JP2013148762A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強制初期化動作を使用しなくても、安定した書込み動作を行うことができるとともに、コントラストを向上させたパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】1フィールドに、維持期間において維持パルスを印加した後に第1の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第1の維持駆動を行うサブフィールドと、維持パルスを印加することなく第2の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第2の維持駆動を行うサブフィールドとを含み、時間的に連続する複数のフィールドで1つのフィールド群を構成するとともに、それぞれの走査電極に強制初期化波形を印加する回数を1つのフィールド群で1回とし、強制初期化波形を印加する前記走査電極においてのみ第2の維持駆動を行うサブフィールドの書込み期間において書込み動作を行う駆動方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ装置に関するものである。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が複数形成された前面基板と、複数の平行なデータ電極が形成された背面基板とを対向配置し、その間に多数の放電セルが形成されている。そして放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色および青色の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールドを複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。各サブフィールドでは、初期化動作、書込み動作および維持動作を行う。初期化動作は初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を形成する動作である。初期化動作には、直前のサブフィールドの動作にかかわらず初期化放電を発生させる強制初期化波形を印加する強制初期化動作と、直前のサブフィールドで書込み放電を行った放電セルで初期化放電を発生させる選択初期化波形を印加する選択初期化動作とがある。書込み動作は表示する画像に応じて放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する動作であり、維持動作は表示電極対に交互に維持パルスを印加して維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させる動作である。
サブフィールド法の中でも、強制初期化動作を行う回数を1フィールドに1回とし、また緩やかに変化する傾斜波形電圧を用いて強制初期化動作を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らして黒を表示する際の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)を下げ、コントラストを向上させた駆動方法が、例えば、特許文献1に開示されている。
また特許文献2には、傾斜波形電圧によるランプ放電のみで維持発光を行うことで黒の次に低い階調の輝度を低下させるサブフィールドを用いてより多くの輝度レベルの表示を可能させた駆動方法が開示されている。
特開2000−242224号公報 特開2006−184486号公報
しかしながらコントラスト向上を目的とした強制初期化放電の走査電極ライン間引き動作を行いつつ、ランプ放電のみで維持発光を行った場合、強制初期化が無い走査電極においては、続く次のサブフィールドでの書込み放電が不安定になり、特に暗い画像での画像表示品質が低下するという課題があった。
本発明はこれらの課題に鑑みなされたものであり、黒の次に低い階調の輝度を低下させつつ安定した書込み放電を実現し、高コントラストを両立した画像表示品質の高い画像表示が可能なパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、1つのフィールドは、維持期間において走査電極および維持電極に放電セルで放電を起こすための維持パルスを印加した後に第1の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第1の維持駆動を行うサブフィールドと、維持期間において走査電極および維持電極に維持パルスを印加することなく第2の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第2の維持駆動を行うサブフィールドとを含み、初期化期間に直前のサブフィールドの動作にかかわらず初期化放電を発生させる強制初期化波形を、または放電セルに初期化放電が発生しない非初期化波形を選択的に走査電極に印加する特別初期化動作を行うサブフィールドと、初期化期間に直前のサブフィールドで書込み放電を行った放電セルで初期化放電を発生させる選択初期化波形を走査電極に印加する複数の選択初期化動作を行うサブフィールドとで1つのフィールドを構成し、時間的に連続する複数のフィールドで1つのフィールド群を構成するとともに、それぞれの走査電極に強制初期化波形を印加する回数を1つの前記フィールド群で1回とし、強制初期化動作を行うサブフィールドを有するフィールドでは、強制初期化波形を印加する走査電極においてのみ第2の維持駆動を行うサブフィールドの書込み期間において書込み動作を行うことを特徴とする。この方法により、黒の次に低い階調の輝度を低下させつつ安定した放電を実現し、高コントラストを両立した画像表示品質の高い画像表示が可能なパネルの駆動方法を提供することができる。
また本発明のパネルの駆動方法では、第2のサブフィールドの次に特別初期化動作を行うサブフィールドを配置することがより高い効果を得る可能性がある。
本発明によれば、黒の次に低い階調の輝度を低下させつつ安定した放電を実現し、高コントラストを両立することができる。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの分解斜視図 同プラズマディスプレイ装置に用いるパネルの電極配列図 同プラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置の走査電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の維持電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置のデータ電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の特別セル初期化動作を行うサブフィールドの初期化期間における強制初期化波形および非初期化波形の発生パターンの一例を示す概略図
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えば垂直方向に伸びるストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。プラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって画像を表示する。それぞれのサブフィールドでは初期化動作、書込み動作および維持動作を行う。初期化動作は初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する動作である。このときの初期化動作には、それ以前の放電の有無にかかわらず放電セルで初期化放電を発生させる強制初期化動作と、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルのみで初期化放電を発生させる選択初期化動作とがある。書込み動作は、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する動作である。そして維持動作は、サブフィールド毎にあらかじめ決められた輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる動作である。また、維持期間には、走査電極および維持電極に放電セルで放電を起こすための維持パルスを印加した後に第1の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第1の維持動作期間と、維持期間において走査電極および維持電極に維持パルスを印加することなく第2の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極に印加する第2の維持動作期間とを含む。
サブフィールド構成としては、例えば、1フィールドを11のサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF11)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、(0.5(=1/2)、1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つものとする。ここでSF1の輝度重みを「0.5(=1/2)」と記しているが、「0.5(=1/2)」の値自体には厳密な意味はなく、維持パルスを表示電極対に印加するサブフィールドよりも低い階調表示を行うことを示している。
なお、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては、強制初期化動作と、放電セルに初期化放電が発生しない非初期化動作とを選択的に行う特別初期化動作を行うサブフィールド(以下、特別初期化サブフィールドと呼称する)と、他のサブフィールドの初期化期間においては選択初期化動作を行うサブフィールド(以下、選択初期化サブフィールドと呼称する)とで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させることが可能である。
そして、本実施の形態では、1フィールドを11のサブフィールド(それぞれのサブフィールドを、第1SF、第2SF、・・・、第11SFと記す)で構成し、第1SFの初期化期間では選択初期化動作を行い、第2SFの初期化期間では特別初期化動作を行い、第3SF〜第11SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第2SFにおける特別初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、維持放電を発生させない黒表示領域の輝度である黒輝度は特別初期化動作における微弱発光だけとなる。したがって、表示画像における黒輝度を低減して、コントラストを高めることが可能となる。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
まず駆動電圧波形の一例について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には走査電極SC1、走査電極SC2、維持電極SU1〜SUnおよびデータ電極D1〜Dmに印加する駆動電圧波形を示している。図3では、選択初期化動作および第2の維持動作を行うSF1、特別初期化動作および第1の維持動作を行うSF2、選択初期化動作および第1の維持動作のSF3までを示している。
第1のサブフィールドSF1の初期化期間では、データ電極D1〜Dmに電圧0(V)を印加し、維持電極SU1〜SUnには電圧Veを印加する。そして走査電極SC1〜SCnにはグランドから電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加する。すると、直前のサブフィールドにおいて維持放電を発生した放電セルで微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。またデータ電極Dkの壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。このようにして選択初期化動作が完了する。ここで電極上の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
続く第1SF1の書込み期間では、まずはデータ電極D1〜Dmに電圧0(V)を、維持電極SU1〜SUnには電圧Veを引き続き印加する。そしてまず走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。次に、1行目の走査電極SC1に電圧Vaの走査パルスを印加するとともに発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに電圧Vdの書込みパルスを印加する。するとデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の正の壁電圧が加算され放電開始電圧を超える。そしてデータ電極Dkと走査電極SC1との間で発生した放電が走査電極SC1と維持電極SU1との間に伸展して書込み放電が起こる。そして走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極と走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。
次に、2行目の走査電極SC2に電圧Vaの走査パルスを印加するとともに、発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに書込みパルスを印加する。するとデータ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間で書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、2行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。
以下、n行目の走査電極SCnに至るまで同様の書込み動作を行い、続く維持放電に必要な壁電荷を形成する。
続く第1SF1の維持期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともにデータ電極D1〜Dmはハイインピーダンス状態にして走査電極SC1〜SCnには電圧Vr2に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加する。すると書込み放電を行った放電セルでは走査電極SCiと維持電極SUiとの間で微弱な消去放電が発生し、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。また、ハイインピーダンス状態にしているデータ電極D1〜Dmはパネルを介して電圧Vr2に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加している走査電極SC1〜SCnにより電圧が緩やかに引き上げられVdまで上昇する。そして走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。また電圧Vr2は書込み放電を行った放電セルの走査電極SCiとデータ電極Dkとの間の放電開始電圧を超える電圧に設定されているため、走査電極SCiとデータ電極Dkとの間でも微弱な放電が発生してデータ電極Dk上に正の壁電圧が蓄積される。
このように、第1SF1の維持期間では走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに維持パルスを印加することなく、電圧Vr2に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加する。このようにして第1SF1の維持期間では傾斜波形電圧を用いた微弱放電を発生させるため、維持パルスを用いて階調を表示するサブフィールドよりも暗い階調を表示することができる。こうして第1SF1の維持動作を終了する。
続いて第2のサブフィールドSF2についてその動作を説明する。第2のサブフィールドSF2の初期化期間は特別初期化動作を、維持期間には第1の維持動作を行う。図3において、配置的に見て上から(1+3×N)番目(Nは整数)の走査電極SC(1+3×N)には直前のサブフィールドの動作にかかわらず放電セルに初期化放電を発生する強制初期化波形を印加し、それ以外の走査電極22には放電セルに初期化放電が発生しない非初期化波形を印加する構成を示す。
第2のサブフィールドSF2の初期化期間前半部では、まず走査電極SC(1+3×N)には、グランド辺りから緩やかに電圧Vi5まで小さくなる下りの傾斜波形電圧L0を走査電極に印加する。下りの傾斜波形電圧L0を印加する間は他の走査電極SC(2+3×N)、走査電極SC(3×N)には、電圧Vr2とグランドとの間の電位からグランド付近までゆっくり下がる電位を、維持電極SU1〜SUnには電圧Vsを印加する。
続いて、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにはそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC(1+3×N)には、所定の電圧である電圧Vi1を印加したあと、電圧Vi1から電圧Vi2に向かって緩やかに(例えば、約1.3V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「上りランプ電圧」と呼称する)L1を印加する。このとき、電圧Vi1は、維持電極SU(1+3×N)に対して放電開始電圧以下の電圧であり、電圧Vi2は維持電極SU(1+3×N)に対して放電開始電圧を超える電圧とする。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、走査電極SC(1+3×N)と維持電極SU(1+3×N)との間、および走査電極SC(1+3×N)とデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC(1+3×N)上に負の壁電圧が蓄積されるとともに、走査電極SC(1+3×N)と交差するデータ電極D1〜データ電極Dm上および維持電極SU(1+3×N)上には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
第2のサブフィールドSF2の初期化期間後半部では、走査電極SC(1+3×N)への印加電圧を電圧Vi2から電圧Vi2よりも低い電圧Vi3へ下降する。維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Veを印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加する。そして、走査電極SC(1+3×N)に、電圧Vi3から負の電圧Vi4に向かって緩やかに(例えば、約−0.5V/μsecの勾配で)下降する傾斜電圧(以下、「下りランプ電圧」と呼称する)L2を印加する。このとき、電圧Vi3は、維持電極SU(1+3×N)に対して放電開始電圧以下の電圧にし、電圧Vi4は維持電極SU(1+3×N)に対して放電開始電圧を超える電圧にする。
この間に、走査電極SC(1+3×N)と維持電極SU(1+3×N)との間、および走査電極SC(1+3×N)とデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC(1+3×N)上の負の壁電圧および維持電極SU(1+3×N)上の正の壁電圧が弱められ、走査電極SC(1+3×N)と交差するデータ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
以上の波形が、直前のサブフィールドの動作にかかわらず放電セルに初期化放電を発生する強制初期化波形であり、以上の動作が強制初期化動作である。
一方、走査電極SC(1+3×N)以外の走査電極22は、第2SFの初期化期間前半部では、所定の電圧である電圧Vi1を印加せず、0(V)のままとし、0(V)から電圧Vi2’に向かって緩やかに上昇する上りランプ電圧L1’を印加する。この上りランプ電圧L1’は、上りランプ電圧L1と同じ勾配で、上りランプ電圧L1と同じ時間だけ上昇を続けるものとする。したがって、電圧Vi2’は電圧Vi2から電圧Vi1を引いた電圧に等しい電圧となる。このとき、電圧Vi2’は維持電極23に対して放電開始電圧以下の電圧となるように各電圧および上りランプ電圧L1’を設定する。これにより、上りランプ電圧L1’を印加した放電セルでは放電は実質的に発生しない。
初期化期間後半部では、走査電極SC(1+3×N)以外の走査電極22にも、走査電極SC(1+3×N)と同様に、下りランプ電圧L2を印加する。このとき、走査電極SC(1+3×N)以外の走査電極22を有する放電セルでは、第2SFの初期化期間前半部で放電が発生していないので、初期化期間後半部でも放電は実質的に発生しない。
以上の波形が、放電セルに初期化放電が発生しない非初期化波形であり、以上の動作が非初期化動作である。
なお、本発明における強制初期化波形は、何ら上述した波形に限定されるものではない。強制初期化波形は、直前のサブフィールドの動作にかかわらず放電セルに初期化放電を発生する波形であればどのような波形であってもかまわない。また、本発明における非初期化波形も、何ら上述した波形に限定されるものではない。本実施の形態に示す非初期化波形は放電セルに初期化放電が発生しない波形の一例を示したものに過ぎず、例えば、0(V)クランプ波形等、初期化放電が発生しない波形であればどのような波形であってもかまわない。
以上により、特定の放電セルに対して強制初期化動作を行い、他の放電セルに対しては非初期化動作を行う特別初期化動作が終了する。
続く第2のサブフィールドSF2の書込み期間では、データ電極D1〜Dmに電圧0(V)を、維持電極SU1〜SUnには電圧Veを引き続き印加する。そして走査電極SC1〜SCnに電圧Vaの走査パルスを順次印加するとともに、発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに電圧Vdの書込みパルスを印加して書込み動作を行う。
そして第2のサブフィールドSF2の維持期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加するとともに走査電極SC1〜SCnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差は電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差を加算したものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。一方、書込み期間で書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化動作の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnに電圧0(V)を印加するとともに維持電極SU1〜SUnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは再び維持放電が起こり、蛍光体層35が発光する。そして維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を継続して発生させる。
そしてその後に、電圧Vr1に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加する。すると維持放電を行った放電セルでは消去放電が発生して、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。なお、データ電極Dk上には正の壁電圧が蓄積されているので走査電極SCiとデータ電極Dkとの間では放電は発生しない。こうして維持動作を終了する。
次に第3のサブフィールドSF3の初期化期間では、データ電極D1〜Dmに電圧0(V)を印加し、維持電極SU1〜SUnには電圧Veを印加する。そして走査電極SC1〜SCnにはグランドから電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下り傾斜波形電圧を印加する。すると、直前のサブフィールドSF2において維持放電を発生した放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が弱められる。またデータ電極Dk上の壁電圧の過剰な部分が放電され、書込み動作に適した壁電圧に調整される。このようにして選択初期化動作が完了する。
続く第3のサブフィールドSF3の書込み期間では、第2のサブフィールドSF2の書込み期間と同様に、維持電極SU1〜SUnには引き続き電圧Veを印加する。そして走査電極SC1〜SCnに走査パルスを順次印加するとともに、発光すべき放電セルに対応するデータ電極Dkに書込みパルスを印加して書込み動作を行う。
続く第3のサブフィールドSF3の維持期間の動作は維持パルス数を除き第2のサブフィールドSF2の維持期間の動作と同じである。すなわち走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加し、書込み期間で書込み放電を起こした放電セルで維持放電を継続して発生させる。そしてその後に、電圧Vr1に向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を走査電極SC1〜SCnに印加して、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧を弱める。
続くサブフィールドSF4〜SF11における動作は、維持パルス数を除きSF3の動作と同様である。
なお、本実施の形態においては、電圧Vi1は145(V)、電圧Vi2は360(V)、電圧Vi3は215(V)、電圧Vi4は−180(V)、電圧Vi5は−200(V)、電圧Vcは−60(V)、電圧Vaは−205(V)、電圧Vsは215(V)、電圧Vr1は215(V)、電圧Vr2は215(V)、電圧Veは150(V)、電圧Vdは60(V)である。しかしこれらの電圧値は上述した値に限定されるものではなく、パネルの放電特性やプラズマディスプレイ装置の仕様にもとづき最適に設定することが望ましい。
次に、パネル10を駆動するための駆動回路とその動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置40は、パネル10とその駆動回路とを備え、駆動回路は、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号をサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路42はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し各データ電極D1〜Dmに印加する。タイミング発生回路45は垂直および水平同期信号をもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路43は、タイミング信号にもとづいて上述した駆動電圧波形を発生し各走査電極SC1〜SCnのそれぞれに印加する。維持電極駆動回路44は、タイミング信号にもとづいて上述した駆動電圧波形を発生し維持電極SU1〜SUnに印加する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の走査電極駆動回路43の回路図である。走査電極駆動回路43は、維持パルス発生回路50と、傾斜波形電圧発生回路60と、走査パルス発生回路70とを備えている。
維持パルス発生回路50は、電力回収回路51と、スイッチング素子Q55と、スイッチング素子Q56と、スイッチング素子Q59とを有し、走査電極SC1〜SCnに印加する維持パルスを発生する。電力回収回路51は走査電極SC1〜SCnを駆動するときの電力をパネル10の走査電極SC1〜SCnから回収して再利用する。スイッチング素子Q55は走査電極SC1〜SCnを電圧Vsにクランプし、スイッチング素子Q56は走査電極SC1〜SCnを電圧0(V)にクランプする。スイッチング素子Q59は分離スイッチであり、走査電極駆動回路43を構成するスイッチング素子の寄生ダイオード等を介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。
走査パルス発生回路70は、スイッチング素子Q71H1〜Q71Hn、Q71L1〜Q71Ln、スイッチング素子Q72を有する。そして電圧Vaの電源、および走査パルス発生回路70の基準電位(図5に示した節点Aの電位)に重畳された電圧Vpの電源をもとにして走査パルスを発生し、走査電極SC1〜SCnのそれぞれに、図3に示したタイミングで走査パルスを順次印加する。なお、走査パルス発生回路70は、維持動作時には維持パルス発生回路50の出力電圧をそのまま出力する。すなわち、節点Aの電圧を走査電極SC1〜SCnへ出力する。図3の特別初期化動作を行う第2のサブフィールドの初期化期間において、走査電極SCnごとに強制初期化波形および非初期化波形を発生している。これは、スイッチング素子Q71H1〜スイッチング素子Q71Hnと、スイッチング素子Q71L1〜スイッチング素子Q71Lnとを制御することで、強制初期化動作のための電圧を印加する走査電極と、非初期化動作のための電圧を印加する走査電極とで区別し、強制初期化波形および非初期化波形を選択的に走査電極22に印加することができる。
傾斜波形電圧発生回路60は、ミラー積分回路61〜63を備え、図3に示した傾斜波形電圧を発生させる。ミラー積分回路61は、トランジスタQ61とコンデンサC61と抵抗R61とを有し、電圧Vtに向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。ミラー積分回路62は、トランジスタQ62とコンデンサC62と抵抗R62と逆流防止用のダイオードD62とを有し、電圧Vrに向かって緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を発生する。ミラー積分回路63は、トランジスタQ63とコンデンサC63と抵抗R63とを有し、電圧Vi4に向かって緩やかに低下する下り傾斜波形電圧を発生する。なおスイッチング素子Q69も分離スイッチであり、走査電極駆動回路43を構成するスイッチング素子の寄生ダイオード等を介して電流が逆流するのを防止するために設けられている。
なお、これらのスイッチング素子およびトランジスタは、MOSFETやIGBT等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。またこれらのスイッチング素子およびトランジスタは、タイミング発生回路45で発生したそれぞれのスイッチング素子およびトランジスタに対応するタイミング信号により制御される。
図6は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の維持電極駆動回路44の回路図である。維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路80と、一定電圧発生回路90とを備えている。
維持パルス発生回路80は、電力回収回路81と、スイッチング素子Q85と、スイッチング素子Q86とを有し、維持電極SU1〜SU1080に印加する維持パルスを発生する。電力回収回路81は維持電極SU1〜SU1080を駆動するときの電力を回収して再利用する。スイッチング素子Q85は維持電極SU1〜SU1080を電圧Vsにクランプし、スイッチング素子Q86は維持電極SU1〜SU1080を電圧0(V)にクランプする。
一定電圧発生回路90は、スイッチング素子Q91、Q92、逆流防止用のダイオードD91、D92を有し、維持電極SU1〜SU1080に電圧Ve1または電圧Ve2を印加する。
なお、これらのスイッチング素子は、MOSFETやIGBT等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。またこれらのスイッチング素子は、タイミング発生回路45で発生したそれぞれのスイッチング素子に対応するタイミング信号により制御される。
次に、走査電極駆動回路43および維持電極駆動回路44の動作、特に第1のサブフィールドSF1から第2のサブフィールドSF2にかけての動作について説明する。本実施の形態においては、図3に示した電圧Vi1は電圧Vpに等しく、電圧Vi2は電圧(Vt+Vp)に等しく、電圧Vi3は電圧Vsに等しく、電圧Vi5は電圧Vtに等しく、電圧Vcは電圧(Va+Vp)に等しいものとして説明する。しかしこれらの電圧は上記に限定されるものではなく、回路構成に応じて適宜設定することができる。
図7は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置40のデータ電極駆動回路42の回路図である。データ電極駆動回路42は、スイッチング素子Q91H1〜スイッチング素子Q91Hm、スイッチング素子Q91L1〜スイッチング素子Q91Lmを有する。そしてスイッチング素子Q91Ljをオンにすることでデータ電極Djに電圧0(V)を印加し、スイッチング素子Q91Hjをオンにすることでデータ電極Djに電圧Vdを印加する。
図8は、本発明の実施の形態の特別初期化動作を行うサブフィールドの初期化期間における強制初期化波形および非初期化波形の発生パターンの一例を示す概略図である。図8において、横軸はフィールドを、縦軸は走査電極22を表す。
なお、図8には、時間的に連続する3つのフィールドで1つのフィールド群を構成するとともに、配置的に連続する3本の走査電極22で1つの走査電極群を構成する例を示す。また、図8に示す例では、第2のサブフィールドSF2を上述した特別初期化動作を行う初期化期間を備えるサブフィールドとし、残りのサブフィールド(例えば、第1のサブフィールドSF1、第3のサブフィールドSF3〜第11のサブフィールドSF11)を、上述した選択初期化動作を行うサブフィールドとする。さらに、図8に示す例では、第1のサブフィールドSF1を上述した第2の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドとし、残りのサブフィールド(例えば、第2SF〜第11SF)を、上述した第1の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドとする。
そして、図8に示す白い四角い枠は、第2のサブフィールドSF2の初期化期間において強制初期化動作を行うことを表し、灰色の四角い枠は、第2のサブフィールドSF2の初期化期間において上述した非初期化動作を行うことを表す。
さらに、四角い枠の「○」は、第1のサブフィールドSF1を上述した第2の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドでの自由な書込みを行う事を許容し、四角い枠の「×」は、第1のサブフィールドSF1を上述した第2の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドでの自由な書込みを行う事を禁止することを表す。
以下、1つの走査電極群を構成する走査電極SCi〜走査電極SCi+2、および1つのフィールド群を構成するjフィールド〜j+2フィールドを例に挙げて説明を行う(iもjも正の整数)。
まず、jフィールドの第1のサブフィールドSF1では、走査電極SCiに自由な書込みを行う事を許容し、残りの走査電極SCi+1と走査電極SCi+2には自由な書込みを行う事を禁止する。そして第2のサブフィールドSF2では、初期化期間に走査電極SCiに強制初期化動作の波形を印加し、残りの走査電極SCi+1と走査電極SCi+2には非初期化動作の波形を印加する。
続くj+1フィールドの第1のサブフィールドSF1では、走査電極SCi+1に自由な書込みを行う事を許容し、残りの走査電極SCiと走査電極SCi+2には自由な書込みを行う事を禁止する。そして第2のサブフィールドSF2では、初期化期間に走査電極SCi+1に強制初期化動作の波形を印加し、残りの走査電極SCiと走査電極SCi+2には非初期化動作の波形を印加する。
続くj+2フィールドの第1のサブフィールドSF1では、走査電極SCi+2に自由な書込みを行う事を許容し、残りの走査電極SCiと走査電極SCi+1には自由な書込みを行う事を禁止する。そして第2のサブフィールドSF2では、初期化期間に走査電極SCi+2に強制初期化動作の波形を印加し、残りの走査電極SCiと走査電極SCi+1には非初期化動作の波形を印加する。
こうして、1つの走査電極群における1つのフィールド群の動作を終了する。他の走査電極群に対しても、上述と同様の動作を行い、これ以降においても、各フィールド群で上述と同様の動作を繰り返す。
このように、本実施の形態では、各放電セルで強制初期化動作を行う回数が、1つのフィールド群(図8に示す例では、3フィールド)でそれぞれ1回となるように強制初期化動作のための波形および非初期化動作のための波形を選択的に発生してパネル10を駆動する。
これにより、フィールド毎に全ての放電セルで強制初期化動作を行う構成と比較して、各放電セルで強制初期化動作を行う頻度を低減(図8に示す例では、3分の1に低減)することができるので、表示画像の黒輝度を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、1つの特別初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールドにおいて、強制初期化動作のための波形を印加する走査電極22の数を、1つの走査電極群で1本となるように強制初期化動作のための波形および非初期化動作のための波形を選択的に発生してパネル10を駆動する。
図8に示す例では、例えば走査電極SCi〜走査電極SCi+2からなる走査電極群に関しては、強制初期化動作の波形を印加する走査電極22を、jフィールドでは走査電極SCiとし、j+1フィールドでは走査電極SCi+1とし、j+2フィールドでは走査電極SCi+2とする。
これにより、強制初期化動作を行う放電セルを各フィールドに分散することができる。すなわち、特別初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールドの初期化期間に生じる輝度を、パネル10の全放電セルで一斉に強制初期化動作を行うときに生じる輝度と比較して、低減することができる。
このように本実施の形態においては、第2のサブフィールドSF2で強制初期化動作を行う走査電極22においてのみその前の第1のサブフィールドSF1での書込み動作を行い、第2のサブフィールドSF2で非初期化動作である走査電極22においては、その前の第1のサブフィールドSF1での書込み動作を行わない。その理由は以下に説明する。
第2の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドではその維持期間において強放電を発生させず暗い輝度を実現する事ができるが、その後の書込み動作が不安定になってしまう為に書込み前の初期化期間において強制初期化動作を行わなければ安定した書込み放電を行う事が出来ない。そこで本実施の形態では、第2の維持動作を行う維持期間を有するサブフィールドである第1のサブフィールドSF1に続く第2のサブフィールドSF2に強制初期化動作がある場合にのみ第1のサブフィールドSF1での書込みを行うようにする。このようにすることで、第2のサブフィールドSF2が非初期化動作である走査電極22において第1のサブフィールドSF1で書込み動作を行わない為、第2の維持放電の形態での放電が発生せず、強制初期化動作を行わなくても次に安定して書込み動作を行う事ができるようになる。
このような駆動回路を用いて、図3に示したパネルの駆動電圧波形を発生させることができる。しかし図4〜図8に示した駆動回路は一例であって、本発明がこれらの駆動回路の回路構成に限定されるものではない。
以上のように本実施の形態のパネルの駆動方法では、上述の条件を満たす走査パルスを走査電極に印加することで、強制初期化動作を使用しなくても、安定した書込み動作を行うことができるとともに、コントラストを向上させたパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することできる。
なお、本実施の形態において示した具体的な数値等は単に一例を示したに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等にあわせて最適に設定することが望ましい。
本発明は、黒の次に低い階調の輝度を低下させて、画像表示品質の高い画像表示が可能であり、パネルの駆動方法およびそれを用いたプラズマディスプレイ装置として有用である。
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
40 プラズマディスプレイ装置
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
50 維持パルス発生回路
51 電力回収回路
60 傾斜波形電圧発生回路
61,62,63 ミラー積分回路
70 走査パルス発生回路

Claims (2)

  1. 初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを複数用いて1つのフィールドを構成し、走査電極と維持電極とデータ電極とを有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記1つのフィールドは、維持期間において前記走査電極および前記維持電極に前記放電セルで放電を起こすための維持パルスを印加した後に第1の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加する第1の維持駆動を行うサブフィールドと、維持期間において前記走査電極および前記維持電極に前記維持パルスを印加することなく第2の電圧まで上昇する上り傾斜波形電圧を前記走査電極に印加する第2の維持駆動を行うサブフィールドとを含み、
    前記初期化期間に直前のサブフィールドの動作にかかわらず初期化放電を発生させる強制初期化波形を、または放電セルに初期化放電が発生しない非初期化波形を選択的に前記走査電極に印加する特別初期化動作を行うサブフィールドと、前記初期化期間に前記非初期化波形を前記走査電極に印加する複数の選択初期化動作を行うサブフィールドとで1つのフィールドを構成し、
    時間的に連続する複数の前記フィールドで1つのフィールド群を構成するとともに、それぞれの前記走査電極に前記強制初期化波形を印加する回数を1つの前記フィールド群で1回とし、
    前記強制初期化動作を行うサブフィールドを有するフィールドでは、前記強制初期化波形を印加する前記走査電極においてのみ前記第2の維持駆動を行うサブフィールドの書込み期間において書込み動作を行う
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記第2の維持駆動を行うサブフィールドの次に前記特別初期化サブフィールドを含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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