JP2013145812A - 電子制御装置の放熱構造と、これを利用した電動パワーステアリングコントロールユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ケース内の電流部品は、ケースの内壁面と熱伝導性を有する絶縁材を介して接触している電子制御装置では、絶縁材にエポキシ系樹脂を用いると、硬化条件が高温且つ長時間となるため、生産効率が悪い。さらに、エポキシ系樹脂は粘度が低く、硬化に時間がかかるため、絶縁材にフィラーを混合させると硬化が完了するまでにフィラーが沈殿してしまう問題が生じる。
【解決手段】ケース10内には100〜400nmの波長を持つ光線である紫外線によって硬化する紫外線硬化樹脂50が充填されており、制御基板30に備えられた半導体スイッチング素子40は紫外線硬化樹脂50の樹脂面52より低い位置で埋没している。また、紫外線硬化樹脂50には熱伝導性フィラーとして窒化アルミニウム60が混合されている。
【選択図】図3
【解決手段】ケース10内には100〜400nmの波長を持つ光線である紫外線によって硬化する紫外線硬化樹脂50が充填されており、制御基板30に備えられた半導体スイッチング素子40は紫外線硬化樹脂50の樹脂面52より低い位置で埋没している。また、紫外線硬化樹脂50には熱伝導性フィラーとして窒化アルミニウム60が混合されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、電子制御装置に備えられる電子部品の放熱構造と、これを利用した車両のステアリングの操舵力をモータでアシストする電動パワーステアリング装置のコントロールユニットに関するものである。
従来より、車両のステアリングの操舵力をモータでアシストする電動パワーステアリング装置において、モータ電流値はモータの出力上昇に応じて大きくなる。しかし、モータ電流値が大きくなればモータの駆動制御を行う電動パワーステアリングコントロールユニットに備えられた半導体スイッチング素子の温度も比例して大きくなる。
例えば、電動パワーステアリングコントロールユニットに備えられた半導体スイッチング素子が最大負荷時に最大温度上昇が70℃である場合、使用環境によっては半導体スイッチング素子の動作が補償されている温度まで上昇し、このような状態が続くと、半導体スイッチング素子が熱破壊を起こしてしまう問題が生じた。
上記の問題を解決するために、従来の電動パワーステアリングコントロールユニットでは、筐体内の電流部品が筺体の内壁面と熱伝導性を有する介在物を介して接触している構造が提案されており、例えば特開2010−288328号公報(以下「特許文献1」)が知られている。
特許文献1においては、コンデンサを介在物を介してヒートシンクと接触させ、マイクロコンピュータ、電源IC及びドライバICをそれぞれ介在物を介してカバーと接触させることで、各電流部品から発生した熱を、放熱性能の低い空気の対流によらずに熱伝導により直接外部に放熱させることができる。
また、介在物は、熱伝導性のグリス、熱伝導性接着剤、伝熱シート、及び、放熱ラバーの何れかで構成されており、放熱性能が向上するのと併せて、電流部品の温度上昇スピードを遅らせることができる電動式パワーステアリング装置が提案されている。
また、別の例として、基板の、ヒートシンクに対する密着する面に溝を設けて、配線パターンの一部あるいは全部を、溝内に配線すると共に、配線パターン上を熱伝導性の良いフィラーを分散させた絶縁材で埋める構造が提案されており、例えば特許第3556121号公報(以下「特許文献2」)が知られている。
特許文献2においては、放熱板取り付け面側の配線パターン上に溝を覆うように絶縁材を被着させて、隙間を埋めておくことで電気的に接触しないようにする。この絶縁材により放熱板取り付け面と放熱板との密着面積を増加することで、配線パターンの発熱を放熱板に効率よく放熱することができ、より一層回路装置の信頼性が向上する。
また、絶縁材を熱伝導性のよい材料から構成する。例えば、エポキシ系樹脂に熱伝導性のよいフィラーを分散させて絶縁材を構成する。これにより、配線パターンの発熱を放熱板に効率よく放熱することができる電動式パワーステアリング回路装置が提案されている。
しかしながら、上記従来の電動パワーステアリング装置では次のような問題が生じている。即ち、特許文献1において、筐体内の電流部品は、筺体の内壁面と熱伝導性を有する介在物を介して接触しているので、電流部品から発生した熱を放熱性能の低い空気の対流によらずに熱伝導により直接外部に放熱させることができる。
しかし、介在物として熱伝導性のグリス、熱伝導性接着剤、伝熱シート、及び、放熱ラバーの何れかで構成されているが、熱伝導性のグリスは時間の経過により硬化することがある。そのため熱伝導性のグリスと接触する電流部品及びカバーの熱膨張率差で硬化した熱伝導性のグリスにクラックが発生し、電流部品からカバーまでの熱抵抗が増加する。
また、熱伝導接着剤は硬化条件が高温且つ長時間となるため、生産効率が悪い。さらに、熱伝導接着剤は熱伝導性を良くするために、フィラーを混合させると硬化後に脆くなりクラックが発生する。
また、伝熱シート及び放電ラバーは密着性が悪いため、伝熱シート及び放電ラバーと電流部品又はカバーとの境界面に空隙が生じる。
また、特許文献2において、放熱板取り付け面側の配線パターン上に溝を覆うように絶縁材を被着させて、隙間を埋める。また、絶縁材をエポキシ系樹脂に熱伝導性のよいフィラーを分散させて構成しているので、配線パターンの発熱を放熱板に効率よく放熱することができる。
しかし、エポキシ系樹脂は硬化条件が高温且つ長時間となるため、生産効率が悪い。さらに、エポキシ系樹脂は粘度が低く、硬化に時間がかかるため、絶縁材にフィラーを混合させると硬化が完了するまでにフィラーが沈殿してしまう問題が生じる。
図7を用いて具体的に説明すると、エポキシ樹脂54は熱伝導性が低いため、窒化アルミニウム60が混合されており、熱伝導性の向上が図られている。また、エポキシ樹脂54はエポキシと硬化剤の2液からなり、エポキシ樹脂54は硬化剤の割合によって硬化時間が左右され、所望の時間且つ所望の温度で熱処理を行うことで硬化させている。
また、ケース10内にエポキシ樹脂54を充填した直後の窒化アルミニウム60は図7の(ア)に示すように、エポキシ樹脂54内に散布されている。しかし、エポキシ樹脂54の硬化作業後の窒化アルミニウム60は図7の(イ)に示すようにケース下面部14に(矢印方向)沈殿してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、電子制御装置に備えられる電子部品の放熱性を向上させるとともに、生産効率の高い電子制御装置と、これを利用した電動パワーステアリングコントロールユニットを提供することを目標とする。
上記課題を解決するために本発明は次のような構成とする。即ち、絶縁性を有した紫外線硬化樹脂と、電子部品を実装した回路基板と、当該紫外線硬化樹脂及び当該回路基板を収容するケースと、からなることを特徴とする電子制御装置とする。
上記構成においては、前記紫外線硬化樹脂は、熱伝導性フィラーを混合させて構成してもよい。また、前記熱伝導性フィラーは、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ホウ素、又は、酸化マグネシウムの少なくとも何れか1つからなることとしてもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂は、前記ケースの内壁面及び前記回路基板の少なくとも前記電子部品とを熱伝導的に結びつけてもよい。さらに、前記紫外線硬化樹脂は、前記回路基板の少なくとも前記電子部品が埋没する充填量としてもよい。
また、前記ケースは、高放熱性樹脂から成形してもよい。さらに、前記ケースは、金属製のヒートシンク及びカバーを備えて構成してもよい。
また、前記電子部品は、半導体スイッチング素子としてもよい。さらに、前記電子制御装置は、電動パワーステアリングコントロールユニットとしてもよい。
上記の通り、絶縁性を有した紫外線硬化樹脂と、電子部品を実装した回路基板と、紫外線硬化樹脂及び回路基板を収容するケースと、からなることを特徴とする電子制御装置とし、硬化時間の速い紫外線硬化樹脂を用いることで従来必要であった樹脂充填後の高温且つ長時間の硬化作業がなくなり、生産性が向上する。
また、紫外線硬化樹脂に熱伝導性フィラーを混合させることで、さらなる放熱性の向上が実現できる。これらの効果から電子制御装置に備えられる電子部品の放熱性を向上させるとともに、生産効率の高い電子制御装置と、これを利用した電動パワーステアリングコントロールユニットが実現できる。
以下に本発明の実施の形態を示す実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。
本発明の第1の実施例とする電動パワーステアリング装置の機構を示す斜視図を図1に、第1の実施例とする電動パワーステアリングコントロールユニットの斜視図を図2に、図2の矢印(A)方向から見たB−B断面図を図3に、第1の実施例の変形例とする電動パワーステアリングコントロールユニットの断面図を図4にそれぞれ示す。
図1において、電動パワーステアリング装置は、ステアリングコラム110に備えられた電動パワーステアリングコントロールユニット(以下「EPSコントロールユニット」)80と、トルクセンサ104と、アシストモータ106と、減速ギアボックス108と、から構成されている。また、ステアリング構造は、ステアリングホイール100に接続されたステアリング軸102とピニオンラック114側に備えられたピニオン軸112が別体となって構成されており、当該ステアリング軸102と当該ピニオン軸112はトーションバー(図示しない)で連結されている。さらに、当該ピニオン軸112の先端にピニオンギアを取り付け、当該ピニオンギアは当該ステアリングホイール100を切った際の回転力によって回転する。
また、前記ピニオンラック114には前記ピニオンギアの回転力を伝達するラックギアが備えられている。さらに、前記ピニオンギアと当該ラックギアが噛み合わされており、前記ピニオンギアの回転運動が当該ラックギアによって左右運動に変換されている。
また、前記ピニオンラック114の両端の先端にはタイロッド116が備えられている。さらに、前記トルクセンサ104は前記トーションバーの捻れを検知する。
具体的に前記トルクセンサ104の構成と動作を説明すると、前記トルクセンサ104は前記ステアリング軸102と前記ピニオン軸112とが重なり合う部分から構成されている。外周に配置される前記ピニオン軸112にセンサスリーブ及びコイルを備え、内周に配置される前記ステアリング軸102に突部が形成されている。前記ステアリング軸102が回転すると前記トーションバーが捻れ、当該センサスリーブと当該突部との距離が変化することによって当該コイルの磁束密度が増減し、電圧が変化する。前記トルクセンサ104はこの電圧を読み取ることで前記ステアリングホイール100の操舵トルクを検出している。
また、車両における電子制御を行うECU122はトランスミッションに備えられた車速センサ120からの車速信号及び前記トルクセンサ104からの操舵トルクを受信している。さらに、当該ECU122は前記トルクセンサ104及び当該車速センサ120からの信号を基にして前記アシストモータ106を駆動するための電流値を演算する。
また、前記ECU122は演算した電流値に応じて前記EPSコントロールユニット80にバッテリ124から電源を供給している。さらに、前記EPSコントロールユニット80は前記アシストモータ106内のコイルに流す電流の大きさ及び向きの切り替えを行っている。
また、前記減速ギアボックス108は前記ステアリング軸102に備えられたギアと前記アシストモータ106のモータシャフトに備えられたギアを噛み合わせて構成されている。
前記電動パワーステアリング装置の動作を説明すると、前記ステアリングホイール100を左右に操作すると、前記トーションバーが捻れる。すると、前記ステアリング軸102と前記センサスリーブに位相差が生じて、前記コイルに発生する電圧を前記トルクセンサ104が検出する。
前記ECU122は前記トルクセンサ104からの信号及び前記車速センサ120からの車速信号を基として最適なアシストトルクを演算している。また、前記EPSコントロールユニット80は前記ECU122が演算したアシストトルクに基づいて前記アシストモータ106へ電流を供給している。そして、前記アシストモータ106は前記ステアリング軸102にアシストトルクを加えて操舵力をアシストしている。
図2及び図3において、前記EPSコントロールユニット80は前記アシストモータ106への電流供給を行う制御基板30から構成されている。また、当該制御基板30を収容するために高放熱性樹脂で成形された立方体のケース10を有し、当該ケース10は上端方向を開口し、4方向のケース側面部12及びケース下面部14から構成されている。さらに、当該ケース側面部12には前記ECU122と接続する端子を備えたコネクタ部16を形成し、前記アシストモータ106と電気的に接続するバスバーがインサート成形されている。
また、前記EPSコントロールユニット80は前記ケース下面部14が前記ステアリングコラム110と面接触するように設置され、前記ケース側面部12の下端側に前記ステアリングコラム110とボルトで取り付け固定するブラケット18を形成している。さらに、前記制御基板30は熱膨張係数が小さく、熱伝導率の高いセラミック基板を用いる。
また、前記制御基板30上端側の面には前記ECU122が演算したアシストトルクに基づいて前記アシストモータ106に必要な電流を制御する半導体スイッチング素子40から構成されるリレー回路が備えられている。さらに、前記制御基板30は前記バスバー及び前記コネクタ部16に備えられた前記端子と接続することで電気的接続及び物理的固定を行っている。
また、前記ケース10の上端にはアルミニウム板から成形されたカバー20が備えられ、当該カバー20は前記ケース10の上端の開口面を覆うカバー上面部22及び前記ケース側面部12に回り込むカバー側面部24から構成されている。
また、前記ケース10内には紫外線硬化樹脂50が充填されており、当該紫外線硬化樹脂50は100〜400nmの波長を持つ光線である紫外線によって硬化する樹脂である。さらに、当該紫外線硬化樹脂50は紫外線を照射すると3分程度で硬化する。
また、前記紫外線硬化樹脂50は主成分となるプレポリマー、樹脂の粘度調整をする反応希釈剤となるモノマー、紫外線を照射されると光重合反応を開始する物質となる光重合開始剤、及び、充填剤並びに密着付与剤となる添加剤を成分として構成されている。さらに、前記紫外線硬化樹脂50は紫外線の照射を受けると当該光重合開始剤が液体状態から固体状態に転換されることで硬化する。
また、前記制御基板30に備えられた前記半導体スイッチング素子40は前記紫外線硬化樹脂50の樹脂面52より低い位置で埋没している。さらに、前記半導体スイッチング素子40は前記紫外線硬化樹脂50を介して前記ケース10の内壁面10aに熱を伝達している。
また、前記紫外線硬化樹脂50には熱伝導性フィラーとして窒化アルミニウム60が混合されている。さらに、前記紫外線硬化樹脂50は当該窒化アルミニウム60が沈殿しない粘度である。
次に、上記発明が解決しようとする課題で説明した図7において、前記EPSコントロールユニット80とエポキシ樹脂54を充填する構成との比較を行う。エポキシ樹脂を充填する構成においては、前記EPSコントロールユニット80との比較をし易くするために当該エポキシ樹脂54を充填する以外の構成は前記EPSコントロールユニット80と同一の構成としている。
前記エポキシ樹脂54は熱伝導性が低いため、窒化アルミニウム60が混合されており、熱伝導性の向上が図られている。また、前記エポキシ樹脂54はエポキシと硬化剤の2液からなり、前記エポキシ樹脂54は硬化剤の割合によって硬化時間が左右され、所望の時間且つ所望の温度で熱処理を行うことで硬化させている。
前記ケース10内に前記エポキシ樹脂54を充填した直後の前記窒化アルミニウム60は図7の(ア)に示すように、前記エポキシ樹脂54内に散布されている。しかし、前記エポキシ樹脂54の硬化作業後の前記窒化アルミニウム60は図7の(イ)に示すように前記ケース下面部14に(矢印方向)沈殿してしまう。
上記構成によって、前記ケース10内には100〜400nmの波長を持つ光線である紫外線によって硬化する前記紫外線硬化樹脂50が充填されることで、樹脂充填後に従来必要であった高温且つ30分〜1時間の硬化作業がなくなり、生産性が向上する。
また、前記紫外線硬化樹脂50は短時間で硬化させることができる以外にも、「ポットライフ(使用期間)が長い」、「溶剤を使用しないため環境性に優れる」、「1液性で扱いやすい」、及び、「遮光下であれば長期保管が可能」の特徴がある。
また、前記紫外線硬化樹脂50には前記窒化アルミニウム60が混合されている。このことから、前記電動パワーステアリング装置は車両の駐車時等の前記ステアリングホイール100を複数回に亘って左右に操作するような、前記アシストモータ106を駆動させるために前記制御基板30に備えられた前記半導体スイッチング素子40に大電流が流れ、発熱量も増える場合においても、前記半導体スイッチング素子40に発生した熱を図3内に示した矢印の方向へ放熱することができる。
また、前記紫外線硬化樹脂50は前記窒化アルミニウム60が沈殿しない粘度とすることで、前記紫外線硬化樹脂50が硬化するまでに前記窒化アルミニウム60が沈殿することを防いでいる。
また、前記ケース10は「熱の伝わり方が遅い」及び「放熱の速度が速い」の特徴がある高放熱性樹脂で成形されていることで、前記半導体スイッチング素子40からの発熱を前記紫外線硬化樹脂50を介して効率よく放熱することができる。
上記実施例1の変形例として、前記紫外線硬化樹脂50から構成する放熱構造は前記EPSコントロールユニット80以外の電子制御装置に備えてもよい。また、前記EPSコントロールユニット80は前記紫外線硬化樹脂50、前記回路基板30、及び、前記ケース10以外の構成は適宜変更可能なものとする。
また、前記紫外線硬化樹脂50に混合する前記窒化アルミニウム60の分量は前記紫外線硬化樹脂50が硬化後にクラックが発生しない強度を保てる範囲で任意に変更してもよい。さらに、前記紫外線硬化樹脂50に混合させる熱伝導性フィラーは前記窒化アルミニウム60以外にも、例えば、アルミナ、窒化ホウ素、又は、酸化マグネシウム等を用いてもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂50の成分は設計事情によって適宜変更してもよいし、例えば、熱伝導性フラーが沈殿しないように樹脂の粘度調整をする反応希釈剤となる前記モノマーの割合を変更する等を行ってもよい。さらに、前記ケース10の形状は前記紫外線硬化樹脂50が漏出しない形状であれば設計事情によって任意の形状に変更してもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂50の充填量は前記半導体スイッチング素子40と前記ケース内壁面10aが熱伝導的に結びつく構成であれば設計事情によって適宜変更してもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂50の充填量は前記半導体スイッチング素子40が前記樹脂面52に対して少なくとも低い位置で埋没する充填量であればよく、例えば、図4に示すような前記制御基板30下端の面に前記半導体スイッチング素子40を備える構成として前記紫外線硬化樹脂50の充填量を減らす構成としてもよい。
また、前記ケース10は高放熱性樹脂以外の材料から成形してもよい。さらに、前記カバー20の形状は前記紫外線硬化樹脂50の劣化を防ぐように前記ケース10と密閉性を有した形状としてもよい。
また、図3に示した前記ケース10内側の前記ケース下面部14から前記樹脂面52までの前記紫外線硬化樹脂50の充填高さは前記樹脂面52から1cm前後までの上層部分が硬化すれば、当該上層部分以下は時間の経過によって硬化し、以降の作業工程に影響は及ばないため、前記紫外線硬化樹脂50は設計事情によって任意の高さに充填してもよい。
次に、本発明の第2の実施例とする電動パワーステアリングコントロールユニットの断面図を図5に、第2の実施例とする電動パワーステアリングコントロールユニットの断面図を図6にそれぞれ示す。
第2の実施例においては前記第1の実施例で説明した前記ケース下面部14に対してヒートシンクを備える構成を除いた他の構成及び効果は前記第1の実施例と同一であるため説明は省略する。
図5において、前記ケース下面部14には下端から上端に向かってケース突出部14aが形成され、当該ケース突出部14aの前記ケース内壁面10aには表面をアルマイト72で覆われたアルミニウム製のヒートシンク70をインサート成形している。また、前記制御基板30は当該ヒートシンク70上に配置され、当該ヒートシンク70の垂直方向線上に前記半導体スイッチング素子40が配置される構成としている。
また、前記ケース10内には前記紫外線硬化樹脂50が充填されており、前記制御基板30に備えられた前記半導体スイッチング素子40は前記紫外線硬化樹脂50の前記樹脂面52より低い位置で埋没されている。さらに、前記半導体スイッチング素子40は前記紫外線硬化樹脂50を介して前記ケース10の内壁面10aに熱を伝達している。
また、前記紫外線硬化樹脂50には熱伝導性フィラーとして前記窒化アルミニウム60が混合されている。さらに、前記紫外線硬化樹脂50は当該窒化アルミニウム60が沈殿しない粘度である。
上記構成によって、前記ケース10内には100〜400nmの波長を持つ光線である紫外線によって硬化する前記紫外線硬化樹脂50が充填されることで、樹脂充填後に従来必要であった高温且つ30分〜1時間の硬化作業がなくなり、生産性が向上する。
また、前記紫外線硬化樹脂50には前記窒化アルミニウム60が混合されると共に、前記ケース内壁面10aに表面を前記アルマイト72で覆われたアルミニウム製の前記ヒートシンク70をインサート成形している。このことから、前記電動パワーステアリング装置は車両の駐車時等の前記ステアリングホイール100を複数回に亘って左右に操作するような、前記アシストモータ106を駆動させるために前記制御基板30に備えられた前記半導体スイッチング素子40に大電流が流れ、発熱量も増える場合においても、前記半導体スイッチング素子40に発生した熱を図6内に示した矢印の方向へ放熱することに加えて、前記制御基板30から前記ヒートシンク70を介して前記ケース10へ放熱することができる。
また、前記ケース10は「熱の伝わりが遅い」及び「放熱の速度が早い」の特徴がある高放熱性樹脂で成形されているため、前記ヒートシンク70を「熱の伝わりが早い」及び「放熱の速度が遅い」の特徴がある表面にアルマイト処理を施したアルミニウム板で成形することで、前記半導体スイッチング素子40からの発熱を効率よく放熱することができる。
上記実施例2の変形例として、前記EPSコントロールユニット80は前記紫外線硬化樹脂50、前記回路基板30、及び、前記ケース10以外の構成は適宜変更可能なものとする。また、前記紫外線硬化樹脂50に混合させる熱伝導性フィラーは前記窒化アルミニウム60以外にも、例えば、アルミナ、窒化ホウ素、又は、酸化マグネシウム等を用いてもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂50の成分は設計事情によって適宜変更してもよいし、例えば、熱伝導性フラーが沈殿しないように樹脂の粘度調整をする反応希釈剤となる前記モノマーの割合を変更する等を行ってもよい。さらに、前記ケース10の形状は前記紫外線硬化樹脂50が漏出しない形状であれば設計事情によって任意の形状に変更してもよい。
また、前記紫外線硬化樹脂50の充填量は前記半導体スイッチング素子40と前記ケース内壁面10aが熱伝導的に結びつく構成であれば設計事情によって適宜変更してもよい。さらに、前記紫外線硬化樹脂50の充填量は前記半導体スイッチング素子40が前記樹脂面52に対して少なくとも低い位置で埋没する充填量であればよい。
また、前記制御基板30は図6に示すように前記半導体スイッチング素子40との接触面にスルーホール32を形成することで前記半導体スイッチング素子40から前記ヒートシンク70への放熱性を向上させてもよい。
また、前記ケース10は高放熱性樹脂以外で、「熱の伝わりが遅い」及び「放熱の速度が早い」の特徴がある材料から成形してもよい。さらに、前記ヒートシンク70は表面にアルマイト処理を施したアルミニウム板以外で、「熱の伝わりが早い」及び「放熱の速度が遅い」の特徴がある組合せで構成してもよい。
また、前記ケース10内側の前記ケース下面部14から前記樹脂面52までの前記紫外線硬化樹脂50の充填高さは前記樹脂面52から1cm前後までの上層部分が硬化すれば、当該上層部分以下は時間の経過によって硬化し、以降の作業工程に影響は及ばないため、前記紫外線硬化樹脂50は設計事情によって任意の高さに充填してもよい。
10:ケース
10a:ケース内壁面
12:ケース側面部
14:ケース下面部
14a:ケース突出部
16:コネクタ部
18:ブラケット
20:カバー
22:カバー上面部
24:カバー側面部
30:制御基板(回路基板)
32:スルーホール
40:半導体スイッチング素子(電子部品)
50:紫外線硬化樹脂
52:樹脂面
54:エポキシ樹脂
60:窒化アルミニウム(熱伝導性フィラー)
70:ヒートシンク
72:アルマイト
80:電動パワーステアリングコントロールユニット(EPSコントロールユニット)
100:ステアリングホイール
102:ステアリング軸
104: トルクセンサ
106:アシストモータ
108:減速ギアボックス
110:ステアリングコラム
112:ピニオン軸
114:ピニオンラック
116:タイロッド
118:操向輪
120:車速センサ
122:ECU
124:バッテリ
10a:ケース内壁面
12:ケース側面部
14:ケース下面部
14a:ケース突出部
16:コネクタ部
18:ブラケット
20:カバー
22:カバー上面部
24:カバー側面部
30:制御基板(回路基板)
32:スルーホール
40:半導体スイッチング素子(電子部品)
50:紫外線硬化樹脂
52:樹脂面
54:エポキシ樹脂
60:窒化アルミニウム(熱伝導性フィラー)
70:ヒートシンク
72:アルマイト
80:電動パワーステアリングコントロールユニット(EPSコントロールユニット)
100:ステアリングホイール
102:ステアリング軸
104: トルクセンサ
106:アシストモータ
108:減速ギアボックス
110:ステアリングコラム
112:ピニオン軸
114:ピニオンラック
116:タイロッド
118:操向輪
120:車速センサ
122:ECU
124:バッテリ
Claims (9)
- 絶縁性を有した紫外線硬化樹脂と、
電子部品を実装した回路基板と、
当該紫外線硬化樹脂及び当該回路基板を収容するケースと、からなることを特徴とする電子制御装置。 - 前記紫外線硬化樹脂は、熱伝導性フィラーを混合させて構成されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
- 前記熱伝導性フィラーは、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化ホウ素、又は、酸化マグネシウムの少なくとも何れか1つからなることを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
- 前記紫外線硬化樹脂は、前記ケースの内壁面及び前記回路基板の少なくとも前記電子部品とを熱伝導的に結びつけていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子制御装置。
- 前記紫外線硬化樹脂は、前記回路基板の少なくとも前記電子部品が埋没する充填量であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子制御装置。
- 前記ケースは、高放熱性樹脂から成形されていることを特徴とする請求項1乃至5に記載の電子制御装置。
- 前記ケースは、金属製のヒートシンク及びカバーを備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至6に記載の電子制御装置。
- 前記電子部品は、半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項1乃至9に記載の電子制御装置。
- 前記電子制御装置は、電動パワーステアリングコントロールユニットであることを特徴とする請求項1乃至8に記載の電子制御装置。
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-
2012
- 2012-01-16 JP JP2012005746A patent/JP2013145812A/ja active Pending
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