JP2013148060A - 蒸気タービン - Google Patents

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Abstract

【課題】構成部品と冷却蒸気との熱伝達を促進し、必要な冷却蒸気の流量を確保することができる蒸気タービンを提供する。
【解決手段】実施形態の蒸気タービン10は、タービンロータ軸方向に沿う植込溝32が周方向に亘って複数形成されたロータディスク31を有するタービンロータ30と、植込溝32に植設された動翼40と、動翼40と交互に配設された静翼52と、冷却蒸気を供給する冷却蒸気供給管25とを備える。植込部41の内径側端面42と植込溝32の底面32aとの間に形成された冷却蒸気通路35と、ロータディスク31の上流側端面34の植込溝32よりも半径方向内周側に周方向に亘って形成され上流側に突出する上流側突条部36と、上流側端面34の上流側突条部36よりも半径方向内周側から植込部41の内径側端面42の中央に向かって傾斜し、冷却蒸気通路35に連通する冷却蒸気通路37とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、蒸気タービンに関する。
蒸気タービンの効率向上の観点から、現在、温度が600℃程度の主流蒸気を用いた蒸気タービンが実用化されている。蒸気タービンの効率をさらに向上させるため、主流蒸気の温度を700〜750℃程度にすることが検討され、開発が進められている。
このような蒸気タービンにおいては、主流蒸気が高温であるため、構成部品によっては耐熱合金で構成することが必要となる。例えば、動翼の植込部などの大きな応力が発生する部位では、耐久性の向上のため、耐熱合金で構成されること以外に、効率よく冷却することができる冷却構造を備えることが必要になる。
そのため、軸方向挿入翼根部形式の動翼においては、動翼の植込部の下端面(タービンロータ側の端面)と、動翼を植設する、タービンロータのロータディスクに形成された植込溝の底面との間に形成される隙間を冷却蒸気通路として機能させている。また、タービンロータのロータディスクに、上流側の端面から下流側の端面に水平に貫通する冷却蒸気通路を設けた構造などが採用されている。これらの冷却蒸気通路を介して、冷却蒸気は、一段下流のタービン段落へ導かれる。
特開平11−200801号公報
しかしながら、従来の冷却構造では、冷却される構成部品と冷却蒸気との熱伝達が十分ではなく、効率よく構成部品を冷却することができなかった。例えば、冷却蒸気が流れる流れ場の圧力バランスが変化すると、冷却蒸気通路に流入する冷却蒸気の流量が設定された流量よりも低下し、主蒸気流路に流入する冷却蒸気の流量が増加することがある。
この場合、構成部品と冷却蒸気との十分な熱伝達が得られないため、構成部品の冷却が不十分となる。また、主蒸気流路への冷却蒸気の流入量が増加して、タービン効率が低下する。
本発明が解決しようとする課題は、冷却する構成部品と冷却蒸気との熱伝達を促進することができるとともに、構成部品を冷却するために必要な冷却蒸気の流量を確保することができる蒸気タービンを提供するものである。
実施形態の蒸気タービンは、タービンロータ軸方向に沿う植込溝が周方向に亘って複数形成されたロータディスクを有するタービンロータと、各前記植込溝に植込部が植設された複数の動翼と、ダイアフラム外輪とダイアフラム内輪との間に周方向に亘って支持され、タービンロータ軸方向に前記動翼と交互に配設された複数の静翼と、前記タービンロータに沿って流れる冷却蒸気を供給する冷却蒸気供給管とを備える。
また、蒸気タービンは、前記植込部の内径側端面と前記植込溝の底面との間に形成された第1冷却蒸気通路と、前記ロータディスクの上流側端面の、前記植込溝よりも半径方向内周側に、周方向に亘って形成され、上流側に突出する上流側突条部と、前記ロータディスクの上流側端面の、前記上流側突条部よりも半径方向内周側から、前記植込部の内径側端面の中央に向かって傾斜して形成され、前記第1冷却蒸気通路に連通する第2冷却蒸気通路とを備える。
第1の実施の形態の蒸気タービンの、タービンロータの中心軸を含む子午断面を示す図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの動翼が植込溝に植設された状態を示す斜視図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの動翼が植込溝に植設された状態をタービンロータ軸方向の上流側から見たときの平面図である。 第1の実施の形態の蒸気タービンの、タービンロータの中心軸を含む子午断面の一部を拡大した図であり、図3のA−A断面に相当する断面を示している。 第1の実施の形態の蒸気タービンが示された図3のA−A断面に相当する断面を示す図であり、冷却蒸気通路の入口の他の形状を示している。 第2の実施の形態の蒸気タービンの、タービンロータの中心軸を含む子午断面の一部を拡大した図であり、図3のA−A断面に相当する断面を示している。 第2の実施の形態の蒸気タービンにおける、図3のA−A断面に相当する断面を示す図であり、冷却蒸気通路の出口の他の形状を示している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の、タービンロータの中心軸を含む子午断面を示す図である。図2は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の動翼が植込溝32に植設された状態を示す斜視図である。図3は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の動翼が植込溝32に植設された状態をタービンロータ軸方向の上流側から見たときの平面図である。図4は、第1の実施の形態の蒸気タービン10の、タービンロータの中心軸を含む子午断面の一部を拡大した図であり、図3のA−A断面に相当する断面を示している。
なお、図4では、冷却蒸気の流れを矢印で示している。以下において、同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。また、以下の実施の形態において、蒸気タービン10として、高圧タービンを例示して説明するが、高温高圧の蒸気が供給される、中圧タービン、さらには超高圧タービンにも本実施の形態の構成を適用することができる。
図1に示すように、蒸気タービン10は、内部ケーシング20とその外側に設けられた外部ケーシング21とから構成される二重構造のケーシングを備えている。内部ケーシング20内には、タービンロータ30が貫設されている。
タービンロータ30のロータディスク31には、タービンロータ軸方向に沿う植込溝32を周方向に亘って複数形成することで構成される翼車33を備えている(図2および図3参照)。翼車33間の植込溝32には、動翼40の植込部41が植設される。この動翼40は、翼車33の凹状の植込溝32に、タービンロータ軸方向に挿入される、いわゆる軸方向挿入翼根部形式の動翼である。周方向に形成された植込溝32に植設された複数の動翼40によって動翼翼列44を構成する。
植込部41は、軸方向挿入翼根部形式の嵌め合い凹凸形状を有し、その凹凸形状は、タービンロータ30の植込溝32の形状に対応している。この嵌め合い凹凸形状によって、動翼40が、タービンロータ30から半径方向外側へ抜けることを防止している。
また、翼車33の下流端には、例えば、植込溝32側に突出して、動翼40の植込部41が下流側へ抜けることを防止する突起部(図示しない)が設けられている。そのため、動翼40に下流側への負荷がかかった場合においても、動翼40は、植込溝32から抜けることはない。
図1および図3に示すように、植込部41の内径側端面42と植込溝32の底面32aとの間には、上流側から下流側へ貫通し、冷却蒸気を通過させる、第1冷却蒸気通路として機能する冷却蒸気通路35が形成されている。冷却蒸気通路35の流路中心に垂直な通路断面積は、例えば、一定となるように構成される。
ロータディスク31の上流側端面34の、植込溝32よりも半径方向内周側には、上流側に突出する上流側突条部36が周方向に亘って形成されている。すなわち、上流側突条部36は、植込溝32の底面32aよりも半径方向内周側の上流側端面34に、上流側に突出して形成された、例えば環状平板などで構成されている。
また、ロータディスク31の上流側端面34の、上流側突条部36よりも半径方向内周側から、植込部41の内径側端面42の中央に向かって傾斜して形成され、冷却蒸気通路35に連通する、第2冷却蒸気通路として機能する冷却蒸気通路37が形成されている。なお、冷却蒸気通路37は、上流側端面34から傾斜して形成されているため、冷却蒸気通路37の入口37aは、図3に示すように楕円形となる。
この冷却蒸気通路37を通過した冷却蒸気は、植込部41の内径側端面42の中央に衝突するため、熱伝達が向上される。これにより、動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。
ここで、植込部41の内径側端面42の中央とは、例えば、内径側端面42のタービンロータ軸方向の中心で、かつ内径側端面42の周方向の中心をいう。なお、内径側端面42のタービンロータ軸方向の中心を中心とする内径側端面42のタービンロータ軸方向の長さの1/3程度、かつ内径側端面42の周方向の中心を中心とする内径側端面42の周方向の長さの1/3程度の範囲を植込部41の内径側端面42の中央としてもよい。
上記したように、上流側突条部36は、ロータディスク31の上流側端面34の、植込溝32よりも半径方向内周側に、上流側に突出して構成されている。そのため、上流側突条部36は、ロータディスク31に沿って半径方向外側に向かって流れる冷却蒸気を堰き止め、冷却蒸気通路37に導く。
ここで、上流側突条部36によって堰き止められた冷却蒸気の多くを冷却蒸気通路37に導入することが好ましい。図5は、第1の実施の形態の蒸気タービン10が示された図3のA−A断面に相当する断面を示す図であり、冷却蒸気通路37の入口37aの他の形状を示している。なお、図5では、冷却蒸気の流れを矢印で示している。
図5に示すように、冷却蒸気通路37の入口37aにおける通路断面積を、入口37aよりも下流側における冷却蒸気通路37の通路断面積よりも広くなるように構成してもよい。ここでは、入口37aの開口を広くして、下流に行くに伴い、徐々に冷却蒸気通路37の通路断面積を減少し、当初の通路断面積まで減少させている。このように構成することで、冷却蒸気通路37に多くの冷却蒸気を導入することができる。
冷却蒸気通路37を通過した冷却蒸気が衝突する植込部41の内径側端面42の周方向に、図4に示すように、溝43を形成してもよい。冷却蒸気通路37を通過した冷却蒸気は、植込部41の内径側端面42に衝突する際、この溝43で流れが乱され、熱伝達がさらに向上する。これにより、動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。
なお、植込部41の内径側端面42には、少なくとも1つの溝43が周方向に形成されていればよい。例えば、植込部41の内径側端面42に、周方向に亘る溝43を、タービンロータ軸方向に複数列形成してもよい。
溝43の、周方向に垂直な断面の形状は、図4に示すように、四角形に構成されても、この他、例えば、三角形または多角形に構成されてもよい。また、溝以外にも、例えば、植込部41の内径側端面42の中央に、複数の棒状の突起を所定の間隔をあけて備えてもよい。すなわち、溝43の、周方向に垂直な断面の形状は、特に限定されるものではなく、植込部41の内径側端面42の中央に衝突した冷却蒸気の流れを乱す構造であればよい。
上記したような、上流側突条部36、冷却蒸気通路37を備えるロータディスク31は、例えば、タービン段落の入口蒸気温度、すなわち静翼翼列53の入口蒸気温度が、例えば600〜750℃となるタービン段落に形成されることが好ましい。なお、図1では、上流から第3段までのタービン段落に、上流側突条部36、冷却蒸気通路37を備えるロータディスク31を備えた一例を示している。
ここで、第3段よりも下流側のタービン段落においても、植込部41の内径側端面42と植込溝32の底面32aとの間には、上流側から下流側へ貫通する隙間が形成されるため、冷却蒸気通路35は形成される。
内部ケーシング20の内周側には、ダイアフラム外輪50が周方向に亘って備えられている。このダイアフラム外輪50の内側には、ダイアフラム内輪51が周方向に亘って備えられている。ダイアフラム外輪50とダイアフラム内輪51との間には、複数の静翼52(ノズル)が周方向に支持され、静翼翼列53を構成している。この静翼翼列53は、各動翼翼列44の上流側に設けられ、タービンロータ軸方向に、静翼翼列53と動翼翼列44とを交互に複数段備えている。そして、静翼翼列53と動翼翼列44とによって1つのタービン段落を構成している。
ダイアフラム内輪51のタービンロータ30に対向する側には、ラビリンスシール60が設けられている。これによって、ダイアフラム内輪51とタービンロータ30との間から下流側への蒸気の漏洩を抑制している。
また、蒸気タービン10には、蒸気入口管23が、外部ケーシング21および内部ケーシング20を貫通して設けられ、蒸気入口管23の端部が、ノズルボックス24に連通して接続されている。なお、ノズルボックス24の出口に、第1段(初段)の静翼52が備えられている。
ノズルボックス24が備えられる位置よりも外側(タービンロータ30に沿う方向の外側であり、図1ではノズルボックス24よりも左側)の内部ケーシング20および外部ケーシング21の内周には、タービンロータ軸方向に沿って、複数のグランドラビリンスシール61が設けられ、内部ケーシング20および外部ケーシング21とタービンロータ30との間における、蒸気の外部への漏洩を防止している。
さらに、蒸気タービン10には、図1に示すように、冷却蒸気供給管25が、外部ケーシング21および内部ケーシング20を貫通して設けられている。なお、冷却蒸気供給管25は、外部ケーシング21を貫通して内部ケーシング20に形成された貫通孔と連通するように、内部ケーシング20に接続されてもよい。
冷却蒸気供給管25は、グランドラビリンスシール61間の内部ケーシング20の内周面に周方向に亘って形成された溝部26に連通している。このように、冷却蒸気供給管25の冷却蒸気の噴出口や溝部26は、第1段の静翼52やノズルボックス24よりも外側(タービンロータ30に沿う方向の外側であり、図1ではノズルボックス24よりも左側)に位置している。
冷却蒸気供給管25から供給された冷却蒸気は、溝部26に沿って周方向に広がるため、冷却蒸気は、周方向に亘って均等に供給される。なお、冷却蒸気供給管25は、周方向の複数箇所に設けられてもよい。
冷却蒸気としては、他の蒸気タービンから抽気された蒸気、ボイラから抽気された蒸気などを使用することができる。蒸気タービン10が、高圧タービンや超高圧タービンである場合は、冷却蒸気として、例えばボイラから抽気された蒸気を使用することができる。また、高圧タービンおよび超高圧タービンの双方を備える場合には、高圧タービンにおける冷却蒸気として、例えば超高圧タービンから抽気された蒸気を使用することができる。蒸気タービン10が、中圧タービンである場合は、冷却蒸気として、例えば高圧タービンから抽気された蒸気を使用することができる。
なお、冷却蒸気の温度は、冷却するタービンロータ30や動翼40などの構成部品に大きな熱応力が発生しない程度の温度に設定されることが好ましく、冷却蒸気を供給する蒸気タービンの仕様によって変更可能である。
冷却蒸気の供給圧力は、グランドラビリンスシール61とタービンロータ30との間をタービン段落側に流れ、冷却を行う所定のタービン段落まで流れることが可能な圧力に設定される。また、冷却蒸気が導入されるタービン段落から冷却蒸気の一部は、主蒸気流路70に噴出されるため、冷却蒸気の供給圧力は、各タービン段落における主蒸気の圧力よりも高い圧力となるように設定されている。
次に、蒸気タービン10の作用について説明する。
蒸気入口管23を経て、ノズルボックス24内に流入した蒸気は、各タービン段落を通過しながら、膨張仕事を行い、タービンロータ30を回転させる。そして、膨張仕事をした蒸気は、排気通路(図示しない)を通り、蒸気タービン10の外部へ排気される。
冷却蒸気供給管25を介して導入された冷却蒸気は、溝部26に供給され、周方向に広がる。冷却蒸気の一部は、タービンロータ30を冷却しながら、タービンロータ30とグランドラビリンスシール61との間からタービンロータ30に沿ってタービン段落側へ流れる。
続いて、冷却蒸気は、図4に示すように、ロータディスク31に沿って半径方向外側に向かって流れ、上流側突条部36によってその流れの一部が堰き止められ、冷却蒸気通路37に導かれる。この際、冷却蒸気通路37に導かれた残りの冷却蒸気の一部は、冷却蒸気通路35に導入され、その残りは、主蒸気流路70側に流出する。
冷却蒸気通路37に導かれた冷却蒸気は、冷却蒸気通路37を通過し、植込部41の内径側端面42の中央に衝突する。ここで、植込部41の内径側端面42の中央に溝43が形成されている場合には、この溝43によってさらに流れが乱され、植込部41の内径側端面における熱伝達が促進される。
冷却蒸気通路35に導かれた冷却蒸気は、冷却蒸気通路35を流れ、冷却蒸気通路37に導かれた冷却蒸気とともに下流のタービン段落に導かれる。このように、冷却蒸気通路35および冷却蒸気通路37を冷却蒸気が流れることで、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41が冷却される。
下流のタービン段落に導かれた冷却蒸気は、一部が主蒸気流路70側に流出し、残りが ラビリンスシール60とタービンロータ30との間を下流に向かって流れる。そして、下流のタービン段落において、冷却蒸気通路35や冷却蒸気通路37を上記した流れと同様に流れ、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41を冷却する。
なお、上流側突条部36、冷却蒸気通路37を備えるロータディスク31が備えられたタービン段落よりも下流側のタービン段落では、冷却蒸気の一部が主蒸気流路70側に流出し、その残りが冷却蒸気通路35を流れる。
上記したように、第1の実施の形態の蒸気タービン10によれば、冷却蒸気通路37を通過した冷却蒸気は、植込部41の内径側端面42の中央に衝突するため、熱伝達が向上される。これにより、動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。また、上流側突条部36を備えることで、冷却に必要な流量の冷却蒸気を冷却蒸気通路37に導くことができ、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、第2の実施の形態の蒸気タービン11の、タービンロータの中心軸を含む子午断面の一部を拡大した図であり、図3のA−A断面に相当する断面を示している。なお、図6では、冷却蒸気の流れを矢印で示している。
第2の実施の形態の蒸気タービン11においては、ロータディスク31に形成される冷却蒸気通路の構成以外は第1の実施の形態の蒸気タービン10の構成と同じである。そのため、ここでは、主に冷却蒸気通路の構成について説明する。
図6に示すように、蒸気タービン11におけるロータディスク31に形成された冷却蒸気通路は、第1の実施の形態のロータディスク31に形成された冷却蒸気通路35、37に、さらに下流側突条部80および冷却蒸気通路81を備えている。
下流側突条部80は、ロータディスク31の下流側端面82の、植込溝32よりも半径方向内周側に、周方向に亘って形成され、下流側に突出している。すなわち、下流側突条部80は、植込溝32の底面32aよりも半径方向内周側の下流側端面82に、下流側に突出して形成された、例えば環状平板などで構成されている。
冷却蒸気通路81は、第3冷却蒸気通路として機能し、ロータディスク31の下流側端面82の、下流側突条部80よりも半径方向内周側から、植込部41の内径側端面42の中央に向かって傾斜して形成され、冷却蒸気通路35に連通している。なお、冷却蒸気通路81は、下流側端面82から傾斜して形成されているため、冷却蒸気通路81の出口81aは、楕円形となる。
冷却蒸気通路35を流れる冷却蒸気の一部が、冷却蒸気通路81を通り下流側のタービン段落へ流出する。冷却蒸気通路81を流れることで、下流側のタービン段落において、冷却蒸気は、下流側突条部80よりも半径方向内側に排出される。そのため、主蒸気流路70に噴出される冷却蒸気の流量を抑制することができる。
なお、主蒸気流路70に噴出される冷却蒸気の流量を抑制した場合においても、主蒸気の半径方向内側への流入を抑制するための、主蒸気流路70に噴出すべき最小限の冷却蒸気の流量は維持されている。
また、ここでは、冷却蒸気通路35の流路中心に垂直な通路断面積は一定となるように構成されているが、この構成に限られるものではない。例えば、冷却蒸気通路35の流路中心に垂直な通路断面積が、下流へ行くに伴い小さくなるように構成してもよい。
この場合、冷却蒸気通路35の通路断面積が一定の場合と比べて、冷却蒸気通路35を流れる冷却蒸気の流量は少なくなり、冷却蒸気通路81を流れる冷却蒸気の流量は多くなる。そのため、主蒸気流路70に噴出される冷却蒸気の流量を抑制し、下流側のタービン段落に導かれる冷却蒸気の流量を増加することができる。この場合においても、上記したように、主蒸気流路70に噴出すべき最小限の冷却蒸気の流量は維持されている。
ここで、主蒸気流路70に噴出すべき最小限の冷却蒸気の流量を維持しつつ、冷却蒸気通路35を流れる冷却蒸気の多くを冷却蒸気通路81の出口81aから排出することが好ましい。図7は、第2の実施の形態の蒸気タービン11における、図3のA−A断面に相当する断面を示す図であり、冷却蒸気通路81の出口81aの他の形状を示している。なお、図7では、冷却蒸気の流れを矢印で示している。
図7に示すように、冷却蒸気通路81の出口81aにおける通路断面積を、出口81aよりも上流側における冷却蒸気通路81の通路断面積よりも広くなるように構成してもよい。ここでは、出口81aの開口を広くして、上流に行くに伴い、徐々に冷却蒸気通路81の通路断面積を減少し、当初の通路断面積まで減少させている。このように構成することで、冷却蒸気通路81の出口81aから多くの冷却蒸気を排出することができる。
ここで、図7では、冷却蒸気通路37の入口37aにおける通路断面積を、入口37aよりも下流側における冷却蒸気通路37の通路断面積よりも広くなるように構成した一例を示している。なお、冷却蒸気通路37の入口37aの構成は、図4に示す通路断面積を広くしていない構成であってもよい。
上記したように構成された蒸気タービン11において、冷却蒸気供給管25を介して導入された冷却蒸気は、溝部26に供給され、周方向に広がる。冷却蒸気の一部は、タービンロータ30を冷却しながら、タービンロータ30とグランドラビリンスシール61との間からタービンロータ30に沿ってタービン段落側へ流れる。
続いて、冷却蒸気は、図6に示すように、ロータディスク31に沿って半径方向外側に向かって流れ、上流側突条部36によってその流れの一部が堰き止められ、冷却蒸気通路37に導かれる。この際、冷却蒸気通路37に導かれた冷却蒸気の一部は、冷却蒸気通路35に導入され、その残りは、主蒸気流路70側に流出する。
冷却蒸気通路37に導かれた冷却蒸気は、冷却蒸気通路37を通過し、植込部41の内径側端面42の中央に衝突する。ここで、植込部41の内径側端面42の中央に溝43が形成されている場合には、この溝43によってさらに流れが乱され、植込部41の内径側端面における熱伝達が促進される。
冷却蒸気通路35に導かれた冷却蒸気は、冷却蒸気通路35を流れ、冷却蒸気通路37に導かれた冷却蒸気と合流する。そして、冷却蒸気通路35を流れる冷却蒸気の一部は、冷却蒸気通路81に流出し、出口81aから排出され、残りは、冷却蒸気通路35から排出され、下流側のタービン段落に導かれる。このように、冷却蒸気通路35、冷却蒸気通路37および冷却蒸気通路81を冷却蒸気が流れることで、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41が冷却される。
下流のタービン段落に導かれた冷却蒸気は、一部が主蒸気流路70側に流出し、残りが ラビリンスシール60とタービンロータ30との間を下流に向かって流れる。そして、下流のタービン段落において、冷却蒸気通路35、冷却蒸気通路37および冷却蒸気通路81を上記した流れと同様に流れ、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41を冷却する。
なお、上流側突条部36、冷却蒸気通路37および冷却蒸気通路81を備えるロータディスク31が備えられたタービン段落よりも下流側のタービン段落では、冷却蒸気の一部が主蒸気流路70側に流出し、その残りが冷却蒸気通路35を流れる。
上記したように、第2の実施の形態の蒸気タービン11によれば、冷却蒸気通路37を通過した冷却蒸気は、植込部41の内径側端面42の中央に衝突するため、熱伝達が向上される。これにより、動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。また、上流側突条部36を備えることで、冷却に必要な流量の冷却蒸気を冷却蒸気通路37に導くことができ、タービンロータ30(ロータディスク31)や動翼40の植込部41の冷却を促進することができる。
さらに、冷却蒸気通路81を備えることで、主蒸気流路70に噴出すべき最小限の冷却蒸気の流量を維持しつつ、冷却蒸気通路35を流れる冷却蒸気の多くを冷却蒸気通路81の出口81aから排出することができる。そのため、ラビリンスシール60とタービンロータ30との間を下流に向かって流れ、さらに下流側のタービン段落に流れる冷却蒸気の流量を増加することができる。
なお、第2の実施の形態の蒸気タービン11における、ロータディスク31に形成された冷却蒸気通路35の構成は、上記した構成に限られるものではない。例えば、上記した、第2の実施の形態の蒸気タービン11における冷却蒸気通路35の上流側の入口および下流側の出口を、例えば、封止部材などによって封止してもよい。この封止部材は、例えば、タービンロータ30と同じ材料で、冷却蒸気通路35の形状に合わせて形成された部材で構成される。そして、冷却蒸気通路35の上流側の入口および下流側の出口を、それぞれ封止部材によって封止する。封止部材は、例えば、上流側または下流側から溶接によってロータディスク31に固定される。
これにより、ロータディスク31の内部を通過する冷却蒸気は、冷却蒸気通路37の入口37aから流入し、冷却蒸気通路81の出口81aから排出される。そのため、植込部41の内径側端面42の中央に衝突する冷却蒸気の流量が増加し、熱伝達を向上することができる。
さらに、冷却蒸気が冷却蒸気通路81の出口81aから排出されることで、下流側のタービン段落において、冷却蒸気は、下流側突条部80よりも半径方向内側に排出される。そのため、ラビリンスシール60とタービンロータ30との間を下流に向かって流れ、さらに下流側のタービン段落に流れる冷却蒸気の流量を増加することができる。
なお、この場合、冷却蒸気通路81の出口81aから排出された冷却蒸気の一部は、主蒸気流路70に噴出する。そして、この主蒸気流路70に噴出される冷却蒸気においては、主蒸気の半径方向内側への流入を抑制するための、最小限の冷却蒸気の流量は維持されている。
以上説明した実施形態によれば、冷却する構成部品と冷却蒸気との熱伝達を促進することができるとともに、構成部品を冷却するために必要な冷却蒸気の流量を確保することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,11…蒸気タービン、20…内部ケーシング、21…外部ケーシング、23…蒸気入口管、24…ノズルボックス、25…冷却蒸気供給管、26…溝部、30…タービンロータ、31…ロータディスク、32…植込溝、32a…底面、33…翼車、34…上流側端面、35,37,81…冷却蒸気通路、36…上流側突条部、37a…入口、40…動翼、41…植込部、42…内径側端面、43…溝、44…動翼翼列、50…ダイアフラム外輪、51…ダイアフラム内輪、52…静翼、53…静翼翼列、60…ラビリンスシール、61…グランドラビリンスシール、70…主蒸気流路、80…下流側突条部、81a…出口、82…下流側端面。

Claims (8)

  1. タービンロータ軸方向に沿う植込溝が周方向に亘って複数形成されたロータディスクを有するタービンロータと、
    各前記植込溝に植込部が植設された複数の動翼と、
    ダイアフラム外輪とダイアフラム内輪との間に周方向に亘って支持され、タービンロータ軸方向に前記動翼と交互に配設された複数の静翼と、
    前記タービンロータに沿って流れる冷却蒸気を供給する冷却蒸気供給管と
    を備える蒸気タービンであって、
    前記植込部の内径側端面と前記植込溝の底面との間に形成された第1冷却蒸気通路と、
    前記ロータディスクの上流側端面の、前記植込溝よりも半径方向内周側に、周方向に亘って形成され、上流側に突出する上流側突条部と、
    前記ロータディスクの上流側端面の、前記上流側突条部よりも半径方向内周側から、前記植込部の内径側端面の中央に向かって傾斜して形成され、前記第1冷却蒸気通路に連通する第2冷却蒸気通路と
    を備えることを特徴とする蒸気タービン。
  2. 前記ロータディスクの下流側端面の、前記植込溝よりも半径方向内周側に、周方向に亘って形成され、下流側に突出する下流側突条部と、
    前記ロータディスクの下流側端面の、前記下流側突条部よりも半径方向内周側から、前記植込部の内径側端面の中央に向かって傾斜して形成され、前記第1冷却蒸気通路に連通する第3冷却蒸気通路と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン。
  3. 前記第1冷却蒸気通路の上流側の開口および下流側の開口が封止されていることを特徴とする請求項2記載の蒸気タービン。
  4. 前記第2冷却蒸気通路の入口における通路断面積が、当該入口よりも下流側における前記第2冷却蒸気通路の通路断面積よりも広いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の蒸気タービン。
  5. 前記第3冷却蒸気通路の出口における通路断面積が、当該出口よりも上流側における前記第3冷却蒸気通路の通路断面積よりも広いことを特徴とする請求項2または3記載の蒸気タービン。
  6. 前記第1冷却蒸気通路の通路断面積が、下流へ行くに伴い小さくなることを特徴とする請求項2記載の蒸気タービン。
  7. 前記第2冷却蒸気通路を通過した冷却蒸気が衝突する前記植込部の内径側端面に、少なくとも1つの溝が周方向に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の蒸気タービン。
  8. 前記溝の、周方向に垂直な断面の形状が、三角形、四角形または多角形であることを特徴とする請求項7記載の蒸気タービン。
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