以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の各実施の形態に係る電源装置1の構成を示す斜視図であり、図2は、その内部を示す斜視図である。
電源装置1は、図1に示すように、ポリプロピレン等の合成樹脂製の容器本体2及び蓋部3から構成される、外形六面体の収納容器を備え、蓋部3の上面3x上に露出した、図示しない外部負荷と接続するための正極端子3a及び負極端子3bを有する。又、図2に示すように、電源装置1は、収納容器内部に電源装置本体4を収納しており、電源装置本体4は、容器本体2の底面に開口された貫通孔210に挿入されるボルト211により、容器本体2に固定されている。
次に、図3は、電源装置本体4を右側面から見た斜視図であり、図4は、同左側面から見た斜視図である。ただし、電源装置本体4においては、後述する電極端子が配列された面を正面とする。
図3及び図4に示すように、電源装置本体4は、正負の電極端子510が設けられた面を揃えて配列された複数の単電池50からなるスタック5と、電源装置本体4に対する充放電を制御する制御回路6、及び電源装置本体4の充放電の導通を制御するリレー回路7から主に構成される。
複数の単電池50は、電極端子510が設けられた面及びその対向面を上下底面とした外形角柱の金属製外装を有する。各側面のうち面積の大きい面を主面とし、この主面同士が対向するように、横1行縦4列に配列されたスタック5を形成している。スタック5において、各単電池50は言わば横倒しとなっており、単電池50の上面がスタック5の正面に、単電池50の正面及び背面(長手方向の側面)がスタック5の左右側面に、単電池50の左右側面(短手方向の側面)がスタック5の上面及び底面に、それぞれ対応することとなる。
又、スタック5を構成する複数の単電池50は、それぞれが有する電極端子510のうち異極の端子同士が銅若しくはアルミニウム又はそれらの合金その他導電性の金属製のバスバー520で接続されており、これにより複数の単電池50は直列接続され、スタック5全体として高電圧の電池を形成する。特に配列された両端に位置する単電池50が有する電極端子511のうち、バスバー520で接続されないものが、スタック5における正極の電極端子511a及び負極の電極端子511bにそれぞれ対応している。
更に、スタック5は、拘束手段によって単電池50の配列状態が保持されている。拘束手段は、図3及び4に示すように、配列された複数の単電池50がなす縦列の最も外側に位置する一対のそれぞれの主面を更に挟むように配置された一対の狭持板を有する組電池保持具410、スタック5の底面に位置する第2の梁部材420、スタック5の上面に位置する第3の梁部材430、及びスタック5の正面と対向し、かつ組電池保持具410の一対の狭持板に挟まれる締結部材440を備える。
又、組電池保持具410の一対の狭持板は、図5に示すように、それぞれの下端で第2の梁部材420に接続され、又図3及び4に示すように、それぞれの上端で第3の梁部材430に接続される。なお、第2の梁部材420の両端には貫通孔422が開口されており、図2に示すボルト221はこの貫通孔422を介して第2の梁部材420に締結される。
更に、組電池保持具410の一対の狭持板は、図示されないスタック5の裏面にて第1の梁部材に接続されている。なお、第1の梁部材を含む組電池保持具410の構成については後に詳述する。
次に、図3に示すように、制御回路6は電源装置本体4の右側面に設けられ、接続部材610を介してスタック5の負極の電極端子511bに電気的に接続されている。又、図4に示すように、リレー回路7は電源装置本体4の左側面に設けられ、接続部材710を介してスタック5の正極の電極端子511aに電気的に接続されている。
更に、図4及び図5に示すように、締結部材440の左端には吐出端441が形成され、吐出端441には合成樹脂製の排出管442が接続されている。なお、これら吐出端441及び排出管442の構成については後に詳述する。
以上のような構成を有する電源装置1は、電源装置本体4において拘束手段によりスタック5の外形が保持されているため、容器本体2及び蓋部3からなる収納容器はスタック5の形状を保持するための機械的強度を備えた構成である必要がない。したがって、容器本体を合成樹脂製として、電源装置の軽量化を実現することができる。
更に、容器本体は外形の加工が容易であり、既成の蓄電池の規格に適合させることが可能となる。とりわけ、従来から合成樹脂製の筐体が用いられている鉛蓄電池と同一形状にて作成することにより、既成品を本発明の電源装置で置きかえ、鉛フリーな車載用蓄電池を容易に実現することが可能となる。既成の蓄電池の規格としては、日本工業規格その他世界各国の工業規格に適合させてもよいが、ドイツ工業規格(DIN規格)に適合させることで、車載機器に適した蓄電池を実現することができる。
以下、上述した電源装置1を構成する各部に対応する本発明の各実施の形態を、電源装置1の組立工程に沿って説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1は、電源装置1の電源装置本体4に含まれる組電池を構成する組電池保持具に特徴を有するものである。
図6は、本発明の実施の形態1の組電池保持具の構成を示す斜視図である。図6に示すように、組電池保持具410は、既に述べたように、対向する外形矩形状の一対の狭持板411R及び411Lと、狭持板411Rと411Lとの縁端同士を接続している第1の梁部材417とを備えた、上面から見た外形がコの字状の部材である。又、組電池保持具410は、一枚の鋼板をプレス加工することにより作成されている。したがって狭持板411R及び411Lと第1の梁部材417とは直角に屈曲した鋼板の互いに異なる部分として形成されている。
以下、各部の説明を行う。狭持板411Rは、電源装置本体4の上面側に位置する縁端であってスタック5の上面と平行な面上に突出するように形成されたタブ414を備え、タブ414には貫通孔414aが開口されている。
又、狭持板411Rは、電源装置本体4の底面側に位置する縁端であってスタック5の上面と平行な面上に突出するように形成されたタブ411aを備え、タブ411a上には図5に示す貫通孔422と連通するナット411a1が固定されている。更に、タブ411aに隣接して電源装置本体4の下方に延伸した、カギ型のフック411bを有している。なお、これらタブ414、411a及びフック411bは狭持板411Lにも設けられている。
更に、狭持板411Rの電源装置本体4の正面側に位置する縁端にタブ412aが突出するように形成され、タブ412aには縦列に配列された一対の貫通孔413aが開口されている。一方、狭持板411Lの縁端においても、タブ412aと正対するようにタブ412bが形成され、タブ412bには貫通孔413bが開口されている。なお、タブ412aはタブ412bより大きな面積を有し、したがってタブ412aはタブ413bの一部とのみ対向している。
又、狭持板411Rの主面上であって電源装置本体4の上面寄りの縁端に隣接した位置には貫通孔415a及び415bが開口されており、同主面上であって電源装置本体4の底面寄りの縁端に隣接した位置には貫通孔415c及び415dが開口されている。更に、貫通孔415b及び415dは電源装置本体4の正面寄りにシフトして位置しており、貫通孔415dは電源装置本体4の裏面寄りにシフトして位置している。
同様に、狭持板411Lの主面上であって電源装置本体4の上面寄りの縁端に隣接した位置には貫通孔416a及び416bが開口されており、同主面上であってタブ412b寄りの縁端に隣接した位置には貫通孔416dが、又第1の梁部材417の根元に隣接した位置には貫通孔416cが開口されている。
次に、第1の梁部材417は電源装置本体4の上面寄りに設けられた、平板状の梁部材417a及び同底面寄りに設けられた平板状の梁部材417bから構成され、その表面に延伸方向に沿った長円状の凸部417a1及び417b1がそれぞれ形成されている。なお、凸部417a1及び417b1は鋼板の圧延により形成されており、したがって図示されないその裏側は反転形状としての凹部になっている。
又、梁部材417aの中央であってスタック5の上面に平行な面上に突出するように、タブ418が形成され、タブ418には貫通孔418aが開口されている。
以上のような構成を有する組電池保持具410は、図7に示すように、底面側に第2の梁部材420と更に組み合わされる。
第2の梁部材420は、その両端に、組電池保持具410のタブ411aと対向するタブ423を有し、上述したナット411a1と連通する貫通孔422は、このタブ423上に開口されている。又、タブ423上には、組電池保持具410のフック411bに対応したスリット424が開口されている。
更に、第2の梁部材420の主面421の表面には、第1の梁部材417の凸部417a1及び417b1に平行な、長円状の凹部421aが形成されている。凹部421aも鋼板の圧延により形成されるため、図5に示されるその裏面は、反転形状としての凸部として表面から盛り上がっている。
組電池保持具410と第2の梁部材420との組合せは以下のように行う。すなわち、組電池保持具410のフック411bに第2の梁部材420のスリット424を挿入し、ナット411a1と貫通孔422とが一致するように、タブ411aとタブ423とをスライドさせる。これにより、フック411bのカギ部分がスリット424の周囲に嵌合して、組電池保持具410と第2の梁部材420との結合が完成する。ここで、隣接する第1の梁部材417と第2の梁部材420とのなす角は直角である。図8に示すように、組電池保持具410と第2の梁部材420とが組み合わされてなる組電池保持具460は、一対の狭持板411R及び411L、第1の梁部材417、及び第2の梁部材420の主面421により形成される内壁を有し、第1の梁部材417及び第2の梁部材420が狭持板411R及び411Lの隣接する縁端に接続されていることで、隣接する二面が開放された外形六面体の籠状の形状を有する。
組電池保持具460の内壁に単電池50を配列することで、図9に示すように、スタック5が構成される。スタック5の正面を構成する単電池50の上面51には、正負の電極端子510に加えて、端子間に位置する安全弁530が設けられている。
ここで図10(a)及び10(b)に組電池保持具460内における単電池50の配置の様子を示す。図10(a)に示すように、単電池50は、側面52の一方が第2の梁部材420に対向し、底面が第1の梁部材417に対向するようにして、組電池保持具460内に載置される。これにより、電極端子510が設けられた上面51全体がスタック5の側面として、側面52の他方がスタック5の上面として、それぞれ露出することになる。
再び図9を参照して、単電池50を配列すべく載置する際に、その配列方向に沿った向き(図中X方向)には一対の狭持板411R及び411Lが、下方(図中Y方向)には第2の梁部材420、又、奥行き方向(図中Z方向)には第1の梁部材417がそれぞれ設けられている。これら各部材により、単電池50の動き及び姿勢は空間内を直交する三方向のいずれにおいても規制される。したがって、一対の狭持板411R及び411Lの間隔を単電池50の寸法及び配列数に合わせて設定することで、組電池保持具460は、単電池50の仮固定を容易に行うことができ、スタック5の作成作業を簡略化することが可能となる。
又、スタック5を構成する単電池50の間には、例えばシリコンゴム製の、弾性力を有する緩衝材5aが挿入されており、後述する単電池50同士の締結により単電池50に過剰な応力が加えられることを防いでいる。なお、緩衝材5aは、個別に厚みを異ならせる、又は挿入される枚数を違えさせることにより、スタック5の横幅を調整する機能を有する。これにより組電池保持具460又は単電池50の公差、誤差を吸収して、組電池保持具460内にスタック5を安定して保持することが可能となる。
次に、スタック5を収納した状態にある組電池保持具460には、図11に示すように、スタック5の上面側に、第3の梁部材430が取り付けられる。
第3の梁部材430は、その両端に組電池保持具460のタブ414と対向するタブ431を有する板状の部材であり、タブ423上には貫通孔432が開口されている。又、第3の梁部材430の表面には、第1の梁部材417及び第2の梁部材420と同様、長円状の凸部430aが形成されている。凸部430aも鋼板の圧延により形成されるため、図11に示されるその裏面は、反転形状としての凹部となっている。
第3の梁部材430と組電池保持具460との結合は、タブ432とタブ414とを重ねて、貫通孔432及び414aを介してボルト433を締結することにより行う。なお、タブ414の図示されない裏面には貫通孔414aと同軸のナットが固定されており、これによりボルト433が締結される。
ここで、図12に示すように、第3の梁部材430の固定位置は一対の狭持板414R及び414Lの上側の縁端であり、第2の梁部材420の固定位置は一対の狭持板414R及び414Lの下側の縁端である。すなわち第2の梁部材420と第3の梁部材420は正対し、その間にスタック5を挟みこんでいる。
これにより、スタック5を構成する単電池50は、上面51以外の全ての面が組電池保持具の各部により覆われ、底面から上面51に向かう直線方向(図中Z軸−方向)以外の方向における移動が規制される。したがって、スタック5は、図中Y軸周り又はZ軸周り360°に姿勢を変化させることができ、図中X軸周りであっても、Y軸+方向に沿って180°姿勢を変化させることができ、取り回しが自在となる。特に、スタック5の各側面である単電池5の上面51、裏面並びに狭持板411R及び411Lをスタック5の上面に移動させることができ、後述する各部材の取付作業を容易に行うことが可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、第1の梁部材417を有する組電池保持具410、第2の梁部材420、第3の梁部材430を順に組立てて構成される組電池保持具460を用いることにより、スタック5を構成する単電池の位置を、配列方向に直交する方向毎に規制することができる。したがって、別途治具を要することなくスタック5の外形を保持して、組電池作成時の作業性を向上させることが可能となる。
又、軽量で薄い板状の金属板を用いてスタックの外形を保持できるため、従来の組電池よりも小型化、軽量化することが可能となる。
なお、上記の構成において、組電池保持具410及び460は本発明の組電池保持具に相当し、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当する。又、第1の梁部材417は本発明の第1の梁部材に相当し、第2の梁部材420は本発明の第2の梁部材に相当し、第3の梁部材430は本発明の第3の梁部材に相当する。又、凸部417a1及び417b1、凹部421a及び凸部430aは本発明の、表面に形成された凹凸に相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。本発明の組電池保持具は組電池保持具460の形態のみならず、組電池保持具410単体、又は組電池保持具410と第2の梁部材420もしくは第3の梁部材430のいずれか一方との組合せとして実施してもよく、この構成であっても組電池作成時の作業性は担保される。
又、組電池保持具410は、一対の狭持板411R及び411Lと第1の梁部材417とが一枚の金属板を圧延、屈曲させることにより形成されるものとしたが、本発明の組電池保持具は、狭持板と第1の梁部材とが別部材であって、溶接等により結合された態様として実現してもよい。
又、隣接する第1の梁部材417と第2の梁部材420とのなす角は直角であるとしたが、これは組電池保持具410上に配置される組電池50の形状が六面体であることに基づくものであって、第1の梁部材417と第2の梁部材420とのなす角は配置される組電池の外形に対応した任意の角度であってよい。
又、凸部417a1及び417b1、凹部421a及び凸部430aはいずれも部材の延伸方向に沿った長円形状としたが、円、矩形等任意の形状、個数であってよい。
又、凸部417a1及び417b1、凹部421a及び凸部430aはいずれも部材の表面において凸面、裏面においてその反転形状としての凹面を有するものとしたが、表面において凹面、裏面において凸面である構成としてもよい。上述のように、収納容器の内壁と接触する、部材の表面を凸面とした場合は、収納容器の容器本体2との接触面積を削減することができ、容器本体2が受ける、電源装置本体4の動作に伴う発熱の影響を緩和できる効果を奏し、一方、表面を凹面、裏面を凸面とした場合は、スタック5と組電池保持具との接触面積を削減することができ、スタック5の発熱が電源装置本体3の他の部分に及ぼす影響を緩和することができる。スタック5の出力、電源装置1の用途等に応じて、凹凸の配置を使い分けることが可能となり、より好適である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、組電池保持具460により保持されたスタック5を締結して組電池を完成させるための構成に特徴を有するものである。
図13は、本発明の実施の形態2の組電池の構成を説明するための斜視図である。図13に示すように、スタック5を保持する組電池保持具460の正面に、ハーネストレー450が重ねられる。
ハーネストレー450は、その外形がスタック5の正面全体に対応した矩形状の、合成樹脂製の板状部材であって、その表面には、スタック5の正面に設けられた、単電池50の電極端子510を外部に露出させるための窓454、及び安全弁53を外部に露出させるための窓451がそれぞれ設けられている。更に表面上であって、窓451と454との間には、後述するワイヤハーネスを拘束、固定するための固定鈎453が設けられている。ここで固定鈎453は、スタック5の側面から見て一部に間隙が設けられた円環状の部材である。
更に、隣接する窓454の間には、トレー主面から大きく突出した背高桟455aと、トレー主面とほぼ同一厚みの背低桟455bとが設けられており、背高桟455aと背低桟455bの配置はスタック5を構成する単電池50の接続位置に対応している。
又、窓451の下端及び上端には、ハーネストレー450に対して直立するリブ452a及び452bがそれぞれ設けられており、リブ452a及び452bはスタック5の配列方向に沿って配列され、一対のガイドを形成している。
次に、図14に示すように、ハーネストレー450がスタック5の正面に重ねられた状態において、バスバー520が、隣接する単電池50の異極の電極端子510同士を接続する。このとき、バスバー520は背低桟455bを跨ぐようにハーネストレー450に重ねられ、隣接するバスバー520の間には背高桟455aが位置し、バスバー同士の短絡を防ぐようにしている。
又、固定鈎453の間隙にはワイヤハーネス8a及び8bがそれぞれ装着される。ワイヤハーネス8a及び8bは制御回路6及びリレー回路7の間の信号線等を含むハーネスである。
更に、ハーネストレー450が重ねられた状態において、リブ452a及びリブ452bは、スタック5の側面から見て、組電池保持具460のリブ412a、412bを挟むようなレイアウトで配置される。
次に、図15に示すように、組電池保持具460のリブ412a及びリブ412bの間には、締結部材440が配置される。締結部材440は鋼板を箱状に加工してなる棒状の部材であり、その端面442aにてリブ412a及びリブ412bの内側と面接触する。又、端面442aには貫通孔442a1が開口されており、リブ412aの貫通孔413aと共にボルト440aが挿入、締結される。図中では死角に位置する他方の端面も同様の構成を有する。
これにより、図16に示すように、スタック5を構成する単電池50は、上面51を含む各面が、組電池保持具の各梁部材及び締結部材により覆われる。更に、組電池保持具460の一対の狭持板411R及び411Lはボルト440aの締付けトルクに応じた力でスタック5を圧接する。これにより、スタック5は一定の締結圧で保持され、電源装置1の経時使用に伴う単電池50の膨張圧に抗して、その外形が維持され、組電池470を完成する。
以上の構成を有する本実施の形態2は、組電池470において、ハーネストレー450がリブ452a及びリブ452bを備えたことを特徴とする。すなわち、図15に示すように、一対の列をなすリブ452aとリブ452bは、そのハーネストレー450上の位置が組電池保持具460のリブ412a及びリブ412bの位置に応じて定められており、その間隔が締結部材440の幅(スタック5の正面に沿った向きの寸法)に応じて定められている。したがって、図16に示すように、締結部材440は、リブ452aとリブ452bとの間に固定的に位置決めされた状態で組電池保持具460に締結されることになる。
このように、リブ452aとリブ452bを備えたハーネストレー450を用いたことにより、締結部材440は別途治具を必要とすることなく、容易に組電池保持具460の一対の狭持板411R及び411Rに仮固定することができるため、組電池470の作成に要する時間を短縮し、生産性を向上させることが可能となる。
又、完成した組電池は、軽量で薄い板状の金属板を用いた組電池保持具によってスタック5を締結できるため、従来の組電池よりも小型化、軽量化することが可能となる。
なお、上記の説明においては、本発明のリブは、リブ452a及び452bの二列から構成されるものとしたが、いずれか一方のリブ一列のみを備えた構成としてもよい。スタック5を横倒しにしてハーネストレー450を上向きにして作業を行う場合に好適である。更に下側のリブ452aのみから構成した場合は、図15に示す通り、スタック5の正面で作業をする場合にも締結部材440を係止して脱落を防止することができ、より好適である。
又、各単電池50に対応してリブ452a及び452bがひと組ずつ配置される構成としたが、単電池50ごとにリブ452a又は452bを交互に設けた千鳥配置としてもよい。少なくともハーネストレー450全体に対してリブ452a及び452bが一対あれば効果が得られる。
なお、上記の構成において、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当する。又、スタック5は本発明のスタックに相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当し、ハーネストレー450は本発明の絶縁部材に相当し、リブ452a及び452bは本発明のリブに相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。組電池保持具410は、一対の狭持板411R及び411Rの縁端から突出したタブ412a及び412bを有し、締結部材440はこのタブの間にて締結されるものとしたが、タブを省略して、狭持板に直接貫通孔を開口し、締結部材を挟み込む構成としてもよい。ただし、タブを設けた構成とした場合、狭持板自体を小型化して、組電池の軽量化が実現され、より好適である。
又、締結部材440は鋼板を箱状に加工してなる棒状の部材であるとしたが、ムクの金属棒等により実現してもよく、その具体的な構成により限定されるものではない。
又、組電池470は、単電池50の上面51を正面として有するものとしたが、本発明の組電池は、単電池の上面と組電池の上面とが一致する態様であってもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、組電池保持具460により保持されたスタック5を締結して組電池470を完成させるための締結部材の構成に特徴を有するものである。
図17(a)(b)は、本発明の実施の形態3の、組電池470に用いられる締結部材440の構成を説明するための斜視図である。
図17(b)に示すように、締結部材440は鋼板を箱状に加工してなる棒状の部材であって、図15に示した一方の端面442aと同様、他方の端面442bには貫通孔442b1が開口されている。又、貫通孔422b1の上部には、端面が開口を形成する円筒形状の吐出端441が設けられている。
又、図17(a)に示すように、締結部材440の内部は空洞であって、スタック5の正面と対向する主面443上には部材内部と連通する外形円形の開口444が設けられている。開口444は、ハーネストレー450の窓451を介して単電池50の安全弁530に正対する。又、開口444の周囲には合成ゴム等で作成された環状のパッキン335が設けられており、締結部材440が組電池保持具460に締結された状態において、安全弁530の周囲を封止する。又、吐出端441も締結部材440の内部に連通している。
なお、図17(a)に例示されるように、締結部材440の端面442aの裏面には貫通孔442a1と同軸のナット442a2が固定されており、これによりボルト440aが締結される。同様の構成は他方の端面442bにおいても設けられている。
以上の構成を有する本実施の形態3は、締結部材444が中空であって、開口444から吐出端441まで連通する空洞を有することを特徴とする。
組電池470を構成する単電池50としてリチウムイオン二次電池のような非水電解質二次電池を利用した場合、電源装置1の使用に伴う過充電等の原因で単電池50の筐体に封入された電解液が分解し、単電池50の筐体内にガスが発生する。又、筐体に収納された極板も活物質層が膨張することにより膨張する。単電池50においては、これらガスの発生及び極板の膨張に起因する筐体の変形、破損を防止するため、筐体内部の圧力が予め設定された所定値を超えた場合に安全弁530が開放され、ガスを筐体外部へ放出する。
本実施の形態においては、上記の構成としたことにより、この単電池50から放出されたガスを電源装置1の外部へ導出するための配管が、スタック5を締結するための締結部材440と一体化されている。すなわち、安全弁530から開放されたガスは、開口444から締結部材440内に噴出し、吐出端411から排出される。図5に示したように、吐出端411は樹脂製の排出管442に接続されており、ガスは更に排出管442を通して電源装置1の外部へ排出される。締結部材440は生来の機能としてスタック5の変形を抑えるだけの機械的強度を備えており、配管としても経時的な変化に抗する耐久性を備えている。
更に、締結部材440は、スタック5として、電極端子510を有する上面51が横倒しになって配列された単電池50に対向して配置されて場合、以下の効果を奏する。すなわち、単電池50は電解液の分解によってガスが発生し内圧が上昇して安全弁が開口した場合、同時に電解液も吐出することがある。本実施の形態においては、そのような場合においても、吐出した電解液は締結部材440内に溜められることとなり、不用意に電解液がスタック5の外に拡散することを防ぐことができる。
このように、本実施の形態によれば、組電池の部品点数の削減、重量の軽減を実現し、生産性に優れ、小型化、高機能な組電池及びそれを用いた電源装置を提供することが可能となる。
なお、上記の説明においては、締結部材440は中空の箱型としたが、図18(a)に示すように、その内壁に関し、スタック5に正対して平行面をなす側の内壁440yの肉厚が、当該平行面に対して直交する短手方向の内壁440xの肉厚よりも大きくすることが、ボルト440aの締結方向における部材の断面積を大きくして強度を確保するとともに、空洞の大きさを確保してガス排出管としての性能を高めることができ、より好適である。
又、図18(b)に示すように、締結部材440の内壁に、長手部分に沿って延伸し、端面442a及び442bの裏面にまで達するリブ440z1及び440z2を設けた構成としてもよく、図18(a)の構成例と同様、締結方向における耐久性を高めることができる。なお、図中においてリブ440z1及び440z2は締結部材440の上下内壁にそれぞれ設けるものとしたが、いずれか一方であってもよく、又、締結部材440の前後内壁の少なくともいずれか一方に設けてもよい。
なお、上記の構成において、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当する。又、スタック5は本発明のスタックに相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当し、締結部材440の開口444は本発明の第1の開口に相当し、吐出端441は本発明の第2の開口に相当する。又、リブ452a及び452bは本発明のリブに相当する。又、安全弁530は本発明の安全弁に相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。
締結部材440は箱状の外形を有するものとしたが、単電池の安全弁及び蓋部と連通させる空洞を有するものであれば、円筒形その他任意の形状であってよい。又、単電池50の安全弁の外形及びこれに対応した締結部材440の開口444の形状も、円形の他、矩形等任意であってよい。
又、実施の形態2の場合と同様、組電池保持具410は、一対の狭持板411R及び411Rの縁端から突出したタブ412a及び412bを有し、締結部材440はこのタブの間にて締結されるものとしたが、タブを省略して、狭持板に直接貫通孔を開口し、締結部材を挟み込む構成としてもよい。ただし、タブを設けた構成とした場合、狭持板自体を小型化して、組電池の軽量化が実現され、より好適である。
又、上記の説明においては、締結部材440の端面442bは、上方に吐出端441を備え、下方に貫通孔442b1を備えた構成としたが、吐出端441を締結部材440の側面に設け、端面442bの形状を端面442aと同一としてもよい。この場合、組電池保持具410の一対の狭持板411の形状を、タブの形状を含めて左右対称とすることができ、組電池保持具の生産性を高め、また、スタック5の締結を、締結部材440の両端でバランスよく行うことができる。
又、吐出端441はタブ413bに隣接する構成としたが、タブ413bに貫通孔又は間隙を設け、これを通過して突出する構成としてもよい。端面442bの、吐出端441近傍の面もタブ413bに面接触することとなり、この場合もスタック5の締結を、締結部材440の両端でバランス良く行うことができる。
又、組電池470は、単電池50の上面51を正面として有するものとしたが、本発明の組電池は、単電池の上面と組電池の上面とが一致する態様であってもよい。
又、組電池470においてはハーネストレー450を省略した態様であってもよい。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4は、組電池470を充放電可能な電源装置として機能させるための管理手段の配置に特徴を有するものである。
図19及び図20は、本発明の実施の形態4の電源装置の構成を説明するための斜視図である。図19に示すように、組電池470の右側面である狭持板411R上に、制御回路6が配置される。このとき、制御回路6と狭持板411Rとの接続は、図19及び図6等に示す、狭持板411R上に設けられた貫通孔415a、415b、415c及び415dを介して行われる。又、制御回路6と組電池470との電気的接続は、スタック5の負極の電極端子511bに、貫通孔610aを介して接続部材610が接続されることによりなされる。
同様にして、図20に示すように、組電池470の左側面である狭持板411L上に、リレー回路7が配置される。リレー回路7と狭持板411Lとの接続は、図20及び図6等に示す狭持板411の貫通孔416a〜416dを介して行われ、リレー回路7と組電池470との電気的接続は、スタック5の正極の電極端子511aに貫通孔710aを介して接続部材710が接続されることによりなされる。
ここで、貫通孔415a〜415dは、図19及び20並びに図6に示すように、狭持板411R上に、打ち抜きにより形成された半球状の突起415a1〜415d1上に開口されている。又、貫通孔415a〜415dの周囲には、合成ゴム製の環状のパッキン415a2〜415d2がそれぞれ設けられている。狭持板411Lの貫通孔416a〜416dも同様の構成を有する。
又、突起415a1〜415d1は、狭持板411Rの裏面であってスタック5の側面と対向する側に、反転形状としての凹部を有し、その深奥に制御回路6側のボルトを締結するためのナットが固定されている。なお、図6には、狭持板411Lの裏面としてこの凹部の構成及び対応するナット416a3〜416d3を示した。
一方、制御回路6は、図21の分解斜視図に示すように、合成樹脂製の基台620に、回路素子631が実装された回路基板630が装着されてなる構成を有し、基台620の下端に設けられたボルト640a及び640b、並びに基台上方に設けられたボルト640c及びもう一本のボルト(図中には回路基板630により死角となり示されない)により、貫通孔415d、415c、415b、及び415aにそれぞれ接続可能となる。
同様に、リレー回路7も、図22の分解斜視図に示すように、合成樹脂製の基台720に、リレー本体730が装着されてなる構成を有し、基台720の右側面に設けられたボルト740a及び740b、並びに左側面に設けられたボルト740c及びもう一本のボルト(図中には基台720により死角となり示されない)により、貫通孔416b、416d、416c、及び416aにそれぞれ接続可能となる。
以上の構成を有する本実施の形態4は、上述の貫通孔を用いて、制御回路6及びリレー回路7の、組電池470の側面上における固定位置を、当該側面の中心から偏心させていることを特徴とする。
以下、制御回路6と狭持板411Rとの接続を例にとり説明を行う。図6に示すように、貫通孔415a及び415bは狭持板411Rの上面寄りの縁端に隣接して横列を形成し、貫通孔415b及び415dは狭持板411Rのタブ412a寄りの縁端に隣接して縦列を形成し、貫通孔415d及び415cは狭持板411Rの底面寄りの縁端に隣接して横列を形成し、貫通孔415c及び415aは狭持板411Rの背面寄りの縁端に隣接して縦列を形成している。
制御回路6は、これら縦列又は横列を構成する2つの貫通孔に関して、それらに対応するボルトを締結して固定し、残りの2つの貫通孔については、それらに対応するボルトの締結を省略する、又は弱い締付けトルクで締結して、基台620が当該締結位置近傍においては揺動自在な状態で固定する。
これは以下の効果を奏する。すなわち、過充電等の原因により単電池50の内圧が上昇してスタック5が膨張して組電池保持具410の外形に変形が生じる場合、その変形は一対の狭持板411R(及び411L)上の中央から、スタック5の配列方向に沿って外側へ向かう方向に最も大きく現れると考えられる。外形矩形である狭持板411Rは、その縁端が第1の梁部材417、第2の梁部材420、第3の梁部材430及び締結部材440によって拘束されており、変形の影響を受けにくいためである。
そして、狭持板411Rの表面が中心Oから突き出すように変形した場合、当該中央に位置する制御回路6は狭持板411Rの変形に伴う応力が加えられることになる。このとき、図23(a)の模式図に示すように、制御回路6が狭持板411Rの中央Oを跨ぐようにボルト415aと415dとで固定した場合、図23(b)に示すように、中央Oが持ち上がることで、基台620若しくは回路基板630の変形、破損、又は狭持板表面からの脱落といった不具合が生ずる恐れがある。
そこで、本実施の形態においては、制御回路6は狭持板表面の中央Oを跨がないように、上記縦列又は横列に沿って固定されることにより、狭持板表面に変形が生じた場合、その変形に追従して基台620が移動するようにしている。図23(c)に示す例は、中央Oに対して同じ側に並列するボルト415a及び415b(ただしボルト415bは図示されない)にて固定した場合の状態を示したものである。この例示のように、制御回路6の縦列又は横列をなす一対のボルトは狭持板表面の中央Oを跨いでいないため、制御回路6の両端の内、一端が言わば自由端として変位可能となっている。
これにより、狭持板変形の応力が制御回路6に加えられることを防ぎ、信頼性の高い電源装置を実現している。
なお、上記の構成において、電源装置本体4は本発明の電源装置に相当し、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、スタック5は本発明のスタックに相当する。又、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当し、これら両者の組合せは本発明の拘束手段に相当する。又、制御回路6及びリレー回路7は本発明の管理回路又は電気デバイスに相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。上記の説明においては、制御回路6又はリレー回路7と狭持板411R又は411Lとの固定位置は、狭持板の中心を跨がないようにするものとしたが、ここで本発明の中心とは、狭持板の形状に基づき定義してもよいが、必ずしも狭持板の形状から定まるものに限定されるものではなく、狭持板に離隔配置された各貫通孔の対角線の交点を含む領域として定義されるものであってもよい。又、事前に組電池470のサンプルを作成した工業試験又はシミュレーション等により検出した、変形の一番大きな箇所として定義されるものであってもよい。
又、制御回路6又はリレー回路7は、本発明の中心のみと固定される構成であってもよい。図23(b)に示すように、中心0のみで固定された場合であっても、変形の応力は本発明の電気デバイスに加わることがない。
又、本発明の電気デバイスはスタック5の充放電とは無関係な動作を行う回路等であってもよい。
したがって、当該箇所を避けるようなレイアウトで貫通孔415a〜415dを適宜取捨選択して用いることがより好適である。なお、最低貫通孔415a〜415dのうち、一つの貫通孔のみを固定用に用いても良い。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、電源装置本体4の管理手段を構成する制御回路6及びリレー回路7の構成に特徴を有するものである。
図21の分解斜視図を再度参照して、制御回路6の構成を詳細に説明する。
制御回路6は、図21に示すように、合成樹脂製の基台620に、回路素子631が実装された回路基板630が装着されている。更に、基板630の周囲には、基台620の主面621から直立する壁体622a、622b及び622cが設けられている。壁体622a及び622cはスタック5の正面に対して直交し、壁体622b及び622dはスタック5の正面に対して平行である。
更に、基台620の上方には、組電池470と接続するための、銅若しくはアルミニウム又はそれらの合金その他導電性の金属製の、板状の接続部材610、640及び650が設けられている。組電池470の負極端子511aと貫通孔610aを介して接続する接続部材610は、更に接続部材610及び650に接続される。接続部材650は、後述するように電源装置本体4全体の負極端子3bと接続するための部材であり、端部に締結用のナット650aが固定されている。
次に、図22の分解斜視図を再度参照して、リレー回路7の構成を説明する。リレー回路7は、図22に示すように、合成樹脂製の基台720に、一対のリレー本体730が装着されている。リレー本体730の周囲には、制御回路6と同様、基台720の表面から直立する壁体が設けられている。これら壁体は、スタック5の正面に対して平行な面をなす壁体722a、スタック5の正面に対して直交する面をなす壁体722b、及びスタック5の正面に対して斜交する壁体722cが組み合わされている。
更に、一対のリレー本体730は、接続部材610と同一素材の、組電池470と接続するための板状の接続部材710及び711を有する。接続部材710は、組電池470の正極側の電極端子511bと貫通孔710aを介して接続する部材である。又、接続部材711は、電源装置本体4全体の正極端子3aと接続するための部材であり、端部に締結用のナット711aが固定されている。又、接続部材710及び711は、互いに双方のリレー本体730と接続されている。
以上の構成を有する本実施の形態5は、回路基板やリレー本体の周囲に設けられた壁体を備えたことを特徴とする。
制御回路6を例にとり説明する。図21に示すように、主面621から直立する壁体622a〜622cは回路基板630を取り囲んでおり、かつ、主面621からの高さH1は、回路基板630の厚みを含めた回路素子631の全高h1よりも大きくなっている。すなわち、基台620は、主面621と壁体622a〜622cとから構成される枡状の形状を有し、回路基板630はその内部に収納されている。
したがって、壁体622a〜622cは外部からの異物の侵入等に対する防壁の役割を果たすこととなり、図19に示す制御回路6の組電池470への実装時、又は図2又は図24に示す、電源装置本体4の容器本体2への収納時に、作業者の手先や工具又は治具が直接回路基板630に接触する恐れを低減して、歩留まりを向上させることが可能となる。なお、壁体622dは大電流が流れる接続部材610及び640の外部を覆う絶縁被覆の役割を果たす。
又、壁体622a〜622dは、図24に示すように、電源装置本体4が容器本体2内に収納された状態において容器本体2の内壁と正対する。したがって、容器本体2の内壁と回路素子631とが直接接触するのを防ぐ緩衝材の役割を果たす。すなわち、外力により電源装置本体4がスタック5の配列方向に振動、揺動した場合においても、回路素子631よりも必ず先に壁体622a〜622dの先端が容器本体2の内壁と衝突することとなり、回路素子631を保護することができる。
更に、図24〜図26に示すように、容器本体2の、底面を除く内壁には、壁面から直立し、容器の中央に向かって延伸する合成樹脂製のリブ220a〜220cが設けられており、特に右側の側壁に設けられたリブ220bが、電源装置本体4の収納時において制御回路6に正対する。
リブ220bは容器本体2の内壁において開口2xから底面に向かって延伸しており、壁体622a及び622cは、リブ220bと直交して配置されることにより、両者は少なくとも揺動時には接触することとなり、衝撃耐性を更に確保することが可能となっている。
リレー回路7においても、図22に示すように、壁体722a〜722cを組み合わせてなる壁体は、その主面721からの高さH2が、一対のリレー本体730の高さh2よりも大きいため、上述した制御回路6と同様の効果を奏する。
このように、本実施の形態によれば、電池を有する電源装置において、管理回路又は電気デバイスを構成する各回路を保護して、製造時の歩留まりの向上並びに使用時の耐久性を高めることが可能となっている。
なお、上記の構成において、電源装置本体4は本発明の電源装置に相当し、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、更に組電池470は本発明の電池本体に相当する。スタック5は本発明のスタックに相当する。又、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当し、これら両者の組合せは本発明の拘束手段に相当する。
又、制御回路6及びリレー回路7は本発明の管理回路又は電気デバイスに相当し、制御回路6の基台620の主面621を含む部分、及びリレー回路7の基台720の主面721を含む部分は、それぞれ本発明の内層に相当する。又、壁体622a〜622d及び壁体722a〜722cを組み合わせてなる壁体は、本発明の壁体に相当し、容器本体2のリブ220a〜220cは本発明のリブに相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。
壁体622a〜622d及び壁体722a〜722cはいずれも基台620又は720の一部として、主面621又は721から直立するように形成されるものとしたが、基台620又は720は主面621又は721を有さず、壁体のみから構成されるものとしてもよい。この場合、回路基板630又はリレー回路730は狭持板に直接接することとなるが、壁体による回路素子等の保護及び収納容器内壁との衝突を防ぐ効果は維持される。
又、壁体622a〜622d及び壁体722a〜722cはいずれも回路基板630又はリレー回路730の周囲を取り囲むように設けられるものとしたが、周囲の一部のみ形成されるものとしてもよい。この場合でも、収納容器内壁との衝突を防ぐ効果は十分に得られる。
又、壁体622a〜622d及び壁体722a〜722cは底面から直立するものとして説明したが、壁体は、鋭角又は鈍角を以て起立する態様であってもよい。又、壁体の材質は、合成樹脂の他、金属その他任意の材料であってもよい。ただし合成樹脂製とした場合、作成が容易であり、又、同様に樹脂製の容器本体2のリブ220a及び220bとの緩衝材としての相性がよく、より好適である。又、本発明の電気デバイスはスタック5の充放電とは無関係な動作を行う回路等であってもよい。
又、上記の説明においては、電源装置本体4として組電池470を含むスタック5を収納したものとしたが、本発明の電池本体は、単電池として実施してもよく、上記と同様の効果を奏する。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、電源装置本体4を収納する収納容器の構成に特徴を有するものである。
以下、図24〜26の斜視図を再度参照して、本実施の形態6の収納容器の容器本体2の構成を詳細に説明する。
収納容器2は、図25に示すように、その内壁には、壁面から直立し、容器の中央に向かって延伸する合成樹脂製のリブ220a〜220cが設けられている。リブ220a〜220cは容器本体2の開口2xから底面に向かって延伸する、外形矩形の短冊状の部材であって、収納容器2本体と同時に射出成形により形成され、容器本体2と継ぎ目無く一体化した構成を有する。
次に、図24にそれぞれ示すように、電源装置本体4が容器本体2に収納された状態において、リブ220aは電源装置本体4の左側面に位置し、リレー回路7と正対しており、リブ220bは電源装置本体4の右側面に位置し、制御回路6と正対しており、リブ220bは電源装置本体4の背面に正対している。
これらのリブ220a〜220cは、電源装置1が、例えば車載蓄電池等としての使用時に振動、衝撃が加えられた際に、内蔵する電源装置本体4が容器本体2に直接衝突して、容器本体2が破損するのを防ぐ緩衝材の役割を果たす。これにより、電源装置の耐衝撃性を向上させる効果を奏し、ひいては汎用性を向上させることが可能となっている。又、電源装置本体4とリブ220a〜220cとの接触は、リブの先端部分に限られるため、電源装置本体4の発熱の影響を低減することが可能となっている。
更に、本実施の形態6の電源装置は、図24及び図26に示すように、電源装置本体4の正面と対向する側の内壁221を、リブを設けない平面としたことを特徴としている。
これは以下の理由による。すなわち、容器本体2に収納される電源装置本体4の正面は、スタック5を構成する単電池50の電極端子510が配置される上面51であって、ここは電源装置1の使用に伴い最も発熱が大きくなる箇所でもある。又、電源装置本体4には、スタック5内の電解質分解に起因するガスを排出する排出管としても機能し、その内部に高温のガスが流通する締結部材440が設けられており、この締結部材440も電源装置本体4の正面に配置されていることから、正面が最も大きな発熱源となっている。
更に、電源装置1が振動、揺動するときは、収納容器である蓋部3及び容器本体も又振動し、その振動はリブの先端部分にまで伝わり、リブの先端部分が電源装置本体4に断続的又は連続的に接触する状態を作り出す。これにより電源装置本体4にも振動が伝わることとなり、電源装置本体4のボルト等による各部材同士の結合部分、とりわけスタック5を直接拘束する組電池保持具410の一対の狭持板411R及び411Lと締結部材440とを結合するボルト440aに緩みを生じさせ、スタック5の形状保持に影響を及ぼす恐れがある。
以上のことから、容器本体2においては、電源装置本体4の正面に対向する内壁221にリブを設けない構成とすることにより、樹脂製の容器本体2が過熱され変形することを防ぐようにしている。又、内壁221と電源装置本体4の正面との間に形成される空間に電源装置本体4正面からの熱を均一に分散させ、放熱効率を高めることが可能となる。
更に、リブを設けない構成とすることで、収納容器の振動がリブを通して締結部材440に影響することを防ぎ、経時変化に伴う締結部材440と組電池保持具410との結合の緩みを抑制することを可能としている。
このように、本実施の形態6の電源装置によれば、容器本体2の内部側壁にリブ220a〜220cを備えたことにより、耐衝撃性並びに耐熱性を向上させ、汎用性に優れた電源装置を提供することが可能となる。
なお、上記の構成においては、リブ220a〜220cは、図示される一部を除いて、容器本体2の内部側面に対して直立するものとして説明したが、本発明のリブは、内部側面に対して鋭角又は鈍角を以て起立する態様であってもよい。
又、上記の構成においては、リブ220a〜220cはいずれも、容器本体2の開口2xから底面に向かって延伸する、外形矩形の短冊状の部材であって、図示されるように、その幅(容器本体2の内部側面から縁端までの距離)は延伸方向に対してほぼ同一であるとしたが、本発明のリブは、開口2xから底面に向かうに従って、その幅が徐々に大きくなる、テーパ状の形状を有する構成であるとしてもよい。この場合、電源装置本体4を容器本体2に収納する際に、電源装置本体4の底面が、幅広になったリブに嵌合することとなり、電源装置本体4を安定して容器本体2内に固定できる効果を奏する。
なお、上記の構成において、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当する。又、スタック5は本発明のスタックに相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当する。
又、容器本体2及び蓋部3は本発明の収納容器を構成し、容器本体2のリブ220a〜220cは本発明のリブに相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。
上記の説明においては、本発明のリブは容器本体2にのみ設けられるものとしたが、蓋部3の内壁に設けた構成としてもよい。
又、図26に示すように、本発明のリブは、電源装置本体4の正面と対向する内壁221の全面に渡って設けない構成であるとしたが、少なくとも最も高熱となる締結部材444と対向する部分にのみ設けない構成としてもよい。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、電源装置本体4を収納する収納容器としての蓋部の構成及び組電池保持具の構成に特徴を有するものである。
以下、図27及び28の斜視図を参照して、本実施の形態の電源装置の更なる作成手順を説明しつつ、本実施の形態7の電源装置における、収納容器の蓋部3及び組電池保持具460の構成を説明する。
始めに、図27に示すように、電源装置本体4が収納された状態にある収納容器2に対し、開口2xを塞ぐように蓋部3が被せられる。蓋部3は、上面3xの四隅に貫通孔311aが開口されており、貫通孔311aは収納容器2に嵌合された状態において収納容器2の四隅に設けられた基部230上に開口された穴230aに一致する。貫通孔311aにネジ320を挿入し締結することで、蓋部3と収納容器2とは結合される。
又、蓋部3は、正極端子3a及び負極端子3bにそれぞれ隣接して窓310a及び310bが設けられており、窓310aからは、制御回路6に接続されたハーネス端子632が外部に引き出され、窓310bからは、締結部材440から延長された排出管442の端部が外部に引き出される。
更に、窓310aを介して正極端子3aと電源装置本体4の正極側の電極端子511aとが接続され、窓310bを介して負極端子3bと電源装置本体4の負極側の電極端子511bとが接続される。具体的には、図29の要部平面図に示すように、蓋部3の内側に設けられ正極端子3aに固定された接続端子340が、窓310bを介した操作によりリレー回路7にボルト341で固定されることで電気的、機械的接続を完成する。同様に、図30に示すように、蓋部3の内側に設けられ負極端子3bに固定された接続端子330が、窓310bを介した操作により制御回路6にボルト331で固定されることで電気的、機械的接続を完成する。
ここで図31に、負極端子3bと電源装置本体4との接続状態を示す。一端が負極の電極端子511bに固定された接続部材610が、制御回路6の接続部材640並びに図21に示す接続部材640及び650を介して接続部材330に接続される。図21に示した接続部材650の裏面に設けられたナット650aと図31に示すボルト331とが締結されることで、負極の電極端子511bと負極端子3bとの接続が完成する。
又、図32に示すように、正極端子3aと電源装置本体4との接続は、一端が正極の電極端子511aに固定された接続部材710が、リレー回路7のリレー本体730及び接続部材710を介して接続部材340に接続される。図22に示した接続部材710の裏面に設けられたナット711aと図32に示すボルト341とが締結されることで、正極の電極端子511aと正極端子3aとの接続が完成する。なお、図31及び32においては説明のため省略したが、実際には負極端子3aと接続端子330との間、及び実際には正極端子3bと接続端子340との間には蓋部3が介在している。
次に、蓋部3と電源装置本体4との接続が行われる。すなわち、図28に示すように、蓋部3の上面3x上の、収納容器の背面寄りの部位には貫通孔311bが開口されており、貫通孔311bは、蓋部3が収納容器2に嵌合された状態において、収納容器2に収納された電源装置本体4が有するタブ418に開口された貫通孔418aに一致する。
貫通孔311bにネジ330を挿入し締結することで、蓋部3と電源装置本体4とは結合される。ここでタブ418は、図6に示す組電池保持具410の第1の梁部材417の上側の梁部材417aの中央に設けられたタブであり、図示しない裏面には貫通孔418aと同軸のナットが固定されている。このナットによりネジ330は締結される。
更に、図2に示す容器本体2の底面の貫通孔210からネジ211を挿入して、電源装置本体4と容器本体2とを固定する。
最後に、図33に示すように、窓310a及び310bに、それぞれ蓋部材312a及び312bを嵌めこんで、電源装置1を完成する。
以上の構成を有する本実施の形態7は、実施の形態1にて説明した組電池保持具460を用いて作成したことにより、収納容器に収納される電源装置本体4が蓋部3及び容器本体2の双方に固定される構成としたことを特徴とする。
すなわち、電源装置本体4は、図6及び7に示す組電池保持具460に基づき、蓋部3と接続するための貫通孔418aが設けられたタブ418と、容器本体2と接続するための貫通孔422aが設けられたタブ423とを備え、これらタブにより蓋部3及び容器本体2にそれぞれ固定される。
これにより、収納容器内にて電源装置本体4を安定的に固定することが可能となり、信頼性に優れた電源装置を提供することが可能となる。
又、従来のような組電池保持具と収納容器とを接続するための部材を別途必要とすることなく電源装置本体4を収納容器内に固定できるため、電源装置1の部品点数を削減して、ひいては製造工程数も削減して、生産性に優れた電源装置を実現することが可能となる。
又、本実施の形態7は、図2及び図28に示したように、ネジ止めにより収納容器の外側から電源装置本体4を固定する構成としている。これにより収納容器と電源装置本体4の脱着を容易に行うことができ、生産性の向上並びにメンテナンスの容易化を実現することができる。
特に、電源装置本体4は、その正面を単電池50の電極端子23を有する上面としたことにより、電源装置本体4自体の上面及び底面は、単電池50の対称な側面52により構成されており、これに対応してタブ418とタブ428も電源装置本体4に対して上下対称に配置されている。したがって、蓋部3と容器本体2とを固定した後は、図2に示す電源装置本体4と容器本体2との固定又は図28に示す電源装置本体4と蓋部3との固定の作業は、順不同で行うことができる。これにより、電源装置1の組立てにおいて、更なる作業性の向上をもたらすことが可能となっている。
なお、上記の構成において、電源装置1は本発明の電源装置に相当し、単電池50は本発明の単電池に相当し、組電池470は本発明の組電池に相当し、スタック5は本発明のスタックに相当する。又、一対の狭持板411R及び411Lは本発明の一対の狭持板に相当し、締結部材440は本発明の締結部材に相当し、組電池保持具410と締結部材440との組合せは本発明の拘束手段に相当する。又、蓋部3、容器本体2はそれぞれ本発明の蓋部、容器本体に相当する。
更に、組電池保持具の第1の梁部材417は本発明の第1の梁部材に相当し、タブ412a、412b及びタブ418は本発明のタブに、貫通孔413a、413b及び貫通孔418aは本発明の貫通孔にそれぞれ相当する。
ただし本発明は上記の構成に限定されるものではない。上記の説明においては、蓋部3は第1の梁部材417を介して電源装置本体4に固定され、容器本体2は第2の梁部材420を介して電源装置本体4に固定されるものとして説明を行ったが、収納容器内における電源装置の向きは上下逆でもよく、したがって電源装置本体4に含まれる組電池470は、第1の梁部材を介して容器本体2に固定され、第2の梁部材420を介して蓋部3に固定される構成であってもよい。要するに本発明の電源装置は、収納容器内にて組電池を上面及び下面にて固定できればよく、固定される組電池の構成の具体的内容によって限定されるものではない。
又、上記の説明においては、蓋部3と組電池保持具410との接続は第1の梁部材417のタブ418を介するものとしたが、一対の狭持板411R及び411Lのタブ414に別途貫通孔を設けることにより、このタブ414を介して行うようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の電源装置1によれば、組電池保持具460、ハーネストレー450、締結部材440、蓋部3及び容器本体2からなる収納容器、の全部又は一部を備えたことにより、生産性を向上させることが可能となる。
又、本発明の実施の形態の電源装置1によれば、制御回路6及びリレー回路7から構成された管理手段、蓋部3及び容器本体2からなる収納容器、の全部又は一部を備えたことにより、耐久性及び汎用性を向上させることが可能となる。
しかしながら、本発明は、更に上記の各実施の形態に限定されるものではない。
上記の説明においては、スタック5は、図8に示すように、組電池保持具460の内壁に組電池50を、電極端子510が設けられた上面51全体がスタック5の側面として露出するように配列して構成するものとしたが、本発明の組電池の構成は、これに限定されるものではなく、単電池50の上面とスタック5の上面とを一致するように配列した構成としてもよい。この場合、締結部材440とは別個に安全弁530からの分解ガスを外部に導く排出管が必要となるが、締結部材440をより簡易な構造で実現できる。
又、上記の構成においては、電源装置本体4は、図2等に示すように、単電池50の電極端子510が設けられた上面51全体をスタック5の正面として、収納容器の容器本体2に収納される構成であるとしたが、本発明の電源装置は、単電池50の上面と電源装置本体4の上面とが一致した構成としてもよい。要するに本発明の電源装置は、収納容器内における組電池の姿勢によって限定されるものではない。
又、上記の説明においては、スタック5と制御回路6又はリレー回路7との接続、及び制御回路6又はリレー回路7と蓋部3の正極端子3a又は負極端子3bとの接続は、板状の接続部材に対するボルトの締結によるものとしたが、これら各部の接続は、溶接、半田付け、導電性接着剤による接着等、任意の技術的手段を用いてもよい。又、接続部材に変えて可撓性の電線を用いてもよい。
同様に、組電池保持具460を構成する、組電池保持具410と第2の梁部材420、第3の梁部材430との接続もボルトによる締結としたが、部材同士の嵌合、圧着その他任意の技術的手段によるものであってよい。
又、上記の説明においては、本発明の電池は、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池としての単電池50であるとしたが、電気化学反応により充放電可能な電池であれば、ニッケル水素電池その他各種の二次電池を用いてもよい。又、一次電池であってもよい。さらに、本発明の電池とは、電気二重層キャパシタのように、電気を直接電荷として蓄積する方式の素子であってもよい。要するに、本発明の電池とは電気を蓄積可能な素子の総称であって、その名称や具体的な方式によって限定されるものではない。
又、上記の説明においては、収納容器の外形は六面体であるとしたが、円筒形等の任意の形状であってよい。又、蓋部3及び収納容器2は同種の合成樹脂製としたが、互いに異なる材質で製造されたものであってもよい。又、金属その他の材料により作成されたものであってもよい。
又、スタック5を構成する単電池50は金属製の外形六面体としたが、円筒形状であってもよい。又、スタック5は4つの単電池50から構成される、縦1列横四列のスタックであるとしたが、縦横共に任意の数の組合せからなるスタックであるとしてもよい。
又、上記各実施の形態においては、同一の電源装置1を対象として、電源装置本体4、組電池470、組電池保持具410及び460、ハーネストレー450、締結部材440、収納容器2並びに制御回路6及びリレー回路7を共通して備えるものとしたが、本発明は、上述したこれら本発明の構成を一部だけ備えた態様として実現してもよい。
要するに、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内であれば、以上説明したものを含め、上記実施の形態に種々の変更を加えたものとして実施してもよい。