JP2013156288A - 光半導体装置 - Google Patents

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剛 藤澤
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Abstract

【課題】小型化および低消費電力を実現することができる光半導体装置を提供する。
【解決手段】光半導体装置10は、基板上に形成されたバス導波路11と、バス導波路11と光学的に結合されたリング導波路12とを備え、リング導波路12は、バス導波路11に対し垂直方向に形成され、かつ、電極21に印加される電圧により屈折率変化を与える直線導波路13を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リング共振器を有する光半導体装置に関する。
光通信システムの普及に伴い、光信号を高速で変調することの重要性が増している。そのため、光変調器の中には、例えば1波長あたり40Gbpsで動作するものがある。このような状況下において、従来の光変調方法として、例えば非特許文献1に開示されたマッハ・ツェンダー型変調器では、2つのアームを設け、アームに電圧を加えて屈折率を変化させ、干渉効果を利用して光の強度を変調するようにしている。
P. Evans 他 「Multi-channel coherent PM-QPSK InP transmitter photnic integrated circuit (PIC) operating at 112 Gb/s per wavelength」(Proc. OFC’11 、2011、PDPC7)
非特許文献1に開示されたマッハ・ツェンダー型変調器では、アームに電圧を加えて屈折率を変化させる処理を行っている。しかしながら、アーム長が数mm程度と非常に長くため、デバイスサイズが大きくなってしまう。また、印加電圧に応じて屈折率が緩やかに変化する特性の関係で、大きな電圧を印加することで所望の屈折率を得ることになるため、消費電力が大きくなりやすい。
そこで本発明は、小型化および低消費電力を実現することができる光半導体装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための光半導体装置は、基板上に形成された少なくとも1つの入力導波路と、上記基板上に形成された少なくとも1つの出力導波路と、上記入力導波路と上記出力導波路とに光学的に結合されたリング導波路とを備え、上記リング導波路は、上記入力導波路および上記出力導波路に対し所定の方向に形成され、かつ、印加電圧により屈折率変化を与える第1の直線導波路を有する。
ここで、上記所定の方向は、上記直線導波路に上記屈折率変化を与えるときに、電気光学的効果による屈折率変化の方向と、フランツケルディシュ効果または量子閉じ込めシュタルク効果による屈折率変化の方向とが同じになるように設定してもよい。
上記光半導体装置は、光信号を上記入力導波路に集光可能に形成されている光導波路をさらに備え、上記光導波路、または、上記直線導波路のいずれかを量子井戸コア構造とするようにしてもよい。
上記入力導波路と上記リング導波路との間は、擬リッジ導波路を介して結合されるようにしてもよい。
上記入力導波路、上記出力導波路、および、上記直線導波路を除くリング導波路は、それぞれ、バルクコアがバットジョイントされて形成されるようにしてもよい。
上記光半導体装置は、上記入力導波路の入力側に、かつ、上記直線導波路における光信号の伝搬方向と直交する方向に、半導体レーザをさらに備えるようにしてもよい。
上記光半導体装置は、上記リング導波路に接続されたバイアス電極であって、上記印加電圧に伴う屈折率変化によって与えられる共振波長を調整するためのバイアス電極をさらに備えるようにしてもよい。
本発明の光半導体装置によれば、小型化および低消費電力を実現することができる。
第1実施形態における光半導体装置の構成例を示す図である。 リング導波路の矢視に沿った断面例を示す図である。 バス導波路とリング導波路とを結合した擬リッジ構造の一例を示す図である。 透過光のスペクトルの一例を示す図である。 一般的なリング共振器を示す図である。 第2実施形態における光半導体装置の構成例を示す図である。 第3実施形態における光半導体装置の構成例を示す図である。 第4実施形態の光半導体装置の構成例を示す図である。 リング共振器の変形例を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態について説明する。各実施形態に係る光半導体装置は、例えばリング共振器を含んで構成され、リング共振器を利用して光の強度を変調するための装置である。
<第1実施形態>
本発明の光半導体装置の第1実施形態について、図1ないし図5を参照して説明する。
[光半導体装置の構成]
図1は、本実施形態に係る光半導体装置10の構成例を示す図である。
図1に示すように、この光半導体装置10は、入出力導波路としてのバス導波路11と、バス導波路11とに光学的に結合されたリング導波路12とを備える。なお、入出力導波路は、図1に示したバス導波路11に限らず、2つのバス導波路、すなわち入力導波路および出力導波路を用いて形成することもできる。
図1において、リング導波路12は、例えば、4つの直線導波路13、14、15、16、および、4つの曲線導波路17、18、19、20によって構成されている。曲線導波路17は各直線導波路13、14の間に形成され、曲線導波路18は各直線導波路14、15の間に形成されている。
曲線導波路19は各直線導波路15、16の間に形成され、曲線導波路20は各直線導波路13、16の間に形成される。ここで、各直線導波路13、15の長さはL1(この実施形態では、例えば、100μm)、各直線導波路14、16の長さはL2とする。各曲線導波路17〜20の曲げ半径はR(この実施形態では、例えば、50μm)とする。
この実施形態では、一例として、2つの直線導波路13、15は、[011]方向、すなわち順メサ方位に形成され、バス導波路11は、[011]方向と直交する[01-1]方向、すなわち逆メサ方位に形成される。言い換えると、本実施形態では、2つの直線導波路13、15は、バス導波路11に対し例えば垂直方向(所定の方向)に形成され、残りの2つの直線導波路14、16は、バス導波路11に対し例えば並行に形成される。
なお、バス導波路11とリング導波路12の直線導波路14との間の距離はDとする。
突起部21aを有する電極21(図1において全体として斜線で示す。)は、直線導波路13の上部に設置される。この電極21は、直線導波路13全体を覆うようになっているため、電極21に電圧が印加されると、電極21の下の直線導波路13内全体にわたって電界が生じ、電気光学効果、または、フランツケルディッシュ効果によって屈折率が変化する。これにより、屈折率変化に伴う光信号がバス導波路11の光信号i1と重ね合わされて出力されるので、干渉によりバス導波路11から出力される光信号o1の強度が変化する。
突起部22aを有する電極(バイアス電極)22(図1において全体として斜線で示す。)は、直線導波路15上に設置され、リング導波路12の直線導波路15に接続される。この電極22は、直線導波路15全体を覆うようになっているため、電極22に電圧が印加されると、電極22の下の直線導波路15内全体にわたって電界が生じ、リング導波路12を伝播する光の位相が変化する。これにより、リング共振器12の共振波長が変化するので、共振波長を調整可能とすることができる。なお、上述した電極21、22として、図1に示した構成に限らず、当業者に知られた他の構成を適用することもできる。あるいは、光半導体装置10は、電極22を設けずに構成することも可能である。
図2は、リング共振器12の断面例について説明するための図であって、(a)図1のI−I線に沿った断面と、(b)図1のII−II線に沿った断面とを示している。
図2(a)に示した直線導波路13では、n形の電極30が、n形のInP(100)基板31下に形成され、この基板31上に、コア層32、p形のクラッド層(第1クラッド層)33、および、p形の電極21が順次積層されている。この実施形態では、直線導波路13は、コア層32およびクラッド層33が基板31まで切り込まれたハイメサ構造で示されている。
なお、一般に、光通信に用いられる光の波長は、1.3〜1.5μ帯であるため、その波長帯にバンドギャップをもつInP系の基板が広く用いられている。この観点から、本実施形態の基板31も、例えばInP基板を適用する。
InP(100)基板31の結晶方位は、ウェハ面に垂直な方向を表す[100]となる。
コア層32は、フォトルミネッセンス(Photoluminescence Spectroscopy)のピーク(PLピーク)が例えば1.5μm付近の光を発光するように形成されている。この場合、コア層32の材料としては例えばInGaAsPが用いられ、また、コア層32の材料としては例えばInPが用いられる。コア層32の厚さは、例えば0.3μmとする。
クラッド層(第2のクラッド層)34、35は、直線導波路13の側面にそれぞれ形成されている。クラッド層34、35の材料としては、例えばベンゾシクロブテン(BCB)等の有機物が用いられる。
なお、図2(a)では、リング導波路12の直線導波路13について示しているが、後述する図3に示されるバス導波路11とリング導波路12との結合部を除く導波路11、15〜20についても同様に構成されている。
図2(b)に示した直線導波路16では、前述の図2(a)に示した直線導波路13の場合と異なり、p形の電極21が形成されていない。すなわち、直線導波路16では、電極30上に、基板31、InGaAsPコア層32、および、p形のクラッド層33が順次積層され、さらに直線導波路16の側面にクラッド層34、35が形成されている。
なお、図2(a)および(b)の説明において、コア層32は基板31に格子整合している。
図3は、バス導波路11とリング導波路12とを結合した擬リッジ構造の一例を示す図である。この擬リッジ構造は、図1に示したIII−III線に沿った断面を示したものとなる。
図3に示した擬リッジ構造では、基板31の上に、バス導波路11とリング導波路12の直線導波路14とを結合するコア層36が形成された一例を示している。この場合、擬リッジ構造は、2つの導波路11、12間での光の結合を強くする役割を果たすので、導波路11、12間の結合部の結合長、すなわちこの実施形態では図1に示したL2が、すでに説明したハイメサ構造(図2)の場合に比べて、短くなる。図1を参照すると、D=2.5μm、結合部の結合係数κL2=0.25の場合、ハイメサ構造ではL=3.5mm程度となるのに対し、擬リッジ構造ではL2=40μm程度と短くなる。
図3において、リング導波路12の直線導波路14では、コア層36の上にクラッド層37が形成され、また、バス導波路11では、コア層36の上にクラッド層38が形成されている。この実施形態では、クラッド層37、38の材料としては、前述の図2に示したクラッド層34、35と同様、例えばInPが用いられる。
クラッド層35、39、40は、例えば前述の図2に示したクラッド層34、35と同様に形成されている。
[光半導体装置の作製方法]
次に、本実施形態における光半導体装置10の作製方法について図1および図2を参照して説明する。
まず、図2(a)および(b)に示したように、n−InP(100)基板31上に、PLピーク波長1.5μm付近のInGaAsPコア層32、および、コンタクト電極層を含むp−InP上部クラッド層33を成長させて、光半導体装置10の積層構造を形成する。
次に、コンタクト電極層のうち、図1の電極21、22を形成する部分を除く部分をウェッチエッチングして、電極21、22を形成する部分以外の部分を露出させる。
次に、フォトリソグラフィーにより、図1に示したような導波路11、12のパターンを形成する。続いて、バス導波路11とリング導波路12との間の結合部は、図3に示した擬リッジ構造を備えるため、選択エッチングにより、バス導波路11とリング導波路12との間の結合部に形成されたクラッド層33を除去する。
次に、形成されたクラッド層33およびコア層32を、基板31までエッチングして、バス導波路11およびリング導波路12のハイメサ導波路構造(図2(a)および(b))を形成するとともに、バス導波路11とリング導波路12との間の結合部は、擬リッジ構造(図3)を形成する。なお、エッチングは、導波光のパワーのコア層32内への光閉じ込めが可能となるように、基板31まで十分に深く切り込んで行う。
次に、導波路11、12の側壁、および、バス導波路11とリング導波路12との間の結合部に、有機物(例えば、ベンゾシクロブテン(BCB))からなるクラッド層(図2(a)および(b)ではクラッド層34、35、図3ではクラッド層35、39、40)を形成する。
次に、基板31の裏面を研磨し、n形の電極を形成する。その後、光半導体装置10のへき開面、および、光半導体装置10の両端面に無反射コーティングを施し、光半導体装置10に積層させた不図示のチップをへき開をして完成する。なお、無反射コーティングは、例えば、TiO2とSiO2の多層膜をレーザ端面に堆積することにより実現できる。
[透過光のスペクトル]
次に、光半導体装置10のリング共振器の透過光のスペクトルについて図4および図5を参照して説明する。図4は、透過光のスペクトルの一例を示す図である。横軸は波長、縦軸は透過率を表してある。図5は、一般的なリング共振器100の構成例を示す図である。
リング共振器では一般に、鋭い共振ピークをもつスペクトルが得られる。このため、例えばR=50μm、L1=100μm、κL2=0.25の場合のスペクトルについても、図4に示したように、鋭い共振ピークをもつものとなる。すなわち、共振ピークになる波長は、リング共振器12の屈折率(3段階)に応じて、1.54965μm〜1.54968μm程度となる。
リング共振器12では、電極21に印加する電圧に応じて、リング共振器12の直線導波路13の屈折率が変化するため、図4に示したように、リング共振器12の屈折率は、ある値を基準として、0.0001ずつ変化させることによって、3つの異なる値(図中、「0」、「0.0001」、「0.0002」で表してある)を得ている。
図4では、屈折率を0.0001程度とわずかに変化させることによって、透過率特性は、屈折率の変化の差よりも比較的変動率が大きくできるようになる。これは、リング共振器12がもつ元々のスペクトル特性が共振ピーク付近で鋭く変化するためである。換言すると、屈折率変化を得るための電圧値が小さくなる。したがって、光半導体装置10の電力消費を抑えることができる。
一般に、図4に示した共振波長は、所望の値に制御するのが困難であるが、本実施形態では、電極22に電圧を印加して、リング共振器12の直線導波路15内の屈折率を変化させることによって、共振波長の値を調整することができる。すなわち、電極22に印加する電圧に応じて、図4の共振波長の値を大きくしたり、あるいは小さくしたりすることができる。
ここで、印加する電圧に応じて屈折率が変化する導波路は、順メサ方位に形成することによって、電気光学的効果による屈折率変化と、フランツケルディッシュ効果による屈折率変化とがともに同じ方向に導かれるため、印加する電圧に対して効率よく屈折率を変化させることができる。
この観点から、本実施形態のリング導波路12では、屈折率を効率よく変化させることができるように、直線導波路13を順メサ方位に形成している。
なお、図5に示すような、一般的なリング共振器100は、バス導波路101と、円状の閉曲線Cに沿って配置されたリング導波路102とを備えるが、このリング導波路102では、印加電圧に応じた屈折率変化が効率よく行えない。これは、図5のリング導波路102では、電気光学的効果による屈折率変化と、例えばフランツケルディッシュ効果による屈折率変化とが異なる方向に導かれるため、一方の屈折率変化の方向が他方の屈折率変化を打ち消す等、屈折率変化の方向が与える影響を無視できなくなるからである。
以上説明したように、本実施形態の光半導体装置10によれば、リング導波路12は、バス導波路11に対し所定の方向(例えば、垂直方向)に形成され、かつ、印加電圧により屈折率変化を与える直線導波路13を有する。すなわち、リング導波路12の直線導波路13は、直線導波路13に屈折率変化を与えるときに、電気光学的効果による屈折率変化の方向と、フランツケルディシュ効果による屈折率変化の方向とが同じになるように形成される。したがって、印加する電圧に対して効率よく屈折率を変化させることができるため、屈折率変化を得る電圧の大きさが小さいものとなる。すなわち、低消費電力が実現できる。また、透過率特性は、屈折率の変化の差よりも比較的変動率が大きくできるようになるため、電圧を印加するリング導波路12の直線導波路13を短くできる。すなわち、マッハ・ツェンダー型変調器の場合に比べて光半導体装置10の小型化が実現できる。
さらに、本実施形態の光半導体装置10の作製方法によれば、長さが100μmという比較的短い集中定数型の電極21、22を形成するので、集中定数型に比べて複雑な構成となる進行波型の電極を有するマッハ・ツェンダー型変調器を作製する場合よりも、作製が簡易になり、作製コストも低減する。
また、マッハ・ツェンダー型変調器では、その構造上、変調信号を印加するための電極を2つ備える必要があるが、本実施形態の光半導体装置10では、1つの電極、すなわち電極21だけを備えればよいため、マッハ・ツェンダー型変調器よりも変調制御が簡便になる。
<第2実施形態>
次に、光半導体装置の一実施形態として、2つのバス導波路を有するようにした光半導体装置について説明する。
図6は、第2実施形態の光半導体装置10Aの構成例を示す図である。
図6に示すように、光半導体装置10Aは、入出力導波路としての2つのバス導波路11、50と、バス導波路11、50とに光学的に結合されたリング導波路12とを備える。
図6に示した光半導体装置10Aにおいて、バス導波路50が形成されているが、リング共振器12が光信号i1の波長と共振する場合は、図1に示した第1実施形態の場合と同様、共振波長は、リング共振器12を通過してバス導波路11の光信号o2のポートから進行する。一方、バス導波路50を形成したことによって、リング共振器12が光信号i1の特定の波長と共振しない場合、それらの特定の波長は、リング共振器12を通過したバス導波路50を通って、光信号i2のポートから進行する。
この場合、光半導体装置10Aは、第1実施形態における光半導体装置10と比べて、コア層32を、InGaAlAs量子井戸構造とした点のみ異なる。したがって、本実施形態の光半導体装置10Aでは、電気光学的効果による屈折率変化と、量子閉じ込めシュタルク効果による屈折率変化とがともに同じ方向に導かれるため、印加する電圧に対して効率よく屈折率を変化させることができる。すなわち、吸収損の少ない光変調が可能である。したがって、第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、光半導体装置の一実施形態として、InGaAlAs量子井戸構造、または、InGaAsPバルク層としたコア層を有するようにした光半導体装置について説明する。
図7は、第3実施形態の光半導体装置10Bの構成例を示す図である。図7は示した光半導体装置10Bは、図6の場合と同様に、2つのバス導波路11、50と、バス導波路11、50とに光学的に結合されたリング導波路12とを備える。
この光半導体装置10Bは、第2実施形態における光半導体装置10Aと比べて、リング共振器12の直線導波路13、15のコア層をInGaAlAs量子井戸構造とし、それらの導波路13、15以外の導波路11、12、50のコア層をInGaAsPバルク層とした点のみ異なる。
この場合、直線導波路13、15のコア層であるInGaAsPバルク層は、バットジョイントにより再成長させる。InGaAsPバルク層のバンドギャップ波長は、使用する波長より十分短くなるようにする。例えば、使用する波長が1.55μmの場合には、1.3μm程度のバンドギャップ波長とすれば、吸収損出が無視できる程度のものとなる。
InGaAsPバルク層は、基板31上に成長させた後、ウェットエッジにより、そのバルク層のうち、リング共振器12の直線導波路13、15を形成する部分のみを残す。続いて、基板31上に、InGaAsPバルク層を再成長させ、さらにコンタクト層を含むp形のInPクラッド層を成長させる。以降の作製方法は、第1実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
このように、本実施形態における光半導体装置10Bでは、第1実施形態および第2実施形態と同様の効果が得られるほか、リンク共振器12の直線導波路13のコア層を量子井戸構造とすることによって、バルクコア層の場合に比べて印加電圧に対してより急峻な屈折率変化を得ることができる。したがって、変調のための電圧振幅を小さくできる。
<第4実施形態>
次に、光半導体装置の一実施形態として、半導体レーザ用の量子井戸コア層(半導体レーザ)を有するようにした光半導体装置について説明する。
図8は、第4実施形態の光半導体装置10Cの構成例を示す図である。図8は図7に比べて、量子井戸コア層(半導体レーザ)51を有する点のみが異なるので、このコア層51について主に説明する。
図8に示した光半導体装置10Cにおいて、量子井戸コア層51は、バス導波路11の入力側に、かつ、リング共振器12の直線導波路13における光信号の伝搬方向と直交する方向に、形成されている。
コア層51は、基板31上に成長させた後、コア層51のうち、ウェットエッジにより、レーザ発振に必要な部分のみを残す。続いて、第3実施形態の場合と同様に、基板31上に、InGaAsPバルク層を再成長させ、さらに所望の光波長を発振するような周期をもつ回析格子(不図示)を形成する。次に、コンタクト層を含むp形のInPクラッド層を成長させる。以降の作製方法は、第1実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
このように、本実施形態における光半導体装置10Cでは、半導体レーザ51の導波路メサは逆メサ方位であり、かつ、直線導波路13、15メサ(順メサ方位)と直交している。このため、マッハ・ツェンダー型変調器において、半導体レーザと変調器とのモノリシック集積を妨げていたメサ方位の問題は生じず、モノリシック集積が実現可能となる。
また、半導体レーザ51を、バス導波路11、50およびリング共振器を含む変調器と一体に集積することで、光送信機のサイズの小型化、および、光学レンズなど必要な光学部品の数を減らし生産コストを低減することが可能となる。
<変形例>
以上では、第1実施形態ないし第4実施形態を参照して、小型化および低消費電力を実現することができる光半導体装置について説明した。しかしながら、各実施形態のリング共振器12は、直線導波路13がバス導波路11に対して所定の方向(例えば、垂直)に形成されていれば、印加する電圧に対して効率よく屈折率を変化させることができることが確認できた。したがって、このリング共振器12の形状として、第1実施形態ないし第4実施形態に示した構成に限らず、他の形状の構成を適用することもできる。
図9は、リング共振器の変形例を示す図である。図9は図1、6、7、8に比べて明らかなように直線導波路13以外の形状が異なる。すなわち、光半導体装置10Dのリング共振器12aは、直線導波路13と、導波路15とを備える。このように構成しても、印加電圧に応じて変化する直線導波路13内において、各種効果(電気光学的効果、または、フランツケルディシュ効果あるいは量子閉じ込めシュタルク効果)によって生じる屈折率変化の方向がすべて同じになるように導かれ、効率よく屈折率を変化させることが可能となる。
各実施形態等の光半導体装置では、リング導波路12の直線導波路13は、バス導波路11に対し垂直方向に形成される場合について説明したが、印加電圧に伴う電気光学的効果、または、フランツケルディシュ効果あるいは量子閉じ込めシュタルク効果によって生じる屈折率変化の方向がすべて同じになるように導かれるのであれば、変更してもよい。
各実施形態等の光半導体装置では、コア層の材料をInGaAsP、またはInGaAlAsとしたが、別の材料、例えばGaInNAsを適用してもよい。
あるいは、InP基板31を用いる場合について説明しているが、例えば、GaAs、サファイア基板、シリコン基板、または、他の半導体基板を適用することもできる。
n形の基板を例にとって示しているが、p形、または、絶縁性の基板を適用してもよい。光の波長範囲については、1.55μm付近の場合の例のみを示しているが、他の波長帯、例えば、1.3μm付近の光に対しても同様の効果を得ることができる。
導波路の構造をハイメサ導波路構造として説明したが、リッジ構造、または、埋め込み構造としてもよい。光信号の変調方式を振幅変調の場合で説明しているが、他の変調方式、例えば、M値の位相変調、直交振幅変調、周波数変調とすることもできる。
10 光半導体装置
11 バス導波路
12、12a リング共振器
13〜16 直線導波路
17〜20 曲線導波路
21、22 電極
31 基板
32 コア層
33 クラッド層

Claims (7)

  1. 基板上に形成された少なくとも1つの入力導波路と、
    前記基板上に形成された少なくとも1つの出力導波路と、
    前記入力導波路と前記出力導波路とに光学的に結合されたリング導波路とを備え、
    前記リング導波路は、前記入力導波路および前記出力導波路に対し所定の方向に形成され、かつ、印加電圧により屈折率変化を与える第1の直線導波路を有する
    ことを特徴とする光半導体装置。
  2. 前記所定の方向は、前記直線導波路に前記屈折率変化を与えるときに、電気光学的効果による屈折率変化の方向と、フランツケルディシュ効果または量子閉じ込めシュタルク効果による屈折率変化の方向とが同じになるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 光信号を前記入力導波路に集光可能に形成されている光導波路をさらに備え、
    前記光導波路、または、前記直線導波路のいずれかを量子井戸コア構造としたことを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体装置。
  4. 前記入力導波路と前記リング導波路との間は、擬リッジ導波路を介して結合されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光半導体装置。
  5. 前記入力導波路、前記出力導波路、および、前記直線導波路を除くリング導波路は、それぞれ、バルクコアがバットジョイントされて形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光半導体装置。
  6. 前記入力導波路の入力側に、かつ、前記直線導波路における光信号の伝搬方向と直交する方向に、半導体レーザをさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光半導体装置。
  7. 前記リング導波路に接続されたバイアス電極であって、前記印加電圧に伴う屈折率変化によって与えられる共振波長を調整するためのバイアス電極をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光半導体装置。
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