JP2013148643A - サンプリング周波数変換装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多原色ディスプレイに高精細の画像信号をサンプリング周波数変換して表示する際に、擬似色妨害が少なく、高解像度の画像信号を表示することができるサンプリング周波数変換装置を提供する。
【解決手段】多原色ディスプレイ14は、R,G,Bの各サブピクセルとC,M,Yの各サブピクセルとが垂直方向に補色関係の組となって水平方向に配列されている。入力される輝度信号Lと色差信号U,Vは画素数が多原色ディスプレイ14の画素数より多い。2次元低域通過フィルタ1は輝度信号Lの斜め方向を抑圧する。サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は、斜め方向を抑圧された輝度信号Lのサンプリング周波数を、多原色ディスプレイ14のサブピクセルレートにサンプリング周波数変換する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤(R),緑(G),青(B)の第1の3原色のサブピクセルと、シアン(C),マゼンタ(M),黄(Y)の第2の3原色のサブピクセルとよりなる6原色のサブピクセルによって1画素を構成する多原色ディスプレイに、この多原色ディスプレイが有する画素数よりも多い画素数の画像信号を入力して表示させる際に入力画像信号のサンプリング周波数を変換するサンプリング周波数変換装置及び方法に関する。
複数の画素をマトリクス状に配列させた液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。この種のディスプレイでは、R,G,Bの3原色の発光素子をそれぞれサブピクセルとし、3原色の発光素子で1画素(1ピクセル)を構成するのが一般的である。近年になって、R,G,Bの第1の3原色のサブピクセルにC,M,Yの第2の3原色のサブピクセルを加えた6原色のサブピクセルによって1画素を構成する多原色ディスプレイが登場している。多原色ディスプレイでは、再現できる色域をR,G,Bの3原色のみを用いた場合よりも広げることができる。
一方、信号源となるカメラによって撮像される画像信号の画素数は近年増大する傾向にある。HDTVの標準画素数は水平1920画素、垂直1080画素である。水平3840画素、垂直2160画素とした4K2Kと称される高精細の画像信号や、水平7680画素、垂直4320画素とした8K4Kと称されるさらに高精細の画像信号が登場している。通常のいわゆるフルHDのディスプレイは水平1920画素、垂直1080画素を有し、HDTVの画像信号を表示することができる。4K2Kや8K4Kの高精細の画像信号をフルHDのディスプレイに表示するには、画像信号のサンプリング周波数を変換することが必要となる。
上記のように、多原色ディスプレイが登場していることから、多原色ディスプレイが有する画素数よりも多い画素数の画像信号を入力して表示させる場合が発生する。この場合には、入力画像信号のサンプリング周波数を変換し、入力画像信号に基づいて、R,G,Bの第1の3原色のサブピクセルとC,M,Yの第2の3原色のサブピクセルとのそれぞれに各原色信号を表示させる。
上記のように、多原色ディスプレイが登場していることから、多原色ディスプレイが有する画素数よりも多い画素数の画像信号を入力して表示させる場合が発生する。この場合には、入力画像信号のサンプリング周波数を変換し、入力画像信号に基づいて、R,G,Bの第1の3原色のサブピクセルとC,M,Yの第2の3原色のサブピクセルとのそれぞれに入力画像信号の輝度信号を表示させる。本技術は、サブピクセルを活用して高精細化を図る技術であり、R,G,B,C,M,Yの各サブピクセルを輝度信号の1画素とみなすことで高精細画像を再現する技術である。
特開2005−316392号公報
画像信号をサブピクセルへサンプリング周波数変換すると、擬似色妨害が発生する場合がある。そこで、擬似色妨害を極力抑制することが求められる。また、画像信号のサンプリング周波数を変換することによりディスプレイで表示される画素数が減少し、解像度が低下する。そこで、解像度の低下を極力抑えることが求められる。多原色ディスプレイに高精細の画像信号をサンプリング周波数変換して表示する際に、擬似色妨害が少なく、高解像度の画像信号を表示することができるサンプリング周波数変換装置及び方法の登場が望まれている。
本発明はこのようなう要望に対応するため、多原色ディスプレイに高精細の画像信号をサンプリング周波数変換して表示する際に、擬似色妨害が少なく、高解像度の画像信号を表示することができるサンプリング周波数変換装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、第1の3原色の各サブピクセル(SPX)が第1の方向に順次配列され、前記第1の方向と直交する第2の方向に前記第1の3原色の各サブピクセルと隣接して、第2の3原色の各サブピクセルが前記第1の方向に順次配列され、前記第1の3原色の各サブピクセルと前記第2の3原色の各サブピクセルとが前記第2の方向に互いに補色関係にある色のサブピクセルの組となるように配置され、第1の3原色の各サブピクセルの1組と前記第2の3原色の各サブピクセルの1組とでそれぞれ画素(PX)を構成する多原色ディスプレイ(14)に表示する画像信号のサンプリング周波数を変換するサンプリング周波数変換装置であり、前記画像信号は、前記第1の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第1の方向の画素数より多い画素数を有し、前記第2の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第2の方向の画素数より多い画素数を有し、前記画像信号の斜め方向を抑圧する第1の2次元低域通過フィルタ(1)と、前記2次元低域通過フィルタによって斜め方向を抑圧された前記画像信号のサンプリング周波数を、前記多原色ディスプレイのサブピクセルレートにサンプリング周波数変換するサブピクセルレートサンプリング周波数変換部(5)とを備えることを特徴とするサンプリング周波数変換装置を提供する。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記画像信号は輝度信号(L)と一対の色差信号(U,V)とを含み、前記第1の2次元低域通過フィルタは、前記輝度信号の斜め方向を抑圧し、前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部は、前記輝度信号のサンプリング周波数を変換することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部より出力された前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号それぞれのゲインを調整して、高域成分のホワイトバランスを調整する高域ホワイトバランス調整部(9)をさらに備えることが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記輝度信号の空間周波数0を含む低域成分を通過させる第2の2次元低域通過フィルタ(2)と、前記第1の2次元低域通過フィルタの出力信号より前記第2の2次元低域通過フィルタの出力信号を減算する減算器(4)とをさらに備え、前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部は、前記減算器の出力信号のサンプリング周波数を変換することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記第2の2次元低域通過フィルタの出力信号を前記多原色ディスプレイの画素レートでサンプリング周波数変換する第1の画素レートサンプリング周波数変換部(6)と、前記高域ホワイトバランス調整部の出力信号と前記第1の画素レートサンプリング周波数変換部の出力信号とを加算する加算器(10)とをさらに備えることが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記一対の色差信号の振幅が所定のレベルを超えるとき前記一対の色差信号の前記第2の方向の帯域を制限する振幅適応フィルタ(3)をさらに備えることが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記振幅適応フィルタは、前記一対の色差信号を前記第2の方向のサブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限するサブピクセルレートフィルタ(31,34)と、前記一対の色差信号を前記第2の方向において画素レートで再現できる帯域に帯域制限する画素レートフィルタ(32,35)と、前記一対の色差信号の振幅が第1の値以下のとき前記サブピクセルレートフィルタの出力のみを選択する値とし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値より大きい第2の値以上のとき前記画素レートフィルタの出力のみを選択する値とし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値と前記第2の値との間のとき振幅が大きくなるに従って前記サブピクセルレートフィルタの出力を減らして前記画素レート垂直フィルタの出力を増やすような値の振幅適応信号を生成する振幅適応信号生成器(33)と、前記振幅適応信号に応じて、前記サブピクセルレートフィルタの出力と前記画素レートフィルタの出力とを混合する混合器(36,37)とを有することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換装置において、前記加算器の出力信号を前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号とに分離するデマルチプレクサ(11)と、前記振幅適応フィルタより出力された前記一対の色差信号を、前記第1の方向において画素レートにサンプリング周波数変換する第2及び第3の画素レートサンプリング周波数変換部(7,8)と、前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号及び前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と、前記第2及び第3の画素レートサンプリング周波数変換部より出力された前記一対の色差信号とを用いて、第1及び第2の3原色信号を生成するマトリクス変換部(12)とをさらに備えることが好ましい。
また、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、第1の3原色の各サブピクセル(SPX)が第1の方向に順次配列され、前記第1の方向と直交する第2の方向に前記第1の3原色の各サブピクセルと隣接して、第2の3原色の各サブピクセルが前記第1の方向に順次配列され、前記第1の3原色の各サブピクセルと前記第2の3原色の各サブピクセルとが前記第2の方向に互いに補色関係にある色のサブピクセルの組となるように配置され、第1の3原色の各サブピクセルの1組と前記第2の3原色の各サブピクセルの1組とでそれぞれ画素(PX)を構成する多原色ディスプレイ(14)に表示する画像信号のサンプリング周波数を変換する際に用いるサンプリング周波数変換方法であり、前記画像信号は、前記第1の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第1の方向の画素数より多い画素数を有し、前記第2の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第2の方向の画素数より多い画素数を有し、前記画像信号の斜め方向を抑圧し、斜め方向を抑圧した前記画像信号のサンプリング周波数を、前記多原色ディスプレイのサブピクセルレートにサンプリング周波数変換するする第1の2次元低域通過フィルタとことを特徴とするサンプリング周波数変換方法を提供する。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記画像信号は輝度信号と一対の色差信号とを含み、前記輝度信号の斜め方向を抑圧し、前記輝度信号のサンプリング周波数を変換することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記輝度信号のサンプリング周波数を変換した後に、前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号それぞれのゲインを調整して、高域成分のホワイトバランスを調整することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記輝度信号の空間周波数0を含む低域成分を通過させ、斜め方向を抑圧した前記輝度信号より前記低域成分を減算し、減算した結果の輝度信号のサンプリング周波数を変換することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記低域成分を前記多原色ディスプレイの画素レートでサンプリング周波数変換し、高域成分のホワイトバランスを調整した輝度信号と前記低域成分をサンプリング周波数変換した信号とを加算することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記一対の色差信号の振幅が所定のレベルを超えるとき前記一対の色差信号の前記第2の方向の帯域を制限することが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記一対の色差信号を前記第2の方向のサブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限し、前記一対の色差信号を前記第2の方向において画素レートで再現できる帯域に帯域制限し、前記一対の色差信号の振幅に応じて振幅適応信号を生成し、前記振幅適応信号に基づいて、前記一対の色差信号を、前記一対の色差信号の振幅が第1の値以下のとき前記サブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限した信号のみとし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値より大きい第2の値以上のとき前記画素レートで再現できる帯域に帯域制限した信号のみとし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値と前記第2の値との間のとき振幅が大きくなるに従って前記サブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限した信号を減らして前記画素レートで再現できる帯域に帯域制限した信号を増やすような混合信号とすることが好ましい。
上記のサンプリング周波数変換方法において、前記高域成分のホワイトバランスを調整した輝度信号と前記低域成分をサンプリング周波数変換した信号とを加算した信号を前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号とに分離し、帯域を制限した前記一対の色差信号を、前記第1の方向において画素レートにサンプリング周波数変換し、前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号及び前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と、サンプリング周波数変換した前記一対の色差信号とを用いて、第1及び第2の3原色信号を生成することが好ましい。
本発明のサンプリング周波数変換装置及び方法によれば、多原色ディスプレイに高精細の画像信号をサンプリング周波数変換して表示する際に、擬似色妨害が少なく、高解像度の画像信号を表示することができる。
本発明のサンプリング周波数変換装置の一実施形態を示すブロック図である。 図1中の多原色ディスプレイ14の構成例を示す部分平面図である。 図1中の多原色ディスプレイ14の画素数に対する空間周波数特性を示す特性図である。 一実施形態の動作を説明するための輝度信号の空間周波数特性を示す特性図である。 図1中の2次元低域通過フィルタ1のフィルタ特性の例を示す特性図である。 サブピクセル単位での垂直,水平,斜め方向の最高繰り返し周波数の画像の例を示す図である。 xy色度図である。 一実施形態において入力される画像信号の空間周波数特性を示す特性図である。 図1中の多原色ディスプレイ14のサブピクセルに対する空間周波数特性を示す特性図である。 図1中のサブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における水平周波数変換動作を周波数領域にて説明するための図である。 図1中のサブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における水平周波数変換動作を時間領域にて説明するための図である。 図1中のサブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における垂直周波数変換動作を周波数領域にて説明するための図である。 図1中の高域ホワイトバランス調整部9の具体的な構成例を示すブロック図である。 一実施形態の動作を説明するための色差信号の空間周波数特性を示す特性図である。 図1中の振幅適応垂直フィルタ3の具体的な構成例を示すブロック図である。 図1中の振幅適応垂直フィルタ3で用いる振幅適応信号を説明するための図である。 図1中のマトリクス変換部12の具体的な構成例を示すブロック図である。 図17のマトリクス変換部12の動作を説明するための図である。
以下、本発明のサンプリング周波数変換装置及び方法の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1において、2次元通過フィルタ1,2には、輝度信号Lが入力される。振幅適応垂直フィルタ3には、色差信号U,Vが入力される。一般的に、NSTC信号等の標準信号(SD信号)では、色差信号(B−L)がCbと称され、色差信号(R−L)がCrと称される。一般的に、高精細信号(HD信号)では、色差信号(B−L)がPbと称され、色差信号(R−L)がPrと称される。色差信号(B−L)に相当する色差信号をU、色差信号(R−L)に相当する色差信号をVと称することとする。
入力される画像信号(輝度信号L及び色差信号U,V)は、入力される画像信号を表示する多原色ディスプレイ14が有する水平画素数及び垂直画素数よりもそれぞれ多い水平画素数及び垂直画素数を有する。入力される画像信号は例えば4K2Kまたは8K4Kの高精細信号である。本実施形態では4K2Kの水平3840画素、垂直2160画素の画像信号が入力される場合を例として説明する。
輝度信号L及び色差信号U,Vは、後述するサンプリング周波数変換及びマトリクス変換等の種々の処理を経て、アスペクト比16:9の多原色ディスプレイ14に表示される。多原色ディスプレイ14は、R,G,Bの第1の3原色のサブピクセルにC,M,Yの第2の3原色のサブピクセルを加えた6原色のサブピクセルによって1画素を構成する6原色のディスプレイである。一例として、図2に示すように、水平方向(第1の方向)の第1,第3,第5…の奇数ラインにR,G,Bの各サブピクセルSPXが配列され、第2,第4,第6…の偶数ラインにC,M,Yの各サブピクセルSPXが配列されている。
R,G,B,C,M,Yの6つのサブピクセルSPXで1つの画素PXとなる。多原色ディスプレイ14はフルHDのディスプレイであり、水平1920画素、垂直1080画素を有する。水平方向では1つの画素PXが3つのサブピクセルSPXを有し、垂直方向(第2の方向)では1つの画素PXが2つのサブピクセルSPXを有するので、多原色ディスプレイ14は、水平5760サブピクセル、垂直2160サブピクセルを有することになる。
なお、多原色ディスプレイ14のR,G,B,C,M,Yの水平方向及び垂直方向の配列は図2に限定されるものではない。互いに補色関係にあるRとCのサブピクセルSPXの組、GとMのサブピクセルSPXの組、BとYのサブピクセルSPXの組は固定であり、これらの組の水平方向の順番は任意である。また、図2とは逆に、奇数ラインにC,M,Yの各サブピクセルSPXを配列し、偶数ラインにR,G,Bの各サブピクセルSPXを配列してもよい。
多原色ディスプレイ14の空間周波数特性を平面上に描くと、図3のようになる。図3では、横軸を水平空間周波数、縦軸を垂直空間周波数としている。水平及び垂直空間周波数の単位はcpH(cycle per Height)である。cpHは、画面高に対する画像の繰り返しサイクル数を示す。水平空間周波数については画面高と同じ長さを水平方向の幅として当てはめたときのサイクル数を示している。図3において、●は搬送波のサンプリング周波数であり、角を落とした正方形は多原色ディスプレイ14が再現できる帯域である画像のスペクトル成分を示している。ベースバンドの帯域(即ち、サンプリング周波数)に対するナイキスト周波数は、水平垂直共に540cpHとなる。
図1において、2次元低域通過フィルタ1は、水平及び垂直成分を通過させ、斜め方向を抑圧する特性を有している。図4(A)は、入力された輝度信号Lの空間周波数特性を有している。2次元低域通過フィルタ1を通過した後の輝度信号Lの空間周波数特性は、例えば図4(B)となる。図5(A)は、2次元低域通過フィルタ1のフィルタ特性の例を鳥瞰図にて示しており、図5(B)は等高線図にて示している。2次元低域通過フィルタ2は、水平及び垂直方向共に540cpH以下で空間周波数0を含む狭帯域な特性を有し、低域成分を通過させる。2次元低域通過フィルタ2を通過した後の輝度信号Lの空間周波数特性は、例えば図4(C)となる。
減算器4は、2次元低域通過フィルタ1の出力信号から2次元低域通過フィルタ2の出力信号を減算する。減算器4より出力された輝度信号Lの空間周波数特性は、図4(D)となる。減算器4より出力された輝度信号Lは、2次元低域通過フィルタ1によって斜め方向が抑圧され、2次元低域通過フィルタ2を通過した低域成分が除かれることによって540cpH以下の所定の空間周波数以下の帯域が抑圧されている。
ここで、斜め方向を抑圧する理由について説明する。図6(A)は、サブピクセル単位での水平方向の最高繰り返し周波数の画像の例である縦縞模様を示している。R,G,B,C,M,Yと表記しているサブピクセルSPXが強く発光している部分、ハッチングを付したサブピクセルSPXが黒または弱く発光している部分である。縦線は、R,Cが縦方向に繰り返す線と、B,Yが縦方向に繰り返す線と、G,Mが縦方向に繰り返す線の3種類となる。
図6(B),(C)は、サブピクセル単位での垂直方向の最高繰り返し周波数の画像の例である横縞模様を示している。図6(B)の例では、R,G,BのラインのサブピクセルSPXが強く発光しており、C,M,YのラインのサブピクセルSPXが黒または弱く発光している。図6(C)の例では、C,M,YのラインのサブピクセルSPXが強く発光し、R,G,BのラインのサブピクセルSPXが黒または弱く発光している。
図6(A)〜(C)が視覚的にどのように見えるかについて図7のxy色度図を用いて説明する。図7のxy色度図において、●で示すR,G,Bと□で示す基準白色点Wの各色度点はITU−R BT.709(HDTV)の規格に基づいている。C,M,Yの各色度点も●で示している。Cの色度点はRとWを結ぶ直線の延長線上に位置し、Mの色度点はGとWを結ぶ直線の延長線上に位置し、Yの色度点はBとWを結ぶ直線の延長線上に位置する。
RとCとの中間、GとMとの中間、YとBとの中間はそれぞれ○で示す位置にある。これらの○の位置は基準白色点Wの近傍に位置しているので、図6(A)の場合には、白色(無彩色)またはそれに近い淡い色として知覚されることになる。図6(B)の場合にもR,G,Bの第1の3原色またはC,M,Yの第2の3原色が混合されるので、白色またはそれに近い淡い色として知覚されることになる。従って、図6(A)の縦縞模様や図6(B),(C)の横縞模様の場合には、擬似色として認識されることはほとんどなく、擬似色妨害が問題となることは少ない。
図6(D)は、サブピクセル単位での斜め方向の最高繰り返し周波数の画像の例であるさいころの5の目のような配置である5点形(quincunx)を示している。図6(D)の場合には、1つの画素PX内はG,C,Yの組やR,M,Bの組となり、図7より明らかなように白色またはそれに近い淡い色としては知覚されない。Y,R,Mを組として見た場合も同様である。従って、図6(D)の場合には擬似色妨害の発生が避けられない。そこで、本実施形態では、斜め方向を抑圧する特性を有する2次元低域通過フィルタ1を用いて斜め方向を抑圧し、擬似色妨害を低減させている。
多原色ディスプレイ14はアスペクト比16:9で、水平1920画素、垂直1080画素であるので、正方画素となる。斜め45度方向に再現できる空間周波数帯域は水平方向及び垂直方向に再現できる空間周波数帯域と比較して約1.4倍広い。従って、2次元低域通過フィルタ1を用いて斜め方向を抑圧しても問題とはならない。
ところで、図7より分かるように、広色域化の規格である規格xvYCC(登録商標,Extended-gamut YCC Color Space for Video Applications)では、RGBの三角形よりも外側の色をCMYの3原色で再現することが可能である。従って、6原色のディスプレイである多原色ディスプレイ14では、広色域化を実現することができる。
図1に戻り、減算器4より出力された輝度信号Lは、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5に入力される。図8は入力される画像信号の空間周波数特性を示している。ナイキスト周波数は水平垂直共に1080cpH、サンプリング周波数は水平垂直共に2160cpHである。この空間周波数を有する画像信号を図3に示す空間周波数を有する多原色ディスプレイ14に表示させるために、一般的な手法である、画素数を水平1920画素、垂直1080画素に変換したとすれば、画像の540cpH以上のスペクトル成分が折り返す。従って、画素数変換時に540cpH以上を抑圧しなければならず、解像度が大幅に低下してしまう。
そこで本実施形態においては、変換画像の解像度を高くするために、水平3840画素、垂直2160画素の画像信号を多原色ディスプレイ14のサブピクセル数に変換するという手法を採用する。多原色ディスプレイ14のサブピクセルSPXを画素PXと同様に考えた場合、空間周波数の特性は図9となる。水平方向のサブピクセル数は水平の画素数の3倍であるので、水平空間周波数は3240cpHとなり、垂直方向のサブピクセル数は垂直の画素数の2倍であるので、垂直空間周波数は2160cpHとなる。
画像を再現できるナイキスト周波数は、水平方向で1620cpH、垂直方向で1080cpHとなる。変換後の画像信号は図8に示す入力画像信号の空間周波数と比較して、垂直方向では1080cpHで同じであり、水平方向では1080cpHを上回る1620cpHであるため、空間周波数帯域を削減することなく再現できることになる。
サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は、入力される輝度信号Lの水平サンプリング周波数2160cpHを多原色ディスプレイ14の水平サブピクセルサンプリング周波数3240cpHに変換する。サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5より出力された輝度信号Lの空間周波数特性は、図4(E)となる。
図10を用いて、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における水平周波数変換の動作について説明する。図10は水平周波数変換の過程を周波数領域で示している。図10(A)は、図3で説明した多原色ディスプレイ14の空間周波数における水平空間周波数を周波数領域で示している。画素数である1080cpHに搬送波Caが位置している。実際には2160cpH,3240cpH…とスペクトルが同様に繰り返すが、図示を省略して、破線矢印にて繰り返すことを示している。サブピクセル数に相当する搬送波Ccは3240cpHに位置している。
図10(B)は、図8で説明した入力される画像信号の空間周波数における水平空間周波数を周波数領域で示している。画素数である2160cpHに搬送波Cbが位置している。図10(A)と同様にスペクトルが繰り返すことを破線矢印にて示している。サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は、搬送波Cbを搬送波Ccにサンプリング周波数変換する。
そこで、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は、まず、図10(C)に示すように、搬送波Cbを、2160cpHと3240cpHとの最小公倍数である6480cpHに変換し、不要なスペクトル成分を抑圧して搬送波Cdとする。次に、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は、搬送波Cdから画素を1/2に間引いて図10(D)に示す搬送波Ccとする。図10(D)は、水平サブピクセルサンプリング周波数に変換されたスペクトルである。
図11を用いて、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における水平周波数変換の動作についてさらに説明する。図11は水平周波数変換の過程を時間領域で示している。図11(A)〜(D)は図10(A)〜(D)にそれぞれ対応している。上向き矢印は画素またはサブピクセルのデータが位置する時間的な位置を示しており、それぞれの位置が位相となる。図11(A)は多原色ディスプレイ14の水平方向の画素データの位相を示しており、1周期は1080cpHである。図11(B)は入力される画像信号の水平方向の画素データの位相を示しており、1周期は2160cpHである。
図11(A)をサブピクセルで表すと図11(D)となり、1周期は3240cpHである。図11(B)の1周期2160cpHと図11(D)の1周期3240cpHとの最小公倍数である1周期6480cpHは、図11(C)となる。サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5は15タップのデジタル内挿フィルタを有しており、内挿フィルタには一例として図11(E)に示すような係数が設定されている。図11(B)のデータが図11(E)に示す内挿フィルタによる内挿処理によって、図11(C)のデータとなる。
図11(E)に3段で示している内挿フィルタの丸0から丸7で示す係数は数字が同じであれば同じ係数値である。この内挿フィルタは、丸0の係数を中心に左右対称の直線位相のフィルタである。図11(C)のデータのうち、サブピクセルのデータとして必要な位相のデータを抽出したのが、図11(C)を1/2に間引いた図11(D)のデータである。最終的に必要なデータの周期と位相は図11(D)であるので、内挿フィルタで演算するのは必要な位相のデータのみよく、×にて示す不要な位相のデータを演算する必要はない。ここでは理解を容易にするために、図11(B)のデータを3倍にした図11(C)を示しているが、実際には間引かれる位相のデータを内挿フィルタで演算しなくてよい。
最上段の係数の丸0で示す係数に対応した位置のBに相当する位置のデータを生成する際には、図11(B)のデータのうち、丸7,丸4,丸1,丸2,丸5で示す係数に対応した位置のデータにそれぞれの係数を乗じて加算した値とする。中央の段の係数の丸0で示す係数に対応した位置のRに相当する位置のデータを生成する際には、図11(B)のデータのうち、丸6,丸3,丸0,丸3,丸6で示す係数に対応した位置のデータにそれぞれの係数を乗じて加算した値とする。最下段の係数の丸0で示す係数に対応した位置のGに相当する位置のデータを生成する際には、図11で(B)のデータのうち、丸5,丸2,丸1,丸4,丸7で示す係数に対応した位置のデータにそれぞれの係数を乗じて加算した値とする。
このように、図11(D)に示すデータは、生成するデータのそれぞれの位相に応じて内挿フィルタの丸0から丸7で示す係数を適宜に選択して、図11(B)の複数のデータと選択した係数とを乗じて加算することによって順次生成することができる。これはポリフェーズフィルタと呼ばれる処理であり、最小限の演算で図11(D)に示すデータを得ることができる。なお、図11(D)に示すR,G,BはR,G,BのサブピクセルSPXに相当する位置の位相ということである。C,M,YのサブピクセルSPXに相当する位置でも同様である。以上のようにして、R,G,BまたはC,M,YのサブピクセルSPXに相当する高精細信号の輝度信号Lへと変換されることになる。
次に、図12を用いて、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5における垂直周波数についての動作について説明する。図12(A)は、図3で説明した多原色ディスプレイ14の空間周波数における垂直空間周波数を周波数領域で示している。サンプリング周波数の1080cpHに搬送波Ceが位置している。スペクトルが繰り返すことを破線矢印にて示している。サブピクセル数に相当する搬送波Cfは2160cpHに位置している。図12(B)は、図8で説明した入力される画像信号の空間周波数における垂直空間周波数を周波数領域で示している。2160cpHに搬送波Cgが位置している。
搬送波Cfと搬送波Cgとが一致しているので、垂直周波数についてはサンプリング周波数を変換する必要はなく、高精細信号の画素をそのまま多原色ディスプレイ14の垂直方向のサブピクセルに割り当てる。従って、高解像度が得られることになる。
以上のようにしてサブピクセルレートサンプリング周波数変換部5においてサンプリング周波数が変換された輝度信号Lの空間周波数特性は、図4(E)となる。水平サブピクセルサンプリング周波数は3240cpHであるので、ナイキスト周波数が1620cpHとなる。
図1において、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5より出力された輝度信号Lは、高域ホワイトバランス調整部9に入力される。高域ホワイトバランス調整部9は、図6(A)のような水平の高域成分を有する画像のRとC、BとY、GとMの明るさのバランスを補正して、ホワイトバランスを調整する。また、高域ホワイトバランス調整部9は、図6(B),(C)のような垂直の高域成分を有する画像において、図6(B)に示すR,G,Bの横線と図6(C)に示すC,M,Yの横線との明るさを補正して、ホワイトバランスを調整する。
図13を用いて高域ホワイトバランス調整部9の具体的な構成例について説明する。サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5より出力される輝度信号Lのうち、R,G,B,C,M,Yそれぞれのサブピクセルに対応する輝度信号Lを、Lr,Lg,Lb,Lc,Lm,Lyとする。係数選択器91には輝度信号Lr,Lg,Lbに乗算する係数Kr,Kg,Kbが入力され、係数Kr,Kg,Kbのいずれかを選択する。係数選択器92には輝度信号Lc,Lm,Lyに乗算する係数Kc,Km,Kyが入力され、係数Kc,Km,Kyのいずれかを選択する。係数選択器93は、係数選択器91より出力された係数と係数選択器92より出力された係数とを選択する。
乗算器94は、入力された輝度信号Lr,Lg,Lb,Lc,Lm,Lyに係数選択器93より出力された係数を乗算して出力する。輝度信号Lr,Lg,Lbはサブピクセル単位で順次切り替わる。輝度信号Lr,Lg,Lbと輝度信号Lc,Lm,Lyとは1水平周期毎に交互に切り替わる。係数選択器91〜93は入力された輝度信号に応じた係数を選択する。よって、乗算器94は、入力された輝度信号に対して、入力された輝度信号に応じた係数を乗算する。係数Kr,Kg,Kb,Kc,Km,Kyを適宜に設定すれば、輝度信号Lr,Lg,Lb,Lc,Lm,Lyのゲインを個別に調整することができる。
さらに、垂直方向のRとC、BとY、GとM間の水平高域成分に対するホワイトバランスの係数と、水平方向のR,G,BとC,M,Y間の垂直成分に対するホワイトバランスの係数をエッジの方向に適応させて独立させることにより、図13の高域ホワイトバランス調整部9によって調整するホワイトバランスをよりきめ細かく制御させることも可能である。エッジ方向に合わせて係数Kr,Kg,Kb,Kc,Km,Kyを垂直エッジの係数と水平エッジの係数の二とおり持ち、それらを切り替えることでよりきめ細かくホワイトバランスを制御することができる。
上記のように、図6(A)〜(C)の場合には、白色またはそれに近い淡い色として知覚される。本実施形態では高域ホワイトバランス調整部9を設けることによって図6(A)〜(C)それぞれの画像の色を基準白色点Wに近付けることができる。本実施形態では、図6(A)〜(C)の場合に擬似色妨害となったとしても、この擬似色妨害を低減させることができる。
画素レートサンプリング周波数変換部6は、2次元低域通過フィルタ2より出力された図4(C)に示す輝度信号Lの水平サンプリング周波数を画素レートでサンプリング周波数変換する。具体的には、水平サンプリング周波数2080cpHを1/2にして1080cpHに変換する。これによって、画素レートサンプリング周波数変換部6は、水平空間周波数が540cpH以下の帯域に抑圧された2次元低域通過フィルタ2の出力信号の画素を1/2に間引く。
加算器10は、高域ホワイトバランス調整部9からのサンプリング周波数が3240cpHの出力信号と画素レートサンプリング周波数変換部6からのサンプリング周波数が1080cpHの出力信号とを加算する。加算器10は、サンプリング周波数が異なる2つの出力信号とを加算するが、位相が画素単位で一致しているので加算処理の際に不都合はない。加算器10の出力信号は、図4(E)に図4(C)をサンプリング周波数変換した信号が加算されるので、図4(F)のようになる。
加算器10の出力信号はデマルチプレクサ11に入力される。デマルチプレクサ11は、加算器10の出力信号を1水平周期毎に振り分けることにより、多原色ディスプレイ14のR,G,BのサブピクセルSPXが配列したラインに表示すべき輝度信号Lr,Lg,Lbと、C,M,YのサブピクセルSPXが配列したラインに表示すべき輝度信号Lc,Lm,Lyとに分離する。後述するマトリクス変換部12以降、垂直方向のサンプリング周波数を1/2にしてもよい。
次に、色差信号U,Vの処理について説明する。色差信号U,Vは輝度信号Lと同じ空間周波数帯域を有するものとする。色差信号U,Vの空間周波数帯域を図14(A)に改めて示す。図14(A)の空間周波数特性を有する色差信号U,Vは、振幅適応垂直フィルタ3に入力される。色差信号U,Vのサンプリング周波数は水平垂直共に2160cpHであるので、画像のベースバンド成分は水平垂直共にナイキスト周波数である1080cpHまでの範囲となる。垂直帯域を高域まで伸ばせるのは、図7に示すのxy色度図において、RGBの三角形またはCMYの三角形の内側で表現される色である。RGBの三角形またはCMYの三角形の内側の部分は、白色及び淡い色の領域である。
本実施形態では、色が淡いときは垂直帯域を伸ばし、R,G,BまたはC,M,Yで色を再現することができないRGB及びCMY双方の三角形より外側の領域である色が濃いときは垂直帯域を制限する。振幅適応垂直フィルタ3は、色の濃さに応じて色差信号U,Vの垂直帯域を適応的に処理する。
図15を用いて、振幅適応垂直フィルタ3の具体的構成及び動作について説明する。図15において、色差信号Uは、サブピクセルレート垂直フィルタ31,画素レート垂直フィルタ32,振幅適応信号生成器33に入力される。色差信号Vは、サブピクセルレート垂直フィルタ34,画素レート垂直フィルタ35,振幅適応信号生成器33に入力される。サブピクセルレート垂直フィルタ31,34は、垂直帯域がサブピクセルレートの帯域である。サブピクセルレート垂直フィルタ31,34は、色差信号U,Vを垂直方向のサブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限して出力する。なお、本実施形態においては、入力された色差信号U,Vの帯域と垂直のサブピクセルレートで再現できる帯域とが同じであるので、サブピクセルレート垂直フィルタ31,34を省略してもよい。
画素レート垂直フィルタ32,35は、多原色ディスプレイ14の垂直方向の画素数1080で色信号が再現できる垂直空間周波数540cpHまでの帯域特性を有する。画素レート垂直フィルタ32,35は、色差信号U,Vを垂直方向において画素レートで再現できる帯域である540cpHに帯域制限して出力する。画素レート垂直フィルタ32,35より出力される色差信号U,Vの空間周波数特性は、図14(B)となる。振幅適応信号生成器33は後述する振幅適応信号を生成する。混合器36,37は、振幅適応信号のレベルに応じて、サブピクセルレート垂直フィルタ31,34の出力と画素レート垂直フィルタ32,35の出力と一方を選択したり、両者を混合したりする。
図16を用いて振幅適応信号について説明する。図16(A)は、色差信号Uを横軸、色差信号Vを縦軸とし、色差信号U,Vで表現される色信号をベクトルCvで示している。ベクトルCvの大きさである色差信号U,Vの振幅は飽和度(色の濃さ)を表し、ベクトルCvの角度方向の位置は色相を表す。所定の大きさの飽和度を閾値rとする。図16(B)は振幅適応信号の特性を示している。図16(B)に示すように、閾値rより小さい所定の値r0まではレベル1とし、閾値rより大きい所定の値r1以上でレベル0とし、値r0と値r1まではレベルを線形に減少させていく。閾値rでレベル1からレベル0に変化させる2値とすると不連続になって画質が悪化するため閾値rを挟んでなだらかに変化させるのが好ましい。
振幅適応信号がレベル1の場合には色が淡い領域であって色の垂直高域が再現できるので、混合器36,37は、実質的にフィルタのかかっていないサブピクセルレート垂直フィルタ31,34の出力を選択する。振幅適応信号がレベル0の場合には色が濃い領域であって色の垂直高域が再現できないので、画素レート垂直フィルタ32,35の出力を選択する。振幅適応信号がレベル1〜0の場合には、混合器36,37は、サブピクセルレート垂直フィルタ31,34の出力と画素レート垂直フィルタ32,35の出力とをレベルに応じて混合する。
サブピクセルレート垂直フィルタ31,34の出力をSa、画素レート垂直フィルタ32,35の出力をSb、振幅適応信号をSdとすると、混合器36,37の出力Scは、Sc=(Sa−Sb)Sd+Sbとなる。サブピクセルレート垂直フィルタ31,34の出力と画素レート垂直フィルタ32,35の出力とが混合される場合、混合器36,37の出力の空間周波数特性は、図14(C)となる。
以上のように適応的にフィルタがかけられ、振幅適応垂直フィルタ3より出力された色差信号U,Vは、画素レートサンプリング周波数変換部7,8にそれぞれ入力される。水平方向においてはサブピクセルでは色信号を再現できないので、画素レートサンプリング周波数変換部7,8は水平方向において画素レートにサンプリング周波数を変換する。即ち、画素レートサンプリング周波数変換部7,8は、入力された色差信号U,Vの2160画素を1080画素に変換する。画素レートサンプリング周波数変換部7,8によって水平の低域フィルタがかかる。画素レートサンプリング周波数変換部7,8より出力される色差信号U,Vの空間周波数特性は、図14(D)に示すように、540cpHまでに抑制された特性となる。
マトリクス変換部12には、デマルチプレクサ11より出力された輝度信号Lr,Lg,Lbと、輝度信号Lc,Lm,Lyと、画素レートサンプリング周波数変換部7,8より出力された色差信号U,Vとが入力される。マトリクス変換部12は、輝度信号Lr,Lg,Lbと色差信号U,Vとに基づいて第1の3原色信号R,G,Bを生成し、輝度信号Lc,Lm,Lyと色差信号U,Vとに基づいて第2の3原色信号C,M,Yを生成する。ここでは、R,G,B,C,M,Yはそれぞれの色の色信号を意味する場合がある。
図17に示すように、マトリクス変換部12は、輝度信号Lr,Lg,Lbと色差信号U,Vを第1の3原色信号R,G,Bにマトリクス変換する変換器121と、輝度信号Lc,Lm,Lyと色差信号U,Vを第2の3原色信号C,M,Yにマトリクス変換する変換器122と、リニアマトリクス補正器123とを備える。変換器121には、図18(A)に示すように輝度信号Lr,Lg,Lbがサブピクセル周期で順に入力され、色差信号U,Vが画素周期で入力される。変換器122には、図18(B)に示すように輝度信号Lc,Lm,Lyがサブピクセル周期で順に入力され、色差信号U,Vが画素周期で入力される。
変換器121は、ITU−R BT.709の規格で規定されている変換式により、輝度信号Lr,Lg,Lbと色差信号U,Vとを用いて第1の3原色信号R,G,Bを計算することができる。変換器122は、同様にして、輝度信号Lc,Lm,Lyと色差信号U,Vとを用いて第1の3原色信号R,G,Bを計算し、第1の3原色信号R,G,Bに基づいて第2の3原色信号C,M,Yを計算する。a,b,c,a,b,c,a,b,cを所定の係数とすると、C=aG+bB−cR,M=aR+bB−cG,Y=aG+bR−cBの計算式によって第2の3原色信号C,M,Yを得ることができる。
規格xvYCC(登録商標)で色域が拡張された画像信号では、上記の計算式のようにRGBが負の値を再現することができる。従って、図7に示すように、CMYの三角形はRGBの三角形より外側に広がり、広色域の多原色ディスプレイ14の特性を発揮させることができる。
変換器121においては、輝度信号Lr,Lg,Lbがサブピクセル周期で順に入力され、色差信号U,Vが画素周期で入力されることから、図18(C)に示すように、計算上、画素周期内に9つのデータが得られる。図18(C)で×を付したR,G,Bのデータは無効なデータであり、変換器121は有効なRGBのデータのみ用いる。同様に、変換器122においては、輝度信号Lc,Lm,Lyがサブピクセル周期で順に入力され、色差信号U,Vが画素周期で入力されることから、図18(D)に示すように、計算上、画素周期内に9つのデータが得られる。図18(D)で×を付したC,M,Yのデータは無効なデータであり、変換器122は有効なCMYのデータのみ用いる。
さらに、変換器121は、図18(E)に示すように、サブピクセル周期のR,G,Bのデータを画素周期となるよう時間方向に拡張する。変換器122は、図18(F)に示すように、サブピクセル周期のC,M,Yのデータを画素周期となるよう時間方向に拡張する。このようにして、変換器121からは図18(E)に示すR,G,Bのデータが出力され、変換器122からは図18(F)に示すC,M,Yのデータが出力される。R,G,Bのデータ及びC,M,Yのデータはリニアマトリクス補正器123に入力される。
リニアマトリクス補正器123に入力されるR,G,Bのデータ及びC,M,Yのデータは、予め振幅にガンマ補正が施されている。リニアマトリクス補正器123は、入力されたR,G,Bのデータ及びC,M,Yのデータに対して逆ガンマ補正を施して振幅の特性をリニアに変換する。そして、リニアマトリクス補正器123は、R,G,B及びC,M,Yの6系統のデータをマトリクス演算することによって、種々の規格の測色パラメータを有する信号源や規格から外れたディスプレイのサブピクセルの色度点に対応させる。なお、リニアマトリクス補正器123は必須の構成ではない。但し、リニアマトリクス補正器123を備えると、種々の規格の測色パラメータを有する信号を正確に再現することができるので、設けることが好ましい。
リニアマトリクス補正器123より出力されたR,G,Bのデータ及びC,M,Yのデータは、図1の全域ホワイトバランス調整部13に入力される。全域ホワイトバランス調整部13は、多原色ディスプレイ14の各サブピクセルSPXの発光量を調整する。これによって、全域ホワイトバランス調整部13は、暗部から明部までの振幅を調整することによって無彩色の色バランスを調整する。全域ホワイトバランス調整部13によって無彩色の色バランスを調整されたR,G,Bのデータ及びC,M,Yのデータは、多原色ディスプレイ14に供給されて画像表示される。
次に、入力される画像信号が8K4Kの水平7680画素、垂直4320画素の画像信号の場合の動作について説明する。この場合、水平と垂直の搬送波は画面高を基準とすれば4320cpHであり、再現できる水平空間周波数(ナイキスト周波数)は2160cpHとなる。図9で説明したように、多原色ディスプレイ14で再現できる水平空間周波数は1620cpH、垂直空間周波数は1080cpHであるから、水平垂直共に画像信号の帯域の方が広い。そこで、折り返し及び擬似色妨害を避けるために、多原色ディスプレイ14で再現できる空間周波数まで帯域を抑圧する必要がある。
そこで、2次元低域通過フィルタ1において、斜め方向に加えて水平及び垂直方向も抑制する特性とする。あるいは、2次元低域通過フィルタ1では斜め方向のみの抑圧とし、2次元低域通過フィルタ1の前段に水平及び垂直方向を抑制する1次元のプリフィルタを設ける。2次元低域通過フィルタ1またはプリフィルタによって、輝度信号Lの水平1620cpH以上、垂直1080cpH以上の高域成分を抑圧すればよい。色差信号U,Vについては垂直方向に輝度信号Lと同様に抑圧する。
さらに、サブピクセルレートサンプリング周波数変換部5と、画素レートサンプリング周波数変換部6と、画素レートサンプリング周波数変換部7,8は、水平方向のサンプリング周波数変換に加えて、垂直方向にもサンプリング周波数を変換する。
このように、本実施形態のサンプリング周波数変換装置に入力される画像信号は、4K2Kの水平3840画素、垂直2160画素の画像信号に限定されることはなく、8K4Kの水平7680画素、垂直4320画素の画像信号であってもよい。本実施形態のサンプリング周波数変換装置は、多原色ディスプレイ14が有する画素数よりも多い画素数の任意の画像信号を入力する場合に高解像度の画像表示が可能となる。本実施形態のサンプリング周波数変換装置によれば、擬似色妨害を少なくすることができ、多原色ディスプレイ14による広色域化と高解像度化の両立を図ることができる。
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。多原色ディスプレイ14としては、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの他、液晶変調素子等の変調素子を用いたプロジェクタであってもよい。
1,2 2次元通過フィルタ
3 振幅適応垂直フィルタ(振幅適応フィルタ)
4 減算器
5 サブピクセルレートサンプリング周波数変換部
6〜8 画素レートサンプリング周波数変換部
9 高域ホワイトバランス調整部
10 加算器
11 デマルチプレクサ
12 マトリクス変換部
13 全域ホワイトバランス調整部
14 多原色ディスプレイ
31,34 サブピクセルレート垂直フィルタ(サブピクセルレートフィルタ)
32,35 画素レート垂直フィルタ(画素レートフィルタ)
33 振幅適応信号生成器
36,37 混合器

Claims (16)

  1. 第1の3原色の各サブピクセルが第1の方向に順次配列され、前記第1の方向と直交する第2の方向に前記第1の3原色の各サブピクセルと隣接して、第2の3原色の各サブピクセルが前記第1の方向に順次配列され、前記第1の3原色の各サブピクセルと前記第2の3原色の各サブピクセルとが前記第2の方向に互いに補色関係にある色のサブピクセルの組となるように配置され、第1の3原色の各サブピクセルの1組と前記第2の3原色の各サブピクセルの1組とでそれぞれ画素を構成する多原色ディスプレイに表示する画像信号のサンプリング周波数を変換するサンプリング周波数変換装置であり、
    前記画像信号は、前記第1の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第1の方向の画素数より多い画素数を有し、前記第2の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第2の方向の画素数より多い画素数を有し、
    前記画像信号の斜め方向を抑圧する第1の2次元低域通過フィルタと、
    前記2次元低域通過フィルタによって斜め方向を抑圧された前記画像信号のサンプリング周波数を、前記多原色ディスプレイのサブピクセルレートにサンプリング周波数変換するサブピクセルレートサンプリング周波数変換部と、
    を備えることを特徴とするサンプリング周波数変換装置。
  2. 前記画像信号は輝度信号と一対の色差信号とを含み、
    前記第1の2次元低域通過フィルタは、前記輝度信号の斜め方向を抑圧し、
    前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部は、前記輝度信号のサンプリング周波数を変換する
    ことを特徴とする請求項1記載のサンプリング周波数変換装置。
  3. 前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部より出力された前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号それぞれのゲインを調整して、高域成分のホワイトバランスを調整する高域ホワイトバランス調整部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のサンプリング周波数変換装置。
  4. 前記輝度信号の空間周波数0を含む低域成分を通過させる第2の2次元低域通過フィルタと、
    前記第1の2次元低域通過フィルタの出力信号より前記第2の2次元低域通過フィルタの出力信号を減算する減算器と、
    をさらに備え、
    前記サブピクセルレートサンプリング周波数変換部は、前記減算器の出力信号のサンプリング周波数を変換する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のサンプリング周波数変換装置。
  5. 前記第2の2次元低域通過フィルタの出力信号を前記多原色ディスプレイの画素レートでサンプリング周波数変換する第1の画素レートサンプリング周波数変換部と、
    前記高域ホワイトバランス調整部の出力信号と前記第1の画素レートサンプリング周波数変換部の出力信号とを加算する加算器と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項3記載のサンプリング周波数変換装置。
  6. 前記一対の色差信号の振幅が所定のレベルを超えるとき前記一対の色差信号の前記第2の方向の帯域を制限する振幅適応フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のサンプリング周波数変換装置。
  7. 前記振幅適応フィルタは、
    前記一対の色差信号を前記第2の方向のサブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限するサブピクセルレートフィルタと、
    前記一対の色差信号を前記第2の方向において画素レートで再現できる帯域に帯域制限する画素レートフィルタと、
    前記一対の色差信号の振幅が第1の値以下のとき前記サブピクセルレートフィルタの出力のみを選択する値とし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値より大きい第2の値以上のとき前記画素レートフィルタの出力のみを選択する値とし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値と前記第2の値との間のとき振幅が大きくなるに従って前記サブピクセルレートフィルタの出力を減らして前記画素レートフィルタの出力を増やすような値の振幅適応信号を生成する振幅適応信号生成器と、
    前記振幅適応信号に応じて、前記サブピクセルレートフィルタの出力と前記画素レートフィルタの出力とを混合する混合器と、
    を有することを特徴とする請求項6記載のサンプリング周波数変換装置。
  8. 前記加算器の出力信号を前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号とに分離するデマルチプレクサと、
    前記振幅適応フィルタより出力された前記一対の色差信号を、前記第1の方向において画素レートにサンプリング周波数変換する第2及び第3の画素レートサンプリング周波数変換部と、
    前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号及び前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と、前記第2及び第3の画素レートサンプリング周波数変換部より出力された前記一対の色差信号とを用いて、第1及び第2の3原色信号を生成するマトリクス変換部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6または7に記載のサンプリング周波数変換装置。
  9. 第1の3原色の各サブピクセルが第1の方向に順次配列され、前記第1の方向と直交する第2の方向に前記第1の3原色の各サブピクセルと隣接して、第2の3原色の各サブピクセルが前記第1の方向に順次配列され、前記第1の3原色の各サブピクセルと前記第2の3原色の各サブピクセルとが前記第2の方向に互いに補色関係にある色のサブピクセルの組となるように配置され、第1の3原色の各サブピクセルの1組と前記第2の3原色の各サブピクセルの1組とでそれぞれ画素を構成する多原色ディスプレイに表示する画像信号のサンプリング周波数を変換する際に用いるサンプリング周波数変換方法であり、
    前記画像信号は、前記第1の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第1の方向の画素数より多い画素数を有し、前記第2の方向に、前記多原色ディスプレイの前記第2の方向の画素数より多い画素数を有し、
    前記画像信号の斜め方向を抑圧し、
    斜め方向を抑圧した前記画像信号のサンプリング周波数を、前記多原色ディスプレイのサブピクセルレートにサンプリング周波数変換する
    する第1の2次元低域通過フィルタと、
    ことを特徴とするサンプリング周波数変換方法。
  10. 前記画像信号は輝度信号と一対の色差信号とを含み、
    前記輝度信号の斜め方向を抑圧し、
    前記輝度信号のサンプリング周波数を変換する
    ことを特徴とする請求項9記載のサンプリング周波数変換方法。
  11. 前記輝度信号のサンプリング周波数を変換した後に、前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号それぞれのゲインを調整して、高域成分のホワイトバランスを調整することを特徴とする請求項10記載のサンプリング周波数変換方法。
  12. 前記輝度信号の空間周波数0を含む低域成分を通過させ、
    斜め方向を抑圧した前記輝度信号より前記低域成分を減算し、
    減算した結果の輝度信号のサンプリング周波数を変換する
    ことを特徴とする請求項10または11に記載のサンプリング周波数変換方法。
  13. 前記低域成分を前記多原色ディスプレイの画素レートでサンプリング周波数変換し、
    高域成分のホワイトバランスを調整した輝度信号と前記低域成分をサンプリング周波数変換した信号とを加算する
    ことを特徴とする請求項12記載のサンプリング周波数変換方法。
  14. 前記一対の色差信号の振幅が所定のレベルを超えるとき前記一対の色差信号の前記第2の方向の帯域を制限することを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載のサンプリング周波数変換方法。
  15. 前記一対の色差信号を前記第2の方向のサブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限し、
    前記一対の色差信号を前記第2の方向において画素レートで再現できる帯域に帯域制限し、
    前記一対の色差信号の振幅に応じて振幅適応信号を生成し、
    前記振幅適応信号に基づいて、前記一対の色差信号を、前記一対の色差信号の振幅が第1の値以下のとき前記サブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限した信号のみとし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値より大きい第2の値以上のとき前記画素レートで再現できる帯域に帯域制限した信号のみとし、前記一対の色差信号の振幅が前記第1の値と前記第2の値との間のとき振幅が大きくなるに従って前記サブピクセルレートで再現できる帯域に帯域制限した信号を減らして前記画素レートで再現できる帯域に帯域制限した信号を増やすような混合信号とする
    ことを特徴とする請求項14記載のサンプリング周波数変換方法。
  16. 前記高域成分のホワイトバランスを調整した輝度信号と前記低域成分をサンプリング周波数変換した信号とを加算した信号を前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号とに分離し、
    帯域を制限した前記一対の色差信号を、前記第1の方向において画素レートにサンプリング周波数変換し、
    前記第1の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号及び前記第2の3原色の各サブピクセルに対応する輝度信号と、サンプリング周波数変換した前記一対の色差信号とを用いて、第1及び第2の3原色信号を生成する
    ことを特徴とする請求項14または15に記載のサンプリング周波数変換方法。
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