JP2013148180A - 車両用動力伝達系の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機を備えると共に、車両の進行方向の切り替えが指示されるときも駆動源の停止を防止してドライバビリティを損うことがないようにした車両用動力伝達系の制御装置を提供する。
【解決手段】運転者の操作に応じて前進用摩擦係合要素(前進クラッチ)を入力軸に係合させるべき前進方向と後進用摩擦係合要素(後進ブレーキクラッチ)を入力軸に係合させるべき後進方向との間で進行方向切り替え指示手段(レンジセレクタ)によって車両の進行方向の切り替えが指示されたとき、エンジンの出力(駆動源の回転駆動力)が所定値以上か否か判定し(S10からS14)、所定値以上と判定されるとき、車両の進行方向の切り替えを許可する(S16)。
【選択図】図3

Description

この発明は車両用動力伝達系の制御装置に関し、より具体的には車両用動力伝達系において車両の進行方向を切り替えるときの制御装置に関する。
従来、産業車両のシフトロック装置において、車両に搭載されるエンジン(駆動源)の回転数が低回転域にあり、かつ車速が微速または零のとき、車両の前後進の切り替えを許可する一方、それ以外のときは切り替えを禁止することが提案されており、その一例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特許文献1記載の技術は、上記のように構成することで車両の急激なスイッチバック(折り返し)を防止すると共に、機械的なシフトロック機構の使用を不要とすることで、装置の電子化を容易にしている。
特開昭61−241221号公報
特許文献1記載の技術はフォークリフトなどの産業車両を対象とするものであるが、搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機を備えた、通常の車両の動力伝達系において、運転者のシフトレバーなどの進行方向切り替え指示手段の操作を介して車両の進行方向の切り替えが指示された場合、アクセルペダルがある程度以上踏み込まれていれば支障ないが、全閉か低開度のときは駆動源が停止する場合があった。
即ち、前進用摩擦係合要素や後進用摩擦係合要素が油圧作動式であるとき、例えばRレンジで後進走行しているときにDレンジなどの前進走行レンジへの切り替えが指示されると、指示された進行方向に応じて係合させるべき側の前進用摩擦係合要素への供給油圧が立ち上がるにつれて駆動源の回転が引き込まれ、それによって駆動源が停止してドライバビリティ(運転性)を損う場合があった。
従って、この発明の目的は上記した不都合を解消し、車両に搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機を備えると共に、車両の進行方向の切り替えが指示されるときも駆動源の停止を防止してドライバビリティを損うことがないようにした車両用動力伝達系の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両に搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機と、運転者の操作に応じて前記前進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき前進方向と前記後進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えを指示する進行方向切り替え指示手段とを少なくとも備える車両用動力伝達系において、前記進行方向切り替え指示手段によって前記前進方向と後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えが指示されたとき、前記駆動源の回転駆動力が所定値以上か否か判定する駆動源回転駆動力判定手段と、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値以上と判定されるとき、前記車両の進行方向の切り替えを許可する進行方向切り替え許否判定手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る車両用動力伝達系の制御装置にあっては、前記前進用摩擦係合要素と後進用摩擦係合要素は油圧を供給されるときに係合して前記駆動源の回転駆動力を前記自動変速機に入力させると共に、前記進行方向切り替え許否判定手段は、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値以上と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素に油圧を供給する一方、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値未満と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素への油圧供給を遅延させる如く構成した。
請求項1にあっては、車両に搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機と、運転者の操作に応じて前進用摩擦係合要素を入力軸に係合させるべき前進方向と後進用摩擦係合要素を入力軸に係合させるべき後進方向との間で車両の進行方向の切り替えを指示する進行方向切り替え指示手段とを少なくとも備える車両用動力伝達系において、前進方向と後進方向との間で車両の進行方向の切り替えが指示されたとき、駆動源の回転駆動力が所定値以上か否か判定し、駆動源の回転駆動力が所定値以上と判定されるとき、車両の進行方向の切り替えを許可する如く構成したので、駆動源の回転駆動力が所定値以上と判定されるときは車両の進行方向の切り替えを許可して車両を直ちに走行(進行)できると共に、駆動源の回転駆動力が所定値未満のときは車両の進行方向の切り替えを許可しないことでアクセルペダルが全閉か低開度のときの駆動源の停止を防止することができ、よってドライバビリティを損うことがない。
請求項2に係る車両用動力伝達系の制御装置にあっては、前進用摩擦係合要素と後進用摩擦係合要素は油圧を供給されるときに係合して駆動源の回転駆動力を自動変速機に入力させると共に、駆動源の回転駆動力が所定値以上と判定されるとき、切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素に油圧を供給する一方、所定値未満と判定されるとき、換言すれば切り替えが許可されない場合、切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素への油圧供給を遅延させる如く構成したので、駆動源の回転駆動力が所定値以上と判定されれば車両の進行方向の切り替えの許可に応じて油圧供給が直ちに行われて車両を走行できる一方、駆動源の回転駆動力が所定値未満と一旦判定されて油圧供給を遅延させられても、駆動源の停止を防止することができると共に、運転者がアクセル操作を繰り返せば、駆動源の回転駆動力が急速に上昇して短時間のうちに所定値以上となって切り替えが許可されて車両を走行できることから、ドライバビリティを損うことがないと共に、さらには車両が意図しない方向に走行(進行)することもない。
この発明の実施例に係る車両用動力伝達系の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す油圧供給機構の油圧回路図である。 図1に示すシフトコントローラの動作を示すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る車両用動力伝達系の制御装置を実施するための形態を説明する。
図1は、この発明の実施例に係る車両用動力伝達系の制御装置を全体的に示す概略図、図2は図1に示す油圧供給機構の油圧回路図である。
図1において、符号10はエンジン(内燃機関(駆動源))を示す。エンジン10は駆動輪(車輪)12を備えた車両14に搭載される(車両14は駆動輪12などで部分的に示す)。
エンジン10の吸気系に配置されたスロットルバルブ(図示せず)は車両運転席床面に配置されるアクセルペダルとの機械的な接続が絶たれて電動モータなどのアクチュエータからなるDBW(Drive By Wire)機構16に接続され、DBW機構16で開閉される。
スロットルバルブで調量された吸気はインテークマニホルド(図示せず)を通って流れ、各気筒の吸気ポート付近でインジェクタ20から噴射された燃料と混合して混合気を形成し、吸気バルブ(図示せず)が開弁されたとき、当該気筒の燃焼室(図示せず)に流入する。燃焼室において混合気は点火されて燃焼し、ピストンを駆動してクランクシャフト22を回転させた後、排気となってエンジン10の外部に放出される。
クランクシャフト22の回転は、トルクコンバータ24を介して無段変速機(Continuously Variable Transmission。以下「CVT」という)26に入力される。
即ち、クランクシャフト22はトルクコンバータ24のポンプ・インペラ24aに接続される一方、それに対向配置されて流体(作動油)を収受するタービン・ランナ24bはメインシャフト(入力軸)MSに接続される。
CVT26はメインシャフトMS、より正確にはその外周側シャフトに配置されたドライブプーリ26aと、メインシャフトMSに平行なカウンタシャフト(出力軸)CS、より正確にはその外周側シャフトに配置されたドリブンプーリ26bと、その間に掛け回される無端可撓部材からなる動力伝達要素、例えば金属製のベルト26cからなる。
ドライブプーリ26aは、メインシャフトMSの外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体26a1と、メインシャフトMSの外周側シャフトに相対回転不能で固定プーリ半体26a1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体26a2からなる。
ドリブンプーリ26bは、カウンタシャフトCSの外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体26b1と、カウンタシャフトCSに相対回転不能で固定プーリ半体26b1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体26b2からなる。
CVT26は前後進切換機構28を介してエンジン10に接続される。前後進切換機構28は、車両14の前進方向への走行を可能にする前進クラッチ(前進用摩擦係合要素)28aと、後進方向への走行を可能にする後進ブレーキクラッチ(後進用摩擦係合要素)28bと、その間に配置されるプラネタリギヤ機構28cからなる。CVT26はエンジン10に前進クラッチ28aを介して接続される。
プラネタリギヤ機構28cにおいて、サンギヤ28c1はメインシャフトMSに固定されると共に、リングギヤ28c2は前進クラッチ28aを介してドライブプーリ26aの固定プーリ半体26a1に固定される。
サンギヤ28c1とリングギヤ28c2の間には、ピニオン28c3が配置される。ピニオン28c3は、キャリア28c4でサンギヤ28c1に連結される。キャリア28c4は、後進ブレーキクラッチ28bが作動させられると、それによって固定(ロック)される。
カウンタシャフトCSの回転はギヤを介してセカンダリシャフト(中間軸)SSから駆動輪12に伝えられる。即ち、カウンタシャフトCSの回転はギヤ30a,30bを介してセカンダリシャフトSSに伝えられ、その回転はギヤ30cを介してディファレンシャル32からドライブシャフト(駆動軸)34を介して左右の駆動輪(右側のみ示す)12に伝えられる。
駆動輪(前輪)12と従動輪(後輪。図示せず)からなる4個の車輪の付近にはディスクブレーキ36が配置されると共に、車両運転席床面にはブレーキペダル40が配置される。
前後進切換機構28において前進クラッチ28aと後進ブレーキクラッチ28bの切換は、車両運転席に設けられたレンジセレクタ(進行方向切り替え指示手段)44を運転者が操作して例えばP,R,N,D,S,Lなどのレンジのいずれかを選択することで行われる。運転者のレンジセレクタ44の操作によるレンジ選択は油圧供給機構46(後述)のマニュアルバルブに伝えられる。
レンジセレクタ44を介して例えばD,S,Lレンジが選択されると、それに応じてマニュアルバルブのスプールが移動し、後進ブレーキクラッチ28bのピストン室から作動油(油圧)が排出される一方、前進クラッチ28aのピストン室に油圧が供給されて前進クラッチ28aが係合される。
前進クラッチ28aが係合されると、全ギヤがメインシャフトMSと一体に回転し、ドライブプーリ26aはメインシャフトMSと同方向(前進方向)に駆動され、よって車両14は前進方向に走行する。
Rレンジが選択されると、前進クラッチ28aのピストン室から作動油が排出される一方、後進ブレーキクラッチ28bのピストン室に油圧が供給されて後進ブレーキクラッチ28bが作動する。従ってキャリア28c4が固定されてリングギヤ28c2はサンギヤ28c1とは逆方向に駆動され、ドライブプーリ26aはメインシャフトMSとは逆方向(後進方向)に駆動され、車両14は後進方向に走行する。
PあるいはNレンジが選択されると、両方のピストン室から作動油が排出されて前進クラッチ28aと後進ブレーキクラッチ28bが共に開放され、前後進切換機構28を介しての動力伝達が断たれ、エンジン10とCVT26のドライブプーリ26aとの間の動力伝達が遮断される。
図2は油圧供給機構46の油圧回路図である。
図示の如く、油圧供給機構46には油圧ポンプ(送油ポンプ)46aが設けられる。油圧ポンプ46aはギヤポンプからなり、エンジン(E)10によって駆動され、リザーバ46bに貯留された作動油を汲み上げてPH制御バルブ(PH REG VLV)46cに圧送する。
PH制御バルブ46cの出力(PH圧(ライン圧))は、一方では油路46dから第1、第2のレギュレータバルブ(DR REG VLV, DN REG VLV)46e,46fを介してCVT26のドライブプーリ26aの可動プーリ半体26a2のピストン室(DR)26a21とドリブンプーリ26bの可動プーリ半体26b2のピストン室(DN)26b21に接続されると共に、他方では油路46gを介してCRバルブ(CR VLV)46hに接続される。
CRバルブ46hはPH圧を減圧してCR圧(制御圧)を生成し、油路46iから第1、第2、第3の(電磁)リニアソレノイドバルブ46j,46k,46l(LS-DR, LS-DN, LS-CPC)に供給する。
第1、第2のリニアソレノイドバルブ46j,46kはそのソレノイドの励磁に応じて決定される出力圧を第1、第2のレギュレータバルブ46e,46fに作用させ、よって油路46dから送られるPH圧の作動油を可動プーリ半体26a2,26b2のピストン室26a21,26b21に供給し、それに応じてプーリ側圧を発生させる。
従って、可動プーリ半体26a2,26b2を軸方向に移動させるプーリ側圧が発生させられてドライブプーリ26aとドリブンプーリ26bのプーリ幅が変化し、ベルト26cの巻掛け半径が変化する。このように、プーリの側圧を調整することで、駆動輪12に伝達するレシオ(変速比)を無段階に変化させることができ、エンジン10の回転(回転駆動力)を任意の値に変速することができる。
CRバルブ46hの出力(CR圧)は油路46mを介してCRシフトバルブ(CR SFT VLV)46nにも接続され、そこから前記したマニュアルバルブ(MAN VLV。符号46oで示す)を介して前後進切換機構28の前進クラッチ28aのピストン室(FWD)28a1と後進ブレーキクラッチ28bのピストン室(RVS)28b1に接続される。
マニュアルバルブ46oは、前記した如く、運転者によって操作(選択)されたレンジセレクタ44の位置に応じてCRシフトバルブ46nの出力を前進クラッチ28aと後進ブレーキクラッチ28bのピストン室28a1,28b1のいずれかに接続する。
また、PH制御バルブ46cの出力は、油路46pを介してTCレギュレータバルブ(TC REG VLV)46qに送られ、TCレギュレータバルブ46qの出力はLCコントロールバルブ(LC CTL VLV)46rを介してLCシフトバルブ(LC SFT VLV)46sに接続される。
LCシフトバルブ46sの出力は一方ではトルクコンバータ24のロックアップクラッチ24cのピストン室24c1に接続されると共に、他方ではその背面側の室24c2に接続される。
LCシフトバルブ46sを介して作動油がピストン室24c1に供給される一方、背面側の室24c2から排出されると、ロックアップクラッチ24cが係合(オン)され、背面側の室24c2に供給される一方、ピストン室24c1から排出されると、解放(オフ)される。ロックアップクラッチ24cのスリップ量は、ピストン室24c1と背面側の室24c2に供給される作動油の量によって決定される。
CRバルブ46hの出力は油路46tを介してLCコントロールバルブ46rとLCシフトバルブ46sに接続されると共に、油路46tには第4のリニアソレノイドバルブ(LS−LC)46uが介挿される。ロックアップクラッチ24cのスリップ量は、第4のリニアソレノイドバルブ46uのソレノイドの励磁・非励磁によって調整(制御)される。
さらに、油圧ポンプ46aの下流でPH制御バルブ46cの上流に相当する位置には電動モータ46vに接続される電動油圧ポンプ(Electric Oil Pump)46wがチェックバルブ46xを介して接続される。
電動油圧ポンプ46wも油圧ポンプ46aと同様にギヤポンプからなり、電動モータ46vで駆動され、リザーバ46bに貯留された作動油を汲み上げてPH制御バルブ(PH REG VLV)46cに圧送する。
この明細書において動力伝達系(符号48で示す)は、トルクコンバータ24とCVT26と前後進切換機構28とからなる。
図1の説明に戻ると、エンジン10のカム軸(図示せず)付近などの適宜位置にはクランク角センサ50が設けられ、ピストンの所定クランク角度位置ごとにエンジン回転数NEを示す信号を出力する。吸気系においてスロットルバルブの下流の適宜位置には絶対圧センサ52が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAに比例した信号を出力する。
DBW機構16のアクチュエータにはスロットル開度センサ54が設けられ、アクチュエータの回転量を通じてスロットルバルブの開度THに比例した信号を出力する。
また前記したアクセルペダル(符号56で示す)の付近にはアクセル開度センサ56aが設けられて運転者のアクセルペダル操作量に相当するアクセル開度APに比例する信号を出力すると共に、ブレーキペダル40の付近にはブレーキスイッチ40aが設けられて運転者のブレーキペダル40の操作に応じてオン信号を出力する。
さらに、エンジン10の冷却水通路(図示せず)の付近には水温センサ(図示せず)が設けられ、エンジン冷却水温TW、換言すればエンジン10の温度に応じた出力を生じる。
上記したクランク角センサ50などの出力は、エンジンコントローラ66に送られる。エンジンコントローラ66はCPU,ROM,RAM,I/Oなどからなるマイクロコンピュータを備え、それらセンサ出力に基づいて目標スロットル開度を決定してDBW機構16の動作を制御すると共に、燃料噴射量を決定してインジェクタ20を駆動する。
メインシャフトMSにはNTセンサ(回転数センサ)70が設けられ、タービン・ランナ24bの回転数、具体的にはメインシャフトMSの回転数NT、より具体的には変速機入力軸回転数(と前進クラッチ28aの入力軸回転数)を示すパルス信号を出力する。
CVT26のドライブプーリ26aの付近の適宜位置にはNDRセンサ(回転数センサ)72が設けられてドライブプーリ26aの回転数NDR、換言すれば前進クラッチ28aの出力軸回転数に応じたパルス信号を出力する。
ドリブンプーリ26bの付近の適宜位置にはNDNセンサ(回転数センサ)74が設けられてドリブンプーリ26bの回転数NDN、具体的にはカウンタシャフトCSの回転数、より具体的には変速機出力軸回転数を示すパルス信号を出力する。
またセカンダリシャフトSSのギヤ30bの付近にはVセンサ(回転数センサ)76が設けられてセカンダリシャフトSSの回転数と回転方向を示すパルス信号(具体的には車速Vを示すパルス信号)を出力する。駆動輪12と従動輪(図示せず)からなる4個の車輪の付近にはそれぞれ車輪速センサ80が設けられ、車輪の回転速度を示す車輪速に比例するパルス信号を出力する。
前記したレンジセレクタ44の付近にはレンジセレクタスイッチ44aが設けられ、運転者によって選択されたR,N,Dなどのレンジに応じた信号を出力する。
図2に示す如く、油圧供給機構46においてCVT26のドリブンプーリ26bに通じる油路には油圧センサ82が配置されてドリブンプーリ26bの可動プーリ半体26b2のピストン室26b21に供給される油圧に応じた信号を出力する。リザーバ46bには油温センサ84が配置されて油温(作動油ATFの温度TATF)に応じた信号を出力する。
上記したNTセンサ70などの出力は、図示しないその他のセンサの出力も含め、シフトコントローラ90に送られる。シフトコントローラ90もCPU,ROM,RAM,I/Oなどからなるマイクロコンピュータを備えると共に、エンジンコントローラ66と通信自在に構成される。
シフトコントローラ90は、それら検出値に基づき、油圧供給機構46の第4のリニアソレノイドバルブ46uなどの電磁ソレノイドを励磁・非励磁して前後進切換機構28とCVT26とトルクコンバータ24の動作を制御すると共に、油圧供給機構46の電動モータ46vに通電して電動油圧ポンプ46wの動作を制御する。
図3はシフトコントローラ90の上記した動作のうち、前後進切換機構28の動作の制御(より具体的には供給油圧の制御)を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは所定時間、例えば10msecごとに実行される。
以下説明すると、S10においてRからDへのレンジ切り替えが指示されたか否か、即ち、レンジセレクタ44によって前進方向と後進方向との間で車両14の進行方向の切り替えが指示されたか否かをレンジセレクタスイッチ44aの出力から判断する。
S10で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS12に進み、後進ブレーキクラッチ28bを解放する。
即ち、油圧供給機構46においてレンジセレクタ44の動作に連動して動作するマニュアルバルブ(MAN VLV)46oによって後進ブレーキクラッチ28bのピストン室28b1をドレインに接続させて後進ブレーキクラッチ28bを解放する。
次いでS14に進み、エンジン10の出力(回転駆動力)が所定値以上か否か判定する。
エンジン10の出力は、エンジン回転数NEとエンジン負荷(吸気管内絶対圧PBAなどから検出される)などから所定の特性を検索して得られる値にトルクコンバータ24の増幅率を乗じて算出される。
また「所定値」は、予め実験を通じて設定される値で、乗員を含む車両14で予定される荷重が積載された状態でアクセル開度が全閉あるいは低開度であっても車両14が走行抵抗に抗して進行可能である値に設定される。
S14で肯定されるときはS16に進み、前進クラッチ28aを直ちに係合(締結)する。換言すれば、車両14の進行方向への切り替えを許可する。
即ち、油圧供給機構46においてマニュアルバルブ46oの動作によって後進ブレーキクラッチ28bのピストン室28b1がドレインに接続し、第3のリニアソレノイドバルブ(LS−CPC)46lを励磁して前進クラッチ28aのピストン室28a1に直ちに油圧を供給する。
この結果、前進クラッチ28aが油圧を供給されて係合されると、全ギヤがメインシャフトMSと一体に回転し、ドライブプーリ26aはメインシャフトMSと同方向(前進方向)に駆動され、車両14は前進方向に走行する。
他方、S14で否定されるときはS18に進み、ニュートラル状態(Nレンジ)とする。具体的には、前進クラッチ28aのビストン室28aへの油圧供給を遅延させることでニュートラル状態とする。
即ち、第3のリニアソレノイドバルブ46lの励磁を遅延させ、前進クラッチ28aのピストン室28a1への油圧を遅延させる。尚、車両14の運転席に適宜設けられるインディケータではレンジをDと表示する。
図4は図3フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。
最初に述べた如く、車両14が例えばRレンジで後進走行しているときにDレンジなどの前進走行レンジへの切り替えが指示された場合、アクセルペダル56がある程度以上踏み込まれていれば、図4(a)に示すように、支障なくレンジが切り替えられる。
一方、アクセルペダル56が全閉か低開度のときは、同図(b)に示す如く、指示された進行方向に応じて係合させるべき側の前進クラッチ28a(または後進用ブレーキクラッチ28b)への供給油圧が立ち上がるにつれてエンジン10の回転が引き込まれることでエンジン10が停止(ストール)する場合があった。
その点を鑑み、この実施例においては、レンジセレクタ44によって前進方向と後進方向との間で車両14の進行方向の切り替えが指示されたとき、エンジン10の出力が所定値以上か否か判定し、エンジン10の出力が所定値以上と判定されるとき、車両10の進行方向の切り替えを許可、即ち、切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の前進クラッチ28aに直ちに油圧を供給するようにしたので、エンジン10の出力が所定値以上と判定されれば車両14が前進方向に直ちに走行(進行)できる一方、エンジン10の出力が所定値未満と判定されるときは車両10の進行方向の切り替えを許可しないことで、アクセルペダル56が全閉か低開度のとき、エンジン10の停止を防止することができ、よってドライバビリティを損うことがない。
また、エンジン10の出力が所定値未満と判定されるとき、即ち、車両10の進行方向の切り替えが許可されない場合、前進クラッチ28aへの油圧供給を遅延させるようにしたので、エンジン10の停止を防止できると共に、運転者がアクセル操作を繰り返せば、エンジン10の出力が急速に上昇して短時間のうちに所定値以上となって車両14が走行できることから、車両14の運転席のインディケータを介してDレンジへの切り替えを表示することも相俟ってドライバビリティを損うことがないと共に、車両14が意図しない方向に走行(進行)することもない。
上記した如く、この実施例にあっては、車両14に搭載される駆動源(エンジン)10の回転駆動力(出力)を前進用摩擦係合要素(前進クラッチ)28aまたは後進用摩擦係合要素(後進ブレーキクラッチ)28bを介して入力軸(メインシャフト)MSから入力して車輪(駆動輪)12に伝達する自動変速機(CVT)26と、運転者の操作に応じて前記前進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき前進方向と前記後進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えを指示する進行方向切り替え指示手段(レンジセレクタ44)とを少なくとも備える車両用動力伝達系において、前記進行方向切り替え指示手段によって前記前進方向と後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えが指示されたとき、前記駆動源の回転駆動力が所定値以上か否か判定する駆動源回転駆動力判定手段(シフトコントローラ90,S10からS14)と、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値以上と判定されるとき、前記車両の進行方向の切り替えを許可する進行方向切り替え許否判定手段(シフトコントローラ90,S16)とを備える如く構成した。
また、前記前進用摩擦係合要素(前進クラッチ)28aと後進用摩擦係合要素(後進ブレーキクラッチ)28bは油圧を供給されるときに係合して前記駆動源の回転駆動力を前記自動変速機に入力させると共に、前記進行方向切り替え許否判定手段は、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が所定値以上と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素に油圧を供給する一方(シフトコントローラ90,S16)、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値未満と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素への油圧供給を遅延させる(シフトコントローラ90,S18)如く構成した。
尚、上記において図3フロー・チャートのS10においてRからDへのレンジ切り替えが指示された場合を示したが、DからRへのレンジ切り替えが指示された場合であっても同様である。
また、図3フロー・チャートのS14の判断をエンジン10の出力(エンジントルク)から行ったが、それに代えてアクセル開度を用いると共に、所定値もそれに対応する値を設定しても良い。
また、前進用摩擦係合要素と後進用摩擦係合要素として前進クラッチ28aと後進ブレーキクラッチ28bを開示したが、それに限られるものではなく、類似した構造を有するものであればどのようなものでも良い。
また、駆動源としてエンジン(内燃機関)10を開示したが、電動モータあるいはエンジンと電動モータのハイブリッドであっても良い。自動変速機もCVTに限られるものではなく、有段変速機であっても良い。
10 エンジン(内燃機関。駆動源)、12 駆動輪(車輪)、14 車両、16 DBW機構、24 トルクコンバータ、26 自動変速機(CVT)、28 前後進切換機構、28a 前進クラッチ(クラッチ。前進用摩擦係合要素)、28b 後進ブレーキクラッチ(クラッチ。後進用摩擦係合要素)、34 ドライブシャフト(駆動軸)、46 油圧供給機構、48 動力伝達系、90 シフトコントローラ、MS メインシャフト(入力軸)

Claims (2)

  1. 車両に搭載される駆動源の回転駆動力を前進用摩擦係合要素または後進用摩擦係合要素を介して入力軸から入力して車輪に伝達する自動変速機と、運転者の操作に応じて前記前進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき前進方向と前記後進用摩擦係合要素を前記入力軸に係合させるべき後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えを指示する進行方向切り替え指示手段とを少なくとも備える車両用動力伝達系において、前記進行方向切り替え指示手段によって前記前進方向と後進方向との間で前記車両の進行方向の切り替えが指示されたとき、前記駆動源の回転駆動力が所定値以上か否か判定する駆動源回転駆動力判定手段と、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値以上と判定されるとき、前記車両の進行方向の切り替えを許可する進行方向切り替え許否判定手段とを備えることを特徴とする車両用動力伝達系の制御装置。
  2. 前記前進用摩擦係合要素と後進用摩擦係合要素は油圧を供給されるときに係合して前記駆動源の回転駆動力を前記自動変速機に入力させると共に、前記進行方向切り替え許否判定手段は、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値以上と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素に油圧を供給する一方、前記駆動源回転駆動力判定手段によって前記駆動源の回転駆動力が前記所定値未満と判定されるとき、前記切り替えが指示された進行方向に応じて係合させるべき側の摩擦係合要素への油圧供給を遅延させることを特徴とする請求項1記載の車両用動力伝達系の制御装置。
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