JP2013151610A - 着色液体、及び分離液状着色組成物 - Google Patents

着色液体、及び分離液状着色組成物 Download PDF

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鍋卓哲
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Abstract

【課題】 非極性溶媒中に着色剤である色素が添加されたエレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスに使用する着色液体であって、極性溶媒との分離性に優れる着色液体、及びそれを使用した分離液状着色組成物を提供する。
【解決手段】 外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調するエレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスに使用する着色液体であって、非極性溶媒と、色素と、酸性基を有する色素誘導体と、塩基性基を有する樹脂型分散剤とを含有する着色液体、前記着色液体及び前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有する分離液状着色組成物、及び、前記着色液体の、外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調する光変調方式のデバイスにおける画像を生成するための着色剤としての使用。
【選択図】 なし

Description

本発明は、外部電場を利用して液体を移動させる変調方式、特にエレクトロウエッティングデバイスあるいはエレクトロフルイディックデバイスに使用する着色液体、及び分離液状着色組成物に関する。
外部電場を利用して液体を移動させる変調方式は、画像表示デバイス、あるいは光学シャッタ、光ピックアップ装置、液体光学レンズ等の光学素子として検討されている。これらの変調方式の代表的なものとしては、電気浸透(electroosmosis)方式、電気泳動(electrophoretic)方式、エレクトロフルイディック(electrofluidic)方式、エレクトロウエッテイング(electrowetting)方式等がある。
この中でエレクトロウエッティング方式は、高いコントラスト比と広い視野角を有し、フロントライトやバックライトを必要としないため、消費電力のかからない画像表示デバイスとして検討がなされている。その原理は特許文献1及び2に記載されているように、「電気毛管」と呼ばれる概念に基づき、電圧の印加非印加により、非着色液体中に存在する着色液体からなる液滴を拡大ないし縮小(あるいは、着色液体中に存在する非着色液体からなる液滴を拡大ないし縮小)することで、着色画像を形成するものである。
このような、分離液状の非着色液体と着色液体とからなる液体(以下、分離液状着色液体と称す)は、分離即ち混和しない必要があることから、一般に、シリコンオイル等の非極性溶媒と、水やアルコール、エチレングリコール等の極性溶媒とが使用され、そのいずれかに着色剤が添加されている。
例えば極性溶媒中に着色剤を添加する例として、特許文献3には、極性溶媒中に、カチオンとアニオンとを組み合わせた常温溶融塩を含有するイオン性液体と、カルボキシル基、ヒドロキシル基、カルボニル基、スルホン基、水酸基、リン酸基などの官能基を有する自己分散型顔料を添加した着色液体を使用することが開示されている。また特許文献4には、特定の粘度と表面張力を有する極性溶媒中に顔料や染料を添加されてなる、特定の電気伝導度とイオン半径を有する着色液体を使用することが開示されている。
また、非極性溶媒中に着色剤を添加する例として、特許文献5には、デカン、デカリンもしくはテトラリン等の非極性溶媒中に、有機顔料および/または無機顔料、溶媒可溶性のまたは溶媒分散可能なポリマー分散剤、及び、アルデヒド樹脂またはケトン樹脂を添加した着色液体を使用することが開示されている。
特開平10−39800号公報 特開平10−74055号公報 特開2008−203282号公報 WO2011/017446号公報 特表2011−510336号公報
本発明の課題は、非極性溶媒中に着色剤である色素が添加されたエレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスに使用する着色液体であって、極性溶媒との分離性に優れる着色液体、及びそれを使用した分離液状着色組成物を提供することにある。
本発明者らは、非極性溶媒中に、特定の色素誘導体と特定の樹脂型分散剤とを添加することで、前記課題を解決することを見出した。
即ち本発明は、外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調するエレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスに使用する着色液体であって、
非極性溶媒と、色素と、酸性基を有する色素誘導体と、塩基性基を有する樹脂型分散剤とを含有する着色液体を提供する。
また本発明は、前記記載の着色液体、及び、前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有する分離液状着色組成物を提供する。
また本発明は、前記記載の着色液体の、外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調する光変調方式のデバイスにおける画像を生成するための着色剤としての使用を提供する。
本発明により、着色された非極性溶媒と極性溶媒との分離性に優れ、エレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスとして有用な分離液状着色組成物を提供することができる。
(非極性溶媒)
本発明の着色液体で使用する非極性溶媒は、エレクトロウエッティングデバイス及びエレクトロフルイディックデバイスにおいて通常使用されている非極性溶媒であれば、特に限定はなく公知のものを使用できる。具体的には例えば、非水性の直鎖状および/または分枝状または環状の炭素原子数4〜30のアルカン、好ましくは、ペンタン、ヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン、シクロオクタン、メチルシクロへキサン、特に好ましくは、デカン、ウンデカンおよびドデカンまたはこれらの任意の比率の混合物;直鎖状および/または分枝状および/または環状の炭素原子数1〜30のハロアルカン、好ましくはジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロシクロヘキサン、およびそれらの位置異性体;炭素原子数6〜22の芳香族化合物、好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、またはこれらの任意の比率の混合物;あるいは水素添加された炭素原子数10〜22の芳香族化合物、好ましくは、テトラリン、シス−デカリンおよびトランス−デカリン、またはこれらの任意の比率の混合物、特に好ましくは、シス−デカリンおよびトランス−デカリン;
ハロゲン化炭素原子数6〜22の芳香族化合物、好ましくは、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、ジクロロベンゼンまたはジフルオロベンゼン、トリクロロベンゼンまたはトリフルオロベンゼン、クロロナフタレンまたはフルオロナフタレン、およびそれらの位置異性体;直鎖状および/または分枝状および/または環状の炭素原子数4〜22のアルコール、好ましくは、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、またはシクロオクタノール、およびそれらの位置異性体;直鎖状および/または分枝状および/または環状のエーテル、好ましくは、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、tert−アミルメチルエーテル、tert−アミルエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム、フラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロメチルフラン、ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、メトキシベンゼン、メチルチオベンゼン、エトキシベンゼン、およびそれらの位置異性体;
直鎖状および/または分枝状および/または環状のケトン、好ましくは、アセトン、トリクロロアセトン、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、アセチルアセトン、およびそれらの位置異性体;
直鎖状および/または分枝状および/または環状のニトロアルカン、好ましくは、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロシクロへキサン、およびそれらの位置異性体;
炭素原子数6〜22のニトロ芳香族化合物、好ましくはニトロベンゼン;直鎖状および/または分枝状および/または環状のアミン、好ましくは、tert−ブチルアミン、ジアミノエタン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルアニリン、およびN,N−ジメチルアニリン、およびそれらの位置異性体;ヘキサメチルジシラン、ジフェニルジメチルシラン、クロロフェニルトリメチルシラン、フェニルトリメチルシラン、 フェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ポリジメチルシロキサン、テトラフェニルテトラメチルトリシロキサン、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン)、3,5,7−トリフェニルノナメチルペンタシロキサン、3,5−ジフェニルオクタメチルテトラシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−1,3,3,5−テトラメチル−トリシロキサン、およびヘキサメチルシクロトリシロキサン;ハイドロフルオロエーテル、クロロジフルオロメタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、ジフルオロメタン、トリフルオロメタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、オクタフルオロプロパン、または上記溶媒の任意の比率での混合物が包含される。
中でも、デカン、ドデカン、デカリン、テトラリン、またはそれらの混合物、またはそれらの物質を主成分として含むものが特に好ましい。
(色素)
本発明で使用する色素としては、顔料や染料等が挙げられるが、本発明においては、耐候性等の観点から顔料を使用することが好ましい。顔料としては、公知慣用の有機顔料あるいは無機顔料を使用することができる。また、前記顔料を樹脂で被覆してなる色素を使用することもできる。
有機顔料としては、例えば、ペリレン・ペリノン系化合物顔料、キナクリドン系化合物顔料、フタロシアニン系化合物顔料、アントラキノン系化合物顔料、フタロン系化合物顔料、ジオキサジン系化合物顔料、イソインドリノン系化合物顔料、イソインドリン系化合物顔料、ジケトピロロピロール系化合物顔料、不溶性アゾ系化合物顔料、溶性アゾ系化合物顔料、縮合アゾ系化合物顔料、アニリンブラック顔料等が挙げられる。有機顔料の具体例を挙げると、例えば次の通りである。
ペリレン・ペリノン系化合物顔料としては、例えばC.I.PigmentViolet 29、C.I.Pigment Red 123、同149、同178、同179、C.I.Pigment Black 31、同32、C.I.Pigment Orange 43等の顔料が挙げられる。
キナクリドン系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Violet 19、同42、C.I.Pigment Red 122、同202、同206、同207、同209、C.I.Pigment Orange 48、同49等の顔料が挙げられる。
フタロシアニン系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、C.I.Pigment Green 7、同36等の顔料が挙げられる。
アントラキノン系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Yellow 24、同108、C.I.Pigment Red 168、同177、C.I.Pigment Orange 40等の顔料が挙げられる。
フタロン系化合物顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 138等の顔料が挙げられる。
ジオキサジン系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Violet 23、同37等の顔料が挙げられる。
イソインドリノン系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Yellow 109、同110、同173、C.I.Pigment Orange 61等の顔料が挙げられる。
イソインドリン系化合物顔料としては、例えばC.I.PigmentYellow 139、同185、C.I.Pigment Orange 66、C.I.Pigment Brown 38等の顔料が挙げられる。
ジケトピロロピロール系化合物顔料としては、例えばC.I.PigmentRed 254、同255等の顔料がある。
不溶性アゾ系化合物顔料としては、例えば C.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同17、同55、同73、同74、同81、同83、同97、同130、同151、同152、同154、同156、同165、同166、同167、同170、同171、同172、同174、同175、同176、同180、同181、同188、C.I.Pigment Orange 16、同36、同60、C.I.Pigment Red5、同22、同31、同112、同146、同150、同171、同175、同176、同183、同185、同208、同213、C.I.PigmentViolet 43、同44、C.I.Pigment Blue 25、同26等の顔料が挙げられる。
溶性アゾ系化合物顔料としては、例えばC.I.Pigment Red 53:1、同57:1、同48等の顔料がある。
縮合アゾ系化合物顔料としては、例えば C.I.Pigment Yellow 93、同94、同95、同128、同166、C.I.PigmentOrange 31C.I.Pigment Red 144、同166、同214、同220、同221、同242、同248、同262、C.I.Pigment Brown 41、同42等の顔料がある。
アニリンブラック顔料としては、C.I.Pigment Black 1があげられる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、鉛白、亜鉛華、リトボン、アンチモンホワイト、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、シリカ、カーボンブラック、鉄黒、チタンブラック、コバルトバイオレット、バーミリオン、モリブデンオレンジ、鉛丹、ベンガラ、黄鉛、カドミウムイエロー、ジンククロメート、イエローオーカー、酸化クロム、群青、紺青、コバルトブルー等が挙げられる。
本発明においてデバイスを白黒の表示とさせたい場合は、色素としてカーボンブラックやチタンブラックを使用する。なかでもチタンブラックは電気伝導度が低いことから、電子分野用途で好適に使用される黒顔料であるが、微細粒子の状態で安定な分散体とすることが難しい顔料であった。しかし本願の、酸性基を有する顔料誘導体と、塩基性基を有する顔料分散剤とを併用する着色液体においては、チタンブラックを微細化分散させることができるため、チタンブラックを使用して、より安定な着色液体を得ることができる。
また、染料としては、例えば、C.I.アシッド ブラック1、2、7、16、17、24、26、28、31、41、48、52、58、60、63、94、107、109、112、118、119、121、122、131、155、156;C.I.アシッド イエロー1、3、4、7、11、12、13、14、17、18、19、23、25、29、34、38、40、41、42、42、76、78、79、99、111、114、116、122、135、142、161、172、;C.I.アシッド オレンジ7、8、10、19、20、24、28、33、41、45、51、56、64;C.I.アシッド レッド1、4、6、8、13、14、15、18、19、21、26、27、30、32、34、35、37、40、42、44、51、52、54、57、80、82、83、85、87、88、89、92、94、97、106、108、110、111、114、115、119、129、131、133、134、135、143、143:1、144、152、154、155、172、176、180、184、186、187、249、254、256、289、317、318;C.I.アシッド バイオレット7、11、15、34、35、41、43、49、51、75;C.I.アシッド ブルー1、7、9、15、22、23、25、27、29、40、41、43、45、49、51、53、55、56、59、62、78、80、81、83、90、92、93、102、104、111、113、117、120、124、126、138、145、167、171、175、183、229、234、236、249;C.I.アシッド グリーン3、9、12、16、19、20、25、27、41、44;C.I.アシッド ブラウン4、14等の酸性染料や、
C.I.ベイシック ブラック2.8;C.I.ベイシック イエロー1、2、11、12、14、21、32、36;C.I.ベイシック オレンジ2、15、21、22;C.I.ベイシック レッド1、2、9、12、13、37;C.I.ベイシック バイオレット1、3、7、10、14;C.I.ベイシック ブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28、29;C.I.ベイシック グリーン1、4;ベイシック ブラウン1、12等の塩基性染料や、
C.I.ダイレクト ブラック2、4、9、11、14、17、19、22、27、32、36、38、41、48、49、51、56、62、71、74、75、77、78、80、105、106、107、108、112、113、117、132、146、154、168、171、194;I.C.ダイレクト イエロー1、2、4、8、11、12、24、26、27、28、33、34、39、41、42、44、50、51、58、72、85、86、87、88、98、100、110、127、135、141、142、144;C.I.ダイレクト オレンジ6、8、10、26、29、41、49、52、102;C.I.ダイレクト レッド1、2、4、8、9、11、13、15、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、46、47、48、51、59、62、63、73、75、77、80、81、83、84、85、87、89、90、94、95、99、101、108、110、145、189、197、220、224、225、226、227、230、250、254、256、257;C.I.ダイレクト バイオレット1、7、9、12、35、48、51、90、94;C.I.ダイレクト ブルー1、2、6、8、15、22、25、34、69、70、71、72、75、76、78、80、81、82、83、86、90、98、106、110、110、120、123、158、163、165、192、193、194、195、196、199、200、201、202、203、207、218、236、237、239、246、258、287;ダイレクト グリーン1、6、8、28、33、37、63、64;C.I.ダイレクト ブラウン1A、2、6、25、27、44、58、95、10、101、106、112、173、194、195、209、210、211等の直接染料や、
C.I.リアクテブ ブラック1、3、5、6、8、12、14;C.I.リアクテブ イエロー1、2、3、13、14、15、17;C.I.リアクテブ オレンジ2、5、7、16、20、24;、リアクテブ レッド6、7、11、12、15、17、21、23、24、35、36、42、63、66、84、184;C.I.リアクテブ バイオレット2、4、5、8、9;C.I.リアクテブ ブルー2、5、7、12、13、14、15、17、18、19、20、21、25、27、28、37、38、40、41;C.I.リアクテブ グリーン5、7;リアクテブ ブラウン1、7、16等の反応性染料や、
C.I.フード ブラック1、2;C.I.フード イエロー3、4、5;C.I.フード レッド2、3、7、9、14、52、87、92、94、102、104、105、106;C.I.フード バイオレット2;C.I.フード ブルー1、2;C.I.フード グリーン2、3等の食品用色素等が挙げられる。
(色素:配合量)
前記非極性溶媒に対する前記色素の添加量は1〜50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜10重量%の範囲である。
(酸性基を有する色素誘導体)
本発明で使用する酸性基を有する色素誘導体とは、色素の中間体もしくは色素分子骨格にスルホン酸基、カルボン酸基等の官能基、スルホン酸類やカルボン酸類のナトリウム、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、そのアミン塩、アミド、アルキルアミン塩、アルキルアミノアルキルアミド等を導入したものであり、一般に色素と分散剤(高分子分散剤等)との強固な吸着を発現させるための分散助剤として用いられるものを特に限定なく使用することができる。
具体的には、色素分子骨格にスルホン酸基を導入した色素誘導体が好ましい。カーボンブラック等の黒色色素、フタロシアニン色素等のシアン色素に用いる色素誘導体を例にとれば、例えば、銅フタロシアニンのスルホン酸誘導体、銅フタロシアニンのスルホン酸金属塩誘導体、銅フタロシアニンのスルホン酸アルキルアミン塩誘導体、銅フタロシアニンのスルホン酸アミド誘導体、銅フタロシアニンのジアルキルアミノアルキルスルホン酸アミド誘導体などが挙げられる。これらは単独でも複数混合して使用してもよい。市場で入手可能な銅フタロシアニン系色素誘導体としては、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE5000(銅フタロシアニンのスルホン酸アルキルアミン塩誘導体)、SOLSPERSE12000(銅フタロシアニンのスルホン酸誘導体)などが挙げられる。
色素に対する色素誘導体の添加量は色素により異なるが、平均粒子径の小さい色素ほど添加量を多くすることが好ましい。具体的には、色素に対して0.1〜100質量%の範囲が好ましく、1〜70質量%の範囲が特に好ましい。使用量が少なすぎる場合には、色素の十分な安定性が得られないおそれがあり、一方多すぎる場合には色素同士の凝集が生じるおそれがある。
(塩基性基を有する樹脂型分散剤)
本発明で使用する塩基性を有する樹脂型分散剤としては、一般に顔料分散に使用されている公知の樹脂型分散剤を使用することができる。例を挙げれば、界面活性剤、ポリエチレンイミン等のポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂などの樹脂型分散剤が挙げられる。これは合成して使用することもできるし、樹脂型分散剤として市販されているものを適宜使用することもできる。
樹脂型分散剤の市販品としては、例えば、ビックケミー社製品の「DISPERBYK−130」、「DISPERBYK−161」、「DISPERBYK−162」、「DISPERBYK−163」、「DISPERBYK−164」、「DISPERBYK−166」、「DISPERBYK−167」、「DISPERBYK−168」、「DISPERBYK−180」、「DISPERBYK−182」、「DISPERBYK−183」、「DISPERBYK−184」、「DISPERBYK−185」、「DISPERBYK−2000」、「DISPERBYK−2001」、「DISPERBYK−2008」、「DISPERBYK−2009」、「DISPERBYK−2022」、「DISPERBYK−2025」、「DISPERBYK−2050」、「DISPERBYK−2070」、「DISPERBYK−2150」、「DISPERBYK−2155」、「DISPERBYK−2163」、「DISPERBYK−2164」、BASF社製品の「EFKA4015」、「EFKA4046」、「EFKA4047」、「EFKA4061」、「EFKA4080」、「EFKA4300」、「EFKA4310」、「EFKA4320」、「EFKA4330」、「EFKA4340」、「EFKA4550」、「EFKA4560」、「EFKA4585」、「EFKA5207」、ルーブリゾール社製品の「ソルスパース9000」、「ソルスパース13240」、「ソルスパース13650」、「ソルスパース11200」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース16000」、「ソルスパース17000」、「ソルスパース18000」、「ソルスパース20000」、「ソルスパース24000」、「ソルスパース26000」、「ソルスパース28000」、「ソルスパース32000」、「ソルスパース32500」、「ソルスパース32550」、「ソルスパース32600」、「ソルスパース33000」、「ソルスパース34750」、「ソルスパース35100」、「ソルスパース35200」、「ソルスパース37500」、「ソルスパース38500」、「ソルスパース39000」、「ソルスパース71000」、「ソルスパース76500」、
味の素ファインテクノ株式会社製品の、「アジスパーPB−821」、「アジスパーPB−822」、「アジスパーPB−881」、エボニック社製品の「TEGO Dispers650」、「TEGO Dispers660C」、「TEGO Dispers662C」、「TEGO Dispers670」、「TEGO Dispers685」、「TEGO Dispers700」、「TEGO Dispers710」、「TEGO Dispers760W」、などを用いることができる。
色素に対する塩基性基を有する樹脂型分散剤の添加量は色素により異なるが、平均粒子径の小さい色素ほど添加量を多くすることが好ましい。具体的には、色素に対して1〜200質量%の範囲が好ましく、10〜170質量%の範囲が特に好ましい。使用量が少なすぎる場合には、色素の十分な安定性が得られないおそれがあり、一方多すぎる場合には色素同士の凝集が生じるおそれがある。
(その他の添加物)
本発明の着色液体には、その他、本発明の効果を損なわない範囲において、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、保存料、粘度安定剤、粉砕助剤、充填剤、沈殿防止剤、光保護剤、酸化防止剤、殺生物剤、脱気剤/消泡剤、発泡抑制剤、ベーキング防止剤等添加剤を加えても良い。これらは、導電率を増加させない程度にとどめておくことが望ましい。例えば使用可能な界面活性剤としては、ポリアルキレングリコール及びそれらの誘導体等が挙げられる。また分散剤としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、polyvinyloxazolidones、ポリスチレン、ポリエポキシド、ポリウレタン、およびポリビニルハロゲン等が挙げられる。
(着色液体の製造方法)
本発明の着色液体は、公知の顔料分散体の製造方法によって得ることができる。一例を挙げると、前記着色剤、及び非極性溶媒、必要に応じ前記添加剤を加えた混合物をビーズミル等の通常の分散機を用いて前記樹脂で被覆された色素を分散することで得ることができる。また、予め、ビーズミル等の通常の分散機を用いて高濃度の分散液(ミルベース)を作製後、更に非極性溶媒で所望の粘度に混合攪拌して、希釈することで調整できる。添加剤の添加のタイミングは、種類によって分散する前や分散した後等、適宜選択することができる。
顔料を分散させるための攪拌・分散装置としては、ビーズミルの他、たとえば超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ボールミル、ロールミル、サンドミル、サンドグラインダー、ダイノーミル、ディスパーマット、SCミル、ナノマイザーなど、公知慣用の各種分散機を使用することができる。
このようにして得られた着色液体の比誘電率は25未満であることが好ましい。また、低粘度である方が光変調のスイッチングにおける応答速度を向上させることができる。このためには、着色液体の粘度が25℃において300mPa・s未満、より好ましくは100mPa・s未満が好ましい。
(極性溶媒)
本発明の分離液状着色組成物は、前記着色液体、及び、前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有する。
混和しない極性溶媒としては水、グリコール、アルコール、ポリオール、エーテル、エステル、ケトン、アセタール、ケタール、ラクトン類、炭酸塩、ラクタム、ウレタン(カルバメート)、尿素、ピロリジン、ピロリドン、スルホン、スルホキシド、アミド等であり、具体的には例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリン、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,2−シクロヘキサンカーボネート、グリセリンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトン、アセトフェノン、ピリジン、ジメチルマロン酸、ジアセトンアルコール、ヒドロキシプロピルカルバメート、β−ヒドロキシエチルカルバメート、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、アセトアセトン、シクロヘキサノン、エチルアセトアセテート、エチル−L−乳酸、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、4H−ピラン−4−オン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、モルホリン、N−エチルモルホリン、N −ホルミルモルホリン、β−プロピオラクトン、β−バレロラクトン、β−ヘキサラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、およびそれらの任意の組み合わせ等が挙げられる。
これらの極性溶媒は、着色液体よりも高い比誘電率を示すことが好ましい。またより高い比誘電率を付与する目的で、極性溶媒中でイオン解離をする塩等の電解質を添加することもできる。イオンは、陽イオンであっても陰イオンであってもよい。具体的には、例えば、ピラゾリン、2−イミダゾリン、ピラゾール、イミダゾリン−2−チオン、1,2,3−チアゾール、1,2,4−チアゾール、IH−テトラゾール、オキサゾリン、5−オキサゾロン、イソキサゾール、オキサゾール、2−チアゾリン、イソチアゾール、チアゾール、1,2,3−オキサジアゾすなわち、1,2,4−オキサジアゾすなわち、1,2,5 −オキサジアゾすなわち、1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、LH−ピリジン−2−オン、ピペラジン、ピリジジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、オキサジン、チオモルホリン、オキサジアジン、オキサチアゾン、インドリン、インドール、カルバゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、キノキサリン、フタラジン、1,5−ナフチリジン、フェナジン、ベンゾチアゾール、2H−lの1,4−ベンゾオキサジン、フェノキサジン、フェノチアジン等のカチオンを含む塩を使用することができる。
添加量としては、所望の比誘電率に応じて適宜選択することができる。例えば10重量%以内の範囲内で使用することができる。
(着色剤)
前記極性溶媒は、必要に応じて着色されていてもよい。着色剤は色剤として使用されているものなら特に限定はなく、前述の着色剤として使用する有機顔料、無機顔料等が使用できる。
デバイスとして使用する場合は、前記非極性溶媒に使用する色味とは異なる色味の色素を選択することが好ましい。中でも色純度と色濃度が高く、透明性の高いものが好ましい。また、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、必要に応じて緑や白等に着色した液体とし、前記着色液体として黒顔料を使用した変性顔料を使用したブラック(K)に着色した液体をエレクトロウエッティングデバイスのピクセルに導入したものを使用することで、フルカラーの画像表示をさせることも可能である。
また前記極性溶媒には、その他、本発明の効果を損なわない範囲において、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、保存料、粘度安定剤、粉砕助剤、充填剤、沈殿防止剤、光保護剤、酸化防止剤、殺生物剤、脱気剤/消泡剤、発泡抑制剤、ベーキング防止剤等添加剤を加えても良い。例えば使用可能な界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩などのアニオン系界面活性剤、アルキルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などのカチオン系界面活性剤、ポリアルキレングリコールおよびその誘導体などのノニオン系界面活性剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(エレクトロウエッティング方式のデバイス)
本発明の着色液体は、外部電場を利用して着色液体を移動させるエレクトロウエッティング方式のデバイスに好適に使用可能である。特に色素として顔料を使用しているので耐光性等に優れる。中でも、画像表示デバイスに使用すること、本発明の効果である前記着色液体と前記着色液体とは混和しない極性溶媒との優れた分離性により、長期間にわたるデバイスの安定駆動を最大限に発揮でき好ましい。
前記非導電性の着色液体を使用できるエレクトロウエッティング方式のデバイスの一例を挙げる。即ち、電極を設けた層の間に表示用空間を備え、該表示用空間には、前記着色液体、及び、前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有する分離液状着色組成物が充填されている。
前記表示用空間の表示側の前記層は着色液体が透視できる透明等の層とされる一方、非表示側の前記層は光散乱層とされ、前記着色液体への電圧印加時に前記表示側空間に前記着色液体がエレクトロウエッティング現象で移動され或いは表示側の表面積を増大させて着色表示させる。
前記極性溶媒中に光散乱分子を配合して光散乱流体とすると、前記非表示側の層に光散乱層を配置しない構成とすることができる。
具体的には、表示側となる上部層と、貫通孔を有する光散乱体からなる中間層と、下部層とを備え、上部層と中間層との間に表示側上部空間、中間層と下部層との間に下部空間を設け、下部空間、貫通孔、上部空間を密閉された連通流路からなる液体貯留部とする。液体貯留部に、前記前記着色液体、及び、前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有する分離液状着色組成物が充填されている。これら上下空間を前記貫通孔で連通した着色液体の通路を備え、前記着色液体への電圧の印加の有無で表示側上部空間へ着色液体をエレクトロウエッテイング方式で流入・流出させる。
流入時には光が透過せずに着色画像が表示され、流出時には光が透過し前記光散乱体の光散乱による白色表示が行われ、即ち通過する光の明るさを変調して表示が行われる。
前記デバイスでは、上部層に電極を配置すると共に、貫通孔の内面に電極を配置した2端子構造とし、該2端子をスイッチを介して接続し、該スイッチをオン・オフすることで前記表示側の上部空間に着色液体を流入させて着色画像の表示すると共に、前記上部空間から着色流体を流出させて白色散乱画面に切り替えることができる。あるいは、前記2端子構造に代えて、3端子構造としてもよい。
前記3端子構造では、上部空間の上面あるいは/および下面に上部電極、下部空間の上面あるいは/および下面に下部電極、前記白色散乱シートの貫通孔の内面に沿って配置される共通電極を設け、共通電極と上部電極、該共通電極と下部電極に接続すると共に回路開閉手段がそれぞれ介設された上部側電源回路と下部側電源回路を備え、上部側電源回路の回路開閉手段と下部側電源回路の回路開閉手段とを交互に開閉させ、前記上部空間への前記着色液体の流入・流出が切り替えられる表示装置としてもよい。
該3端子構造とすると、上部空間への着色液体の流入・流出を上部側電源回路と下部側電源回路との交互の開閉による行うため、上部空間への着色液体の流入・流出速度を迅速に行うことができる。
前記デバイスを前記いずれの構成としても、前記電極の着色液体と接する側には誘電体層を配置することもできる。該誘電体層には、例えば、パリレンあるいは酸化アルミナを含有させ、その層厚を1〜0,1μm程度とすることが好ましい。
また、該誘電体層の表面に、電圧の印加時には親水層となる撥水膜を積層し、着色液体に撥水膜が接触する構成とすると、着色液体を高速で移動あるいは表面積を増減できるため、動画表示として好適とものとできる。
前記デバイスは、前記表示用空間を各画素毎に仕切壁で仕切り、各画素毎に用いる前記着色液体はR,G,Bのいずれかの着色液体あるいはC、M、Y,Kのいずれかの液体とし、表示用空間に着色液体が導入されて広がることにより、フルカラーの画像表示をさせ、かつ、該着色液体を高速移動させることで、フルカラーの動画表示を行う構成としている。
また前記デバイスは、前記表示用空間を光が通過する前後において、R,G,BあるいはC、M、Y,Kのいずれかのカラーフィルターを形成し、さらに光変調を行う構成とすることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。なお、以下実施例中にあるg、%は質量換算である。
(色素)
色素としては以下の黒色素を使用した。
カーボンブラック「#2300」:三菱化学(株)製
チタンブラック「13MT」:三菱マテリアル(株)製
(酸性基を有する色素誘導体)
酸性基を有する色素誘導体としては、以下の材料を使用した。
色素誘導体(Y):銅フタロシアニンスルホン酸
銅フタロシアニンスルホン酸の色素誘導体は、それ自体公知の方法で、銅フタロシアニンを発煙硫酸でスルホン化することによって得ることができる。
色素誘導体(Z):銅フタロシアニンスルホン酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩
銅フタロシアニンスルホン酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩は、特開昭62−181373や、特開平4−77338に記載があるように、それ自体公知の方法で、銅フタロシアニンスルホン酸に、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウムを通常の還流条件下で作用させることで得ることができる。
(塩基性基を有する樹脂型分散剤(X)の製造方法)
温度計、撹拌機、窒素導入口、還流管及び水分離器を備えた反応フラスコ内に、キシレン(純正化学製)300.0g、12−ヒドロキシステアリン酸(純正化学製)300.0g及びテトラブチルチタネート(東京化成製)0.1gを仕込み、窒素気流下で160℃まで4時間かけて昇温した。
さらに160℃で4時間加熱し、加熱反応中に生じた水を溜去しポリエステル(A)のキシレン溶液を得た。ポリエステル(A)のキシレン溶液は、固形分濃度が48重量%、数平均分子量が1100で酸価が25mg KOH/gであった。
次に、撹拌機,還流冷却器,窒素吹込み管、温度計を備えたフラスコに、ポリエチレンイミン(エポミンSP−006,日本触媒化学工業(株)製,平均分子量約600)8g、及び、前記ポリエステル(A)のキシレン溶液192gを仕込み、窒素気流下撹拌しながら160℃で4時間反応させた。得られた反応物から減圧下(5mmHg,80℃に加熱)にて揮発分を除去し、数平均分子量が1800、酸価が1mgKOH/g、アミン価が60mgKOH/gである、褐色の粘稠な変性ポリエチレンイミンであるポリイミド系樹脂型分散剤(X)100gを得た。
(実施例1)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック0.6g、色素誘導体(Y)0.4g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(A)を得た。
(実施例2)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック0.6g、色素誘導体(Y)0.4g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(B)を得た。
(実施例3)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック0.6g、色素誘導体(Z)0.4g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(C)を得た。
(実施例4)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック0.6g、色素誘導体(Z)0.4g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(D)を得た。
(比較例1)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック1g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H1)を得た。
(比較例2)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック0.6g、色素誘導体(Y)0.4g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H2)を得た。
(比較例3)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック1g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H3)を得た。
(比較例4)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック1g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H4)を得た。
(比較例5)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック0.6g、色素誘導体(Y)0.4g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H5)を得た。
(比較例6)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック1g、ポリイミド系樹脂(X)1g、デカリン8g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H6)を得た。
(比較例7)
30mlのポリエチレン瓶に、チタンブラック0.6g、色素誘導体(Z)0.4g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H7)を得た。
(比較例8)
30mlのポリエチレン瓶に、カーボンブラック0.6g、色素誘導体(Z)0.4g、デカリン9g、0.5mmジルコニアビーズを60g加えて、ペイントコンディショナーで120分分散し着色液体(H8)を得た。
(実施例5)
特開平10−39800号公報記載のエチレングリコールを用いて、10mlバイアルに、エチレングリコール5g、及び、着色液体(A)0.5gを仕込み、そのバイアルを手で50回攪拌し、分離液状着色組成物(A)を得た。
(実施例6〜8、比較例9〜16)
着色液体(B)〜(D)、着色液体(H1)〜(H8)に対しても、前述の方法で、分離液状着色組成物(B)〜(D)、分離液状着色組成物(H1)〜(H8)を得た。
(分離着色組成物の分離性確認方法)
スライドガラスの上に、分離液状着色組成物(A)をスポイトで数滴のせ、その上からカバーガラスをかけ、測定用サンプルを作成した。これを、OLYMPUS社製の顕微鏡「システム顕微鏡BX51」で倍率:200倍で観察した。
分離性を下記の基準で5段階に分けて評価した。結果を表1〜表4に示す。
5:エチレングリコールと着色液体の界面は明瞭で且つ、エチレングリコールへの着色は見られない。
4:エチレングリコールと着色液体の界面は明瞭で、エチレングリコールは若干着色している。
3:エチレングリコールと着色液体の界面はやや不明瞭で、エチレングリコールへの着色は見られない。
2:エチレングリコールと着色液体の界面はやや不明瞭で、エチレングリコールは若干着色している。
1:エチレングリコールと着色液体の界面は不明瞭で、分離しない。
色素誘導体に、色素誘導体(Y)を使用した系の分離性評価結果を表1、表2に、色素誘導体(Z)を使用した系の分離性評価結果を表3、表4に示す。なお表中「○」は、色素誘導体(Y)及び色素誘導体(Z)あるいはポリイミド系樹脂(X)を含有していることを示しており、「−」は含有していないことを示している。
表1、3は、色素としてチタンブラックを使用した場合、表2、4は、色素としてカーボンブラックを使用した場合である。
Figure 2013151610
Figure 2013151610
Figure 2013151610
Figure 2013151610
この結果、色素としてチタンブラック、カーボンブラックを使用したいずれの場合においても、銅フタロシアニンスルホン酸(Y)あるいは銅フタロシアニンスルホン酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩(Z)のような色素誘導体とポリイミド系樹脂(X)のような樹脂型分散剤を併用すると、極性溶媒等との分離性に優れた着色組成物が得られた。

Claims (6)

  1. 外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調するエレクトロウエッティング方式又はエレクトロフルイディック方式のデバイスに使用する着色液体であって、
    非極性溶媒と、色素と、酸性基を有する色素誘導体と、塩基性基を有する樹脂型分散剤とを含有することを特徴とする着色液体。
  2. 前記酸性基がスルホン酸基であり、前記塩基性基がイミノ基またはアミノ基である請求項1に記載の着色液体。
  3. 前記色素が、チタンブラックまたはカーボンブラックである請求項1または2に記載の着色液体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の着色液体、及び、前記着色液体とは混和しない極性溶媒とを含有することを特徴とする分離液状着色組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の着色液体の、外部電場によって液体を移動もしくは変形させることにより、色あるいは明るさを変調する光変調方式のデバイスにおける画像を生成するための着色剤としての使用。
  6. 前記変調方式がエレクトロウエッティング方式である請求項5に記載の使用。
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