JP2013147389A - 板状シリコン、基板、板状シリコンの製造方法、および太陽電池用シリコンウェハ - Google Patents
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Abstract
【課題】良品取れ率および材料の利用効率を向上できる板状シリコンを提供する。
【解決手段】板状シリコンSは、表面に主要面が形成される第一部分11Aと、第一部分11Aに連続して形成される他部分とを備える。他部分は、第二部分15Aを含み、第二部分15Aの表面の法線ベクトルV15Aは第一部分11Aの表面の法線ベクトルと反平行または鈍角をなす。板状シリコンSには、第一部分11Aから第二部分15Aにまで至るように板状シリコンSを周縁部から切り欠いた形状を有する切欠き部17が形成されている。板状シリコンSの他部分は、第三部分13Aをさらに含む。第三部分13Aは、切欠き部17に面し、第一部分11Aと第二部分15Aとの両方に連続する。
【選択図】図2
【解決手段】板状シリコンSは、表面に主要面が形成される第一部分11Aと、第一部分11Aに連続して形成される他部分とを備える。他部分は、第二部分15Aを含み、第二部分15Aの表面の法線ベクトルV15Aは第一部分11Aの表面の法線ベクトルと反平行または鈍角をなす。板状シリコンSには、第一部分11Aから第二部分15Aにまで至るように板状シリコンSを周縁部から切り欠いた形状を有する切欠き部17が形成されている。板状シリコンSの他部分は、第三部分13Aをさらに含む。第三部分13Aは、切欠き部17に面し、第一部分11Aと第二部分15Aとの両方に連続する。
【選択図】図2
Description
本発明は、板状シリコン、板状シリコンを製造するための基板、その基板を用いた板状シリコンの製造方法、および、板状シリコンから成形された太陽電池用シリコンウェハに関する。
従来、多結晶シリコンはシリコン融液を鋳型に流し込んで徐冷し、得られた多結晶インゴットをスライスして作製されていたため、スライスによるシリコンの損失やスライスにかかるコストが問題となっていた。スライスを必要とせず、低コストで多結晶シリコンウェハの大量生産が可能な方法として、特開2001−223172号公報(特許文献1)に記載の方法が提案されている。この方法は、シリコン融液に凹凸構造をもつ下地板を浸漬し、その下地板上に板状シリコンを成長させ、板状シリコンを得る方法である。
また、特開2001−223172号公報(特許文献1)に記載の方法で成長した板状シリコンが融液中に落下することを防止するための方法として、国際公開第2004/016836号(特許文献2)に記載の方法が提案されている。この方法は、板状シリコン作製用下地板を、板状シリコン成長面と、その法線ベクトルが板状シリコン成長面の法線ベクトルと反平行あるいは鈍角をなす少なくとも1つの下地板他面と、を含む形状にすることで、下地板表面に成長する板状シリコンに下地板との係合部を形成して、板状シリコンの作製時に下地板から落下するのを防止する方法である。
近年、太陽電池用シリコンウェハなどの用途が増大するにつれて、板状シリコンの大型化が要望されている。国際公開第2004/016836号(特許文献2)に記載の方法では、板状シリコンを大型化すると、良品取れ率が低下する問題がある。また、板状シリコンのコスト低減のため、作製される板状シリコンのうち太陽電池に使用するシリコンウェハとなる部分以外の割合を少なくし、材料の利用効率を向上することが求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、良品取れ率および材料の利用効率を向上できる板状シリコンを提供することである。
本発明に係る板状シリコンは、基板をシリコン融液に浸漬させて、基板の表面に形成される板状シリコンである。板状シリコンは、表面に主要面が形成される第一部分と、第一部分に連続して形成される他部分とを備える。他部分は、第二部分を含む。第二部分の表面の法線ベクトルは、第一部分の表面の法線ベクトルと、反平行または鈍角をなす。板状シリコンには、切欠き部が形成されている。切欠き部は、第一部分から第二部分にまで至るように板状シリコンを周縁部から切り欠いた形状を有する。他部分は、第三部分をさらに含む。第三部分は、切欠き部に面し、第一部分と第二部分との両方に連続する。
本発明に係る基板は、シリコン融液に表面を浸漬させ、その後シリコン融液から引き離して、表面上に板状シリコンを成長させる、板状シリコン製造用の基板である。当該基板は、板状シリコンの第一部分を形成する基板第一面と、基板第一面に連続し、板状シリコンの他部分を形成する基板他面とを有する。基板他面は、基板第二面を含む。基板第二面の法線ベクトルは、基板第一面の法線ベクトルと、反平行または鈍角をなす。基板には、基板切欠き部が形成されている。基板切欠き部は、基板第一面から基板第二面にまで至るように基板を周縁部から切り欠いた形状を有する。
上記基板において好ましくは、基板切欠き部の形成された周縁部の延びる方向に沿う基板切欠き部の幅は、5mm以上である。
上記基板において好ましくは、周縁部から基板切欠き部の最深部までの長さは、3mm以上である。
上記基板において好ましくは、基板切欠き部の最深部の隅部に曲げ形状が形成されている。
本発明に係る板状シリコンの製造方法は、上記のいずれかの局面の基板を準備する工程と、基板の表面をシリコン融液に浸漬させる工程と、基板をシリコン融液から引き離して表面上に板状シリコンを成長させる工程と、を備える。
本発明に係る太陽電池用シリコンウェハは、上記の製造方法により製造された板状シリコンを切断して成形される。
本発明によると、板状シリコンのサイズを大きくしても、板状シリコンの高い良品率を得られる。板状シリコンの製造時、ウェハを成形するために必要なシリコン原料の量を削減できる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(板状シリコン)
図1は、本実施の形態の板状シリコンSを示す斜視図である。図2は、図1に示す板状シリコンSを、図1中の下側から見た斜視図である。図3は、図1に示す板状シリコンSを厚み方向に投影した平面図である。図4は、図3中のIV−IV線に沿う板状シリコンSの断面図である。図1〜4を参照して、本実施の形態の板状シリコンSの構成について説明する。
図1は、本実施の形態の板状シリコンSを示す斜視図である。図2は、図1に示す板状シリコンSを、図1中の下側から見た斜視図である。図3は、図1に示す板状シリコンSを厚み方向に投影した平面図である。図4は、図3中のIV−IV線に沿う板状シリコンSの断面図である。図1〜4を参照して、本実施の形態の板状シリコンSの構成について説明する。
板状シリコンSは、第一部分としての板状部11Aと、板状部11Aに連続して形成される他部分とを備える。板状部11Aは、板状シリコンSの主要部を形成する。当該主要部から、太陽電池用シリコンウェハなどの任意の部材が成形される。板状シリコンSの他部分は、複数の板状の部分の組み合わせにより構成されている。板状シリコンSの他部分を構成する板状の部分は、一対の第二部分としての板状部15Aと、第三部分としての板状部13A,14Aと、を含む。
板状部11Aは、その端部において板状部12A,13A,14A,16Aと連続している。板状部12A,13Aは、一対の板状部15Aのうちの一方と連続している。板状部12A,14Aは、一対の板状部15Aのうちの他方と連続している。板状部13A,14Aは、板状部11Aと板状部15Aとの両方に連続している。板状部13Aは、板状部11Aと一方の板状部15Aとを係合している。板状部14Aは、板状部11Aと他方の板状部15Aとを係合している。
板状シリコンSには、切欠き部17が形成されている。切欠き部17は、板状部11Aから板状部15Aにまで至るように、板状シリコンSを厚み方向に貫通する形状を有する。切欠き部17は、板状シリコンSをその周縁部から切り欠いた形状を有する。切欠き部17は、板状部13A,14A,16Aによって囲われている。板状部13A,14A,16Aの表面は、切欠き部17に面している。なお、切欠き部17は、板状シリコンSの周縁部の一部が欠損した形状を示すものであり、後述する板状シリコンSの製造時に切欠き部17も同時に形成される。つまり切欠き部17は、成形後の板状シリコンSの周縁部を切り欠く追加工により形成されたものではないことに留意されたい。
第一部分としての板状部11Aは、平板形状を有する。板状部11Aの表面の法線ベクトルV11Aを図1および図4に示す。第二部分としての板状部15Aは、平板形状を有する。板状部15Aの法線ベクトルV15Aを図2および図4に示す。板状部11Aと板状部15Aとは互いに対向して配置され、法線ベクトルV11A,V15Aは、板状部11Aおよび板状部15Aの連続した表面に対する法線ベクトルとして定義される。
図1および図4に示す法線ベクトルV11Aは、板状部15Aに対向しない側の板状部11Aの表面に対する法線ベクトルとして定義される。図2および図4に示す法線ベクトルV15Aは、板状部11Aに対向しない側の板状部15Aの表面に対する法線ベクトルとして定義される。
または、法線ベクトルV11Aは、板状部15Aに対向する側の板状部11Aの表面に対する法線ベクトルとして定義され、法線ベクトルV15Aは、板状部11Aに対向する側の板状部15Aの表面に対する法線ベクトルとして定義されてもよい。この場合、法線ベクトルV11A,V15Aは、板状シリコンSを製造する際に、板状シリコン製造用の基板に接する側の表面からの法線ベクトルである。
図4に示すように、本実施の形態において、第一部分としての板状部11Aの法線ベクトルV11Aと、板状部11Aと連続した他部分に含まれる第二部分としての板状部15Aの法線ベクトルV15Aとは、反平行、または鈍角をなす。本明細書において、法線ベクトルが反平行であるとは、2本の法線ベクトルが平行であり向きが反対であることを示す。図4に示すように、法線ベクトルV11A,V15Aのなす角度αは、板状部11Aと板状部15Aとのなす角度と同じになる。法線ベクトルV11A,V15Aが形成する角度αは、120°以上180°以下であることが望ましい。
法線ベクトルV11A,V15Aが形成する角度αが90°以上であれば、板状シリコンSの製造時に板状シリコンSが基板と係合する効果を奏し得る。しかし、角度αを120°以上にすることで、さらに効果が増し、板状シリコンSはより強固に基板と係合することができるので、歩留まりが一層向上する。また、後述するシリコン融液に基板を浸漬させて板状シリコンSを製造するとき、角度αが180°以上であれば、板状シリコンSを基板から取り外すために、無理な力を加えることが必要になる。その結果、得られた板状シリコンSを破損したり、あるいは基板を破損するなどの問題が発生する。
図1〜4に示す板状部11A,12A,13A,14A,15A,16Aは、いずれも平板形状である。これら全ての部分が平板形状である必要はなく、得られた板状シリコンSのうち、製品として用いる面を有する部分が少なくとも略平板形状であればよい。図1〜4の参照符号に付記している添え字Aは、参照符号を付された要素が略平板形状であることを示している。
本明細書において、略平板とは、板状シリコンSの各部分の表面に部分的に存在する凹凸を有する形状も含む。たとえば、小さい凹凸、板厚むらまたは反りなどを含む板状部も、略平板形状である。ここで小さい凹凸とは、板状シリコンSの表面における500μm程度の凹凸、規則性の良好な凹凸を含む。また反りは、全体で1000μm程度の反りまでを含む。また、内側に欠損部が形成された板状部も、略平板形状に含む。
なお、得られた板状シリコンSから、太陽電池などの平面的なデバイスを製造するのであれば、板状シリコンSの板状部11Aは平板状である方がより好ましい。
本実施の形態の板状シリコンSでは、図2に示すように、切欠き部17に面する板状部13A、14Aが形成されている。板状部11Aと、板状部11Aに対向する板状部15Aとは、板状部13A,14Aを介在させて係合している。これにより、板状部11Aの寸法を大きくしても、板状シリコンSの製造時に板状シリコンSが基板から外れ落下する確率を低下できるので、板状シリコンSの良品取れ率を向上できる。なお本明細書中において、良品取れ率とは、板状シリコンSの製造回数に対し良品の板状シリコンSが製造できた割合を示す。
本実施の形態の板状シリコンSは、シリコン融液に基板を浸漬させ、当該基板上に板状シリコンを成長させることで作製される。基板が融液から出た直後においては、板状シリコンSは融点付近の温度であり、変形しやすい。そのため、板状シリコンSの板状部11Aの自重により、図4に示す角度αは少しだけ小さくなると考えられる。板状シリコンSの浸漬方向Pにおける板状部11Aの寸法が大きくなると、角度αを小さくする方向の力が大きくなるため、より角度αが小さくなると考えられる。
また、板状シリコンSがシリコン融液から離れる時に、板状シリコンSにシリコン融液のメニスカスが形成される。さらに板状シリコンSがシリコン融液から離れることで、メニスカスが切れる。このメニスカスが切れる時の反動が、板状シリコンSに作用する。
板状シリコンSの成す角度αが小さくなると、基板と板状シリコンSとの間に隙間ができるので、メニスカスが切れる時の反動により、板状シリコンSが基板から落下する確率が高くなる。板状シリコンSの板状部11Aの浸漬方向の寸法が大きくなることで、角度αがより小さくなり、板状シリコンSの落下の確率はより高くなる。
本実施の形態1の板状シリコンSでは、浸漬方向Pの前方側の周縁部の一部が切り欠かれた形状の切欠き部17が形成されている。切欠き部17に面して、板状部11Aと板状部15Aとを係合する第三部分としての板状部13A,14Aが形成されている。板状部13A,14Aは、板状部11Aおよび板状部15Aの両方に連続しており、板状部11Aおよび板状部15Aの両方に対し交差する方向に延びる。これにより、板状部13A,14Aは、板状部11Aと板状部15Aとの間の間隔が広がることを抑制する。つまり、板状部13A,14Aは、板状シリコンSの角度αが小さくなることを抑制する。その結果、板状シリコンSが基板から落下することを抑制できるので、板状シリコンSの良品取れ率を向上でき、歩留まりを向上できると考えられる。
加えて、板状部13A,14Aの熱収縮は、板状部11Aと板状部15Aとの間隔を小さくし、角度αを小さくする向きに作用する。板状部13A,14Aの熱収縮によっても、板状シリコンSが基板から落下することを抑制できるので、より歩留まりを向上できると考えられる。
図3を参照して、切欠き部17の寸法について説明する。切欠き部17の幅、すなわち板状シリコンSの周縁部の延びる方向に沿う切欠き部17の寸法は、板状シリコンSの落下率には大きな影響を与えない。しかし、図3に示す切欠き部17の幅wは、板状部15Aの幅dが板状部11Aの幅Wの100分の1以上となる範囲で、できるだけ大きい事が好ましい。
これは、板状シリコンSから太陽電池用シリコンウェハを切り取る際には、主要面である表面を有する板状部11Aの切欠き部17以外の部分を用いて略正方形に切り取るため、切欠き部17の幅wが広いほど、材料の利用効率が良いからである。また、切欠き部17の幅wが過大であり、板状部15Aの幅dが板状部11Aの幅Wの100分の1以下となると、板状シリコンSの第二部分としての板状部15Aの強度が小さくなり、板状シリコンSの自重またはシリコン融液から引き揚げるときの揺れに耐えられなくなり、板状シリコンSが基板から落下する確率が急激に高くなるからである。
本実施の形態の板状シリコンSでは、板状部11Aと板状部15Aとが、板状部12Aに加え、板状部13A,14Aをも介して係合していることにより、板状部11Aと板状部15Aとの係合が強固になる。そのため、板状部12Aと板状部11Aとの係合している長さが短くても、板状シリコンSが基板から落下することを防止することができる。これにより板状部15Aの幅dを短くし、切欠き部17の幅wを大きくすることができるので、材料の利用効率を向上でき、板状シリコンSから太陽電池用シリコンウェハを成形するために必要なシリコン原料の量を削減することができる。
(基板)
図5は、板状シリコン製造用の基板Cを示す斜視図である。図6は、図5に示す基板Cを厚み方向に投影した平面図である。図7は、図6中のVII−VII線に沿う基板Cの断面図である。図1〜4を参照して説明した板状シリコンSは、図5〜7に示す基板Cを用いて、好適に製造することができる。図5〜7を参照して、板状シリコンSの製造用の基板Cについて説明する。
図5は、板状シリコン製造用の基板Cを示す斜視図である。図6は、図5に示す基板Cを厚み方向に投影した平面図である。図7は、図6中のVII−VII線に沿う基板Cの断面図である。図1〜4を参照して説明した板状シリコンSは、図5〜7に示す基板Cを用いて、好適に製造することができる。図5〜7を参照して、板状シリコンSの製造用の基板Cについて説明する。
基板Cは、基板第一面51Aと、基板第一面51Aに連続して形成される基板他面とを備える。基板他面は、複数の面により構成されている。基板他面を構成する複数の面は、一対の基板第二面としての面55Aと、基板第三面としての面53A,54Aと、を含む。基板第一面51Aは、その端部において面52A,53A,54A,56Aと連続している。面52A,53Aは、一対の面55Aのうちの一方と連続している。面52A,54Aは、一対の面55Aのうちの他方と連続している。面53A,54Aは、基板第一面51Aと面55Aとの両方に連続している。面53Aは、基板第一面51Aと一方の面55Aとに連続している。面54Aは、基板第一面51Aと他方の面55Aとに連続している。
図1に示す板状シリコンSの板状部11Aは、基板Cの基板第一面51Aで成長し、板状シリコンSの板状部15Aは、基板第二面としての面55Aで成長する。板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aとをつなぐ板状部12Aは、図5に示す基板Cの面52Aから成長し、板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aとは板状部12Aを介して係合する。さらに、板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aとをつなぐ板状部13A,14Aは、図6に示す基板Cの面53A,54Aからそれぞれ成長する。板状シリコンSの板状部11Aと一方の板状部15Aとは板状部13Aを介して係合し、板状部11Aと他方の板状部15Aとは板状部14Aを介して係合する。この構造により、板状シリコンSの製造中の、基板Cからの板状シリコンSの落下を防止することができる。
基板Cには、基板切欠き部57が形成されている。基板切欠き部57は、基板第一面51Aから面55Aにまで至るように、基板Cを厚み方向に貫通する形状を有する。基板切欠き部57は、基板Cをその周縁部から切り欠いた形状を有する。基板切欠き部57は、面53A,54A,56Aによって囲われている。面53A,54A,56Aは、切欠き部17に面している。面53A,54Aは、基板切欠き部57の側部を形成する。面56Aは、基板切欠き部57のうち基板Cの周縁部から最も離れた最深部を形成する。基板切欠き部57は、基板Cの周縁部の一部が欠損した形状を示すものであり、基板Cの製造時に基板切欠き部57が一体成形されてもよく、略平板状に成形した基板Cの周縁部を切り欠く追加工によって基板切欠き部57が形成されてもよい。
基板第一面51Aは、平面形状を有する。基板第一面51Aの法線ベクトルV51Aを図5および図7に示す。基板第二面としての面55Aは、平面形状を有する。面55Aの法線ベクトルV55Aを図7に示す。法線ベクトルV51A,V55Aは、連続した基板第一面51Aおよび面55Aに対する法線ベクトルとして定義される。法線ベクトルV51A,V55Aは、板状シリコンSを製造する際に、板状シリコンSに接する基板の表面からの法線ベクトルである。本実施の形態の法線ベクトルV51A,V55Aは、このようにして定義される。なお図6には、図5に示した基板第一面51Aの法線ベクトルV51Aの向き、かつ法線ベクトルV51Aの矢印の向きに基板Cを投影した投影図が図示されている。
図7に示すように、本実施の形態において、基板第一面51Aの法線ベクトルV51Aと、基板第一面51Aと連続した他の面に含まれる基板第二面としての面55Aの法線ベクトルV55Aとは、反平行、または鈍角をなす。図7に示すように、法線ベクトルV51A,V55Aのなす角度γは、基板第一面51Aと面55Aとのなす角度と同じになる。図7に示した基板第一面51Aと面55Aのなす角度γは反平行に記載しているが、鈍角であればこの限りではない。望ましくは、法線ベクトルV51A,V55Aが形成する角度γは、120°以上180°以下である。適切な角度γを有する基板Cを形成することにより、板状シリコンSの板状部11A,15Aの法線ベクトルV11A,V15Aが形成する角度αを、適切に設定することができる。
図5に示す本実施の形態の基板Cが、基板切欠き部57に面する面53A,54Aを有することにより、板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aをつなぐ板状部13A,14Aは、基板Cの面53A,54Aで成長する。これにより、板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aとのそれぞれの法線ベクトルV11A,V15Aのなす角度αの変化を抑制できるので、板状シリコンSの基板Cからの落下を防止でき、高い良品歩留まりが得られる。
また、本実施の形態の板状シリコンSの製造方法では、基板Cがシリコン融液に浸漬しているとき、シリコン融液の温度に対して基板Cの温度が低い。基板Cに接触している付近のシリコン融液は、シリコン融液の単位体積当たりの基板Cの表面積が大きい方が速く冷却され、急速にシリコン融液の温度が低下すると考えられる。本実施の形態の基板Cの面52Aと面53A,54Aとの接合線付近では、上記理由から、面53A,54Aとの接合線付近以外の面52Aよりもシリコン融液温度が低い。そのため、面52Aと面53A,54Aとの接合線付近以外の面52Aにおいて成長する固体シリコンよりも、面52Aと面53A,54Aとの接合線付近で成長する固体シリコンの厚みが厚くなる。
さらに、面52Aと面53A,54Aとの接合線付近で基板Cと接触している固体シリコンの温度は、面52Aと面53A,54Aとの接合線付近以外の面52Aに接触する固体シリコンの温度よりも低くなると考えられる。このことからも、本実施の形態の基板Cに形成された基板切欠き部57が板状シリコンSの基板Cからの落下を防止し、歩留まり向上に繋がると考えられる。
本実施の形態における板状シリコンSと、その板状シリコンSの製造用の基板Cとは、形状が全て対応している必要はない。完全に対応した形状であると、板状シリコンSと基板Cとが密着していることになり、得られた板状シリコンSから太陽電池などのデバイスを製造するのが困難になるためである。
さらに、本実施の形態の板状シリコンSの製造用の基板Cは、図5に示すように、基板Cの周縁部に沿った堀構造59を有することが好ましい。周辺部に沿った溝状の堀構造59により、周辺部に成長する固体シリコンと基板第一面51Aに成長する板状シリコンSの板状部11Aとを分離できるので、基板Cの側面部にシリコンが成長した場合でも固体シリコンの熱収縮による割れを防止する事ができるからである。したがって、成長する板状シリコンSの周辺部と板状部11Aの成長部とを分割できる構造であれば、図5に示した基板Cのような堀構造59による分割方法に限られるものではない。
本実施の形態の基板切欠き部57の形状について、図5,図6を用いて説明する。基板切欠き部57が形成されている基板Cの周縁部の延びる方向、すなわち、図6に示す浸漬方向Pと垂直な方向における、基板切欠き部57の幅fは、5mm以上が好ましい。幅fが5mm未満では、基板Cをシリコン融液に浸漬した時に基板切欠き部57内にシリコン融液が入らないため、基板Cの面53A,54Aに固体シリコンが成長しないためである。また、基板切欠き部57内にシリコン融液が入ったとしても、基板Cがシリコン融液から出るときに基板Cの面53Aと面54Aの間にシリコン融液が表面張力で保持され、後で液の固まりが急冷凝固されるため、板状シリコンSが割れる確率が高くなるからである。
また、基板切欠き部57の幅fは大きいほど良いが、板状シリコンSの板状部15Aの成長する面55Aの幅Dが、基板Cの周縁部に沿う堀構造59の内側の幅Fの100分の1以上である必要がある。基板切欠き部57の幅fが大きいほど、製造される板状シリコンSを切断して得られる太陽電池用シリコンウェハ1枚を成形するのに必要なシリコン量が少なくてすみ、コストを低減できるからである。また、面55Aの幅Dが堀構造59の内側の幅Fの100分の1以下では、面55Aにできる固体シリコン面の強度が弱くなり、製造される板状シリコンSの自重または融液面から引き揚げるときの揺れによって、板状シリコンSが基板Cから落下する確率が急激に高くなるからである。
基板切欠き部57が形成されている基板Cの周縁部から基板切欠き部57の最深部である面56Aまでの長さ、すなわち、図6に示す浸漬方向Pと平行な方向の基板切欠き部57の長さHは、3mm以上が好ましい。
長さHが3mm未満では、基板Cをシリコン融液に浸漬し板状シリコンSが成長後、シリコン融液から出る時に板状シリコンSが基板Cから落下する確率が高くなり、板状シリコンSの良品歩留まりが低下する。板状シリコンSの板状部11Aと板状部15Aとを接合する板状部13A,14Aが基板Cの面53A,54Aにそれぞれ成長しても、長さHが小さいと、基板Cをシリコン融液に浸漬し板状シリコンSが成長した後、基板Cがシリコン融液から出る時の、板状シリコンSの回転中心から面53A,54Aの切欠き部17最深部側端部までの距離が小さくなる。その結果、面53A,54Aによる板状シリコンSの角度αが小さくなることに対する抑制効果が小さくなるためと考えられる。また、長さHが小さいと、基板Cをシリコン融液に浸漬している時の面52Aと面53A,54Aとの接合線付近のシリコン融液の温度が、面53A,54Aとの接合線付近以外の面52Aよりも、十分低くならないためと考えられる。
一方、浸漬方向Pと平行な方向の基板切欠き部57の長さHが長いほど、作製した板状シリコンSから太陽電池用シリコンウェハを切り出した後で太陽電池用シリコンウェハとして利用できないシリコンの量が増える。そのため、太陽電池用シリコンウェハを作製するために必要なシリコン量が増え、太陽電池用シリコンウェハのコストが高くなる。したがって、浸漬方向Pと平行な方向の基板切欠き部57の長さHは、板状シリコンSの基板Cからの落下を防止できる範囲でより小さい長さであることが好ましい。
図5〜図7に示した板状シリコン製造用の基板Cでは、浸漬方向Pに沿う基板切欠き部57の長さHは、板状部15Aが成長する面55Aの浸漬方向Pの長さと同じであるが、特に同じである必要はない。また、本実施の形態の基板切欠き部57に連続し、浸漬方向Pにおける基板切欠き部57の後方にも、板状シリコンSの板状部15Aが成長できる面55Aがある方がより好ましい。これは、板状シリコンSを保持する部分が増えることにより、板状シリコンSが基板Cから落下する事をより抑制できるためである。
図8は、板状シリコン製造用の基板Cの変形例を示す斜視図である。図9は、図8に示す基板Cを厚み方向に投影した平面図である。図8および図9を参照して、変形例の基板Cについて説明する。なお図9には、図6と同じ方向に基板Cを投影した投影図が図示されている。
変形例の基板Cは、基板切欠き部57の最深部を形成する面56Aの両隅部が湾曲した曲げ形状が形成されている点において、図5〜7に示す基板Cと異なっている。基板第一面51Aから面55Aまで基板Cを貫通する基板切欠き部57は、幅方向における底部の両端部において、湾曲形状に形成された角部83,84を有する。基板切欠き部57に面する面53Aと面56Aとの接合する角部83は、R形状を有する。基板切欠き部57に面する面54Aと面56Aとの接合する角部84は、R形状を有する。
基板Cをシリコン融液に浸漬して基板C上に板状シリコンが成長した後、基板C上に成長した図1に示す板状シリコンSの表面にシリコン融液が付着した状態で、基板Cはシリコン融液から引き離される。面53A,56Aのなす角が120°未満のとき、板状シリコンSの板状部13A,16Aの間に付着しているシリコン融液が表面張力により板状部13A,16Aの間に部分的に膜を形成していると考えられるが、付着したシリコン融液の量が多いと、シリコン融液の凝固後の熱収縮による応力が大きくなり、割れを発生させることがある。しかし、変形例の基板Cでは面53A,56Aが一定以上の曲率半径の湾曲形状である角部83を介して接続される。これにより、板状シリコンSがシリコン融液から引き離される時に表面張力で板状部13A,16A間に保持されるシリコン融液の量が少なくなり、この部分のシリコン融液が凝固した後の熱収縮による応力を小さくできるので、板状シリコンSの割れを防止することができると考えられる。
この角部83,84が湾曲した円弧形状の曲率半径は、3mm以上であることが好ましい。曲率半径が3mm以上であることによって、坩堝中のシリコン融液に基板Cを浸漬し板状シリコンSが成長した後シリコン融液から出る時に、板状シリコンSが割れることをより確実に防止できる。基板Cの角部に成長する板状シリコンSの角部に表面張力により多量のシリコン融液が付着したまま板状シリコンSがシリコン融液から引きあげられると、その多量の付着したシリコン融液が急冷されることで板状シリコンSが割れる可能性があるが、角部の曲率半径を3mm以上とすることで、このような割れの発生を回避できるためである。
基板切欠き部57の角部の形状は、浸漬時に板状シリコンSに多量のシリコン融液が付着したまま引き揚げられることを防止できれば良いのであって、円弧形状などの湾曲した形状に限られるものではない。隣り合う面53A,56A間および面54A,56A間の角度が120°以上である多面体が角部に形成されるなど、角部が折り曲げられた形状であっても、板状シリコンSの割れを防止できる効果を同様に得ることができる。
図5〜図9に示した基板Cにおいて、板状シリコンSの板状部11Aが成長する面である基板第一面51Aには、少なくとも微小な凹凸が形成されていることが好ましい。これは、基板Cの表面に、シリコンの結晶核が発生しやすいように規則性のある凹凸をあらかじめ設けておくことで、得られる板状シリコンSの形状を安定化させることができるようになるためである。
規則性のある凹凸は、基板Cの表面に意図的に形成されており、その凸部間の距離は、精密に制御されている方がより好ましい。最も近接する凸部間の距離は、0.5mm以上、2mm以下であることが好ましい。凸部間の距離が0.5mm未満であると、得られる板状シリコンSの結晶粒が小さくなりすぎ、十分な太陽電池の特性の向上が期待できない。一方、凸部間の距離が2mmよりも大きくなると、得られる板状シリコンの表面凹凸が大きくなり、安価なプロセスを用いての太陽電池の作製が困難になるためである。
また、この凹凸の高低差は、0.1mm以上、1mm以下が好ましい。0.1mm未満の高低差であると、凸部間の距離にもよるが、凸部の先端角が大きくなることで凸部の周縁部分にも結晶核が発生してしまうために、好ましくない。1mmを超える高低差であると、凹部にもシリコン融液が入り込み易くなり、得られる板状シリコンの凹凸が大きくなるためである。
このように、微小な凸部を設けることで、得られる板状シリコンの形状が安定するだけでなく、品質の安定化にも大きく寄与するが、得られる板状シリコンの表面には、小さな凹凸を含むことがある。すなわち、本実施の形態の板状シリコンSで、略平面としているのは、このような微小な凹凸を形成した基板を用いたときに、顕著に生じる規則性のある凹凸を含んだ面を含んでいるものとしている。
(板状シリコンの製造装置)
図10は、板状シリコンSの製造装置の一例を示す部分断面図である。図10に概略断面図を示す製造装置は一例であり、本実施の形態の板状シリコンSは、この装置を用いて製造されたものに限定されない。
図10は、板状シリコンSの製造装置の一例を示す部分断面図である。図10に概略断面図を示す製造装置は一例であり、本実施の形態の板状シリコンSは、この装置を用いて製造されたものに限定されない。
図10に示すように、板状シリコンSの製造装置は、坩堝93、坩堝93内に溜められたシリコン融液94、シリコンを加熱して溶融するための加熱用ヒータ95、坩堝93を支持する坩堝台96、坩堝93を外部から断熱する断熱材97、坩堝93を上下方向に移動させる坩堝昇降軸98、および、基板Cを固定する軸99を備えている。板状シリコンSは、基板Cの表面に成長する。軸99に固定支持された基板Cの表面をシリコン融液94に浸漬させ、その後基板Cをシリコン融液94から引き離すことにより、基板Cの表面上に板状シリコンSが成長する。板状シリコンSの製造装置はまた、図10中に図示しないが、基板Cを移動させる手段、坩堝台96を昇降させる手段、加熱用ヒータを制御する手段、シリコンを追加投入する手段、真空排気ができるようなチャンバなどを、図10に記載した装置の外部に備える。
板状シリコンSの製造装置は、密閉性の良好なチャンバを備えており、真空排気後に不活性ガスなどでガス置換を行なえる構造に設けられている。不活性ガスとしては、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを使用することが可能であるが、コスト面を考慮するとアルゴンがより好ましい。不活性ガスを循環するための循環式のシステムを構築すれば、より低コスト化に繋がる。また、酸素成分を含むガスを用いると、シリコン酸化物が生成し、基板表面やチャンバー壁に付着するため、酸素成分はできる限り除去する必要がある。さらには、ガスの循環式システムを用いる場合においても、フィルタなどを通して、シリコン酸化物の粒子の除去を行なうことが好ましい。
図10に示すように、シリコン融液94の温度以下の基板Cが、図中左側から、浸漬方向Pに沿って、坩堝93中にあるシリコン融液94中に進入し、シリコン融液94に浸漬される。このとき、シリコン融液94は、加熱用ヒータ95によって加熱され、融点以上に維持されている。安定した板状シリコンSを得るためには、シリコン融液94の温度調節と、チャンバ内の雰囲気温度と、基板Cの温度とを、厳密に制御できるような装置構成にする必要がある。このような装置構成にすることで、さらに再現性よく、板状シリコンSを得ることができる。
基板Cには、温度制御が容易に制御できる構造を設けることが好ましい。基板Cの材質は、特に限定されないが、熱伝導性の良い材料や耐熱性に優れた材料であることが好ましく、高純度処理などの施された黒鉛がより好ましい。基板Cの材質として、たとえば、高純度黒鉛、炭化ケイ素、石英、窒化硼素、アルミナ、酸化ジルコニウム、窒化アルミ、金属などを使用することが可能であるが、目的に応じて最適な材質を選択すればよい。高純度黒鉛は、比較的安価であり、加工性に富む材質であるためより好ましい。基板Cの材質は、工業的に安価であること、得られる板状シリコンSの品質などの種々の特性を考慮し、適宜選択することが可能である。さらに、基板Cを常に冷却し続けるなど、基板Cの融点以下の温度で使用でき、得られる板状シリコンSの特性にさほど影響を与えないのであれば、基板Cの材質として金属材料を用いてもよい。
温度制御を容易にするには、銅製の固定基板を用いると好都合である。固定基板とは、軸99と基板Cとを連結する部分のことを指し、図10では図示していない。固定基板や基板Cの冷却手段は、大きく分けると直接冷却と間接冷却との2種類の手段が考えられる。直接冷却は、基板に直接ガスを吹きかけて冷却する手段であり、間接冷却は、ガスまたは液体により基板を間接的に冷却する手段である。冷却ガスの種類は特に限定されないが、板状シリコンの酸化を防ぐ目的で、不活性ガスである窒素、アルゴン、ヘリウムなどを用いることが好ましい。特に、冷却能力を考慮すると、ヘリウムまたはヘリウムと窒素との混合ガスが好ましいが、コストを考慮すると窒素が好ましい。冷却ガスは、熱交換器などを用いて循環させることで、さらなるコスト低減ができ、結果として安価な板状シリコンSを提供できることになる。
さらに基板Cの温度は、冷却機構とともに加熱機構で調整されることが好ましい。シリコン融液94中へ進入した基板Cは、その表面に板状シリコンSが成長する。基板Cはシリコン融液94中に所定の深さまで浸漬するが、好適には基板Cの全体がシリコン融液94中に浸漬されないように調整される。
基板Cは、シリコン融液94中に浸漬されている間に、シリコン融液94から熱を受け、温度が上昇する傾向にある。次にその基板Cを同じ温度でシリコン融液94へ浸漬させようとすると、基板Cの温度を下げるための冷却機構が必要である。しかしながら、直接冷却や間接冷却でも、冷却速度すなわち基板Cの温度を随時制御するのは困難であるため、加熱機構も備わっている方が好ましい。
すなわち、一度シリコン融液94から脱出した基板Cは、冷却機構で冷却され、次にシリコン融液94に浸漬される前までに、加熱機構を用いて、基板Cの温度制御を行なう方がよい。加熱機構は、高周波誘導加熱方式でも、抵抗加熱方式でも構わない。但し、シリコンの融液状態を維持するための加熱用ヒータ95に影響を与えないことが条件となる。このように、冷却機構と加熱機構を併用することで、板状シリコンSの品質の安定性は格段に向上する。
基板Cの温度制御と共に重要なのはシリコン融液94の温度管理である。シリコン融液94の温度を融点近傍で設定していると、基板Cがシリコン融液94に接することでシリコンの湯面が凝固を起こす可能性がある。そのため、シリコン融液94の温度は、融点以上であることが好ましい。シリコン融液94の温度は、複数の熱電対または放射温度計などを用いて、厳密に制御するのが好ましい。
シリコン融液94の温度を厳密に制御するには、熱電対をシリコン融液94中に浸漬させて温度を計測するのが直接的で好ましいが、熱電対の保護管などからの不純物がシリコン融液94に混入される観点からは好ましくない。坩堝93に熱電対を挿入するなど、シリコン融液94の周囲を被温度測定部位として間接的にシリコン融液94の温度を制御するか、または、放射温度計によりシリコン融液94の温度を制御できるような構造にすることが好ましい。
シリコン融液94が入った坩堝93は、断熱材97の上に設置されている。断熱材97は、シリコン融液94の温度を均一に保持するためと、坩堝93の底からの抜熱を最小限に抑制するために、設けられている。断熱材97の上には、坩堝台96が設置されている。坩堝台96には、坩堝昇降軸98が接続されており、昇降機構が設けられていることが必要である。これは、基板C上で板状シリコンを成長させるため、常に基板Cがシリコン融液94に同じ深さで浸漬できるように、坩堝93を上下動させるためである。
なお、シリコン融液94の湯面位置を一定に保つ、すなわち、シリコン融液94から板状シリコンSとして取り出された分、および、蒸気としてロスした分だけのシリコンを補充する方法として、シリコンの多結晶体(塊)を溶融させて投入したり、融液のまま順次投入したり、粉体を順次投入する方法などを用いることが可能であるが、湯面位置を一定に保つ方法は特に限定されない。但し、できるだけシリコン融液94の湯面を乱さないようにすることが好ましい。シリコン融液94の湯面を乱すと、そのときに発生する波形状が得られる板状シリコンSの融液面側に反映され、得られる板状シリコンSの均一性を損なう可能性があるためである。
(板状シリコンの製造方法)
以上説明した図10に示す板状シリコンSの製造装置を用いた、本実施の形態に従った板状シリコンSの製造方法について説明する。まず、得られる板状シリコンSの比抵抗が所望の濃度になるようにボロンの濃度を調整したシリコン塊を、高純度黒鉛製の坩堝93に一杯になるまで充填する。次に、チャンバ内の真空引きを行ない、チャンバ内を所定の圧力まで減圧する。その後、チャンバ内にArガスを導入し、常に10L/minでチャンバ上部よりArガスを流し続ける。このように常にガスを流し続けるのは、清浄なシリコン湯面を得るためである。
以上説明した図10に示す板状シリコンSの製造装置を用いた、本実施の形態に従った板状シリコンSの製造方法について説明する。まず、得られる板状シリコンSの比抵抗が所望の濃度になるようにボロンの濃度を調整したシリコン塊を、高純度黒鉛製の坩堝93に一杯になるまで充填する。次に、チャンバ内の真空引きを行ない、チャンバ内を所定の圧力まで減圧する。その後、チャンバ内にArガスを導入し、常に10L/minでチャンバ上部よりArガスを流し続ける。このように常にガスを流し続けるのは、清浄なシリコン湯面を得るためである。
次に、シリコン溶融用の加熱用ヒータ95の温度を1500℃に設定し、坩堝93内のシリコン塊を完全に溶融状態にする。このとき、シリコン原料は溶融することで液面が低くなることから、シリコン融液94の湯面が、坩堝93上面から約1cm下の位置になるように、新たにシリコン粉末を投入する。シリコン溶融用の加熱用ヒータ95は、一度に1500℃にまで上げるのではなく、約1300℃位まで10〜50℃/minの昇温速度で加熱し、その後、所定温度まで上げるのが好ましい。これは、急激に温度を上げると、坩堝93の角部などに熱応力が集中的にかかり、坩堝93の破損に繋がるためである。
その後、シリコン融液94の温度を1410℃に設定し、30分間そのまま保持し、融液温度を安定化させ、坩堝昇降軸98を用いて、坩堝93を所定の位置に移動させる。このときのシリコン融液94の温度は、1400℃以上で1500℃以下が好ましい。シリコンの融点が1410℃付近であるため、1400℃以下に設定すると、坩堝93の壁から徐々に湯面が固まってくるためである。しかしながら、シリコン融液94内で熱による対流が存在するために、長時間の生産を行わない時は、1400℃に設定することも可能である。また、1500℃以上に設定すると、得られる板状シリコンSの成長速度が遅くなり、生産性が悪くなるため余り好ましくない。
次に、板状シリコンSを成長させるが、たとえば図5〜図9に示す基板Cを準備し、図10中の矢印で示す浸漬方向Pに沿って、図中左側から右側へ基板Cを移動させる。このとき、基板Cの表面のうち基板第一面51Aがシリコン融液94に接触し、基板第一面51Aをシリコン融液94に浸漬させるように、基板Cを移動させる。基板Cの表面をシリコン融液94に浸漬し、その後、基板Cの当該表面をシリコン融液94から引き離すことで、基板Cの表面に板状シリコンSが成長する。基板C上に板状シリコンSを形成するための軌道は、図10に示す浸漬方向Pであってもよく、円軌道または楕円軌道であってもよい。特に、任意の軌道で基板Cを移動できるような構造が好ましい。
シリコン融液94への進入時の基板Cの表面温度は、100℃以上、1100℃以下が好ましい。これは、基板Cの温度が100℃以下であると、安定した制御が困難となる。すなわち、連続生産する場合、チャンバ内で浸漬待ちの基板Cはシリコン融液94からの輻射熱を受け、常に100℃以下に維持することが困難であり、得られる板状シリコンSの品質にばらつきが生じるためである。また、基板Cの温度が1100℃以上であると、板状シリコンSの成長速度が遅くなるだけでなく、基板Cとシリコンが固着したり、生産性が悪くなるおそれが生じる。このように、基板Cの温度によって、得られる板状シリコンSのばらつきが生じやすくなるため、冷却機構と加熱機構の両方を備えている方が好ましい。
本実施の形態の板状シリコンSの製造方法において、たとえば板状シリコンSの第一部分である板状部11Aと連続する他部分が、基板Cの浸漬方向Pの前方部から形成される。シリコン融液94に基板Cを浸漬させる方法で板状シリコンSを得る場合には、板状部11Aの法線ベクトルV11Aと反平行または鈍角をなす他部分が、基板Cの浸漬方向前方側にある。具体的には、図5〜図9中に浸漬方向Pを示している。
その結果、基板Cの前方部にシリコンが成長し、図1〜図4に示した板状シリコンSのように、そのシリコンは基板前方部に係合部を形成することとなる。これにより板状シリコンSは、重力、または板状シリコンSと坩堝93内のシリコン融液94との間にできるメニスカスが切れる時の反動に、逆らいやすい形状になる。そのため、板状シリコンSが基板Cから落下することがなくなり、歩留まりよく、板状シリコンSを製造することが可能となり、チャンバ外へ容易に板状シリコンSを搬出することが可能となる。
上述したように、製品の歩留まり向上、さらには品質を安定化させるためには、できる限り温度制御を厳密に制御できる構造にしておく方が好ましい。
図11は、板状シリコンSから太陽電池用シリコンウェハ100を切り出す概略図である。図11に示す板状シリコンSは、図1に示す板状シリコンSと同一の構成を有し、上述した製造方法によって製造されている。板状シリコンSの第一部分としての板状部11Aが切断線101に沿って切断され、略正方形状のシリコン板材が切り出されることにより、太陽電池用シリコンウェハ100が成形される。板状シリコンSを上述した形状に形成することで、板状シリコンSの良品取れ率を向上できるので歩留まりを向上でき、さらに、板状シリコンSから太陽電池用シリコンウェハ100を成形するために必要なシリコン原料の量を削減することができるので、材料の利用効率を向上することができる。
比抵抗が1.5Ω・cmになるようにボロン濃度を調整したシリコン原料を、高純度カーボン製坩堝に保護された石英製坩堝内に入れ、図10に示す装置内に装着した。
まずチャンバ内を10−5torr(1.33×10−3Pa)程度まで真空引きし、常圧のArガスで置換し、その後、チャンバー内にArガスを導入し、常圧まで戻し、その後は、2L/minでArガスを常時チャンバー上部から流したままとした。次に、シリコン原料を加熱用ヒータにより溶融する際、加熱用ヒータを10℃/minの昇温速度で1500℃まで昇温し、シリコン原料が完全に溶解したことを確認したのち、坩堝温度を1425℃に保持し、安定化させた。
次に、図5〜図7に示した形状の基板Cを、シリコン融液に10mm浸漬し、100回の浸漬により100枚の板状シリコンSを成長させた。基板Cのシリコン融液への侵入時の温度は、400℃とした。なお基板第一面51Aと基板第二面としての面55Aの角度γは170°、面55Aの幅Dは2つとも10mm、基板切欠き部の浸漬方向の長さHは10mm、基板Cの周縁部の堀構造の内側の幅Fは160mm、基板切欠き部の幅fは120mmである。また、堀構造を形成する溝の幅は4mm、深さは5mmである。
得られた板状シリコンSは、図1に示した形状であり、第一部分としての板状部11Aが160×170mmの大きさであり、第二部分としての板状部15Aの長さhは10mmである。また、板状部11Aの厚さは、平均値で約0.35mmである。基板Cから板状シリコンSを分離するために、レーザーを用いて切断した。
このような基板Cを用いることで、板状シリコンSの良品枚数は、86枚となった。ここで、良品枚数とは、基板を100回浸漬し、作製した板状シリコンSのうち、チャンバーから取り出すことができかつ155mm角を切りとれる領域がある板状シリコンの枚数とした。
成長した板状シリコンSの平均重量は23.1gであった。この板状シリコンSをレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであった。このことから板状シリコンの重量に対する太陽電池用ウェハの重量の占める割合である材料利用効率は84.8%であった。
基板切欠き部の幅fを10mmとし、面55Aの幅Dを2つとも65mmとした以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンSを製造したところ、板状シリコンSの良品枚数は81枚であった。
成長した板状シリコンSの平均重量は25.3gであった。この板状シリコンSをレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は77.5%であった。
基板切欠き部の浸漬方向の長さHを3mm、面55Aの浸漬方向の長さを3mmとした以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンSを製造したところ、板状シリコンSの良品枚数は80枚であった。
成長した板状シリコンSの平均重量は23.8gであった。この板状シリコンSをレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は82.4%であった。
基板Cの面55Aの幅Dを2つとも30mmとし、基板切欠き部の幅fを80mmとした以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンSを製造したところ、板状シリコンSの良品枚数は85枚であった。
成長した板状シリコンSの平均重量は23.8gであった。この板状シリコンSをレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は82.4%であった。
図8および図9に示す基板Cを用いて板状シリコンSを成長させた以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンSを製造した。基板第一面51Aと基板第二面としての面55Aとの角度γは170°、面55Aの幅Dは2つとも10mm、基板切欠き部の浸漬方向の長さHは10mm、基板の周縁部の堀構造の内側の幅Fは160mm、基板切欠き部の幅fは120mm、基板切欠き部の角部に形成されたR形状の曲率半径は5mmである。また、堀構造を形成する溝の幅は4mm、深さは5mmである。
得られた板状シリコンSは、図1に示した形状であり、板状部11Aが160×170mmの大きさである。板状シリコンSの良品枚数は88枚であった。成長した板状シリコンSの平均重量は23.1gであった。この板状シリコンSをレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は84.8%であった。
[比較例1]
図12は、比較例の板状シリコン製造用の基板C1を示す斜視図である。図13は、比較例の板状シリコンS1を示す斜視図である。図12に示す基板C1を用いて板状シリコンS1を成長した以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンS1を作製した。基板第一面61Aと基板第二面65Aとの角度は170°、基板第二面65Aの幅gは100mm、基板切欠き部66Aの浸漬方向Pの長さHは10mm、基板の周縁部の堀構造69溝の内側の幅Fは160mmである。また、堀構造69を形成する溝の幅は4mm、深さは5mmである。
[比較例1]
図12は、比較例の板状シリコン製造用の基板C1を示す斜視図である。図13は、比較例の板状シリコンS1を示す斜視図である。図12に示す基板C1を用いて板状シリコンS1を成長した以外、実施例1と同じ方法で板状シリコンS1を作製した。基板第一面61Aと基板第二面65Aとの角度は170°、基板第二面65Aの幅gは100mm、基板切欠き部66Aの浸漬方向Pの長さHは10mm、基板の周縁部の堀構造69溝の内側の幅Fは160mmである。また、堀構造69を形成する溝の幅は4mm、深さは5mmである。
得られた板状シリコンS1は、図13に示した形状であり、板状部71A,72A,75Aを有する。板状シリコンS1の第一面としての板状部71Aは、160×170mmの大きさである。板状シリコンS1の良品枚数は73枚であった。成長した板状シリコンS1の平均重量は24.6gであった。この板状シリコンS1をレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は79.7%であった。
[比較例2]
基板第二面65Aの幅gを20mmとした以外、比較例1と同じ方法で板状シリコンS1を製造した。板状シリコンS1の良品枚数は66枚であった。成長した板状シリコンS1の平均重量は24.1gであった。この板状シリコンS1をレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は81.3%であった。
[比較例2]
基板第二面65Aの幅gを20mmとした以外、比較例1と同じ方法で板状シリコンS1を製造した。板状シリコンS1の良品枚数は66枚であった。成長した板状シリコンS1の平均重量は24.1gであった。この板状シリコンS1をレーザー切断して得られた155mm角の太陽電池用ウェハの平均重量は19.6gであり、材料利用効率は81.3%であった。
実施例1〜5および比較例1〜2の結果より、実施例ではシリコン融液への基板Cの100回の浸漬によって80枚以上の良品枚数が得られたのに対し、比較例では良品枚数は73枚以下であった。すなわち、実施例の基板Cを用いることにより、板状シリコンSの高い良品率を得られることが明らかになった。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11A,12A,13A,14A,15A,16A 板状部、17 切欠き部、51A 基板第一面、52A,53A,54A,55A,56A 面、57 基板切欠き部、59 堀構造、93 坩堝、94 シリコン融液、100 太陽電池用シリコンウェハ、101 切断線、C 基板、D,F,W,d,f,g,w 幅、H,h 長さ、P 浸漬方向、S 板状シリコン、V11A,V15A,V51A,V55A 法線ベクトル。
Claims (7)
- 基板をシリコン融液に浸漬させて、前記基板の表面に形成される板状シリコンであって、
表面に主要面が形成される第一部分と、前記第一部分に連続して形成される他部分とを備え、
前記他部分は、第二部分を含み、前記第二部分の表面の法線ベクトルは前記第一部分の表面の法線ベクトルと反平行または鈍角をなし、
前記第一部分から前記第二部分にまで至るように前記板状シリコンを周縁部から切り欠いた形状を有する切欠き部が形成されており、
前記他部分は、第三部分をさらに含み、
前記第三部分は、前記切欠き部に面し、前記第一部分と前記第二部分との両方に連続する、板状シリコン。 - シリコン融液に表面を浸漬させ、その後シリコン融液から引き離して、前記表面上に板状シリコンを成長させる、板状シリコン製造用の基板であって、
前記板状シリコンの第一部分を形成する基板第一面と、前記基板第一面に連続し、前記板状シリコンの他部分を形成する基板他面とを有し、
前記基板他面は、基板第二面を含み、前記基板第二面の法線ベクトルは前記基板第一面の法線ベクトルと、反平行または鈍角をなし、
前記基板第一面から前記基板第二面にまで至るように前記基板を周縁部から切り欠いた形状を有する基板切欠き部が形成されている、基板。 - 基板切欠き部の形成された前記周縁部の延びる方向に沿う前記基板切欠き部の幅は、5mm以上である、請求項2に記載の基板。
- 前記周縁部から前記基板切欠き部の最深部までの長さは、3mm以上である、請求項2または請求項3に記載の基板。
- 前記基板切欠き部の最深部の隅部に曲げ形状が形成されている、請求項2から請求項4のいずれかに記載の基板。
- 請求項2から請求項5のいずれかに記載の基板を準備する工程と、
前記基板の表面をシリコン融液に浸漬させる工程と、
前記基板を前記シリコン融液から引き離して前記表面上に板状シリコンを成長させる工程と、を備える、板状シリコンの製造方法。 - 請求項6に記載の製造方法により製造された前記板状シリコンを切断して成形された、太陽電池用シリコンウェハ。
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JP2012009896A JP2013147389A (ja) | 2012-01-20 | 2012-01-20 | 板状シリコン、基板、板状シリコンの製造方法、および太陽電池用シリコンウェハ |
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