JP2013151309A - 炭酸飲料用樹脂製容器および該容器の生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボトルの膨張に起因してラベルに周方向での位置ズレが生じたとしても、ラベルに設けられた糊付け部の糊がラベルの表面に露出することを防止できる炭酸飲料用樹脂製ボトルの生産方法を提供する。
【解決手段】炭酸飲料用樹脂製ボトルの生産方法は、ラベル30の一端31を有する内側部分61と他端32を有する外側部分62とが互いに周方向で重なる重なり部60を形成するように、ラベル30がボトル本体10に巻き付けられる巻付け工程と、内側部分61の表面37iと外側部分62の裏面38oとが、他端32から所定距離Bだけ離れた接着部45において糊Aにより接着される接着工程とを含む。所定距離Bは、炭酸水が封入された状態でのボトル本体10の膨張に起因する内側部分61に対する外側部分62の、周方向での位置ズレにより、内側部分61の接着部45がラベル30の表面37に露出しない値に設定されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、炭酸飲料が封入された炭酸飲料用容器であって、ラベルが巻き付けられた樹脂製容器および該容器の生産方法に関する。そして、炭酸飲料は、例えば炭酸水であり、容器は、例えばボトルである。
飲料用の樹脂製容器として、例えばポリエチレンテレフタレート製(PET)のボトルには、商品名や内容物等の表示のために帯状のラベルが巻き付けられている。そして、ボトルのボトル本体にラベルが装着状態で保持されるように、該ラベルは、糊が塗布された糊付け部を有している(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2005−22662号公報 特開2007−108307号公報
ラベルが巻き付けられた樹脂製容器に炭酸飲料(例えば、炭酸水)が封入された商品(容器詰め炭酸飲料)が、例えば、ドライコンテナに収容された状態でコンテナ船により、該炭酸飲料が充填され、かつ封入される場所である生産場所から、容器に封入された炭酸飲料の温度が、充填および封入時の炭酸飲料の温度よりも高い温度に曝される高温地域(例えば、赤道または赤道付近)を通過する輸送ルートで輸送され、その後に陸揚げされて販売される場合、前記高温地域通過時にドライコンテナの内部が高温になるため、炭酸飲料の温度が上昇して、該炭酸飲料に溶解していた二酸化炭素(炭酸ガス)が放出されて、容器内の内圧が上昇する。
このように容器内の内圧の上昇により該容器が膨張すると、ラベルには、その接着位置が周方向にずれる位置ズレが発生して、糊がラベルの表面に食み出すことがあり、商品価値を低下させる原因になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、容器の膨張に起因してラベルに周方向での位置ズレが生じたとしても、ラベルに設けられた接着部または糊付け部の糊がラベルの表面に露出することを防止することが可能な炭酸飲料用樹脂製容器および該容器の生産方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、周方向にラベル(30)が巻き付けられた炭酸飲料用樹脂製容器(1)の生産方法において、周方向での前記ラベル(30)の一端(31)を有する部分を内側部分(61)とし、周方向での前記ラベル(30)の他端(32)を有する部分を外側部分(62)として、前記内側部分(61)および前記外側部分(62)が互いに周方向で重なる重なり部(60)を形成するように、前記ラベル(30)が前記容器(1)に巻き付けられる巻付け工程と、前記内側部分(61)の表面(37i)と前記外側部分(62)の裏面(38o)とが、前記他端(32)から周方向に所定距離(B)だけ離れた接着部(40,45)において糊(A)により接着される接着工程とを含み、前記所定距離(B)は、炭酸飲料が封入された状態での前記容器(1)の膨張に起因する前記内側部分(61)に対する前記外側部分(62)の、周方向での位置ズレにより、前記内側部分(61)の前記表面(37i)の前記接着部(45)がラベル(30)の表面(37)に露出しない値に設定されている炭酸飲料用樹脂製容器(1)の生産方法である。
これによれば、容器に炭酸飲料が封入された状態での流通段階において、容器内の内圧の上昇により容器が膨張して、内側部分に対する外側部分の位置ズレが生じたとしても、内側部分の接着部が露出することが防止される。この結果、ラベルが巻き付けられた容器が使用された商品である容器詰め炭酸飲料の外観性が向上し、また、消費者の指に、接着部に付いている糊が付着することが防止される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の炭酸飲料用樹脂製容器(1)の生産方法において、前記接着部(40,45)において、前記外側部分(62)の前記裏面(38o)の接着部(40)は、前記糊(A)が付けられた糊付け部(40)であり、前記位置ズレが生じたとき、前記糊付け部(40)が前記内側部分(61)の前記表面(37i)および前記容器(1)と接着するものである。
これによれば、重なり部に位置ズレが生じたとき、外側部分が糊付け部において容器と接着するので、糊付け部と容器との接着により、容器に対するラベルの位置ズレを防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の炭酸飲料用樹脂製容器(1)の生産方法により生産された炭酸飲料用樹脂製容器(1)である。
これによれば、請求項1または2記載の発明の効果を奏する容器が得られる。
請求項4記載の発明は、ラベル(30)が周方向に巻き付けられた容器本体(10)を有すると共に炭酸飲料が封入された炭酸飲料用樹脂製容器(1)において、前記ラベル(30)は、前記ラベル(30)の一端(31)を有する部分を内側部分(51)とし、前記ラベル(30)の他端(32)を有する部分を外側部分(52)として、前記内側部分(51)の表面(37i)および前記外側部分(52)の裏面(38o)が互いに重なる重なり部(50)を形成するように、前記容器本体(10)に巻き付けられており、前記外側部分(52)の前記裏面(38o)は、前記他端(32)から所定距離(B)だけ離れた位置に、前記容器本体(10)に前記ラベル(30)を保持するための糊(A)が付けられた糊付け部(40)を有し、前記所定距離(B)は、前記炭酸飲料が封入された状態での前記容器本体(10)の膨張に起因する前記内側部分(51)に対する前記外側部分(52)の周方向での位置ズレが生じたときに、前記位置ズレが生じる前に前記内側部分(51)の前記表面(37i)が前記糊付け部(40)と接着していた接着部(45)が前記ラベル(30)の表面(37)に露出しない値に設定されている炭酸飲料用樹脂製容器(1)である。
これによれば、容器に炭酸飲料が封入された充填された状態での流通段階において、内圧により容器本体が膨張して、内側部分に対する外側部分の位置ズレが生じたとしても、内側部分に付いた糊が露出することが防止されて、ラベルが巻き付けられた容器が使用された商品の外観性が向上する。
本発明によれば、容器の膨張に起因してラベルに周方向での位置ズレが生じたとしても、ラベルに設けられた接着部または糊付け部の糊がラベルの表面に露出することを防止することが可能な炭酸飲料用樹脂製容器および該容器の生産方法が得られる。
本発明の実施形態である炭酸水が封入されたボトルの膨張後の全体図であり、一部が断面で示されている。 図1のボトルに巻き付けられる前のラベルの伸展状態での裏面図であり、その一部が示されている。 図1のIII−III線断面図である。 図3の重なり部を中心とした要部の拡大図である。 図1のボトルの生産時の重なり部を中心とした要部の図であり、図4と同様の図である。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の実施形態に係る樹脂製容器は、炭酸飲料としての炭酸水が充填された状態で密封される炭酸飲料用の容器としてのボトル1である。ボトル1は、炭酸水を収容する容器本体としてのボトル本体10と、ボトル本体10に着脱可能に装着されてボトル本体10を密封可能なキャップ20と、ボトル本体10に巻き付けられた状態で装着されるラベル30とを備える。
ボトル本体10は、ボトル1を載置部(例えば、棚)に載置するための底部11と、底部11から上方に延びている筒状であるほぼ円筒状の胴部12と、ボトル本体10の頂部を構成すると共にボトル本体10に収容された炭酸水を注ぐためのほぼ円筒状の口部14と、胴部12と口部14とを連ねる肩部13とを有する。
なお、「ほぼ」との表現は、「ほぼ」との修飾語がない場合を含むと共に、「ほぼ」との修飾語がない場合とは厳密には一致しないものの、「ほぼ」との修飾語がない場合と比べて作用効果に関して有意の差異がない範囲を意味する。
ボトル本体10は、樹脂としての熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を材料として形成される。そして、ボトル本体10は、ボトル1に炭酸水が充填されてキャップ20により密封された状態(すなわち、炭酸水が封入された状態)での生産直後の形状である元の形状から、ボトル1内の内圧上昇や昇温に起因する熱膨張により一旦膨張すると、該内圧や温度が低下したときに、やや収縮するものの、元の状態に比べて膨張した形状が維持され、元の形状には戻らない。
キャップ20は、口部14の外周に螺合により着脱可能に装着されると共に口部14を密封可能であるキャップ本体21と、口部14の下部の外周に嵌合するほぼ円環状のバンド部22と、キャップ本体21とバンド部22とを分離可能に接続するブリッジ部23とを有する。キャップ本体21が捩られて、ブリッジ部23が破断することで、キャップ本体21がバンド部22から分離して、開栓が可能になる。
キャップ20は、樹脂としての熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレンまたはポリエチレンから形成されている。
胴部12において上下方向での所定範囲に渡ってほぼ同一径のほぼ円筒状である装着部分12a(図3参照)に巻き付けられているラベル30は、胴部12に巻き付けられた状態において、周方向での両端である一端31および他端32と、上下方向での両端である上端33および下端34とを有する帯状のフィルムであり、一端31と他端32との周方向での間に重なり部50(図3,図4も参照)を有する。
なお、周方向は、筒状のボトル1の中心軸線Lを中心とするボトル1の周方向であるとし、上下方向は、底部11が水平面上に載置されたボトル1の正規状態での方向であるとする。そして、前記正規状態で、ボトル1の中心軸線Lは上下方向にほぼ平行である。
商品名や内容物等を表示するためのラベル30は、この実施形態では樹脂製フィルムであり、熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレンから形成されている。そして、ラベル30は、胴部12に巻き付けられた状態で、膨張したボトル本体10により内側から押し広げられるとき、糊A(図2参照)の接着力に打ち勝って、一端31および他端32の間で周方向での位置ズレを生じさせる程度の強度を有する。
図2に示されるように、ラベル30は、胴部12に巻き付けられる前の伸展状態で、上下方向に直交する方向で対向する一端31および他端32が上下方向にほぼ平行な直線状の辺を構成し、上下方向で対向する上端33および下端34が水平方向にほぼ平行な直線状の辺を構成する矩形状の部材である。
図3は、膨張後(または販売時)のボトル1の胴部12での断面図であり、図4は、図3の重なり部を中心とする拡大図である。
図2〜図4を参照すると、ラベル30の裏面38は、ボトル本体10の胴部12にラベル30を保持するために、該ラベル30を胴部12に接着するための糊が付けられた一端側接着部としての一端側糊付け部39(図2のみに示されている。)と、他端32から周方向で少なくとも所定距離Bだけ離れた位置に、糊Aが付けられた他端側糊付け部40とを有する。なお、糊付け部に塗布される糊は、この実施形態では、糊Aであるが、別の例として、糊A以外の接着剤であってもよい。
裏面側接着部としての糊付け部40は、上下方向での最大幅である上下幅W1と周方向での最大幅である周方向幅W2により規定される領域であり、この実施形態では、上下幅W1がラベル30の上下幅に等しく、周方向幅W2が上下幅W1よりも小さい矩形状の領域であって、一端31および他端32にほぼ平行である。一方、ラベル30の表面37には、糊Aを含めて接着剤は塗布されていない。
接着剤としての糊Aは、温度が上昇すると熱可塑性樹脂成分が軟化することで粘着性が高まると共に接着力が低下し、温度が低下すると粘着性が低下して接着力が高まる感熱性接着剤としてのホットメルトである。糊Aは、糊付け部40に部分的に塗布されてもよく、また糊付け部40の全面に塗布されてもよい。糊Aが糊付け部40に部分的に塗布される例として、図2に示されるように、糊Aが上下方向に分断された形態で塗布されてもよい。
そして、ラベル30は、周方向での一端31寄りおよび他端32寄りに、一端31を有する一端側部分35および他端32を有する他端側部分36をそれぞれ有する。他端側部分36は、周方向で、他端32から、糊付け部40の全体を含む糊付け部40までの部分である。一端側部分35は、周方向で、一端31から、他端側部分36の周方向範囲に相当する部分までの部分である。すなわち、一端側部分35は、一端31が、糊付け部40において周方向で他端32とは反対側の端40aに一致するように一端側部分35と他端側部分36とが周方向で重ねられたときに、他端側部分36と重なる部分である。
また、所定距離Bは、ボトル本体10が膨張することに起因する、生産時内側部分61(図5参照)に対する生産時外側部分62(図5参照)の、周方向での位置ズレにより、該内側部分61の表面37での後記する接着部45(図4,図5において、太い実線で示されている。)がラベル30の表面37に露出しない(または、重なり部50から露出しない)値に設定されている。そして、この所定距離Bは、実験等により得られる。
ここで、ボトル本体10の膨張は、炭酸水が封入された状態でのボトル1が、生産場所におけるボトル本体10への充填および封入時の炭酸水の温度である充填時温度(例えば、15°C〜22°C)よりも高い温度である高温域温度(例えば、30°C以上の温度である。)の環境(以下、「高温環境」という。)に曝されて炭酸水の温度が上昇したときに、炭酸水に溶解している二酸化炭素が炭酸水から放出されて、ボトル1内の内圧が上昇することにより生じる。
以下、図5を参照して、ボトル本体10を囲んでラベル30が装着されることにより、ラベル30が巻き付けられたボトル1(図1参照)を生産する方法について説明する。
〈巻付け工程〉
ラベル30がボトル本体10の胴部12に巻き付けられる巻付け工程において、ラベル30が装着される前のボトル1であるラベルなし容器としてのラベルなしボトル1aにおいて、ボトル本体10に炭酸水が充填されて、キャップ20がボトル本体10を密封する状態で口部14に装着されている。すなわち、ラベルなしボトル1aには炭酸水が封入されている。
そして、ラベルなしボトル1aに対して、ラベル30は、糊付け部39において一端側部分35の裏面38が胴部12に接着された後、裏面38が胴部12に接触するようにして巻付けが開始され、他端側部分36は、一端側部分35を生産時内側部分61として、一端側部分35と互いに周方向で重なる生産時重なり部60を形成するように巻き付けられる。
〈接着工程〉
巻付けが終了した時点で、ラベル30は、該ラベル30の裏面38が胴部12に周方向でほぼ連続して接触する状態で巻き付けられており、重なり部60では、生産時外側部分62を構成する他端側部分36の裏面38oの糊付け部40が、内側部分61の表面37iにおいて糊付け部40と接着する部分である表面側接着部45と接着する。
このとき、糊付け部40は、内側部分61の表面37iおよび胴部12に渡って接着する。このため、胴部12は胴体側接着部12cを有している。なお、別の例として、糊付け部40と接着部45との接着形態は、糊付け部40が内側部分61の表面37iのみにおいて接着し、かつ周方向で接着部45と一端31との間には糊付け部40が接着しない非接着部が形成される形態、または、糊付け部40が内側部分61の表面37iのみにおいて接着し、かつ周方向において少なくも一部で非接着部が形成されない形態であってもよい。
なお、図2,図4,図5を参照すると、一端側部分35と内側部分51,61とは必ずしも一致せず、周方向で内側部分51,61が一端側部分35よりも大きい場合、または小さい場合があり、同様に他端側部分36と外側部分52,62とは必ずしも一致せず、周方向で外側部分52,62が他端側部分36よりも大きい場合、または小さい場合がある。しかしながら、内側部分51,61および一端側部分35が一致し、外側部分52,62および他端側部分36が一致していてもよい。
これら巻付け工程および接着工程を経て、ラベル30が巻き付けられた炭酸水入りボトル1の生産が完了し、ボトル1(図1参照)は、商品としてのボトル詰め炭酸水として出荷される。そして、炭酸水が封入されたボトル1は、流通段階で、例えば、コンテナ船によるドライコンテナでの海上輸送により高温地域としての赤道または赤道付近を通過して輸送されることがある。
この海上輸送では、赤道または赤道付近通過時に、ドライコンテナの内部が前記充填時温度よりも高温の高温域温度(例えば、30°C〜60°C)になるため、ボトル1は、前記高温環境に曝される。このとき、ボトル1に封入された炭酸水の温度上昇に起因して該炭酸水から放出された二酸化炭素により、ボトル1の内圧が上昇してボトル本体10が膨張する。ボトル1が、例えば500cc用ボトルである場合、ベル30が巻き付けられている胴部12が、直径で1mm程度膨張する。
このため、膨張するボトル本体10がラベル30を内側から拡開するように押し広げるので、ラベル30の重なり部60には周方向での引張り力が作用すると同時に、高温により糊Aの粘着性が高まると共に接着力が低下して、外側部分62が糊付け部40と一緒に、内側部分61に対して周方向にずれる位置ズレが発生する。この位置ズレは、前記500cc用ボトルでは3〜4mm程度になる。
その後、コンテナ船が赤道または赤道付近を通過して、ドライコンテナ内の温度が低下したときは、図4に示されるように、生産時の糊付け部40の位置が一端31および内側部分61対して周方向にずれた状態となり、この状態で、該ボトル1が収容されたドライコンテナが陸揚げされる。その後、ドライコンテナからパレットが取り出され、ボトル1は、該パレットに荷積みされた状態で陸上輸送等の輸送手段により倉庫などの集荷場所まで輸送される。次いで、パレットから降ろされて、陸上輸送等により、最終的に販売店まで輸送され、ボトル詰め炭酸水として販売される。
このとき、胴部12に巻き付けられたラベル30は、図4に示されるように、一端31を有する部分としての一端側部分35から構成される膨張後内側部分51と、他端32を有する部分としての他端側部分36から構成される膨張後外側部分52とが、その表面37iおよびその裏面38oが互いに重なる膨張後重なり部50(図1も参照)を形成する。そして、糊付け部40は、前記位置ズレの発生を予測して、接着部45(図4も参照)がラベル30の表面37に露出しない位置に設けられるので、接着部45は、ラベル30の表面37に露出することなく、重なり部50内に位置する。
それゆえ、膨張後内側部分51は生産時内側部分61の一部であり、同様に、膨張後外側部分52は生産時外側部分62の一部である。また、膨張後重なり部50は生産時重なり部60の一部である。
また、前記位置ズレが生じるとき、粘着性が高まることから、一部の糊Aが残留糊A1として生産時接着部である接着部45に点在する状態で残る。そして、残留糊A1は、位置ズレが生じた後に外側部分52の裏面38oと接着するので、その分、残留糊A1がない場合に比べて、重なり部50での接着力が高まり、胴部12からのラベルの剥がれが防止される。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
ラベル30が巻き付けられた炭酸水用樹脂製ボトル1の生産方法において、図5に示されるように、周方向でのラベル30の一端31を有する生産時内側部分61と他端32を有する生産時外側部分62とが互いに周方向で重なる重なり部60を形成するように、ラベル30がボトル本体10に巻き付けられる巻付け工程と、内側部分61の表面37iと外側部分62の裏面38oとが、他端32から周方向に所定距離Bだけ離れた接着部45において糊Aにより接着される接着工程とを含み、所定距離Bは、炭酸水が封入された状態でのボトル本体10の膨張に起因する内側部分61に対する外側部分62の、周方向での位置ズレにより、内側部分61の表面37iの接着部45がラベル30の表面37に露出しない値に設定されている。
これにより、ボトル1に炭酸水が封入された状態で、赤道または赤道付近を通過する海上輸送による流通段階において、ボトル1が高温環境に曝される高温地域である赤道または赤道付近を通過する際に、温度が上昇した炭酸水からの二酸化炭素の放出に起因する内圧上昇によりボトル本体10が膨張して、内側部分61に対する外側部分62(図5参照)の位置ズレが生じたとしても、図4に示される重なり部50のように、内側部分51における接着部45が、外側部分52に覆われて、外側部分52から露出すること、したがってラベル30の表面37に露出することが防止される。この結果、ラベル30が巻き付けられたボトル1が使用された商品であるボトル詰め飲料の外観性が向上し、消費者の指に、接着部45に付いている糊Aが付着することが防止される。
重なり部60において内側部分61に対する外側部分62の位置ズレが生じたとき、糊付け部40が内側部分61の表面37iおよびボトル本体10と接着する。この構成により、外側部分62が糊付け部40において容器と接着するので、糊付け部40により、ボトル本体10に対するラベル30の位置ズレを防止できる。
図4に示されるように、接着部45には、残留糊A1が付着していることにより、重なり部50において接着部45が外側部分51の裏面38oに接着するので、ラベル30の保持性が向上する。また、流通段階で、ボトル1は、作業者の手によりカートンから取り出されて扱われるが、その際に、他端32近傍まで残留糊A1で接着しているので、他端32側からのラベル30の剥がれ防止効果が高まる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
生産時外側部分62の裏面38oの糊付け部40の代わりに、生産時内側部分61の表面37iが糊付け部を有しており、生産時外側部分62の裏面38oが、該糊付け部が接着する裏面側接着部を有していてもよい。この場合、この裏面側接着部には、糊Aおよび糊A以外の接着剤は付けられていない。また、生産時外側部分62の裏面38oの糊付け部40のほかに、生産時内側部分61の表面37iが表面側接着部としての糊付け部を有していてもよい。そして、これらいずれの場合にも、生産時重なり部60において、糊付け部は、他端32から少なくとも所定距離Bだけ離れた位置に形成されている。
ラベル30は、炭酸水が封入されているラベルなしボトル1aに巻き付けられたが、ボトル本体10にキャップ20が装着されず炭酸水が充填されていないラベルなしボトルに巻き付けられてもよい。この場合、ラベル30が巻き付けられたボトル本体に炭酸水が充填され、その後、ボトル本体にキャップ20が装着される。
伸展状態でのラベル30の形状は、矩形以外の形状であってもよく、例えば上端33または下端34が湾曲または上下方向に傾斜していてもよく、一端31または他端32も湾曲または水平方向に傾斜していてもよい。したがって、所定距離Bは、上下方向において異なる値であってもよい。
糊付け部39は、胴部12に設けられてもよい。
胴部12は、ほぼ円筒状以外の筒状、例えば多角筒状であってもよい。
巻付けには、重なり部60が形成されるように巻かれた状態のラベル30が胴部12に挿入されることも含まれる。
生産場所で炭酸水が封入されたボトル1は、該ボトル1が前記高温環境に曝されることを条件として、海上輸送以外の手段で輸送されてもよい。また、ボトル1が前記高温環境に曝される高温地域は、赤道または赤道付近以外の地域であってもよい。
炭酸飲料は、炭酸水以外のものであってもよい。
1 ボトル(容器)
10 ボトル本体(容器本体)
30 ラベル
31 一端
32 他端
37 表面
38 裏面
40 糊付け部
45 表面側接着部
50,60 重なり部、
51,61 内側部分
52,62 外側部分
A 糊
B 所定距離

Claims (4)

  1. 周方向にラベルが巻き付けられた炭酸飲料用樹脂製容器の生産方法において、
    周方向での前記ラベルの一端を有する部分を内側部分とし、周方向での前記ラベルの他端を有する部分を外側部分として、前記内側部分および前記外側部分が互いに周方向で重なる重なり部を形成するように、前記ラベルが前記容器に巻き付けられる巻付け工程と、
    前記内側部分の表面と前記外側部分の裏面とが、前記他端から周方向に所定距離だけ離れた接着部において糊により接着される接着工程とを含み、
    前記所定距離は、炭酸飲料が封入された状態での前記容器の膨張に起因する前記内側部分に対する前記外側部分の、周方向での位置ズレにより、前記内側部分の前記表面の前記接着部がラベルの表面に露出しない値に設定されていることを特徴とする炭酸飲料用樹脂製容器の生産方法。
  2. 前記接着部において、前記外側部分の前記裏面の接着部は、前記糊が付けられた糊付け部であり、
    前記位置ズレが生じたとき、前記糊付け部が前記内側部分の前記表面および前記容器と接着することを特徴とする請求項1記載の炭酸飲料用樹脂製容器の生産方法。
  3. 請求項1または2記載の炭酸飲料用樹脂製容器の生産方法により生産された炭酸飲料用樹脂製容器。
  4. ラベルが周方向に巻き付けられた容器本体を有すると共に炭酸飲料が封入された炭酸飲料用樹脂製容器において、
    前記ラベルは、前記ラベルの一端を有する部分を内側部分とし、前記ラベルの他端を有する部分を外側部分として、前記内側部分の表面および前記外側部分の裏面が互いに重なる重なり部を形成するように、前記容器本体に巻き付けられており、
    前記外側部分の前記裏面は、前記他端から所定距離だけ離れた位置に、前記容器本体に前記ラベルを保持するための糊が付けられた糊付け部を有し、
    前記所定距離は、前記炭酸飲料が封入された状態での前記容器本体の膨張に起因する前記内側部分に対する前記外側部分の周方向での位置ズレが生じたときに、前記位置ズレが生じる前に前記内側部分の前記表面が前記糊付け部と接着していた接着部が前記ラベルの表面に露出しない値に設定されていることを特徴とする炭酸飲料用樹脂製容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102014117525A1 (de) * 2014-11-28 2016-06-16 Krones Aktiengesellschaft Verfahren zur Behandlung von biegeweichen Behältnissen
JP2017146488A (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 大阪シーリング印刷株式会社 巻ラベル、ラベル連続体およびラベル積層体

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