JP2013152836A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた表示性能を備えたプラズマディスプレイパネルを安価に提供する。
【解決手段】前面基板に導電性の第1電極および第2電極の間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、前面板の間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分に放電セルを設けた背面板とを有するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第2部分から間隔をあけて平行に配置された第3部分と、第1部分と第2部分と第3部分とを交差する方向に接続しかつ放電セル毎に設けた第4部分とを有し、第1部分と第3部分と第4部分とが露光される第1の露光ステップと、第2部分が露光される第2の露光ステップとを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、表示デバイスとしてのプラズマディスプレイパネルの製造方法に関するものである。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと示す)は、大別して、駆動的にはAC型とDC型がある。放電形式では、面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、PDPの主流は、3電極構造の面放電型のものである。この面放電型のPDP構造は、少なくとも前面側が透明な一対の基板を基板間に放電空間が形成されるように対向配置される。そして、放電空間を複数に仕切るための隔壁が基板に配置され、かつ隔壁により仕切られた放電空間で放電が発生するように基板に電極群が配置される。そして、放電により発光する赤色、緑色、青色に発光する蛍光体が形成されて複数の放電セルが構成されている。そして、放電により発生する波長の短い真空紫外光によって蛍光体を励起し、赤色、緑色、青色の放電セルからそれぞれ赤色、緑色、青色の可視光を発することによりカラー表示を行っている。
このようなPDPは、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高い。これにより、フラットパネルディスプレイの中で最近特に注目を集めており、多くの人が集まる場所での表示装置や家庭で大画面の映像を楽しむための表示装置として各種の用途に使用されている。
ところで、今日では、できるだけ消費電力を抑えた電気製品が望まれる。PDPにおいても駆動時の消費電力を低くする期待が寄せられている。特に昨今の大画面化および高精細化の動向によって、開発されるPDPの消費電力が増加傾向にある。そのため、省電力化を実現させる技術への要望が高くなっている。また、PDPにおいては安定した画像表示性能を得ることも基本的に望まれる。
このようなことから、PDPの安定した駆動と発光輝度を維持しながら消費電力を低減させること、すなわち発光効率の向上が望まれる。また発光輝度、発光効率を向上させるために、例えば蛍光体が紫外線を可視光に変換する際の変換効率を向上させる研究もなされているが、さらなる発光効率の向上が望まれている。
一方、PDPにおいては、画像表示の際の輝度を増加させるために、表示電極を幅広の帯状透明電極とこれに金属電極のバスラインを重ねた構成として電極面積を拡大させているが、これにより増大する放電電流を抑えるため、または透明電極をなくして工程数を削減するために、電極を複数の部分に分割し、開口部を設けた電極構造を用いるなどの工夫がなされている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、PDPの構成においては、表示電極およびアドレス電極には、その形状および配設ピッチに精度が要求されることから、例えば、金属材料等のような導電性材料に、感光性材料を含有させた材料を基板全面に塗布、乾燥し、それを電極のパターンに露光する露光パターンを備えたフォトマスクにより露光し、その後、それを現像するという、いわゆるフォトリソグラフィ法によってパターニングすることで、所定の位置に所定形状の電極を形成する。
フォトリソグラフィ法においては、感光性材料としてネガ材を使用した場合、フォトマスクが備える露光パターンの露光部にダスト等が付着していると、その部分に対応する感光性材料が感光せず重合されなくなる。この場合、現像時にその部分が溶解し、「抜け」となってしまい、表示電極、アドレス電極の欠け・断線に至ってしまう。ここで、断線が発生してしまうと、断線発生箇所より給電方向下流側の画素に電力を供給することができず、PDPにおいては画像表示に支障が生じ、致命的な欠陥となる。
そこで、上述のような断線の発生を抑制するために、同一の露光パターンを備える複数のフォトマスクを用いて、複数回露光を行うという方法がある。これによって、たとえ一方のフォトマスクに付着したダストによって欠け・断線部が発生したとしても、他方のフォトマスクを用いた露光によって、その箇所を露光して断線を補償することが可能となる(例えば、特許文献2参照)。
また上記の技術では、露光パターンの幅が異なる複数のフォトマスクを用いて、複数回露光を行うという方法がある。これは、PDPの構造物に断線などの欠陥が発生することを抑制し、且つ、構造物の反り上がり、剥がれなども抑制することが可能となるというものである(例えば、特許文献3、4参照)。
国際公開番号WO02/017345号公報 特開2005−250465号公報 特開平1−281448号公報 特開2004−342348号公報
ところで、LCDやPDPに代表される薄型ディスプレイデバイスは、表示画面の大型化が進行している。このため、薄型ディスプレイデバイスの製造工程においては、一度の処理で複数のパターンを得られるように、一枚の大型基板に複数のパターンを一度に形成し、パターン完成後に単板に割断するようにして、工数低減によるコスト削減を実施している。
また一方で、地上デジタルテレビジョン放送などに呼応し高精細ディスプレイの需要が伸張しており、画素ピッチの小型化、構造パターンの細線化が進んでいる。
このため、上記表示電極のパターンを形成するための露光工程においても、高い精度が求められることになる。ところが、上述のように露光を複数回行うと、各々の露光工程で転写位置にずれが生じやすくなる。
従来技術においても、このような転写ずれを考慮し、例えば、メインパターンを有するフォトマスクと断線補償用にメインパターンより細いサブパターンを有するフォトマスクを用い、2回の露光を行う方法が採り入れられている。
しかし、基板とフォトマスクの大型化、および表示電極の高精細化に伴い、各々の露光工程で生じる位置ずれ量が拡大する傾向にある。断線補償用のサブパターンは、本来メインパターンに隠れるようメインパターンより所定量細く設計されているが、転写位置ずれが許容量を超える場合、メインパターンからサブパターンがはみ出し、所定のパターン幅を得ることができなくなる。
本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、PDPの表示電極パターンに断線などの欠陥なく、且つ、大画面、高精細であっても、優れた表示性能を備えたPDPを安価に提供することを目的とする。
この課題を解決するために本発明は、前面基板に導電性の第1電極および第2電極の間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、前面板の間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分に放電セルを設けた背面板とを有するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、第1電極および第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、第2部分から間隔をあけて平行に配置された第3部分と、第1部分と第2部分と第3部分とを交差する方向に接続しかつ放電セル毎に設けた第4部分とを有し、第1部分と第3部分と第4部分とが露光される第1の露光ステップと、第2部分が露光される第2の露光ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、同一部分を2回露光しないので2回露光による転写ずれ量を考慮する必要なく電極の細線化およびそれに伴う電極の断線を防ぐことができる。その結果、発光輝度、発光効率の高い優れた表示性能を備えたPDPを提供することができる。
本発明の実施の形態によるPDPを示す分解斜視図 本発明の実施の形態によるPDPの放電セル部分の構成を示す断面図 本発明の実施の形態によるPDPの電極配列図 本発明の実施の形態によるPDPを用いたPDP装置の全体構成を示すブロック図 本発明の実施の形態によるPDPの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図 (a)本発明の実施の形態によるPDPの表示電極を構成する走査電極および維持電極とデータ電極と隔壁との配置関係を示す平面図、(b)第1露光フォトマスク開口部を示す図、(c)第2露光フォトマスク開口部を示す図 (a)本発明の実施の形態によるPDPの走査電極および維持電極の構成例を示す拡大図、(b)従来の走査電極および維持電極の構成例を示す拡大図
<実施の形態1>
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルについて、図を用いて説明するが、本発明の実施の態様はこれに限定されるものではない。
まず、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの全体構成について、図1〜図3を用いて説明する。
1、PDPの構成
図1は本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルにおいて、前面板と背面板とを分離した状態で示す分解斜視図、図2は前面板と背面板とを貼り合わせてパネルとしたときの放電セル構造を示す断面図である。この図1、図2に示すように、パネルは、ガラス製の前面板1と背面板2とを、その間に放電空間3を形成するように対向配置することにより構成されている。
前面板1は、ガラス製の前面基板4上に導電性の第1電極である走査電極5および第2電極である維持電極6を、間に放電ギャップを設けて互いに平行に配置して表示電極7を構成するとともに、その表示電極7を行方向に複数本配列して設け、そして前記走査電極5および維持電極6を覆うようにガラス材料からなる誘電体層8が形成され、その誘電体層8上にはMgOからなる保護層9が形成されている。
前記走査電極5および維持電極6は、それぞれITOなどの透明電極を用いず、Agからなる膜厚が約5μm程度の導電性電極のみから構成されている。走査電極5および維持電極6は1層限定ではなく、2層以上の構造でもよい(図示のものは2層)。
また、背面板2は、ガラス製の背面基板10上に、ガラス材料からなる絶縁体層11で覆われかつ列方向にストライプ状に配列したAgからなる複数本のデータ電極12が設けられ、そして絶縁体層11上には、前面板1と背面板2との間の放電空間3を放電セル毎に区画するためのガラス材料からなる井桁状の隔壁13が設けられている。また、絶縁体層11の表面および隔壁13の側面には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の蛍光体層14R、14G、14Bが設けられている。そして、走査電極5および維持電極6とデータ電極12とが交差するように前面板1と背面板2とが対向配置され、前記走査電極5および維持電極6とデータ電極12が交差する交差部分には、図3に示すように、放電セル15が設けられている。また、放電空間3には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、パネルの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
ここで、図2に示すように、放電セル15を形成する井桁形状の隔壁13は、データ電極12に平行に形成された縦隔壁13aと、この縦隔壁13aに直交しかつ縦隔壁13aより高さが低くなるように形成した横隔壁13bとから構成されている。また、この隔壁13内に塗布して形成される蛍光体層14R、14G、14Bは、縦隔壁13aに沿ってストライプ状に青色蛍光体層14B、赤色蛍光体層14R、緑色蛍光体層14Gの順に配列して形成されている。
図3はこの図1、図2に示すパネルの電極配列図である。行方向に長いn本の走査電極Y1、Y2、Y3・・・Yn(図1の5)およびn本の維持電極X1、X2、X3・・・Xn(図1の6)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極A1・・・Am(図1の12)が配列されている。そして、1対の走査電極Y1および維持電極X1と1つのデータ電極A1とが交差した部分に放電セル15が形成され、放電セル15は放電空間内にm×n個形成されている。また、前記走査電極Y1および維持電極X1は、図3に示すように、走査電極Y1−維持電極X1−維持電極X2−走査電極Y2・・・・の配列で繰り返すパターンで、前面板1に形成されている。そしてこれらの電極のそれぞれは、前面板1、背面板2の画像表示領域外の周辺端部に設けられた接続端子それぞれに接続されている。
2、PDP装置の構成
次に、上述したPDPを用いたプラズマディスプレイ装置(以下、PDP装置と示す)の全体構成について説明する。
図4はプラズマディスプレイ装置の全体構成を示すブロック図である。このPDP装置は、図1〜図3に示す構成のPDP21、画像信号処理回路22、データ電極駆動回路23、走査電極駆動回路24、維持電極駆動回路25、タイミング発生回路26および電源回路(図示せず)を備えている。また、データ電極駆動回路23は、PDP21のデータ電極12の一端に接続され、かつデータ電極12に電圧を供給するための半導体素子からなる複数のデータドライバを有している。データ電極12は、数本ずつのデータ電極12で1ブロックとして複数のブロックに分割し、そのブロック単位で複数のデータドライバをPDP21の下端部の電極引出部に接続して配置している。
図4において、画像信号処理回路22は、画像信号sigをサブフィールド毎の画像データに変換する。データ電極駆動回路23はサブフィールド毎の画像データを各データ電極A1〜Amに対応する信号に変換し、各データ電極A1〜Amを駆動する。タイミング発生回路26は水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vをもとにして各種のタイミング信号を発生し、各駆動回路ブロックに供給している。走査電極駆動回路24はタイミング信号にもとづいて走査電極Y1〜Ynに駆動電圧波形を供給し、維持電極駆動回路25はタイミング信号にもとづいて維持電極X1〜Xnに駆動電圧波形を供給する。なお、維持電極側は、PDP21内、またはPDP21外において共通に接続された後、その共通接続配線が維持電極駆動回路25に接続されている。
3、PDPの駆動について
次に、PDP21を駆動するための駆動電圧波形とその動作について図5を用いて説明する。図5はPDP21の各電極に印加する駆動電圧波形を示す図である。
本実施の形態によるPDP21においては、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有している。
3−1、初期化期間
第1サブフィールドの初期化期間では、データ電極A1〜Amおよび維持電極X1〜Xnを0(V)に保持し、走査電極Y1〜Ynに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1(V)から放電開始電圧を超える電圧Vi2(V)に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて1回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極Y1〜Yn上に負の壁電圧が蓄えられるとともに維持電極X1〜Xn上およびデータ電極A1〜Am上に正の壁電圧が蓄えられる。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
その後、維持電極X1〜Xnを正の電圧Vh(V)に保ち、走査電極Y1〜Ynに電圧Vi3(V)から電圧Vi4(V)に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて2回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極Y1〜Yn上と維持電極X1〜Xn上との間の壁電圧が弱められ、データ電極A1〜Am上の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。
3−2、書込み期間
続く書込み期間では、走査電極Y1〜Ynを一旦Vr(V)に保持する。次に、1行目の走査電極Y1に負の走査パルス電圧Va(V)を印加するとともに、データ電極A1〜Amのうち1行目に表示すべき放電セルのデータ電極Ak(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vd(V)を印加する。このときデータ電極Akと走査電極Y1との交差部の電圧は、外部印加電圧(Vd−Va)(V)にデータ電極Ak上の壁電圧と走査電極Y1上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、データ電極Akと走査電極Y1との間および維持電極X1と走査電極Y1との間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極Y1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極X1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Ak上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に表示すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vd(V)を印加しなかったデータ電極A1〜Amと走査電極Y1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
3−3、維持期間
続く維持期間では、走査電極Y1〜Ynには第1の電圧として正の維持パルス電圧Vs(V)を、維持電極X1〜Xnには第2の電圧として接地電位、すなわち0(V)をそれぞれ印加する。このとき書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極Yi(i=1〜n)上と維持電極Xi(i=1〜n)上との間の電圧は維持パルス電圧Vs(V)に走査電極Yi上の壁電圧と維持電極Xi上の壁電圧とが加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、走査電極Yiと維持電極Xiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層が発光する。そして走査電極Yi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極Xi上に正の壁電圧が蓄積される。このときデータ電極Ak上にも正の壁電圧が蓄積される。
書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは、維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保持される。続いて、走査電極Y1〜Ynには第2の電圧である0(V)を、維持電極X1〜Xnには第1の電圧である維持パルス電圧Vs(V)をそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極Xi上と走査電極Yi上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので、再び維持電極Xiと走査電極Yiとの間に維持放電が起こり、維持電極Xi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極Yi上に正の壁電圧が蓄積される。
3−4、第2サブフィールド以降
以降同様に、走査電極Y1〜Ynと維持電極X1〜Xnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。こうして維持期間における維持動作が終了する。続くサブフィールドにおける初期化期間、書込み期間、維持期間の動作も第1サブフィールドにおける動作とほぼ同様のため、説明を省略する。
4、PDPの製造方法について
4−1、前面板の製造方法
フォトリソグラフィ法によって、前面基板4上に、走査電極5および維持電極6が形成される。走査電極5および維持電極6の材料には、銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含む電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、電極ペーストが、前面基板4に塗布される。次に、乾燥炉によって、電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、電極ペーストが露光される。
次に、電極ペーストが現像され、表示電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、表示電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、表示電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、電極パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、走査電極5および維持電極6が形成される。
ここで、電極ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、スパッタ法、蒸着法などを用いることができる。
次に、誘電体層8が形成される。誘電体層8の材料には、誘電体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む誘電体ペーストが用いられる。まずダイコート法などによって、誘電体ペーストが所定の厚みで走査電極5、維持電極6を覆うように前面基板4上に塗布される。次に、乾燥炉によって、誘電体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、誘電体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、誘電体ペースト中の樹脂が除去される。また、誘電体ガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していた誘電体ガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、誘電体層8が形成される。ここで、誘電体ペーストをダイコートする方法以外にも、スクリーン印刷法、スピンコート法などを用いることができる。また、誘電体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、誘電体層8となる膜を形成することもできる。
次に、誘電体層8上に保護層9が形成される。
以上の工程により前面基板4上に走査電極5、維持電極6、誘電体層8および保護層9を有する前面板1が完成する。
4−2、背面板2の製造方法
フォトリソグラフィ法によって、背面基板10上に、データ電極12が形成される。データ電極12の材料には、導電性を確保するための銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含むデータ電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、データ電極ペーストが所定の厚みで背面基板10上に塗布される。次に、乾燥炉によって、データ電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、データ電極ペーストが露光される。次に、データ電極ペーストが現像され、データ電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、データ電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、データ電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、データ電極パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、データ電極12が形成される。ここで、データ電極ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、スパッタ法、蒸着法などを用いることができる。
次に、絶縁体層11が形成される。絶縁体層11の材料には、絶縁体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む絶縁体ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、絶縁体ペーストが所定の厚みでデータ電極12が形成された背面基板10上にデータ電極12を覆うように塗布される。次に、乾燥炉によって、絶縁体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、絶縁体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、絶縁体ペースト中の樹脂が除去される。また、絶縁体ガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していた絶縁体ガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、絶縁体層11が形成される。ここで、絶縁体ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、ダイコート法、スピンコート法などを用いることができる。また、絶縁体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、絶縁体層11となる膜を形成することもできる。
次に、フォトリソグラフィ法によって、隔壁13が形成される。隔壁13の材料には、フィラーと、フィラーを結着させるためのガラスフリットと、感光性樹脂と、溶剤などを含む隔壁ペーストが用いられる。まず、ダイコート法などによって、隔壁ペーストが所定の厚みで絶縁体層11上に塗布される。次に、乾燥炉によって、隔壁ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、隔壁ペーストが露光される。次に、隔壁ペーストが現像され、隔壁パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、隔壁パターンが所定の温度で焼成される。つまり、隔壁パターン中の感光性樹脂が除去される。また、隔壁パターン中のガラスフリットが溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していたガラスフリットが、ガラス化する。以上の工程によって、隔壁13が形成される。ここで、フォトリソグラフィ法以外にも、サンドブラスト法などを用いることができる。
次に、蛍光体層14が形成される。蛍光体層14の材料には、蛍光体粒子とバインダと溶剤などとを含む蛍光体ペーストが用いられる。まず、ディスペンス法などによって、蛍光体ペーストが所定の厚みで隣接する複数の隔壁13間の絶縁体層11上および隔壁13の側面に塗布される。次に、乾燥炉によって、蛍光体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、蛍光体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、蛍光体ペースト中の樹脂が除去される。以上の工程によって、蛍光体層14が形成される。ここで、ディスペンス法以外にも、スクリーン印刷法などを用いることができる。
以上の工程により、背面基板10上に、データ電極12、絶縁体層11、隔壁13および蛍光体層14を有する背面板2が完成する。
4−3、前面板1と背面板2との組立方法
まず、ディスペンス法などによって、背面板2の周囲に封着ペーストが塗布される。封着ペーストは、ビーズと低融点ガラス材料とバインダと溶剤などを含んでいてもよい。塗布された封着ペーストは、封着ペースト層(図示せず)を形成する。次に乾燥炉によって、封着ペースト層中の溶剤が除去される。その後、封着ペースト層は、約350℃の温度で仮焼成される。仮焼成によって、封着ペースト層中の樹脂成分などが除去される。次に、表示電極7とデータ電極12とが直交するように、前面板1と背面板2とが対向配置される。
さらに、前面板1と背面板2の周縁部が、クリップなどにより押圧した状態で保持される。この状態で、所定の温度で焼成することにより、低融点ガラス材料が溶融する。その後、室温まで冷却することにより、溶融していた低融点ガラス材料がガラス化する。これにより、前面板1と背面板2とが気密封着される。最後に、放電空間にNe、Xeなどを含む放電ガスが封入されることによりPDP21が完成する。
5、表示電極の詳細な構造と製造方法
次に、本発明のPDPの表示電極7の構成と製造方法について、さらに詳細に説明する。
上述したように、本発明のPDPにおいては、前面板1の表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6は、それぞれITOなどの透明電極を用いず、Agなどの導電性材料からなる導電性電極のみにより構成している。図6に、表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6と、データ電極12と、隔壁13との配置図を示している。また、図7に、1セル分の走査電極5および維持電極6の例を示している。
図6(a)に示すように、表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6は、それぞれ梯子型形状をしており、放電ギャップMGを介して対向する第1部分51、61と、この第1部分51、61から間隔をあけて平行に配置された第2部分52、62と、この第2部分52、62から間隔をあけて平行に配置された第3部分53、63と、第1部分51、61と第2部分52、62と第3部分53、63とを交差して接続されかつ放電セル15毎に設けられた第4部分54、64とを備えている。
走査電極5および維持電極6において、図6(b)、図6(c)に示すような開口部をもつフォトマスクを用いる。第1フォトマスク開口部16により、第1の露光ステップでは、第1部分51、61と第3部分53、63と第4部分54、64は第1の露光のみ行う。次に、第2フォトマスク開口部17により、第2の露光ステップでは、第2部分52、62は第2の露光のみ行う。もし、第1と第2の露光で転写ずれが発生したとしても、表示特性に寄与の大きい走査電極5および維持電極6間の放電ギャップMGと、隣接する放電セル15間の非放電ギャップIPGには影響しないので、安定した表示特性を確保できる。ここで、第1の露光と、第2の露光の順番は逆でも性能に影響しない。更に、表示電極7を構成する走査電極5および維持電極6はそれぞれ梯子型形状をしているので、2回露光しているのと同一の効果があり、たとえ一方のフォトマスクに付着したダストによって欠け・断線部が発生したとしても、他方のフォトマスクを用いた露光によって、その箇所を露光して断線を補償することが可能となり、走査電極5および維持電極6の断線の発生を抑制できる。2回露光による転写ずれを考慮する必要がなくなるので、細線化により遮光面積を減らすことができ、発光輝度を向上することができる。
例えば図6(a)に示すように、42インチHD型PDPの走査電極5および維持電極6において、前記第1部分51、61の幅をLL1、第2部分52、62の幅をLL2、第3部分53、63の幅をLL3としたとき、LL1、LL2、LL3とも約30μmとなるように構成し、走査電極5および維持電極6間の放電ギャップMGを約90μm、走査電極5および維持電極6それぞれの第1部分51、61と第2部分52、62との間のギャップLG1、走査電極5および維持電極6それぞれの第2部分52、62と第3部分53、63との間のギャップLG2はそれぞれ約60μm、隣接する放電セル15間の非放電ギャップIPGを約170μmとする。
比較例として、断線補償用のサブパターンがメインパターンよりはみ出さないように、LL1、LL2、LL3の少なくとも1つを50μm以上とする必要がある。例えば、図7(b)に示すようなLL2にのみ2回露光してLL2を約50μmとし、LL1とLL3は約30μm、MGとIPGは本発明と同じ約90μm、約170μmとしている。この比較例と本実施の形態の一例である図7(a)の場合と比較すると、遮光面積を約15%低減でき発光輝度を向上できる。
以上のように本発明は、表示品質のより高いプラズマディスプレイパネルを提供する上で有用な発明である。
1 前面板
2 背面板
3 放電空間
4 前面基板
5 走査電極
6 維持電極
7 表示電極
8 誘電体層
9 保護層
10 背面基板
11 絶縁体層
12 データ電極
13 隔壁
14R、14G、14B 蛍光体層
15 放電セル
16 第1フォトマスク開口部
17 第2フォトマスク開口部
21 PDP
22 画像信号処理回路
23 データ電極駆動回路
24 走査電極駆動回路
25 維持電極駆動回路
26 タイミング発生回路
51、61 第1部分
52、62 第2部分
53、63 第3部分
54、64 第4部分

Claims (2)

  1. 前面基板に導電性の第1電極および第2電極の間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、前記前面板の間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分に放電セルを設けた背面板とを有するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記第1電極および前記第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、前記第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、前記第2部分から間隔をあけて平行に配置された第3部分と、前記第1部分と前記第2部分と前記第3部分とを交差する方向に接続しかつ放電セル毎に設けた第4部分とを有し、前記第1部分と前記第3部分と前記第4部分とが露光される第1の露光ステップと、前記第2部分が露光される第2の露光ステップとを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前面基板に導電性の第1電極および第2電極の間に放電ギャップを設けて配置して表示電極を構成するとともにその表示電極を行方向に複数本配列して設けた前面板と、前記前面板の間に放電空間を設けて対向配置されかつ表示電極と交差する列方向に複数本のデータ電極を形成して交差部分に放電セルを設けた背面板とを有するプラズマディスプレイパネルであって、前記第1電極および前記第2電極は、放電ギャップを介して対向する第1部分と、前記第1部分から間隔をあけて平行に配置された第2部分と、前記第2部分から間隔をあけて平行に配置された第3部分と、前記第1部分と前記第2部分と前記第3部分とを交差する方向に接続しかつ放電セル毎に設けた第4部分とを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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