JP2013149878A - 熱電変換材料及び熱電変換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 n型とp型を選択し、高ゼーベック係数を得ることのできる熱電変換材料を提供する。
【解決手段】 半導体または半金属の価電子帯と伝導帯の少なくとも一方のフェルミエネルギー付近のバンド構造が異方的であり,価電子帯と伝導帯の有効質量の比が5倍以上の熱電変換材料を用いることとする。
【選択図】 図2
【解決手段】 半導体または半金属の価電子帯と伝導帯の少なくとも一方のフェルミエネルギー付近のバンド構造が異方的であり,価電子帯と伝導帯の有効質量の比が5倍以上の熱電変換材料を用いることとする。
【選択図】 図2
Description
本発明は,n型とp型の双方において高ゼーベック係数を得ることのできる熱電変換材料及び熱電変換素子に関する。
熱電変換材料の従来例として、特開2006−57124号がある。この公報には,「ZT=m3/2μ/κp,ここで,mは有効質量」と記載されている。ここには,熱電変換材料の性能指数ZTを大きくするためには有効質量が大きくなるように添加元素を選ぶのが良いことが説明されている。
また,特開2005−235831号には,「ゼーベック係数Sの計算には,次の(3)式を用いた」と記載され、ゼーベック係数が理論的に計算されている。
半導体ゲルマニウムの熱電能が文献Physical Review 92, 226 (1953)で議論されている。ここで,熱電能はゼーベック係数と同等のものである。伝導帯と価電子帯の有効質量を含む解析式(文献中の式(21)および式(24))が導出され,熱電能の温度特性が詳細に議論されている。最近では,文献Journal of Applied Physics 104, 013703 (2008)において,同様の解析式(文献中の式(1))が導かれている。
Physical Review 92, 226 (1953).
Journal of Applied Physics 104, 013703 (2008).
しかし、上記何れの文献にも、有効質量の異方性や異方的なバンド構造については記載されていない。熱電特性を有する材料を作製すると,欠陥や不純物のため通常n型かp型のいずれか一方となる。キャリアの型を選べないということは,n型とp型を組み合わせて動作させる熱電変換素子の性能向上を阻む要因の一つとなっていた。
また,ゼーベック係数は温度に依存して変化し,ある温度で最大となり,その温度を超えると急激に減少しゼロに近くなるという性質がある。これは,温度の上昇にともない価電子帯から伝導帯へ多くの電子が熱励起される状況(真性領域)では,価電子帯と伝導帯からのゼーベック係数への寄与は符号が逆となるため打ち消し合い,ゼーベック係数はゼロ付近に向かって減少することによる。ゼーベック係数が小さくなることは望ましくない現象である。
伝導帯と価電子帯の一方,あるいは,双方のバンド構造を異方的にすることで,上記の問題を解決することができる。半導体,絶縁体,あるいは半金属では,バンド構造には価電子帯と伝導帯,それらを隔てるエネルギーギャップ(半金属の場合は擬ギャップ)が存在する。これらの材料ではフェルミエネルギー付近のバンド構造により熱電特性が決まる。実際,フェルミエネルギー近傍では価電子帯の頂上付近と伝導帯の底付近のバンド構造を二次関数で近似して考えることができる。三次元の逆格子空間内で,その二次関数は回転楕円体となり,直交した3つの主軸方向の曲率は有効質量mx,my,mzの逆数で表すことができる(図1)。図1は,mx>my=mzという状況に対応している。有効質量がすべて等しくmx=my=mzの場合を等方的と呼ぶことにする。等方的な場合には,本発明で課題とした問題が生じる。
伝導帯と価電子帯のバンド構造Ec(kx,ky,kz)とEv(kx,ky,kz)は,有効質量を用いることで,具体的に
のように表すことにする。この表現は,伝導帯と価電子帯のエネルギー面の主軸の方向が一致した特別な場合のみで成り立つものであり,両者の主軸の方向が異なる一般の場合では,kxky,kykz,kzkxの項も考慮する必要がある。本発明はこの一般の場合にも成立するが,ここでは,発明の本質を失わない範囲で簡単にして数(1)と数(2)を用いて説明する。式の中で,εa、mx a,my a、mz a(a=c,v)は,それぞれ,伝導帯(c)および価電子帯(a)のバンド端エネルギー,x,y,z方向の有効質量である。また,
はプランク定数,meは電子の静止質量である。ゼーベック係数Sをボルツマン方程式から求めると,真性領域となる高温において,
が得られる。ここで,α,β=x,y,zであり,3x3行列となるゼーベック係数テンソルは対角成分Sααのみ残る。また,eは電荷素量,Tは絶対温度,Eg=εc−εvはエネルギーギャップ,kBはボルツマン定数,nとpは,それぞれ,電子濃度とホール濃度,μn αとμp αは,それぞれ,α(=x,y,z)方向の電子移動度とホール移動度である。移動度の定義は,
であり,有効質量に反比例する。ここで,τn,τpは,それぞれ,緩和時間近似における電子とホールの散乱時間である。数(3)が成り立つ真性領域では,電荷中性条件
と表すことにする。
価電子帯と伝導帯のゼーベック係数SvとScは,キャリア濃度一定の条件のもとでは,移動度が低くなる有効質量の重い方向では小さくなり,逆に,移動度が高くなる軽い方向では大きくなる。ここで,ゼーベック係数の符号はキャリアの符号に一致するように定義されているので,Sc<0,Sv>0である。全ゼーベック係数は,S=Sc+Svから計算される。等方的な場合は,|Sc|が|Sv|とほぼ等しくなり、符号が逆なので,Sがほぼ0となることが理解できる。
本発明では,等方的でない,すなわち異方的なバンド構造を用いることで,課題を解決する。最も簡単な場合として,異方的な価電子帯(v)と伝導帯(c)の向きが図2のように、主軸の方向が異なる関係にある場合を考える。図2の状況では,l方向は伝導帯(c)の有効質量の方が軽いため,|Sc|>|Sv|(|Sv|はほぼ0)となり,Sc<0(ScはSにほぼ等しい)が得られる。このことは,高温になってもゼーベック係数はゼロになることはなく,Scを維持できることを意味している。一方,t方向ではcとvの関係が逆になり,Sv>0(SvはSにほぼ等しい)が得られる。このように,異方的なバンド構造を組み合わせることで,真性領域となるような高温において,p型とn型を選択し,かつ,高いゼーベック係数を得ることができる。
異方的なバンド構造として典型的な例はシリコンである(図3)。価電子帯の頂上はブリルアンゾーンの原点であり比較的等方的であるが,伝導帯は6個のX点で異方的なバンド構造(バレー)から成っている。通常の条件ではX点のエネルギーの底は等しいエネルギー準位にあり,各方向が混ざることによりゼーベック係数には等方的なバンド構造と同様の効果しか得られず,高温でのゼーベック係数はゼロに近くなる。
各Xバレーの等価性を破る一つの方法は,ひずみを加えることである。図4はz軸方向を伸張/短縮した場合のx方向とz方向のバンド構造を第一原理的に計算した結果である。ここでの第一原理計算は,密度汎関数理論に基づきPAW法でGGA交換相関汎関数を用いている。例えば,z軸方向を短縮するとZバレーのエネルギーが下がり優先的に電子が占有するので,異方性が生じる。この場合,高温でのゼーベック係数は,z方向で有効質量が大きく|Sc|がほぼ0なのでSv>0(SvはSにほぼ等しい)となる。xy方向では電子の有効質量が価電子より軽いため過度の打ち消しが生じて、Sv+Scは、Sとほぼ等しく、少しだけ負となる。
シリコンの場合,エネルギーギャップは1.2eVと大きいため真性領域となるための温度は1000K以上という高温であり現実的ではない。エネルギーギャップが100meV程度の材料の場合,室温付近で真性領域を実現することができる。図5にフルホイスラー合金であるL21構造のFe2TiSnのバンド構造の第一原理計算の結果を示した。この材料ではエネルギーギャップが100meV程度と計算された。価電子帯と伝導帯はともにFeの3d軌道にほぼ100%起因している。sp軌道に起因したSiとはこの点で異なるが,伝導帯が6個のX点の異方的なバンドで構成されている点は共通である。
ひずみ効果を図6に示したが,ひずみに対するFe2TiSnの伝導帯の変化はSiと同じである。ゆえに,ゼーベック係数の温度変化も基本的にはシリコンと同じである。表1にFe2TiSnの有効質量の計算結果を示した。
Fe2TiSnでは伝導帯の有効質量が36.85と0.833であり,両者の比は30を超えて,エネルギー回転楕円体は極度の異方性を有するため,ゼーベック係数の変化にも大きな効果を与えることができる。Bi2Te3の伝導帯ではこの有効質量比は5程度である。Fe2TiSnのように5倍以上であれば,異方性が十分高いので,ゼーベック係数の大きな変化が期待できる。真性領域の得られる温度(遷移温度)は次の様にして制御することができる。Fe2TiSiのエネルギーギャップはFe2TiSnより大きいため,Fe2TiSnにSiをドープすることでエネルギーギャップを大きくし,遷移温度を高くすることが可能である。遷移温度を低くするためには,L21構造のFe2TiSnのTiとSnをランダムに置換したB2構造にすることでエネルギーギャップが小さくなるので達成可能である。このように,遷移温度を制御することで,図7に示したような温度特性のゼーベック係数を得ることができる。図中の温度Tmでは,p型とn型の双方の特性を持った熱電変換材料を得ることができる。
本発明によれば,n型とp型を選択して高ゼーベック係数を得ることのできる熱電変換材料を提供することができる。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図8〜11は一軸ひずみを与えたFe2TiSnのゼーベック係数と温度の関係の計算結果を示す。
図8、図9はキャリア密度(電子)n=1.0×1019cm-3、エネルギーギャップを0.1eVとした場合の計算結果であり、一軸ひずみに平行方向のゼーベック係数Sxxはひずみを与えていない場合より、全領域でゼーベック係数の絶対値が上昇している。一方、一軸ひずみ方向と同じ方向のゼーベック係数Szzは、室温近傍でもゼーベック係数の符号が反転している。また、図10、図11はキャリア密度(電子)n=1.0×1019cm-3、エネルギーギャップを0.5eVとした場合の計算結果である。エネルギーギャップは0.1eVの場合と比較すると、エネルギーギャップが0.5eVの場合、価電子帯から電子が励起される温度がより高温になるため、Szzの符号反転が高温になって初めて起こっている。従って、エネルギーギャップが0.5eV以下の所定の値に制御することによって、ひずみによって伝導帯と価電子帯の異方性を制御することとなり、ゼーベック係数の符号の制御が可能である。このように、エネルギーギャップ制御によっても符号反転の温度を制御可能であることがわかる。
図8、図9はキャリア密度(電子)n=1.0×1019cm-3、エネルギーギャップを0.1eVとした場合の計算結果であり、一軸ひずみに平行方向のゼーベック係数Sxxはひずみを与えていない場合より、全領域でゼーベック係数の絶対値が上昇している。一方、一軸ひずみ方向と同じ方向のゼーベック係数Szzは、室温近傍でもゼーベック係数の符号が反転している。また、図10、図11はキャリア密度(電子)n=1.0×1019cm-3、エネルギーギャップを0.5eVとした場合の計算結果である。エネルギーギャップは0.1eVの場合と比較すると、エネルギーギャップが0.5eVの場合、価電子帯から電子が励起される温度がより高温になるため、Szzの符号反転が高温になって初めて起こっている。従って、エネルギーギャップが0.5eV以下の所定の値に制御することによって、ひずみによって伝導帯と価電子帯の異方性を制御することとなり、ゼーベック係数の符号の制御が可能である。このように、エネルギーギャップ制御によっても符号反転の温度を制御可能であることがわかる。
ここで、エネルギーギャップを0.1eV、0.5eVとした場合の計算結果を示したが、0.1eVはFe2TiSnのエネルギーギャップの計算値であり、0.5eVは、エネルギーギャップを大きくする目的でFe2TiSnのSnをSiに徐々に置換していくときのエネルギーギャップの最大値であることを意味している。
本発明におけるひずみ印加方法について説明する。
発明者は、MgOターゲットおよびMg1-xCaxOターゲットをスパッタにより、Si基板に上に製膜した。その後、Fe2TiSnターゲットのスパッタにより各種Si(基板)501/Mg1-xCaxO(2nm)502/Fe2TiSn(10nm)503(図12)およびSi(基板)501/MgO(2nm)504/ Fe2TiSn(10nm)503(図13)を作製できることを確認した。なお、MgOおよびMg1-xCaxO(0.15<X<0.45)の格子定数はそれぞれ4.2Å、6.15Åであり、Fe2TiSnの格子定数は6.05Åである。一方製膜したFe2TiSnの面直格子定数cおよび面内格子定数aをX線回折により測定した結果、c/aはMgO上では1.003、Mg1-xCaxOでは0.995となり、一軸ひずみを与えることができることを確認した。上記のように、格子定数の異なる材料との積層構造を作ることによってFe2TiSnに一軸歪を与えることが可能となる。本実施例では、スパッタによる薄膜作製方法を示しているが、分子線エピタキシーのような真空蒸着法でも、化学気相成長を用いても良く、作製方法は微結晶が配向できる手法であれば構わない。当然試料の形状は薄膜に限らず異方的な形状の微結晶を配向させ、粒子間を格子定数の異なる材料系で周囲を覆った構造を作っても良い。また、MgO、Mg1-xCaxOなど格子定数の異なる材料として例示しているが格子定数の違う材料の組み合わせであればこの材料以外の材料系でも構わない。しかしながら、格子定数の差が1〜5%の範囲内で異なる材料系を用いることが望ましい。
発明者は、MgOターゲットおよびMg1-xCaxOターゲットをスパッタにより、Si基板に上に製膜した。その後、Fe2TiSnターゲットのスパッタにより各種Si(基板)501/Mg1-xCaxO(2nm)502/Fe2TiSn(10nm)503(図12)およびSi(基板)501/MgO(2nm)504/ Fe2TiSn(10nm)503(図13)を作製できることを確認した。なお、MgOおよびMg1-xCaxO(0.15<X<0.45)の格子定数はそれぞれ4.2Å、6.15Åであり、Fe2TiSnの格子定数は6.05Åである。一方製膜したFe2TiSnの面直格子定数cおよび面内格子定数aをX線回折により測定した結果、c/aはMgO上では1.003、Mg1-xCaxOでは0.995となり、一軸ひずみを与えることができることを確認した。上記のように、格子定数の異なる材料との積層構造を作ることによってFe2TiSnに一軸歪を与えることが可能となる。本実施例では、スパッタによる薄膜作製方法を示しているが、分子線エピタキシーのような真空蒸着法でも、化学気相成長を用いても良く、作製方法は微結晶が配向できる手法であれば構わない。当然試料の形状は薄膜に限らず異方的な形状の微結晶を配向させ、粒子間を格子定数の異なる材料系で周囲を覆った構造を作っても良い。また、MgO、Mg1-xCaxOなど格子定数の異なる材料として例示しているが格子定数の違う材料の組み合わせであればこの材料以外の材料系でも構わない。しかしながら、格子定数の差が1〜5%の範囲内で異なる材料系を用いることが望ましい。
本発明における材料へのドーピングについて説明する。ここでは、Fe2TiSn1-xSixを主成分とする例について記載する。
熱酸化膜を有するSi基板の上に、Fe2TiSnおよびFe2TiSiターゲットを同時スパッタすることによりSi(基板)501/Fe2TiSn1-xSix(100nm)505(図14)を作製した。ここでx=0から0.1の範囲内とした。作製した薄膜のX線回折より、格子定数を評価した結果、格子定数とSiのドーピング量は線形に変化し、Siドープすることによって格子定数が減少することを確認した。また、実施例2と同様にMgO、CaOおよびYSb上にスパッタによって多層構造を形成できることを確認した。このように、異種元素を一部置換した材料系を用いた材料にひずみを加えても良い。
ゼーベック係数に一軸異方性がある場合、一軸(c軸)に垂直な平面に平行な方向(‖)と平面に垂直な方向(⊥)とした場合の各方向のゼーベックテンソルは
となる。このような材料系を図15に示すように一軸に垂直な平面から角度αだけ傾けた試料を用い、図15に示すy軸方向に温度差ΔTを加えた時にx軸方向の両端に生じる起電力をΔVxとする。ここで、ΔVxは以下の式
で与えられることが知られている。このとき、材料のゼーベック係数の異方性
が多き場合にΔVxが大きくなる。従って、面内方向と面直方向のゼーベック係数の符号が異なる材料系は非常に非対角熱電効果デバイスに有効であることがわかる。
そこで、熱酸化膜を有するSi基板上にスパッタリング法によりTaを5nm積層させた後、Fe2TiSnの格子定数6.053Åより1%程度格子定数が大きくなるようにMgOにCaを置換したMg1-xCaxOを2nm積層しバッファー層を積層した。ここで、Ta層は、MgO層を成長させるためのバッファー層としての役割を有する。Fe2TiSnのX線回折を行った結果、Fe2TiSnの膜に垂直方向のc軸の格子定数は減少し、面内方向の格子定数aは増加し、c/a<1となる。この試料の面直および面内のゼーベック係数は符号が異なる特性を示す。今回は、1層のFe2TiSnを積層させたが、多層構造でも良い。たとえば、Fe2TiSnおよびMoの積層構造Fe2TiSn(20nm)/Mo(5nm)の周期構造を同様にスパッタリング法により400周期分の多層構造を積層するような、格子定数の異なる2種類以上の材料を積層させても良い。このような異方性を有し、面内と面直のゼーベック係数の符号が異なる材料を用いて非対角熱電効果を用いたデバイスを作製することによって、高い変換効率が期待できる。
501 Si(基板)
502 Mg1-xCaxO (2nm)
503 Fe2TiSn(10nm)
504 MgO(2nm)
505 Fe2TiSn1-xSix(100nm)
502 Mg1-xCaxO (2nm)
503 Fe2TiSn(10nm)
504 MgO(2nm)
505 Fe2TiSn1-xSix(100nm)
Claims (8)
- 半導体または半金属であって、
価電子帯と伝導帯の少なくとも一方のフェルミエネルギー付近のバンド構造が異方的であり,
前記価電子帯と前記伝導帯の有効質量の比が5倍以上であることを特徴とする熱電変換材料。 - 前記フェルミエネルギー付近のバンド構造は、前記価電子帯と前記伝導帯の双方で異方的であり、更に、両者の主軸の方向が異なることを特徴とする請求項1に記載の係数熱電変換材料。
- 前記バンド構造で,エネルギーギャップが0.5eV以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換材料。
- 前記半導体または前記半金属は、等方的な結晶にひずみを与えることによって結晶に異方性を与えられていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換材料。
- 前記半導体または前記半金属は、Fe2Ti(Sn1−xSix),0<x<0.1を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載の熱電変換材料。
- 前記半導体または前記半金属に、格子定数が異なる膜を接触させることにより、前記ひずみを与えることを特徴とする請求項4に記載の熱電変換材料。
- 格子定数が異なる膜は、MgO又はMg1-xCaxO(0.15<X<0.45)であり、前記半導体または前記半金属は、Fe2TiSnであることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換材料。
- 半導体または半金属であって、
価電子帯と伝導帯の少なくとも一方のフェルミエネルギー付近のバンド構造が異方的であり,
前記価電子帯と前記伝導帯の有効質量の比が5倍以上であり、
面内と面直のゼーベック係数の符号が異なる熱電変換材料を用いたことを特徴とする熱電変換素子。
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