JP2013145655A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体高分子電解質膜とガス拡散層との接着強度を向上させることができ、前記固体高分子電解質膜の剥がれによる損傷を可及的に阻止して良好な発電性能を確保することを可能にする。
【解決手段】燃料電池10を構成する電解質膜・電極構造体12は、固体高分子電解質膜18の一方の面18aにカソード電極20が配設され、他方の面18bにアノード電極22が配設される。カソード電極20は、第1触媒層20a及び第1ガス拡散層20cを設ける一方、アノード電極22は、第2触媒層22a及び第2ガス拡散層22cを設ける。第1ガス拡散層20cの平面寸法は、第2ガス拡散層22cの平面寸法よりも大きな寸法に設定され、前記第1ガス拡散層20cには、繊維状カーボンを含む多孔質層24が設けられるとともに、前記多孔質層24には、接着剤26が塗布される。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面に、第1触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が配設され、且つ前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が配設される電解質膜・電極構造体と、セパレータとが積層される燃料電池に関する。
一般的に、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる固体高分子電解質膜を採用している。この燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ触媒層(電極触媒)とガス拡散層(多孔質カーボン)とからなるアノード電極及びカソード電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。通常、この燃料電池を所定数だけ積層した燃料電池スタックが、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池電気自動車に使用されている。
この種の電解質膜・電極構造体では、一方のガス拡散層が固体高分子電解質膜よりも小さな表面積に設定されるとともに、他方のガス拡散層が前記固体高分子電解質膜と同一の表面積に設定される、所謂、段差型MEAを構成する場合がある。
例えば、特許文献1に開示されている膜・電極構造体が知られている。この膜・電極構造体は、図8に示すように、固体高分子電解質膜1と、前記固体高分子電解質膜1を挟んで配設されるアノード側ガス拡散電極層2及びカソード側ガス拡散電極層3とを有している。アノード側ガス拡散電極層2及びカソード側ガス拡散電極層3には、それぞれ触媒層2a、3aとガス拡散層2b、3bとが形成されており、前記触媒層2a、3aは、固体高分子電解質膜1の両面にそれぞれ当接している。
カソード側ガス拡散電極層3の触媒層3aは、アノード側ガス拡散電極層2の触媒層2aに対して平面寸法が小さく形成される一方、ガス拡散層3bは、ガス拡散層2bに対して平面寸法が大きく形成されている。そして、触媒層3aの外周側には、接着層4が形成されるとともに、前記接着層4により固体高分子電解質膜1の周縁部が覆われている。
特開2003−68323号公報
ところで、上記の特許文献1では、アノード側ガス拡散電極層2の触媒層2a及びガス拡散層2bは、固体高分子電解質膜1よりも小さな平面寸法に構成されている。このため、固体高分子電解質膜1の外周縁部には、片面にのみガス拡散層3bが存在しており、接着強度が不足して前記固体高分子電解質膜1が前記ガス拡散層3bから剥がれるおそれがある。これにより、固体高分子電解質膜1に皺が発生することがあり、前記固体高分子電解質膜1に損傷が惹起されるという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、固体高分子電解質膜とガス拡散層との接着強度を向上させることができ、前記固体高分子電解質膜の剥がれによる損傷を可及的に阻止して良好な発電性能を確保することが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の一方の面に、第1触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が配設され、且つ前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が配設される電解質膜・電極構造体と、セパレータとが積層されるとともに、前記第1ガス拡散層の平面寸法は、前記第2ガス拡散層の平面寸法よりも大きな寸法に設定される燃料電池に関するものである。
この燃料電池では、第1ガス拡散層の固体高分子電解質膜に向かう面には、第1触媒層の外周を周回して繊維状カーボンを含む多孔質層が設けられるとともに、前記多孔質層には、接着剤が塗布されて前記多孔質層が前記固体高分子電解質膜に接着されている。
本発明によれば、第1ガス拡散層と固体高分子電解質膜との間に、第1触媒層の外周を周回して繊維状カーボンを含む多孔質層が設けられるとともに、前記多孔質層には、接着剤が塗布されており、前記第1ガス拡散層と前記固体高分子電解質膜とが、前記接着剤によって接着されている。このため、接着剤は、第1ガス拡散層の内部に拡散することが抑制されるとともに、接合時に荷重が付与される際、多孔質層が潰れて前記接着剤が前記多孔質の内部に均等に浸透することができる。
従って、第1ガス拡散層と固体高分子電解質膜とを良好且つ強固に接着させることが可能になり、接着剤の塗り斑や接着強度不足が惹起されることがなく、前記固体高分子電解質膜の剥がれを可及的に抑制することができる。これにより、固体高分子電解質膜の剥がれによる損傷を可及的に阻止し、良好な発電性能を確保することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の、図1中、II−II線断面説明図である。 前記燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の一部断面説明図である。 前記電解質膜・電極構造体のカソード電極側の正面図である。 比較例としての電解質膜・電極構造体の一部断面説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池を構成する電解質膜・電極構造体の一部断面説明図である。 特許文献1に開示されている膜・電極構造体の説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池10は、電解質膜・電極構造体12と、前記電解質膜・電極構造体12を挟持する第1セパレータ14及び第2セパレータ16とを備える。第1セパレータ14及び第2セパレータ16は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板や、カーボン部材等で構成されている。
電解質膜・電極構造体12は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜18と、前記固体高分子電解質膜18を挟持するカソード電極(第1電極)20及びアノード電極(第2電極)22とを備える。カソード電極20は、アノード電極22よりも大きな表面積を有するとともに、固体高分子電解質膜18と同一の表面積を有する。
固体高分子電解質膜18は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質が使用される。固体高分子電解質膜18は、例えば、主鎖がポリフェニレン構造であり、スルホン酸基を有する側鎖を有する構造でもよい。
図2及び図3に示すように、カソード電極20は、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を固体高分子電解質膜18の一方の面18aに一様に塗布して形成される第1触媒層(電極触媒層)20aを有し、前記第1触媒層20aには、第1中間層(下地層)20bを介してカーボンペーパ等からなる第1ガス拡散層20cが設けられる。なお、第1触媒層20a及び第1中間層20bは、それぞれ複数の層から構成してもよい。また、後述するアノード電極22も同様である。
第1触媒層20a及び第1中間層20bは、第1ガス拡散層20cよりも小さな表面寸法に設定される一方、第1ガス拡散層20cは、固体高分子電解質膜18と同一の表面寸法に設定される。なお、第1ガス拡散層20cの外周端部と、固体高分子電解質膜18の外周端部との位置は、相対的に多少のずれが発生していてもよい。
第1中間層20bは、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含んでいる。電子伝導性物質としては、繊維状カーボン(酸素ウィスカー又はカーボンナノチューブが好ましい)が使用されるとともに、撥水性樹脂としては、結晶性フッ素樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、非晶質フッ素樹脂及びシリコーン樹脂等の少なくとも1種を含有している。
第1ガス拡散層20cの固体高分子電解質膜18に向かう面には、第1触媒層20a及び第1中間層20bの外周を周回して多孔質層24が設けられるとともに、前記多孔質層24には、接着剤26が塗布されており、前記多孔質層24は、前記固体高分子電解質膜18の面18aに接着される。多孔質層24は、繊維状カーボン(酸素ウィスカー又はカーボンナノチューブが好ましい)を含んでおり、好ましくは、第1中間層20bと同一の成分又は類似の成分とし、前記第1中間層20bを第1ガス拡散層20cの全面まで延在させて構成することができる。接着剤26は、フッ素系又はシリコン系接着剤が好ましい。
アノード電極22は、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を固体高分子電解質膜18の他方の面18bに一様に塗布して形成される第2触媒層(電極触媒層)22aを有し、前記第2触媒層22aには、第2中間層(下地層)22bを介してカーボンペーパ等からなる第2ガス拡散層22cが設けられる。第2触媒層22a及び第2中間層22bは、第2ガス拡散層22cよりも小さな表面寸法に、且つ第1触媒層20a及び第1中間層20bよりも大きな表面寸法に設定される。第2中間層22bは、第1中間層20bと同様に構成される。
第2ガス拡散層22cは、第1ガス拡散層20c及び固体高分子電解質膜18よりも小さな表面寸法に設定されるが、同一の表面積であってもよい。固体高分子電解質膜18の面18bには、第2ガス拡散層22cの外周端部から外方に突出する外周縁部18beが設けられる。
第1ガス拡散層20cの平面は、第2ガス拡散層22cの平面よりも大きな寸法に、且つ固体高分子電解質膜18の平面と同一の寸法に設定される。図4中、斜線で示すように、多孔質層24は、突出部12a、12bを含んで第1ガス拡散層20cの外周端部全体にわたって、すなわち、固体高分子電解質膜18の外周端部全体にわたって、設けられる。なお、突出部12a、12bは、長方形状等の種々の形状を有してもよく、また、必ずしも設けなくてもよい。
第1ガス拡散層20cの長手方向両端には、後述する酸化剤ガス用の入口バッファ部37a及び出口バッファ部37bに対面するバッファ部領域28a、28bが設けられる。バッファ部領域28a、28bは、実質的に第2ガス拡散層22cが存在しない領域、すなわち、固体高分子電解質膜18の外周縁部18beが外部に露呈する領域である(図3参照)。
図1に示すように、燃料電池10の矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔32a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔34bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔34a、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔32b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30bが、矢印C方向に配列して設けられる。
第1セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとに連通する酸化剤ガス流路36が設けられる。
酸化剤ガス流路36の入口36a側及び出口36b側には、それぞれ入口バッファ部37a及び出口バッファ部37bが連通する。入口バッファ部37a及び出口バッファ部37bは、酸化剤ガスを拡散させて前記酸化剤ガスの流れを円滑化且つ均一化させる機能を有しており、例えば、複数のエンボスにより構成される。電解質膜・電極構造体12には、連結流路部として入口バッファ部37aの一部の領域を構成する突出部12aと、連結流路部として出口バッファ部37bの一部の領域を構成する突出部12bとが、必要に応じて設けられる。
第2セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、燃料ガス入口連通孔34aと燃料ガス出口連通孔34bとに連通する燃料ガス流路38が形成される。第1セパレータ14の面14bと第2セパレータ16の面16bとの間には、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通する冷却媒体流路40が形成される。
図1及び図2に示すように、第1セパレータ14の面14a、14bには、この第1セパレータ14の外周端部を周回して、第1シール部材42が一体化されるとともに、第2セパレータ16の面16a、16bには、この第2セパレータ16の外周端部を周回して、第2シール部材44が一体化される。
図2に示すように、第2シール部材44は、固体高分子電解質膜18の外周縁部18beに当接する第1凸状シール44aと、第1セパレータ14の第1シール部材42に当接する第2凸状シール44bとを有する。第1シール部材42は、セパレータ面上に均一な薄肉状に構成される平面シールを構成する。なお、第2凸状シール44bに代えて、第1シール部材42に第2凸状シール(図示せず)を設けてもよい。
第1シール部材42及び第2シール部材44には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材が用いられる。
図1に示すように、第2セパレータ16には、燃料ガス入口連通孔34aを燃料ガス流路38に連通する供給孔部46と、前記燃料ガス流路38を燃料ガス出口連通孔34bに連通する排出孔部48とが形成される。
次いで、電解質膜・電極構造体12を製造する方法について、以下に説明する。
先ず、固体高分子電解質膜18が略長方形状に作製された後、この固体高分子電解質膜18の面18a及び面18bには、第1触媒層20a及び第2触媒層22aが形成される。
具体的には、第1触媒層20a及び第2触媒層22aは、例えば、それぞれ白金触媒とイオン伝導性ポリマー溶液とが混合された触媒ペーストを調整し、前記触媒ペーストをPTFEシート上に塗布することにより作製される。さらに、固体高分子電解質膜18の両方の面18a、18bに、第1触媒層20a及び第2触媒層22aの触媒層側が熱圧着された後、PTFEシートが剥離されることにより転写される。
一方、第1ガス拡散層20c及び第2ガス拡散層22cには、第1中間層20b及び第2中間層22bが塗布されるとともに、前記第1ガス拡散層20cには、前記第1中間層20bと同一の成分からなる多孔質層24が、第1触媒層20a及び第1中間層20bの外周を周回して前記第1ガス拡散層20cの外周縁部に塗布される。塗工後に、乾燥処理することにより、第1ガス拡散層20c及び第2ガス拡散層22cには、第1中間層20b及び第2中間層22bが形成される。
そこで、多孔質層24には、接着剤26が塗布される。さらに、第1ガス拡散層20c及び第2ガス拡散層22cは、固体高分子電解質膜18に対して加圧及び加熱処理されることにより、一体化される。これにより、電解質膜・電極構造体12が製造される。
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔30aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔34aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔32aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第1セパレータ14の酸化剤ガス流路36に導入され、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体12のカソード電極20に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔34aから供給孔部46を通って第2セパレータ16の燃料ガス流路38に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路38に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体12のアノード電極22に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体12では、カソード電極20に供給される酸化剤ガスと、アノード電極22に供給される燃料ガスとが、第1触媒層20a及び第2触媒層22a内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、カソード電極20に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極22に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部48を通り燃料ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔32aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の冷却媒体流路40に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体12を冷却した後、冷却媒体出口連通孔32bから排出される。
この場合、第1の実施形態では、図3に示すように、第1ガス拡散層20cの固体高分子電解質膜18に向かう面には、第1触媒層20aの外周を周回して繊維状カーボンを含む多孔質層24が設けられるとともに、前記多孔質層24には、接着剤26が塗布されており、前記多孔質層24は、前記固体高分子電解質膜18の面18aに接着されている。
このため、接着剤26は、第1ガス拡散層20cの内部に拡散することが抑制されるとともに、接合時に荷重が付与される際、多孔質層24が潰れて前記接着剤26が前記多孔質層24の内部に均等に浸透することができる。
従って、第1ガス拡散層20cと固体高分子電解質膜18の外周縁部とを良好且つ強固に接着させることが可能になり、接着剤26の塗り斑や接着強度不足が惹起されることがない。
特に、図4に示すように、第1ガス拡散層20cの長手方向(矢印B方向)両端には、比較的広範囲に亘って第2ガス拡散層22cが存在しない領域、すなわち、固体高分子電解質膜18の外周縁部18beが外部に露呈するバッファ部領域28a、28bが設けられている。このバッファ部領域28a、28bは、剥離が顕著になり易い領域であるが、第1の実施形態では、前記バッファ部領域28a、28bに多孔質層24が設けられている。このため、固体高分子電解質膜18の剥がれを可及的に抑制することができる。
例えば、図5には、電解質膜・電極構造体12の比較例としての電解質膜・電極構造体12com.が示されている。電解質膜・電極構造体12com.は、多孔質層24を用いておらず、第1ガス拡散層20cの外周縁部と固体高分子電解質膜18の外周縁部とが、直接、接着剤26により固着される。その他、電解質膜・電極構造体12com.は、電解質膜・電極構造体12と同様に構成される。
そこで、電解質膜・電極構造体12及び電解質膜・電極構造体12com.を用いて、固体高分子電解質膜18の剥離強度を検出する実験を行った。その結果、電解質膜・電極構造体12com.では、88×10―4(N.m)の外力により固体高分子電解質膜18が剥離した。
これに対して、第1の実施形態の電解質膜・電極構造体12では、相当に大きな外力が作用しても、固体高分子電解質膜18が剥離することがなく、第1ガス拡散層20cが破壊された。
これにより、第1の実施形態では、固体高分子電解質膜18の剥がれによる損傷を可及的に阻止することが可能になり、良好な発電性能を確保することができるという効果が得られる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池50の要部分解斜視説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
燃料電池50は、電解質膜・電極構造体52と、この電解質膜・電極構造体52を挟持する第1セパレータ54及び第2セパレータ56とを備える。電解質膜・電極構造体52は、後述する燃料ガス用入口バッファ部及び出口バッファ部に対応し、連結流路部としてバッファ部の一部の領域を構成する突出部52a、52bを、必要に応じて一体に有する。
電解質膜・電極構造体52は、固体高分子電解質膜18と、前記固体高分子電解質膜18を挟持するアノード電極(第1電極)58及びカソード電極(第2電極)60とを備える。アノード電極58は、カソード電極60よりも大きな表面積を有するとともに、固体高分子電解質膜18と同一の表面積を有する。アノード電極58とカソード電極60との大小関係は、第1の実施形態のアノード電極22及びカソード電極20とは逆である。
図7に示すように、アノード電極58は、固体高分子電解質膜18の一方の面18aに形成される第1触媒層(電極触媒層)58aを有し、前記第1触媒層58aには、第1中間層(下地層)58bを介してカーボンペーパ等からなる第1ガス拡散層58cが設けられる。第1触媒層58a及び第1中間層58bは、第1ガス拡散層58cよりも小さな表面寸法に設定される一方、第1ガス拡散層58cは、固体高分子電解質膜18と同一の表面寸法に設定される。
第1ガス拡散層58cの固体高分子電解質膜18に向かう面には、第1触媒層58a及び第1中間層58bの外周を周回して多孔質層24が設けられる。多孔質層24には、接着剤26が塗布されており、前記多孔質層24は、固体高分子電解質膜18の面18aに接着される。
カソード電極60は、固体高分子電解質膜18の他方の面18bに形成される第2触媒層(電極触媒層)60aを有し、前記第2触媒層60aには、第2中間層(下地層)60bを介してカーボンペーパ等からなる第2ガス拡散層60cが設けられる。第2触媒層60a及び第2中間層60bは、第2ガス拡散層60cよりも小さな表面寸法に、且つ第1触媒層58a及び第1中間層58bよりも大きな表面寸法に設定される。
第1中間層58b及び第2中間層60bは、第1の実施形態において前述した第1中間層20bと同様に構成される。
第1ガス拡散層58cの平面は、第2ガス拡散層60cの平面よりも大きな寸法に且つ固体高分子電解質膜18の平面と同一の寸法に設定される。多孔質層24は、突出部52a、52bを含んで第1ガス拡散層58cの外周端部全体にわたって、すなわち、固体高分子電解質膜18の外周端部全体にわたって、設けられる。
図6に示すように、第1セパレータ54の電解質膜・電極構造体52に向かう面54aには、燃料ガス入口連通孔34aと燃料ガス出口連通孔34bとに連通する燃料ガス流路38が形成される。
燃料ガス流路38の入口38a側及び出口38b側には、それぞれ入口バッファ部39a及び出口バッファ部39bが連通する。入口バッファ部39a及び出口バッファ部39bは、燃料ガスを拡散させて前記燃料ガスの流れを円滑化且つ均一化させる機能を有しており、例えば、複数のエンボスにより構成される。電解質膜・電極構造体52には、連結流路部として入口バッファ部39aの一部の領域を構成する突出部52aと、連結流路部として出口バッファ部39bの一部の領域を構成する突出部52bとが設けられる。
第2セパレータ56の電解質膜・電極構造体12に向かう面56aには、酸化剤ガス入口連通孔30aと酸化剤ガス出口連通孔30bとに連通する酸化剤ガス流路36が設けられる。第1セパレータ54の面54bと第2セパレータ56の面56bとの間には、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通する冷却媒体流路40が形成される。
このように構成される第2の実施形態では、図7に示すように、第1ガス拡散層58cの固体高分子電解質膜18に向かう面には、第1触媒層58aの外周を周回して繊維状カーボンを含む多孔質層24が設けられるとともに、前記多孔質層24には、接着剤26が塗布されており、前記多孔質層24は、前記固体高分子電解質膜18の面18aに接着されている。
このため、第1ガス拡散層58cと固体高分子電解質膜18とを良好且つ強固に接着させることが可能になる。これにより、固体高分子電解質膜18の剥がれを可及的に阻止し、良好な発電性能を確保することが可能になる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
10、50…燃料電池 12、52…電解質膜・電極構造体
12a、12b、52a、52b…突出部
14、16、54、56…セパレータ 18…固体高分子電解質膜
20、60…カソード電極
20a、22a、58a、60a…触媒層
20b、22b、58b、60b…中間層
20c、22c、58c、60c…ガス拡散層
22、58…アノード電極 24…多孔質層
26…接着剤 28a、28b…バッファ部領域
30a…酸化剤ガス入口連通孔 30b…酸化剤ガス出口連通孔
32a…冷却媒体入口連通孔 32b…冷却媒体出口連通孔
34a…燃料ガス入口連通孔 34b…燃料ガス出口連通孔
36…酸化剤ガス流路 37a、39a…入口バッファ部
37b、39b…出口バッファ部 38…燃料ガス流路
40…冷却媒体流路

Claims (1)

  1. 固体高分子電解質膜の一方の面に、第1触媒層及び第1ガス拡散層を有する第1電極が配設され、且つ前記固体高分子電解質膜の他方の面に、第2触媒層及び第2ガス拡散層を有する第2電極が配設される電解質膜・電極構造体と、セパレータとが積層されるとともに、前記第1ガス拡散層の平面寸法は、前記第2ガス拡散層の平面寸法よりも大きな寸法に設定される燃料電池であって、
    前記第1ガス拡散層の前記固体高分子電解質膜に向かう面には、前記第1触媒層の外周を周回して繊維状カーボンを含む多孔質層が設けられるとともに、
    前記多孔質層には、接着剤が塗布されて前記多孔質層が前記固体高分子電解質膜に接着されることを特徴とする燃料電池。
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