JP2013148126A - 過剰圧力開放弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】過剰圧力の開放と湿気・水分の浸入の防止との双方の作用を発現でき、小型で簡易な形状でも長期間に渡って安定して確実に過剰な内部の圧力を開放しつつ、数万回もの多数回開放でき、製造し易く簡素な形状の過剰圧力開放弁を提供する。
【解決手段】過剰圧力開放弁1は、密閉容器40の内部への気密用穴12が導通した内蓋10と、内蓋10を覆っておりドーム型弾性体20を内包しつつ外界への開放穴33を開けている外蓋30とが、一体化しつつ密閉容器40に取り付けられて前記内部の過剰圧力を外界に開放する過剰圧力開放弁であって、ドーム型弾性体20が、内蓋10とそのドーム開口部24で接している外蓋30とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢されて気密用穴12を過剰圧力で開放可能にそのドーム頂部21で外界から気密に塞ぎ、ドーム開口部24に過剰圧力を開放穴33へ誘導するノッチ23を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、密閉された燃料電池、二次電池の電解槽、キャパシタの容器、反応容器、貯蔵容器のような閉鎖系容器、又は配管等の密閉容器から、それらの内部の過剰圧力を安全に外界へ開放する過剰圧力開放弁、及びそれに用いられるドーム型弾性体に関するものである。
燃料電池、ニッケルカドミウム電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・鉛蓄電池のような二次電池や、キャパシタは、携帯電話、ラップトップパーソナルコンピュータ等のポータブル電子機器・家電製品や、自動車の電源として、用いられる。
これらの電池やキャパシタには、内部圧力が過剰となったときにその圧力を自動的に外界へ開放し、蓄電能を低下させてしまう湿気や水分を外界から浸入させず、繰返して使用可能な逆止弁が取り付けられている。
例えば、特許文献1にアルミ箔とプラスチックフィルム層をラミネートしてなるアルミラミネートフィルムにより電池外装を形成すると共に該アルミラミネートフィルムにガス抜きベントを備え、ガス抜きベントは、複数の貫通孔を底面に有する本体をラミネートフィルムに熱融着すると共に本体の上面を膜材で塞ぎ、膜材を押え部材で固定した電気二重層キャパシタが開示されている。
また特許文献2に、複数の薄板状電極板と各電極板間に挿入され電極板間を絶縁する薄板状の絶縁部材とを有する積層体と、シート状部材からなり該積層体を収容する容器と、容器内に充填される電解液とを有する電気二重層キャパシタにおいて、容器内の積層体の側方にあって容器内部の矩形断面の対向する2辺を跨ぐ蓋体を設け、蓋体が少なくとも一部に平面部を有し、平面部に圧力調整弁を設け、圧力調整弁が、蓋体に穿設された貫通孔と、シート状部材に穿設された孔と、その孔に設けられた、中央にスリット又は小孔を有するガス抜き弁とを有する電気二重層キャパシタが開示されている。
特許文献3に、圧力開放弁が、ラミネートフィルムに設けられた開口部に取付けられ、内部側に開放した環状の溝部と、溝部と外部とを連通する連通孔とを備えた樹脂材製ハウジングと、溝部の内周面側に保持されている本体部分と、本体部分から外部側に向って伸び、溝部の外周面と弾性接触している弁部とを有し、ゴム状弾性体単体で構成され、内部の圧力が一定圧力より高くなった場合に、弁部と外周面との接触を解いて、内部の圧力を外部に開放する弁体とよりなる圧力開放弁が、開示されている。
従来の圧力開放弁は、内部から外部への過剰圧力の開放と、外部から内部への湿気・水分の浸入の防止との相反する方向への機能を備えるため複雑で煩雑な構造にしたり、ベントやスリット弁が完全に密閉できず外界からの湿気の浸入を阻止し切れなかったり、何れか一方の機能を向上させるあまり他方の機能が疎かになり過剰圧力の開放と湿気・水分の浸入防止との性能のバランスを欠いたり、電池やキャパシタの軽量化に相俟った圧力開放弁の小型化にそぐわなかったりする。
特許第4672956号公報 国際公開第2007−4467号パンフレット 特開2010−114127号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、内部から外部への過剰圧力の開放と外部から内部への湿気・水分の浸入の防止との双方の作用を十分に発現でき、さらに電池やキャパシタの軽量化と長寿命化とに相俟って、小型で簡易な形状でも長期間に渡って安定して確実に過剰な内部の圧力を開放しつつ、数万回もの多数回開放でき、製造し易く簡素な形状の過剰圧力開放弁、及びそれに用いられる過剰圧力開放弁用のドーム型弾性体を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた特許請求の範囲の請求項1に記載の過剰圧力開放弁は、密閉容器の内部への気密用穴が導通した内蓋と、前記内蓋を覆っておりドーム型弾性体を内包しつつ外界への開放穴を開けている外蓋とが、一体化しつつ前記密閉容器に取り付けられて前記内部の過剰圧力を前記外界に開放する過剰圧力開放弁であって、前記ドーム型弾性体が、前記内蓋とそのドーム開口部で接している前記外蓋とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢されて前記気密用穴を前記過剰圧力で開放可能にそのドーム頂部で前記外界から気密に塞ぎ、前記ドーム開口部に前記過剰圧力を前記開放穴へ誘導するノッチを有することを特徴とする。
請求項2に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1に記載されたもので、前記ドーム型弾性体の前記ドーム頂部が、少なくとも気密用穴を塞いでいる部位で、肉厚となっていることを特徴とする。
請求項3に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜2の何れかに記載されたもので、前記ドーム型弾性体が、前記ドーム開口部で、鍔を有しつつ前記外蓋に接していることを特徴とする。
請求項4に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜3の何れかに記載されたもので、前記ドーム型弾性体が、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ノルボルネンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、及び/又は熱可塑性エラストマーで、成形されていることを特徴とする。
請求項5に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜4の何れかに記載されたもので、前記内蓋が、前記外蓋に捻じ込まれ及び/又は溶着されていることを特徴とする。
請求項6に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜5の何れかに記載されたもので、前記密閉容器が、熱可塑性樹脂層、金属層、又は熱可塑性樹脂が積層されたラミネート層であり、前記内蓋及び/又は前記外蓋に溶着されていることによって、密閉されていることを特徴とする。
請求項7に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜6の何れかに記載されたもので、前記外蓋が、前記外界側で縮径され、その縮径による段差部位で、前記密閉容器に溶着されていることを特徴とする。
請求項8に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜7の何れかに記載されたもので、前記外蓋が、前記内部側で、外周に沿った周回突起を有し、前記密閉容器に溶着されていることを特徴とする。
請求項9に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜8の何れかに記載されたもので、前記ドーム型弾性体の前記ドーム開口部での接線が、前記ドーム頂部側へ傾いていることを特徴とする。
請求項10に記載の過剰圧力開放弁は、請求項1〜9の何れかに記載されたもので、前記密閉容器が、キャパシタ又は電池であることを特徴とする。
前記の目的を達成するためになされた請求項11に記載の過剰圧力開放弁用のドーム型弾性体は、密閉容器の内部への気密用穴が導通した内蓋と、前記内蓋を覆っており外界への開放穴を開けている外蓋とが、一体化しつつ前記密閉容器に取り付けられて前記内部の過剰圧力を前記外界に開放する過剰圧力開放弁に用いられるもので、前記外蓋に内包されるドーム型弾性体であって、前記内蓋とそのドーム開口部で接している前記外蓋とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢させる弾性素材で形成されており、その付勢によって前記気密用穴を前記過剰圧力で開放可能に前記外界から気密に塞ぐドーム頂部と、前記ドーム開口部に前記過剰圧力を前記開放穴へ誘導するノッチとを、有することを特徴とする。
本発明の過剰圧力開放弁は、精密に成形し易い単純な形状のドーム型弾性体を内蓋と外蓋とに挟んで外蓋に内包させた簡素な構造であっても、開放すべき過剰圧力が掛かると容器の内部から外界へ安全かつ確実に過剰圧力を開放し、一方、過剰圧力が掛かるまでは内蓋の気密用穴を完全に密閉して外部から内部への湿気・水分の浸入を確実に防止して、相反する双方の作用を十分に発現できる。
この過剰圧力開放弁は、その弾性体をドーム型にすることにより、内蓋と外蓋とに挟んでコンパクトに内包でき、内蓋の気密用穴を過剰圧力のみで開放可能に密閉状態を維持できるので、小型で簡易な形状でも長期間に渡って安定して使用でき、電池やキャパシタの容器や配管の軽量化と長寿命化に資する。
この過剰圧力開放弁は、所望の低圧から高圧までの任意に圧力で電池やキャパシタなどの各種密閉容器や配管の過剰な内部の圧力を繰り返して数万回もの多数回開放でき、長期間に渡って信頼性が高いものである。この過剰圧力開放弁は、数kPa〜10kPa程度の比較的低い圧力から200kPa〜1MPa程度の高い圧力までの広範な過剰圧力でも確実に作動してその圧力を安全かつ確実に外界へ開放できる高性能のものである。
この過剰圧力開放弁は、小型で簡易な構成であり、均一なものを大量に低コストで製造でき、生産性が高い。この過剰圧力開放弁は、ドーム型弾性体や外蓋・内蓋の成型と、外蓋及び内蓋の溶着とによって、簡便かつ大量に製造できるので、電池やキャパシタなど各種容器や配管など電子機器や汎用品や日用品の安全弁として有用である。
このドーム型弾性体は、過剰圧力開放弁による容器内部の過剰圧力の開放と容器内部の密閉とを行う簡易な構造で成型により簡便かつ大量に作製可能な部材である。
本発明を適用する過剰圧力開放弁の模式断面図である。 本発明を適用する別な過剰圧力開放弁の製造途中を示す模式断面図である。 本発明を適用する過剰圧力開放弁用のドーム型弾性体の一態様を示す斜視図、及び別な態様の模式断面図である。 本発明を適用する過剰圧力開放弁におけるドーム型弾性体の未圧縮時の硬さ又は厚さと、作動圧との相関を示す図である。 本発明を適用する過剰圧力開放弁におけるドーム型弾性体の未圧縮時の硬さと、作動圧との相関を、ドーム型弾性体の未圧縮時の厚さ毎に示す図である。 本発明を適用する別な過剰圧力開放弁におけるドーム型弾性体の未圧縮時の硬さ又は厚さと、作動圧との相関を示す図である。 本発明を適用する過剰圧力開放弁における繰返して作動圧を測定したときの測定回数と、作動圧との相関を示す図である。 本発明を適用する別な過剰圧力開放弁におけるドーム型弾性体の未圧縮時の硬さと、作動圧との相関を、ドーム型弾性体の未圧縮時の厚さ毎に示す図である。 本発明を適用する過剰圧力開放弁を取り付けた電池又はキャパシタを示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明を適用する過剰圧力開放弁1の一態様は、図1を参照して説明すると、円板状の内蓋10と、内蓋10を覆いそれへ嵌合している円筒状で鍔35を有する外蓋30と、外蓋30が窪んで内蓋10で仕切られた空洞36に内包された略同径乃至僅かな遊びだけ小径のドーム型弾性体20とを、有している。
アルミニウム層42とその両面に積層した熱可塑性樹脂層41・43からなるラミネート層で形成された密閉容器40に開けられた過剰圧力開放弁用の貫通穴44に、過剰圧力開放弁1の外蓋30が挿入され、外蓋30の鍔35上で、密閉容器40の熱可塑性樹脂41と溶着されて取り付けられて密閉状態となっている。内蓋10は、密閉容器40の内部側で、外周に沿って周回した突起11を有し、外蓋30は、密閉容器40の内部側で、空洞36を成す内周に沿って周回した突起31を有している。内蓋10の周回した突起11と、外蓋30の周回した断面四角のような突起31とが、溶着されることによって、内蓋10と外蓋30とが一体化している。両突起11・31は溶着によって鈍されている。
内蓋10の中央に、密閉容器40の内部へ導通する気密用穴12が円筒状に開いている。外蓋30の空洞36を成す窪みに、外界へ通じる開放穴33が開いている。
ドーム型弾性体20は、外部が略椀状で内空26を有している。ドーム型弾性体20は、そのドーム頂部21で内蓋10の気密用穴12を塞いでおり、そのドーム開口部24とその外周に突き出た鍔25と共に、外蓋30に接している。そのドーム開口部24はその開放穴33に対峙している。ドーム型弾性体20は、内蓋10と外蓋30とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢されて気密用穴12をドーム頂部21にて過剰圧力で開放可能にその気密に塞ぎ外界から密閉容器40の内部を隔離している。
この弾性体20がドーム型であることにより、板状ゴム弾性体や柱状ゴム弾性体よりもばね係数が小さくなり、過剰圧力開放弁1が所期の過剰圧力を開放し得る作動圧を適宜調整し易くなっている。ドーム型弾性体20が、ドーム頂部21でなだらかに湾曲した曲面となっていると、多少位置がずれたり繰返し作動して復元したりしても気密用穴12を常に確実に塞ぐことができ、気密用穴12やドーム型弾性体20のロット毎のバラツキが有ったとしても、均等に気密用穴12を塞ぐことができる。ドーム型弾性体20が頂部で、平坦状になっていたり段状になっていたりすると、気密用穴12を塞ぎきれず、隙間を生じ易く、気密性を欠き、所期の過剰圧力に至らなくても過剰圧力開放弁1が作動してしまう。
ドーム型弾性体20は、ドーム開口部24の外周に突き出た鍔25に、密閉容器40内部の過剰圧力を開放して開放穴へ誘導するノッチ23が、切り込まれている。ノッチ23は、ドーム型弾性体20の圧縮によっても、ドーム型弾性体20の内外を通気可能に導通するだけの隙間を成している。このノッチ23による隙間と、気密用穴12及び開放穴33との大きさを適切に制御することにより、密閉容器40内部の過剰圧力開放時の流量を調整することができる。
本発明を適用する別な態様の過剰圧力開放弁1は、図2のように、外蓋30の鍔35に、密閉容器40の内部側で、空洞36を成す内周に沿って周回した突起31、及び/又は鍔35の外周よりもやや中央寄りに周回した三角断面のような突起32を有している。外蓋30の突起32と共に密閉容器40内部側の鍔35一面とが、熱可塑性樹脂製の密閉容器40に、溶着したものであってもよい。周回した突起32が熱可塑性樹脂製の密閉容器40に溶着することにより尖った突起32の熱溶融がその周辺よりも速やかに進行し確りと溶着するため、平面同士の溶着よりも、溶着強度が増強し、密着性・密閉性が向上する。外蓋30とのこれら溶着は熱溶着であっても超音波溶着であってもよい。
過剰圧力開放弁1は、ドーム型弾性体20の材質・硬さ・厚さ・圧縮率、それのドーム頂部21の肉厚部の形状、それのドーム開口部24の端部面積や鍔25の形状などによって、中でも特にドーム型弾性体20の硬さ・厚さによって、所望の作動圧へ任意に調整することができる。ドーム型弾性体20を用いることにより、内蓋10の気密用穴12を平常時に気密に塞ぎ、過剰圧力発生時に外界へ開放可能に変性させることができる。
ドーム型弾性体20の材質は、弾性を奏するものであれば特に限定されないが、エチレンとプロピレンと非共役ジエンモノマーとの共重合体であるエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM);メチルシリコーンゴム(MQ)、ビニルメチルシリコーンゴム(VMQ)、フェニルメチルシリコーンゴム(PMQ)、フェニルビニルメチルシリコーンゴム(PVMQ)、ビニルシリコーンゴムの側鎖にフッ化アルキル基を導入したフッ素化シリコーンゴム(FVMQ)のようなシリコーンゴム;イソブテンとイソプレンとの共重合体であるブチルゴム(IIR);塩素化ブチルゴム(CIIR)、臭素化ブチルゴム(BIIR)のようなハロゲン化ブチルゴム(X−IIR);ブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体であるニトリルゴム(NBR);水素添加ニトリルゴムである水素化ニトリルゴム(HNBR);ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ポリプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体のようなフッ素ゴム(FKM);アクリルゴム(ACM);ポリエステルウレタンゴム、ポリエーテルウレタンゴムのようなウレタンゴム;エチレン−プロピレンゴム(EPM);クロロプレンゴム(CR);クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM);エピクロルヒドリンホモポリマー(CO)、エピクロルヒドリンコポリマー(COE)のようなエピクロルヒドリンゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR);ブタジエンゴム(BR);多硫化ゴム(T);ノルボルネンゴム(NOR);イソプレンゴム(IR);天然ゴム(NR);スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー、シリコーン系エラストマー、ニトリル系エラストマー、1,2−ポリブタジエン(1,2−PB)のような熱可塑性エラストマー(TPE)から選ばれる単数又は複数の樹脂で形成されていることが好ましい。
ドーム型弾性体20の硬さは、例えば、未圧縮時にショアA硬度でA5〜A90、好ましくはA10〜A80である。
ドーム型弾性体20の厚さtは、例えば、未圧縮時に胴体厚さで0.2〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.6mmである。
ドーム型弾性体20は、未圧縮時に、全体が均一な厚さであってもよいが、ドーム頂部21が少なくとも気密用穴12を塞いでいる部位で、肉厚部22となっていることが好ましい。ドーム頂部21が肉厚になっていると、通気性が著しく低下するので、密閉容器40内部から不意に揮発ガスが外界へ遺漏したり外界から湿気や水分が密閉容器40内部に侵入したりするのを、殆ど完全に防止できる。例えば、ドーム型弾性体20が、ガス透過性の高いIIR、CIIRやBIIRのようなX−IIRで成形されている場合には図3(b)のように肉厚部22を設けなくてもよいが、特に、ガス透過性のやや低いEPDMやACMで形成されている場合やガス透過性の低いMQやVMQやPVMQやFVMQのようなシリコーンゴムで成形されている場合には肉厚部22を設けることが好ましい。
ドーム型弾性体20の表面、特に内蓋10側の表面が、アルミニウム等の金属で蒸着された被覆膜を有していてもよく、アルミニウム、シリカ等でスパッタ又は蒸着された被覆膜を有していてもよい(不図示)。これらの被覆膜は、20〜500nmの厚さが好ましい。
図1、図2のように、ドーム型弾性体20のドーム頂部21が気密用穴12よりも広範囲に肉厚となりその肉厚部22がドーム型弾性体20の内空26側で平坦になって謂わば平凸レンズ状になっていてもよく、図3(c)のように気密用穴12よりも広範囲に均一な肉厚となりその肉厚部22がドーム型弾性体20の内空26側で窪んで謂わばメニスカスレンズ状になっていてもよく、図3(d)のように気密用穴12よりもドーム頂部21に近い程一層肉厚となりその肉厚部22が謂わば凸メニスカスレンズ状になっていてもよい。しかし、ドーム型弾性体20のドーム頂部21が謂わば両凸レンズ状になっていると、過剰圧力開放弁1の作動圧の変動が大きくなる恐れがあり、好ましくない。
ドーム型弾性体20のドーム開口部24は、図1〜2、図3(a)〜(d)のように鍔25を有していてもよく、図3(e)のように鍔を有していなくてもよい。
ドーム型弾性体20は、未圧縮時に、高さHが例えば2.75〜3.25mm、好ましくは3mm程度(具体的には3.1mm)であり、鍔25を含めない外径Dが例えば4.6〜8.2mm、好ましくは6mm程度(具体的には6.2mm)であり必要に応じて設けた鍔を含めた外径Dが例えば5.4〜9.2mm、好ましくは7.3mmである。
ドーム型弾性体20は、肉厚部22を有する場合、その厚さtは、例えば1.0〜3.0mm、好ましくは1.5mmある。
内蓋10の気密用穴12の径Dは、例えば1.0〜3.0mm、好ましくは2.0mmである。ドーム型弾性体20は、肉厚部22を有する場合、肉厚部22の径Dを未圧縮時に気密用穴12の径Dの1.0〜2.0倍、好ましくは1.5倍にしつつ、1.0〜6.0mm、好ましくは1.5〜4.5mm、より好ましくは3.0mmに調整する。
ドーム型弾性体20が前記範囲よりも大きいと軟弱過ぎて、所期の過剰圧力に到る前にドーム型弾性体20が捲れ上がって、過剰圧力開放弁1が作動してしまったり外界から密閉容器40内部に湿気や水分を含んだ外気が入り込んでしまったりする。
ドーム型弾性体20は、内蓋10側にてドーム開口部24での接線がドーム頂部21側へ傾いていることが好ましく、その接線と中心軸方向とで成す角度θが鋭角となっていると一層好ましい。
ドーム型弾性体20は、内蓋10側の表面が、それを圧縮成型や射出成型のような金型成型する際の金型表面研磨によって、平滑な磨き面となっていると、表面の荒れの所為で気密用穴12との隙間を生じず、それを完全に塞いで密閉容器40からの不意な遺漏を防止できるので、好ましい。ドーム型弾性体20は、内蓋10側の表面が、R2〜R5程度の湾曲した球体の一部であることが好ましい。
ドーム型弾性体20は、内蓋10と外蓋30とに押圧されて挟まれることにより、未圧縮時の高さHよりも10〜30%、好ましくは20%程度圧縮されることにより、元来の弾性性質に応じて、付勢されている。
ドーム型弾性体20は、夫々の角が丸められていてもよい。
内蓋10及び外蓋30の材質は、溶着可能なものであれば特に限定されないが、超音波溶着、レーザー溶着、又は熱溶着が可能な熱可塑性樹脂であってもよく、溶接が可能な金属であってもよい。
密閉容器40は、熱可塑性樹脂、又は金属で成形された箱又は袋であってもよく、これら樹脂でアルミニウム箔のような金属箔の両面が被覆されたラミネート層で成形された袋であってもよい。外蓋30と密閉容器とを溶着するために、両者の溶着部位が同質の樹脂又は金属であると、一層好ましい。
内蓋10、外蓋30、密閉容器40に用いられる熱可塑性樹脂は、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)やポリ塩化ビニル(PVC)やポリ塩化ビニリデン(PVDC)のようなポリオレフィン、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリアセタール(POM)、セルロースアセテート(CA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、フッ素樹脂、ウレタン樹脂の単独又は混合物が挙げられる。
過剰圧力開放弁1は、図9のように、密閉容器40例えば燃料電池や二次電池の電解槽のような容器、キャパシタの容器、反応容器、貯蔵容器のような閉鎖系容器、又は配管、特に好ましくは、電池やキャパシタの容器に取り付けられる。
密閉容器40内部の電解液などの液体が外部に流出することを阻止する目的で、密閉容器に気液分離膜を取り付けてもよい(不図示)。内蓋10の密閉容器40の内側に、突起11の内側に気液分離膜が溶着により取り付けられていることが好ましい。気液分離膜は円形が好ましく、その直径は気密用穴12より大きく、突起11の内側より小さい。気液分離膜の素材としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、セルロースアセテート(CA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の熱可塑性樹脂材製の不織布、延伸による連続多孔質膜(ジャパンゴアテックス社製ゴアテックス(商標)、日東電工社製テミッシュ(商標)、トクヤマ社製NFシート、ポーラム、ラミポーラムなど))、抽出法による連続多孔質膜:サポラス(朝日ラバー社製(登録商標))が好適に用いられる。
この過剰圧力開放弁1は、例えば図2に示すようにして、作製される。先ず、成形された外蓋30の空洞36に、ドーム型弾性体20をそのドーム開口部24側が外蓋30の開放穴へ向けつつ挿入して嵌め合い、ドーム開口部24をその空洞36内で外蓋30に接触させる。次いで、内蓋10を、外蓋30の開口段差部位37に嵌めて捻じ込み、ドーム型弾性体20を圧縮させつつ付勢させてから、内蓋10の突起11と外蓋30の突起31とで、両蓋10及び30を溶着する。すると、空洞36内で、ドーム型弾性体20は、圧縮によって高さが縮む分だけ、椀状の胴体部の厚さが幾分膨らみ、それの付勢によって、内蓋10の気密用穴12を、ドーム頂部21で気密に塞ぐが、ノッチ23は多少押し潰されてもドーム型弾性体20の内空26と、ドーム型弾性体20及び内蓋10で挟まれた空洞36空間とが、導通した状態にしておく。密閉容器40の過剰圧力開放弁用貫通穴44の周囲に、外蓋30の突起32を合わせ、密閉容器40と外蓋30とを溶着すると、過剰圧力開放弁1が取り付けられた密閉容器40が得られる。図2の態様の過剰圧力開放弁1で説明したが、図1の態様の過剰圧力開放弁1も同様にして作製できる。
この過剰圧力開放弁1は、図1を参照して説明すると、以下のように作動する。過剰圧力開放弁1は、密閉容器40内部の圧力が常圧乃至開放すべき所期の過剰圧力未満の場合、ドーム型弾性体20のドーム頂部21で、内蓋10の気密用穴12を完全に塞いでいるので、気密状態を保っている。密閉容器40内部が所期の過剰圧力以上に達した場合、ドーム型弾性体20が、内蓋10の気密用穴12との接触部位で僅かに変形し、過剰圧力を開放する隙間ができる。すると、過剰圧力は、矢印に示すように、外蓋30の空洞36へ到り、ドーム型弾性体20のノッチ23を経て、ドーム型弾性体20の内空26から外蓋30の開放穴33を経て、外界へ放出される。過剰圧力が開放されると、ドーム型弾性体20のドーム頂部21で、再び、内蓋10の気密用穴12を完全に塞ぎ、気密状態に戻る。
本発明を適用する過剰圧力開放弁を作製した例を、以下の実施例に示す。
(調製例1〜7)
先ず、図2のような過剰圧力開放弁1のドーム型弾性体20を様々な硬さで作製するため各種EPDM含有原材組成物を調製し、硬化させて物性を評価した。
[調製]下記表1に記載の配合成分をニーダーで混練して、調製例1〜7のEPDM含有原材組成物を、夫々調製した。
[物性評価]次いで、EPDM含有原材組成物を夫々、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫し、厚さ2mmの物性評価用ゴム試験板を作製した。このゴム試験板の物性を以下のようにして理化学評価した。硬さは、2mm厚のゴム試験板を3枚重ね、JIS K6253に準拠して、デュロメータA法によりショアA硬さとして測定したものである。引張強さ及び伸びは、JIS K6251に準拠して、ダンベル状3号形にして引張速度500mm/分で、測定したものである。引裂強さは、JIS K6252に準拠して、切込なしアングル形にして引張速度500mm/分で、測定したものである。それらの結果をまとめて表1に示す。
Figure 2013148126
(調製例8〜15)
過剰圧力開放弁1のドーム型弾性体20を様々な硬さで作製するため各種シリコーンゴム含有原材組成物を調製し、硬化させて物性を評価した。
[調製]下記表2に記載の配合成分をオープンロールで混練して、調製例8〜15のシリコーンゴム含有原材組成物を、夫々調製した。
[物性評価]次いで、シリコーンゴム含有原材組成物を夫々、170℃で10分間、プレス加硫した後、200℃で4時間、二次加硫し、厚さ2mmの物性評価用ゴム試験板を作製した。このゴム試験板の物性を調製例1〜7と同様にして理化学評価した。それらの結果をまとめて表2に示す。
Figure 2013148126
(実施例1(1)〜(4))
[作製]前記調製例5又は6で得たEPDM含有原材組成物を、図2に示す形状のドーム型弾性体20を形成するための形状のキャビティを有する金型に流し込み、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫して、ドーム型弾性体20を作製した。そのドーム型弾性体20は、未圧縮時に、高さHを3.1mm、鍔25を含めた外径Dを5.4mm、鍔25を含めない外径Dを4.6mm、肉厚部22の径Dを1.2mm、胴体厚さtを0.5mm又は0.6mm、肉厚部22の最大厚さを1.5mm、ノッチ23の幅・高さを0.4mm、鍔25の高さを0.8mm、ドームのRを2.3mmとするものである。なお、このドーム型弾性体1を、図2に示す形状のポリプロピレン製であって、気密用穴12の径を2mmとする内蓋10と外蓋30とからなるホルダー内に内包させ、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]調製例5又は6のEPDM含有原材組成物を用い0.5mm又は0.6mmの胴体厚さとした4種類の過剰圧力開放弁1について、開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、ドーム型弾性体作製の翌日に、下記の作動圧測定試験を行った。その測定条件は、測定装置をゴム弁用リーク試験機(高千穂精機社製)、ゴム弁用リーク試験機(高千穂精機社製)への過剰圧力開放弁1の固定具をステンレスSUS303製リーク試験治具C−3825−01(朝日ラバー社製)、昇圧ガスを窒素ガス、昇圧条件を2kPa/秒、漏れ検出圧力を3kPa、繰返し測定回数を5回、各回毎のインターバル時間(残圧開放状態)を1分間、測定温度を室温(25℃)とするものである。その測定方法は、ゴム弁用リーク試験機(高千穂精機社製)を用い、窒素ガスボンベから、調整器を介して気密にリーク試験治具C−3825−01へ接続し、昇圧速度が一定になるようなプログラムにて加圧し、漏れ検出圧力が3kPaになった時の一次側圧力を作動圧として印字記録するというものである。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表3に示し、平均値で図4に表わす。
Figure 2013148126
表3及び図4(A)から明らかな通り、ドーム型弾性体20の硬さが硬い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、表3及び図4(B)から明らかな通り、ドーム型弾性体20の胴体厚さtが厚い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高いことが分かった。作動圧をより低圧の100kPa以下に設定するには、ドーム型弾性体20の胴体厚さtを0.5〜0.6mmのままにするならそれの硬さをA30/S以下にし、ドーム型弾性体20の硬さをA49/S〜A60/Sのままにするならそれの胴体厚さtを0.4mm以下にする必要がある。
(実施例2(1)〜(8))
[作製]前記調製例8〜15で得た8種類のシリコーンゴム含有原材組成物を用いたことと、それを170℃で10分間プレス加硫した後、200℃で4時間二次加硫して0.5mmの胴体厚さとした計8種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について1回ずつ開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表4及び図5に示す。
(実施例3(1)〜(8))
[作製]前記調製例8〜15で得た8種類のシリコーンゴム含有原材組成物を用いたことと、それを170℃で10分間プレス加硫した後、200℃で4時間二次加硫して0.6mmの胴体厚さとした計8種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について1回ずつ開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表4及び図5に示す。
Figure 2013148126
表4及び図5から明らかな通り、ドーム型弾性体の硬さが硬い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、ドーム型弾性体の胴体厚さtが厚い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高いことが分かった。
(実施例4(1)〜(2))
[作製]前記調製例8及び10で得た2種類のシリコーンゴム含有原材組成物を用いたことと、それを170℃で10分間プレス加硫した後、200℃で4時間二次加硫して0.6mmの胴体厚さとした2種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。それを、アクリル樹脂製で300mLの透明な密閉容器40へ図2のように取り付けた。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について開放したときの過剰圧力の作動圧(リリーフ圧)と開放流量(リリーフ流量)とを測定するため、下記の作動圧/開放流量測定試験を行った。
その試験に際し、圧縮窒素ガス容量を1.5mとする窒素ガスボンベから、レギュレーターである調整器(YUTAKA社製;商品名CF−2510−RN−V)及び流量計であるニードルバルブ付き流量計(コフロック社製、商品名RK1250−15−SS−1/4−H2−1L/min−0.2MPa−0−D、計測範囲:0.5L/min〜1L/min、供給圧力(入口側):0.2MPaまで)を介して気密に前記密閉容器40へ接続し、また前記容器にその内部圧力を測定する圧力計である小型デジタル圧力計(長野計器社製、製品番号:GC61−374−17N380×××××0、計測可能範囲:−0.1〜1MPa)を取り付け、過剰圧力開放弁1をステンレスSUS303製リーク試験治具C−3825−01(朝日ラバー社製)で固定し、開放弁から過剰圧力として開放された窒素ガスをチューブで水充填三角フラスコへ水上置換法にて誘導することとし、過剰圧力開放弁1が作動したときの作動圧を圧力計で測定し、作動直後から所定時間での窒素ガス量を測定した。
その測定方法は、(i)窒素ボンベのバルブを開けて調整器を0.2MPaに調整し、(ii)流量計のバルブを0.5L/分に調整して前記密閉容器40に流入し、(iii)過剰圧力によって過剰圧力開放弁が作動したときの作動圧を圧力計で測定し、(iv)また気泡の発生を確認した直後から水中置換法にて1分間、窒素ガスを捕捉して、1分間で捕捉した窒素ガス量を計測し開放流量(mL/分)とし、単位時間当たりに換算した。
過剰圧力開放弁1の作動圧/開放流量測定試験の測定結果を、下記表5に示す。
Figure 2013148126
表5から明らかな通り、ドーム型弾性体の硬さが硬い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、単位時間当たりの開放流量が大きいことが分かった。
(実施例5(1)〜(6))
[作製]前記調製例2,5,7で得た3種類のEPDM含有原材組成物を用いたことと、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫して、0.3mm又は0.4mmの胴体厚さとした計6種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。なお実施例5(4)及び(5)はとりわけ所望の90〜110kPaの作動圧とするものであり3ロットについて繰返し作動圧のバラツキを検討した。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表6に示す。
Figure 2013148126
表6から明らかな通り、ドーム型弾性体の硬さが硬い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、ドーム型弾性体の胴体厚さが厚い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高いことが分かった。また、各ロット毎のバラツキは極めて小さく変動幅がほぼ平均±3kPaであった。
(実施例6(1)〜(10))
[作製]前記調製例2,5,6,7で得た4種類のEPDM含有原材組成物を用いたことと、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫して、0.3mm,0.4mm,0.5mm又は0.6mmの胴体厚さとした計10種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を5回の平均値として、下記表7及び図6に示す。
Figure 2013148126
表7及び図6(A)から明らかな通り、ドーム型弾性体の未圧縮時の胴体厚さが同じであれば、ドーム型弾性体の硬さが硬い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、正の相関関係を示し、一方、表7及び図6(B)から明らかな通り、ドーム型弾性体の未圧縮時の硬さが同じであれば、ドーム型弾性体の未圧縮時の胴体厚さが厚い程、過剰圧力開放弁1の作動圧が高く、正の相関関係を示していた。
(実施例7(1)〜(2))
[作製]前記調製例5,7で得た2種類のEPDM含有原材組成物を用いたことと、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫して、0.3mm,又は0.4mmの胴体厚さとした計2種類のドーム型弾性体20を複数ロット作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、ドーム型弾性体作製から2週間経過した後、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表8に示す。
Figure 2013148126
表6及び表8から明らかな通り、加硫してドーム型弾性体を作製した翌日に過剰圧力開放弁1の作動圧を測定した場合よりも、加硫してドーム型弾性体を作製してから2週間経過後に過剰圧力開放弁1の作動圧を測定した場合の方が、作動圧が数kPa上昇している。このことは、ドーム型弾性体の作製直後では分子間構造が不安定で柔軟であるが、2週間以上経過すると分子間構造が安定化し硬化状態が落ち着くためであると考えられる。概して、ドーム型弾性体の未圧縮時の胴体厚さが厚い程、作動圧のバラツキは小さいようである。
(実施例8)
[作製]前記調製例7で得たEPDM含有原材組成物を用いたことと、170℃で10分間、プレス加硫した後、170℃で30分間、二次加硫して、0.3mmの胴体厚さとしたドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、ドーム型弾性体作製から7日間経過した後、繰返し測定回数を400回以上、測定温度を室温(22℃)としたこと以外は実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、図7に示す。
図7から明らかな通り、作動圧は、繰返し回数約200回まで僅かに減少し続けたが、それ以降400回まで殆ど変動しなかった。なお、約5万回まで変動せずに使用できた。
(実施例9(1)〜(14))
[作製]前記調製例1〜7で得た7種類のEPDM含有原材組成物を用いたことと、それを170℃で10分間プレス加硫した後、170℃で30分二次加硫して、そのドーム型弾性体20は、未圧縮時に、高さHを3.1mm、鍔25を含めた外径Dを7.3mm、鍔25を含めない外径Dを6.2mm、肉厚部22の径Dを3mm、胴体厚さtを0.3mm又は0.5mm、肉厚部22の最大厚さを1.5mm、ノッチ23が幅を1mmで高さを0.4mm、鍔25の高さを0.8mm、ドームのRを3.25mmとする計14種類のドーム型弾性体20を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、過剰圧力開放弁1を作製した。
[機能性評価]これら過剰圧力開放弁1の夫々について1回ずつ開放できる過剰圧力値(リリーフ圧)を測定するため、ドーム型弾性体20作製から7日目に、測定温度を室温(23℃)で、実施例1と同様な作動圧測定試験を行った。過剰圧力開放弁1の作動圧測定試験の測定結果を、下記表9〜10及び図8に示す。
Figure 2013148126
Figure 2013148126
表9〜10及び図8から明らかな通り、ドーム型弾性体20の未圧縮時の胴体厚さ毎に、作動圧は、ドーム型弾性体20の未圧縮時のショアA硬さと正の相関関係を示していた。
このような過剰圧力開放弁1を密閉容器40に取り付けた電池又はキャパシタを、図9のように作製したところ、逆止弁として、密閉容器40内部の過剰圧力を開放でき、外界から密閉容器40内部への湿気・水分の浸入を防止できた。
本発明の過剰圧力開放弁は、小さくても、低圧力から高圧力までの過剰な圧力を安全に開放できるので、燃料電池や二次電池やリチウムイオン電池等の各種電池、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等の各種キャパシタの過剰圧力や過剰生成または供給された水素燃料等を開放する安全弁や逆止弁として、用いられる。また、ビールや炭酸飲料のような発泡飲料用の容器、過酸化水素のようなガス発生性試薬の保存容器、エアー配管やガス配管から、過剰なガスを開放する安全弁としても、用いることができる。特に、小型の携帯電話、ラップトップパーソナルコンピュータ、携帯ラジオ、携帯テレビ、携帯ライトに用いられる電池の安全弁や逆止弁として有用であり、その中でも小型の携帯電話やラップトップパーソナルコンピュータ等のポータブル電子機器に組み込まれる電池やキャパシタの過剰圧力開放弁として有用である。
1は過剰圧力開放弁、10は内蓋、11は突起、12は気密用穴、20はドーム型弾性体、21はドーム頂部、22は肉厚部、23はノッチ、24はドーム開口部、25は鍔、26は内空、30は外蓋、31は突起、32は突起、33は開放穴、35は鍔、36は空洞、37は開口段差部位、40は密閉容器、41は熱可塑性樹脂層、42はアルミニウム層、43は熱可塑性樹脂層、44は貫通穴、50は電池又はキャパシタ、Dは鍔を含めたドーム型弾性体の外径、Dは鍔を含めないドーム型弾性体の外径、Dはドーム型弾性体の肉厚部の径、Dは内蓋の気密用穴の径、Hはドーム型弾性体の高さ、tはドーム型弾性体の胴体の厚さ、tはドーム型弾性体の肉厚部の厚さ、θはドーム型弾性体20のドーム開口部24での接線と中心軸方向とで成す角度である。

Claims (11)

  1. 密閉容器の内部への気密用穴が導通した内蓋と、前記内蓋を覆っておりドーム型弾性体を内包しつつ外界への開放穴を開けている外蓋とが、一体化しつつ前記密閉容器に取り付けられて前記内部の過剰圧力を前記外界に開放する過剰圧力開放弁であって、前記ドーム型弾性体が、前記内蓋とそのドーム開口部で接している前記外蓋とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢されて前記気密用穴を前記過剰圧力で開放可能にそのドーム頂部で前記外界から気密に塞ぎ、前記ドーム開口部に前記過剰圧力を前記開放穴へ誘導するノッチを有することを特徴とする過剰圧力開放弁。
  2. 前記ドーム型弾性体の前記ドーム頂部が、少なくとも気密用穴を塞いでいる部位で、肉厚となっていることを特徴とする請求項1に記載の過剰圧力開放弁。
  3. 前記ドーム型弾性体が、前記ドーム開口部で、鍔を有しつつ前記外蓋に接していることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  4. 前記ドーム型弾性体が、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ノルボルネンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、及び/又は熱可塑性エラストマーで、成形されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  5. 前記内蓋が、前記外蓋に捻じ込まれ及び/又は溶着されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  6. 前記密閉容器が、熱可塑性樹脂層、金属層、又は熱可塑性樹脂が積層されたラミネート層であり、前記内蓋及び/又は前記外蓋に溶着されていることによって、密閉されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  7. 前記外蓋が、前記外界側で縮径され、その縮径による段差部位で、前記密閉容器に溶着されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  8. 前記外蓋が、前記内部側で、外周に沿った周回突起を有し、前記密閉容器に溶着されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  9. 前記ドーム型弾性体の前記ドーム開口部での接線が、前記ドーム頂部側へ傾いていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  10. 前記密閉容器が、キャパシタ又は電池であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の過剰圧力開放弁。
  11. 密閉容器の内部への気密用穴が導通した内蓋と、前記内蓋を覆っており外界への開放穴を開けている外蓋とが、一体化しつつ前記密閉容器に取り付けられて前記内部の過剰圧力を前記外界に開放する過剰圧力開放弁に用いられるもので、前記外蓋に内包されるドーム型弾性体であって、前記内蓋とそのドーム開口部で接している前記外蓋とに押圧されて挟まれることによる圧縮で付勢させる弾性素材で形成されており、その付勢によって前記気密用穴を前記過剰圧力で開放可能に前記外界から気密に塞ぐドーム頂部と、前記ドーム開口部に前記過剰圧力を前記開放穴へ誘導するノッチとを、有することを特徴とする過剰圧力開放弁用のドーム型弾性体。
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