JP2013144575A - 包装用容器 - Google Patents

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誠 横井
Yoshitaka Sato
義隆 佐藤
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Abstract

【課題】減容化が容易で、かつ更なる薄肉化が可能な包装用容器を提供する。
【解決手段】例えば、スチレンブロック部の分子量が1万〜13万であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体:20〜90質量%と、ハイインパクトポリスチレン樹脂:0.5〜3質量%と、ポリスチレン樹脂:7〜79.5質量%とを少なくとも含有する樹脂組成物からなり、温度25℃、周波数0.1〜10Hzにおける損失正接(tanδ)が0.014〜0.030で、厚さが0.08〜0.12mmの二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを真空成形又は真空・圧空成形することにより、収容部1と蓋部2とこれらを連結するヒンジ部3とが一体で形成された包装用容器10を得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、収容部と蓋部とが一体形成されている合成樹脂製の包装用容器に関する。より詳しくは、食品などが収容される合成樹脂製包装用容器の減容化技術に関する。
加工食品などを販売する際に使用される収容部と蓋部とが一体形成されている包装用容器、所謂フードパックは、一般に、合成樹脂製の透明シート材を、成形加工することによって製造されている(例えば、特許文献1参照。)。また、食品用包装容器は、通常、収容されている食品を取り出した後で廃棄されるため、近年、環境負荷低減やコスト削減などの観点から包装用容器の薄肉化及び軽量化が、ゴミの運搬及び収納の観点から廃棄する際の減容化が、それぞれ求められている。
一方、包装用容器には、食品などを収容しても変形せず、また多段に積み重ねられても潰れない程度の強度が必要である。そこで、従来、側壁や角部に凸条又はリブを形成することにより、高さ方向の強度を向上させて、容器全体の薄肉化を図った包装用容器が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
特開平10−264952号公報 特開2008−290728号公報 特開2009−18866号公報 特開2011−73725号公報
しかしながら、前述した従来の技術には、以下に示す問題点がある。使用済みの包装用容器の減容化を実現するには、簡単に潰すことができ、かつ元の状態に戻りにくくする必要があるが、前述した従来の包装用容器は、薄肉化する一方で、強度や剛性が向上するような構造及び材質にしているため、潰しにくく、また、潰しても元の状態に戻りやすい。また、特許文献4に記載の包装用容器では、その厚さを0.2mm程度まで低減しているが、薄肉化及び軽量化が十分ではなく、更なる薄肉化が求められている。
そこで、本発明は、薄肉でかつ減容化しやすい包装用容器を提供することを主目的とする。
本発明に係る包装用容器は、収容部と蓋部とこれらを連結するヒンジ部とが一体で形成された包装用容器であって、温度25℃、周波数0.1〜10Hzにおける損失正接(tanδ)が0.014〜0.030であり、かつ厚さが0.08〜0.12mmの二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを、真空成形又は真空・圧空成形して得たものである。
ここで、二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートの損失正接(tanδ)は、損失弾性率Ε”と貯蔵弾性率Ε’との比(Ε”/Ε’)により求められる。
本発明の包装用容器は、tanδが特定の範囲にある二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートで形成しているため、強度や剛性を高めた構造や材質の従来の薄型包装用容器に比べて潰しやすく、かつ潰した後の復元率が小さい。
この包装用容器の二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートは、樹脂成分として、スチレンブロック部の分子量が1万〜13万であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体:20〜90質量%と、ハイインパクトポリスチレン樹脂:0.5〜3質量%と、ポリスチレン樹脂:7〜79.5質量%とを含有する樹脂組成物により形成されていてもよい。
その場合、前記樹脂組成物に含有されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体は、スチレンとブタジエンの比率が、質量%で、スチレン:ブタジエン=70:30〜90:10であってもよい。
一方、本発明の包装用容器は、前記収容部が、底壁と、該底壁の縁辺に沿って立設された側壁と、該側壁に連続し外側に向かって周設されたフランジとを備え、前記蓋部が、天面壁と、該天面壁の縁辺に沿って立設された側壁と、該側壁に連続し外側に向かって周設されたフランジとを備え、前記収容部及び前記蓋部の少なくとも一方のフランジには複数の凸部が形成されると共に、前記収容部及び/又は前記蓋部のフランジにおける前記凸部と整合する位置には、前記凸部を被包可能な大きさの1又は複数の凹部が形成されており、前記凸部と前記凹部とによりずれ防止機構が構成されていてもよい。
この場合、前記凸部は、前記ヒンジ部が延びる方向と垂直でかつ前記収容部及び前記蓋部の中心を通る線を軸として線対称の位置に設けることができる。
また、前記収容部及び前記蓋部の一方のフランジには、内周側が高くなるよう段差が設けられると共に、他方のフランジには内周側が低くなるよう段差が設けられており、前記凸部及び前記凹部は前記内周側に形成されていてもよい。
更に、前記収容部及び前記蓋部の側壁は、平面視で波状に形成されており、その全域に深さ方向に延びる複数の補強用リブが形成されていてもよい。
その場合、前記凸部は、前記側壁が内側に突出している部分に設けられたフランジに形成することができる。
更にまた、少なくとも前記収容部の底壁には、各角部に、中心に向かって直線状に延びる第1リブと、側壁側から該第1リブに向かって直線状に延びる複数の第2リブと、前記第1リブ及び第2リブを囲むように形成された1又は2以上の第3リブとが設けられていてもよい。
そして、前記収容部と前記蓋部は、フランジ以外の部分の形状を同じにすることができる。
本発明によれば、厚さが0.08〜0.12mmと薄く、かつtanδが特定の範囲にある二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートにより一体形成しているため、減容化性能に優れた包装用容器を実現することができる。
本発明の第1の実施形態の包装用容器の構成例を模式的に示す平面図である。 本発明の第2の実施形態の包装用容器の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の第3の実施形態の包装用容器の構成を模式的に示す平面図である。 図3に示すA−A線による断面図である。 図3に示すB−B線による断面図である。 図3に示すC−C線による断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例の包装用容器の構成を模式的に示す平面図である。 (a)及び(b)は本発明の実施例及び比較例の各樹脂シートのtanδを示すグラフ図であり、(a)は長さ方向のtanδを示し、(b)は幅方向のtanδを示す。 本発明の実施例及び比較例の樹脂シートを使用した包装用容器の減容化試験の結果を示す写真代用図面である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態に係る包装用容器について説明する。図1は本実施形態の包装用容器の構成例を模式的に示す平面図である。図1に示すように、本実施形態の包装用容器10は、収容部1と蓋部2とこれらを連結するヒンジ部3とが一体で形成されている。なお、本実施形態の包装用容器10は、図1に示す構造に限定されるものではなく、例えば、収容部1と蓋部2とを同じ形状にしてもよく、また収容部1及び/又は蓋部2の底面部や側面部にリブや凹凸形状を設けてもよい。
この包装用容器10は、温度25℃、周波数0.1〜10Hzにおける損失正接(tanδ)が0.014〜0.030であり、かつ厚さが0.08〜0.12mmの二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを、真空成形又は真空・圧空成形(例えば熱盤成形)することにより得られる。ここで規定する損失正接(tanδ)は、二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを構成する樹脂組成物に含有される弾性成分に起因する損失弾性率Ε”と、粘性成分に起因する貯蔵弾性率Ε’との比であり、下記数式1により求められる。
本実施形態の包装用容器10で使用している二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートのtanδは、従来の包装用容器に用いられている二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートよりも大きな値を示す。そして、このような特性をもつ二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを真空成形又は真空・圧空成形することにより、従来の包装用容器よりも、潰した後の復元率が小さく、元の形状に戻りにくい包装用容器が得られる。
ここで、周波数0.1〜10Hzの範囲でtanδが0.014未満となる二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを使用すると、潰したときの復元率が高くなり、十分に減容化できなくなる。また、周波数0.1〜10Hzの範囲でtanδが0.030を超える二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを使用すると、強度が低下し、包装用容器として要求される強度が得られない。更に、tanδの測定方向は、特に限定されるものではなく、二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートの長さ方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)のいずれにおいても、0.014〜0.030の範囲内であることが望ましい。
なお、tanδは、少なくとも0.1〜10Hzの周波数範囲において0.014〜0.030の範囲内にあればよく、これにより、包装用容器を潰す際に、捻りやすくかつ元に戻りにくくすることができる。
このような二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートは、例えば、樹脂成分として、(A)スチレンブロック部の分子量が1万〜13万であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体:20〜90質量%と、(B)ハイインパクトポリスチレン樹脂:0.5〜3質量%と、(C)ポリスチレン樹脂:7〜79.5質量%とを含有する樹脂組成物により形成することができる。
この樹脂組成物を使用することにより、透明性、剛性及び加工性に優れると共に、柔軟性も兼ね備えた二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートが得られる。そして、この二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを成形加工して得た包装用容器は、従来品に比べて、柔らかく、潰しやすい。ただし、樹脂組成物に含有される各樹脂成分の配合量が、前述した範囲から外れると、透明性や耐衝撃性が低下することがある。また、このスチレン系樹脂組成物に配合されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体のスチレンブロック部の分子量が、前述した範囲から外れると、強度や成形性が低下することがある
ここで、スチレン−ブタジエンブロック共重合体におけるスチレンとブタジエンの比率は、質量%で、スチレン:ブタジエン=70:30〜90:10であることが好ましい。これにより、透明性、強度及び成形性を向上させることができる。なお、ニ軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを構成する樹脂組成物には、前述した各樹脂成分に加えて、充填剤、顔料、可塑剤、老化防止剤及び滑剤などの添加剤が配合されていてもよい。
以上詳述したように、本実施形態の包装用容器10は、tanδが特定の範囲にある二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートにより一体形成されているため、捻り潰すことが容易であり、潰した後は元の状態に戻りにくい。これに加えて、本実施形態の包装容器10は厚さが0.08〜0.12mmと薄肉であるため、廃棄時の容積を従来よりも小さくすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る包装用容器について説明する。図2は本実施形態の包装用容器の構成を模式的に示す平面図である。なお、図2においては、図1に示す包装用容器の構成要素と同じものには同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態の包装用容器11も、前述した第1の実施形態の包装用容器と同様に、温度25℃、周波数0.1〜10Hzにおける損失正接(tanδ)が0.014〜0.030であり、かつ厚さが0.08〜0.12mmの二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを、真空成形又は真空・圧空成形(例えば熱盤成形)することにより得られる。そして、図2に示すように、本実施形態の包装用容器11も、収容部1と、蓋部2と、これらを連結するヒンジ部3とが一体で形成されている。
本実施形態の包装用容器11の収容部1は、底壁1cと、底壁1cの縁辺に沿って立設された側壁1bと、側壁1bに連続し外側に向かって周設されたフランジ2aにより構成されている。一方、包装用容器11の蓋部2は、天面壁2cと、天面壁2cの縁辺に沿って立設された側壁2bと、側壁2bに連続し外側に向かって周設されたフランジ2aにより構成されている。
また、収容部1のフランジ1aには、複数の凸部1dが一定の間隔をあけて形成されており、蓋部2のフランジ2aには、凸部1dと整合する位置に、凸部1dを被包可能な大きさの凹部2dが形成されている。ここで、蓋部2のフランジ2aにおける「凸部1dと整合する位置」とは、収容部1と蓋部2とを合わせたときに凸部1dに接触する部分をいう。
そして、本実施形態の包装用容器11では、収容部1のフランジ1aに設けられた凸部1dと、蓋部2のフランジ2aに設けられた凹部2dにより、ずれ防止機構が構成されている。具体的には、収容部1に蓋部2を被せたときに、凸部1dが凹部2dにより被包されるため、収容部1と蓋部2との合わせ位置が、横方向や縦方向にずれることを防止することができる。ただし、本実施形態の包装用容器10では、凹部2dが、凸部1dよりも大きく形成されているため、蓋部2が収容部1に固定されることはない。
なお、図2に示す包装用容器11では、収容部1のフランジ1aに凸部1dを、蓋部2のフランジ2aに凹部2dをそれぞれ形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、凸部は、収容部1及び蓋部2の少なくとも一方のフランジ1a,2aに形成されていればよい。
従って、蓋部2のフランジ2aに凸部を形成し、収容部1のフランジ1aに凸部を被包可能な大きさの凹部を形成することもできる。また、収容部1のフランジ1aと蓋部2のフランジ2bの両方に凸部を形成し、収容部1のフランジ1aと蓋部2のフランジ2bの両方に凸部を被包可能な大きさの凹部を形成することもできる。
以上詳述したように、本実施形態の包装用容器11では、収容部1及び蓋部2のフランジ1a,2aに、凸部1dとこれを被包する凹部2dで構成されるずれ防止機構が設けられているため、収容部1に蓋部2を被せたときにこれらの位置がずれることを防止できる。その結果、廃棄時には、捻り潰すことが容易で、潰した後は元の状態に戻りにくく、かつ、使用時には、形状安定性に優れた包装用容器を実現することが可能となる。
なお、本実施形態の包装用容器11における上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る包装用容器について説明する。本発明の包装用容器は、収容部の底壁及び側壁、蓋部の天面壁及び側壁などに、補強用のリブが設けられていてもよい。図3は本実施形態の包装用容器の構成を模式的に示す平面図であり、図4〜6はその断面図である。
図3〜6に示すように、本実施形態の包装用容器20では、収容部21の側壁21b及び蓋部22の側壁22bが、平面視で波形となっており、その全域に、深さ方向に延びる複数の補強用リブ211,221が形成されている。このように、収容部21の側壁21b及び蓋部22の側壁22bを平面視で波形形状とすることにより、側壁の面積を増やし、より多くの補強用リブ211,221を形成することができる。また、収容部21については、片手でも容易にかつ安定して持つことが可能になる。その結果、本実施形態の包装用容器20は、厚さ(深さ)方向の強度が高まり、作業性も向上する。
この場合、ずれ防止機構を構成する凸部及び凹部は、フランジ21a,22aの側壁21b,22bが内側に突出している部分に形成することが好ましい。そこで、本実施形態の包装用容器20では、蓋部22のフランジ22aにおける側壁22bが内側に突出している各部分にそれぞれ1対の凸部22dを形成し、収容部21のフランジ21aにおける側壁21bが内側に突出している各部分には、それぞれ凸部22dを被包可能な大きさの1対の凹部21dを形成している。これにより、容器の収納機能には不要なフランジの面積(幅)を最小限に抑えつつ、凸部及び凹部を設ける面積を確保することができる。
これら凸部22d及び凹部21dは、例えばヒンジ部3が延びる方向と垂直でかつ収容部1及び蓋部2の中心を通る線を軸として線対称の位置に設けることができる。これにより、横方向及び縦方向に加えられた外力に対して、バランスよくずれ防止効果を発揮することができる。なお、凸部22d及び凹部21dは、ずれ防止のために設けられるものであるため、フランジの角部ではなく、長辺部分及び/又は短辺部分に形成することが好ましい。
また、本実施形態の包装用容器20は、収容部21の底壁21c及び蓋部22の天面壁22cの各角部に、中心に向かって直線状に延びる第1リブ212と、側壁21b側から第1リブ212に向かって直線状に延びる複数の第2リブ213と、第1リブ212及び第2リブ213を囲むように形成された1又は2以上の第3リブ214が設けられている。底壁21c及び天面壁22cの各角部に、このような角部補強構造215,225を設けることにより、薄肉化した場合の形状安定性、特に、蓋を開けた状態での安定性を向上させることができる。
底壁21c及び天面壁22cの角部補強構造の大きさは、特に限定されるものではなく、包装用容器の大きさや要求される強度などに応じて適宜設定することができる。図6は本実施形態の変形例に係る包装用容器の構成を模式的に示す平面図である。なお、図6では、図2に示す包装用容器20の構成要素と同じものには同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。具体的には、図6に示す包装用容器30のように、第1リブ212の長さを短くすると共に、第3リブ214の本数を減らし、底壁21c及び天面壁22cにおける角部補強構造215,225の占める割合を小さくしてもよい。
また、図3に示す包装用容器20では、収容部21の底壁21c及び蓋部22の天面壁22cの両方に、複数のリブを形成しているが、これらは少なくとも収容部1の底壁21cに形成されていればよい。例えば、収容される食品の視認性を高めるためには、蓋部22の天面壁22c、特に天面壁22cの中央部にはリブを形成しないことが好ましい。
更に、本実施形態の包装用容器20では、収容部21のフランジ21aには、内周側が高くなるよう段差が設けられると共に、蓋部22のフランジ22aには、内周側が低くなるよう段差が設けられている。これら段差は、相互に整合する位置に設けられており、凸部22d及び凹部21dは段差よりも内周側に形成されている。これにより、収容部21に蓋部22を被せたときに、フランジ21aの段差とフランジ22aの段差が組み合わされるため、更にずれを生じにくくすることができる。
そして、本実施形態の包装用容器20は、フランジ21a,22a以外の部分の形状は、収容部21及び蓋部22で同じにすることができる。これにより、収容部21と蓋部22の区別なく、どちらにも食品を詰めることが可能となり、更に、収容部21と蓋部22の高さが同じであるため、いずれか一方がより薄肉化されることがなく、強度的にもバランスがとれた閉蓋状態を保持することができる。
その結果、減容化性能及び形状安定性に加えて、使用時の強度も向上させることができる。なお、本実施形態の包装用容器20における上記以外の構成及び効果は、前述した第1及び第2の実施形態と同様である。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について説明する。本実施例においては、tanδの値が異なる複数の樹脂シートを使用して実施例及び比較例の包装用容器を作製し、その特性を評価した。
先ず、下記表1に示す実施例及び比較例の各樹脂シートのtanδを測定した。測定には、TA Instruments社製 動的粘弾性測定装置 RSAIIIを使用し、各樹脂シートから幅10mmのサンプルを切り出し、チャック間距離を10mmとし、歪みを0.2%、4.9N(500gf)の引張一定静荷重を加え、周波数0.01〜80Hzの範囲で引張振動(歪み制御)を与え、周波数1桁あたり10点測定した。
なお、上記表1に示す実施例1及び実施例2の樹脂シートのハイインパクトポリスチレン中のゴム成分は8質量%であり、ポリスチレン樹脂の分子量は26万である。また、上記表1に示す比較例1は、ポリスチレン樹脂シートであり、その分子量は26万である。更に、上記表1に示す比較例2は、電気化学工業株式会社製 A−PET樹脂シートである。
図8(a)及び(b)は実施例1,2及び比較例1,2の各樹脂シートのtanδを示すグラフ図であり、図8(a)は長さ方向(MD方向)のtanδを示し、図8(b)は幅方向(TD方向)のtanδを示す。図8(a)及び(b)に示すように、実施例1,2の樹脂シートは、従来品に使用されている比較例1,2の樹脂シートに比べて、tanδの値が大きく、同周波数で比較すると1.2〜2.2倍程度の値を示した。
例えば、MD方向では、0.3Hz及び3Hzにおいて、実施例1の樹脂シートが比較例1の樹脂シートの約1.5倍、実施例2の樹脂シートが比較例1の樹脂シートの約2倍の値を示した。また、TD方向では、10Hzにおいて、実施例1の樹脂シートが比較例1の樹脂シートの約2.3倍、実施例2の樹脂シートが比較例1の樹脂シートの約2倍の値を示した。この結果から、実施例1,2の樹脂シートで形成すると、潰した際の復元率が低く、潰す前の形状に戻りにくい包装用容器が得られることが確認された。
また、スチレンブロック部の分子量が1万〜13万の範囲にあるスチレン−ブタジエンブロック共重合体と、ハイインパクトポリスチレン樹脂と、ポリスチレン樹脂とを、特定量含有する樹脂組成物により形成されている実施例1の樹脂シートは、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を含有しない実施例2の樹脂シートに比べて、透明性に優れていた。
次に、実施例1の樹脂シート(厚さ0.11mm)と、比較例1の樹脂シート(厚さ0.11mm)を使用して包装用容器を作製し、その減容化性能を評価した。また、比較のため、厚さが0.15mmの二軸延伸ポリスチレン樹脂シートを使用して包装用容器を作製した(従来例1)。これらの結果を下記表2に示す。
図9は実施例1及び比較例1の樹脂シートを使用した包装用容器の減容化試験の結果を示す写真代用図面である。図9及び表2に示すように、実施例1の樹脂シートを使用して形成された包装用容器は、比較例1の樹脂シートを用いた包装用容器に比べて、1日放置後の復元率が低かった。以上の結果から、本発明によれば、従来よりも、薄肉で、減容化が容易で、かつ潰した後に元の形状に戻りにくい包装用容器を実現できることが確認された。
1、21 収容部
1a、2a、21a、22a フランジ
1b、2b、21b、22b 側壁
1c、21c 底壁
1d、22d 凸部
2、22 蓋部
2c、22c 天面壁
2d、21d 凹部
3、23 ヒンジ部
10、11、20、30 包装用容器
211〜214、221〜224 リブ
215、225 角部補強構造

Claims (10)

  1. 収容部と蓋部とこれらを連結するヒンジ部とが一体で形成された包装用容器であって、
    温度25℃、周波数0.1〜10Hzにおける損失正接(tanδ)が0.014〜0.030であり、厚さが0.08〜0.12mmの二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートを、真空成形又は真空・圧空成形して得た包装用容器。
  2. 前記二軸延伸ポリスチレン系樹脂シートは、樹脂成分として、スチレンブロック部の分子量が1万〜13万であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体:20〜90質量%と、ハイインパクトポリスチレン樹脂:0.5〜3質量%と、ポリスチレン樹脂:7〜79.5質量%とを含有する樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用容器。
  3. 前記樹脂組成物に含有されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体は、スチレンとブタジエンの比率が、質量%で、スチレン:ブタジエン=70:30〜90:10であることを特徴とする請求項2に記載の包装用容器。
  4. 前記収容部は、底壁と、該底壁の縁辺に沿って立設された側壁と、該側壁に連続し外側に向かって周設されたフランジとを備え、
    前記蓋部は、天面壁と、該天面壁の縁辺に沿って立設された側壁と、該側壁に連続し外側に向かって周設されたフランジとを備え、
    前記収容部及び前記蓋部の少なくとも一方のフランジには複数の凸部が形成されると共に、前記収容部及び/又は前記蓋部のフランジにおける前記凸部と整合する位置には、前記凸部を被包可能な大きさの1又は複数の凹部が形成されており、
    前記凸部と前記凹部とによりずれ防止機構が構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装用容器。
  5. 前記凸部は、前記ヒンジ部が延びる方向と垂直でかつ前記収容部及び前記蓋部の中心を通る線を軸として線対称の位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の包装用容器。
  6. 前記収容部及び前記蓋部の一方のフランジには、内周側が高くなるよう段差が設けられると共に、他方のフランジには内周側が低くなるよう段差が設けられており、前記凸部及び前記凹部は前記内周側に形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の包装用容器。
  7. 前記収容部及び前記蓋部の側壁は、平面視で波状に形成されており、その全域に深さ方向に延びる複数の補強用リブが形成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の包装用容器。
  8. 前記凸部は、前記側壁が内側に突出している部分に設けられたフランジに形成されていることを特徴とする請求項7に記載の包装用容器。
  9. 少なくとも前記収容部の底壁には、各角部に、中心に向かって直線状に延びる第1リブと、側壁側から該第1リブに向かって直線状に延びる複数の第2リブと、前記第1リブ及び第2リブを囲むように形成された1又は2以上の第3リブとが設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の包装用容器。
  10. 前記収容部と前記蓋部は、フランジ以外の部分の形状が同じであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の包装用容器。
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