JP2013156195A - 原子炉燃料取替用水ピット構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】原子炉格納容器の内部に設置された燃料取替用水ピットの水に混入した異物が再循環ポンプのストレーナに到達するまでの時間を遅延させ、非常時における原子炉の初期冷却時に、炉心に注水する水と共に異物が炉心に混入することを防止する。
【解決手段】燃料取替用水ピット8に還流された水Wに含まれる異物が再循環ポンプのストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させる異物到達遅延手段を設けた。異物到達遅延手段は、水Wに沈澱している異物Zsを滞留させる沈澱異物滞留部18と、水Wに浮遊している異物Zfを滞留させる浮遊異物滞留部22とを兼ね備えている。沈澱異物滞留部18は燃料取替用水ピット8の水底に設置されて異物Zsを堰き止める堰状に形成され、浮遊異物滞留部22は燃料取替用水ピット8内を流れる水Wの水面を横切るように設置されて異物Zfを堰き止める堰状に形成されている。
【選択図】図9
【解決手段】燃料取替用水ピット8に還流された水Wに含まれる異物が再循環ポンプのストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させる異物到達遅延手段を設けた。異物到達遅延手段は、水Wに沈澱している異物Zsを滞留させる沈澱異物滞留部18と、水Wに浮遊している異物Zfを滞留させる浮遊異物滞留部22とを兼ね備えている。沈澱異物滞留部18は燃料取替用水ピット8の水底に設置されて異物Zsを堰き止める堰状に形成され、浮遊異物滞留部22は燃料取替用水ピット8内を流れる水Wの水面を横切るように設置されて異物Zfを堰き止める堰状に形成されている。
【選択図】図9
Description
本発明は、原子炉発電プラントにおける加圧水型軽水炉の原子炉燃料取替用水ピット構造に関するものである。
特許文献1に開示されているように、最新型の加圧水型軽水炉(PWR)プラントでは、非常時の炉心注水水源である燃料取替用水ピット(RWSP)を原子炉格納容器の内部に設置することにより、安全注入系の再循環モードへの切り替え操作を不要とし、運転員の負担軽減と信頼性向上を図っている。
それまでは、燃料取替用水ピットが原子炉格納容器の外部にタンク状に設置され、原子炉の配管部分が破断するといった一次冷却材の喪失事故が生じた場合には、直ちに原子炉の運転を停止し、外部にある燃料取替用水ピットの水を非常用冷却水(ほう酸水)として炉心に注水し、原子炉の温度上昇を抑制すると同時に、燃料取替用水ピットの水を原子炉格納容器の内部にも散布して原子炉格納容器の内部を冷却する構成となっていた。この炉心注水および水散布によって燃料取替用水ピットの水が無くなると、再循環モードに切り替えられて、原子炉格納容器の底部に溜まった散布後の水が再循環ポンプにより揚水され、再び原子炉の内部に注入されるようになっている。
上記のように原子炉格納容器の外部に燃料取替用水ピットを設置して非常時の炉心注水水源とした場合には、非常時に最初に炉心に注水される冷却水が、タンクに貯留された清浄な水であるため、特に異物の混入を避けなければならない初期冷却時の数分間(事故発生直後の炉心温度急上昇時)において炉心に異物が混入する不具合を無くすことができる。その後しばらく経てば、炉心の温度上昇率が緩和されるので、多少の異物が混入した水を注水しても、さほど支障がなくなる。
ところが、上記のように、燃料取替用水ピットの水が無くなると同時に、再循環モードに切り替えるという特有の操作が必要であったため、この切り替え作業が運転員の負担を大きくしていた。しかも、これには人為的な切り替え操作であるため、誤操作や機器の故障が発生して速やかな切り替えが行われない可能性もあり、必ずしも信頼性が高いものではなかった。
これに対し、特許文献1の構成によれば、原子炉格納容器の内部に設置された燃料取替用水ピットに貯留された水が、非常時の炉心注水水源および原子炉格納容器内部への水散布用水源となり、この燃料取替用水ピットから原子炉格納容器の内部に散布された水が、還流管によって燃料取替用水ピットに還流し、再び再循環ポンプにより揚水されて炉心に注水または散布されるサイクルが繰り返される。このため、前述した再循環モードへの切り替え操作が不要になり、運転員の負担軽減と信頼性の向上を図ることができる。
原子炉格納容器の内部に散布された水が還流管を経て燃料取替用水ピットに還流する際には、原子炉格納容器の内部にある異物、例えば破断した配管の断熱材の繊維等が水に混入してしまうため、再循環ポンプの吸込口の前にはストレーナが設置されており、ここで大まかな異物が除去され、炉心に大きな異物が流入することが防止されている。
しかしながら、ストレーナによる異物の除去には限界があり、微細な異物はストレーナを通過して炉心に流入してしまう。前述したように、事故発生直後の炉心温度急上昇時における数分間の初期冷却時には、特に異物の混入を避けなければならない。このため、異物がストレーナに到達する時間が少しでも遅くなることが望ましい。特許文献1に開示されているものを始め、他の従来の加圧水型軽水炉プラントでは、原子炉格納容器の内部に設置された燃料取替用水ピットの水路自体には、水に混入している異物がストレーナに到達する時間を遅延させる特段の工夫はなされていなかった。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決するためになされたものであり、簡素な構成により、原子炉格納容器の内部に設置された燃料取替用水ピットの水に混入した異物が再循環ポンプのストレーナに到達するまでの時間を遅延させ、非常時における原子炉の初期冷却時に、炉心に注水する水と共に異物が炉心に混入することを防止することのできる原子炉燃料取替用水ピット構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造は、以下の構成を備えている。
即ち、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第1の態様は、原子炉格納容器の底部に配設された燃料取替用水ピットと、前記原子炉格納容器の内部に散布された水を前記燃料取替用水ピットに還流させる還流部と、前記還流部に対して前記燃料取替用水ピット内の水の流れ方向の下流側に位置し、前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物を濾過するストレーナと、前記ストレーナから延びて再循環ポンプに繋がるポンプ吸入流路と、前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物が前記ストレーナに到達するまでの時間を遅延させる異物到達遅延手段と、を具備してなることを特徴とする。
即ち、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第1の態様は、原子炉格納容器の底部に配設された燃料取替用水ピットと、前記原子炉格納容器の内部に散布された水を前記燃料取替用水ピットに還流させる還流部と、前記還流部に対して前記燃料取替用水ピット内の水の流れ方向の下流側に位置し、前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物を濾過するストレーナと、前記ストレーナから延びて再循環ポンプに繋がるポンプ吸入流路と、前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物が前記ストレーナに到達するまでの時間を遅延させる異物到達遅延手段と、を具備してなることを特徴とする。
上記構成によれば、還流部から燃料取替用水ピット内に還流した水がストレーナに流れるまでの間に、異物到達遅延手段が配置されているため、還流した水に含まれている異物が異物到達遅延手段によってストレーナに到達するまでの時間を遅延される。このため、非常時における原子炉の初期冷却時の数分間に、炉心に注水する水と共に異物が炉心に混入することを防止することができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第2の態様は、前記第1の態様において、前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物を滞留させる沈澱異物滞留部であることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物、例えばコンクリート粉、砂粒、金属粉等が沈澱異物滞留部によってストレーナに到達するまでの時間を遅延される。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第3の態様は、前記第1の態様において、前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物を滞留させる浮遊異物滞留部であることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物、例えば破断した配管の断熱材の繊維等が浮遊異物滞留部によってストレーナに到達するまでの時間を遅延される。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第4の態様は、前記第1の態様において、前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物を滞留させる沈澱異物滞留部と、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物を滞留させる浮遊異物滞留部と、を兼ね備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物と、浮遊している異物の両方が、沈澱異物滞留部または浮遊異物滞留部によってストレーナに到達するまでの時間を遅延される。このため、殆どの異物を異物到達遅延手段の部分で滞留させ、ストレーナに到達するまでの時間を遅延させることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第5の態様は、前記第2または第4の態様において、前記沈澱異物滞留部は、前記燃料取替用水ピットの水底に設置されて前記異物を堰き止める堰状に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物が、燃料取替用水ピットの水底に設置された堰状の沈澱異物滞留部によって堰き止められ、燃料取替用水ピット内を進むことを阻害される。このため、簡素な構成により、異物がストレーナに到達するまでの時間を遅延させることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第6の態様は、前記第3または第4の態様において、前記浮遊異物滞留部は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水の水面を横切るように設置されて前記異物を堰き止める堰状に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物が、水面を横切るように設置された堰状の浮遊異物滞留部によって堰き止められ、燃料取替用水ピット内を進むことを阻害される。このため、簡素な構成により、異物がストレーナに到達するまでの時間を遅延させることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第7の態様は、前記第2または第4の態様において、前記沈澱異物滞留部は、前記燃料取替用水ピットの水底に形成された凹部であることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピットを流れる水に沈澱している異物が、凹部である沈澱異物滞留部の中に落下し、燃料取替用水ピット内を進むことを阻害される。この凹部状の沈澱異物滞留部は、燃料取替用水ピットの流路を狭めるものではないため、水は燃料取替用水ピット内をスムーズに流れることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第8の態様は、前記第1から第7のいずれかの態様において、前記燃料取替用水ピットの平面視または断面視で、前記燃料取替用水ピット内を流れる水が蛇行していることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料取替用水ピットに異物到達遅延手段が設けられるとともに、燃料取替用水ピット内を流れる水が、平面視または断面視で蛇行していることによって還流部からストレーナまでの距離が延長されるため、燃料取替用水ピット内を流れる水に含まれている異物がストレーナに到達するまでの時間を効果的に遅延させることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第9の態様は、前記第4から第6のいずれかの態様において、前記燃料取替用水ピットの平面視で、前記ストレーナの周囲を環状に取り囲むように、前記沈澱異物滞留部と前記浮遊異物滞留部とが交互に設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、ストレーナの周囲が、その全周に亘って沈澱異物滞留部と浮遊異物滞留部とにより取り囲まれるため、ストレーナに向って流れる全方向からの水に含まれる沈澱異物と浮遊異物の進行を阻害し、これらの異物がストレーナに到達するまでの時間を遅延させることができる。
また、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造の第10の態様は、前記第5または第6の態様において、前記沈澱異物滞留部および前記浮遊異物滞留部の少なくとも一方は、その先端側の縁部に、水の流れの上流側に向かって延びて、前記沈澱異物滞留部または前記浮遊異物滞留部に当たって滞留している異物の乗り越えを阻害する異物通過阻害部を設けたことを特徴とする。
上記構成によれば、沈澱異物滞留部または浮遊異物滞留部によって進行を滞留させられている異物が、異物滞留部または浮遊異物滞留部を乗り越えようとしても、異物通過阻害部によって阻止される。このため、異物がストレーナに到達するまでの時間を一層効果的に遅延させることができる。
以上のように、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造によれば、簡素な構成により、原子炉格納容器の内部に設置された燃料取替用水ピットの水に混入した異物が、再循環ポンプのストレーナに到達するまでの時間を遅延させ、非常時における原子炉の初期冷却時に、炉心に注水する水と共に異物が炉心に混入することを防止することができる。
以下に、本発明の複数の実施形態について、図1から図15を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造を適用可能な加圧水型軽水炉の一例を示す縦断面図であり、図2は図1のII-II線に沿う横断面図である。
この加圧水型軽水炉1は、原子炉格納容器2の中心下部に原子炉3が配置され、原子炉3の上部に制御棒駆動装置4が配置され、原子炉3の周囲に蒸気発生器5や一次冷却材ポンプ6等の機器類が配置されている。
図1は、本発明に係る原子炉燃料取替用水ピット構造を適用可能な加圧水型軽水炉の一例を示す縦断面図であり、図2は図1のII-II線に沿う横断面図である。
この加圧水型軽水炉1は、原子炉格納容器2の中心下部に原子炉3が配置され、原子炉3の上部に制御棒駆動装置4が配置され、原子炉3の周囲に蒸気発生器5や一次冷却材ポンプ6等の機器類が配置されている。
原子炉格納容器2の下層階部分には、原子炉3の周囲を囲むように燃料取替用水ピット8が設置されている。この燃料取替用水ピット8は、原子炉3の燃料棒を取り替える時に燃料棒を沈める燃料棒プール(非図示)に供給する水を貯留するものである。また、この燃料取替用水ピット8に貯留されている水Wは、原子炉3に接続される配管部分が破断する等して一次冷却材が喪失する可能性がある事故が発生した場合に、原子炉3の運転を非常停止して炉心に冷却水(ほう酸水)を注入する際の非常用冷却水として用いられる。
さらに、上記のような非常時には、原子炉格納容器2の内部上方に設けられたスプレーヘッダ(非図示)から水が散布されて冷却が行われる。この水散布にも燃料取替用水ピット8に貯留されている水Wが用いられる。原子炉格納容器2の内部に散布された水は、還流管11を経て燃料取替用水ピット8に還流するようになっている。燃料取替用水ピット8の底部には、例えば4か所に吸込口12が設けられており、ここから延びるポンプ吸入流路13が図示しない再循環ポンプに接続されている。吸込口12には網状のストレーナ15が設置されている。
図2に示すように、平面視で還流管11と吸込口12は、例えば燃料取替用水ピット8内の水の流れ方向(周方向)に沿って交互に配置されている。各還流管11と各吸込口12の数量および位置は図2の態様に特に限定されるものではないが、還流管11と吸込口12との相対位置が燃料取替用水ピット8内の水の流れ方向にずれている必要がある。
非常時において原子炉格納容器2の内部散布された水は、還流管11を経て燃料取替用水ピット8に還流し、燃料取替用水ピット8の内部を流れて最寄りの吸込口12に流れ込み、ポンプ吸入流路13を経て再循環ポンプに吸入され、再び原子炉3への高圧注入系及び低圧注入系と、水散布用のスプレーヘッダに供給される。燃料取替用水ピット8の水が吸込口12に流れ込む際には、ストレーナ15によって大まかな異物が除去される。しかし、微細な異物までは除去できないため、以下に説明する燃料取替用水ピット構造A〜Gにより、異物がストレーナ15に到達するまでの時間を極力遅延させ、特に事故が発生した直後の炉心温度急上昇時における数分間の初期冷却時の間に、炉心に異物が混入しないようにされている。
[第1実施形態]
図3は、本発明の第1実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Aの縦断面図であり、図4は燃料取替用水ピット構造Aの平面図である。
前述したように、原子炉3の非常時に原子炉格納容器2の内部に散布された水は、還流管11(還流部)から燃料取替用水ピット8に還流する。また、吸込口12は還流管11に対して水の流れ方向の下流側に位置してネット状のストレーナ15に覆われ、吸込口12からはポンプ吸入流路が延びて図示しない再循環ポンプに繋がっている。
図3は、本発明の第1実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Aの縦断面図であり、図4は燃料取替用水ピット構造Aの平面図である。
前述したように、原子炉3の非常時に原子炉格納容器2の内部に散布された水は、還流管11(還流部)から燃料取替用水ピット8に還流する。また、吸込口12は還流管11に対して水の流れ方向の下流側に位置してネット状のストレーナ15に覆われ、吸込口12からはポンプ吸入流路が延びて図示しない再循環ポンプに繋がっている。
還流管11とストレーナ15との間には、還流管11から還流した水Wに含まれる異物がストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させる沈澱異物滞留部18(異物到達遅延手段)が設けられている。この沈澱異物滞留部18は、主に水Wに沈澱している異物Zsを滞留させるものであり、燃料取替用水ピット8の水底8aに設置されて異物Zsを堰き止める堰状に形成されている。この実施形態では沈澱異物滞留部18が平板状に形成されているが、必ずしも平板状でなくてもよく、水Wに沈澱している異物Zsを滞留させることができる形状であればよい。水Wに沈澱する異物Zsとしては、例えばコンクリート粉、砂粒、金属粉等が挙げられる。
この燃料取替用水ピット構造Aにおいて、沈澱異物滞留部18に堰き止められた異物Zsは、沈澱異物滞留部18の上流側の面に沿って次第にその堆積量が増えてゆき、ある時点で沈澱異物滞留部18を乗り越えてストレーナ15に到達してしまうが、それまでには少なくとも数分の時間を要する。このため、異物Zsがストレーナ15に到達するまでの時間が遅延され、非常時における原子炉3の初期冷却時の数分間に、炉心に注水する水と共に異物Zsが炉心に混入することを防止することができ、炉心の健全性を保つことができる。
また、沈澱異物滞留部18は、主に燃料取替用水ピット8内を流れる水Wに沈澱している異物Zsを滞留させるものであり、水Wに浮遊している異物を滞留させることはできないが、ストレーナ15が燃料取替用水ピット8の底部に設置されていて、還流管11とストレーナ15との間隔が十分に離れていれば、水Wに浮遊している異物がストレーナ15に吸入される確率が低くなる。このため、沈澱異物滞留部18によって水Wに沈澱している異物Zsを滞留させるだけでも十分な効果がある。
しかも、沈澱異物滞留部18は燃料取替用水ピット8の水底8aに設置された堰状に形成されているため、非常に簡素な構造により、水中に沈澱している異物Zsがストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させることができる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Bの縦断面図であり、図6は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Bでは、沈澱異物滞留部20(異物到達遅延手段)以外の構成は第1実施形態の燃料取替用水ピット構造Aと同様であるため、各部に同一符号を伏して説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Bの縦断面図であり、図6は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Bでは、沈澱異物滞留部20(異物到達遅延手段)以外の構成は第1実施形態の燃料取替用水ピット構造Aと同様であるため、各部に同一符号を伏して説明を省略する。
沈澱異物滞留部20は、燃料取替用水ピット8の水底8aに凹部として形成されており、その幅は燃料取替用水ピット8の全幅と同じである。沈澱異物滞留部20の前面20aと後面20bは、共に垂直であり、底面20cは水平である。なお、後面20bの上端から、水Wの流れの上流側(還流管11側)に向って水平に延びる短い板20dを設けてもよい(必須ではない)。
この燃料取替用水ピット構造Bにおいて、燃料取替用水ピット8内を流れる水Wに沈澱しているコンクリート粉、砂粒、金属粉等の異物Zsは、凹部状に形成された沈澱異物滞留部20の中に落下し、燃料取替用水ピット8内を進むことを阻害されるため、異物Zsがストレーナ15に到達するまでの時間が遅延される。この凹部状の沈澱異物滞留部20は、燃料取替用水ピット8の流路を狭めるものではないため、水Wは燃料取替用水ピット8内をスムーズに流れることができる。
沈澱異物滞留部20の中に落下した異物Zsは、次第にその堆積量が増えてゆき、ある時点で沈澱異物滞留部20から流出してストレーナ15に到達してしまうが、それまでには少なくとも数分の時間を要する。このため、非常時における原子炉3の初期冷却時に異物Zsが冷却水と共に炉心に混入することを防止することができる。なお、板20dを設けることによって、沈澱異物滞留部20から流出しようとする異物Zsの上方への動きを抑制し、異物Zsがストレーナ15に到達するまでの時間をより延長することができる。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Cの縦断面図であり、図8は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Cにおいては、燃料取替用水ピット構造A,Bにおける沈澱異物滞留部18,20の代わりに浮遊異物滞留部22(異物到達遅延手段)が設けられており、それ以外の構成は燃料取替用水ピット構造A,Bと同一である。
図7は、本発明の第3実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Cの縦断面図であり、図8は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Cにおいては、燃料取替用水ピット構造A,Bにおける沈澱異物滞留部18,20の代わりに浮遊異物滞留部22(異物到達遅延手段)が設けられており、それ以外の構成は燃料取替用水ピット構造A,Bと同一である。
浮遊異物滞留部22は、燃料取替用水ピット8内を流れる水Wに浮遊している異物Zfを滞留させるものであり、水Wの水面を横切るように設置されて異物Zfを堰き止める堰状に形成されている。浮遊異物滞留部22の下端縁部は水中に突入しており、この下端縁部と燃料取替用水ピット8の底面との間には所定の間隔が付与され、ここを水Wが通り抜けて流れる。なお、この実施形態では浮遊異物滞留部22が平板状に形成されているが、必ずしも平板状でなくてもよく、水Wに浮遊している異物Zfを滞留させることができる形状であればよい。水Wに浮遊する異物Zfとしては、例えば破断した配管の断熱材の繊維等が挙げられる。
この燃料取替用水ピット構造Cにおいて、水Wに浮遊している異物Zfは、浮遊異物滞留部22に堰き止められて、燃料取替用水ピット8内を進むことを阻害されるため、異物Zfがストレーナ15に到達するまでの時間が遅延される。浮遊異物滞留部22に堰き止められた異物Zfは、浮遊異物滞留部22の上流側の面に沿って次第に堆積してゆき、ある時点で浮遊異物滞留部22の下を潜り抜けてストレーナ15に到達してしまうが、それまでには少なくとも数分の時間を要するため、非常時における原子炉3の初期冷却時に異物Zfが冷却水と共に炉心に混入することを防止することができる。
浮遊異物滞留部22は、燃料取替用水ピット8内を流れる水Wの水面を横切るように設置されて異物Zを堰き止める堰状に形成されているため、非常に簡素な構成により、異物Zfがストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させることができる。
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Dの縦断面図であり、図10は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Dにおいては、燃料取替用水ピット構造Aにおける沈澱異物滞留部18と、燃料取替用水ピット構造Cにおける浮遊異物滞留部22とが異物到達遅延手段として兼ね備えられている。ここでは、燃料取替用水ピット8の上流側に沈澱異物滞留部18が配置され、下流側に浮遊異物滞留部22が配置されているが、順番を逆にしてもよい。
図9は、本発明の第4実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Dの縦断面図であり、図10は同じく平面図である。この燃料取替用水ピット構造Dにおいては、燃料取替用水ピット構造Aにおける沈澱異物滞留部18と、燃料取替用水ピット構造Cにおける浮遊異物滞留部22とが異物到達遅延手段として兼ね備えられている。ここでは、燃料取替用水ピット8の上流側に沈澱異物滞留部18が配置され、下流側に浮遊異物滞留部22が配置されているが、順番を逆にしてもよい。
この燃料取替用水ピット構造Dにおいて、燃料取替用水ピット8内を流れる水Wに沈澱している異物Zsは沈澱異物滞留部18に堰き止められて滞留し、燃料取替用水ピット8内を進むことを阻害される。また、水Wに浮遊している異物Zfは浮遊異物滞留部22に堰き止められて滞留し、同じく燃料取替用水ピット8内を進むことを阻害される。このため、沈澱している異物Zsと浮遊している異物Zfの両方、つまり、殆どの異物の流れを滞留させてストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させることができる。したがって、非常時における原子炉3の初期冷却時の数分間に、炉心に注水する水と共に異物Zs,Zfが炉心に混入することを防止し、確実に炉心を保護することができる。
なお、沈澱異物滞留部18の代わりに、第2実施形態の燃料取替用水ピット構造Bにおける沈澱異物滞留部20を用いてもよい。
[第5実施形態]
図11は、本発明の第5実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Eの平面図であり、図12は図11のXII-XII線に沿う燃料取替用水ピット構造Eの縦断面図である。
図11は、本発明の第5実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Eの平面図であり、図12は図11のXII-XII線に沿う燃料取替用水ピット構造Eの縦断面図である。
この燃料取替用水ピット構造Eでは、燃料取替用水ピット8に異物到達遅延手段としての沈澱異物滞留部24と浮遊異物滞留部26とが設けられるとともに、燃料取替用水ピット8の平面視または断面視で、ピット内を流れる水が蛇行している。具体的には、燃料取替用水ピット8に例えば4枚の蛇行板28a,28b,28c,28dを左右交互に(千鳥状に)立設することによって水Wの流れを水平方向に蛇行させている。
そして、蛇行板28aと28bとの間と、蛇行板28cと28dとの間に、それぞれ沈澱異物滞留部24が設けられ、蛇行板28bと28cとの間に浮遊異物滞留部26が設けられている。これらの沈澱異物滞留部24と浮遊異物滞留部26は平板状であり、その面方向が燃料取替用水ピット8の長手方向に沿い、且つ燃料取替用水ピット8の幅方向中央部に位置するように、鉛直に配置され、これによって水Wの流れを鉛直方向に蛇行させている。
沈澱異物滞留部24は、燃料取替用水ピット8内を流れる水Wに沈澱する異物Zsを滞留させるものであり、第1実施形態における燃料取替用水ピット構造Aの沈澱異物滞留部18と同じく、燃料取替用水ピット8の水底8aに設置されて異物Zsを堰き止める堰状に形成されている。また、浮遊異物滞留部26は、水Wに浮遊する異物Zfを滞留させるものであり、第3実施形態における燃料取替用水ピット構造Cの浮遊異物滞留部22と同じく、水Wの水面を横切るように設置されて異物Zfを堰き止める堰状に形成されている。これらの滞留部24,26が兼ね備えられたことによる作用および効果は、第4実施形態における燃料取替用水ピット構造Dと同様である。
なお、沈澱異物滞留部24と浮遊異物滞留部26の順番や数量等は本実施形態のものに限定されない。例えば、本実施形態では沈澱異物滞留部24が2枚、浮遊異物滞留部26が1枚設けられているが、沈澱異物滞留部24を1枚にし、浮遊異物滞留部26を2枚にする、等してもよい。
この燃料取替用水ピット構造Eにおいては、燃料取替用水ピット8に異物到達遅延手段である沈澱異物滞留部24と浮遊異物滞留部26が設けられるとともに、燃料取替用水ピット8内を流れる水が平面視および断面視で蛇行しており、還流部からストレーナ15までの距離が大幅に延長されているため、燃料取替用水ピット8内を流れる水に含まれている異物Zs,Zfがストレーナ15に到達するまでの時間をより効果的に遅延させることができる。
[第6実施形態]
図13は、本発明の第6実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Fの平面図であり、図14は図13のXIV-XIV線に沿う燃料取替用水ピット構造Fの縦断面図である。
図13は、本発明の第6実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Fの平面図であり、図14は図13のXIV-XIV線に沿う燃料取替用水ピット構造Fの縦断面図である。
この燃料取替用水ピット構造Fでは、平面視でストレーナ15の周囲を環状に取り囲むように異物到達遅延手段としての沈澱異物滞留部30,32と浮遊異物滞留部34が交互に設けられている。ストレーナ15は平面視で円形に形成され、その周りが沈澱異物滞留部30に取り囲まれ、この沈澱異物滞留部30の外周が浮遊異物滞留部34に取り囲まれ、浮遊異物滞留部34の外周が沈澱異物滞留部32に取り囲まれている。
沈澱異物滞留部30,32は、燃料取替用水ピット8を流れる水Wに沈澱する異物Zsを滞留させるものであり、燃料取替用水ピット8の水底8aに設置されて異物Zsを堰き止める環状の堰状に形成されている。また、浮遊異物滞留部34は、水Wに浮遊する異物Zfを滞留させるものであり、図示しない支持部材に支持されて水Wの水面を横切るように設置されて異物Zfを堰き止める環状の堰状に形成されている。これらの滞留部30,32,34が兼ね備えられたことによる作用および効果は、第4実施形態における燃料取替用水ピット構造Dと同様である。
この燃料取替用水ピット構造Fにおいては、ストレーナ15の周囲が、その全周に亘って沈澱異物滞留部30,32と浮遊異物滞留部34とにより取り囲まれるため、ストレーナ15に向って流れる全方向からの水に含まれる沈澱異物と浮遊異物の進行を阻害し、これらの異物がストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させることができる。
[第7実施形態]
図15は、本発明の第7実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Gの縦断面図である。この燃料取替用水ピット構造Gの基本構成は、第4実施形態における燃料取替用水ピット構造Dと同様であるが、沈澱異物滞留部18の先端側(上端側)の縁部と、浮遊異物滞留部22の先端側(下端側)の縁部には、それぞれ水Wの流れの上流側に向かって延びる庇状の異物通過阻害部36,38が設けられている。
図15は、本発明の第7実施形態に係る燃料取替用水ピット構造Gの縦断面図である。この燃料取替用水ピット構造Gの基本構成は、第4実施形態における燃料取替用水ピット構造Dと同様であるが、沈澱異物滞留部18の先端側(上端側)の縁部と、浮遊異物滞留部22の先端側(下端側)の縁部には、それぞれ水Wの流れの上流側に向かって延びる庇状の異物通過阻害部36,38が設けられている。
異物通過阻害部36は、水Wに沈澱している異物Zsが沈澱異物滞留部18に当たって滞留している時に、沈澱異物滞留部18を乗り越えてストレーナ15側に流れてしまうことを阻害し、異物通過阻害部38は、水Wに浮遊している異物Zfが浮遊異物滞留部22に当たって滞留している時に、浮遊異物滞留部22を潜り抜けてストレーナ15側に流れてしまうことを阻害するものである。このため、異物Zs,Zfがストレーナ15に到達するまでの時間を一層効果的に遅延させることができる。
以上のように、本発明の各実施形態に係る燃料取替用水ピット構造A〜Gによれば、簡素な構成により、原子炉格納容器2の内部に設置された燃料取替用水ピット8の水に混入した異物が再循環ポンプのストレーナ15に到達するまでの時間を遅延させ、非常時における原子炉3の初期冷却時に、炉心に注水する水と共に異物が炉心に混入することを防止し、炉心を保護することができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。例えば、実施形態1から7の構成を適宜組み合わせてもよい。また、堰状に形成された沈澱異物滞留部18,20,24,30,32および浮遊異物滞留部22,26,34は、板状に限らず、ネット状や細かい多孔板状等にしてもよい。さらに、沈澱異物滞留部18,20,24,30,32および浮遊異物滞留部22,26,34の設置高さを可変させる手段等を付加してもよい。
1 加圧水型軽水炉
2 原子炉格納容器
8 燃料取替用水ピット
8a 燃料取替用水ピットの水底
11 還流管(還流部)
12 吸込口
13 ポンプ吸入流路
15 ストレーナ
18,20,24,30,32 沈澱異物滞留部(異物到達遅延手段)
22,26,34 浮遊異物滞留部(異物到達遅延手段)
28a,28b,28c,28d 蛇行板
36,38 異物通過阻害部
A〜G 原子炉燃料取替用水ピット構造
W 水
Zs 水に沈澱する異物
Zf 水に浮遊する異物
2 原子炉格納容器
8 燃料取替用水ピット
8a 燃料取替用水ピットの水底
11 還流管(還流部)
12 吸込口
13 ポンプ吸入流路
15 ストレーナ
18,20,24,30,32 沈澱異物滞留部(異物到達遅延手段)
22,26,34 浮遊異物滞留部(異物到達遅延手段)
28a,28b,28c,28d 蛇行板
36,38 異物通過阻害部
A〜G 原子炉燃料取替用水ピット構造
W 水
Zs 水に沈澱する異物
Zf 水に浮遊する異物
Claims (10)
- 原子炉格納容器の底部に配設された燃料取替用水ピットと、
前記原子炉格納容器の内部に散布された水を前記燃料取替用水ピットに還流させる還流部と、
前記還流部に対して前記燃料取替用水ピット内の水の流れ方向の下流側に位置し、前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物を濾過するストレーナと、
前記ストレーナから延びて再循環ポンプに繋がるポンプ吸入流路と、
前記燃料取替用水ピットに還流された水に含まれる異物が前記ストレーナに到達するまでの時間を遅延させる異物到達遅延手段と、
を具備してなることを特徴とする原子炉燃料取替用水ピット構造。 - 前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物を滞留させる沈澱異物滞留部であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物を滞留させる浮遊異物滞留部であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記異物到達遅延手段は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水に沈澱している異物を滞留させる沈澱異物滞留部と、
前記燃料取替用水ピット内を流れる水に浮遊している異物を滞留させる浮遊異物滞留部と、
を兼ね備えていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。 - 前記沈澱異物滞留部は、前記燃料取替用水ピットの水底に設置されて前記異物を堰き止める堰状に形成されていることを特徴とする請求項2または4に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記浮遊異物滞留部は、前記燃料取替用水ピット内を流れる水の水面を横切るように設置されて前記異物を堰き止める堰状に形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記沈澱異物滞留部は、前記燃料取替用水ピットの水底に形成された凹部であることを特徴とする請求項2または4に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記燃料取替用水ピットの平面視または断面視で、前記燃料取替用水ピット内を流れる水が蛇行していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記燃料取替用水ピットの平面視で、前記ストレーナの周囲を環状に取り囲むように、前記沈澱異物滞留部と前記浮遊異物滞留部とが交互に設けられていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
- 前記沈澱異物滞留部および前記浮遊異物滞留部の少なくとも一方は、その先端側の縁部に、水の流れの上流側に向かって延びて、前記沈澱異物滞留部または前記浮遊異物滞留部に当たって滞留している異物の乗り越えを阻害する異物通過阻害部を設けたことを特徴とする請求項5または6に記載の原子炉燃料取替用水ピット構造。
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