JP2013152225A - 磁気光学効果素子を有する装置 - Google Patents

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誠 曽根原
Toshiro Sato
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Abstract

【課題】電流を精度よく検出するための装置を提供する。
【解決手段】装置1は、第1の面11を含む磁性膜10と、レーザー光源31から出射され直線偏光された第1の光21および第2の光22を、第1の面11の第1の領域11aに対して垂直方向15aから見て直交する方向から第1の領域11aに導く第1の導光部91と、磁性膜10により磁気カー効果が与えられた第1の光23および第2の光24のそれぞれのP偏光成分23pおよび24pを光強度を検出するフォトダイオード61および62に導く第2の導光部92とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光により磁界の変動を検出する装置に関し、特に、電流変化による磁界変動の検出に適した装置に関するものである。
近年、CO2削減に有効な化石燃料などを用いる内燃機関とモーターを併用するハイブリッド自動車の普及が進んでおり、内燃機関を持たない電気自動車の開発も活発に行われている。これらには、インバーターを用いた可変速交流電動機が用いられており、トルク制御や回転数制御のために正確なモーター電流検出が必要である。非特許文献1には、現在、電流検出には主としてホール素子を利用した磁界/電流変換センサーが使われているが、自動車内にはイグニッションやインバーターなど様々なノイズ源があり、これらが誘導によってコモンモードノイズとして電気ケーブル内に重畳し、電流センシングに悪影響をおよぼす恐れがあることが記載されている。そのため、非特許文献1には、外部からの電磁障害の影響を受けない光をプローブとする電流センシングの方法として、磁性体の磁気Kerr効果(磁気カー効果)を利用した光プローブ電流センサーが記載されている。
曽根原誠、他7名、「Fe−Si/Mn−Ir交換結合単磁区磁性薄膜のKerr効果を用いた光プローブ電流センサの基礎検討」、信州大学スピンデバイステクノロジーセンター活動報告書(平成20年度)、p.27−28
各種電子機器や家電製品、電気/ハイブリッド自動車などの電気を使う製品には、低コストで精度よく電流量を検出する装置が求められている。非特許文献1に開示された技術においては、直線偏光のレーザー光(シングルビーム)を磁性薄膜に入射し、磁性薄膜からの反射光を、1/4波長板およびプリズムビームスプリッター(PBS)を通すことによりP波とS波とに分離してフォトダイオードに入射しているため、1/4波長板やPBSなどの高価な光学部品が必要である。
本発明の態様の1つは、第1の面を含む磁気光学効果素子と、レーザー光源から出射され直線偏光された第1の光および第2の光を第1の面の第1の領域に対して異なる角度で導く第1の導光部であって、異なる角度は第1の領域に対して垂直方向から見て異なる第1の角度成分を含む、第1の導光部と、磁気光学効果素子による磁気光学効果が反映された第1の光および第2の光のそれぞれの第1の偏光成分を光強度を検出する検出ユニットに導く第2の導光部とを有する装置である。
この装置では、異なる方向から第1の領域に入射させた第1の光および第2の光を含む複数の光(光線)により、磁気光学効果素子における磁気カー効果またはファラデー効果による偏光方向の変化をモニタリングできる。このため、一方の偏光成分の強度を検出すればよく、シングルビームの場合のように1つの出力光を2つの偏光成分に分離する必要がないので、1/4波長板やPBSなどの光学部品を省略できる。さらに、複数の光により磁気光学効果素子における偏光方向をモニタリングするので、信号強度が増加しS/N比を改善できる。
第1の導光部は、第1の光および第2の光を、第1の角度成分が直角になるように第1の領域に導く導入路を含むことが望ましい。第1の光と第2の光とを直交するように第1の領域に照射することにより、磁気光学効果素子における偏光方向に対し無相関となる。したがって、第1および第2の光により信号強度は2倍、ノイズ成分は√2倍となるため、S/N比を√2倍に向上できる。
さらに、第1の導光部は、第1の光および第2の光を、第1の領域の第1の点に導く導入路を含むことが望ましい。磁気光学効果素子の所定の一点における偏光方向の変化を第1および第2の光により検出するので、磁気光学効果素子回りの磁場変動およびその磁場変動の要因となっている現象、たとえば、電流量変化をより精度よく検出しやすい。
磁気光学効果素子はカー効果素子であり、第2の導光部は、カー効果素子の第1の領域で反射された第1の光および第2の光のそれぞれの第1の偏光成分を検出ユニットに導く導出路を含むことが望ましい。磁気光学効果素子の第1の領域は単磁区構造であることが望ましい。磁気カー効果を得やすく出力を向上させやすい。第1の導光部は、第3の導光部から入射した第1の光および第2の光を第1の領域に向けて折り曲げる入射側の反射面を含み、第2の導光部は、磁気光学効果が反映された第1の光および第2の光を第3の導光部に向けて折り曲げる出射側の反射面を含むことが望ましい。
第3の導光部は、第1の光および第2の光のそれぞれを第1の領域に導く第1の入射側の光導波路および第2の入射側の光導波路と、磁気光学効果が反映された第1の光および第2の光のそれぞれの第1の偏光成分を検出ユニットに導く第1の出射側の光導波路および第2の出射側の光導波路とを含むことが望ましい。
この装置は、さらに、レーザー光源から出射された光から第1の光および第2の光を生成する光学ユニットを有することが望ましい。第1の光および第2の光のレーザー光源は異なっていてもよく、共通であってもよい。1つのレーザー光源を時分割して第1の光および第2の光を生成してもよく、光学ユニットは、レーザー光源から出射された光を第1の光および第2の光に分離する光分離ユニットを含んでいてもよい。
この装置は、さらに、レーザー光源と、検出ユニットと、検出ユニットにより検出された第1の光および第2の光の強度を比較して磁気光学効果による偏光方向の変化を判断する比較ユニットとを有することが望ましい。磁気光学効果素子は電流量の変化により磁場が変動する位置に配置されていることが望ましい。磁気光学効果素子に電流量の変化による磁場の変動を伝達する部材を有することが望ましい。
本発明の異なる態様の1つは、上記の装置と、装置の少なくとも1つの検出ユニットが検出した情報によりモーターの駆動力を制御する制御ユニットとを有する電気自動車である。電磁ノイズの影響を抑制した高精度の電流検出が可能な電気自動車を提供できる。
本発明に係る装置を搭載した電気自動車の概要を模式的に示す図。 装置の概要を模式的に示す図。 装置の詳細な構成を示す展開図。 磁気モーメントの向きにより第1の領域に入射した光が受ける磁気モーメントの大きさを示す図であり、(a)はデュアルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図、(b)はシングルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図。 異なる磁気モーメントの向きにより第1の領域に入射した光が受ける磁気モーメントの大きさを示す図であり、(a)はデュアルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図、(b)はシングルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図。 さらに異なる磁気モーメントの向きにより第1の領域に入射した光が受ける磁気モーメントの大きさを示す図であり、(a)はデュアルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図、(b)はシングルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図。 さらに異なる磁気モーメントの向きにより第1の領域に入射した光が受ける磁気モーメントの大きさを示す図であり、(a)はデュアルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図、(b)はシングルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図。 さらに異なる磁気モーメントの向きにより第1の領域に入射した光が受ける磁気モーメントの大きさを示す図であり、(a)はデュアルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図、(b)はシングルビームタイプの磁気モーメントの大きさを示す図。 非特許文献1に開示された光プローブ電流センサーの概略構成を示す図。 シングルビームの光強度の測定結果を示す図。 異方性磁場に対する測定磁場の強度比と磁気モーメントの回転角度との関係を示す図。 デュアルビームの光強度の測定結果を示す図。 異方性磁場に対する測定磁場の強度比とデュアルビームのそれぞれの光強度の差との関係を示す図。 異方性磁場に対する測定磁場の強度比とシングルビームおよびデュアルビームの光強度との関係を示す図。 異なる装置の概要を示す図であり、(a)は異なる装置の概要を模式的に示す図、(b)は(a)のb−b断面図、(c)は(a)のc−c断面図。 さらに異なる装置の概要を示す図であり、(a)はさらに異なる装置の概要を模式的に示す図、(b)は(a)のb−b断面図(c−c断面図)。
図1に、本発明に係る装置を搭載した電気自動車の概要を模式的に示している。この電気自動車100は、バッテリー2と、バッテリー2から供給される直流電流を交流電流に変換するインバーター3と、インバーター3から供給される交流電流により駆動するモーター(交流電動機)4と、インバーター3およびモーター4を電気的に接続するケーブル(被測定電流線)99を流れる電流量(被測定電流量)99aを検出する装置(電流計)1と、装置1の検出結果(情報)に基づいてモーター4のトルクや回転数などを制御するための信号5aをインバーター3に供給する制御ユニット5とを有する。
図2に、装置1の概要を模式的に示している。この装置1は、第1の面11を含む磁気光学効果素子(カー効果素子、磁性膜)10と、カー効果素子10に照射する光を生成する光生成部90と、光生成部90からの光をカー効果素子10に導く第1の導光部91と、カー効果素子10により反射された光を検出部94に導く第2の導光部92と、検出部94により電気信号に変換された光の強度を比較してカー効果素子10における偏光方向の変化を判断する比較部95とを含む。
光生成部90は、レーザー光源31と、レーザー光源31から出射された光20を直線偏光に変換する偏光子(グラントムソン偏光プリズム)32と、直線偏光された光20を偏光面の向きを変えずに光量を半分にした第1の光21および第2の光22に分離する光分離ユニット(光分岐器)33とを含む。第1の光21および第2の光22をカー効果素子10に伝達する第1の導光部91は、プリズム40内に形成され、第1の光(入射光)21および第2の光(入射光)22をそれぞれカー効果素子10の第1の面(平面)11の第1の領域11aに導く導入路93aおよび93bを含む。
カー効果素子10の第1の面11の第1の領域11aにより反射された第1の反射光23および第2の反射光24を検出部93に導く第2の導光部92は同じプリズム40内に形成され、カー効果素子10により磁気カー効果が与えられた第1の反射光23および第2の反射光24をそれぞれ検出部93に導く導出路94aおよび94bを含む。
本例のカー効果素子10は、膜状(磁性膜)であり、磁界(磁場)内に配置されると、磁場の強さにより反射する光の偏光方向が変わる。たとえば、第1の面11の第1の領域11aに入射する直線偏光された第1の光21および第2の光22を、楕円偏光された第1の反射光23および第2の反射光24として反射させる。典型的な磁性膜10は、Mn−Ir/Fe交換結合膜である。Mn−Ir/Fe交換結合膜は、強磁性のFe層と、反強磁性のMn−Ir層とを重ね合わせた強磁性体/反強磁性体結合薄膜である。このため、強磁性体のFe層と反強磁性体のMn−Ir層との界面では交換結合エネルギーによって強磁性体中に交換バイアス磁場が発生し、磁気モーメントが一方向に揃い単磁区化する。したがって、一軸磁気異方性かつ一方向磁気異方性となるので、磁壁の影響が無くなり、磁気カー効果が顕著に表れて測定感度(出力)を高くすることができる。このため、磁性膜10としては、単磁区構造の交換結合膜を用いることが望ましく、たとえばMn−Ir/Fe交換結合膜、NiO/Fe交換結合膜、CoO/Co交換結合膜、その他単磁区構造を有し磁気カー効果を有する磁性膜を用いることができる。
導入路93aおよび93bは、それぞれ第1の領域11aに対して垂直方向15aから入射した第1の光21および第2の光22を第1の領域11aに向けて折り曲げて入射させる反射面41aおよび41bを含む。また、導出路94aおよび94bは、第1の領域11aで反射した第1の反射光23および第2の反射光24を第1の領域11aに対して垂直方向15aに折り曲げて出射させる反射面42aおよび42bを含む。したがって、第1の光21および第2の光22は、磁性膜10の第1の面11に対し垂直に配置された第3の導光部93を介して磁性膜10に対して入出力される。この例では、反射面41a、41b、42aおよび42bは、プリズム40の全反射面が用いられているが、反射面41a〜42bは、反射性の高い金属などがコーティングされた反射面(ミラー面であってもよい)。
検出部94は、第1の領域11aで反射した第1の反射光23および第2の反射光24のそれぞれのP偏光成分のみを透過させる偏光フィルター(P波フィルター)51および52と、それぞれのP偏光成分23pおよび24pの強度を検出する検出ユニット(フォトダイオード、受光素子)61および62とを有する。
比較部95は、検出部94のフォトダイオード61および62により電気信号に変換されたP偏光成分23pおよび24pの強度の差分を出力する差動増幅器(差動増幅回路)34を含む。
この装置1では、導入路93aおよび93bに配置された反射面41aおよび42aと、導出路94aおよび94bに配置された反射面41bおよび42bとにより、第1の領域11aに対し同じ方向、本例では垂直方向15aから入射する第1の光21および第2の光22を、第1の領域11aに垂直方向15aに出射し、垂直方向15aに戻している。このため、光生成部90、第1の導光部91、磁性膜10、第2の導光部92、検出部94および比較部95を一体になるようコンパクトに組み合わせることができる。
図3に、装置1の光学的な構成を示している。磁性膜10は、平面である第1の面11を備えた薄膜であり、方形であっても円形であってもよく、その他の多角形であってもよい。この例においては、第1の面11の中央に第1の領域11aを設定し、その第1の領域11aのほぼ中央の第1の点11pを目指して第1および第2の光21および22を照射している。第1の光21および第2の光22は、第1の点11pを目指して照射する代わりに、磁性膜10に印加される磁場(磁界)70の変化に対して等価な磁気カー効果を得られる第1の領域11a内の適当な場所(ポイント)を目指して(フォーカスして)照射してもよい。典型的な磁場70は、導体あるいは被測定電流線99を流れる電流量99aにより生じるものであり、装置1は磁界/電流センサーである。磁性膜10は、電流が流れる導体99に直に取り付けられてもよく、導体99の近傍に配置されていてもよく、さらに、導体99を取り巻くように配置されるフェライトコア(磁性体、不図示)に挟まれたり、フェライトコアに取り付けられていてもよい。
また、この装置1は、一般的な磁界(磁気)センサーとして用いることも可能であり、回転センサー(エンコーダ)、角度センサー、移動体探知、磁性体探知などの多方面に応用できる。
この装置1の第1の導光部91は、第1の光21および第2の光22、すなわちツインビーム(デュアルビーム)を、第1の領域11aに対して垂直方向15aから見て直交する方向から第1の領域11aに入射させ、第1の領域11aの第1の点11pで反射させる。磁性膜10に印加される磁界(磁場)70の方向が変わらず、大きさだけが変化すると、磁性膜10の第1の領域11aにおいて反射する光の偏光方向(偏光面)が磁気カー効果により磁界70の大きさに比例して回転する。すなわち、磁場70による磁性膜10の磁気モーメント79の向きの変化により入射した直線偏光の反射光は回転するので、磁性膜10の第1の領域11aで反射した第1の光21および第2の光22の偏光方向(偏光面)は磁気モーメント79の向きの変化により、それぞれ回転する。
光生成部90の偏光子32により第1の光21および第2の光22がP偏光に揃えられ、第1の光21および第2の光22が直交し、標準状態の磁性膜(磁性体)10の磁気モーメント79の向きに対してそれぞれ45度になるように照射されると、磁気カー効果を備えた磁性膜10においては、磁気モーメント79の影響を受けたそれぞれの反射光23および24は反対方向に同角度だけ回転する。このため、反射光23および24の一方の成分、たとえばP偏光成分23pおよび24pをP波フィルター51および52を通して検出すると、等しい強度が得られ、比較するとゼロになる。磁場70の強度が標準状態から変化すると、磁気モーメント79が回転し、磁気カー効果により第1の領域11aにおける反射光23および24の回転角度が磁気モーメント79の回転角度に比例して変化する。したがって、それぞれの反射光23および24のP偏光成分23pおよび24pの強度が変化し、反射光23および24のP偏光成分23pおよび24pの強度を比較することにより磁気モーメント79の回転角度が判明し、それにより磁場70の強度の変化(変動)およびその要因、たとえば電流量の変化を測定できる。
本例の装置1においては、P偏光成分23pおよび24pの強度は、検出部94のフォトダイオード61および62により電気信号に変換され、比較部95の差動増幅器(差動増幅回路)34により光強度(信号強度)の差分として出力される。
第1の光21および第2の光22は、第1の領域11aの第1の点(位置)11pに入射している。このため、第1の光21および第2の光22を共通の第1の点11pで反射させることにより、第1の点11pにおける磁界70の面内磁気カー効果の影響を受ける。すなわち、第1の反射光23および第2の反射光24は、同じ条件の面内磁気カー効果を受けて偏光面が回転し、それぞれの反射光23および24のP偏光成分23pおよび24pを比較することにより磁性膜10に印加される電場の強度を精度よく検出できる。なお、偏光フィルター51および52は、第1の反射光23および第2の反射光24のそれぞれのS偏光成分のみを透過させるS波フィルターであってもよい。
図4〜図8に、被測定電流線99を流れる電流量99aが発生させる磁界の強さ70により磁性膜10の磁気モーメント(偏光方向)79が回転し、それにより、直線偏光、たとえばP偏光の光が第1の領域11aで反射した光が回転し、反射した光のP偏光の強度が変化する様子を示している。それぞれの図の(a)は本発明に係るデュアルビームタイプの第1の光21および第2の光22のそれぞれの反射光(第1の反射光23および第2の反射光24)の第1の偏光成分(たとえばP偏光成分)23aおよび24aの強度が変化する様子を示している。それぞれの図の(b)は非特許文献1に開示された従来のシングルビームタイプの光101の反射光が磁気モーメント79により受ける影響を示している。
図4(a)に示すように、本例の装置1においては、たとえば、電流が流れていない状態で、磁性膜10は磁気モーメント79が被測定電流線99と同じ方向を向くようにセット(初期状態、標準状態)される。上述したように、第1の反射光23および第2の反射光24のP偏光成分23pおよび24pの強度が等しくなる。初期状態の磁気モーメント79と被測定電流線99との位置はこれに限定されない。磁気モーメント79の初期状態における第1の反射光23および第2の反射光24のP偏光成分23pおよび24pの強度差を初期状態として、後の状態の第1および第2の反射光23および24のP偏光成分23pおよび24pの強度差を比較すれば磁気モーメント79の回転角度は判明する。
以下では、磁気モーメント79に対して平行する方向に入射した直線偏光(P偏光)の反射光のP偏光成分の強度を基準「1」とする。標準状態の磁気モーメント79の向きに対して45度ずつ傾いた方向にデュアルビーム21および22を、相互に直角になるように入射させると、第1の入射光21および第2の入射光22のそれぞれの反射光23および24はそれぞれ磁気モーメント79の45度方向の成分の影響を受けて回転する。このため、第1の点11pの反射光23および24のP偏光成分23pおよび24pは、磁気モーメント79の45度方向の成分の影響を受けて強度が√2/2で等しくなる。
一方、図4(b)に示すように、シングルビーム101で測定する場合は、たとえば、第1の点11pに、被測定電流線99と同じ方向を向いた磁気モーメント79に対して90度傾いた方向からP偏光させた入射ビーム101を入射する。第1の点11pで反射した反射ビーム102は偏光角度が90度回転するのでS偏光になり、反射ビーム102のP偏光成分102pはゼロになる。
図5(a)に示すように、被測定電流線99に電流が流れ、被測定電流線99と垂直方向に磁場70が発生したとする。このとき、磁気モーメント79が、標準状態に対して第1の反射光23の方向に15度傾いたとすると、デュアルビーム21および22を用いた場合は、第1の反射光23は、磁気モーメント79に対して30度傾いた縦カー効果の影響を受けてP偏光成分23pの強度は√3/2になる。第2の反射光24は、磁気モーメント79に対して60度傾いた縦カー効果を受け、P偏光成分24pの強度は1/2になる。したがって、第1の反射光23のP偏光成分23pと第2の反射光24のP偏光成分24pとの差は、(√3−1)/2になる。
シングルビーム101で測定する場合は、図5(b)に示すように、反射ビーム102は、磁気モーメント79に対して75度傾いた縦カー効果を受けるので、シングルビーム101の反射ビーム102のP偏光成分102pの光強度は(√6−√2)/4になる。
図6(a)に示すように、被測定電流線99を流れる電流量が増加すると、それによる磁場70の強度が増大し、磁気モーメント79が標準状態に対して45度傾いたとする。デュアルビーム21および22を用いた場合は、第1の反射光23は、磁気モーメント79に対して0度傾いた縦カー効果の影響を受けてP偏光成分23pの強度は1になる。第2の反射光24は、磁気モーメント79に対して90度傾いた縦カー効果を受け、P偏光成分24pの強度は0になる。したがって、第1の反射光23のP偏光成分23pと第2の反射光24のP偏光成分24pとの差は、1になる。
シングルビーム101で測定する場合は、図6(b)に示すように、反射ビーム102は、磁気モーメント79に対して45度傾いた縦カー効果を受けるので、P偏光成分102pの光強度は√2/2になる。
図7(a)に示すように、被測定電流線99を流れる電流量がさらに増加し、それによる磁場70の強度が増大して、磁気モーメント79が標準状態に対して75度傾いたとする。デュアルビーム21および22を用いた場合は、第1の反射光23は、磁気モーメント79に対して30度傾いた縦カー効果の影響を受けてP偏光成分23pの強度は√3/2になる。第2の反射光24は、磁気モーメント79に対して60度傾いた縦カー効果を受け、P偏光成分24pの強度は1/2になり、位相差は逆転する。したがって、第1の反射光23のP偏光成分23pと第2の反射光24のP偏光成分24pとの差は、(√3+1)/2になる。
シングルビーム101で測定する場合は、図7(b)に示すように、反射ビーム102は、磁気モーメント79に対して15度傾いた縦カー効果を受けるので、P偏光成分102pの光強度は(√6+√2)/4になる。
図8(a)に示すように、さらに、被測定電流線99を流れる電流量が増加し、磁気モーメント79の向きが磁場70と一致し、標準状態に対して90度傾いたとする。デュアルビーム21および22を用いた場合は、第1の反射光23は、磁気モーメント79に対して45度傾いた縦カー効果の影響を受けてP偏光成分23pの強度は√2/2になる。第2の反射光24は、磁気モーメント79に対して45度傾いた縦カー効果を受け、P偏光成分24pの強度は√2/2になり、位相差は逆転する。したがって、第1の反射光23のP偏光成分23pと第2の反射光24のP偏光成分24pとの差は√2になる。
シングルビーム101で測定する場合は、図8(b)に示すように、反射ビーム102は、磁気モーメント79に対して0度傾いた、すなわち、平行な縦カー効果を受ける。このため、反射ビーム102のP偏光成分102pの強度は1になる。
このように、図4〜図8のいずれのケースにおいても、ツインビーム(デュアルビーム)21および22を用いて磁場70の強度および電流量を測定することにより、シングルビーム101を用いて磁場70の強度および電流量を測定する場合の√2倍の感度を得ることができる。S/N比で説明すると、直交する2本の光線21および22を用いて磁場を測定することにより、信号強度が2倍になり、直交する2本の光線21および22の相関がないのでノイズは√2倍になる。したがって、デュアルビーム21および22を採用した装置1により、S/N比をシングルビームタイプの√2倍に向上できる。
本例では、第1の角度成分が直角になるように第1の光21および第2の光22を第1の領域11aに導いているが、第1の光21および第2の光22は、第1の角度成分が0°、すなわち平行を除く角度で照射するようにしてもよく、シングルビームタイプに比べてS/N比を向上できる。さらに、第1の光21および第2の光22に第3の光を加えたトリプルビームを異なる方向から第1の領域11aに入射させることにより、いっそうS/N比を向上させることも可能である。3軸以上の多軸(マルチビーム)によるビーム数の増加に伴いS/N比は向上するが、構造が煩雑となるため、本例の2軸(デュアルビーム)タイプが好ましい。
特に、シングルビームを用いた装置において縦カー効果による反射光の回転量が小さい場合は、P偏光成分の強度とS偏光成分の強度とを比較しても一方の偏光成分、たとえば上記においてはP偏光成分の強度変化に依存する。したがって、縦カー効果による反射光の回転量が小さい磁気光学効果素子(磁性膜)10を使用した装置1においては、デュアルビーム方式を採用し、一方の偏光成分(P偏光成分)の差分を取ることにより感度を大幅に向上できる。
図4〜図8に示されるように、デュアルビームタイプのP偏光成分23pの光強度P1と、P偏光成分24pの光強度P2と、P偏光成分23pおよび24pの光強度の差Pdとは、以下の式(1)〜(3)により表されることが推定される。なお、Pmaxは各P偏光成分の光強度の最大値を示し、θは磁化容易軸に対する磁気モーメント79の回転角度、本例では被測定電流線99と同じ方向を向くようにセットされた磁気モーメント79の初期状態に対する回転角度を示している。
P1=Pmax・cos(θ−(π/4)) ・・・・・(1)
P2=Pmax・cos(θ+(π/4)) ・・・・・(2)
Pd=P1−P2=√2・Pmax・sinθ ・・・・・(3)
さらに、シングルビームタイプのP偏光成分102pの光強度Psは、以下の式(4)により表されることが推定される。
Ps=Pmax・cos((π/2)−θ)=Pmax・sinθ・・・・・(4)
図9に、非特許文献1に開示された光プローブ電流センサー200の概略構成を示している。本発明者らは、電流センサー200を用いて、シングルビームおよびデュアルビームのそれぞれの光強度の測定実験を行った。電流センサー200は、レーザー光源201と、レーザー光源201から出射された光を直線偏光に変換するグラントムソン偏光プリズム202と、磁場の強さにより反射する光の偏光方向を変えるMn−Ir/Fe交換結合膜(磁性膜、カー効果素子)203と、カー効果素子203により磁気カー効果が与えられた光の位相を90度変える1/4波長板204と、1/4波長板204により位相変換された光をP波およびS波に分離するプリズムビームスプリッター(PBS)205と、P波およびS波のそれぞれの光強度を検出するフォトダイオード206aおよび206bと、2つのフォトダイオード206a(206b)により電気信号に変換された光強度の差分を出力する差動増幅回路207とを備えている。
本実験で用いたMn−Ir/Fe交換結合膜203は、5層構造の磁性薄膜であり、SiO2(ガラス)基板の上に順に積層された、Ru層(1nm)と、Fe層(10nm)と、Mn80−Ir20層(10nm)と、Fe層(50nm)と、SiO2層(40nm)とを含む。なお、カッコ内の数値は層厚(膜厚)を示し、元素の添え字で示した各合金組成の単位はat%である。この交換結合膜203は、Fe層(強磁性膜)の軟磁気特性を向上させるためにRu層を下地層としてSiO2基板の上に成膜し、上部Fe層およびMn−Ir層の界面において交換結合現象を発生させるために下部Fe層をRu層の上に成膜し、上部Fe層の上に酸化防止のための保護層としてSiO2層を成膜することにより製造されている。なお、交換結合膜203の製造には、RF3元スパッタ装置(アネルバ(株)製:SPF−313改)を使用した。本実験で使用した測定機器を下記に示す。
レーザー光源201:エドモンド・オプティクス・ジャパン製(1125P)
グラントムソン偏光プリズム202:エドモンド・オプティクス・ジャパン製(47046−1)
1/4波長板204:エドモンド・オプティクス・ジャパン製(43700−1)
プリズムビームスプリッター205:エドモンド・オプティクス・ジャパン製(47125−1)
フォトダイオード206a(206b):浜松ホトニクス製(2386−44K)
差動増幅回路(計装アンプ)207:テキサス・インスツルメンツ製(INA118)
図10に、シングルビームの光強度Psの測定結果を示している。シングルビームの光強度Psの測定は、入射ビーム101のMn−Ir/Fe交換結合膜203への入射角度が、初期状態における磁気モーメント79の向きに対して90度になるように照射して行った。図10では、交換結合膜203に印加される磁場(測定磁場)H(横軸)と、シングルビームの光強度Ps(縦軸)との関係を示している。なお、点線301は上記式(4)による光強度Psの計算値(理論値)を示し、黒丸でプロットされた各点302は光強度Psの測定値(実験値)を示している。また、Mn−Ir/Fe交換結合膜203の異方性磁場Hkは20(Oe)であり、交換バイアス磁場Hexは20(Oe)である。図10に示されるように、測定磁場(印加磁場)Hが−100〜+100(Oe)の範囲で計算値と測定値とがほぼ一致することが確認された。さらに、シングルビームのP偏光成分102pの光強度Psは、測定磁場Hが±100(Oe)のときに最大値Pmax(±20nW程度)となることが確認された。
図11に、交換結合膜203に印加される磁場Hを異方性磁場Hkで正規化した強度比H/Hk(横軸)と、磁化容易軸に対する磁気モーメント79の回転角度θ(縦軸)との関係を示している。図11に示されるように、異方性磁場Hkに対する測定磁場Hの強度比H/Hkが±2のとき(測定磁場Hが±40(Oe)のとき)の回転角度θは±45度程度であり、強度比H/Hkが±10のとき(測定磁場Hが±200(Oe)のとき)の回転角度θは±90度程度であることが確認された。
図12に、デュアルビームの光強度P1およびP2の測定結果を示している。デュアルビームの光強度P1およびP2の測定は、第1の光23および第2の光24の交換結合膜203への入射角度が、初期状態における磁気モーメント79の向きに対してそれぞれ45度になるように照射して行った。図12では、交換結合膜203に印加される磁場(測定磁場)H(横軸)と、デュアルビームのそれぞれの光強度P1およびP2(縦軸)との関係を示している。なお、一点鎖線303は上記式(1)によるP偏光成分23pの光強度P1の計算値を示し、白丸でプロットされた各点304は光強度P1の測定値を示し、二点鎖線305は上記式(2)によるP偏光成分24pの光強度P2の計算値を示し、黒丸でプロットされた各点306は光強度P2の測定値を示している。図12に示されるように、測定磁場Hが−200〜+200(Oe)の範囲で計算値と測定値とがほぼ一致することが確認された。
図13に、異方性磁場Hkに対する測定磁場Hの強度比H/Hk(横軸)と、デュアルビームの光強度P1およびP2の差Pd(縦軸)との関係を示している。なお、実線307はP偏光成分23pおよび24pの光強度の差Pd(P1−P2)を示し、一点鎖線303はP偏光成分23pの光強度P1を示し、二点鎖線305はP偏光成分24pの光強度P2を示している。図13に示されるように、デュアルビームのP偏光成分23p(24P)の光強度P1およびP2の差Pdは、強度比H/Hkが±10のとき(測定磁場Hが±200(Oe)のとき)に最大値Pmax(±28nW程度)となることが確認された。
図14に、異方性磁場Hkに対する測定磁場Hの強度比H/Hk(横軸)と、シングルビームおよびデュアルビームの光強度(縦軸)との関係を示している。なお、実線307はデュアルビームのP偏光成分23pおよび24pの光強度の差Pdを示し、点線301はシングルビームのP偏光成分102pの光強度Psを示している。図14に示されるように、強度比H/Hkが−10〜+10の範囲(測定磁場Hが−200〜+200(Oe)の範囲)で、デュアルビームの光強度の差Pdがシングルビームの光強度Psの√2倍となることが確認された。したがって、デュアルビーム21および22を用いて磁場70の強度および電流量を測定することにより、シングルビーム101を用いて磁場70の強度および電流量を測定する場合の√2倍の感度(出力)が得られることが確認された。このため、デュアルビーム21および22を採用した装置1により、S/N比をシングルビームタイプの√2倍に向上できることが確認された。
図15に、デュアルビーム21および22を用いた異なる装置(光プローブ磁気センサー、光プローブ電流センサー、以降では電流センサー)1aの概要を示している。図15(a)は装置1aの概要を模式的に示す図、(b)は(a)のb−b断面図、(c)は(a)のc−c断面図である。
この電流センサー1aは、第1の入射光21、第2の入射光22、第1の反射光23および第2の反射光24を導くために多芯光ファイバー80を含む。多芯光ファイバー80は、たとえば4芯であり、2芯をレーザー光源(レーザーダイオード)31aおよび31bから出射された第1の光21および第2の光22を偏光子32に導く入射側光ファイバー80aとして用いている。また、多芯光ファイバー80の残りの2芯を、反射光23および24を偏光フィルター(P波フィルター)51および52を通したP偏光成分23pおよび24pを、検出ユニットであるフォトダイオード61および62に導く出射側光ファイバー80bとして用いている。なお、上記実施形態と共通の構成については共通の符号を付して説明を省略する。以降の実施形態についても同様である。
この光プローブ電流センサー1aにおいても、S/N比をシングルビームタイプの√2倍に向上できる。さらに、多芯光ファイバー80により、測定対象となるケーブル99または導体に密着または近接配置される磁性膜10と、レーザーダイオード31aおよび31bを含む光生成部90と、フォトダイオード61および62を含む検出部94とを適当な距離を開けて配置できる。たとえば、光生成部90および検出部94をノイズの影響を受けにくいノイズから隔離されたスペースに設置することも可能である。また、フレキシブルに曲げられる多芯光ファイバー80を用いて磁性膜10を含む電流センサー1aの先端部1xと、レーザーダイオード31aおよび31bなどを含む電流センサー1aの基部1yとを接続することにより、狭い場所に設置された導体あるいは導線に先端部1xを近づけて、所望の場所を流れる電流量を精度良く測定できる。したがって、電気自動車100の被測定電流線99と制御ユニット5との距離にフレキシブルに対応可能な電流センサー1aを提供できる。
多芯光ファイバー80を介して供給される第1の入射光21および第2の入射光22は、異なるレーザーダイオード31aおよび31bから出力されたものであってもよく、上記の装置1と同様に、同一のレーザーダイオード31から出力されたものであってもよい。
図16に、さらに異なる電流センサー1bの概要を示している。図16(a)は電流センサー1bの概略構成を示す斜視図であり、図16(b)は電流センサー1bをプリント基板110に配置してプリント基板110の配線109を流れる電流をモニタリングする例を、断面図を用いて示している。
この電流センサー1bは、第1の入射光21を第1の領域11aに導く第1の入射側光導波路81aと、第2の入射光22を第1の領域11aに導く第2の入射側光導波路82aと、第1の領域11aで反射した第1の反射光23をフォトダイオード61に導く第1の出射側光導波路81bと、第1の領域11aで反射した第2の反射光24をフォトダイオード62に導く第2の出射側光導波路82bと、4つの光導波路81a、82a、81bおよび82bが互いに直交する位置に設けられた薄い直方体状(板状)の光学ブロック105とを有する。
光学ブロック105は、第1および第2の入射側光導波路81aおよび82aにより導かれた第1の入射光21および第2の入射光22を直線偏光に変換する偏光子32と、第1の領域11aに対して平行方向15bから入射した第1の入射光21および第2の入射光22を第1の領域11aに向けて折り曲げて入射させる反射面41aおよび41bと、第1の領域11aで反射した第1の反射光23および第2の反射光24を第1の領域11aに対して平行方向15bに折り曲げて出射させる反射面42aおよび42bと、第1の反射光23および第2の反射光24のそれぞれのP偏光成分23pおよび24pを透過させるP波フィルター51および52とを有する。この光プローブ電流センサー1bにおいても、S/N比をシングルビームタイプの√2倍に向上できる。
なお、本発明はこれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に規定されたものを含む。また、磁気光学効果素子10は、カー効果素子に限らず、透過光の偏光状態(偏光面)が変化(回転)するファラデー素子を用いたものであってもよい。また、本発明に係る装置1、1aおよび1bは、電気自動車に限らず、ハイブリッドカーや各種電子機器・家電製品などの電流および/または磁界の検出の用途に適用できる。
1、1a、1b 装置
10 磁気光学効果素子、 11 第1の面、 11a 第1の領域

Claims (13)

  1. 第1の面を含む磁気光学効果素子と、
    レーザー光源から出射され直線偏光された第1の光および第2の光を前記第1の面の第1の領域に対して異なる角度で導く第1の導光部であって、前記異なる角度は前記第1の領域に対して垂直方向から見て異なる第1の角度成分を含む、第1の導光部と、
    前記磁気光学効果素子による磁気光学効果が反映された前記第1の光および前記第2の光のそれぞれの第1の偏光成分を光強度を検出する検出ユニットに導く第2の導光部とを有する、装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の導光部は、前記第1の光および前記第2の光を、前記第1の角度成分が直角になるように前記第1の領域に導く導入路を含む、装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1の導光部は、前記第1の光および前記第2の光を、前記第1の領域の第1の点に導く導入路を含む、装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記磁気光学効果素子はカー効果素子であり、
    前記第2の導光部は、前記カー効果素子の前記第1の領域で反射された前記第1の光および前記第2の光のそれぞれの前記第1の偏光成分を前記検出ユニットに導く導出路を含む、装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記磁気光学効果素子の前記第1の領域は単磁区構造である、装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記第1の導光部は、第3の導光部から入射した前記第1の光および前記第2の光を前記第1の領域に向けて折り曲げる入射側の反射面を含み、
    前記第2の導光部は、前記磁気光学効果が反映された前記第1の光および前記第2の光を前記第3の導光部に向けて折り曲げる出射側の反射面を含む、装置。
  7. 請求項6において、
    前記第3の導光部は、前記第1の光および前記第2の光のそれぞれを前記第1の領域に導く第1の入射側の光導波路および第2の入射側の光導波路と、
    前記磁気光学効果が反映された前記第1の光および前記第2の光のそれぞれの前記第1の偏光成分を前記検出ユニットに導く第1の出射側の光導波路および第2の出射側の光導波路とを含む、装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、さらに、
    前記レーザー光源から出射された光から前記第1の光および前記第2の光を生成する光学ユニットを有する、装置。
  9. 請求項8において、
    前記光学ユニットは、前記レーザー光源から出射された光を前記第1の光および前記第2の光に分離する光分離ユニットを含む、装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、さらに、
    前記レーザー光源と、
    前記検出ユニットと、
    前記検出ユニットにより検出された前記第1の光および前記第2の光の強度を比較して前記磁気光学効果による偏光方向の変化を判断する比較ユニットとを有する、装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、
    前記磁気光学効果素子は電流量の変化により磁場が変動する位置に配置されている、装置。
  12. 請求項1ないし10のいずれかにおいて、さらに、
    前記磁気光学効果素子に電流量の変化による磁場の変動を伝達する部材を有する、装置。
  13. 請求項11または12に記載の装置と、
    前記装置の少なくとも1つの前記検出ユニットが検出した情報によりモーターの駆動力を制御する制御ユニットとを有する、電気自動車。
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