JP2013145804A - 電子機器収容キャビネット - Google Patents

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靖弘 安藤
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Abstract


【課題】シャーシに接続されたケーブルの余長部分を容易に吸収して、他のシャーシの引き出しの障害となることを防止し、機器のメンテナンス作業を効率的に行うことができ、キャビネット本体に対する複数のシャーシの収容効率を高めることができる電子機器収容キャビネットの提供を目的とする。
【解決手段】電子機器が搭載される複数のシャーシ2を重なった状態で収容するキャビネット本体3と、このキャビネット本体3に対してシャーシ2を前後方向に引き出し可能に支持するスライドレール4と、シャーシ2の引き出し方向と交差しない位置でキャビネット本体3に移動自在に設けられて、シャーシ2内の電子機器に接続されたケーブルCをまとめて保持するケーブルクランプ10と、を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信機器などの電子機器を収容するためのシャーシを有する電子機器収容キャビネットに係り、シャーシ内の電子機器に接続されるケーブルの余長部分を効率良くまとめることができる技術に関する。
一般に、電子機器が搭載されるシャーシを複数収容する電子機器収容キャビネットが用いられている。
この電子機器収容キャビネットは、電子機器が搭載される複数のシャーシを重なった状態で収容するキャビネット本体を主な構成要素としている。
例えば、特許文献1に示される無線装置用キャビネットでは、枠梁(キャビネット本体)に固着金具を介して、電子機器が内部に収容されたユニット(シャーシ)を重なった状態で複数個、設置可能とするものである。
特開平5−58598号公報
ところで、上記電子機器収容キャビネットでは、機器のメンテナンス時に、シャーシをキャビネット本体から引き出す必要があるために、該シャーシの引き出し長さに応じて、ケーブルに余長部分を設けておく必要がある。
このケーブルの余長部分は、邪魔にならないように束ねて結束バンドによりキャビネット本体に固定することがあり、シャーシを引き出す場合には、結束部を解くなどの余計な作業が必要となって、機器のメンテナンス作業が非効率なものなっていた。
また、ケーブルに余長部分を設けることで、該余長部分が大きく垂れ下がり、該キャビネット本体に複数のシャーシが収容されている場合に、その垂れ下がったケーブル余長部分が他のシャーシの引き出しの障害となり、これによっても機器のメンテナンス作業が非効率なものとなっていた。
また、ケーブルの余長部分が他のシャーシを引き出す際の移動経路に重ならないように、該シャーシの設置間隔を空けることも可能だが、このような構造ではキャビネット本体に対するシャーシの収容効率が悪くなるという問題もあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、シャーシに接続されたケーブルの余長部分を容易に吸収して、他のシャーシの引き出しの障害となることを防止して、機器のメンテナンス作業を効率的に行うことが可能であり、さらにはキャビネット本体に対する複数のシャーシの収容効率を高めることができる電子機器収容キャビネットの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。すなわち、本発明の電子機器収容キャビネットは、電子機器が搭載される複数のシャーシを重なった状態で収容するキャビネット本体と、このキャビネット本体に対して前記シャーシを前後方向に引き出し可能に支持するスライドレールと、前記シャーシの引き出し方向と交差しない位置で前記キャビネット本体に移動自在に設けられて、前記シャーシ内の電子機器に接続されたケーブルをまとめて保持するケーブルクランプと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、シャーシの引き出し方向と交差しない位置にて、キャビネット本体に移動自在に設けられて、シャーシ内の電子機器に接続されたケーブルをまとめて保持するケーブルクランプが具備される構成であるので、キャビネト本体に対してケーブルクランプを移動させることで、シャーシに接続されたケーブルに余長部分が発生しないように調整することができる。その結果、該ケーブルが他のシャーシの引き出しの障害となることを防止でき、機器のメンテナンス作業を効率的に行うことができ、さらにはキャビネット本体に対するシャーシの収容効率を高めることが可能となる。
また、キャビネット本体からシャーシを引き出す場合には、該シャーシにケーブルクランプを近接させることで、該シャーシに接続されたケーブルを弛ませる(余長を発生させる)ことができ、該シャーシの引き出しを支障なく行うことができる。すなわち、本発明の電子機器収容キャビネットでは、キャビネト本体に対してケーブルクランプを自在に移動させることにより、該ケーブルクランプに把持されたケーブルが接続されたシャーシ、又は他のシャーシの引き出しを支障なく行うことが可能となる。
本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。 図1の下側のケーブルクランプ10を若干下方に移動させた状態を示す図である。 図2からシャーシ2を引き出した状態を示す図である。 図1〜図3に示されるケーブルクランプ10を説明するための図であって、(A)はケーブルクランプ10の全体を示す斜視図、(B)は(A)のB−B線に沿って切断した断面図、(C)は(B)から扉を開けた状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態を示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態を示す概略構成図であって、(A)はケーブルクランプ30の断面図、(B)はケーブルクランプ30のクランプ部材31を分解した状態を示す斜視図である。
[実施形態1]
本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は本発明が適用される電子機器収容キャビネット1であって、電子機器(図示略)が搭載される複数のシャーシ2を重なった状態で収容するキャビネット本体3と、該キャビネット本体3に対して各シャーシ2を前後方向(矢印a-b方向)に引き出し可能に支持するスライドレール4と、を主な構成要素とする。
なお、本実施形態では、キャビネット本体3に2つのシャーシ2が上下に重なるように設置され、それぞれがスライドレール4によってキャビネット本体3から前後方向(矢印a-b方向)に引き出し可能になっている。
シャーシ2の前側には、電子機器にコネクタ5を介して接続されるケーブルCが複数本(本例では4本)、引き廻されている。
これらケーブルCはケーブルクランプ10により一まとめに保持されている。該ケーブルクランプ10は、キャビネット本体3の側部に垂直(矢印c−d方向)に配置された支持レール11に沿ってスライド自在とされており、図1〜図3に示されるように、ケーブルCを上下方向移動自在に支持する。
支持レール11は、シャーシ2の引き出し方向(矢印a-b方向)と交差しない位置でキャビネット本体3に垂直(矢印c−d方向)に設けられたものであって、ケーブルクランプ10の凹状部10Aに嵌合される凸状部11A(後述する)を前部に有する形状とされる。
また、ケーブルクランプ10は、図4に示されるようにケーブルCを内部に収容するクランプケーシング12と、該クランプケーシング12の扉(後述する)の内側に設けられて内部空間に位置するケーブルCを該クランプケーシング12の内壁に押し付けるクリップ13と、該クランプケーシング12の後部に固定されて支持レール11の凸状部11Aに嵌合される凹状部10Aを有する支持ブロック14と、を具備している。
ここで、ケーブルクランプ10の凹状部10Aは、支持レール11の凸状部11Aに一定の摩擦で摺動自在に嵌合されており、これによって該ケーブルクランプ10が支持レール11に対して矢印c−d方向にスライド自在かつ所定の高さ位置で保持できるようになっている。
また、クリップ13は弾性を有するばね部材で形成されており、図4(B)で示すように、その押付け面13Aが矢印b方向に付勢されることで、ケーブルCをクランプケーシング12の内壁面との間に保持する。
また、クランプケーシング12の前部は、図4(B)及び図4(C)に示すように、垂直軸12Aを中心として開閉する扉12Bとなっており、該扉12Bを開閉することで、該クランプケーシング12内にケーブルCが出し入れされる。また、扉12の先端部は係止片12Cが形成されており、該係止片12Cが、固定側の段部12Dと係合されることで、扉12Bが閉じた状態となり、クランプケーシング12の内部空間にクリップ13を介してケーブルCが固定保持される。
そして、以上のような構成の電子機器収容キャビネット1では、支持レール11に対するケーブルクランプ10の高さ位置(矢印c−d方向への高さ位置)を適宜調整することで、該ケーブルCに余長部分が発生することを防止できる。
また、キャビネット本体3からキャビネット2を矢印a方向に引き出そうとした場合には、図1〜図2に示すようにケーブルクランプ10をキャビネット2に近づける(本例では、ケーブルクランプ10を矢印d方向にスライドさせる)ことで、ケーブルCを弛ませて余長部分(符号CAで示す)を発生させるようにする。これによってケーブルCに衝突することなく、キャビネット本体3からキャビネット2を支障なく引き出すことができる。
以上詳細に説明したように第1実施形態に示される電子機器収容キャビネット1では、シャーシ2の引き出し方向(矢印a-b方向)と交差しない位置でキャビネット本体3に(矢印c−d方向に)移動自在に設けられて、シャーシ2内の電子機器に接続されたケーブルCをまとめて保持するケーブルクランプ10が具備される。これにより、キャビネト本体3に対してケーブルクランプ10を相対移動させることで、シャーシ2に接続されたケーブルCに余長部分が発生しないように調整することができる。その結果、該ケーブルCが他のシャーシ2の引き出しの障害となることを防止でき、機器のメンテナンス作業を効率的に行うことが可能となり、さらにはキャビネット本体3に対するシャーシ2の収容効率を高めることが可能となる。
また、本実施形態に示される電子機器収容キャビネット1では、キャビネット本体3からシャーシ2を引き出す場合、該シャーシ2にケーブルクランプ10を近接させることで、該シャーシ2に接続されたケーブルCを弛ませる(余長CAを発生させる)ことができ、該シャーシ2の引き出しを支障なく行うことができる。すなわち、この電子機器収容キャビネット1では、キャビネト本体3に対してケーブルクランプ10を自在に移動させることにより、該ケーブルクランプ10に把持されたケーブルCが接続されたシャーシ2、又は他のシャーシ2の引き出しを支障なく行うことが可能となる。
なお、上記実施形態では、キャビネット本体3内に複数のシャーシ2を上下に重なるように収容したが、これに限定されず、キャビネット本体3内に複数のシャーシ2を水平方向に並べて配置しても良い。この場合、ケーブルクランプ10をスライド自在に支持する支持レール11も水平方向に配置する。また、本実施形態では、ケーブルクランプ10をスライド自在に支持する支持レール11を垂直方向(矢印c−d方向)に配置したが、該支持レール11の配置方向は、垂直方向に限定されず、例えば若干の傾斜を有していても良い。
[実施形態2]
本発明の第2実施形態について、図5を参照して説明する。
第1実施形態では、ケーブルクランプ10の凹状部10Aが、支持レール11の凸状部11Aに一定の摩擦で摺動自在に嵌合されることよって、該ケーブルクランプ10を支持レール11に対してスライド自在かつ所定の高さ位置で保持するようにした。
しかし、第2実施形態では、ケーブルクランプ10の凹状部10Aと、支持レール11の凸状部11Aとの間に若干の間隙を設け、これら凹状部10Aと凸状部11Aとに摩擦を生じさせず自由な状態で移動できるようにする。さらに、この状態で、該ケーブルクランプ10とキャビネット本体3との間に引張ばね20を設け、該引張ばね20によって、ケーブルクランプ10をシャーシ2から離れる方向(矢印c方向)に付勢するようにしている。
そして、このような引張ばね20の配置によって、シャーシ2に接続されたケーブルCに余長部分が発生しないように常時、一定の張力を付与することが可能となる。
また、支持レール11の近傍にはプーリー21が設置されている。このプーリー21は水平軸を中心として回転自在となるようにシャーシ2に支持されるものであって、ケーブルCが支持レール11に沿うように位置決めするために設けられている。
以上詳細に説明したように第2実施形態に示される電子機器収容キャビネット1では、ケーブルクランプ10が引張ばね20によってシャーシ2から離れる方向に付勢されているので、該引張ばね20によって、シャーシ2に接続されたケーブルCに余長部分が発生しないように常時、一定の張力を付与することも可能となる。
その結果、第2実施形態に示される電子機器収容キャビネット1でも、ケーブルCが他のシャーシ2の引き出しの障害となることを防止でき、機器のメンテナンス作業を効率的に行うことが可能となり、さらにはキャビネット本体3に対するシャーシ2の収容効率を高めることが可能となる。
また、本実施形態に示される電子機器収容キャビネット1では、キャビネット本体3からシャーシ2を引き出す場合、引張ばね20の付勢力に対抗して、該シャーシ2に接続されたケーブルCを下方に引張って弛ませる(余長CAを発生させる)ことができ、該シャーシ2の引き出しを支障なく行うことも可能となる。すなわち、この電子機器収容キャビネット1でも、キャビネト本体3に対してケーブルクランプ10を自在に移動させることにより、該ケーブルクランプ10に把持されたケーブルCが接続されたシャーシ2、又は他のシャーシ2の引き出しを支障なく行うことが可能となる。
[実施形態3]
本発明の第3実施形態について、図6(A)(B)を参照して説明する。
第1実施形態では、ケーブルクランプ10を、1組のクランプケーシング12とクリップ13とから構成した。しかし、第3実施形態のケーブルクランプ30では、支持レール11にスライド自在に設けられる支持ブロック14と、ケーブルCを内部に収容するクランプケーシング12を複数有するクランプ部材31とから構成し、より多くのケーブルCをひとまとめに保持できるようにした。
これらクランプ部材31の各クランプケーシング12は係止部12Eを介して支持ブロック14の段部14Aに一体に結合され、また、該段部14Aから、係止部12Eを外すことでそれぞれが支持ブロック14から取り外されるようになっている。
以上詳細に説明したように第3実施形態に示される電子機器収容キャビネット1では、複数組のクランプ部材31によりケーブルクランプ30が構成されるともに、これらクランプ部材31が係止部12Eを介して支持ブロック14に一体化されかつ該係止部12Eを外すことでそれぞれが支持ブロック14から取り外されるように構成されているので、シャーシ2からのケーブルCの本数に応じてクランプ部材31を容易に増減させることも可能となる。
なお、第3実施形態では、クランプケーシング12のみでケーブルCを支持するようにしているが、これに限定されず、第1実施形態のように該クランプケーシング12内にケーブルCを押えるクリップ13を設けても良い。
以上のように本発明の電子機器収容キャビネット1について実施形態を示して説明したが、本願発明はこの実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能であることは言うまでもない。
上記の実施形態の一部又は全部は以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
(付記1)
電子機器が搭載される複数のシャーシを重なった状態で収容するキャビネット本体と、このキャビネット本体に対して前記シャーシを前後方向に引き出し可能に支持するスライドレールと、前記シャーシの引き出し方向と交差しない位置で前記キャビネット本体に移動自在に設けられて、前記シャーシ内の電子機器に接続されたケーブルをまとめて保持するケーブルクランプと、を具備することを特徴とする電子機器収容キャビネット。
(付記2)
前記ケーブルクランプは、前記キャビネット本体の側部に配置された支持レールにより前記ケーブルを上下方向移動自在に支持することを特徴とする付記1に記載の電子機器収容キャビネット。
(付記3)
前記ケーブルクランプは付勢手段によって前記シャーシから離れる方向に付勢されていることを特徴とする付記2に記載の電子機器収容キャビネット。
(付記4)
前記ケーブルクランプは、前記ケーブルを内部に収容するケーシングと、該ケーシング内に設けられて内部に位置する前記ケーブルを保持するクリップと、前記ケーシングに固定されて前記支持レールにスライド自在に設けられる支持ブロックと、を有することを特徴とする付記2又は3のいずれか1項に記載の電子機器収容キャビネット。
(付記5)
前記ケーブルクランプは、前記ケーシングと前記クリップとからなるクランプ部材が複数組設けられ、
これらクランプ部材の各ケーシングは係止部を介して支持ブロックに一体に結合され、かつ該係止部を外すことでそれぞれが該支持ブロックから取り外されることを特徴とする付記4に記載の電子機器収容キャビネット。
本発明は、通信機器などの電子機器を収容するためのシャーシを有する電子機器収容キャビネットに係り、シャーシ内の電子機器に接続されるケーブルの余長部分を効率良くまとめることができる技術に関する。
1 電子機器収容キャビネット
2 シャーシ
3 キャビネット本体
4 スライドレール
10 ケーブルクランプ
11 支持レール
12 クランプケーシング(ケーシング)
13 クリップ
14 支持ブロック
30 ケーブルクランプ
31 クランプ部材
C ケーブル
CA ケーブルの余長部分

Claims (5)

  1. 電子機器が搭載される複数のシャーシを重なった状態で収容するキャビネット本体と、
    このキャビネット本体に対して前記シャーシを前後方向に引き出し可能に支持するスライドレールと、
    前記シャーシの引き出し方向と交差しない位置で前記キャビネット本体に移動自在に設けられて、前記シャーシ内の電子機器に接続されたケーブルをまとめて保持するケーブルクランプと、を具備することを特徴とする電子機器収容キャビネット。
  2. 前記シャーシは、前記キャビネット本体に対して上下に重なるように収容され、
    前記ケーブルクランプは、前記キャビネット本体の側部に配置された支持レールにより前記ケーブルを上下方向移動自在に支持することを特徴とする請求項1に記載の電子機器収容キャビネット。
  3. 前記ケーブルクランプは付勢手段によって前記シャーシから離れる方向に付勢されていることを特徴とする請求項2に記載の電子機器収容キャビネット。
  4. 前記ケーブルクランプは、前記ケーブルを内部に収容するケーシングと、該ケーシング内に設けられて内部に位置する前記ケーブルを保持するクリップと、前記ケーシングに固定されて前記支持レールにスライド自在に設けられる支持ブロックと、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器収容キャビネット。
  5. 前記ケーブルクランプは、前記支持レールにスライド自在に設けられる支持ブロックと、前記ケーブルを内部に収容するケーシングを複数有するクランプ部材とからなり、
    該クランプ部材の各ケーシングは、係止部を介して支持ブロックに一体に結合され、かつ該係止部を外すことでそれぞれが該支持ブロックから取り外されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器収容キャビネット。
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