JP2013151104A - ペレット製造方法およびペレット製造装置 - Google Patents

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Kenichi Hatanaka
健一 畑中
Toshifumi Sanji
敏文 三二
Kenji Izumi
健二 泉
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Abstract

【課題】 熱可塑性樹脂が高粘度で硬くて熱を伝えやすいものであっても、ペレット化することができるペレット製造方法およびペレット製造装置を提供する。
【解決手段】 ペレット製造装置1は、熱可塑性樹脂ストランドSを押し出すストランド金型3と、押し出された熱可塑性樹脂ストランドSを空冷しながら搬送する空冷式搬送装置4と、熱可塑性樹脂ストランドSをペレットPに切断するストランドカッター6とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、熱可塑性樹脂をペレットにするペレット製造方法およびペレット製造装置に関し、特に、黒鉛などの無機材料を高充填した熱可塑性樹脂に適したペレット製造方法およびペレット製造装置に関する。
従来、熱可塑性樹脂をペレットにするペレット製造装置として、ホットカット方式とコールドカット方式とが知られている。ホットカット方式は、熱可塑性樹脂を溶融押出した直後にカッターにより切断するもので、コールドカット方式は、熱可塑性樹脂を溶融押出し、水槽などを通して冷却・固化した後にカッターにより切断するものである。
コールドカット方式のペレット製造装置としては、熱可塑性樹脂ストランドを押し出すストランド金型と、押し出された熱可塑性樹脂ストランドを冷却する冷却水槽と、熱可塑性樹脂ストランドをペレットに切断するストランドカッターとを備えているものが知られている(例えば特許文献1)。
また、本出願人は、黒鉛などの無機材料を高充填した熱可塑性樹脂を使用した耐燃焼性シートを提案している(特許文献2)。
特開2011−218716号公報 特開2011−140209号公報
ホットカット方式のペレット製造装置を使用して、上記特許文献2に記載されている熱可塑性樹脂をペレットにする場合、熱可塑性樹脂が高粘度であるために、ストランド金型内での背圧が上昇して、成形が難しく、押出量が低下するという問題があり、また、切断後に樹脂が拡径して、切断詰まりが生じるという問題がある。また、ペレット内部に冷却が行き届かないことで、ペレット同士が粘着するという問題もある。
また、コールドカット方式のペレット製造装置を使用して、上記特許文献2に記載されている熱可塑性樹脂をペレットにする場合、熱可塑性樹脂が硬くて熱を伝えやすいため、水槽内において表層のみが急激に冷やされることにより、曲がりが発生し、ストランドカッターにうまく搬送できないというという問題がある。
この発明の目的は、熱可塑性樹脂が高粘度で硬くて熱を伝えやすいものであっても、ペレット化することができるペレット製造方法およびペレット製造装置を提供することにある。
この発明によるペレット製造方法は、ストランド金型から押し出される熱可塑性樹脂ストランドを空冷しながら搬送し、ストランドカッターにてペレットに切断することを特徴とするものである。
この発明によるペレット製造装置は、熱可塑性樹脂ストランドを押し出すストランド金型と、押し出された熱可塑性樹脂ストランドを空冷しながら搬送する空冷式搬送装置と、熱可塑性樹脂ストランドをペレットに切断するストランドカッターとを備えていることを特徴とするものである。
この発明のペレット製造方法およびペレット製造装置によると、ストランド金型から押し出される熱可塑性樹脂ストランドを空冷式の搬送装置で搬送することにより、熱可塑性樹脂ストランドは、連続的に安定した状態で搬送される。したがって、ストランド金型による押出に際し、背圧上昇および押出量低下という問題が生じない。また、冷却が滑らかに行われることで、熱可塑性樹脂ストランドは、曲がることなく冷却・固化され、ストランドカッターにてペレットに切断することが容易となる。こうして、熱可塑性樹脂が高粘度で硬くて熱を伝えやすいものであっても、支障なくペレット化することができる。
この発明のペレット製造方法およびペレット製造装置は、無機(黒鉛、アルミニウムなど)が高充填された樹脂組成物のペレット化により好適に使用される。例えば、全樹脂成分100重量部に対して15〜200重量部の黒鉛が含有されてなる塩化ビニル系樹脂組成物は、耐燃焼性に優れているため、耐燃焼性シートの材料として好ましいものであるが、黒鉛の高充填によって成形性が低下したものとなっており、この発明のペレット製造方法およびペレット製造装置によって、この成形性(ペレット化)の低下の問題が解消され、耐燃焼性シートの製造が容易となる。
この発明のペレット製造方法およびペレット製造装置によると、背圧上昇、押出量低下および切断困難という問題を解消することができ、熱可塑性樹脂が高粘度で硬くて熱を伝えやすいものであっても、支障なくペレット化することができる。
図1は、この発明によるペレット製造方法およびペレット製造装置の1実施形態を模式的に示す図である。 図2は、この発明によるペレット製造方法およびペレット製造装置で使用されるストランド金型の正面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿う断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
この発明によるペレット製造装置(1)は、図1に示すように、内部でスクリュー(図示略)が回転駆動されることで溶融樹脂を押し出す押出機(2)と、押出機(2)先端部に設けられて複数本の熱可塑性樹脂ストランド(S)を連続して押し出すストランド金型(3)と、押し出された熱可塑性樹脂ストランド(S)を冷却空気によって空冷しながら搬送する空冷式搬送装置(4)と、熱可塑性樹脂ストランド(S)をペレット(P)に切断するストランドカッター(6)を有する切断装置(5)とを備えている。
このペレット製造装置(1)は、黒鉛、アルミニウムなどの無機材料が高充填された熱可塑性樹脂をペレット(P)にするのに適したものとなっている。
ストランド金型(3)には、後述する複数の樹脂押出通路が設けられており、これにより、複数本のストランド状とされて熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂ストランド)(S)が溶融状態で押し出される。
溶融状態の熱可塑性樹脂ストランド(S)は、空冷式搬送装置(4)によって一方向へ連続して送られる。空冷式搬送装置(4)は、コンベア(7)と、冷却空気吹出しノズル(8)とを有している。
空冷式搬送装置(4)においては、複数本の熱可塑性樹脂ストランド(S)が平行に保たれてコンベア(7)によって搬送され、冷却空気吹出しノズル(8)から吹き出される冷却空気によって、熱可塑性樹脂ストランド(S)が徐々に冷却される。コンベア(7)によって搬送される距離は、例えば3m程度とされる。
熱可塑性樹脂ストランド(S)の冷却は、冷却空気による空冷のみによって行い、冷却水槽を使用しての冷却(水冷)は行われない。すなわち、水冷とした場合には、熱可塑性樹脂ストランド(S)の表層のみが急激に冷やされることにより、熱可塑性樹脂ストランド(S)に曲がりが発生するが、冷却空気によって徐々に冷却することでこの問題が解消する。こうして、熱可塑性樹脂ストランド(S)の曲がりの発生が防止されることで、公知のストランドカッター(6)を使用して、容易にペレット(P)に切断することができる。
ここで、ストランド金型(3)は、図2および図3に示すように、複数(図示は6つ)の樹脂押出通路(11)を有しており、中心には、樹脂押出通路(11)が設けられていない。また、複数の樹脂押出通路(11)の配置は、点対称配置とされている。すなわち、従来のストランド金型は、金型中心からの距離が異なる位置に多数の孔が形成された多孔板状のものが使用されていたが、この発明で使用されるストランド金型(3)の樹脂押出通路(11)は、樹脂押出通路(11)の中心位置のストランド金型(3)の中心位置からの距離(ピッチサークル径)が等しいものとされている。また、各樹脂押出通路(11)は、図3に示すように、第1のテーパ角度を有する第1テーパ面(11a)と、第2のテーパ角度を有し第1テーパ面(11a)に連なる第2テーパ面(11b)と、第2テーパ面(11b)に連なり押出口となっている円周面(11c)とによって形成されている。第1テーパ面(11a)および第2テーパ面(11b)は、いずれも樹脂押出通路(11)の押出口に向かって徐々に径が小さくなるものとされており、かつ、第2テーパ面(11b)のテーパ角度が第1テーパ面(11a)のテーパ角度よりも小さくなされている。
こうして、従来の多孔板状ストランド金型を使用したペレット製造方法およびペレット製造装置では、金型の中心位置からの距離が異なる樹脂押出通路によって押し出された熱可塑性樹脂ストランド間で線速差が発生し、安定的な冷却・引取が困難になるという問題があるのに対し、ストランド金型(3)として、中心に通路がない点対称配置の樹脂押出通路(11)が設けられているものを使用することにより、この問題を解消したペレット製造方法およびペレット製造装置(1)を得ることができる。
(1) ペレット製造装置
(3) ストランド金型
(4) 空冷式搬送装置
(6) ストランドカッター

Claims (4)

  1. ストランド金型から押し出される熱可塑性樹脂ストランドを空冷しながら搬送し、ストランドカッターにてペレットに切断することを特徴とするペレット製造方法。
  2. ストランド金型として、中心に通路がない点対称配置のものを使用することを特徴とする請求項1のペレット製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂ストランドを押し出すストランド金型と、押し出された熱可塑性樹脂ストランドを空冷しながら搬送する空冷式搬送装置と、熱可塑性樹脂ストランドをペレットに切断するストランドカッターとを備えていることを特徴とするペレット製造装置。
  4. ストランド金型は、中心に通路がない点対称配置のものとされていることを特徴とする請求項3のペレット製造装置。
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