JP2013154680A - 車両接近報知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピーカ等の新たな部品を追加することなく、歩行者が認知し易い報知音を発生できる車両接近報知装置を提供する。
【解決手段】この車両接近報知装置1では、第2インバータ13のキャリア周波数が、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tを所定の閾値温度以上に上昇させると共に第2モータMG2から可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数に変更される制御と、スイッチ素子13aの温度Tが前記所定の閾値温度以上になると、前記キャリア周波数が、前記第1周波数よりも低い周波数であって、スイッチ素子13aの温度Tを前記所定の閾値温度未満へと低下させると共に第2モータMG2から可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数に所定時間変更される制御とが交互に繰り返される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気自動車、ハイブリッド車またはFC−HV(Fuel Cell Hybrid Vehicle)等のモータで走行可能な車両に搭載され、歩行者に当該車両の接近を報知する車両接近報知装置に関する。
電気自動車、ハイブリッド車またはFC−HV等のモータで走行可能な車両は、走行時の静粛性に優れるため、歩行者(特に視覚障害者)が当該車両の接近に気付き難いという問題点がある。このため、このような車両には、歩行者に当該車両の接近を報知する車両接近報知装置の取り付けを義務づける法規が検討されている。
このような車両接近報知装置としては、例えば特許文献1〜3のものが知られている。特許文献1では、インバータから走行用モータに供給される電流を制御して走行用モータで報知音となる電磁音を発生させ、車両の起動時、右左折時および後退時などの報知する内容によって、インバータのスイッチング周波数を変えることで、電磁音を異ならせる技術が開示されている。特許文献2および3では、疑似エンジン音をスピーカから発生させる技術が開示されている。
特開2005−130614号公報 特開2011−042348号公報 特開2011−031865号公報
しかしながら、特許文献1では、走行用モータから発生する電磁音は、一定音程の連続音であるので、歩行者にとって認知し難いという問題点がある。また、特許文献2および3では、疑似エンジン音を発生させるスピーカを新たに追加する必要があるので、スピーカの搭載スペースおよびコストの増加を招くという問題点がある。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、新たな部品を追加することなく、歩行者が認知し易い報知音を発生できる車両接近報知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両接近報知装置は、モータで走行可能な車両に搭載され、前記モータから発生する電磁音を報知音として用いる車両接近報知装置であって、前記モータと、キャリア信号と指令信号との大小比較によって生成される制御信号に応じてスイッチングされるスイッチ素子を有し、前記スイッチ素子のスイッチングによって前記モータに電流を供給するインバータと、前記スイッチ素子の温度を検出する温度センサと、を備え、前記キャリア信号の周波数が、前記温度センサの検出値を所定の閾値温度以上に上昇させると共に前記モータから可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数に変更される制御と、前記温度センサの検出値が前記所定の閾値温度以上になると、前記キャリア信号の周波数が、前記第1周波数よりも低い周波数であって、前記温度センサの検出値を前記所定の閾値温度未満へと低下させると共に前記モータから可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数に所定時間変更される制御とが交互に繰り返されるものである。
上記の構成によれば、キャリア信号の周波数(キャリア周波数)が、モータから可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数と、第1周波数よりも低い周波数であってモータから可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数とに交互に変更されるので、モータから、可聴音域で変動的または断続的な音程の電磁音を発生させることができる。そして、この電磁音が報知音として用いられるので、歩行者に認知させ易い報知音を発生できる。
また、第1周波数として、温度センサの検出値を所定の閾値温度以上に上昇させる周波数が用いられると共に、第2周波数として、温度センサの検出値を所定の閾値温度未満に低下させる周波数が用いられる。そして、温度センサの検出値が所定の閾値温度以上になると、温度センサの検出値を所定の閾値温度未満に低下させるべく、キャリア周波数が第2周波数に変更され(第1制御)、また、キャリア周波数が第2周波数に変更されると、その変更が所定時間継続される(第2制御)。このように、簡単な制御で、キャリア周波数を第1周波数と第2周波数とに交互に変更できる。
その際、温度センサの検出値が所定の閾値温度以上になると、温度センサの検出値が所定の閾値温度未満に制御されるので、スイッチ素子の温度が上昇し過ぎることを防止できる。
また、モータから発生する電磁音を報知音として用いるので、スピーカ等の新たな部品を追加する必要がない。
以上より、新たな部品を追加することなく、歩行者が認知し易い報知音を発生できる。
本発明の車両接近報知装置によれば、スピーカ等の新たな部品を追加することなく、歩行者が認知し易い報知音を発生できる。
本発明の第1実施形態に係る車両接近報知装置を搭載した車両の構成概略図である。 図1の駆動分配機構15のサンギア、キャリアおよびリングギアの各々の回転速度に関する共線図である。 本発明の第1実施形態で用いる各キャリアマップの一例と、各キャリアマップ間の選択状態の変更条件とを示した図である。 本発明の第1実施形態に係る車両接近報知装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る車両接近報知装置の動作を説明するタイムチャートである。 本発明の第2および第3実施形態に係る車両接近報知装置を搭載した車両の構成概略図である。 本発明の第2実施形態で用いる各キャリアマップの一例と、各キャリアマップ間の選択状態の変更条件とを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る車両接近報知装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態で用いる各キャリアマップの一例と、各キャリアマップ間の選択状態の変更条件とを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る車両接近報知装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る車両接近報知装置の動作を説明するタイムチャートである。 図1の車両の変形例を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
<構成説明>
図1は、本発明の実施形態に係る車両接近報知装置を搭載した車両の構成概略図である。
この実施形態に係る車両接近報知装置1は、図1に示すように、内燃機関の一例であるエンジンEGと電動機の一例である第2モータMG2(モータ)とを駆動力源として走行すると共に低車速ではEV走行するハイブリッド車10(以後、車両10と呼ぶ)に搭載され、第2モータMG2から発生する電磁音を報知音として用いて、歩行者に車両10の接近を報知するものである。
より詳細には、この車両接近報知装置1は、車両10が歩行者に接近した場合(即ち、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクの場合)において、第2モータMG2に電流を供給する第2インバータ13(インバータ)のキャリア周波数fcを制御することで、前記電磁音を非一定(断続的または変動的)の音程に制御して、歩行者が前記報知音を認知し易くしたものである。
この車両10は、図1に示すように、蓄電池Bと、駆動力源としてのエンジンEGと、発電機として機能する第1モータMG1と、駆動力源および発電機として機能する第2モータMG2と、三相交流/直流変換を行う第1インバータ11および第2インバータ13と、エンジンEGの駆動力を第1モータMG1および第2モータMG2に分配する駆動分配機構15と、エンジンEGおよび第2モータMG2の少なくとも一方の駆動力によって駆動輪17を回転駆動させる減速機19と、車両10の状態を検出する各種の車両センサS1〜S3と、各車両センサS1〜S3の検出値に基づいてエンジンEG、第1インバータ11および第2インバータ13を制御する制御装置21とを備えている。
各車両センサS1〜S3には、第2インバータ13の後述のスイッチ素子13aの温度Tを検出する温度センサS1と、車両10の車速Vを検出する車速センサS2と、車両10のアクセルペダルの踏込量に応じたアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサS3とが含まれる。
蓄電池Bは、充放電可能な二次電池(例えば高電圧蓄電池)であり、例えばリチウムイオン電池またはニッケル水素電池等によって構成される。
蓄電池Bには、電源ライン23pおよび接地ライン23nを介して、第1インバータ11および第2インバータ13が接続される。第1インバータ11と第2インバータ13とは、互いに並列接続される。第1インバータ11および第2インバータ13にはそれぞれ、第1モータMG1および第2モータMG2が接続される。
第1インバータ11および第2インバータ13はそれぞれ、電力用のスイッチング素子(例えばIGBT)11a,13a等を含んで構成される公知のインバータである。第1インバータ11および第2インバータ13は、制御装置21からの制御信号によってスイッチング素子11a,13aがオンオフ制御されることで、上述の三相交流/直流変換を行う。なお、図1では、各電力用スイッチング素子11a,13aはそれぞれ代表的に1つだけ図示される。
なお、前記制御信号は、周期信号であるキャリア信号と例えば一定信号である指令信号との大小比較によって生成される。例えば、キャリア信号の振幅が指令信号の振幅以上の場合はオン信号が生成され、キャリア信号の振幅が指令信号の振幅よりも小さい場合はオフ信号が生成される。なお、以下では、第2インバータ13のスイッチ素子13aをオンオフ制御する制御信号を生成する際に用いられるキャリア信号の周波数を、第2インバータ13のキャリア周波数fcと呼ぶ。
エンジンEGは、ガソリン等を燃料とする内燃機関であり、制御装置21からの制御に基づいて始動、運転、停止等が制御される。第1モータMG1および第2モータMG2はそれぞれ、例えば三相同期型交流モータによって構成される。第1モータMG1は、発電機として機能し、第2モータMG2は、駆動力源および発電機として機能する。
動力分配機構15は、遊星歯車機構によって構成される。即ち、動力分配機構15は、外歯歯車のサンギヤSと、このサンギヤSと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤRと、サンギヤSおよびリングギヤRの両方に噛合する複数のピニオンギヤPと、複数のピニオンギヤPを自転かつ公転自在に保持するキャリアCとを備えており、サンギヤSとリングギヤRとキャリアCとを回転要素として差動作用を行なうように構成される。キャリアCには、エンジンEGの駆動軸P1が連結され、サンギヤSには、第1モータMG1の駆動軸P2が連結され、リングギヤRには、第2モータMG2の駆動軸P3が連結される。
この動力分配機構15では、キャリアCに入力されたエンジンEGの駆動力は、サンギヤS側とリングギヤR側にそのギヤ比ρ:1に応じて分配される。そして、サンギアSに分配された駆動力は、第1モータMG1に出力されて、第1モータMG1を発電させる。他方、リングギアRに分配された駆動力は、第2モータMG2を介して減速機19に出力されて駆動輪17を回転駆動させる。
この車両10では、エンジンEGの駆動力は、動力分配機構15によって第1モータMG1および第2モータMG2に分配される。第1モータMG1に分配された駆動力は、第1モータMG1を発電させる。この発電された電力(三相交流電力)は、第1インバータ11によって直流電力に変換されて蓄電池Bに充電され、または、第1インバータ11によって直流電力に変換された後、第2インバータ13によって三相交流電力に変換されて第2モータMG2に供給され、第2モータMG2を駆動させる。他方、第2モータMG2に分配された駆動力は、減速機19に出力され、減速機19によって駆動輪19が回転駆動される。
また、蓄電池Bの直流電力は、第2インバータ13によって三相交流電力に変換されて第2モータMG2に供給されて、第2モータMG2が駆動される。第2モータMG2の駆動による駆動力は、減速機19に出力され、減速機19によって駆動輪19が回転駆動される。
この車両10では、第2モータMG2が停止し且つエンジンEGが駆動する場合は、エンジンEGの駆動力が駆動分配機構15および第2モータMG2を介して減速機19に出力され、エンジンEGの駆動力だけで駆動輪19が回転駆動され、これにより、車両10はエンジンEGで走行(エンジン走行)する。また、第2モータMG2が駆動し且つエンジンEGが停止する場合は、第2モータMG2の駆動力が減速機19に出力され、第2モータMG2の駆動力だけで駆動輪19が回転駆動され、これにより、車両10は第2モータMG2だけで走行(EV走行)する。また、第2モータMG2およびエンジンEGが共に駆動する場合は、第2モータMG2およびエンジンEGの両方の駆動力で駆動輪19が回転駆動され、これにより、車両10は第2モータMG2およびエンジンEGで走行(HV走行)する。
また、車両10の回生制動時には、第2モータMG2は発電機として機能し、その発電された三相交流電力は、第2インバータ13によって直流電力に変換されて蓄電池Bに充電される。
この車両10では、車速Vが低車速以下の場合は(従って、低車速よりも遅い極低車速の場合も)、エンジンEGを停止して第2モータMG2でEV走行し、車速Vが低車速よりも速い場合(即ち、通常走行の場合)は、エンジンEGとモータMG2とを併用してHV走行またはエンジン走行する。
制御装置21は、各車両センサS1〜S3の検出値に応じてエンジンEG、第1モータMG1および第2モータMG2を制御するものであり、駆動制御部21aと、インバータ制御部21bとを備えている。
駆動制御部21aは、車速センサS2およびアクセル開度センサS3の各々の検出値V,Accに応じて、エンジンEGの要求トルクTeg*および要求回転速度Neg*を設定すると共に第1および第2モータMG1,MG2の各々の要求トルクTmg1*,Tmg2*および要求回転速度Nmg1*,Nmg2*を設定し、それら各設定値Teg*,Neg*,Tmg1*,Tmg2*,Nmg1*,Nmg2*に基づいて、エンジンEGを駆動させると共にインバータ制御部21bを介して第1および第2モータGM1,MG2を駆動させるものである。
より詳細には、駆動制御部21aは、車速センサS2およびアクセル開度センサS3の各々の検出値V,Accに応じて減速機19を駆動させるための要求動力を設定し、車速Vに応じて且つ共線図(即ち、サンギアS、キャリアCおよびリングギアRの回転速度に関する共線図)に基づいて、その要求動力のエンジンEG、第1モータMG1および第2モータMG2への配分率を決定し、その配分率に基づいて、エンジンEGの要求トルクTeg*および要求回転速度Neg*と、第1および第2モータMG1,MG2の各々の要求トルクTmg1*,Tmg2*および要求回転速度Nmg1*,Nmg2*とを設定し、これら各設定値Teg*,Neg*,Tmg1*,Tmg2*,Nmg1*,Nmg2*に基づいて、エンジンEGを駆動させると共にインバータ制御部21bを介してモータGM1,MG2を駆動させる。
ここでは、駆動制御部21aは、車速Vが低車速以下(例えば20km/h以下)の場合は(従って、車速Vが極低車速の場合も)、エンジンEGを停止させた状態で第2モータMG2を駆動させて車両10をEV走行させる。他方、駆動制御部21aは、車速Vが低車速よりも速い場合は、エンジンEGと第2モータMG2とを併用して車両10をHV走行させる。
ここでは、例えば、駆動制御部21aは、車速Vが極低車速(例えば5km/h)または停車状態の場合は、図2のように、エンジンEGの要求回転速度Neg*および第1および第2モータMG1,MG2の各々の要求回転速度Nmg1*,Nmg2*を設定する。
図2は、駆動分配機構15のサンギヤSの回転速度Ns(従って第1モータMG1の要求回転速度Nmg1*)、キャリアCの回転速度Nc(従ってエンジンEGの要求回転速度Neg*)、および、リングギヤRの回転速度Nr(従って第2モータMG2の要求回転速度Nmg2*)の関係を示した共線図である。図2中の符号ρは、駆動分配機構15のギア比(サンギアSのリングギアRに対するギア比)である。
図2の(A)は、例えば、車両10の停車状態でのモータMG1による蓄電池Bの充電時の各要求回転速度Nmg1*,Neg*,Nmg2*の関係を示す。この場合は、第2モータMG2は停止され、エンジンスターターとして機能を持つ第1モータMG1によってサンギヤSが回ってエンジンEGが始動され、エンジンEGによって第1モータMG1の発電を開始させ、その発電電力が蓄電池Bに充電される。
(B)は、例えば、車両10の停車状態(エンジンはアイドルストップ)時の各要求回転速度Nmg1*,Neg*,Nmg2*の関係を示す。この場合は、エンジンEGおよび各モータMG1,MG2は共に停止される。
(C)は、車両10の極低車速時(例えば車速5km/hのEV走行時)の各要求回転速度Nmg1*,Neg*,Nmg2*の関係を示す。この場合は、エンジンEGを停止させて第2モータMG2を駆動させて車両10を走行さる。
インバータ制御部21bは、駆動制御部21aの制御に応じて、第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2を駆動させる。より詳細には、インバータ制御部21bは、駆動制御部21aから要求トルクTmg1*,Tmg2*および要求回転速度Nmg1*,Nmg2*を取得し、第1インバータ11を介して第1モータMG1を要求トルクTmg1*および要求回転速度Nmg1*で駆動させると共に、第2インバータ13を介して第2モータMG2を要求トルクTmg2*および要求回転速度Nmg2*で駆動させる。これにより、駆動制御部21aによるエンジンEGの制御と協働して、車両10がEV走行またはHV走行で走行する。
なお、ここでは、インバータ制御部21bは、第1および第2インバータ11,13の各々に対し、上述のように、キャリア信号と指令信号との大小比較によって制御信号を生成し、それら制御信号を第1および第インバータ11,13の各々のスイッチ素子11a,13aの制御端子に入力することで、第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2を駆動する。
その際、インバータ制御部21bは、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクであるか否かの判断を行う。なお、EV走行において、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクである状態は、車両10が歩行者に接近した状態を想定したものである。なお、ここでは、車速Vが極低車速であるか否かの判断は、車速センサS2の検出値Vに基づいて行われ、また、第2モータMGのトルクが低トルクであるか否かの判断は、駆動制御部21aからの要求トルクTmg2*に基づいて行われる。
なお、ここでは、車速Vが極低車速であるか否かの判断を車速Vに基づいて行うが、車速Vの代わりに、第2モータMG2の回転速度に基づいて行ってもよい。その場合は、車速センサS2の検出値V、駆動制御部21aからの要求回転速度Nmg2*、および、第2モータMG2の回転速度を検出する回転速度センサの検出値の何れかを用いて第2モータMG2の回転速度を求め、その求めた回転速度に基づいて車速Vが極低車速であるか否かの判断を行う。
そして、インバータ制御部21bは、上記の判断の結果、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクの場合は、第2モータMG2から可聴音域で非一定(断続的または変動的)の電磁音(即ち、報知音)が発生するように第2インバータ13のキャリア周波数fcを制御し、他方、車速Vが極低車速でない又は第2モータMG2のトルクが低トルクでない場合は、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生するように(即ち、報知音となる電磁音が発生しないように)第2インバータ13のキャリア周波数fcを制御する。
より詳細には、インバータ制御部21bは、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクの場合は、第2インバータ13のキャリア周波数fcを周波数fc2(第1周波数)に設定し、温度センサS1の検出値(即ち第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度)Tが所定の閾値温度Ta以上になると、当該キャリア周波数fcを周波数fc2よりも低い周波数fc1(第2周波数)に変更し、その変更時から所定時間Δtの計時を開始し、その所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta未満になると、当該キャリア周波数fcを周波数fc2に変更するという一連の処理を繰り返すことで、第2モータMG2から可聴音域で非一定の電磁音を発生させる。他方、インバータ制御部21bは、車速Vが極低車速でない又は第2モータMG2のトルクが低トルクでない場合は、第2インバータ13のキャリア周波数fcを、例えば各周波数fc1,fc2の間の所定の周波数fc2に設定することで、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音を発生させる。
なお、周波数fc1は、周波数fc2よりも低い周波数であって、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tを所定の閾値温度Ta未満に低下させると共に、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(例えば520Hzの電磁音)を発生させる低周波数(例えば0.5kHz)である。また、周波数fc2は、スイッチ素子13aの温度(従って温度センサS1の検出値)Tを所定の閾値温度Ta以上に上昇させると共に、第2モータMG2から可聴音域以外の非可聴音域(人に聴こえない音域および聴こえ難い音域)の電磁音を発生させる高周波数(例えば20kHz)である。なお、周波数fc2として、上記の非可聴音域の電磁音の代わりに、可聴音域の電磁音(即ち、周波数fc1と異なる音程の電磁音)を第2モータMG2から発生させる周波数であってもよい。また、周波数fc3は、例えば各周波数fc1,fc2の間の周波数であって、スイッチ素子13aの温度Tを所定の閾値温度Ta未満に低下させる周波数(例えば5kHz)である。
なお、この車両接近報知装置1では、一般に、第2インバータ13のキャリア周波数fcを低くするほど、第2モータMG2に供給される電流のリプルが大きくなって、第2モータMG2からより聴こえ易い電磁音が発生し、逆に、当該キャリア周波数fcを高くするほど、第2モータMG2に供給される当該電流のリプルが小さくなって、第2モータMG2からより聴こえ難い電磁音が発生するという特性を利用して、第2モータMG2から可聴音域の電磁音を発生させている。
更に詳細には、インバータ制御部21bには、2種類のキャリアマップMP(MPa,MPb)が設定されている。なお、キャリアマップMPとは、例えば、第2モータMG2のトルク(ここでは要求トルクTmg2*)および車速Vと、第2インバータ13のキャリア周波数fcとの関係を規定したものである。
図3は、この実施形態での各キャリアマップMPa,MPbの一例と、各キャリアマップMPa,MPb間の選択状態の変更条件A1,A2とを示した図である。
キャリアマップMPaでは、図3(a)に示すように、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクである領域R1に、周波数fc2(=例えば20kHz)が設定され、それ以外の領域(即ち、車速Vが極低車速でない又は第2モータMG2のトルクが低トルクでない領域)R2に、周波数fc3(=例えば5kHz)が設定される。なお、ここでは、領域R1は、例えば、車速Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2:V1=例えば1km/h、V2=例えば5km/h)で、且つ、第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)である領域である。
また、キャリアマップMPbでは、図3(b)に示すように、領域R1(図3の領域R1と同じ領域)に、周波数fc1(=例えば0.5kHz)が設定され、それ以外の領域R2(図3の領域R2と同じ領域)に、周波数fc3が設定される。
なお、図3(a)(b)中の(A)(B)(C)はそれぞれ、図2中の(A)(B)(C)に対応する動作点である。また、図3および図3(a)(b)中の(D)は、車両10が例えば車速V=10km/h定速で通常走行する場合の動作点である。
そして、インバータ制御部21bは、キャリアマップMPとして例えばMPaを初期的に選択する。そして、インバータ制御部21bは、温度センサS1の検出値(即ちスイッチ素子13aの温度)Tが所定の閾値温度Ta以上になると、図3の矢印A1のように選択するキャリアマップMPをMPbに変更すると共にその変更時から所定時間Δtの計時を開始し、その所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta未満になると、図3の矢印A2のように選択するキャリアマップMPをMPaに変更する。また、これに併行して、インバータ制御部21bは、現在選択中のキャリアマップMPを用いて、車速センサS2の検出値Vおよび駆動制御部21aからの要求トルクTmg2*に応じて、第2インバータ13のキャリア周波数fcを変更する。なお、所定時間Δtは、第2モータMG2から発生する電磁音が十分に聴こえる時間である。
これにより、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2のトルクが低トルクである場合(即ち、車両10が歩行者に接近したと考えられる場合)は、選択するキャリアマップMPがMGaとMGbとに交互に変更されて、設定されるキャリア周波数fcがfc2とfc1とに交互に変更される。これにより、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(即ち、報知音)が発生される。他方、車速Vが極低車速でない又は第2モータMG2のトルクが低トルクでない場合(即ち、車両10が歩行者に接近していないと考えられる場合)は、現在選択中のキャリアマップMPがMGaであるか又はMGbあるかに関係無く、キャリア周波数fcがfc3に設定される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音が発生しない)。なお、この動作の詳細については、後述の<動作説明>で行う。
なお、所定の閾値温度Taの設定値が調整されることで、非可聴音域の電磁音の発生時間が調整される。また、所定時間Δtの設定値が調整されることで、可聴音域の電磁音の発生時間が調整される。
なお、この実施形態の車両接近報知装置1は、少なくとも、第2モータMG2と、第2インバータ13と、各車速センサ(温度センサS1、車速センサS2およびアクセル開度センサS3など)と、制御装置21とを含んで構成される。
<動作説明>
図4に基づいて、この車両接近報知装置1の動作を説明する。図4は、この車両接近報知装置1の動作(第2インバータ13のキャリア周波数fcの切替制御に関する動作)を説明するフローチャートである。
以下の動作説明は、駆動制御部21aによってエンジンEGが駆動されると共に、インバータ制御部21bによって第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2が駆動されることで、車両10が車速Vで走行している状態での動作である。
ステップU1では、インバータ制御部21bによって、キャリアマップMPがMPaに初期的に選択される。そして、ステップU2で、インバータ制御部21bによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。
そして、ステップU3で、その取得された検出値Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)でない又はその取得された要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)でない場合(即ち、車両10が歩行者に接近していないと考えられる場合)は、処理がステップU4に進み、他方、その取得された検出値Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)で且つその取得された要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)である場合(即ち、車両10が歩行者に接近したと考えられる場合)は、処理がステップU5に進む。
ステップU4では、インバータ制御部21bによって、現在選択中のキャリアマップMPaを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc3が選択される。そして、インバータ制御部21bによって、その選択された周波数fc3が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満に維持される。そして、処理がステップU2に戻る。
他方、ステップU5では、インバータ制御部21bによって、現在選択中のキャリアマップMPaを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc2が選択される。そして、インバータ制御部21bによって、その選択された周波数fc2が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、この設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生すると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上へと上昇する。
そして、ステップU6で、インバータ制御部21bによって、温度センサS1の検出値Tに基づいて、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上であるか否かの判定が行われる。その判定の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上でない場合は、処理がステップU2に戻り、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上である場合は、処理がステップU7に進む。
ステップU7では、インバータ制御部21bによって、選択するキャリアマップMPがMPbに変更される。そして、ステップU8で、インバータ制御部21bによって、その変更時から所定時間Δtの計時が開始される。
そして、ステップU9で、インバータ制御部21bによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。そして、ステップU10で、その取得された検出値Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)でない又はその取得された要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)でない場合は、処理がステップU11に進み、他方、その取得された検出値Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)で且つその取得された要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)である場合は、処理がステップU12に進む。
ステップU11では、インバータ制御部21bによって、現在選択中のキャリアマップMPbを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc3が選択される。そして、インバータ制御部21bによって、その選択された周波数fc3が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満へと低下する。そして、処理がステップU9に戻る。
他方、ステップU12では、インバータ制御部21bによって、現在選択中のキャリアマップMPbを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc1が選択される。そして、インバータ制御部21bによって、その選択された周波数fc1が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から可聴音域の電磁音が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満へと低下する。そして、処理がステップU13進む。
ステップU13では、インバータ制御部21bによって、温度センサS1の検出値Tに基づいて、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満であるか否かの判断が行われると共に、所定時間Δtを計時し終わったか否かの判断が行われる。それらの判断の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満でない又は所定時間Δtを計時し終わっていない場合は、処理がステップU9に戻り、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満であり且つ所定時間Δtを計時し終わった場合は、処理がステップU14に進む。
ステップU14では、インバータ制御部21bによって、キャリアマップMPがキャリアマップMPaに変更される。そして、処理がステップU2に戻る。そして、以降、上述の動作と同じ動作が繰り返される。
次に、図4の動作を図5の場合に適用して動作説明する。
図5は、車速Vの時間変化の一例(a3)と、第2モータMG2の要求トルクTmg2*の変化の一例(a4)を示すと共に、これらの一例の場合のキャリアマップMPの変更タイミング(a5)、第2インバータ13のキャリア周波数fcの変更タイミング(a2)、および、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度変化(a1)を示したタイムチャートである。
図5では、時刻tがt<t1では、車速Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)でない又は第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の定トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)でない状態(第1状態)であり、時刻t=t1で、車速Vが所定の極低車速範囲内で且つ第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の定トルク範囲内である状態(第2状態)となり、時刻tがt1≦tでは、当該第2状態が継続される。この場合に、図4の動作を適用すると、下記のようになる。
即ち、時刻tがt<t1の区間では、車速Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)でない又は第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)でないので、図4のステップU1の処理後、ステップU2→U3→U4→U2の処理が繰り返される。これにより、キャリアマップMPとしてMPaが選択され(ステップU1)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc3に設定される(ステップU3)。この周波数fc3の設定により、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、第2モータMG2から報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満に維持される。
そして、時刻t=t1になると、車速Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)で且つ第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)となり、処理が図4のステップU3→U5→U6→U2→U3の順に変わる。これにより、現在選択中のキャリアマップMPはMPaのままで、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc2に変更される(ステップU5)。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、第2モータMG2から報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上へと上昇する。そして、時刻tがt1<t<t2の区間では、図4のステップU3→U5→U6→U2→U3の順に処理が繰り返えされる。
そして、時刻t=t2で、第2インバータ13の温度センサS1の検出値(即ちスイッチ素子13aの温度)Tが所定の閾値温度Ta以上に上昇すると、処理が図4のステップU6→U7→U8→U9→U10→U12→U13→U9の順に変わる。これにより、選択するキャリアマップMPがMPbに変更され(ステップU1)、その変更時t2から所定時間Δtの計時が開始され(ステップU8)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc1に変更される(ステップU12)。この周波数fc1への変更により、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満へと低下する。そして、時刻tがt2<t<t3の区間では、図4のステップU9→U10→U12→U13→U9の順に処理が繰り返えされる。
そして、時刻t=t3で、所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta未満になると(ステップU13)、処理が図4のステップU13→U14→U2→U3→U5→U6→U2の順に変わる。これにより、選択するキャリアマップMPがMPaに変更され(ステップU14)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc2に変更される(ステップU5)。この周波数fc2への変更により、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、第2モータMG2から報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Taへと上昇する。そして、時刻tがt3<t<t4の区間では、t1<t<t2の区間と同様に、図4のステップU2→U3→U5→U6→U2の順に処理が繰り返えされる。
以降、前記第2状態(即ち、車速Vが所定の極低車速範囲内(V1≦V≦V2)で且つ第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲内(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)である状態)が継続する間、t2≦t<t3の区間の処理と、t3≦t<t4の区間の処理とが交互に繰り返される。これにより、前記第2状態が継続する間(即ち、車両10が歩行者に接近したと考えられる状態が継続する間)、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が断続的に発生される。即ち、ビービーのような低周波音で音圧大で断続的な報知音が発生される。
なお、ここでは、周波数fc2は、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音を発生させる周波数であるが、周波数fc2として、周波数fc1よりも高い周波数であって、第2モータMG2から可聴音域の電磁音を発生させる周波数を用いてもよい。この場合、周波数fc2は周波数fc1よりも高いので、キャリア周波数fcに周波数fc2が設定された場合に第2モータMG2から発生する可聴音域の電磁音は、周波数fc1の場合よりも高くなる。よって、この場合は、キャリア周波数fcがfc1とfc2とに交互に変更されると、第2モータMG2から、ビープービープーのような変動的な電磁音(即ち、報知音)が発生される。
<主要な効果>
以上のように構成された車両接近報知装置1によれば、キャリア周波数fcが、温度センサS1の検出値Tを所定の閾値温度Ta以上に上昇させると共に第2モータMG2から可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数fc2に変更される制御と、温度センサS2の検出値Tが所定の閾値温度Ta以上になると、キャリア周波数fcが、第1周波数fc2よりも低い周波数であって、温度センサS1の検出値Tを所定の閾値温度Ta未満へと低下させると共に第2モータMG2から可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数fc1に所定時間変更される制御とが交互に繰り返される。
即ち、キャリア周波数fcが、第2モータMG2から可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数fc2と、第1周波数fc2よりも低い周波数であって第2モータMG2から可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数fc1とに交互に変更されるので、第2モータMG2から、可聴音域で変動的または断続的な音程の電磁音を発生させることができる。そして、この電磁音が報知音として用いられるので、歩行者に認知させ易い報知音(即ち、より効果的な報知音)を発生させることができる。
また、第1周波数fc2として、温度センサS1の検出値Tを所定の閾値温度Ta以上に上昇させる周波数が用いられると共に、第2周波数fc1として、温度センサS1の検出値Tを所定の閾値温度Ta未満に低下させる周波数が用いられる。そして、温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta以上になると、温度センサS1の検出値Tを所定の閾値温度Ta未満に低下させるべく、キャリア周波数fcが第2周波数fc1に変更され(第1制御)、また、キャリア周波数fcが第2周波数fc1に変更されると、その変更が所定時間継続される(第2制御)。このように、簡単な制御で、キャリア周波数fcを第1周波数fc2と第2周波数fc1とに交互に変更できる。
その際、温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta以上になると、温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta未満に制御されるので、スイッチ素子13aの温度Tが上昇し過ぎることを防止できる。
また、第2モータMG2から発生する電磁音を報知音として用いるので、スピーカ等の新たな部品を追加する必要がない。
なお、インバータには、下記の過熱保護機能および再切替禁止機能を備えるものがある。前記過熱保護機能とは、インバータの電力用のスイッチ素子の温度が所定の閾値温度以上に上昇すると、過熱保護のために、当該インバータのキャリア周波数を低下させる機能である。また、前記再切替禁止機能とは、キャリア周波数をより低い周波数に変更すると(即ち切り替えると)、所定期間、元の周波数に変更できなくする機能である。第2インバータ13がこれらの機能を備える場合は、前記第1制御として前記過熱保護機能を利用し、前記第2制御として前記再切替禁止機能を利用することができる。この場合は、第1および第2周波数fc2,fc1と、所定の閾値温度Taとを適当に設定するだけで、本発明を実現できる。
以上より、新たな部品を追加することなく、歩行者が認知し易い報知音を発生できる。
≪第2実施形態≫
第1実施形態では、車速Vと第2モータMG2のトルク(例えば要求トルクTmg2*)とに基づいて、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(報知音)を発生させるが、この場合は、歩行者がいない車両発進時等の場合も、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音が発生されるという欠点がある。
この実施形態は、上記の欠点を解決するために、図6に示すように、第1実施形態において、更に、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音を発生させる機能を作動させるか否かの選択操作を受け付ける選択スイッチSWと、歩行者の接近を検知する障害物センサS4とを備え、選択スイッチSWの操作又は障害物センサS4の検出結果に基づいて、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音が発生されるようにしたものである。
以下、図6を参照して、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
<構成説明>
図6は、第2実施形態に係る車両接近報知装置を搭載した車両の構成概略図である。
この実施形態の車両接近報知装置1Bは、第1実施形態の車両接近報知装置1において、更に、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音を発生させる機能(以後、報知音発生機能と呼ぶ)を作動させるか否かの選択操作を受け付ける選択スイッチSWと、車両10に接近する障害物(例えば歩行者)を検出する障害物センサS4とを備えたものである。
障害物センサS4は、例えば超音波センサ等であり、車両10の外装(例えばフロントバンパー又はフロントグリルなど)に配設され、その配設位置の周囲に存在する障害物を検出する。その検出結果は、制御装置21に出力される。
選択スイッチSWは、前記報知音発生機能を作動させる場合はオン操作され、他方、前記報知音発生機能を作動させない場合はオフ操作される。その操作結果は、制御装置21に出力される。
また、この車両接近報知装置1Bの制御装置21は、第1実施形態の制御装置21において、インバータ制御部21bがインバータ制御部21bBに置換されたものである。
インバータ制御部21bBは、第1実施形態のインバータ制御部21bと同様に、駆動制御部21aの制御に応じて、第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2を駆動させる。これにより、駆動制御部21aによるエンジンEGの制御と協働して、車両10がEV走行又はHV走行で走行する。
その際、インバータ制御部21bBは、選択スイッチSWのオン操作されたか否かの検知を行うと共に、障害物センサS4によって障害物が検出されたか否かの検知を行う。
そして、インバータ制御部21bBは、上記の各検知の結果、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(即ち、報知音)が発生するように第2インバータ13のキャリア周波数fcを制御し、他方、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生するように(即ち、報知音が発生しないように)第2インバータ13のキャリア周波数fcを制御する。
より詳細には、インバータ制御部21bBは、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、第1実施形態の場合と同様に、第2インバータ13のキャリア周波数fcをfc2とfc1とに交互に変更することで、第2モータMG2から可聴音域で非一定の電磁音を発生させる。他方、インバータ制御部21bBは、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、第1実施形態の場合と同様に、第2インバータ13のキャリア周波数fcを周波数fc3に設定することで、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音を発生させる。なお、各周波数fc1,fc2,fc3はそれぞれ、第1実施形態の各周波数fc1,fc2,fc3と同じである。
更に詳細には、インバータ制御部21bBには、3種類のキャリアマップMP(MPc,MPd,MPe)が設定されている。なお、キャリアマップMPは、第1実施形態の場合と同様に、第2モータMG2のトルク(ここでは要求トルクTmg2*)および車速Vとキャリア周波数fcとの関係を規定したものである。
図7は、この実施形態での各キャリアマップMPc,MPd,MPeの一例と、各キャリアマップMPc,MPd,MPe間の選択状態の変更条件B1,B2,B3,B4とを示した図である。
キャリアマップMPcでは、図7(a)に示すように、キャリアマップMPcの全領域に周波数fc3が設定される。
また、キャリアマップMPdでは、図7(b)に示すように、車速Vが極低車速で且つ第2モータMG2の要求トルクTmg2*が低トルクである領域を含む所定領域R3に、周波数fc2が設定され、それ以外の領域R4には、例えば周波数fc3が設定される。なお、ここでは、所定領域R3は、車速Vが所定の極低車速範囲(V1≦V≦V2)を含む所定の速度範囲内(0≦V≦V3、但しV3>V2)で、且つ、第2モータMG2の要求トルクTmg2*が所定の低トルク範囲(Trq1≦Tmg2*≦Trq2)を含む所定のトルク範囲内(0≦Tmg2*≦Trq3、但しTrq3>Trq2)の領域である。ここでは、所定領域R3は、例えば通常走行に対応する動作点(D)が含まれる程度に十分に大きく設定される。なお、キャリアマップMPdの全領域に周波数fc2が設定されてもよい。
また、キャリアマップMPeでは、図7(c)に示すように、所定領域R3(図7(b)の領域R3と同じ領域)に、周波数fc1が設定され、それ以外の領域R4(図7(b)の領域R4と同じ領域)には、例えば周波数fc3が設定される。なお、キャリアマップMPeの全領域に周波数fc1が設定されてもよい。
そして、インバータ制御部21bBは、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、図7の矢印B1のように、キャリアマップMPとしてMPcを選択し、他方、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、図7の矢印B2のように、キャリアマップMPとしてMPdを選択する。
そして、インバータ制御部21bBは、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された状態で、温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta以上になると、第1実施形態の場合と同様に、図7の矢印B3のように選択するキャリアマップMPをMPeに変更すると共にその変更時から所定時間Δtの計時を開始し、その所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Ta未満になると、図7の矢印B4のように選択するキャリアマップMPをMPdに変更する。また、これに併行して、インバータ制御部21bBは、現在選択中のキャリアマップMPを用いて、車速センサS2の検出値Vおよび駆動制御部21aからの要求トルクTmg2*に応じて、第2インバータ13のキャリア周波数fcを変更する。
これにより、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、選択するキャリアマップMPがMPdとMPeとに交互に変更されて、設定されるキャリア周波数fcがfc2とfc1とに交互に変更される。これにより、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が断続的に発生される。他方、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、キャリアマップMPとしてMPcが選択されて、設定されるキャリア周波数fcがfc3に設定される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音が発生されない)。なお、この動作の詳細については、後述の<動作説明>で行う。
この実施形態の上記構成以外の構成は、第1実施形態と同様に構成される。
なお、この実施形態の車両接近報知装置1Bは、少なくとも、第2モータMG2と、第2インバータ13と、各車速センサ(温度センサS1、車速センサS2、アクセル開度センサS3および障害物センサS4など)と、選択スイッチSWと、制御装置21とを含んで構成される。
<動作説明>
図8に基づいて、この車両接近報知装置1Bの動作を説明する。図8は、この車両接近報知装置1Bの動作(第2インバータ13のキャリア周波数fcの切替制御に関する動作)を説明するフローチャートである。
以下の動作説明は、駆動制御部21aによってエンジンEGが駆動されると共に、インバータ制御部21bBによって第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2が駆動されることで、車両10が車速Vで走行している状態での動作である。
ステップV1では、インバータ制御部21bBによって、選択スイッチSWがオン操作されたか否かの検知が行われると共に、障害物センサS4によって障害物が検出されたか否かの検知が行われる。これらの検知の結果、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、処理がステップV2に進み、他方、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップV5に進む。
ステップV2では、インバータ制御部21bBによって、キャリアマップMPとしてMPcが選択される。そして、ステップV3で、インバータ制御部21bBによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。
そして、ステップV4で、インバータ制御部21bBによって、現在選択中のキャリアマップMPcを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc3が選択される。そして、インバータ制御部21bBによって、その選択された周波数fc3が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満に維持される。そして、処理がステップV1に戻る。
他方、ステップV5では、インバータ制御部21bBによって、キャリアマップMPとしてMPdが選択される。そして、ステップV6で、インバータ制御部21bBによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。
そして、ステップV7で、インバータ制御部21bBによって、現在選択中のキャリアマップMPdを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc2が選択される。そして、インバータ制御部21bBによって、その選択された周波数fc2が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、この設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生すると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上へと上昇する。
そして、ステップV8で、インバータ制御部21bBによって、ステップV1と同様の処理が行われ、その結果、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、処理がステップV2に進み、他方、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップV9に進む。
ステップV9では、インバータ制御部21bBによって、キャリアマップMPとしてMPdが選択される。なお、ステップV9では、既にMPdが選択されている場合は、その選択が維持される。
そして、ステップV10で、インバータ制御部21bBによって、温度センサS1の検出値Tに基づいて、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上であるか否かの判定が行われる。その判定の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上でない場合は、処理がステップV6に戻り、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta以上である場合は、処理がステップV11に進む。
ステップV11では、インバータ制御部21bBによって、選択するキャリアマップMPがMPeに変更される。そして、ステップV12で、インバータ制御部21bBによって、その変更時から所定時間Δtの計時が開始される。
そして、ステップV13で、インバータ制御部21bBによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。そして、ステップV14では、インバータ制御部21bBによって、現在選択中のキャリアマップMPeを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc1が選択される。そして、インバータ制御部21bBによって、その選択された周波数fc1が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から可聴音域の電磁音が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満へと低下する。
ステップV15では、ステップV1と同様の処理が行われ、その結果、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、処理がステップV2に進み、他方、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップV16に進む。
ステップV16では、インバータ制御部21bBによって、キャリアマップMPとしてMPdが選択される。なお、ステップV16では、既にMPdが選択されている場合は、その選択が維持される。そして、処理がステップV17に進む。
ステップV17では、インバータ制御部21bBによって、温度センサS1の検出値Tに基づいてスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満であるか否かの判断が行われると共に、所定時間Δtを計時し終わったか否かの判断が行われる。それらの判断の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満でない又は所定時間Δtを計時し終わっていない場合は、処理がステップV13に戻り、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満であり且つ所定時間Δtを計時し終わった場合は、処理がステップV5に進み、インバータ制御部21bBによって、キャリアマップMPとしてMPdが選択される。そして、処理がステップV6に進む。そして、以降、上述の動作と同じ動作が繰り返される。
以上の動作により、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、ステップV1→V2→V3→V4→V1の処理が繰り返されて、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生する(即ち、報知音は発生されない)。
他方、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップV1→V5→V6→V7→V8→V9→V10→V12→V13→V14→V15→V16→V17→V5の処理が繰り返されて、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(即ち、報知音)が発生する。
そして、その報知音の発生中(例えばキャリアマップMPdの選択中)に、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されなくなった場合は、処理がステップV5→V6→V7→V8→V2→V3→V4→V1の順に変わり、その後、ステップV1→V2→V3→V4→V1の処理が繰り返されて、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音の発生が停止される)。
また、例えばキャリアマップMPeの選択中に、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されなくなった場合は、処理がステップV11→V12→V13→V14→V15→V2→V3→V4→V1の順に変わり、その後、ステップV1→V2→V3→V4→V1の処理が繰り返されて、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音の発生が停止される)。
<主要な効果>
以上のように構成された車両接近報知装置1Bによれば、第1実施形態と同様の構成部分については同様の効果を奏する他に、選択スイッチSWを備えるので、運手者が歩行者を確認した場合に、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(即ち、報知音)を発生させることができ、また、障害物センサS4を備えるので、障害物センサS4によって障害物が検出された場合に、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(報知音)を発生させることができる。これにより、歩行者がいない車両発進時等の場合に、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音(報知音)が発生されることを防止できる。
なお、この実施形態では、選択スイッチSWと障害物センサS4との両方を備える場合で説明したが、それらの一方だけを備えるようにしてもよい。
≪第3実施形態≫
第2実施形態では、3種類の周波数fc1,fc2,fc3を用いて報知音の発生を制御したが、この実施形態では、2種類の周波数fc1,fc3だけを用いて報知音の発生を制御することで、キャリア周波数fcの切替制御の簡略化を図る。以下、図6を参照して、第2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略し、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
<構成説明>
この実施形態の車両接近報知装置1Cは、図6に示すように、第2実施形態の車両接近報知装置1Bにおいて、インバータ制御部21bBをインバータ制御部21bCに置換したものである。
インバータ制御部21bCは、第2実施形態のインバータ制御部21bBと比べて、下記の点が異なる以外は同様に構成される。即ち、インバータ制御部21bCは、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、第2インバータ13のキャリア周波数fcを周波数fc3と周波数fc1とに交互に変更することで、第2モータMG2から可聴音域で断続的な電磁音を発生させる。なお、各周波数fc1,fc3はそれぞれ、第2実施形態の各周波数fc1,fc3と同じである。
他方、インバータ制御部21bCは、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、第2実施形態の場合と同様に、第2インバータ13のキャリア周波数fcを周波数fc3に設定することで、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音を発生させる。
更に詳細には、インバータ制御部21bCには、2種類のキャリアマップMPc,MPeが設定される。各キャリアマップMPc,MPeはそれぞれ、図9(a)(b)に示すように、第2実施形態の各キャリアマップMPc,MPeと同じである。なお、図9は、この実施形態での各キャリアマップMPc,MPeの一例と、各キャリアマップMPc,MPd間の選択状態の変更条件C1,C2とを示した図である。
そして、インバータ制御部21bCは、キャリアマップMPとして例えばMPcを初期的に選択する。そして、インバータ制御部21bCは、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度を第2実施形態の場合と同様に所定の閾値温度Taに設定すると共に、図9の矢印C1のようにキャリアマップMPとしてMPcを選択する。他方、インバータ制御部21bCは、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度を所定の閾値温度Taよりも低い所定の閾値温度Tb(>Ta)に設定する。
なお、ここでは、所定の閾値温度Taは、第2インバータ13のスイッチ素子13aがキャリア周波数fc=fc3で駆動された場合のスイッチ素子13aの上限温度(即ち安定状態の温度)Tp(図11(b1)参照)よりも高い所定温度である。即ち、所定の閾値温度Taは、スイッチ素子13aがキャリア周波数fc=fc3で駆動された場合に、スイッチ素子13aの温度Tが到達できない所定温度である。また、所定の閾値温度Tbは、前記上限温度Tp以下で、且つ、スイッチ素子13aがキャリア周波数fc=fc1で駆動された場合のスイッチ素子13aの上限温度(即ち安定状態の温度)Tq(図11(b1)参照)よりも高い所定温度である。即ち、所定の閾値温度Tbは、スイッチ素子13aがキャリア周波数fc=fc3で駆動された場合は、スイッチ素子13aの温度Tが到達でき、且つ、スイッチ素子13aがキャリア周波数fc=fc1で駆動された場合は、スイッチ素子13aの温度Tが到達できない所定温度である。
そして、インバータ制御部21bCは、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された状態で、温度センサS1の検出値(即ち、スイッチ素子13aの温度)Tが所定の閾値温度Tb以上になると、図9の矢印C2のように選択するキャリアマップMPをMPeに変更すると共に、その変更時から所定時間Δtの計時を開始し、その所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Tb未満になると、図9の矢印AC1のように選択するキャリアマップMPをMPcに変更する。また、これに併行して、インバータ制御部21bCは、現在選択中のキャリアマップMPを用いて、車速センサS2の検出値Vおよび駆動制御部21aからの要求トルクTmg2*に応じて、第2インバータ13のキャリア周波数fcを変更する。
これにより、選択スイッチSWがオン操作されたか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、選択するキャリアマップMPがMPcとMPeとに交互に変更されて、設定されるキャリア周波数fcがfc3とfc1とに交互に変更される。これにより、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が断続的に発生される。他方、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、キャリアマップMPとしてMPcが選択されて、キャリア周波数fcがfc3に設定される。これにより、第2モータMP2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音が発生しない)。なお、この動作の詳細については、後述の<動作説明>で行う。
なお、所定の閾値温度Tbの設定値が調整されることで、非可聴音域の電磁音の発生時間が調整される。また、所定時間Δtの設定値が調整されることで、可聴音域の電磁音の発生時間が調整される。
この実施形態の上記構成以外の構成は、第2実施形態と同様に構成される。
<動作説明>
図10に基づいて、この車両接近報知装置1Cの動作を説明する。図10は、この車両接近報知装置1Cの動作(第2インバータ13のキャリア周波数fcの切替制御に関する動作)を説明するフローチャートである。
以下の動作説明は、駆動制御部21aによってエンジンEGが駆動されると共に、インバータ制御部21bCによって第1および第2インバータ11,13を介して第1および第2モータMG1,MG2が駆動されることで、車両10が車速Vで走行している状態での動作である。
ステップW1では、インバータ制御部21bCによって、キャリアマップMPとしてMPcが初期的に選択される。
そして、ステップW2で、インバータ制御部21bCによって、選択スイッチSWがオン操作されたか否かの検知が行われると共に、障害物センサS4によって障害物が検出されたか否かの検知が行われる。これらの検知の結果、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、処理がステップW3に進み、他方、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップW7に進む。
ステップW3では、インバータ制御部21bCによって、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度が所定の閾値温度Taに設定される。そして、ステップW4で、インバータ制御部21bCによって、キャリアマップMPとしてMPcが選択される。なお、ステップW4では、既にMPcが選択されている場合は、その選択が維持される。そして、ステップW5で、インバータ制御部21bCによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。
そして、ステップW6で、インバータ制御部21bCによって、現在選択中のキャリアマップMPcを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc3が選択される。そして、インバータ制御部21bCによって、その選択された周波数fc3が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満に維持される。そして、処理がステップW2に戻る。
他方、ステップW7では、インバータ制御部21bCによって、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度が所定の閾値温度Tbに設定される。そして、ステップW8で、インバータ制御部21bCによって、温度センサS1の検出値Tに基づいて、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上であるか否かの判定が行われる。その判定の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上でない場合は、処理がステップW9に進み、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上である場合は、処理がステップW11に進む。
ステップW9では、インバータ制御部21bCによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。そして、ステップW10で、インバータ制御部21bCによって、現在選択中のキャリアマップMPcを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc3が選択される。そして、インバータ制御部21bCによって、その選択された周波数fc3が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、この設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生する(即ち、報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上に上昇される。そして、処理がステップW2に戻る。
他方、ステップW11では、インバータ制御部21bCによって、選択するキャリアマップMPがMPeに変更される。そして、ステップW12で、インバータ制御部21bCによって、その変更時から所定時間Δtの計時が開始される。
そして、ステップW13で、インバータ制御部21bCによって、車速センサS2から検出値Vが取得されると共に駆動制御部21aから要求トルクTmg2*が取得される。そして、ステップW14で、インバータ制御部21bCによって、現在選択中のキャリアマップMPeを用いて、その取得された検出値Vおよび要求トルクTmg2*に応じて、周波数fc1が選択される。そして、インバータ制御部21bCによって、その選択された周波数fc1が第2インバータ13のキャリア周波数fcに設定され、その設定の下で第2インバータ13を介して第2モータMG2が駆動される。これにより、第2モータMG2から可聴音域の電磁音が発生される(即ち、報知音が発生される)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb未満へと低下する。
そして、ステップW15で、ステップW2と同様の処理が行われる。その結果、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない場合は、処理がステップW3に進み、他方、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された場合は、処理がステップW16に進む。
ステップW16では、インバータ制御部21bCによって、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度が所定の閾値温度Tbに設定される。なお、ステップW16では、既に所定の閾値温度Tbに設定されている場合は、その設定が維持される。
そして、ステップW17で、インバータ制御部21bCによって、温度センサS1の検出値Tに基づいてスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb未満であるか否かの判断が行われると共に、所定時間Δtを計時し終わったか否かの判断が行われる。それらの判断の結果、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb未満でない又は所定時間Δtを計時し終わっていない場合は、処理がステップW13に戻り、他方、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満であり且つ所定時間Δtを計時し終わった場合は、処理がステップW18に進む。
ステップW18では、インバータ制御部21bCによって、キャリアマップMPがMPcに変更される。そして、処理がステップW9に進む。そして、以降、上述の動作と同じ動作が繰り返される。
次に、図10の動作を図11の場合に適用して動作説明する。
図11は、障害物センサS4の検出結果の時間変化の一例(b3)と、選択スイッチSWのオンオフ操作の切替タイミングの一例(b4)を示すと共に、これらの一例の場合のキャリアマップMPの変更タイミング(b5)、第2インバータ13のキャリア周波数fcの変更タイミング(b2)、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの時間変化(b1)、および、スイッチ素子13aの温度Tの閾値温度の変更タイミング(b1)を示したタイムチャートである。
図11では、時刻tがt<t1では、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されない状態(第1状態)であり、時刻t=t1で、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された状態(第2状態)となり、時刻tがt1≦tでは、当該第2状態が継続される。この場合に、図10の動作を適用すると、下記のようになる。
即ち、時刻tがt<t1の区間では、選択スイッチSWがオフ操作され且つ障害物センサS4によって障害物が検出されないので、図10のステップW1の処理後、ステップW2→W3→W4→W5→W6→W2の処理が繰り返される。これにより、キャリアマップMPとしてMPcが選択され(ステップW1)、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tの閾値温度が所定の閾値温度Taが設定され(ステップW3)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc3に設定される(ステップW6)。この周波数fc3の設定により、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、第2モータMG2から報知音が発生されない)と共に、当該スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Ta未満へと低下する。
そして、時刻t=t1で、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出されると、処理が図10のステップW2→W7→W8→W11→W12→W13→W14→W15→W16→W17の処理が繰り返される。これにより、第2インバータ13aのスイッチ素子13aの閾値温度が所定の閾値温度Tbに変更され(ステップW7)、スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上になり(ステップW8)、選択するキャリアマップMPがMPeに変更され(ステップW11)、この変更時から所定時間Δtの計時が開示され(ステップW12)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc1に変更される(ステップW14)。この周波数fc1への変更により、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が発生されると共に、当該スイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb未満へと低下する。そして、時刻tがt1<t<t2の区間では、図10のステップW17→W13→W14→W15→W16→W17の処理が繰り返される。
そして、時刻t=t2で、所定時間Δtを計時し終わり且つ温度センサS1の検出値Tが所定の閾値温度Tb未満になると(ステップW17)、処理が図5のステップW17→W18→W9→W10→W2→W7→W8の順に変わる。これにより、選択するキャリアマップMPがMPcに変更され(ステップW18)、第2インバータ13のキャリア周波数fcが周波数fc3に変更される(ステップW10)。この周波数fc3への変更により、第2モータMG2から非可聴音域の電磁音が発生される(即ち、第2モータMG2から報知音が発生されない)と共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上へと上昇する。そして、時刻tがt2<t<t3の区間では、図10のステップW8→W9→W10→W2→W7→W8の順に処理が繰り返えされる。
そして、時刻t=t3で、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb以上になると、処理が図10のステップW8→W11→W12→W13→W14→W15→W16→W17の順に変わる。これにより、時刻t=t1の場合のステップW8→W11→W12→W13→W14→W15→W16→W17の順の処理と同様の処理が行われて、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が発生されると共に、第2インバータ13のスイッチ素子13aの温度Tが所定の閾値温度Tb未満へと低下する。そして、時刻tがt3<t<t4の区間では、t1<t<t2の区間の処理と同様に、図10のステップW17→W13→W14→W15→W16→W17の処理が繰り返される。
以降、前記第2状態(即ち、選択スイッチSWがオン操作されるか又は障害物センサS4によって障害物が検出された状態)が継続する間、t2≦t<t3の区間の処理と、t1≦t<t2の区間の処理とが交互に繰り返される。これにより、前記第2状態が継続する間、第2モータMG2から可聴音域の電磁音(即ち、報知音)が断続的に発生される。即ち、ビービーのような低周波音で音圧大で断続的な報知音が発生される。
<主要な効果>
以上のように構成された車両接近報知装置1Cよれば、第1および第2実施形態と同様の構成部分については同様の効果を奏する他に、2種類の周波数fc1,fc3だけを用いて報知音の発生を制御するので、キャリア周波数fcの切替制御の簡略化を図ることができる。
≪第4実施形態≫
第1実施形態では、車両10は、スプリット方式(即ち、エンジンEGからの動力を遊星歯車機構を用いた駆動分配機構15により分割(スプリット)し、第1モータMG1と第2モータMG2とに振り分ける方式)のハイブリッド車として構成されたが、この実施形態の車両は、図12に示すように、パラレル方式のハイブリッド車として構成される。以下、図12を参照して、この実施形態の車両10Dについて説明する。図12は、パラレル方式のハイブリッド車10Dの一例である。
この実施形態の車両10Dは、パラレル方式のハイブリッド車として構成されており、蓄電池Bと、駆動力源としてのエンジンEGと、駆動力源および発電機として機能するモータMG3と、三相交流/直流変換を行うインバータ30と、モータMG3からの駆動力を減速比を変えて出力する変速機32と、変速機32から出力される駆動力によって駆動輪17を回転駆動させる減速機33と、各種の車両センサS1〜S3と、各車両センサS1〜S3の検出値に基づいてエンジンEGおよびインバータ30を制御する制御装置21Dとを備えている。制御装置21Dは、エンジンEGを制御する駆動制御部21aDと、インバータ30を介してモータMG3を制御するインバータ制御部21bDとを備えている。
エンジンEGの駆動力は、モータMG3および変速機32を介して減速機33に出力され、減速機33によって駆動輪34が回転駆動される。また、蓄電池Bからの直流電力がインバータ30で三相交流電力に変換されてモータMG3に供給されることで、モータMG3が駆動される。そして、そのモータMG3の駆動力は、変速機32を介して減速機33に出力され、減速機33によって駆動輪34が回転駆動される。また、車両10Dの制動時には、モータMG3が発電機として機能し、その発電された三相交流電力はインバータ30を介して蓄電池Bに充電される。この車両10Dでは、エンジンEGでの走行を主体とし、車両10Dの発進や加速時にモータMG3を駆動してエンジンEGを補助して走行する。
なお、この実施形態では、インバータ30が第1実施形態の第2インバータ13に対応し、モータMG3が第1実施形態の第2モータMG2に対応し、駆動制御部21aDが第1実施形態の駆動制御部21aに対応し、インバータ制御部21bDが第1実施形態のインバータ制御部21bに対応する。
この実施形態では、モータMG3が、インバータ制御部21bDによって第1実施形態の第2モータMG2のように制御されることで、第1実施形態の場合と同様にモータMG3から可聴音域で断続的な電磁音(報知音)が発生される。
このように、車両10Dがパラレル方式のハイブリッド車として構成された場合も、第1実施形態と同様の効果を得る。
なお、この実施形態の車両10Dは、第1実施形態の車両10の変形例であるが、第1実施形態の車両10をプラグインハイブリッド車、電気自動車またはFC−HV等のモータで走行可能な車両によって構成してもよい。
≪付帯事項≫
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
また、第1から第4実施形態の何れかを組み合わせた発明についても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
本発明は、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車またはFC−HV等のモータで走行可能な車両に搭載され、前記モータから発生する電磁音を報知音として用いる車両接近報知装置への適用に最適である。また、本発明の権利活用対象は、例えば、ハイブリッド車、電気自動車、プラグインハイブリッド車またはFC−HV等を製造する自動車メーカー、および、自動車用高電圧インバータを製造する自動車以外の設備システムメーカーである。
1 車両接近報知装置
13 第2インバータ(インバータ)
13a スイッチ素子
21a インバータ制御部
fc キャリア周波数(キャリア信号の周波数)
MG2 第2モータ(モータ)
S1 温度センサ
T 温度センサの検出値(スイッチ素子の温度)
Ta 所定の閾値温度

Claims (1)

  1. モータで走行可能な車両に搭載され、前記モータから発生する電磁音を報知音として用いる車両接近報知装置であって、
    前記モータと、
    キャリア信号と指令信号との大小比較によって生成される制御信号に応じてスイッチングされるスイッチ素子を有し、前記スイッチ素子のスイッチングによって前記モータに電流を供給するインバータと、
    前記スイッチ素子の温度を検出する温度センサと、
    を備え、
    前記キャリア信号の周波数が、前記温度センサの検出値を所定の閾値温度以上に上昇させると共に前記モータから可聴音域または非可聴音域の電磁音を発生させる第1周波数に変更される制御と、前記温度センサの検出値が前記所定の閾値温度以上になると、前記キャリア信号の周波数が、前記第1周波数よりも低い周波数であって、前記温度センサの検出値を前記所定の閾値温度未満へと低下させると共に前記モータから可聴音域の電磁音を発生させる第2周波数に所定時間変更される制御とが交互に繰り返されることを特徴とする車両接近報知装置。
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