JP2013149750A - 回折格子の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを低減しつつ、回折光の強度を精度良く検出してエッチング深さを高い精度で制御する。
【解決手段】回折格子のパターンを含むエッチングマスクをウエハ20の表面22上に形成する。ウエハ20の表面22に対してレーザ光L1を照射しながらウエハ20上にエッチング液Eを供給しつつエッチング液Eをウエハ20上に保持し、エッチング液Eの液面高さが所定高さに到達したことを、表面22からの回折光L2の光軸が所定位置に到達したことにより認識したのち、エッチング液Eの供給を停止する。表面22に対してレーザ光L1を照射しながら回折光L2の強度を測定し、ウエハ20のエッチング深さが所定深さに到達したことを回折光L2の強度が所定強度に達したことにより認識したのち、エッチング液Eを除去する。
【選択図】図1
【解決手段】回折格子のパターンを含むエッチングマスクをウエハ20の表面22上に形成する。ウエハ20の表面22に対してレーザ光L1を照射しながらウエハ20上にエッチング液Eを供給しつつエッチング液Eをウエハ20上に保持し、エッチング液Eの液面高さが所定高さに到達したことを、表面22からの回折光L2の光軸が所定位置に到達したことにより認識したのち、エッチング液Eの供給を停止する。表面22に対してレーザ光L1を照射しながら回折光L2の強度を測定し、ウエハ20のエッチング深さが所定深さに到達したことを回折光L2の強度が所定強度に達したことにより認識したのち、エッチング液Eを除去する。
【選択図】図1
Description
本発明は、回折格子の作製方法に関するものである。
特許文献1には、基板表面をエッチングして周期性凹凸パターンを形成するための装置が記載されている。図13は、この文献に記載された装置の構成を示す図である。同図に示されるように、この装置100では、凹凸パターンのためのマスクが表面に形成された基板101と、この基板101をエッチングするためのエッチング液102とが容器103に収容される。基板101の表面には、光源104から容器103の側壁を透過したレーザ光L1が照射される。このレーザ光L1の照射によって基板101の表面において生じる回折光L2は、光検知器105によって検出される。また、レーザ光源104から出射されたレーザ光L1の一部は、ハーフミラー106によって分光されて光検知器107により検出される。そして、光検知器107において検出されるレーザ光L1の強度と、光検知器105において検出される回折光L2の強度との比に基づいて、基板101におけるエッチング深さが制御される。
図13に示された装置100では、容器103内に満たされたエッチング液102の中に基板101を浸漬してエッチングを行う。しかしながら、このようなエッチング方法では、基板101の面内においてエッチングレートにばらつきが生じ易いという問題がある。例えば、エッチング液を撹拌することなく基板101を浸漬すると、エッチング液102に生じる自然対流や、エッチング液102の深さ方向における濃度分布の偏りによって、基板101の面内でエッチングレートのばらつきが生じてしまう。また、エッチング液を撹拌しながら基板101を浸漬すると、基板101に対するエッチング液102の流れの向きによって、エッチングレートのばらつきが生じてしまう。例えば、エッチング液102が基板101の右から左へ流れる場合には、基板101の右半面のエッチングレートが左半面と比べて速くなってしまう。
また、図13に示された装置100では、次のような問題も生じる。すなわち、装置100では、容器103内に満たされたエッチング液102の中に基板101を浸漬するので、レーザ光L1はエッチング液102中を進行したのちに基板101の表面に到達し、また、回折光L2は該エッチング液102中を進行したのちに光検知器105に到達する。例えばレーザダイオードに形成される回折格子を例に挙げると、そのエッチング深さは20nm程度であり、回折光L2の強度はレーザ光L1の強度の0.2%〜1.0%程度である。したがって、例えばレーザ光L1の強度を8mWとすると、回折光L2の強度は0.02mW〜0.08mWと極めて小さい。また、レーザ光L1や回折光L2がエッチング液の中を進むとき、その距離が長くなるほど減衰量も大きくなる。図13に示された装置100では、レーザ光L1及び回折光L2がエッチング液中を進む距離が長いため、光検知器107での回折光L2の強度が不足してレーザ光L1と回折光L2との強度比を精度良く得ることが困難となるおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを低減しつつ、回折光の強度を精度良く検出してエッチング深さを高い精度で制御できる回折格子の作製方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明による回折格子の作製方法は、被加工物の表面に回折格子を作製する方法であって、回折格子のパターンを含むエッチングマスクを被加工物の表面上に形成するマスク形成工程と、被加工物の表面に対してレーザ光を入射角α(0°<α<90°)で照射しながら被加工物上にエッチング液を供給しつつ該エッチング液を被加工物上に保持し、エッチング液の液面高さが所定の高さに到達したことを、被加工物の表面からの回折光の光軸が所定位置に到達したことにより認識したのち、エッチング液の供給を停止するエッチング液供給工程と、被加工物の表面に対してレーザ光を照射しながら回折光の強度を測定し、被加工物のエッチング深さが所定深さに到達したことを回折光の強度が所定強度に達したことにより認識したのち、エッチング液を除去するエッチング深さ制御工程とを含むことを特徴とする。
この作製方法では、被加工物上にエッチング液を供給しつつ該エッチング液を被加工物上に保持し、エッチング液の液面高さが所定の高さに到達したのち、エッチング液の供給を停止する。このとき、エッチング液は、例えば表面張力によって、被加工物上から流れ出ることなく保持される。そして、エッチング液の液面高さは、例えば2mmといった極めて小さな値となり、且つ、被加工物の表面全体においてほぼ均一となる。このような方法によれば、被加工物の表面上において生じるエッチング液の対流の大きさのばらつきが抑えられるので、被加工物表面の各位置に曝されるエッチング液の流量を均一に近づけることができる。したがって、上記作製方法によれば、被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを低減することができる。
また、前述したように、被加工物の表面に対してレーザ光を照射すると、被加工物の表面から回折光が得られる。そして、この回折光はエッチング液の液面において屈折するが、エッチング液の供給によってエッチング液の液面高さが徐々に増すと、被加工物の表面からの屈折点の高さが変化し、これによって回折光の光軸の位置が徐々に変化する。このような現象を利用して、上記作製方法では、エッチング液の液面高さが所定の高さに到達したことを、被加工物の表面からの回折光の光軸が所定位置に達したことにより認識する。このような方法によって、エッチング液の微小な液面高さを精度良く制御することができるので、被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを効果的に低減することができる。
また、上記作製方法では、被加工物に対するエッチング深さが所定深さに到達したことを、回折光の強度が所定強度に達したことにより認識する。前述したように、上記作製方法では被加工物表面におけるエッチング液の液面高さが極めて低いので、レーザ光源から照射されたレーザ光がエッチング液中を通過する距離、および回折光がエッチング液中を通過する距離は、特許文献1に記載された装置と比較して極めて短い。したがって、レーザ光および回折光の減衰量が小さくなり、回折光の強度を十分な精度で検出することができる。さらに、エッチング液の液面高さを精度よく制御することで、液面高さを一定に保持することで、レーザー光の減衰量を一定とすることが出来る。このため、安定して回折光強度を十分な精度で検出することができる。すなわち、上記作製方法によれば、回折光の強度に基づいてエッチング深さを精度良く、かつ安定して制御することができる。
また、回折格子の作製方法は、エッチング液供給工程の際に、回折光の光軸が所定位置に到達したときの回折光の光軸上に光検出器を配置しておき、該光検出器において回折光が検出されたことをもって回折光の光軸が所定位置に達したことを検知することを特徴としてもよい。このように、回折光の光軸が所定位置に達したことを検知することにより、エッチング液の供給量が規定の値に到達したことを容易に検知することができる。
また、回折格子の作製方法は、エッチング液供給工程の際に、エッチング液の供給量に対する液面高さの変化率がほぼゼロとなるときの液面高さに対応する回折光の光軸の位置を所定位置に設定することを特徴としてもよい。本発明者は、エッチング液の供給量と液面高さとが厳密には比例しておらず、エッチング液を供給しても液面高さが殆ど変化しない瞬間が存在することを研究の末見出した。このような液面高さでもってエッチング液の供給を停止することにより、エッチング液の供給停止のタイミングが多少前後しても液面高さをほぼ一定に制御できるので、エッチング液の微小な液面高さを更に精度良く制御することができる。
また、回折格子の作製方法は、回折格子を構成する凹凸の延在方向とレーザ光の光軸との成す角が所定の角度に近づくように、被加工物の表面と交差する軸周りの被加工物の角度を調整する角度調整工程をエッチング液供給工程の前に更に含むことを特徴としてもよい。このような工程によって、回折格子とレーザ光の光軸との相対角度を好適な角度に調整することにより、被加工物表面において生じる回折光の強度を高め、回折光の強度をより精度良く検出することができる。
また、回折格子の作製方法は、角度調整工程の際に、被加工物の表面にレーザ光を照射し、被加工物の表面からの回折光を所定位置に設置されたスクリーンに投影しながら回折光の像をスクリーン上の目印に近づけることにより被加工物の角度を調整することを特徴としてもよい。このような方法により、回折格子とレーザ光の光軸との相対角度を容易に調整することができる。
また、回折格子の作製方法は、エッチング液供給工程の前に、被加工物の表面に紫外光を照射する工程を更に含むことを特徴としてもよい。これにより、被加工物の表面を改質し、面内の表面張力を均一に近づけることができるので、エッチング液の液面をより平坦にし、被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを更に効果的に低減することができる。
本発明による回折格子の作製方法によれば、被加工物の面内におけるエッチングレートのばらつきを低減しつつ、回折光の強度を精度良く検出してエッチング深さを高い精度で制御できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による回折格子の作製方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る回折格子の作製方法に用いられるエッチング装置10の構成を示す図である。また、図1(b)は、図1(a)に示されたウエハ20の一部分を拡大して示す側面図である。なお、これらの図には、理解の容易の為にXYZ直交座標系が示されている。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る回折格子の作製方法に用いられるエッチング装置10の構成を示す図である。また、図1(b)は、図1(a)に示されたウエハ20の一部分を拡大して示す側面図である。なお、これらの図には、理解の容易の為にXYZ直交座標系が示されている。
図1(a)に示されるように、このエッチング装置10は、被加工物であるウエハ20を支持するステージ11を備えている。ウエハ20は、例えばInP系半導体といった化合物半導体から成る板状の部材であって、ステージ11のウエハ載置面11a上に載置される。ウエハ載置面11aは、鉛直方向(Z軸方向)に対して垂直な平面に沿って延びる水平且つ平坦な面である。図1(b)に示されるように、ウエハ20の表面22上には、回折格子のパターンを有するエッチングマスクM1が形成されている。
また、エッチング装置10は、ウエハ20の表面22にエッチング液Eを供給するエッチング液供給部13と、ウエハ20の表面22に洗浄水を供給する水供給部14とを更に備えている。エッチング液供給部13は、エッチング液Eを収容するエッチング液タンク13aと、エッチング液タンク13aから流出するエッチング液Eの流量を調節するバルブ13bと、ウエハ20の表面22に向けてエッチング液Eを放出するノズル13cとを有する。エッチング液Eによってウエハ20の表面がエッチングされることにより、ウエハ20の表面22に回折格子21(図1(b)を参照)が形成される。水供給部14は、洗浄水を収容する水タンク14aと、水タンク14aから流出する洗浄水の流量を調節するバルブ14bと、ウエハ20の表面に向けて洗浄水を放出するノズル14cとを有する。ウエハ20の表面22のエッチングが所定の深さに達すると、水供給部14からウエハ20の表面に洗浄水が放出されてエッチング液Eが洗い流される。
また、エッチング装置10は、レーザ光源15及び光検出器16を更に備えている。レーザ光源15は、ウエハ20の表面22にレーザ光L1を照射する。ウエハ20の表面22にエッチング液Eが存在する場合、レーザ光L1はエッチング液Eの表面において屈折したのちウエハ20の表面22に到達する。なお、ウエハ20の表面に対するレーザ光L1の入射角αは、例えば47°(回折格子のピッチが200nmの場合)や60°(回折格子のピッチが250nmの場合)といった値である。
レーザ光L1は、ウエハ20の表面22において周期的に反射し、干渉縞を含む回折光L2となって取り出される。ウエハ20の表面22にエッチング液Eが存在する場合、回折光L2はエッチング液Eの表面において屈折する。光検出器16は、表面22に対する出射角がβである回折光L2の強度を検出する。出射角βが次の数式(1)を満足するとき、干渉縞に含まれる強め合った光が光検出器16において検出される。但し、kは1以上の整数、λはレーザ光L1の波長、dは回折格子21のピッチである。
(1/2)kλ=d(sinα+sinβ) ・・・(1)
(1/2)kλ=d(sinα+sinβ) ・・・(1)
また、エッチング装置10は、ステージ回転機構12及びスクリーン17を更に備えている。ステージ回転機構12及びスクリーン17は、ステージ11のウエハ載置面11aの法線方向(Z軸方向)から見た、ウエハ20の回折格子21の向きとレーザ光L1の光軸との相対角度を調整する際に用いられる。なお、回折格子21の向きは、例えば回折格子21を構成する凹凸が延在する方向(図1ではY軸方向)によって規定される。ステージ回転機構12は、ウエハ20の表面22と交差する(一実施例では、ウエハ載置面11aに垂直な)回転軸R周りにステージ11を任意の角度だけ回転させることができる。スクリーン17は、ウエハ20の回折格子21の向きとレーザ光L1の光軸との相対角度が最適な角度であるときの回折光L2の光軸上に配置される。最適な角度とは、例えば回折格子21の凹凸が延在するY軸方向と、レーザ光L1の光軸との成す角が90°となる角度である。スクリーン17には、回折光L2の光軸の最適位置を表す目印が描かれているとよい。
続いて、本発明の一実施形態に係る回折格子の作製方法について説明する。図2は、本実施形態に係る回折格子の作製方法を示すフローチャートである。また、図3〜図5は、この作製方法における各工程でのウエハ20を示す図である。なお、以下に説明する方法は、例えば上述したエッチング装置10を用いて好適に実施される。
<マスク形成工程>
まず、図3(a)に示されるように、ウエハ20の表面22上にエッチングマスクM1を形成する(図2の工程S11)。エッチングマスクM1は、回折格子21の為の周期的なパターンを含む。具体的には、エッチングマスクM1は、回折格子21を構成する凹凸の延在方向(Y軸方向)を長手方向とする複数の開口を有しており、該複数の開口は、上記延在方向と直交する方向(X軸方向)に並んで配置されている。エッチングマスクM1は、例えばフォトリソグラフィ、ナノインプリント或いは電子ビーム露光等によって好適に形成される。なお、複数の開口の周期(すなわち回折格子の周期)は、例えば200nm〜400nmである。また、エッチングマスクM1の厚さは例えば15nm〜25nmである。
まず、図3(a)に示されるように、ウエハ20の表面22上にエッチングマスクM1を形成する(図2の工程S11)。エッチングマスクM1は、回折格子21の為の周期的なパターンを含む。具体的には、エッチングマスクM1は、回折格子21を構成する凹凸の延在方向(Y軸方向)を長手方向とする複数の開口を有しており、該複数の開口は、上記延在方向と直交する方向(X軸方向)に並んで配置されている。エッチングマスクM1は、例えばフォトリソグラフィ、ナノインプリント或いは電子ビーム露光等によって好適に形成される。なお、複数の開口の周期(すなわち回折格子の周期)は、例えば200nm〜400nmである。また、エッチングマスクM1の厚さは例えば15nm〜25nmである。
<表面改質工程>
次に、図3(b)に示されるように、ウエハ20の表面22に紫外光UVを照射する(図2の工程S12)。この工程は、ウエハ20の表面22及びエッチングマスクM1を改質して濡れ性を一定とし、表面22の面内におけるエッチング液Eの表面張力を均一に近づける為に行われる。紫外光UVの強さは例えば800mW/cm2であり、照射時間は例えば5秒間である。
次に、図3(b)に示されるように、ウエハ20の表面22に紫外光UVを照射する(図2の工程S12)。この工程は、ウエハ20の表面22及びエッチングマスクM1を改質して濡れ性を一定とし、表面22の面内におけるエッチング液Eの表面張力を均一に近づける為に行われる。紫外光UVの強さは例えば800mW/cm2であり、照射時間は例えば5秒間である。
<角度調整工程>
続いて、図4に示されるように、ウエハ20の表面22と交差する軸R(図1を参照)周りのウエハ20の角度を調整することにより、回折格子21の凹凸の延在方向(すなわちY軸方向。この段階では、エッチングマスクM1が有する複数の開口の長手方向)と、レーザ光L1の光軸との成す角θを所定の角度に近づける(図2の工程S13)。なお、図4(a)及び図4(b)は、ウエハ20を表面22の法線方向(Z軸方向)から見た平面図である。図4(a)は角度調整前の様子を示しており、図4(b)は角度調整後の様子を示している。ここで、所定の角度とは、例えば90°である。また、このように角θを所定の角度に近づけておくことにより、後述する工程において、予め所定位置に配置される光検出器16に回折光L2を好適に入射させることができる。
続いて、図4に示されるように、ウエハ20の表面22と交差する軸R(図1を参照)周りのウエハ20の角度を調整することにより、回折格子21の凹凸の延在方向(すなわちY軸方向。この段階では、エッチングマスクM1が有する複数の開口の長手方向)と、レーザ光L1の光軸との成す角θを所定の角度に近づける(図2の工程S13)。なお、図4(a)及び図4(b)は、ウエハ20を表面22の法線方向(Z軸方向)から見た平面図である。図4(a)は角度調整前の様子を示しており、図4(b)は角度調整後の様子を示している。ここで、所定の角度とは、例えば90°である。また、このように角θを所定の角度に近づけておくことにより、後述する工程において、予め所定位置に配置される光検出器16に回折光L2を好適に入射させることができる。
具体的には、ウエハ20をエッチング装置10のステージ11上に載置したのち、レーザ光源15からレーザ光L1をウエハ20の表面22へ照射する。そして、表面22から得られる回折光L2をスクリーン17に投影しながら、回折光L2の像がスクリーン17に描かれた目印に近づくようにステージ回転機構12によってステージ11を回転させる。こうして、回折格子21の凹凸の延在方向と、レーザ光L1の光軸との成す角θを所定の角度に容易に近づけることができる。なお、この工程における回折光L2の強度は例えば0.01mW程度である(エッチングマスクM1の厚さが18nm、レーザ光L1の強度が8mWの場合)。
<エッチング液供給工程>
続いて、図5に示されるように、ウエハ20の表面22上にエッチング液供給部13(図1(a)を参照)からエッチング液Eを供給しつつ、エッチング液Eの表面張力によってエッチング液Eを表面22上に保持する。同時に、ウエハ20の表面22に対してレーザ光L1を入射角α(0°<α<90°)で照射する(図2の工程S14)。なお、ウエハ20がInP系半導体からなる場合、エッチング液Eとしては、例えば水、臭化水素酸(密度1.48g/cm3(20℃))、及び飽和臭素水を40:10:1の比率で混合したものを用いることができる。
続いて、図5に示されるように、ウエハ20の表面22上にエッチング液供給部13(図1(a)を参照)からエッチング液Eを供給しつつ、エッチング液Eの表面張力によってエッチング液Eを表面22上に保持する。同時に、ウエハ20の表面22に対してレーザ光L1を入射角α(0°<α<90°)で照射する(図2の工程S14)。なお、ウエハ20がInP系半導体からなる場合、エッチング液Eとしては、例えば水、臭化水素酸(密度1.48g/cm3(20℃))、及び飽和臭素水を40:10:1の比率で混合したものを用いることができる。
ここで、図6は、エッチング液Eの液面の高さと、回折光L2の光軸の位置との関係を説明するための図である。図6に示されるように、エッチング液Eの液面高さがH1である場合、レーザ光源15からレーザ光L1が照射されると、レーザ光L1は液面にて屈折したのち表面22上の点P1に到達する。そして、その回折光L2に含まれる或る強め合った光は、液面にて再び屈折しつつエッチング液Eから出射し、光軸A1上を進む。また、エッチング液Eの液面高さがH1より高いH2である場合、レーザ光L1は液面にて屈折したのち表面22上の点P2に到達する。そして、その回折光L2に含まれる或る強め合った光は、液面にて再び屈折しつつエッチング液Eから出射し、光軸A1とは異なる光軸A2上を進む。このように、エッチング液Eの液面高さが徐々に増すと、ウエハ20の表面22からの屈折点の高さが変化するので、回折光L2の光軸の位置が徐々に変化する。したがって、回折光L2の光軸の位置に基づいてエッチング液Eの液面高さを精度良く検知することができる。
具体的には、エッチング液Eの液面が所定の高さH3に達したとき、回折光L2の光軸は、所定位置の光軸A3に到達する。したがって、本実施形態では、この光軸A3上に光検出器16を配置しておき、光検出器16において回折光L2の強め合った光が検出されたことをもって、回折光L2の光軸が所定位置(A3)に達したことを検知する。そして、光軸が所定位置(A3)に達したことをもって、エッチング液Eの液面高さが所定の高さH3に到達したこと、及びエッチング液Eの供給量が規定の値に到達したことを認識する。その後、エッチング液供給部13のバルブ13bを閉じて、エッチング液Eの供給を停止する(図2の工程S15)。なお、光検出器16において受光強度が所定の閾値を超えた場合に、エッチング液供給部13のバルブ13bを自動的に閉じるようにしてもよい。
ここで、図7は、エッチング液Eの供給量と、液面高さとの関係の一例を示すグラフである。図7において、横軸はエッチング液Eの供給量(単位:cm3)を表しており、縦軸は液面高さ(単位:mm)を表している。また、図8(a)〜(g)は、本発明者の観察によって得られた、図7の各点a〜gにおける液面の様子を示す側面図である。図8において、hは各段階における液面高さを示している。
ウエハ20上へのエッチング液Eの供給が開始されると、図8(a)に示されるように、まず、ウエハ20の周縁部上の液面が盛り上がり、その内側の液面が凹んだ状態となる。この状態でエッチング液Eの供給を続けると、図8(b)に示されるように、ウエハ20の周縁部上の液面は殆ど変化せず、その内側の液面高さが次第に高くなる。したがって、図7に示されるように、液面高さhは次第に増加する。
続いて、エッチング液Eの供給を続けると、図8(c)に示されるように、ウエハ20の周縁部上の液面高さとその内側の液面高さとがほぼ等しくなる。更に、図8(d)に示されるように、エッチング液Eの液面は、ウエハ20の外縁を超えて張り出すような形状となる。図8(c)に示される状態から図8(d)に示される状態までの間、図7に示されるようにエッチング液Eの液面高さhは殆ど変化しない。
続いて、エッチング液Eの供給を続けると、図8(e)に示されるように、エッチング液Eの液面は、ウエハ20の外縁を超えて張り出した状態を維持しつつ、高さ方向に増加する。このとき、液面高さhは更に増加する。その後、図8(f)に示されるように、エッチング液Eの液面高さhが再び増加しなくなり、ウエハ20の外縁を超えた張り出し量が次第に増加する。最後に、図8(g)に示されるように、エッチング液Eの液量が表面張力の限界を超えて、エッチング液Eがウエハ20の周囲に落下する。
このように、本発明者の観察によれば、エッチング液Eを一定の流量で供給した場合であっても、ウエハ20上のエッチング液Eの液面高さhの増加速度は一律ではなく、液面高さhが殆ど変化しなくなる瞬間が存在する。そこで、本実施形態では、エッチング液Eの供給量に対する液面高さhの変化率がほぼゼロとなるときの液面高さ(図7における高さh1又はh2)でもってエッチング液Eの供給を停止する。この方法により、エッチング液Eの供給停止のタイミングが複数のウエハ20において多少前後しても、ウエハ20間の液面高さのばらつきを抑え、液面高さをほぼ一定に制御できるので、エッチング液Eの微小な液面高さを精度良く制御することができる。
具体的には、これらの液面高さh1又はh2に対応する回折光L2の光軸の位置を、所定位置(図6に示された光軸A3の位置)に設定し、この光軸上に光検出器16を配置する。そして、光検出器16において回折光L2が検出されたときにエッチング液Eの供給を停止するとよい。
<エッチング深さ制御工程>
続いて、図5(b)に示されるように、ウエハ20に対してエッチング液Eによるウェットエッチングを進行させる。この工程では、エッチングマスクM1の開口から露出したウエハ20の表面22の部分がエッチング液Eによってエッチングされ、当該部分に凹部が形成されることにより、回折格子21が形成される。そして、エッチング深さが所定の深さに達した時点でエッチング液Eを洗い流し、エッチングを停止する(図2の工程S16)。
続いて、図5(b)に示されるように、ウエハ20に対してエッチング液Eによるウェットエッチングを進行させる。この工程では、エッチングマスクM1の開口から露出したウエハ20の表面22の部分がエッチング液Eによってエッチングされ、当該部分に凹部が形成されることにより、回折格子21が形成される。そして、エッチング深さが所定の深さに達した時点でエッチング液Eを洗い流し、エッチングを停止する(図2の工程S16)。
ここで、図9は、ウエハ20上におけるエッチング液Eの挙動を模式的に示す図である。エッチング液Eの内部では、図9に示されるように小さな対流Cが無数に生じ、これらの対流Cによってウエハ20の表面22に接するエッチング液Eが流動し、エッチングが進行する。また、ウエハ20上において表面張力により保持されたエッチング液Eの液面高さは、例えば2mmといった極めて小さな値となる。また、エッチング液Eの液面高さは、ウエハ20の表面22全体においてほぼ均一となる。したがって、エッチング液Eの内部に生じる対流Cの大きさのばらつきが抑えられ、ウエハ20の表面22の各位置に曝されるエッチング液Eの流量を均一に近づけることができる。したがって、ウエハ20の面内におけるエッチングレートのばらつきを低減することができる。
また、エッチング深さが所定の深さに達したか否かは、次のようにして認識することができる。先に述べたエッチング液供給工程から続けて、レーザ光L1をウエハ20の表面22に対して照射する。同時に、光検出器16において回折光L2の強度を測定する。ここで、図10は、回折光L2の強度とエッチング深さとの関係をプロットしたグラフである。図10において、横軸は回折光強度(単位:mW)を表しており、縦軸はエッチング深さ(単位:nm)を表している。また、図中の直線Gは、近似直線である。なお、この図10に示されるグラフは、以下の条件に基づいて測定を行った結果である。
レーザ光L1の波長:363.8nm
レーザ光L1の強度:8mW/cm2
回折格子のピッチ:202.7nm
レーザ光L1の入射角α:71度37分
回折光L2の出射角β:2度54分
図10から明らかなように、回折光L2の強度とエッチング深さとは互いに比例している。したがって、回折光L2の強度に基づいて現在のエッチング深さを知ることができる。例えば、エッチングの所定深さが20nmとすると、図10より、回折光L2の強度が0.13mWに達した時点でエッチングを停止すれば良いことがわかる。
レーザ光L1の波長:363.8nm
レーザ光L1の強度:8mW/cm2
回折格子のピッチ:202.7nm
レーザ光L1の入射角α:71度37分
回折光L2の出射角β:2度54分
図10から明らかなように、回折光L2の強度とエッチング深さとは互いに比例している。したがって、回折光L2の強度に基づいて現在のエッチング深さを知ることができる。例えば、エッチングの所定深さが20nmとすると、図10より、回折光L2の強度が0.13mWに達した時点でエッチングを停止すれば良いことがわかる。
本実施形態では、ウエハ20の表面22に対してレーザ光L1を照射しながら回折光L2の強度を測定する。そして、回折光L2の強度が所定強度に達したことにより、ウエハ20に対するエッチング深さが所定深さに到達したことを認識する。エッチング深さが所定深さに到達した後、水供給部14から洗浄水を放出することにより、エッチング液Eをウエハ20上から洗い流す。
なお、ウエハ20がInP系半導体からなり、エッチング液Eとして水、臭化水素酸(密度1.48g/cm3(20℃))、及び飽和臭素水を40:10:1の比率で混合したものを用いた場合、所望のエッチング深さが得られるまでの所要時間は、120秒〜240秒程度である。
以上に説明した、本実施形態による回折格子の作製方法によって得られる効果について説明する。前述したように、本実施形態では、エッチング液Eの液面高さが所定の高さに到達したことを、ウエハ20の表面22からの回折光L2の光軸が所定位置に達したことにより認識する。このような方法によって、エッチング液Eの微小な液面高さを精度良く制御することができるので、ウエハ20の面内におけるエッチングレートのばらつきを効果的に低減することができる。
また、本実施形態では、ウエハ20の表面22上におけるエッチング液Eの液面高さが極めて低いので、レーザ光源15から照射されたレーザ光L1がエッチング液Eの中を通過する距離、および回折光L2がエッチング液Eの中を通過する距離は、例えば特許文献1に記載された装置(図13を参照)と比較して極めて短い。したがって、レーザ光L1および回折光L2の減衰量が小さくなるので、回折光L2の強度を十分な精度で検出することができる。さらに、エッチング液Eの液面高さを精度よく制御することで、液面高さを一定に保持することで、レーザ光の減衰量を一定とすることが出来る。このため、安定して回折光強度を十分な精度で検出することができる。すなわち、本実施形態の作製方法によれば、回折光L2の強度に基づいてエッチング深さを精度良く、かつ安定して制御することができる。
(第2の実施の形態)
上述した回折格子の作製方法の一応用例として、分布帰還型半導体レーザ素子の製造方法を説明する。図11及び図12は、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法における各工程を示す図である。なお、図11(a)〜(c)は、半導体レーザ素子の光導波方向に対して直交する方向から見た図であり、図12(a)〜(d)は、半導体レーザ素子の光導波方向から見た図である。
上述した回折格子の作製方法の一応用例として、分布帰還型半導体レーザ素子の製造方法を説明する。図11及び図12は、本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方法における各工程を示す図である。なお、図11(a)〜(c)は、半導体レーザ素子の光導波方向に対して直交する方向から見た図であり、図12(a)〜(d)は、半導体レーザ素子の光導波方向から見た図である。
まず、図11(a)に示されるように、半導体基板50上にバッファ層(下部クラッド層)51、活性層52、上部クラッド層53、及び回折格子層54をこの順でエピタキシャル成長させる。半導体基板50は、例えばn型InPといったIII−V族化合物半導体から成る。バッファ層51は、半導体基板50と同じ半導体材料(n型InP)から成る。活性層52は、例えば単一量子井戸構造(SQW構造)や多重量子井戸構造(MQW構造)を有している。活性層52は、例えばInGaAsPから成る。上部クラッド層53は、半導体基板50とは導電型が逆の半導体材料(例えばp型InP)から成る。回折格子層54は、上部クラッド層53よりも屈折率が高い半導体材料(例えばp型InGaAsP)から成る。回折格子層54は、後の工程において回折格子が形成される層であり、第1実施形態におけるウエハ20の表面22に相当する層である。
次に、図11(b)に示されるように、回折格子層54に対してエッチングを行うことにより、回折格子54aを形成する。回折格子54aの形成方法は、前述した第1実施形態と同様である。すなわち、回折格子のパターンを有するエッチングマスクを回折格子層54上に形成したのち、回折格子層54上にエッチング液を供給する。更に、エッチング液を供給しながら、回折格子層54の表面にレーザ光を照射してその回折光を検出する。そして、回折光の光軸が所定の位置に達したことをもって、エッチング液の液面高さが所定高さに達したことを認識し、エッチング液の供給を停止する。その後、レーザ光を照射しつつ回折光の強度を測定し、その強度が所定強度に達したことをもってエッチング深さが所定深さに達したことを認識し、エッチング液を洗い流す。
続いて、図11(c)に示されるように、回折格子層54上にカバー層55をエピタキシャル成長させる。カバー層55は、前述した上部クラッド層53と同じ半導体材料(例えばp型InP)から成るとよい。
続いて、図12(a)に示されるように、光導波方向に延びるメサ構造70を形成する。すなわち、光導波方向を長手方向とするストライプ状のエッチングマスクM2をカバー層55上に形成したのち、カバー層55、回折格子層54、上部クラッド層53、活性層52、及びバッファ層51に対してウェットエッチングを行う。このとき、エッチング深さは例えば半導体基板50に達する。
続いて、図12(b)に示されるように、エッチングマスクM2を残した状態で、p型InP層61、n型InP層62、及びp型InP層63をこの順で成長させる。これにより、メサ構造70の両側面に、p型InP層61、n型InP層62、及びp型InP層63から成る電流ブロック領域60が形成される。電流ブロック領域60は、当該半導体レーザ素子に供給される電流の流路を、メサ構造70に狭窄する。
続いて、エッチングマスクM2を除去したのち、図12(c)に示されるように、上部クラッド層56及びコンタクト層57をこの順でエピタキシャル成長させる。上部クラッド層56は、前述した上部クラッド層53と同じ半導体材料(例えばp型InP)から成るとよい。また、コンタクト層57は、後述するアノード電極とオーミック接触を成し、例えばp型InGaAsから成る。
続いて、図12(d)に示されるように、メサ構造70の両脇に一対の溝(トレンチ)80を形成する。一対の溝80は、光導波方向に延びる平面形状を有しており、その深さは例えば半導体基板50に達する。そして、溝80を形成したのち、コンタクト層57の表面および溝80の内面を覆うように絶縁膜81を成膜する。絶縁膜81は、例えば絶縁性シリコン化合物(一例ではSiO2)から成るとよい。絶縁膜81を成膜したのち、メサ構造70上に位置する絶縁膜81の部分に開口81aを形成する。そして、絶縁膜81の開口81aによって露出したコンタクト層57上にアノード電極82を形成するとともに、半導体基板50の裏面上にカソード電極83を形成する。
以上の工程ののち、光導波方向と交差する方向に沿って半導体基板50をバー状に劈開し、更にチップ状に切断することにより、半導体レーザ素子が完成する。
前述した第1実施形態に係る回折格子の作製方法は、例えば本実施形態のような半導体レーザ素子の製造に好適に用いられる。これにより、半導体基板50の面内における回折格子層54に対するエッチングレートのばらつきを低減しつつ、エッチング深さを高い精度で制御できるので、一枚の半導体基板50から作製される各半導体レーザ素子の発振特性のばらつきを抑えることができる。なお、本実施形態では活性層52の上方に回折格子54aを形成する方法を例示したが、活性層52の下方(すなわち活性層52と半導体基板50との間)に回折格子54aを形成する場合であっても、前述した第1実施形態に係る回折格子の作製方法を適用することができる。
本発明による回折格子の作製方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では回折格子を形成する前に被加工物の表面に紫外線を照射しており、また、被加工物を回転させて回折格子の向きとレーザ光の光軸との成す角を調整しているが、これらの工程は省略することができる。また、上記実施形態では、回折光の光軸が所定位置に到達したときの該光軸上に光検出器を配置し、この光検出器において回折光が検出されたことをもってエッチング液の液面高さが所定高さに到達したことを認識しているが、予め受光面積が広い光検出器を配置し、該受光面内での回折光の検出位置に基づいて、エッチング液の液面高さが所定高さに到達したことを認識してもよい。
10…エッチング装置、11…ステージ、11a…ウエハ載置面、12…ステージ回転機構、13…エッチング液供給部、14…水供給部、15…レーザ光源、16…光検出器、17…スクリーン、20…ウエハ、21…回折格子、22…表面、50…半導体基板、51…バッファ層、52…活性層、53…上部クラッド層、54…回折格子層、54a…回折格子、55…カバー層、56…上部クラッド層、57…コンタクト層、60…電流ブロック領域、61…p型InP層、62…n型InP層、63…p型InP層、70…メサ構造、80…溝、81…絶縁膜、81a…開口、82…アノード電極、83…カソード電極、C…対流、E…エッチング液、L1…レーザ光、L2…回折光、M1…エッチングマスク、M2…エッチングマスク、UV…紫外光。
Claims (6)
- 被加工物の表面に回折格子を作製する方法であって、
前記回折格子のパターンを含むエッチングマスクを前記被加工物の表面上に形成するマスク形成工程と、
前記被加工物の前記表面に対してレーザ光を入射角α(0°<α<90°)で照射しながら前記被加工物上にエッチング液を供給しつつ該エッチング液を前記被加工物上に保持し、前記エッチング液の液面高さが所定の高さに到達したことを、前記被加工物の前記表面からの回折光の光軸が所定位置に到達したことにより認識したのち、前記エッチング液の供給を停止するエッチング液供給工程と、
前記被加工物の表面に対して前記レーザ光を照射しながら前記回折光の強度を測定し、前記被加工物のエッチング深さが所定深さに到達したことを前記回折光の強度が所定強度に達したことにより認識したのち、前記エッチング液を除去するエッチング深さ制御工程と
を含むことを特徴とする、回折格子の作製方法。 - 前記エッチング液供給工程の際に、前記回折光の光軸が前記所定位置に到達したときの前記回折光の光軸上に光検出器を配置しておき、該光検出器において前記回折光が検出されたことをもって前記回折光の光軸が前記所定位置に達したことを検知することを特徴とする、請求項1に記載の回折格子の作製方法。
- 前記エッチング液供給工程の際に、前記エッチング液の供給量に対する前記液面高さの変化率がほぼゼロとなるときの前記液面高さに対応する前記回折光の光軸の位置を前記所定位置に設定することを特徴とする、請求項1または2に記載の回折格子の作製方法。
- 前記回折格子を構成する凹凸の延在方向と前記レーザ光の光軸との成す角が所定の角度に近づくように、前記被加工物の前記表面と交差する軸周りの前記被加工物の角度を調整する角度調整工程を前記エッチング液供給工程の前に更に含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回折格子の作製方法。
- 前記角度調整工程の際に、前記被加工物の前記表面に前記レーザ光を照射し、前記被加工物の前記表面からの回折光を所定位置に設置されたスクリーンに投影しながら前記回折光の像を前記スクリーン上の目印に近づけることにより前記被加工物の角度を調整することを特徴とする、請求項4に記載の回折格子の作製方法。
- 前記エッチング液供給工程の前に、前記被加工物の前記表面に紫外光を照射する工程を更に含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の回折格子の作製方法。
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CN111201589A (zh) * | 2018-05-30 | 2020-05-26 | 应用材料公司 | 通过角度蚀刻工具中的基板旋转而控制蚀刻角度 |
-
2012
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