JP2013154099A - カッター - Google Patents

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智広 石田
Kazuyuki Oka
和之 岡
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Abstract

【課題】切断完了と共に、刃体全体が自動的に収納されるカッターを提供する。
【解決手段】カッター1は、突合体6を前方へ移動させる操作により刃体4の鉤状刃4aが鞘2から出没する。鉤状刃が固定されている支持台4bの後端側には、刃体4を後端側へ付勢するスプリング8を外周に配置したスプリング芯4cが延設され、さらにスプリング止端部4dを介して被案内軸4eが軸回転可能に連結されている。突合体6を前方へ移動させる操作部を操作すると突合体6が前進し、その前端側に形成されている突合片6aが、被案内軸4e上に突設されている凸部5を前端側へ押出す。これにより付勢に抗して鉤状刃4aが鞘2から僅かに露出される。露出した鉤状刃は糸束30からの切断抵抗により引き出されると、端面ガイド前側12aにより軸回転を伴いながら凸部5が案内され、切断完了の際、突合片6aとは異なる軸回転位置に戻り、鉤状刃4aが鞘2に自動収容される。
【選択図】図1

Description

本発明は、切断完了時に刃が自動収納されるカッターに関する。
刃物を利用する工具では、安全性の確保が重要となる。通常は、勢いあまって自身を傷つけることを回避するために、自身とは逆側に刃を向けて作業を行う。しかし、鉤状の刃を有する鎌やフック型のカッターなどは、引き切りするため、刃を自身の方向へ向けて使用せざるを得ない。
この場合、切断対象の硬度が高いと、切断対象から刃が離れた際に、瞬時に力を抜くことは困難であり、多少なりとも惰性による余分な動きが伴う。そして、この余分な動作により自身を傷つけてしまう場合がある。
そこで、切断完了とほぼ同時に、刃が本体内へ自動的に収容される機構を有するカッターが知られている。
図8は、従来のセーフティカッターナイフ100の切断作用を示している。このセーフティカッターナイフ100は、収容方向へ刃102を付勢する付勢手段104を備えている。これにより、不使用時には、刃102が本体101に完全に収納される。そして、側面にプッシュ式のボタン103を備え、これを押圧すると、セーフティカッターナイフ100の刃102が僅かに突出する構成となっている。また、この僅かに突出した刃先をダンボール110のような比較的切断抵抗の大きい対象物に押し当て、切り込むと、その切断抵抗により、刃102が外部へ引き出される構成となっている。このようにして、切断が完了し、刃102が切断対象から離れると、刃102には本体101の内部へ向かって付勢が働いているので、刃102が僅かに突出した状態まで自動的に収納される。
このようにして、作業者の安全を図ることが可能となる。このようなセーフティカッターナイフは、特許文献1に開示されている。
特開2003−71153号公報
しかしながら、上述のセーフティカッターナイフでは、プッシュ式のボタン103を押圧している間は、僅かではあるが、刃先が露出した状態となっている。また、切断抵抗が大きい対象を切断するので、セーフティカッターナイフを持つ手には大きな力が加わっている。
したがって、切断が完了する瞬間、言い換えれば、刃102が切断対象を離れる瞬間に力を緩め、刃102が完全に本体101内へ収納されるように握力を変化させることは殆ど不可能に近い。
このため、刃先の突出量は僅かではあるが、危険を完全に回避することは難しい。特に特許文献1の場合のように刃先がナイフ状ではなく、鉤状である場合は、切断対象にひっかかる程度の刃先の露出であっても、ひっかかった物に刃先が食い込み切断する。したがって、切断動作が手前に刃先を引く場合は、作業者自身を傷つけるおそれが高い。
そこで、本発明では、切断完了と共に、刃体全体が自動的に収納されるカッターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のカッターは、
カッター刃と、
前記カッター刃を突出可能に収納する鞘と、
前記カッター刃の後部を固定する支持台と、
前記支持台に接続され、スプリング芯と、前記スプリング芯に回転自在に螺合された軸体側スプリング止端部と、被案内軸が直線状に形成され、前記被案内軸には、第1被案内部(突起5)と突合受部が突設された軸体と、
前記被案内軸が挿入可能に構成される筒状体であって、前記第1被案内部を押し出す突合片が先端に設けられ、前記筒状体には、第2被案内部(突起6)が突設された突合体と、
前記軸体が前記スプリング芯から前後動可能に挿設される筒状体であって、前端側に設けられた筒体側スプリング止端部と、前記突起5より前記カッター刃に近い位置に形成された後端側に、前記第1被案内部の前進動作にしたがって、前記第1被案内部を第1の回転方向に回転させる第1ガイド前側が形成されている前側内筒体12と、
前記スプリング芯が挿設され、前記筒体側スプリング止端部と前記軸体側スプリング止端部の間に配置されるスプリングと、
前記突合体が前後動可能に挿設される筒状体であって、
前記第1被案内部より前記カッター刃から遠い位置に、前記第1被案内部の後進動作にしたがって、前記第1被案内部を前記第1の回転方向と逆方向となる第2の回転方向に回転させ、前記第1被案内部が静止する位置に達した際に、前記突合片を前記第2の回転方向に回転させる第1ガイド後側が形成され、
前記第2被案内部(突起6)の後進動作にしたがって、前記突合体を前記第2の回転方向と逆方向に回転させる第2ガイドが形成されている後側内筒体14と、
軸回転可能に連結された前記突合体は前後動可能であり、かつ後方へ付勢されており、前方へ所定距離だけ押し出しうる構造である操作部があり、
前記突合片の前進可能距離である前記所定距離は、前記突起5の前進可能距離より短いことを特徴とする。
また、本発明のカッターは、上記構成に加えて、
前記操作部は、握り部と前記握り部に対して移動可能に枢支されたレバーを有し、前記レバーと前記握り部のなす角度を小さくすると、軸回転可能な状態で前記レバーに後方を挟持された前記突合体を所定距離だけ押し出し、
前記突合体が付勢された手段により前記レバーと前記グリップのなす角度も大きくなるように付勢され、前記レバーと前記グリップのなす角度を大きくすると、前記突合体を前記所定距離だけ引き戻す付勢手段を有することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、後方から突合受部が突合片に突き出されることにより露出状態にある刃体が、さらに付勢に抗して前端側へ引き出される際、第1被案内部は第1ガイド部により突合受部の回転位置が収容回転位置から外れるように案内される。そして、突合受部がこの収容回転位置から外れた状態において、付勢により刃体が後端側へ引き戻される際、第1被案内部は第1ガイド部により突合受部が突合片よりも後端側になるように案内され、カッター刃が鞘に収容される。
これにより、突合体を前端側へ突き出して、カッター刃を露出させ、使用可能な状態(露出状態)を形成するまでは、カッター刃を保護しておくことができる。また、使用状態でカッター刃を切断対象に引っ掛けて引き切りすると、切断抵抗を受け、付勢に抗して刃体が前端側へ引き出され、第1被案内部が第1ガイド部により案内されて、突合受部が収容回転位置から外れる位置へ軸体が回転する。
そして切断が完了し、カッター刃が切断対象から離れると、突合受部が収容回転位置から外れた状態で刃体が付勢により後端側へ引き戻され、突合受部が突合片よりも後端側へ移動するとともにカッター刃が鞘に収容される。すなわち、切断が完了すると、ほぼ同時に自動的にカッター刃が鞘に収容されるので、使用時以外にカッター刃が露出することを防止し、作業者への危険を低減することが可能となる。
また、本発明によれば、露出状態から一旦前端側へ引き出された刃体は、突合受部が突合片の側方から当接するような経路で収容回転位置へ案内される。このため、側方から押圧された突合片は突合体が軸回転することにより退避状態となる。そして、この退避状態から突合体が後退すると、突合片が収容回転位置へ戻るように第2被案内部が案内され、突合受部及び突合片の軸回転方向の回転位置が一致する。
これにより、露出状態を形成した突合体の状態を保持したままで、切断作業を完了すると共にカッター刃を鞘に収容することができ、さらに、突合体を後退させると、突合片は突合受部と軸回転方向が一致するように自動的に戻される。このため、突合体を後端側へ向けて一往復させることにより、切断が完了し、収容状態にある刃体を露出状態に戻し、リセットすることができ、簡易な操作で、切断作業を繰り返すことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るカッターの全体斜視図である。 図1のカッターについて前進時を示した部分Xの拡大図である。 図1の軸体及び突合体を示した図である。 図1のカッターについて後退時を示した部分Xの拡大図である。 図1のカッターの後側内筒体及び突合体の動作図である。 本発明の第2の実施の形態に係るカッターの軸体及び突合体を示した図である。 本発明の第3の実施の形態に係るカッターの軸体及び突合体を示した図である。 従来のセーフティカッターナイフの動作図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るカッターについて図1から図5を用いて説明する。
図1に示したカッター1は、レバー18の操作により鉤状刃4aを前後方向に出没させ、糸束30等の切断対象を引き切りする切断具である。まず、前端側(紙面左側)の鉤状刃4aの周辺の構成について説明する。なお、以後の図においては、カッター1の長さ方向において、鉤状刃4aの側を前端側、握り部16の側を後端側とし、カッター1の長さ方向に直角な方向では、レバー18のある側を下側、その逆側を上側とし、矢印で示す。
図1に示したように、鉤状刃4aは、後端側に刃を向けて配置されている。そして、この鉤状刃4aは支持台4bに対してビス等の締結部材により固定されている。これら、鉤状刃4a及び支持台4bは、図1中の点線で示したように、鞘2により保護され、不使用時に怪我をしないように構成されている。
支持台4bの後端側には、周囲にスプリング8が配置されたスプリング芯4cが延びている。このスプリング芯4cは、軸体側スプリング止端部4dを介して被案内軸4eと連結されている。図示しないが、これらスプリング芯4c及び軸体側スプリング止端部4dは、軸回転自在に螺合されている。これにより、スプリング芯4cに対して被案内軸4eが独立に軸回転自在となる。そして、被案内軸4eには、軸直角方向に凸部5が突設されている。これら、鉤状刃4a、支持台4b、スプリング芯4c、軸体側スプリング止端部4d、及び被案内軸4eが一体となって、刃体4が構成されている。
上記の凸部5が形成されている位置と支持台4bの後端側との間は、筒状の部材を斜めに切り落としたような前側内筒体12により覆われている。この前側内筒体12は、後述する後側内筒体14と共に外筒体10により軸方向を一致させるように一体固定されている。なお、外筒体10の内側の構造が理解し易いように、図1では、外筒体10の一部を切り欠いて示している。
前側内筒体12は、前端側にスプリング8の端を受け止める壁として筒体側スプリング止端部12bが形成されている。この筒体側スプリング止端部12bの中央には、スプリング芯4cが通過可能な穴(図示せず)が形成されており、この穴を貫通して前端側へ延びたスプリング芯4cが支持台4bに繋がっている。
一方、スプリング芯4cの後端側の端は、軸体側スプリング止端部4dに接続されている。スプリング8は、軸体側スプリング止端部4dと筒体側スプリング止端部12bの間で収縮状態で配置されており、軸体側スプリング止端部4dを後端側へ向けて付勢している。すなわち、鉤状刃4aが鞘2内に収まるように刃体4が後端側へ付勢されている。
このように構成されているので、軸体側スプリング止端部4dが前進すると、スプリング8が縮んで鉤状刃4aが鞘2から露出する。後述するように、凸部5(第1被案内部)は前側内筒体12の後端側に斜めに形成された端面ガイド前側12a(第1ガイド部前側)と摺接可能な程度に被案内軸4eから突出している。したがって、凸部5は、この端面ガイド前側12aを越えて前進することはできず、鉤状刃4aの前進動が制限される。同様に、凸部5の後端側には、後側内筒体14の端面により端面ガイド後側14a(第1ガイド部後側)が形成されており凸部5は端面ガイド後側14aを超えて後進できない。したがって、鉤状刃4aの後退動も制限されている。
後側内筒体14の筒内には、スプリング芯4c、軸体側スプリング止端部4d及び被案内軸4eからなる軸体と軸方向を一致させるように突合体6が配置されている。突合体6の前端側には凸部5を後端側から前端側へ突き出す突合片6aが設けられている。この軸体(4c〜4e)及び突合体6の構成については、後に図3を用いて説明する。
次に、握り部16の周辺の操作部の構造について説明する。なお、内部の構造を理解し易いように、握り部16は紙面手前側の半分を切り欠いて示している。
図1からわかるように、突合体6の後端側には、スプリング20が連結されている。このスプリング20は握り部16の内部に伸長状態で設けられており、突合体6を後端側へ付勢している。握り部16の下方側には、レバー18が枢支されている。レバー18の上側の作用部18aは、二股に分かれており、突合体6に連結されたスプリング20の端部を、圧力を掛けずに挟むように保持している。これにより、外部から力が加わらない状態では、レバー18の作用部18aはスプリング20の付勢により後端側へ引っ張られるので、レバー18は開いた状態に安定する。スプリング20はレバー18と握り部16のなす角度が大きくなるように付勢されている。ここで、操作部は、握り部16とレバー18を含む。
このような構成により、レバー18を閉じると作用部18aが前傾するので、突合体6が後側内筒体14の内側で所定距離だけ前進動する。すると、前端側のスプリング8が押し縮められると共に、スプリング芯4c及び支持台4bが前端側へ押出され、鉤状刃4aの一部が鞘2から露出する。図1では、鉤状刃4aの前端側が僅かに露出した状態で、切断対象である糸束30に引っ掛けられた様子が示されている。
本実施の形態における構成では、この状態から糸束30を切断するために、作業者がカッター1を引き寄せると、糸束30の切断抵抗から生じる反力により、鉤状刃4aが鞘2から引き出され、スプリング8が収縮される。
しかし、ある程度引き出されると、前側内筒体12の端面ガイド前側12aへ凸部5が当接し、鉤状刃4aの前端側への移動が規制される。凸部5が後側内筒体14から前側内筒体12まで移動する距離を凸部5の前進可能距離とする。そして、切断が完了し、切断対象から鉤状刃4aが離れると、切断抵抗から解放された刃体4は、スプリング8の付勢により後端側へ引き戻される。
このように、本実施の形態におけるカッター1によれば、糸束30を切断し終わると、鉤状刃4aは鞘2内に収容される。また、使用の際、作業者がレバー18を閉じることにより、切断対象を引っ掛けるのに十分な最小限の長さだけ鉤状刃4aの先端を突出させることができる。
そして、切断作業を行うと、鉤状刃4aは引き出されるが、切断が完了するのと略同時に、鉤状刃4aは、スプリング8の付勢により自動的に鞘2に収容される。
作業者が引き切り動作を行う場合、切断完了時には、カッター1は勢いよく作業者側へ近付くので、鉤状刃4aが露出したままであると、作業者の体にあたり、作業者が怪我をする虞がある。
また、切断完了時が動作中で最も勢いのついている状態であることに加えて、作業者の力は、引き寄せ方向に向かっているので、瞬間的に鉤状刃4aの進行方向を切り替えることは極めて困難である。
しかし、上述のように、本実施の形態におけるカッター1によれば、切断と略同時に鉤状刃4aが鞘2内に自動収容されるので、作業者が鉤状刃4aにより傷付く可能性が低減される。
続いて、凸部5の周辺の動作について、図2を用いてより詳細に説明する。
図2は、図1の二点鎖線で囲んだ部分Xを拡大した図である。上述のように、外筒体10は、前側内筒体12及び後側内筒体14の対応する箇所の構造が理解し易いように、一部切り欠いて示されている。また、凸部5は、説明の便宜のため、上方領域を被案内部5a、下方領域を突合受部5bとして示している。
図2からわかるように、前側内筒体12の端面ガイド前側12aの最も前端側に位置する軸回転方向の回転位置は、後側内筒体14の端面ガイド後側14aの最も後端側に位置する回転位置と異なる位置に形成されている。図2の凸部5のうち、実線で表したのは、カッター1が不使用時の状態であり、レバー18が開いているときの状態である。以降、この状態における凸部5の軸回転方向の回転位置を収容回転位置と呼ぶことにする。なお、この収容回転位置は、図1に示した、軸方向Aと直交する収容回転方向Bに沿った位置である。
この状態からレバー18を絞り込むと、後端側から前進してきた突合片6aが凸部5の下方領域の突合受部5bに当接する。また、この突合受部5bを押圧することにより被案内軸4eを含む刃体4が前進する。そして、レバ−18を閉じた状態で、露出した鉤状刃4aに糸束30を引っ掛け、引き切りを行うと、切断抵抗を受けた刃体4が前端側へ引き出される。このとき、前進した凸部5は、被案内部5aの領域で端面ガイド前側12aに対して当接状態となる。そして、被案内軸4eの前進動に伴い、被案内部5aが端面ガイド前側12a上を斜めに摺動するので、軸体側スプリング止端部4dに対して回転自在に取り付けられている被案内軸4eは軸回転する。このときの様子が、図2の中に二点鎖線で示されている。
なお、この時凸部5が回転する方向を第1の回転方向とする。また、突合受部5bは、凸部5と一体的に形成されている場合を示しているが、後の実施形態で示すように、突合受部5bと、凸部5(第1被案内部)は、別体で構成されていてもよい。
ここで、スプリング芯4c、軸体側スプリング止端部4d及び被案内軸4eからなる軸体と突合体6との形状が良くわかるように、外筒体10、前側内筒体12及び後側内筒体14を除いた状態を図3に示す。
軸体のうち被案内軸4eの後端側は、突合体6の内側へ挿入可能となっている。図3に示しているのは、突合体6が前進動し、突合片6aが凸部5(の下方の突合受部5b)に当接したときの配置である。突合体6の下方には、凸部6bが形成されているが、これについては後述する。
次に、図2で端面ガイド前側12aの端面上を摺動して第1の回転方向に軸回転を伴いながら前進した凸部5が後退するときの動作について、図4を用いて説明する。
第1の回転方向に軸回転しながら、前進した凸部5は、刃体4がスプリング8の付勢により後端側へ引き寄せられるので、二点鎖線で示したように後退する。後退してきた凸部5は、端面ガイド後側14aのうち、最後部ではない、やや前端側の位置に当接する。そして、斜めに形成された端面ガイド後側14aの端面上を摺接して、最後部の位置まで軸回転を伴い移動する。この時凸部5が回転する方向を第2の回転方向とする。第2の回転方向は、第1の回転方向と逆の回転方向である。
図4に実線で示した凸部5は、図2に実線で示した不使用時の凸部5と同じ収容回転方向に位置している。しかし、突合片6aの位置は図2の実線で示したときの状態とは異なっている。
すなわち、この状態においては、切断対象である糸束30から鉤状刃4aが離れ、切断が完了したときの状態であり、作業者は、引き寄せ動作のためにレバー18を握ったままの状態である。また、言い換えれば、レバー18が閉じられた状態であり、レバー18の作用部18aは突合体6を前方へ押出したままである。
ここで、突合体6は、後側内筒体14に対して軸回転可能に配置されている。これにより、凸部5の押出し動作により収容回転方向に位置していた突合片6aは、長手方向の側方からの経路を辿って戻ってきた凸部5に押し退けられ、軸回転により退避することが可能である。図4では、この退避前の突合片6aの状態を二点鎖線で示し、退避後の状態を実線で示している。この時突合片6aは、第2の回転方向に軸回転することによって退避すると言える。
このように、第2の回転方向に軸回転して退避した突合片6aは、レバー18が開かれ、作用部18aが後退することにより、スプリング20の付勢が働いて後端側へ引き戻される。次に、突合体6の前後動と突合片6aの動きについて、図5を用いて説明する。
図5は、説明の便宜のために、後側内筒体14及び突合体6のみを表している。また、(a)から(d)では、突合体6が前後動する際の様子を底面側から見ている。
後側内筒体14の底面側には、後端側から切り欠くことにより端面ガイド14b(第2ガイド部)が形成されている。この端面ガイド14bは、前端側に湾曲部14cが形成され、この湾曲部14cに連続して後端側へ直線部14dが延びている。そして、突合体6の底面側には、端面ガイド14b内を移動可能な凸部6b(第2被案内部)が突出形成されている。
図5(a)は、レバー18が閉じられ、突合体6が前進したときの状態が示されている。後端側の直線部14dに沿って凸部6bが前端側へ押出されているのがわかる。
図5(b)は、図4に実線で表した突合片6aの時の突合体6の状態を示している。すなわち、後退してきた凸部5により押し退けられた突合片6aは、図5(b)の矢印51で示した方向(第2の回転方向)に軸回転することで退避し、これと同時に底面側の凸部6bは湾曲部14cの方向(紙面上方)へ回動している。このとき、まだ、レバー18は閉じられた状態にある。
そして、レバー18が僅かに開かれたときの状態が図5(c)に示されている。紙面上方に回動した凸部6bは、湾曲部14cの端面を摺接しながら直線部14dに向かって移動する。この時凸部6bは、第1の回転方向、すなわち第2の回転方向の逆方向へ軸回転する。また、湾曲部14cにより凸部6bの軸回転位置が図5(a)の位置に戻されるのに伴って、突合片6aは矢印52の方向へ戻ってくる。すなわち、突合片6aも第2の回転方向の逆方向へ軸回転する。
そしてさらに、レバー18が開かれると、凸部6bは直線部14dに入る。これにより、突合片6aはさらに軸回転を進めて、収容回転方向に戻る。
以上のように、レバー18を閉じて凸部5を前端側へ押出した状態にある突合片6aに対して、この突合片6aが退避可能な軸回転方向(長手方向の側方:第2の回転方向)へ、押しやるように凸部5が案内されるので、レバー18の操作を行わず(閉じたままで)鉤状刃4aを元の鞘2の内部に収容させることが可能となる。
また、退避した突合片6aは、レバー18を開く動作に伴って後退すると同時に、端面ガイド14bと凸部6bとの作用により、次の押出し動作に備えて突合片6aを第2の回転方向と逆方向(第1の回転方向)に軸回転させ、自動的に収容回転方向へセットすることが可能となる。
このため、作業者は、切断しようとする際にレバー18を握り、鉤状刃4aを露出させて、レバー18を握ったままで切断対象を切断すれば、切断終了とほぼ同時に鉤状刃4aを鞘2の中に収納することができる。したがって、特に意識することなく、鉤状刃4aを安全に扱うことが可能となる。特に、切断開始から切断完了まで、レバー18を握りこんだ状態のままでよいので、カッター1を安定して把持することが可能であり安全性が向上する。
このように、本実施の形態のカッター1によれば、簡易な構成により、必要なときのみ鉤状刃4aを露出させることができるので、極めて安全に作業を行うことが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係るカッターについて図6を用いて説明する。なお、第1の実施の形態において示したカッターと同一の構成については同一の符号を付している。
図6は、前側内筒体12と後側内筒体14とが対向する位置の周辺の、軸体及び突合体46の構造を示している。軸体は第1の実施の形態の図1の構成と同様に、スプリング芯4c、軸体側スプリング止端部4d及び被案内軸4eから構成されている。
本実施の形態における被案内軸4eには、端面ガイド前側12a及び端面ガイド後側14a(第1ガイド部)により案内される被案内部45a(第1被案内部)と突合受部45bとが離れて配置されている。
ここで、これら被案内部45aと突合受部45bとは被案内軸4eを介して一体的に形成されている。このため、図1の構造において凸部5を突合片6aにて直接押圧したのと同様に、突合受部45bを突合片46aにて押圧することにより、軸体を含む刃体4を前端側へ前進させることができる。
また、軸回転を伴い、端面ガイド前側12a及び端面ガイド後側14aにより被案内部45aが往復動する際、突合受部45bが突合片46aの長手方向の側方から押し退けるような経路で戻ってくるので、第1の実施の形態の構成と同様に、突合片46aは、第2の回転方向に向かって退避動作を行うことが可能である。
そして、凸部46b(第2被案内部)に対しては、後側内筒体14の端面ガイド14b(第2ガイド部)を図1の構成と同様に形成しておく(図5を参照)と、レバー18を緩めるだけで、自動的に突合片46aを収容回転方向に沿った回転位置に戻すことができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係るカッターについて図7を用いて説明する。なお、ここでも、図6と同様に、第1の実施の形態において示したカッターと同一の構成については、同一の符号を付して説明する。
図7は、前側内筒体12と後側内筒体14とが対向する位置の周辺の、軸体及び突合体66の構造を示している。軸体については、スプリング芯4c及び軸体側スプリング止端部4dの構成については、第1の実施の形態と同様であるが、被案内軸64eの形状は異なっている。
本実施の形態における被案内軸64eには、端面ガイド前側12a及び端面ガイド後側14aにより案内される被案内部65a(第1被案内部)と突合受部65bとが離れて配置されているが、第2の実施の形態とは異なり、突合受部65bが被案内軸64eの内側に形成されている。
そして、この被案内軸64eの内側に設けられた突合受部65bに合わせて、突合体66の前端側には、被案内軸64eに挿入可能な太さの外径となるよう形成されている。
ここでも、被案内部65aと突合受部65bとは被案内軸64eを介して一体的に設けられているので、刃体4の前後動に伴い被案内部65aが軸回転を伴って前端側から後端側に戻ってきた際、突合受部65bに対して突合片66aの軸回転により、第2の回転方向に向かって退避動作が行われる。
また、凸部66b(第2被案内部)に対しては、後側内筒体14の端面ガイド14b(第2ガイド部)を図1の構成と同様に形成しておくと、レバー18を緩めるだけで、自動的に突合片66aを収容回転方向に沿った回転位置に戻すことができる。
なお、以上説明してきたように、上記各実施の形態では、第1ガイド部を端面ガイド前側及び端面ガイド後側により別体で構成した例を示したが、一体の筒状体に切欠き窓又は溝を形成することにより端面ガイドを構成しても良い。
また、上記各実施の形態では、被案内部と突合受部とが略同じ収容回転方向に沿って突設されている構成を例として示したが、これに限らず、それぞれの収容状態における軸回転方向の位置は異なっていても構わない。
また、上記各実施の形態では、第1ガイド部(端面ガイド前側、端面ガイド後側)は、被案内軸の外周面に設けられている構成を例として示したが、これに限らず、軸体の内周側に設けられていても良い。この場合、凸部(被案内部)は、軸を中心とした半径方向内向きに突設すると、同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施の形態では、刃体を後端側に付勢する付勢手段としてスプリングを用いた構成を例として示したが、これに限らず、例えば、ゴムや板バネのような構成を用いても構わない。
また、上記各実施の形態では、軸体がカッター刃の後端側に螺合により連結されている構成を例として示したが軸回転可能であれば螺合以外の連結構成でも構わない。
また、上記各実施の形態では、第1ガイド部を形成する端面ガイド前側により、被案内部は前進時に90度ほど軸回転を伴う構成を例として示したが、突合受部が突合片の軸回転位置から外れる位置であればどのような回転位置に向けて案内しても構わない。
また、上記各実施の形態では、前記握り部は前記レバー18と前記グリップのなす角度が大きくなるように付勢される構成を例として示したが、前記突合体6が前後動可能であって後方に付勢され、前記突合体6を前方に押し出す事ができる構成であれば、前記握り部はどのような構成でも構わない。
本発明は糸束を切断するカッター等に好適に利用することができる。
1 カッター
2 鞘
4 刃体
4a 鉤状刃
4b 支持台
4c スプリング芯(軸体)
4d 軸体側スプリング止端部
4e 被案内軸(軸体)
5、45 凸部
5a 被案内部(第1被案内部)
5b 突合受部
6 突合体
6a 突合片
6b 凸部(第2被案内部)
8 スプリング(付勢手段)
10 外筒体
12 前側内筒体
12a 端面ガイド前側(第1ガイド部前側)
12b 筒体側スプリング止端部
14 後側内筒体
14a 端面ガイド後側(第1ガイド部後側)
14b 端面ガイド(第2ガイド部)
14c 湾曲部
20 スプリング(付勢手段)
A 軸中心
B 収容回転方向

Claims (2)

  1. カッター刃と、
    前記カッター刃を突出可能に収納する鞘と、
    前記カッター刃の後部を固定する支持台と、
    前記支持台に接続され、スプリング芯と、前記スプリング芯に回転自在に螺合された軸体側スプリング止端部と、被案内軸が直線状に形成され、前記被案内軸には、第1被案内部と突合受部が突設された軸体と、
    前記被案内軸が挿入可能に構成される筒状体であって、前記第1被案内部を押し出す突合片が先端に設けられ、前記筒状体には、第2被案内部が突設された突合体と、
    前記軸体が前記スプリング芯から前後動可能に挿設される筒状体であって、前端側に設けられた筒体側スプリング止端部と、前記第1被案内部より前記カッター刃に近い位置に形成された後端側に、前記第1被案内部の前進動作にしたがって、前記第1被案内部を第1の回転方向に回転させる第1ガイド前側が形成されている前側内筒体と、
    前記スプリング芯が挿設され、前記筒体側スプリング止端部と前記軸体側スプリング止端部の間に配置されるスプリングと、
    前記突合体が前後動可能に挿設される筒状体であって、
    前記第1被案内部より前記カッター刃から遠い位置に、前記第1被案内部の後進動作にしたがって、前記第1被案内部を前記第1の回転方向と逆方向となる第2の回転方向に回転させ、前記第1被案内部が静止する位置に達した際に、前記突合片を前記第2の回転方向に回転させる第1ガイド後側が形成され、
    前記第2被案内部の後進動作にしたがって、前記突合体を前記第2の回転方向と逆方向に回転させる第2ガイドが形成されている後側内筒体と、
    軸回転可能に連結された前記突合体は前後動可能であり、かつ後方へ付勢されており、前方へ所定距離だけ押し出しうる構造である操作部があり、
    前記突合片の前進可能距離である前記所定距離は、前記第1被案内部の前進可能距離より短いことを特徴とするカッター。
  2. 前記操作部は、握り部と前記握り部に対して移動可能に枢支されたレバーを有し、前記レバーと前記握り部のなす角度を小さくすると、軸回転可能な状態で前記レバーに後方を挟持された前記突合体を所定距離だけ押し出し、
    前記レバーと前記グリップのなす角度が大きくなるように付勢され、前記レバーと前記グリップのなす角度を大きくすると、前記突合体を前記所定距離だけ引き戻す付勢手段を有することを特徴とする請求項1に記載されたカッター。
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