裏面側に備えられる。バックライトユニットは、例えばLEDなどのような複数の固体発光素子を備える。複数の固体発光素子は、液晶パネル6の両側端部に配列される。液晶パネル6は、マトリクス状に配置されている緑サブピクセル7G、赤サブピクセル7R、青サブピクセル7Bを備える。液晶表示装置1は、例えば、VA方式又はECB方式とする。ECB液晶として、正の誘電異方性を持つ液晶が用いられる。各サブピクセル7G,7R,7Bは、表示領域8aとセンサ領域8bとを含む。
図2は、液晶パネル6の一部の一例を示す上平面図である。
遮光パターンBMは、液晶パネル6を、緑サブピクセル7G、赤サブピクセル7R、青サブピクセル7Bに区分けする。遮光パターンBMは、平面視で、マトリクス状に区分けされている画素開口部を形成する枠部BM1と、平面視で画素開口部を縦方向の中心線で分ける中央部BM2とを含む。画素開口部は、平面視で、縦方向に長い形状を持つ。各サブピクセルを区分けする遮光パターンBMの側部には、透明パターン9が形成される。緑サブピクセル7Gの画素開口部には、緑フィルタ10Gが備えられる。赤サブピクセル7Rの画素開口部には、赤フィルタ10Rが備えられる。青サブピクセル7Bの画素開口部には、青フィルタ10Bが備えられる。この図2では、2つの光センサ11g,11rと補償用光センサ11bとの平面視での位置関係が示されている。光センサ11gは、緑フィルタ10Gと重なる。光センサ11rは、赤フィルタ10Rと重なる。光センサ11bは、遮光パターンBMの枠部BM1と重なる。遮光パターンBMは、赤外線透過フィルタとしての特性を持つ。
光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bは、アレイ基板側に形成され、例えばフォトダイオードなどの受光素子が用いられる。
演算部12の緑演算部12gは、光センサ11gの測定値Vgから補償用光センサ11bの測定値Virを引き算する。
演算部12の赤演算部12rは、光センサ11rの測定値Vrから補償用光センサ11bの測定値Virを引き算する。
この図2のA−A’断面及びB−B’断面は、それぞれ後述の図3及び図4である。
図3は、本実施形態に係る液晶パネル6の一例を示す第1の部分断面図である。この図3は、図2のA-A’断面図である。光センサ11gは、液晶表示基板13の緑フィルタ10Gと対向する。光センサ11rは、液晶表示基板13の赤フィルタ10Rと対向する。補償用光センサ11bは、赤外透過フィルタとしての機能を果たす遮光フィルタBMの枠部BM1と対向する。光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bの下部には、バックライトユニットからの光を遮るための遮光膜14が形成されている。
図4は、本実施形態に係る液晶パネル6の一例を示す第2の部分断面図である。この図4は、図2のB−B’断面である。
図5は、この液晶パネル6に備えられる液晶表示基板13の一例を示す部分断面図である。
液晶パネル6は、液晶駆動のための櫛歯状の画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fを備える。図4は、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの長軸方向に垂直な断面である。この図4では、垂直配向膜、偏光板、位相差板、光センサ11g,11r,11bについては省略されている。
画素電極15a,15bは、アクティブ素子16aと電気的に接続される。画素電極15c,15dは、アクティブ素子16bと電気的に接続される。導光電極15eは、アクティブ素子16cと電気的に接続される。導光電極15fは、アクティブ素子16dと電気的に接続される。なお、導光電極15e,15fは、同一のアクティブ素子と接続されてもよい。
アクティブ素子16a〜16dとしては、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)などを用いることができる。
液晶パネル6は、アレイ基板17と液晶表示基板13とが、液晶層18を挟んで対向する構成を持つ。アレイ基板17の画素電極15a〜15dと液晶表示基板13の対向電極19との間に液晶駆動電圧が印加されると、液晶表示装置1は、観察者(使用者)に向かう光を出射する。アレイ基板17の導光電極15e,15fと液晶表示基板13の対向電極19との間に液晶駆動電圧が印加されると、液晶表示装置1は、観察者ではない第三者の視認を防止するための斜め光を出射する。
マトリクス状に配置される多角形サブピクセルの画素開口部の平面視形状は、例えば、正方形、長方形、平行四辺形、くの字状に折れ曲がった(「V」字型、又は、ブーメラン型)多角形などのような、対向する辺が互いに平行な多角形としてもよい。図4の例において、液晶表示基板13は、平面において複数の多角形サブピクセルを区切るマトリクス状の遮光パターンBMの辺のうちの互いに向かい合う少なくとも2つの側辺に、透明パターン9を備える。透明樹脂層によって形成される線状の透明パターン9は、遮光パターンBMの枠部BM1で挟まれている。液晶表示装置1では、透明パターン9を透過する斜め光Z1,Z2が、視野角制御に利用される。透明パターン9の垂直方向の厚さは、遮光パターンBMの垂直方向の厚さよりも厚く形成してもよい。この場合、透明パターン9は、遮光パターンBMよりも液晶層18側に突出する。さらに、液晶表示基板13において、透明パターン9の形成部分は、例えば、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを含むカラーフィルタ層10の形成部分などのような他の構成部分より厚くてもよい。
なお、本実施形態では、緑サブピクセル7G、赤サブピクセル7R、青サブピクセル7Bなどの多角形サブピクセルは、最小表示単位を指す。また、一組の緑サブピクセル7G、赤サブピクセル7R、青サブピクセル7Bを、画素(絵素)としてもよい。
本実施形態において、液晶層18は垂直配向液晶(VA液晶)を含むとする。したがって、液晶層18の配向は基板面に対して基本的には垂直である。図4において、透明パターン9と遮光パターンBMの枠部BM1との境界近傍の液晶L2,L15と、遮光パターンBMの中央部BM2にそって形成されている凹部20近傍の液晶L8,L9とを除き、液晶L1,L3〜L7,L10〜L14,L16は、液晶表示基板13及びアレイ基板17の表面に垂直に配向する。
本実施形態では、垂直配向膜が用いられるが、光配向及びラビングなどのような配向処理を省略可能である。後述されるように、本実施形態においては、従来のVA方式で必要であった89度などの厳密なプレチルト角制御が必要でなく、例えば90度などのような単純な初期垂直配向の液晶を用いることができる。
本実施形態において、液晶材料として、分子構造内にフッ素原子を含む液晶材料(以下、フッ素系液晶という)を用いることができる。本実施形態では、水平方向において、共通電極21a〜21fは、それぞれ画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fから、透明パターン9の方向、すなわちサブピクセルの画素開口部の側辺方向にはみ出している。液晶駆動の電圧印加時に、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと、共通電極21a〜21fのはみ出し部との間には、実質的に強い電界が発生する。このため、本実施形態においては、従来の垂直配向に用いられる液晶材料よりも、誘電率異方性の小さな低誘電率の液晶材料を用いて、液晶駆動可能である。一般的に、誘電率異方性の小さな液晶材料は、粘度が低い。したがって、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと、共通電極21a〜21fとの間に、同程度の電界強度が印加される場合、誘電率異方性の小さな液晶材料は、従来の液晶材料よりも高速応答可能である。また、フッ素系液晶は、誘電率が低いため、イオン性不純物の取り込みを少なくすることができ、不純物による電圧保持率の低下などのような性能劣化を防止することができ、表示ムラの発生を抑制することができる。
初期垂直配向の液晶表示装置1は、初期水平配向の液晶表示装置と異なり、液晶表示装置1の両面又は片面に貼付される偏光板及び位相差板の光軸合わせを厳しくしなくてもよい。初期垂直配向の液晶表示装置1において、電圧無印加時のリタデーションは、例えば0nmである。
初期垂直配向の液晶表示装置1においては、液晶と例えば偏光板の遅相軸とのズレが多少存在する場合であっても、光漏れは発生しにくく、ほぼ完全な黒表示を得ることができる。これに対して、初期水平配向の液晶と偏光板との間で数度の光軸ずれがある場合には、光漏れが発生し、初期垂直配向の液晶より液晶表示装置のコントラストがやや劣化する場合がある。
本実施形態において、アレイ基板17は、多角形サブピクセルごとに、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと、共通電極21a〜21fを備えている。画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと、共通電極21a〜21fとには、液晶を駆動するために異なる電位が印加される。なお、アレイ基板3は、共通電極21a〜21fを備えなくてもよい。この場合、液晶パネル6は、共通電極21a〜21fを備えず、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと、アクティブ素子16a〜16dを備えるアレイ基板と、液晶表示基板13と、液晶層18とによって構成される。共通電極21a〜21fを省略した場合、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの平面視形状は、櫛歯状パターン、又は、ベタ状の透明導電膜に複数のスリット状開口を形成したパターン、ストライプ状パターンとしてもよい。
図4及び図5の例の液晶表示基板13は、透明基板22、遮光パターンBM及び透明パターン9、対向電極19、カラーフィルタ層10と、保護層23を備える。
液晶表示基板13においては、ガラスなどの透明基板22の一方の表面上に、遮光パターンBMと透明パターン9とが形成される。遮光パターンBM及び透明パターン9の形成された透明基板22の一方の表面上に、透明導電膜である対向電極19が形成される。次に、対向電極19の上に、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを含むカラーフィルタ層10が形成される。本実施形態においては、垂直方向において対向電極19の上であり、水平方向において遮光パターンBMの枠部BM1の間に、それぞれ緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bが形成される。これにより、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの端部に遮光パターンBM1が形成された構成が得られる。対向電極19、及び、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの上に、必要に応じて、保護層23が形成される。平面視で、サブピクセルごとに、保護層23の縦方向の中央部に、凹部20が形成される。この凹部20を形成することにより、凹部20近傍の液晶分子L8,L9を予め所定の角度傾かせることができる。これにより、液晶駆動電圧印加時に、液晶分子を効果的に傾斜させることができる。
液晶表示基板13の保護層23側は、液晶表示装置1の液晶層18側となる。液晶表示基板13の透明基板22側は、観察者側となる。
本実施形態において、斜め光Z1,Z2は、透明パターン9を通過する。この斜め光Z1,Z2により視野角制御が実現される。
アレイ基板17は、透明基板24、遮光膜14、絶縁層25a、光センサ11g,11r及び補償用光センサ11b、絶縁層25b、共通電極21a〜21f、絶縁層25c、画像表示用の画素電極15a〜15d、視野角制御用の導光電極15e,15f、画像表示用のアクティブ素子16a,16b、視野角制御用のアクティブ素子16c,16dを備える。
遮光膜14は、例えばガラスなどのような透明基板24の一方の面に形成される。遮光膜14は、例えばアクティブ素子16a〜16dなどの金属配線を用いることができる。遮光膜14は、例えば、映像信号線、走査信号線、共通電極配線、または、配向膜のラビング時のTFT素子の静電破壊防止に用いる共通導体配線などのうちのいずれかでもよい。電気的なクロストーク及び不都合な寄生容量形成を避けるため、遮光膜14と、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fとの間の垂直方向の距離を大きくしてもよい。
絶縁層25aは、遮光膜14の形成された透明基板24の上に形成される。
光センサ2a,2b、及び補償用光センサは、絶縁層10aの上に形成される。光センサ11g,11rは、それぞれ、平面視で緑フィルタ10g及び赤フィルタ10Rと重なり、観察者側から入射され緑フィルタ10G及び赤フィルタ10Rを通過した光を検出する。補償用光センサ11bは、平面視で、遮光パターンBMの枠部BM1と重なり、信号補償用のデータを測定する。
光センサ11g,11rは、互いに隣接する画素又はサブピクセルに対して備えられる。
補償用光センサ11bは、光センサ11g,11rに隣接する画素又はサブピクセルに対して備えられる。
絶縁層25bは、光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bの上に形成される。
共通電極21a〜21fは、絶縁層25bの上に形成される。
絶縁層25cは、共通電極21a〜21fの上に形成される。
画像表示用の画素電極15a〜15d及び視野角制御用の導光電極15e,15fは、絶縁層25cの上に形成される。
画像表示用の液晶駆動素子16aは、画像表示用の画素電極15a,15bと電気的に接続される。画像表示用の液晶駆動素子16bは、画像表示用の画素電極15c,15dと電気的に接続される。
視野角制御用の液晶駆動素子15e,15fは、それぞれ視野角制御用の導光電極15e,15fと電気的に接続される。
アレイ基板17は、透明基板24の他方の面側が液晶パネル6の裏面側となり、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの形成側が液晶層18側となる。
図6は、赤サブピクセル10Rの左半分の一例を示す部分断面図である。
図7は、赤サブピクセル10Rの左半分と斜め光Z1の出射状態との関係の一例を示す部分断面図である。
これらの図6及び図7では、説明を簡略化するために、赤サブピクセル10Rの中心軸Xから左側のみが示されている。図6及び図7において、垂直配向膜、偏光板、位相差板、TFTは、図示することを省略している。
図6では、駆動電圧が無印加であり、液晶分子L1,L3〜L7などが初期配向垂直の状態である。透明パターン9の表面に近い液晶分子L2は、透明パターン9が液晶層18側に突出しているため、若干斜めに配向している。
図7は、少なくとも画素電極15a,15b及び導光電極15eに駆動電圧が印加され、液晶分子L1〜L8が矢印方向に倒れている状態を示している。斜め光Z1は、液晶層18を斜めに横切る状態で透過し、図示していない偏光板を透過し、漏れ光として外部に出射される。この場合、透明パターン9は、観察者方向からは黒表示として視認されるが、斜め方向の第三者には斜め光Z1が観察され黒表示として視認されない。
この斜め光Z1の量及び角度θは、透明パターン9の幅W1、遮光パターンBM1の幅W2、透明パターン9の厚さH1、透明パターン9と対向電極19と保護層23との厚さHt、液晶層18の厚さLt、遮光膜14の幅W3、透明パターン9の表面に近い液晶分子L2のチルト角などで制御可能である。
なお、斜め光Z1は、常時出射させる必要なく、観察者がセキュリティ上必要とする使用場面で用いることができる。例えば、観察者は、斜め光Z1を用いることなく、常時はコントラストの大きな広い視野角モードで液晶表示装置1を使用し、必要なときに斜め光Z1を出射させるセキュリティモードに切り替えるとすることができる。この切り替えの具体的手段については後述する。
櫛歯状パターンの画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15f及び共通電極21a〜21fは、例えば2μmから20μmの幅の線状導体を電気的に2本以上連繋して形成される。線状導体の連繋部分は片側のみに形成されてもよく、両側に形成されてもよい。連繋部は、多角形サブピクセルの周辺部であり、画素開口部外に配置されることが好ましい。櫛歯状パターンの間隔は、例えば、およそ3μmから100μmの範囲とし、液晶セル条件、液晶材料に基づいて選択される。櫛歯状パターンの形成密度、ピッチ、電極幅は、サブピクセル内又は画素内で変更可能である。水平方向において、共通電極21a〜21fは、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fよりも画素開口部の端の方向へはみ出している。水平方向における画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと共通電極21a〜21fとの間でのはみ出し量N1は、液晶の材料、駆動条件、液晶セル厚みなどのディメンションで種々調整可能である。はみ出し量N1は、例えば、1μmから6μmのような小さい量でも十分である。画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと共通電極21a〜21fとの間での重なり部分W4は、液晶駆動に係わる補助容量として用いることができる。液晶表示装置1の大きさ又は使用目的に応じて、櫛歯状パターンの画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fと共通電極21a〜21fとにおけるサブピクセル又は画素の開口幅方向の櫛歯本数、密度、及び間隔は、適宜調整可能である。
図8は、サブピクセルに備えられる画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの第1の例を示す部分平面図である。
図9は、サブピクセルに備えられる画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの第2の例を示す部分平面図である。
この図8及び図9において、サブピクセルは矩形状に形成されており、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fは、サブピクセルにおいて対向しており平行な2つの側辺と平行である。
本実施形態においては、一つの画素又は一つのサブピクセルに、複数のアクティブ素子を備えるとしてもよい。この場合、図9に示すように、画素電極15a〜15dに画素表示用のアクティブ素子16a,16bを接続し、導光電極15e,15fに視野角制御用のアクティブ素子16cを接続してもよい。図9において、画素電極15a,15bと、画素電極15c,15dと、導光電極15e,15fとは、電気的に独立している。このように、導光電極15e,15fをアクティブ素子16cに接続し、画素電極15a,15bと画素電極15c,15dとをそれぞれアクティブ素子16a,16bに接続する構成を用いることにより、斜め光Z1,Z2による視野角制御を画素表示と独立して実施することができ、視野角制御効果を著しく向上させることができる。なお、広い視野角による通常の画素表示において、例えば、視野角制御用アクティブ素子16cに接続されている導光電極15e,15fを駆動しなくとも(駆動電圧を印可しない)、画素表示用アクティブ素子16a,16bに接続されている画素電極15a〜15dから対向電極19へ向かう斜め電界効果によって、広い視野角で高品質の表示を行うとしてもよい。加えて、アクティブ素子16a〜16cを酸化物半導体で形成することにより、遮光パターンBMの画線幅を細くすることができ、液晶表示装置1の開口率を向上させることができる。
図10は、サブピクセルに備えられる画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの第3の例を示す部分平面図である。
赤サブピクセルR、緑サブピクセルG、青サブピクセルBは、平行四辺形状である。赤サブピクセルR、緑サブピクセルG、青サブピクセルBは、横方向に配列される。縦方向には、同じ色のサブピクセルが配列される。
櫛歯状の画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fは、平行四辺形状のサブピクセルの対向する平行な2つの斜辺と平行である。
矢印F1〜F4は、駆動電圧印加後に液晶が倒れる方向を示す。駆動電圧印加後、液晶は、画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの長手方向に対して垂直の方向に倒れる。
なお、図10の変形例として、同じ色のサブピクセルが横方向に配列され、異なる色の赤サブピクセルR、緑サブピクセルG、青サブピクセルBが縦方向に配列されてもよい。
本実施形態に係る液晶表示装置1のアレイ基板17側の画素電極15a〜15d、導光電極15e,15f、共通電極21a〜21fの材料は、ITOなどのような、可視域で透明な導電性の金属酸化物を用いることができる。画素電極15a〜15d、導光電極15e,15f、共通電極21a〜21fの材料として、金属酸化物より導電性の高い金属が用いられてもよい。反射型や半透過型の液晶表示装置においては、画素電極15a〜15d、導光電極15e,15f、共通電極21a〜21fのうちの少なくとも一つについて、アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜が用いられてもよい。アクティブ素子16a〜16cに接続される遮光膜14、画素電極15a〜15d、導光電極15e,15f、共通電極21a〜21fなどは、窒化ケイ素(SiNx)又は酸化ケイ素(SiOx)などの絶縁層25a〜25cを介して形成される。絶縁層25a〜25cの膜厚は、液晶の駆動条件によって設定され、例えば100nmから600nmの範囲で選択される。なお、導電性金属酸化物であるITOに対して低コンタクト性を有するアルミニウム合金の単層によりゲート配線及びソース配線などの信号線をそれぞれ形成する技術は、例えば、特開2009−105424号公報に開示されている。画素電極15a〜15d、導光電極15e,15fの上にさらに絶縁層を積層することは、液晶駆動時の液晶の焼き付き(電荷の偏り又は蓄積が影響)の緩和効果があり、好ましい。
図11は、サブピクセルに備えられる画素電極15a〜15d及び導光電極15e,15fの第4の例を示す部分平面図である。
サブピクセルの平面形状は、向かい合う辺が平行な「くの字」状でもよい。
図12は、本実施形態に係るカラーフィルタの分光特性の一例を示すグラフである。
液晶表示装置1に適用されているカラーフィルタ層10は、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを含む。曲線GLは、緑フィルタ10Gの分光特性である。曲線RLは、赤フィルタ10Rの分光特性である。曲線BLは、青フィルタ10Bの分光特性である。
可視域外(赤外域)で透過率が50%となる緑フィルタ10Gの半値波長Gpは、およそ790nmである。青フィルタ10Bの透過率が50%となる半値波長Bpは、およそ800nmである。赤フィルタ10Rの透過率が50%となる半値波長Rpは、およそ600nmである。700nmより長波長での緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの透過率は、3色間で異なっている。
赤外線センサとして機能する補償用光センサ11bに適用される赤外線透過フィルタ、すなわち遮光パターンBMの赤外域の透過率は、例えば700nmより長波長の光の透過率が高いことを必要とされる。後述するように指入力のための肌色認識を行うためには、緑測定用の光センサ11gの測定値と赤測定用の光センサ11rの測定値とに対して、同一の演算、さらに、光学補償のために、できるだけ可視域外(たとえば、670nmから690nm、又は、700nmより長波長)の測定値が残らないような演算(例えば、引き算)を行うことが好ましい。換言すれば、緑測定用の光センサ11gの測定値と赤測定用の光センサ11rの測定値とは、可能な限り可視光の量に近い値とするために、可視域である700nmより低波長の範囲の測定値が検出されるように修正されるべきである。少なくとも、緑測定用光センサ11gの測定値は、緑フィルタ10Gの可視域外(赤外線の波長域)の透過率が50%となる半値波長Gpより短波長域の光量が、抽出されるべきである。
図13は、本実施形態に係る遮光パターンBMの分光特性の例を示すグラフである。本実施形態では、例えば、赤外線透過フィルタとして遮光パターンBlk1,Blk2が用いられる。遮光パターンBlk1,Blk2の透過率特性において、半値波長P1,P2は、およそ670nmから790nmの範囲に属する。この場合、上記した緑フィルタ10G及び赤フィルタ10rの可視域外(赤外域)の透過率が50%となる半値波長P1,P2より長波長域の測定値を、光センサ11gの測定値及び光センサ11rの測定値から減算することができる。
一般に、液晶表示装置1用のカラーフィルタとして用いられる赤色顔料、緑色顔料、C.I.Pigment Blue 15に代表される青色顔料を混合して得られる黒の遮光パターンBlk3の透過率は、図13に示すように、赤外線域の透過率の立ち上がりが、およそ800nmとなる。この一般的な遮光フィルタBlk3を用いた場合には、700nmから800nmの波長域の可視域外の多くの測定値が演算後に残る場合がある。加えて、緑フィルタ10Gと赤フィルタ10Rの670nm以降の長波長側での透過率はそれぞれ異なるため、図13に示す遮光パターンBlk3では正確な演算(減算)をすることが困難である。
後述するように、赤色顔料、緑色顔料、青色顔料の組み合わせでなく、C.I.Pigment Violet 23を主顔料とし、緑色顔料と、黄色顔料と赤色顔料とのうちの少なくとも一つと、を混合した遮光パターンBMを、赤外線透過フィルタとして用いることにより、可視域外(例えば、半値波長P1,P2より長波長)の測定値を極めて良好に削減するような演算(引き算)が可能となる。
本実施形態に係る遮光パターンBMは、可視域での透過率が5%以下であることが望ましい。可視域は、通常、光の波長で400nmから700nmである。上述したように、遮光パターンBMの半値波長を670nmから790nmの範囲に設定するためには、およそ660nm付近から赤外線透過率が立ち上がり、透過率が高くなる必要がある。遮光パターンBMの低透過率の波長範囲は、400nmから650nmとしてもよい。なお、遮光パターンBMの透過率を400nmから650nmの範囲で5%以下の低い値とすることは、遮光パターンBMに含まれる顔料の量を増やす、又は、遮光パターンBMの膜厚を厚くすることで極めて容易に実現可能である。半値波長P1,P2の波長位置も、同様に、顔料の量、後述する紫色顔料、緑色顔料、黄色顔料、赤色顔料の組成比、遮光パターンBMの膜厚などに基づいて、容易に調整することができる。遮光パターンBMに適用される緑色顔料としては、後述する種々の緑色顔料を適用することができる。遮光パターンBMの半値波長を670nmから790nmの範囲に設定するために、緑色顔料としては、赤外線透過率の立ち上がり(例えば半値波長)が、700nmから800nmの範囲にある緑色顔料が好ましい。半値波長を670nmから790nmの範囲に設定するための調整は、主に紫色顔料と緑色顔料とに基づいて実現される。
以下で、本実施形態の主要技術のうちの一つである光センサ11g、光センサ11r、補償用光センサ11bと、指入力にかかわる肌色認識との関係について説明する。
図14は、指の反射分光の一例を示すグラフである。
指の分光反射率は、およそ450nmから700nmでブロードな反射色を持つ。指の分光反射率は、個人差が大きく指内部の光散乱の影響を受けやすい。メラニン、ヘモグロビンが指の呈色の中心となる。指の肌色は、図14に示す緑色領域と赤色領域に区分され、緑フィルタ10gと赤フィルタ10rによる色分離と整合しやすい。
一般に、アモルファスシリコン又はポリシリコンなどによって形成されるシリコン系フォトダイオードは、700nm以降の長波長域(例えば赤外線域に相当)にも感度を持ち、ダークカレントを発生しやすい。シリコン系フォトダイオードのダークカレントの量は、温度依存性を持つ。したがって、シリコン系フォトダイオードなどの光センサ11g,11rにおいては、長波長域の受光量、ダークカレントのそれぞれ一定量をその測定値(受光感度)から差し引く演算処理によって、測定値を補償することができる。
本実施形態においては、可視域の光センサとして、緑測定用の光センサ11gと赤測定用の光センサ11rとが用いられる。この2つの光センサ11g,11rから温度補償を含めた同一量の感度補償が行われる。本実施形態においては、青測定用の光センサを用いないため、青測定用の光センサの補償は考慮していない。
各光センサ11g,11rに一定量の外光の入射があったとき、光センサ11gの測定値をVg、光センサ11rの測定値をVr、補償用光センサ11bの測定値をVirとすると、緑の補償測定値(正味感度)Cgは式(1)で求められる。赤の補償測定値Crは式(2)で求められる。
Cg=Vg−Vir …(1)
Cr=Vr−Vir …(2)
なお、光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bを含むセンサ領域8bに、受光素子の信号処理を行うトランジスタ又は減算処理を行うダイオードを備えてもよい。
以下で、透明パターン9の視野角制御と異なる他の役割について説明する。
補正測定値Cg,Crは、光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bの設定及び外光環境に依存し、指が液晶パネル6にある程度近づく(例えば6mm以下の距離)と、肌色として認識できる数値になりやすい。指入力を行う場合、液晶パネル6が完全に黒表示の時はないため、液晶表示装置1に内蔵されたバックライトの反射光、周囲環境の外光などを用いて。指を認識することが可能である。指の肌色の認識においては、ある程度の明るさがあれば、指が近づいたことを認識できる。指の近づきを認識した段階で、スリット状の透明パターン9から斜め光Z1,Z2を出射させ、指の3次元的な位置及び動きを高精度に認識することができる。この動作では、通常表示状態で斜め光Z1,Z2の出射を常に行う必要なく、斜め出射光による画質及びコントラストの低下を防止することができる。
例えば、セキュリティ確保のため、第三者視認を防止する必要がある場合に、指認識のための斜め光Z1,Z2より強度の高い斜め光Z1,Z2を出射させる。したがって、複数段階で斜め光Z1,Z2の出射強度を切り替える機能が、液晶表示装置1に備えられてもよい。
観察者は、当該液晶表示装置1の初期設定時に、設定画面を用いて自分の指の色を事前登録することが望ましい。また、三次元表示(立体表示)された押ボタン又はトラックボールで入力の感触を出す、又は、三次元ゲームなどでペットなどの動物を触る感触を出す、などの微妙な操作感を必要とする場合は、斜め光Z1,Z2を出射させればよい。一定強度の斜め光Z1,Z2を出射させることで、指と液晶画面との離間した数mmの距離を正確に認識できる。初期設定では、例えば、液晶パネル6の特定部位に、斜め光出射を含む白表示をさせて、予め観察者の指を認識させる。本実施形態においては、指に代えて、白、肌色、緑、赤などの色を持つ樹脂製のペンなど、各種の入力指示体を用いるとしてもよい。
液晶表示装置1は、複数の隣接するサブピクセルに、光センサ11g,11r、補償用光センサ11bを備えている。このため、液晶表示装置1は、赤レーザ、緑レーザ、又は赤外光線などの光線のポインタを用いて表示画面への入力を直接受けるとしてもよい。さらに液晶表示装置1は、全画面で斜め出射光を出力させることによりスキャナー機能を実現可能である。換言すれば、液晶表示装置1は、簡易コピー機として用いることが可能である。
以下に、本実施形態における各種の構成要素について説明する。
遮光パターンBMは、液晶表示のコントラストをアップさせるために、表示の最小単位である画素(絵素)又はサブピクセルの周囲、又は、多角形画素又は多角形サブピクセルの両辺に配設される遮光パターンである。遮光パターンBMは、ブラックマトリクスと呼称されてもよい。本実施形態において、多角形画素又は多角形サブピクセルを区分けする遮光パターンBMの枠部BM1の向かい合う2辺のうちの少なくとも一つは、平面視において、枠部BM1の中央に線状の開口部を持つ。この線状の開口部には、透明パターン9が形成される。遮光パターンBMを形成する遮光層は、透明樹脂に遮光性の顔料を分散させた遮光性の塗膜である、遮光層は、一般に感光性を持つ。遮光パターンBMは、露光・現像を含むフォトリソグラフィ法により遮光層をパターン形成することによって生成される。
透明パターン9は、透明樹脂又はアクリル樹脂をパターン形成すること、又は、透明樹脂の塗布形成、によって生成される。透明パターン9は、若干量の顔料、紫外線吸収剤、又は、赤外線吸収剤を含有するとしてもよい。透明パターン9は、可視域で高い透過率を持つ透明樹脂によって形成される。遮光パターンBMと透明パターン9の形成順序は、どちらが先でもよい。
本実施形態において、画素又はサブピクセルの平面視形状は、長方形、平行四辺形、くの字状多角形などのように、向かい合う辺が平行な多角形とする。
視野角制御に用いる斜め光8の出射方向を考慮すると、サブピクセルの平面形状は、図10に示す平行四辺形の組み合わせ、又は、図11に示す「くの字状」の多角形が好ましい。特に、液晶パネル6で文字を表示する場合、文字表示の構成サブピクセル毎に出射方向が変わる図10の平行四辺形のサブピクセルを適用することにより、効果的に第三者の視認性を低下させることができる。1つのサブピクセルに対して2以上のアクティブ素子16a〜16dを形成し、画素電極15a〜15dと導光電極15e,15fとを異なるアクティブ素子16a,16bとアクティブ素子16c,16dで分割駆動する手法を適用する場合、画素形状要因の寄与は少し低下する。なぜなら、この場合には、導光電極15e,15fによって表示と切り離して斜め光Z1,Z2を制御することができるためである。さらに、導光電極15e,15fを用いて斜め光Z1,Z2により第三者視認性を効果的に低下させるために、駆動電圧信号をランダマイズしてもよく、透明パターン9の形状・配置をランダマイズしてもよい。さらに、1つのサブピクセルに対して2以上のアクティブ素子16a〜16dを形成することは、必要時に斜め光Z1,Z2を出射させることができるので、先で説明したように、観察者の指の認識をより高精度に行うことができる。第三者の視認防止を行う必要がない場合、液晶表示装置の遮光バターンBMの枠部BM1には、透明パターン9が形成されなくてもよい。
本実施形態において、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bなどのカラーフィルタの比誘電率は、比較的重要な特性である。カラーフィルタの比誘電率は、着色剤として添加する有機顔料の透明樹脂に対する比率(カラーフィルタとしての色再現)によってほぼ一義的に決定される。カラーフィルタ中の有機顔料の種類及び含有量は、液晶表示装置1として必要な色純度に基づいて設定され、この設定に応じてカラーフィルタの比誘電率もほぼ決定される。本実施形態においては、有機顔料の比率を高くし、カラーフィルタを薄膜化することで、比誘電率を4以上とすることが可能である。透明樹脂として高屈折率材料を用いることで、若干、カラーフィルタの比誘電率をアップさせることができる。有機顔料を用いたカラーフィルタの比誘電率は、概ね2.9から4.5の範囲とする。異なる色のサブピクセル間の比誘電率の値は、液晶表示での色むら及び光漏れを避けるために、±0.3以内としてもよい。本実施形態に係る駆動方式又はFFS(Fringe-Field Switching)方式の液晶表示装置1において、カラーフィルタ間の比誘電率の差が0.8又は1.0を超える場合には、液晶表示において色むら又は光漏れが生じることがある。カラーフィルタの比誘電率は、色剤である有機顔料の選択及び顔料比率、母材の樹脂及び分散材などの材料選択により、4.4以下に抑えることができる。
緑フィルタ10Gの有機顔料としては、ハロゲン化銅フタロシアニン緑色顔料よりハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料が好ましい。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料の緑フィルタ10Gは、急峻な分光特性カーブを持ち、かつ、ハロゲン化銅フタロシアニンの緑色顔料より高い透過率を持つ。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を緑フィルタ10Gの色剤とすることで、緑フィルタ10Gの比誘電率を小さくすることができ、赤フィルタ10Rと青フィルタ10Bの持つ比誘電率の値に近づけることが容易となる。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を用いた緑フィルタは、緑色顔料として旧来より一般的に用いられているハロゲン化銅フタロシアニンの緑フィルタより比誘電率が低くなる。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を緑フィルタ10Gに用いることにより、緑フィルタ10Gの比誘電率を赤フィルタ10R及び青フィルタ10Bの比誘電率とほぼ揃えることができる。例えば、電圧5V、120Hz、240Hzなどの液晶の駆動周波数で、青フィルタ10Bおよび赤フィルタ10Rのそれぞれ膜厚2.8μmでの比誘電率を測定すると、その比誘電率はおよそ3〜3.9の範囲に入る。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を主たる色材(色調整として黄色顔料を加えてもよい)とする緑フィルタ10Gの比誘電率はおよそ3.4〜3.7であり、この緑フィルタ10Gの比誘電率は、他の2色の赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの比誘電率とほぼ整合させることができる。本実施形態のように共通電極19(透明電極)の上にカラーフィルタが形成される構成の液晶表示装置1、又は、IPSと呼称される横電界方式の液晶表示装置1に対して、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの比誘電率を整合させることは好ましい。緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bのそれぞれ比誘電率が同じレベルであれば、液晶駆動時にカラーフィルタの比誘電率が異なるために光漏れが生じるなどの悪い影響を排除できる。例えば、ハロゲン化銅フタロシアニンを主たる色材とする緑フィルタの比誘電率は、およそ4.4〜4.6であり赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの比誘電率よりかなり大きくなる。
液晶駆動において液晶の立ち上がりが光の短波長側(青サブピクセル)で速く、長波長側(赤サブピクセル)で遅い場合に、それぞれ着色サブピクセルの比誘電率の大きさを光の波長の順に調整してもよい。液晶表示装置1に用いられる液晶の誘電率異方性Δεの値よりも、カラーフィルタ構成部材の比誘電率の値を小さくすることで、液晶駆動に支障ない条件が得られる。ハロゲン化亜鉛フタロ緑色顔料を用いた緑フィルタ10Gの分光特性において、青色側の透過率を低く維持して光の波長530nmの緑色の透過率を高く維持することは、本実施形態のように光センサ11g,11rの補償を行うために好ましい。カラーフィルタの形成には、通常、感光性のアクリル樹脂が用いられる。一般的に、アクリル樹脂など透明樹脂の比誘電率は概ね2.8である。本実施形態では、有機顔料の分散系である着色サブピクセルの比誘電率の下限を概ね2.9とする。
以上説明した本実施形態においては、視野角制御用液晶パネル又は視野制御用画素を用いることなく、液晶表示装置1の視野角制御を実現することができる。本実施形態においては、液晶表示装置1が重くかつ厚くなることを防止し、かつ、開口率が低下することを防止し、視野角制御を効果的に行うことができる。本実施形態においては、光センサ11g,11rの測定値の補償を行い、画面に対する入力操作を高精度で検出することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態においては、上記第1の実施形態に係る液晶表示基板13に用いられる透明樹脂及び有機顔料などの各種の材料の例について説明する。
<透明樹脂>
遮光パターンBM又はカラーフィルタの形成に用いられる感光性着色組成物は、顔料分散体に加え、さらに、多官能モノマー、感光性樹脂又は非感光性樹脂、重合開始剤、溶剤等を含有する。感光性樹脂又は非感光性樹脂などのような本実施形態で用いられる透明性の高い有機樹脂を総称して透明樹脂と呼ぶ。
透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が含まれる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂とイソシアネート基を含有する化合物とを反応させて得られる材料を用いてもよい。
<アルカリ可溶性樹脂>
本実施形態に用いられる遮光パターンBM、透明パターン9、カラーフィルタの形成には、フォトリソグラフィ法によるパターン形成可能な感光性樹脂組成物を用いることが好ましい。これらの透明樹脂は、アルカリ可溶性を与えられた樹脂であることが望ましい。アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基又は水酸基を含む樹脂であればよい。例えば、アルカリ可溶性樹脂としては、エポキシアクリレート系樹脂、ノボラック系樹脂、ポリビニルフェノール系樹脂、アクリル系樹脂、カルボキシル基含有エポキシ樹脂、カルボキシル基含有ウレタン樹脂等が用いられる。これらの中でも、エポキシアクリレート系樹脂、ノボラック系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、特に、エポキシアクリレート系樹脂又はノボラック系樹脂が好ましい。
<アクリル樹脂>
本実施形態に係る透明樹脂の代表として、以下のアクリル系樹脂が例示できる。
アクリル系樹脂としては、単量体として、例えば(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートペンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;エトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のエーテル基含有(メタ)アクリレート;及びシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート等を用いて得られる重合体が用いられる。
上記の単量体は、単独で、又は、2種以上を併用して使用することができる。本実施形態に係るアクリル樹脂として、これら単量体と共重合可能なスチレン、シクロヘキシルマレイミド、及びフェニルマレイミド等の化合物との共重合体を用いるとしてもよい。
感光性を有する樹脂を得るために、例えば(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和基を有するカルボン酸を共重合し、得られた共重合体と、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基及び不飽和二重結合を含有する化合物とを反応させるとしてもよい。また、感光性を有する樹脂を得るために、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレートの重合体、又はこの重合体とその他の(メタ)アクリレートとの共重合体に、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸含有化合物を付加させるとしてもよい。
<有機顔料>
赤色顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、242、246、254、255、264、272、279等を用いることができる。
黄色顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、144、146、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等を用いることができる。
青色顔料としては、例えばC.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等を用いることができ、これらの中では、C.I.Pigment Blue 15:6が好ましい。
紫色顔料として、例えば、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等を用いることができ、これらの中では、C.I. Pigment Violet 23が好ましい。
緑フィルタ10Gに用いられる緑色顔料としては、例えば、C.I. Pigment Green 1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55、58等を用いることができ、これらの中では、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料であるC.I. Pigment Green 58が好ましい。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料は、緑色顔料として旧来より一般的なハロゲン化銅フタロシアニンより比誘電率が低い。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を緑フィルタ10Gに用いることにより、緑フィルタ10Gの比誘電率を、赤フィルタ10Rの比誘電率、及び、青フィルタ10Bの比誘電率とほぼ揃えることができる。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を緑フィルタ10Gに用いることにより、急峻な分光特性カーブで、かつ、高い透過率の緑フィルタ10Gを生成することができる。
カラーフィルタの比誘電率は、例えば、インピーダンスアナライザを用い、電圧5Vの条件にて、240Hzの周波数で測定される。試料測定は、アルミニウム薄膜からなる導電膜をパターン形成したガラス基板上にカラーフィルタを塗布・硬膜し(膜厚は緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bで同じ膜厚)、さらにこのカラーフィルタの上にアルミニウム薄膜からなる導電膜パターンを形成し、このカラーフィルタの比誘電率を測定する。赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの比誘電率は、およそ3.2から3.8の範囲に入り、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料を用いた緑フィルタ10Gの比誘電率は、およそ3.4から3.7の範囲となる。これに対して、ハロゲン化銅フタロシアニン緑色顔料を用いた緑フィルタ10Gの比誘電率は、4.5前後となり赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの比誘電率よりかなり大きい。比誘電率の揃った緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを用いることで、緑サブピクセル7G、赤サブピクセル7R、青サブピクセル7Bでの液晶駆動を均質なものとすることができ、より高い画質の液晶表示装置1を提供することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、遮光パターンBMとして用いることが可能な代表的顔料の組み合わせについて説明する。以下に示す有機顔料は、前記した透明樹脂(例えば、感光性アクリル樹脂)に分散させて用いることができる。なお、下記の黄色顔料及び赤色顔料は、第2の実施形態で説明された黄色顔料又は赤色顔料に置き換えることができる。
<有機顔料構成例1>
C.I.Pigment Violet 23 35%〜70%
C.I.Pigment Red 254 20%〜40%
C.I.Pigment Green 2%〜50%
<有機顔料構成例2>
C.I.Pigment Violet 23 35%〜70%
C.I.Pigment Yellow 139 20%〜40%
C.I.Pigment Green 36 2%〜50%
<有機顔料構成例3>
C.I.Pigment Violet 23 35%〜70%
C.I.Pigment Red 254 20%〜40%
C.I.Pigment Green 58 2%〜50%
<有機顔料構成例4>
C.I.Pigment Violet 23 35%〜70%
C.I.Pigment Yellow 139 5%〜30%
C.I.Pigment 254 5%〜30%
C.I.Pigment Green 2%〜50%
上記顔料比率は、全顔料を100%としたときの質量パーセントである。
上記のC.I.Pigment Violet 23(以下、V23と称する)、C.I.Pigment Red 254(以下、R254と称する)、C.I.Pigment Green 36(以下、G36と称する)、C.I.Pigment Green 58(以下、G58と称する)、C.I.Pigment Yellow 139(以下、Y139と称する)のそれぞれは、下記の質量部にしたがって、分散剤とともに樹脂又は溶液に分散され、顔料ペーストとされる。
アクリル樹脂溶液(固形分20%) 40部
分散剤 0.5部
シクロヘキサノン 23部
<遮光パターンBlk1用の感光性組成物>
遮光パターンBlk1用の感光性組成物の一例を以下に示す。下記の材料はいずれも質量部で示されている。
V23の顔料ペースト 20.6部
R254の顔料ペースト 4.7部
Y139顔料ペースト 10.0部
G36の顔料ペースト 4.7部
アクリル樹脂溶液 14.0部
アクリルモノマー 4.2部
開始剤 0.7部
増感剤 0.4部
シクロヘキサノン 27.0部
PGMAC 10.9部
図15は、遮光パターンBlk1の形成状態の第1の例を示す部分断面図である。
遮光パターンBlk1用の感光性組成物は、乾燥・硬膜後の膜厚が2μmとなるように、ガラスの透明基板22上に形成される。図15では、フォトリソグラフィ法を用いて遮光パターンBlk1が形成される。図15の遮光パターンBlk1上には、アクリル樹脂の保護層23が積層される。
このように製造された遮光パターンBlk1の塗膜の分光特性は図13に描画されている。図13の分光特性に示すように、遮光パターンBlk1,Blk2は、光の波長400nmから波長550nmまでの透過率が5%以下であり、分光透過率が50%となる波長が670nmより長波長側にある分光特性を持つ塗膜とする。光の波長400nmから波長550nmの透過率が5%以下であり、分光透過率が50%となる波長が670nmより長波長側にある分光特性を持つ遮光パターンBlk1は、本実施形態で説明されるように、V23の乾燥後、固形分比率(重量比)を13%以上とし、かつ、赤色顔料又は緑色顔料をV23と合わせた顔料比率を同様に23%以上とし、乾燥・硬膜後の膜厚が2μmとなるように、遮光パターンBlk1用の感光性組成物を、透明基板22上に形成すればよい。V23と混合する緑色顔料は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンの緑色顔料を適用してもよいが、ハロゲン化銅フタロ緑色顔料を適用することがより好ましい。V23単体で遮光パターンBlk1の塗膜の分光透過率が50%となる波長をおよそ690nmとするには、V23を顔料比率で70%以上とすればよい。赤色顔料と黄色顔料にV23を混合する系では、70%を超えてV23を増やしても、透過率が50%となる波長を、長波長側にシフトさせることが困難である。したがって、V23の顔料特性上、700nm以降の長波長での透過率を維持しながら50%透過率(半値)を長波長側にシフトさせることは困難となる。しかしながら、緑色顔料をV23と混合する系では、透過率が50%となる波長を670nmから790nmの範囲で調整できる。この場合、緑色顔料とV23と黄色顔料にさらに赤色顔料を加えてもよい。なお、遮光パターンBlk1の分光特性は、顔料添加量を下げて、膜厚を厚くすることで調整してもよい。例えば、黄色顔料、赤色顔料、又は緑色顔料と、V23の顔料比率を維持し、かつ、透明基板22上の単位面積あたり総顔料量を、本実施形態と同等以上の量とする。本実施形態の赤外線透過フィルタとして機能する遮光パターンBlk1の分光特性において、黄色顔料の添加は、主に450nmより短波長の光の透過を抑制する効果があり、さらに、赤色顔料の添加は、主に450nmから550nmの範囲の光の透過を抑制する効果がある。
以下に、遮光パターンBlk2,Blk3の組成を説明する。
<分光特性Blk2の遮光パターン用の感光性組成物>
遮光パターンBlk2用の感光性組成物の一例を以下に示す。下記の材料はいずれも質量部で示されている。
V23の顔料ペースト 16部
G36の顔料ペースト 16部
Y139の顔料ペースト 8部
アクリル樹脂溶液 14.0部
アクリルモノマー 4.2部
開始剤 0.7部
増感剤 0.4部
シクロヘキサノン 27.0部
PGMAC 10.9部
<遮光パターンBlk3用の感光性組成物>
遮光パターンBlk3用の感光性組成物の一例を以下に示す。下記の材料はいずれも質量部で示されている。
V23の顔料ペースト 15部
G36の顔料ペースト 15部
Y139の顔料ペースト 4部
R254の顔料ペースト 6部
アクリル樹脂溶液 14.0部
アクリルモノマー 4.2部
開始剤 0.7部
増感剤 0.4部
シクロヘキサノン 27.0部
PGMAC 10.9部
表1に、各波長に対する遮光パターンBlk2,Blk3の可視域透過率を示す。
Figure 2013156454
表1に示されている可視域透過率(%)は、顔料濃度を上げる、膜厚を上げる、又は、V23の顔料比率を高めにすることなどによって、低下させることができる。
なお、長波長側における50%の透過率の波長は、遮光パターンBlk2で約745nmであり、遮光パターンBlk3で約739nmである。
以下で、図16乃至図18を用いて、本実施形態の変形例を説明する。
図16は、遮光パターンBMの形成状態の第2の例を示す部分断面図である。
この図16では、透明基板22上に、対向電極19(透明導電膜)が膜付けされ、その後に遮光パターンBMと保護層23とが形成される。対向電極19の膜付けは、例えば、スパッタリング装置によって行われる。
図17は、遮光パターンBMの形成状態の第3の例を示す部分断面図である。
この図17では、透明基板22上に遮光パターンBMが形成され、その後、遮光パターンBMの形成された透明基板22の面に対向電極19が膜付けされ、保護層23が形成される。
図18は、遮光パターンBMの形成状態の第4の例を示す部分断面図である。
この図18では、透明基板22に、遮光パターンBM及び保護層23が形成され、保護層23上に櫛歯状の対向電極19が形成される。櫛歯状の対向電極19は、例えばフォトリソグラフィ法によってパターン形成される。この図18の断面は、対向電極19の櫛歯部の長尺方向に垂直であるとする。図18の遮光パターンBMは、サブピクセルの開口部を形成する枠部BM1と、当該開口部の中央で二分するようにサブピクセルを1/2に区分けする中央部BM2とを備える。
以上で説明した液晶表示基板は、カラーフィルタを備えていないため、モノクロ表示の液晶表示装置に適用可能である。
さらに、本実施形態に係る液晶表示基板を備えた液晶表示装置は、例えば、バックライトが赤・緑・青などの個別発光LED素子を備え、フィールドシーケンシャル法を適用することによって、カラー表示を行うことができる。
本実施形態に係る液晶表示基板は、赤・緑・青などのカラーフィルタを備えたアレイ基板と貼り合わせて用いられるとしてもよい。このように、カラーフィルタをアレイ基板に形成することで、カラー表示を行うことができる。
(第4の実施形態)
本実施形態においては、先で説明された図5を参照して、遮光パターンBMの開口部に緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを配設した液晶表示基板13について説明する。
本実施形態において、透明基板22上に遮光パターンBMが形成されるまでの製造工程は、上記第3の実施形態で説明した工程と同様とする。なお、一つのサブピクセルの両辺に位置する遮光パターンBMの枠部BM1のスリットには、遮光パターンBM形成後、アルカリ可溶型の感光性のアクリル樹脂を用い、フォトリソグラフィ法によって透明パターン9が形成される。対向電極19は、透明導電膜であり、遮光パターンBM及び透明パターン9を覆うように膜付けされる。
本実施形態では、対向電極19まで形成された後、後述する着色分散液、及び表2に示す組成のカラーレジストを用いて、順次、緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bなどの各種のカラーフィルタが形成される。
Figure 2013156454
<カラーフィルタの形成>
[カラーフィルタ形成用分散液]
カラーフィルタに分散される有機顔料として、例えば以下の顔料が用いられる。
赤色顔料:C.I.Pigment Red 254、C.I.Pigment Red
177
緑色顔料:C.I.Pigment Green 58、C.I.Pigment Ye
llow 150
青色顔料:C.I.Pigment Blue 15、C.I.Pigment Vio
let 23
上記の顔料を用いて、赤色、緑色、及び青色の各色分散液(ペースト)が生成される。
[赤色分散液]
赤色顔料:C.I.Pigment Red 254 18質量部
赤色顔料:C.I.Pigment Red 177 2質量部
アクリルワニス(固形分20質量%) 108質量部
上記の組成の混合物を均一に攪拌した後、ガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散し、5μmフィルタで濾過し、赤色分散液が生成される。
[緑色分散液]
緑色顔料:C.I.Pigment Green 58 16質量部
緑色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 8質量部
アクリルワニス(固形分20質量%) 102質量部
上記の組成の混合物に対して、赤色分散液と同様の生成方法を用いて、緑色分散液が生
成される。
[青色分散液]
青色顔料:C.I.Pigment Blue 15 50質量部
青色顔料:C.I.Pigment Violet 23 2質量部
分散剤 6質量部
アクリルワニス(固形分20質量%) 200質量部
上記の組成の混合物に対して、赤色分散液と同様の生成方法を用いて、青色ペーストが生成される。
露光・現像及び硬膜後の緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bの膜厚は、例えば2μmとされる。
保護層23は、アルカリ可溶型の感光性のアクリル樹脂を用い、フォトリソグラフィ法で、乾燥・硬膜後の膜厚が例えば0.6μmとなるように、形成される。
サブピクセルの遮光パターンBMの中央部BM2の上には、0.6μmの凹部20が形成される。
(第5の実施形態)
本実施形態においては、図19乃至図24を用いて、液晶表示装置の視野角制御について説明する。
図19は、本実施形態に係る液晶表示装置100の構成の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る液晶表示装置100のアレイ基板170は、一つのサブピクセルに4個のアクティブ素子16a〜16dを備える。液晶表示基板130は、複数の緑フィルタ10G、赤フィルタ10R、青フィルタ10Bを備えるカラーフィルタ層10を備える。
液晶パネル60は、液晶表示基板130とアレイ基板170に液晶層18が挟まれた基本構成を持つ。液晶パネル60の表裏には、偏光板26及び位相差板などが貼付される。
バックライトユニット27は、液晶パネル60の裏面側に、光制御素子28を介して備えられる。
バックライトユニット27は、液晶パネル60の裏面の両側部、又は、液晶パネル60の裏面に、LEDなどの固体発光素子29a,29bの並びを備える。
バックライトユニット27は、拡散板、導光板、偏光分離フィルム、再帰反射偏光素子などを備えるとしてもよい。バックライトユニット27の光源としては、発光波長域に赤、緑、青の3波長を含む複数の白色LEDを適用することができる。光源として、GaN系青色LEDとYAG系蛍光物質を組み合わせた擬似白色LEDが適用されてもよい。擬似白色LEDの場合、演色性を高めるために、赤色LEDなど1色以上の主要ピークを有するLEDがあわせて用いられてもよい。例えば、青色LEDには、赤・緑色の蛍光体を組み合わせた光源が用いられてもよい。それぞれが赤色、緑色、青色を個別発光する複数のLEDが光源として用いられてもよい。このように、赤色、緑色、青色の個別発光を行う複数のLEDを用い、フィールドシーケンシャル(時分割)の発光を液晶駆動と同期させることにより、カラーフィルタを用いなくてもカラー表示を行うことができる。バックライトユニット27の両端にある固体発光素子29a,29bを液晶表示と同期するように交互に発光させ、観察者の右目30a、左目30bにそれぞれ入射させることで3次元表示を行うことができる。
バックライトユニット27は、赤色、緑色、青色のLEDに加えて、700nmより長波長の赤外線発光素子を備えるとしてもよい。赤外線発光素子は、青色LED又は紫色LEDに、赤外線光への変更のための蛍光体を塗布した発光素子としてもよく、赤外線を発光する半導体レーザとしてもよい。赤外線発光素子は、例えばGaAsP、GaALAs、AlGaInPなどの赤外線発光LEDでもよい。例えば、赤外線発光素子は、バックライトユニット27の端部又はコーナー部に備えられてもよく、赤色、緑色、青色のLEDと同列にまたは交互に並べられてもよい。バックライトユニット27では、各色のLEDと赤外線発光素子とが、それぞれライン状に配列されるとしてもよい。液晶表示装置に対して指又はポインタによって入力操作を行う場合、赤外線発光素子から発光される赤外線が、指又はポインタの照明光として用いられるとしてもよい。
メタクリル樹脂などからなる光制御素子28は、例えば、半円柱状レンズ31と三角柱状プリズム32を表裏に一体化した樹脂シートとしてもよい。図19は、半円柱状レンズ31と三角柱状プリズム32との長尺方向に、ほぼ垂直な断面である。半円柱状レンズ31及び三角柱状プリズム32の光軸の角度と、液晶表示装置100の画素配列との間に、角度θを付与することで3次元表示でのモアレを軽減できる。な、光軸は、半円柱状レンズ31、三角柱状プリズム32のそれぞれの稜線方向を意味するものとする。モアレの緩和は、θが45度に近い大きな角度にすることで大きな効果を得ることができる。しかしながら、角度θを45度とすると偏光板又は位相差の光軸と干渉することがある。したがって、角度θは45度よりある程度小さい角度をその上限とする。偏光板と液晶パネル60のアライメント誤差(±2°)を考慮すると、角度θの最大値は、43度以下とすることができる。逆に、2次元表示時のモアレは、θがゼロに近いと大きな(低周波の)モアレが目立ち、明暗又は色ムラとして視認されやすくなる。
光制御素子28は、観察者(使用者)の目に入りにくく、第三者の視認を防止するために、液晶パネル60の裏面側とバックライトユニット27との間に設置され、出射光に方向性を与える。光制御素子28は、プリズムシートとレンズシートとが互いに背中合わせの状態で一体化された構成を持つ。
プリズムシートは、複数の三角柱状プリズム32を、この三角柱状プリズム32の側面の長手方向(長尺の方向、稜線方向、又は、光軸の方向)が平行となるように、かつ、断面の三角形が同じ方向を向くように並べて形成される。
レンズシートは、複数の半円柱状レンズ31を、この半円柱状レンズ31の側面の長手方向が平行となるように、かつ、断面の半円の円弧が同じ方向を向くように並べて形成される。
本実施形態において、三角柱状プリズム32の断面は、例えば二等辺三角形状とする。三角柱状プリズム32の先端の角度(二等辺三角形の頂角)を調整することにより、液晶パネル60の法線方向に対する光源からの光の出射角(配光角)を設定できる。光制御素子28は、角度θの異なる2以上の三角柱状プリズムのシートを組み合わせて構成されるとしてもよい。
図20は、本実施形態に係る液晶表示装置100に備えられる液晶パネル60の一例を示す部分断面図である。赤サブピクセルは緑サブピクセル、青サブピクセルと隣接している。液晶分子L1〜L14は、駆動電圧印加前の初期配向状態であり、垂直配向である。図20に示されていない偏光板は、クロスニコルでノーマリーブラックとする。液晶層18は、誘電率異方性が負の液晶を含む。液晶表示基板130は、保護層23上に、対向電極19a,19c,19e,19fを備えている。対向電極19a,19c,19e,19fは、櫛歯状に形成される。図20は、対向電極19a,19c,19e,19fの長手方向に垂直な断面である。
アレイ基板170は、画素電極15a,15c及び導光電極15e,15f及び共通電極21a,21cを備える。画素電極15a,15c及び導光電極15e,15fは、図20で省略されているそれぞれ異なるアクティブ素子に電気的に接続される。
図21は、表示制御用の一方の画素電極15aに駆動電圧が印加された状態の液晶パネル60の一例を示す部分断面図である。
表示制御用の一方の画素電極15aのみに駆動電圧が印加されると、液晶分子L4〜L10は、電気力線に垂直な方向に倒れ、出射光Z3が、例えば観察者の右目に出射される。液晶分子L4は、画素電極15aと共通電極21aの端部との間に形成される強い電場で他の液晶分子より早く倒れ始める。この液晶分子L4の動作は、液晶動作のトリガとなり、液晶の応答性を高める。
図22は、表示制御用の他方の画素電極15cに駆動電圧が印加された状態の液晶表示パネル60の一例を示す部分断面図である。
表示制御用の他方の画素電極15cのみに駆動電圧が印加されると、液晶分子L5〜L11は、電気力線に垂直な方向に倒れ、出射光Z4が、例えば観察者の左目に出射される。液晶分子L11は、画素電極15cの端部と共通電極21cとの間に形成される強い電場で他の液晶分子より早く倒れ始める。この液晶分子L11の動作は、液晶動作のトリガとなり、液晶の応答性を高める。
図23は、視野角制御用の一方の導光電極15eに駆動電圧が印加された状態の液晶パネル60の一例を示す部分断面図である。
視野角制御用の一方の導光電極15eに駆動電圧が印加されると、液晶分子L1〜L3は、電気力線に垂直になる方向に倒れ、斜め光Z1が出射される。液晶分子L3は、視野角制御用の導光電極15eの端部と共通電極21aとの間に形成される強い電場で他の液晶分子より早く倒れ始める。この液晶分子L3の動作は、液晶動作のトリガとなり、液晶の応答性を高める。このように、視野角制御用の導光電極15eに駆動電圧を印加することにより、斜め光Z1が出射され、観察者の周囲にいる第三者の視認を防ぐことができる。
図24は、視野角制御用の他方の導光電極15fに駆動電圧が印加された状態の液晶表示パネルの一例を示す部分断面図である。
視野角制御用の他方の導光電極15fに駆動電圧が印加されると、液晶分子L12〜L14は、電気力線に垂直になる方向に倒れ、斜め光Z2が出射される。液晶分子L12は、視野角制御用の他方の導光電極15fの端部と共通電極21cとの間に形成される強い電場で他の液晶分子より早く倒れ始める。この液晶分子L12の動作は、液晶動作のトリガとなり、液晶の応答性を高める。このように、視野角制御用の他方の導光電極15fに駆動電圧を印加することにより、斜め光Z2が出射され、第三者の視認を防ぐことができる。
以上で説明された表示制御用の画素電極15a,15cと、視野角制御用の導光電極15e,15fとは、それぞれ個別のアクティブ素子に接続されている。これにより、観察者の右目用の光Z3、観察者の左目用の光Z4、一方の方向の斜め光Z1、他方の方向への斜め光Z2を、それぞれ独自のタイミングで出射することができる。
本実施形態においては、表示制御用の画素電極15a,15cを一つのアクティブ素子に接続し、斜め視認性の効果を出す視野角制御用の導光電極15e,15fを別の一つのアクティブ素子に接続してもよい。この場合、一つのサブピクセルにアクティブ素子が合計で2つ備えられる。
本実施形態に係る液晶表示装置100は、指などのポインタを認識する場合に、視野角制御用の導光電極15e,15fに駆動電圧を印加し、斜め光Z1,Z2を出射してもよい。光センサ11g,11rは、ポインタからの反射光を検出する。これによりポインタの認識を高精度に行うことができる。
図25は、本実施形態に係る液晶表示基板130の縁領域の一例を示す部分断面図である。この図25は、液晶表示基板130の透明基板22を上、保護層23を下に図示している。
液晶パネル60は、平面視で、有効表示領域E1(画像表示領域)と、この有効表示領域E1の周辺を囲む縁領域E2とを備える。縁領域E2では液晶配向が乱れている場合があり、バックライトユニット27からの光の漏れを少なくする必要がある。本実施形態においては、液晶表示基板130の縁領域E2における漏れ光を少なくするために、青フィルタ10Bが縁領域E2の遮光パターンBMに対して積層される。なお、遮光パターンBMに対して積層されるカラーフィルタは、緑フィルタ10G又は赤フィルタ10Rでもよい。
図25では、透明導電膜である対向電極19a,19cの間にスリット33が形成されている。スリット33は、図4乃至図6に示されている凹部20と同様に、液晶の初期配向時にプレチルトを付与する作用があり、液晶応答を高速化することができる。
一般的な垂直配向液晶は、例えば89度の傾斜角(プレチルト角)を持つ。プレチルト角が付与された垂直配向液晶は、駆動電圧印加時に傾斜角が小さくなる方向に倒れる。一般的な垂直配向液晶では、初期の傾斜角によって駆動電圧印加時の液晶分子の倒れる方向が設定される。このような一般的な垂直配向液晶を用いる場合には、1画素又は1サブピクセルに対して、図示しない配向膜の複数方向のラビング又は複数方向での光配向が必要とされる。
これに対し、本実施形態では、垂直配向液晶の初期配向に傾斜角を付与しなくても、アレイ基板130と対向基板170との間の斜め方向の電気力線(斜め電界)に基づいて液晶分子の倒れる方向が決められる。本実施形態においては、例えば、負の誘電率異方性の液晶を用いて、液晶の初期配向をおよそ90°の垂直配向としている。上述したように、本実施形態においては、液晶にプレチルト角を付与する必要はない。しかしながら、液晶駆動において数msの超高速応答を実現するために、FPA(Fieled-induced Photo-reactive Alignment)法又はPSA(Polymer Sustained Alignment)法を用いて、液晶に例えば89.7°から88°程度のプレチルト角が付与されてもよい。このように液晶にわずかなプレチルト角を付与することにより、本実施形態に係る液晶表示装置100は、超高速応答又は従来よりも低い駆動電圧による液晶駆動を実現することができる。FPA法又はPSA法では、予め液晶セルの内面に感光性の配向膜を形成して、又は、感光性の重合組成物を添加した液晶を用いて、液晶セル化された後に、画素電極15a,15c及び導光電極15e,15f等に駆動電圧を印加しながら紫外線などの光が照射され、配向膜又は液晶セル内壁に、プレチルト角が付与される。この配向膜又は液晶セル内壁のプレチルト角に応じて、液晶分子にプレチルト角が付与される。
なお、IPS又はECBなどのような水平配向の液晶を用いる液晶表示装置では、ラビング又は光配向などの配向処理の工程が不可欠である。さらにIPS又はECBなどのような水平配向の液晶を用いる液晶表示装置では、液晶の配向方向と偏光板との厳密な光軸合わせが必要である。偏光板との厳密な光軸合わせが不必要な垂直配向の液晶を用いる液晶表示装置は、IPS又はECBより黒表示の品質が高い。
上記各実施形態で説明されたアクティブ素子16a〜16dは、シリコン半導体によって形成されてもよく、酸化物半導体によって形成されてもよい。酸化物半導体によってアクティブ素子16a〜16dが形成された場合、画素又はサブピクセルの開口率を向上させることができる。酸化物半導体によって形成されるTFT又はフォトダイオードの代表的なチャネル材料としては、例えば、IGZOと呼ばれるインジウム、ガリウム、亜鉛の複合金属酸化物が用いられる。チャネル材料として、錫やチタンなど他の金属酸化物を加えた複合酸化物が用いられてもよい。
上記各実施形態において、光センサ11g,11r及び補償用光センサ11bは、例えば、薄膜トランジスタ又はPINダイオードで形成された受光素子を含むとしてもよい。
上記の各実施形態は、発明の趣旨が変わらない範囲で様々に変更して適用することができる。
1,100…液晶表示装置、2…表示素子走査部、3…センサ走査部、4…表示素子駆動部、5…センサ読取部、6,60…液晶パネル、7G,7R,7B,R,G,B…サブピクセル、8a…表示領域、8b…センサ領域、9…透明パターン、10G…緑フィルタ、10R…赤フィルタ、10B…青フィルタ、11g,11r…光センサ、11b…補償用光センサ、12…演算部、12g…緑演算部、12r…赤演算部、BM,Blk1〜Blk3…遮光パターン、BM1…枠部、BM2…中央部、13,130…液晶表示基板、14…遮光膜、15a〜15d…画素電極、15e,15f…導光電極、16a〜16d…アクティブ素子、17,170…アレイ基板、18…液晶層、19…対向電極、20…凹部、21a〜21f…共通電極、22,24…透明基板、23…保護層、25a〜25c…絶縁層、26…偏光板、27…バックライトユニット、28…光制御素子、29a,29b…固体発光素子、31…半円柱状レンズ、32…三角柱状プリズム。

Claims (19)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板の一方の平面の上に形成され、平面視で複数の画素又はサブピクセルに対応するマトリクス状の画素開口部を形成する遮光パターンと
    を具備し、
    前記遮光パターンは、光の波長400nmから650nmの範囲で5%以下の光透過率を持ち、光透過率が50%の波長が670nmから790nmの範囲にあり、波長700nmより長波長の光透過率が波長700nm未満の光透過率より高い赤外線透過特性を持ち、紫色顔料と、緑色顔料と、少なくとも黄色顔料と赤色顔料とのうちの一方とを含む、液晶表示基板。
  2. 請求項1記載の液晶表示基板において、
    前記緑フィルタは、ハロゲン化銅フタロシアニン緑色顔料と、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン緑色顔料とのうちの少なくとも一つを含む、液晶表示基板。
  3. 請求項1又は請求項2記載の液晶表示基板において、
    前記遮光パターンの前記画素開口部に備えられる緑フィルタ、赤フィルタ、青フィルタと、
    前記緑フィルタ、前記赤フィルタ、前記青フィルタの上に形成される透明樹脂層と
    をさらに備える、液晶表示基板。
  4. 請求項3記載の液晶表示基板において、
    前記透明樹脂層の上に、透明導電膜をさらに備える、液晶表示基板。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    前記遮光パターンの上に、透明導電膜をさらに備える、液晶表示基板。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    前記透明基板の上に透明導電膜を備え、
    前記透明導電膜の上に前記遮光パターンを備える、液晶表示基板。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    前記遮光パターンの上に透明樹脂層を備え、
    前記透明樹脂層の上に透明導電膜を備える、液晶表示基板。
  8. 請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    前記透明導電膜は、平面視で前記画素開口部の中央部に相当する位置にスリットを形成する、液晶表示基板。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    前記画素又は前記サブピクセルの平面形状は、長方形、平行四辺形、又は、くの字型に折れ曲がった多角形状である、液晶表示基板。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の液晶表示基板において、
    平面視で、前記マトリクス状に配置されている前記複数の画素又はサブピクセルを配置する有効表示領域と、前記有効表示領域を囲む縁領域とを備え、
    前記縁領域では、前記遮光パターンと、緑フィルタと赤フィルタと青フィルタとのうちの少なくとも一つとが重なっている、液晶表示基板。
  11. アレイ基板と液晶表示基板とが液晶層を挟んで対向する構成を持つ液晶パネルを具備し、
    前記液晶表示基板は、
    透明基板と、
    前記透明基板の一方の平面の上に形成され、平面視で複数の画素又はサブピクセルに対応するマトリクス状の画素開口部を形成する遮光パターンと
    を具備し、
    前記遮光パターンは、光の波長400nmから650nmの範囲で5%以下の光透過率を持ち、光透過率が50%の波長が670nmから790nmの範囲にあり、波長700nmより長波長の光の透過率が波長700nm未満の光の透過率より高い赤外線透過特性を持ち、紫色顔料と、緑色顔料と、少なくとも黄色顔料と赤色顔料とのうちの一方とを含み、
    前記アレイ基板は、
    前記液晶層の液晶駆動のためのアクティブ素子及び電極と、
    前記液晶表示基板の画素開口部を経由して入射される光を測定する光センサと、
    前記液晶表示基板の赤外線透過フィルタとして機能する遮光パターンを経由して入射される光を測定する補償用光センサと
    を具備する、液晶表示装置。
  12. 請求項11記載の液晶表示装置において、
    前記緑フィルタは、ハロゲン化銅フタロシアニン緑色顔料を含む、液晶表示装置。
  13. 請求項11又は請求項12記載の液晶表示装置において、
    前記光センサの測定データから前記補償用光センサの測定データを引き算する演算手段をさらに具備する、液晶表示装置。
  14. 請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記遮光パターンの前記画素開口部に備えられる緑フィルタと赤フィルタとをさらに具備し、
    前記光センサは、前記緑フィルタ経由で光を測定する第1の光センサと、前記赤フィルタ経由で光を測定する第2の光センサとを含む、液晶表示装置。
  15. 請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記電極は、前記画素又はサブピクセルごとに、前記アクティブ素子と接続される櫛歯状の第1の電極と、前記第1電極と絶縁層を介して配置される櫛歯状の第2の電極とを具備し、
    水平方向において、前記第2の電極は、対応する前記第1の電極よりも前記画素又はサブピクセルの端側にはみ出ている、液晶表示装置。
  16. 請求項11乃至請求項15のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記アクティブ素子及び前記電極とは、前記画素又はサブピクセルごとに、観察者視認用の光を出射するための表示制御用アクティブ素子及び電極と、視野角制御用の斜め方向の光を出射するためのアクティブ素子及び電極とを含む、液晶表示装置。
  17. 請求項11乃至請求項16のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記液晶パネルは、前記液晶表示基板の側の面が観察者側となり、前記アレイ基板の側の面が裏面となり、
    前記液晶パネルの裏面側に、光制御素子を介してバックライトユニットをさらに具備し、
    前記画素又はサブピクセルは平面視で長尺形状であり、
    前記光制御素子は、前記画素又はサブピクセルの長尺方向と直交する方向、かつ、前記液晶パネルの法線方向、からずれた斜め方向に光を出射させる、液晶表示装置。
  18. 請求項17記載の液晶表示装置において、
    前記バックライトユニットは、固体発光素子である複数の光源を具備し、
    前記複数の光源は、赤外線発光素子を含む、液晶表示装置。
  19. 請求項11乃至請求項18のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記液晶層の液晶は、負の誘電率異方性を持つ、液晶表示装置。
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