JP2013144339A - 割断方法及びロータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に速やかに、かつ、均一形状及び均等質量に割断すること。
【解決手段】(2)第1の位置決め工程:板状磁石材料の送り方向中央にある第1割り溝を位置決め、(3)第1の挟持工程:2つのクランプにより第1割り溝の両脇を挟持、(4)第1の割断工程:クランプを動かし第1割り溝を中心に割断、(5)第2の位置決め工程:一方の磁石材料片の送り方向中央にある第2割り溝を位置決め、(6)第2の挟持工程:両クランプにより第2割り溝の両脇を挟持、(7)第2の割断工程:クランプを動かし第2割り溝を中心に割断、(8)第3の位置決め工程:他方の磁石材料片の送り方向中央にある第3割り溝を位置決め、(9)第3の挟持工程:両クランプにより第3割り溝の両脇を挟持、(10)第3の割断工程:クランプを動かし第3割り溝を中心に割断する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、板状磁石材料を偶数個の磁石材料片に割断する割断方法及びその割断された磁石材料片を使用したロータの製造方法に関する。
従来から、界磁用の永久磁石を使用したロータがモータに使用されている。このロータは、ロータコアに形成された複数のスロットのそれぞれに永久磁石を組み付けて構成される。このロータにおいては、一塊の永久磁石がそのまま各スロットに組み付けられると、磁束により永久磁石内に大きな渦電流損が発生するおそれがある。そこで、この渦電流損を軽減するために、板状磁石材料を複数の磁石材料片に一旦割断し、割断された磁石材料片を再び組み合わせてスロットに組み付けることが行われている。
ここで、下記の特許文献1には、磁石材料などの脆性材料からなる板状素材を割断する方法及びその方法に使用される装置が記載されている。この割断方法及び装置は、割断用の割れ目を形成した板状素材を、割れ目に沿って割断する方法であって、板状素材を割れ目の両脇にて挟持し、板状素材を割れ目に沿って折り曲げ、折り曲げの進行と共に割断される素材同士を相反する方向へ引き離すようにしている。
特開2002−18797号公報
ところで、特許文献1に記載された割断方法では、一枚の板状素材を2つに割断することしか記載されていなかった。ここで、モータのロータに使用される永久磁石としては、一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に割断して使用することが想定される。従って、特許文献1に記載の割断方法及び装置を使用して、一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に割断するには、板状磁石材料を1回割断する毎に装置から取り外し、その板状磁石材料について同じ工程を複数回繰り返す必要があった。このため、作業工数や作業時間が増えることになった。
ここで、本願出願人は、一枚の板状磁石材料を3つ以上に速やかに割断するために、その板状磁石材料を連続的に割断し、割断面を合わせながら割断された板状磁石材料を搬出することを検討してきた。このように取り扱うことで、一枚の板状磁石材料を3つ以上に割断することの生産性向上を図ることができる。ここで、一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に連続的に割断するに際して、例えば、図25に示すように、一枚の板状磁石材料41をその片側から送り方向D1に沿って、3つの割れ目(割り溝)42A,42B,42Cに沿って順次に割断することが考えられる。また、割断に際して、図26に示すように、一枚の板状磁石材料41を第1の割り溝42A、第2の割り溝42B及び第3の割り溝43Cの両脇にて固定クランプ43及び可動クランプ44により挟持し、図27に示すように、板状磁石材料41を第1の割り溝42Aを中心にして折り曲げ、折り曲げの進行と共に割断される磁石材料片41A,41B同士を相反する方向へ引き離すことが考えられる。
ところが、上記したように順次に割断する方法では、割断時に板状磁石材料41を挟持することから、板状磁石材料41の挟持した部位に圧縮荷重がかかることになる。この場合、前回の割断に際して挟持した部位の近傍を今回割断することがあり、圧縮荷重履歴のある部位を割断することになってしまう。ここで、板状磁石材料41が、特に焼結材料である場合は、圧縮荷重履歴から割断の進行が不安定となり、脆性破断の進展方向が悪化してしまう。このため、図28に示すように、一枚の板状磁石材料41を、4つの磁石材料片41A1,41A2,41B1,41B2に割断した場合に、1回目に割断した割断面41aを除き、2回目及び3回目に割断した割断面41b,41cの方向が板状磁石材料41の厚み方向に対して斜めになる傾向があった。この場合、割断された4つの磁石材料片41A1,41A2,41B1,41B2の間で質量差が生じ、均一形状、均等質量で割断できなくなるおそれがあった。
図29に、割断後の4つの磁石材料片の質量差をグラフに示す。このグラフは、図28に示す4つの磁石材料片41A1,41A2,41B1,41B2につき、左2つの磁石材料片41A1,41A2の合計質量と右2つの磁石材料片41B1,41B2の合計質量との差を質量差として、その質量差の質量差規格に対する割合(以下「質量差割合」と言う。)を縦軸に示す。横軸の「A」は、所定の厚さを有する板状磁石材料をサンプルとしたことを示し、「B」は、所定の厚さ(Aよりも薄い)を有する板状磁石材料をサンプルとしたことを示す。図29に示すように、Aのサンプルでは、質量差割合は、「+100%〜−100%」の範囲を「規格範囲」とすると、その規格範囲のマイナス側寄りに偏り、バラツキも比較的大きいことが分かる。これに対し、Bのサンプルでは、規格範囲のマイナス側寄りに偏り、バラツキはAよりもやや小さい。このように、上記した割断方法では、質量差割合が良くなかった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に速やかに、かつ、均一形状及び均等質量に割断することを可能とした割断方法及びその割断方法により割断された磁石材料片を使用したロータの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、表面に直線状の割り溝が形成された板状磁石材料を、割り溝を中心にして折り曲げて割断する割断方法において、板状磁石材料は、互いに平行な複数本の割り溝を含み、各割り溝を中心にして偶数個の磁石材料片に割断されるものであり、板状磁石材料を各割り溝と直交する送り方向において位置決め手段により位置決めする第1の位置決め工程と、板状磁石材料が位置決めされた状態において、板状磁石材料の送り方向における寸法の中央に位置する第1の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を固定クランプにより挟持し、残りの片脇を可動クランプにより挟持する第1の挟持工程と、板状磁石材料が挟持された状態において、可動クランプを回動させることにより板状磁石材料を第1の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第1の割断工程と、板状磁石材料の挟持を解除し、割断された2つの磁石材料片を一体的に送り方向において位置決め手段により位置決めする第2の位置決め工程と、割断された2つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態において、一方の磁石材料片の送り方向における寸法の中央に位置する第2の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を固定クランプにより挟持し、残りの片脇を可動クランプにより挟持する第2の挟持工程と、一方の磁石材料片が挟持された状態において、可動クランプを回動させることにより一方の磁石材料片を第2の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第2の割断工程と、一方の磁石材料片の挟持を解除し、割断された3つの磁石材料片を一体的に送り方向において位置決め手段により位置決めする第3の位置決め工程と、割断された3つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態において、第1の割断工程で割断された他方の磁石材料片の送り方向における寸法の中央に位置する第3の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を固定クランプにより挟持し、残りの片脇を可動クランプにより挟持する第3の挟持工程と、他方の磁石材料片が挟持された状態において、可動クランプを回動させることにより他方の磁石材料片を第3の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第3の割断工程とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、第1の位置決め工程で位置決め手段により送り方向に位置決めされた板状磁石材料は、第1の挟持工程で、送り方向における寸法の中央に位置する第1の割り溝を中心にその両脇が固定クランプと可動クランプにより挟持される。次に、第1の割断工程で、板状磁石材料が挟持された状態で、可動クランプが回動することで、板状磁石材料が第1の割り溝を中心に折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片に割断される。その後、第2の位置決め工程で、磁石材料片の挟持が解除され、割断された2つの磁石材料片が一体的に位置決め手段により送り方向に位置決めされ、第2の挟持工程で、2つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態で、一方の磁石材料片の送り方向における寸法の中央に位置する第2の割り溝を中心にその両脇が固定クランプと可動クランプにより挟持される。次に、第2の割断工程で、一方の磁石材料片が挟持された状態で、可動クランプが回動することで、一方の磁石材料片が第2の割り溝を中心にして折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片に割断される。その後、第3の位置決め工程で、磁石材料片の挟持が解除され、割断された3つの磁石材料片が一体的に位置決め手段により送り方向に位置決めされ、第3の挟持工程で、3つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態で、第1の割断工程で割断された他方の磁石材料片の送り方向における寸法の中央に位置する第3の割り溝を中心にその両脇が固定クランプと可動クランプにより挟持される。次に、第3の割断工程で、その磁石材料片が挟持された状態で、可動クランプが回動することで、その磁石材料片が第3の割り溝を中心にして折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片に割断される。ここで、第1の割断工程で固定クランプと可動クランプにより挟持された分部が、割断された一方の磁石材料片の片端に位置するので、第2の割断工程で割断される第2の割り溝の部分では、第1の割断工程での固定クランプ又は可動クランプによる圧縮加重履歴が残らない。従って、この磁石材料片では、割断の進展方向が第2の割り溝に沿って安定する。第3の割断工程でも同様である。また、上記割断方法によれば、割断装置を使用して割断が行われた場合に、割断された板状磁石材料を途中で割断装置から取り出す必要がなく、同じ位置決め手段、固定クランプ及び可動クランプを使用して、一枚の板状磁石材料を複数回に渡って割断することが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、板状磁石材料が偶数個の磁石材料片に割断された後、割断された偶数個の磁石材料片を割断面を合わせた状態で一体的に保持しながら送り方向へ搬出する搬出工程を更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、搬出工程では、一枚の板状磁石材料が偶数個の磁石材料片に割断された後も、割断された磁石材料片が割断面を合わせた状態で一体的に保持されながら送り方向へ搬出されるので、割断面が擦れ合うことがなく、同じ板状磁石材料を起源とする複数の磁石材料片をまとめて扱うことが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、ロータの製造方法であって、請求項1又は2に記載の割断方法により割断された偶数個の磁石材料片を、少なくとも2つを一組としてロータコアに形成された複数のスロットのそれぞれに組み付ける工程を備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の割断方法により得られた偶数個の均等な磁石材料片が2つ一組としてスロットに組み付けられる。
請求項1に記載の発明によれば、一枚の板状磁石材料を少なくとも4つの偶数個に速やかに、かつ、均一形状及び均等質量に割断することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、割断面に崩落が発生することを防止することができ、割断された磁石材料片の後工程への使用が便利となる。
請求項3に記載の発明によれば、隣り合う両スロットの間で磁石材料片による磁力差が小さくなり、ロータをモータに使用したときのモータトルクリップルを低減することができる。
一実施形態に係り、割断方法で使用される割断装置の主要部を示す概略図。 同実施形態に係り、割断前の一枚の板状磁石材料を概略的に示す断面図。 同実施形態に係り、割断方法を構成する一連の工程を示すフローチャート。 同実施形態に係り、搬入工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第1の位置決め工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、図5の割断装置を右側から見て示す概略図。 同実施形態に係り、第1の挟持工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第1の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第1の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第2の位置決め工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第2の位置決め工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第2の挟持工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第2の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第2の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第3の位置決め工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第3の位置決め工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第3の挟持工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第3の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、第3の割断工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、搬出工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、搬出工程の割断装置の状態を示す概略図。 同実施形態に係り、割断され、搬出された4つの磁石材料片を示す断面図。 同実施形態に係り、ロータの一部を示す平面図。 同実施形態に係り、割断後の板状磁石材料の質量差を示すグラフ。 従来例に係り、割断前の板状磁石材料を概略的に示す断面図。 従来例に係り、割断の一工程を示す概略図。 従来例に係り、割断の一工程を示す概略図。 従来例に係り、割断後の板状磁石材料を概略的に示す断面図。 従来例に係り、割断後の板状磁石材料の質量差を示すグラフ。
以下、本発明の割断方法及びロータの製造方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態の割断方法で使用される割断装置1の主要部を概略図により示す。この割断装置1は、一枚の板状磁石材料2を複数の磁石材料片に割断するための装置であり、板状磁石材料2を挟持するための固定クランプ3及び可動クランプ4と、板状磁石材料2を位置決めするための基準部材5及び従動部材6とを含む。
図1に示すように、定位置に配置される固定クランプ3は、板状磁石材料2の一部を挟持するための固定下クランプ3A及び固定上クランプ3Bを含む。固定下クランプ3Aは、固定上クランプ3Bよりも幅広に形成され、その上面にて板状磁石材料2を支持するようになっている。固定上クランプ3Bは、固定下クランプ3Aに対して、上下動可能に設けられる。
図1に示すように、可動クランプ4は、回動可能に設けられており、板状磁石材料2の一部を挟持するための可動下クランプ4A及び可動上クランプ4Bを含む。可動下クランプ4Aは、可動上クランプ4Aよりも幅広に形成され、その上面にて板状磁石材料2を支持するようになっている。可動上クランプ4Bは、可動下クランプ4Aに対して、上下動可能に設けられる。可動クランプ4は、後述するように(図9等参照)板状磁石材料2を挟持した状態で一体的に回動するよう構成される。
図1に示すように、基準部材5は、その横方向の一端面を、板状磁石材料2の一側面2aに当接させる基準面5aとして含み、図1の横方向へ移動可能に設けられる。従動部材6は、横方向の一端面6aを、板状磁石材料2の他側面2bに当接可能に設けられる。従動部材6には、同部材6の一端面6aを板状磁石材料2の他側面2bに付勢力をもって当接させるせるための圧縮バネ7が設けられる。基準部材5、従動部材6及び圧縮バネ7は、本発明の位置決め手段を構成する。
図2に、一枚の板状磁石材料2を概略的に断面図により示す。この板状磁石材料2は、その表面に3本の直線状の割り溝8A,8B,8Cが互いに平行に形成される(図2等において各割り溝8A〜8Cは誇張的に示されている。)。各割り溝8A〜8Cは、図2の紙面垂直方向に延び、図面左側から第2の割り溝8B、第1の割り割8A及び第3割り溝8Cを含む。この実施形態では、図2において板状磁石材料2の左寄りに位置する他側面2bと第2の割り溝8Bとの間隔、第2の割り溝8Bと第1の割り溝8Aとの間隔、第1の割り溝8Aと第3の割り溝8Cとの間隔、並びに、第3の割り溝8Cと板状磁石材料2の右端に位置する一側面2aとの間隔が、互いに等しくなるように設定される。つまり、この実施形態では、一枚の板状磁石材料2につき、図2の横方向(板状磁石材料2を送る「送り方向」D1でもある。)の寸法が互いに等しくなるように板状磁石材料2を複数に割断するようになっている。
この実施形態で、板状磁石材料2は、例えば、幅50mm、長さ30mm、厚み3mmの磁性材料(脆性材料)から構成される。各割り溝8A〜8Cは、レーザ光により形成され、幅0.1mm、深さ0.05mm程度に形成される。
この実施形態では、上記割断装置1を使用して、表面に3本の直線状の割り溝8A〜8Cが形成された板状磁石材料2を、各割り溝8A〜8Cを中心にして偶数個である4つに割断するようになっている。
図3に、この実施形態の割断方法を構成する一連の工程をフローチャートにより示す。図4〜図21に、各工程の割断装置1の状態を概略図により示す。
先ず、図3(1)の「搬入工程」では、図4に示すように、基準部材5と従動部材6、並びに、固定クランプ3及び可動クランプ4のそれぞれが開いた状態で、一枚の板状磁石材料2を割断装置1に搬入する。ここで、固定下クランプ3Aと可動下クランプ4Aが、側面3a,4aを互いに当接させた状態で配置され、それらの上面3b,4bに板状磁石材料2が支持される。
次に、図3(2)の「第1の位置決め工程」では、図5に示すように、板状磁石材料2を、固定下クランプ3A及び可動下クランプ4Aの上面3b,4bにて、各割り溝8A〜8Cと直交する板状磁石材料2の送り方向D1において、基準部材5と従動部材6により位置決めする。すなわち、基準部材5を所定の位置に移動させて位置決めし、圧縮バネ7の付勢力により従動部材6を板状磁石材料2の他側面2bに当接させて押圧し、板状磁石材料2の一側面2aを基準部材5の基準面5aに当接させる。これにより、板状磁石材料2の第1の割り溝8Aが、割断装置1の中心位置C1と整合するように、板状磁石材料2を位置決めする。この状態では、板状磁石材料2の送り方向D1における寸法(図5の左右方向)の中央を、割断装置1の中心位置C1に位置決めすることになる。この状態では、図5に示すように、上記中心位置C1と、固定下クランプ3Aと可動下クランプ4Aとの合わせた側面3a,4aと、第1の割り溝8Aと、固定上クランプ3Bと可動上クランプ4Bとの合わせた側面3c,4cとが上下に整合する。
図6に、図5の割断装置1を右側から見た概略図により示す。図6に示すように、可動クランプ4を構成する可動下クランプ4A及び可動上クランプ4Bには、それぞれ衝撃力を緩和するためのダンパ9が設けられる。これらダンパ9は、可動下クランプ4Aと可動上クランプ4Bとの間で、板状磁石材料2を挟持するために可動上クランプ4Bに上から押圧力が作用したとき、その押圧力の一部を吸収するように機能する。固定クランプ3についても同様にダンパ(図示略)が設けられる。
次に、図3(3)の「第1の挟持工程」では、図7に示すように、基準部材5及び従動部材6により板状磁石材料2が位置決めされた状態において、固定上クランプ3B及び可動上クランプ4Bを一体的に下方へ移動させる。これにより、板状磁石材料2の送り方向D1における寸法の中央に位置する第1の割り溝8Aを中心にして、その割り溝8Aの片脇を固定クランプ3により挟持し、残りの片脇を可動クランプ4により挟持する。
次に、図3(4)の「第1の割断工程」では、図8に示すように、固定クランプ3及び可動クランプ4により板状磁石材料2が挟持された状態において、基準部材5及び従動部材6を板状磁石材料2から離して脇へ退避させる。その後、図9に示すように、可動クランプ4を回動させることにより、板状磁石材料2を第1の割り溝8Aを中心にして折り曲げて2つの磁石材料片2A,2Bに割断する。ここで、基準部材5及び従動部材6を予め退避させるのは、可動クランプ4を回動させたときに、可動クランプ4と共に回動する割断された右半分の磁石材料片2Bが基準部材5と干渉するのを避けるためである。残りの左半分の磁石材料片2Aは、固定クランプ3により定位置にて挟持されている。
次に、図3(5)の「第2の位置決め工程」では、図10に示すように、固定上クランプ3B及び可動上クランプ4Bを上方へ移動させることにより、固定クランプ3及び可動クランプ4による2つの磁石材料片2A,2Bの挟持を解除する。その後、図11に示すように、割断された2つの磁石材料片2A,2Bを一体的に送り方向D1において基準部材5及び従動部材6により位置決めする。ここで、2つの磁石材料片2A,2Bの位置決めは、基準部材5を所定の位置に移動させて位置決めし、圧縮バネ7の付勢力により従動部材6を一方の磁石材料片2Aの側面2bに当接させて押圧し、他方の磁石材料片2Bの側面2aを基準部材5の基準面5aに当接させることにより行う。この位置決めにより、一方の磁石材料片2Aの上面に位置する第2の割り溝8Bを、割断装置1の中心位置C1に整合させる。この状態では、一方の磁石材料片2Aの送り方向D1における寸法(図11の左右方向)の中央を、割断装置1の中心位置C1に位置決めすることになる。この状態では、図11に示すように、上記中心位置C1と、固定下クランプ3Aと可動下クランプ4Aとの合わせた側面3a,4aと、第2の割り溝8Bと、固定上クランプ3Bと可動上クランプ4Bとの合わせた側面3c,4cとが上下に整合する。
次に、図3(6)の「第2の挟持工程」では、図12に示すように、基準部材5及び従動部材6により、割断された2つの磁石材料片2A,2Bが一体的に位置決めされた状態において、固定上クランプ3B及び可動上クランプ4Bを一体的に下方へ移動させる。これにより、割断された一方の磁石材料片2Aの送り方向D1における寸法の中央に位置する第2の割り溝8Bを中心にして、その割り溝8Bの片脇を固定クランプ3により挟持し、残りの片脇を可動クランプ4により挟持する。
次に、図3(7)の「第2の割断工程」では、図13に示すように、固定クランプ3及び可動クランプ4により割断された一方の磁石材料片2Aが挟持された状態において、基準部材5及び従動部材6を2つの磁石材料片2A,2Bから離して脇へ退避させる。その後、図14に示すように、可動クランプ4を回動させることにより、一方の磁石材料片2Aを第2の割り溝8Bを中心にして折り曲げて2つの磁石材料片2A1,2A2に割断する。
次に、図3(8)の「第3の位置決め工程」では、図15に示すように、固定上クランプ3B及び可動上クランプ4Bを上方へ移動させることにより、固定クランプ3及び可動クランプ4による3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bの挟持を解除する。その後、図16に示すように、割断された3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bを一体的に送り方向D1において基準部材5及び従動部材6により位置決めする。ここで、3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bの位置決めは、基準部材5を所定の位置に移動させて位置決めし、圧縮バネ7の付勢力により従動部材6を磁石材料片2A1の側面2bに当接させて押圧し、他方の磁石材料片2Bの側面2aを基準部材5の基準面5aに当接させることにより行う。この位置決めにより、他方の磁石材料片2Bの上面に位置する第3の割り溝8Cを、割断装置1の中心位置C1に整合させる。この状態では、他方の磁石材料片2Bの送り方向D1における寸法(図16の左右方向)の中央を、割断装置1の中心位置C1に位置決めすることになる。この状態では、図16に示すように、上記中心位置C1と、固定下クランプ3Aと可動下クランプ4Aとの合わせた側面3a,4aと、第3の割り溝8Cと、固定上クランプ3Bと可動上クランプ4Bとの合わせた側面3c,4cとが上下に整合する。
次に、図3(9)の「第3の挟持工程」では、図17に示すように、基準部材5及び従動部材6により、割断された3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bが一体的に位置決めされた状態において、第1の割断工程で割断された他方の磁石材料片2Bの送り方向における寸法の中央に位置する第3の割り溝8Cを中心にして、その割り溝8Cの片脇を固定クランプ3により挟持し、残りの片脇を可動クランプ4により挟持する。
次に、図3(10)に示す「第3の割断工程」では、図18に示すように、固定クランプ3及び可動クランプ4により磁石材料片2Bが挟持された状態において、基準部材5及び従動部材6を割断された磁石材料片2A1,2A2,2Bから離して脇へ退避させる。その後、図19に示すように、可動クランプ4を回動させることにより、磁石材料片2Bを第3の割り溝8Cを中心にして2つの磁石材料片2B1,2B2に割断する。これにより、一枚の板状磁石材料2が4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断されることとなる。
そして、最後に、図3(11)の「搬出工程」では、図20に示すように、固定上クランプ3B及び可動上クランプ4Bを上方へ移動させることにより、固定クランプ3及び可動クランプ4による磁石材料片2B1,2B2の挟持を解除する。その後、図21に示すように、割断された4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を、基準部材5及び従動部材6により挟んで、割断面2cを合わせた状態で一体的に保持しながら送り方向D1へ移動させて割断装置1から搬出する。このように搬出された4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を、図22に断面図により示す。板状磁石材料2が、互いにほぼ同じ形状の4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に等分されることが分かる。この場合、4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断された板状磁石材料2が、基準部材5と従動部材6により割断面2cを合わせて一体的に保持され、そのままの状態で搬出されるので、割断面2cが擦れ合うことがなく、割断面2cに崩落が発生することがない。
次に、上記のように割断された4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を、ロータコアに組み付けて、モータのためのロータを製造する方法について説明する。図23に、ロータ21の外周の一部を平面図により示す。図23に示すように、このロータ21は、ロータコア22とロータコア22の中心に設けられたロータシャフト23から構成される。ロータコア22の外周付近には、上記した板状磁石材料2一枚分に相当する4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を組み付けるための2つ一組をなすスロット24が複数組形成される。図23に示すように、2つ一組のスロットル24は、逆ハの字状に配置され、それらがロータコア22の外周に沿って等角度間隔に複数組配置される。そして、各組の各スロット24に対して、4つに割断された磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を、2個ずつ割断面2cを合わせた状態で組み付ける。組み付けに際して、各スロット24の中の隣り合う磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2の割断面2cに、絶縁膜を形成してもよい。
上記のようにロータコア22に対して各磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2等を組み付けて固定した後、強力な磁力を付与して、各磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2を永久磁石化することにより、ロータ21を完成させることができる。このロータ21をステータ(図示略)に組み込んでモータを構成することができる。ここで、各磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2の割断面2cを互いに合わせることで、ステータからの磁束が磁石に作用したときに、磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2の中で発生する渦電流を低減することができ、渦電流損失を低減することができる。
以上説明したこの実施形態の割断方法によれば、互いに平行な3本の割り溝8A〜8Cを含む板状磁石材料2が、連続的に各割り溝8A〜8Cを中心に4つの均等な磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断される。すなわち、第1の位置決め工程で、基準部材5及び従動部材6により位置決めされた板状磁石材料2は、第1の挟持工程で、板状磁石材料2の送り方向D1における寸法の中央に位置する第1の割り溝8Aを中心にして、その割り溝8Aの両脇が固定クランプ3と可動クランプ4により挟持される。次に、第1の割断工程で、板状磁石材料2が挟持された状態で、基準部材5及び従動部材6が板状磁石材料2から退避され、可動クランプ4が回動することにより、板状磁石材料2が第1の割り溝8Aを中心にして折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片2A,2Bに割断される。
その後、第2の位置決め工程で、固定クランプ3と可動クランプ4による磁石材料片2A,2Bの挟持が解除された状態で、割断された2つの磁石材料片2A,2Bが一体的に基準部材5及び従動部材6により送り方向D1において位置決めされる。次に、第2の挟持工程で、2つの磁石材料片2A,2Bが一体的に位置決めされた状態で、一方の磁石材料片2Aの送り方向D1における寸法の中央に位置する第2の割り溝8Bを中心にして、その割り溝8Bの両脇が固定クランプ3と可動クランプ4により挟持される。次に、第2の割断工程で、その磁石材料片2Aが挟持された状態で、基準部材5及び従動部材6が2つの磁石材料片2A,2Bから退避さ、可動クランプ4が回動することにより、その磁石材料片2Aが第2の割り溝8Bを中心にして折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片2A1,2A2に割断される。この段階で、一枚の板状磁石材料2が、3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bに割断される。
その後、第3の位置決め工程で、固定クランプ3と可動クランプ4による磁石材料片2A1,2A2の挟持が解除され、3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bが一体的に基準部材5及び従動部材6により送り方向D1において位置決めされる。次に、第3の挟持工程で、3つの磁石材料片2A1,2A2,2Bが一体的に位置決めされた状態で、第1の割断工程で割断された他方の磁石材料片2Bの送り方向D1における寸法の中央に位置する第3の割り溝8Cを中心にして、その割り溝8Cの両脇が固定クランプ3と可動クランプ4により挟持される。次に、第3の割断工程で、その磁石材料片2Bが挟持された状態で、基準部材5及び従動部材6が磁石材料片2A1,2A2,2Bから退避され、可動クランプ4が回動することにより、その磁石材料片2Bが第3の割り溝8Cを中心にして折り曲げられて左右均等な2つの磁石材料片2B1,2B2に割断される。こうして、図22に断面図により示すように、割断された4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2が得られる。
ここで、第1の割断工程で固定クランプ3及び可動クランプ4により挟持された分部が、割断される一方の磁石材料片2Aの片端に位置することになるので、第2の割断工程で割断される第2の割り溝8Bの部分では、第1の割断工程での固定クランプ3又は可動クランプ4による圧縮加重履歴が残らない。従って、この磁石材料片2Aでは、割断の進展方向が第2の割り溝8Bに沿って垂直方向へ安定することになる。第3の割断工程でも同様である。このため、図22に示すように、一枚の板状磁石材料2を、均一形状及び均等質量の4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断することができる。また、上記のような割断方法によれば、割断される板状磁石材料2を途中で割断装置1から取り出す必要がなく、同じ基準部材5、従動部材6、固定クランプ3及び可動クランプ4を使用して、一枚の板状磁石材料2を複数回に渡って連続的に割断することが可能となる。このため、一枚の板状磁石材料2を4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に速やかに割断することができ、割断の生産性を向上させることができる。すなわち、一枚の板状磁石材料2を4つに割断するために、作業工数や作業時間の増加を抑えることができる。
また、この実施形態では、「搬出工程」において、一枚の板状磁石材料2が4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断された後も、割断された磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2が割断面2cを合わせた状態で一体的に保持されながら送り方向D1へ搬出される。従って、割断面2cが擦れ合うことがなく、同じ板状磁石材料2を起源とする4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2をまとめて扱うことが可能となる。このため、割断面2cに崩落が発生することを防止することができ、割断された磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2の後工程への使用が便利となる。
図24に、割断後の磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2の質量差をグラフに示す。このグラフは、図22に示す4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2につき、左2つの磁石材料片2A1,2A2の合計質量と右二つの磁石材料片2B1,2B2の合計質量との差を質量差として、その質量差の質量差規格に対する割合(以下「質量差割合」と言う。)を縦軸に示す。横軸の「A」は、所定の厚さを有する板状磁石材料2をサンプルとしたことを示し、「B」は、所定の厚さ(Aよりも薄い)を有する板状磁石材料2をサンプルとしたことを示す。図24に示すように、Aのサンプルでは、それぞれ質量差割合は、「+100%〜−100%」の範囲を「規格範囲」とすると、その規格範囲のほぼ中央に分布すると共に、バラツキも比較的小さいことが分かる。また、Bのサンプルでは、規格範囲のほぼ中央に分布すると共に、バラツキはAよりも小さいことが分かる。このように、この実施形態の割断方法によれば、一枚の板状磁石材料につき、質量差割合が良好な状態で4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断することができる。
この実施形態では、上記の割断方法により得られた均等で質量差割合の良好な4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2が2つ一組としてロータコア22の各スロット24A,24Bに対して組み付けられる。このため、隣り合う両スロット24A,24Bの間で磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2による磁力差が小さくなり、ロータ21をモータに使用したときのモータトルクリップルを低減することができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することができる。
前記実施形態では、一枚の板状磁石材料を均等な4つの磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2に割断したが、4つに割断した磁石材料片2A1,2A2,2B1,2B2のそれぞれを更に均等な2つの磁石材料片に割断することで、合計で均等な8つの磁石材料片に割断するように構成することもできる。
この発明は、モータを構成するロータの製造に利用することができ、延いてはモータの製造に利用することができる。
2 板状磁石材料
2A 磁石材料片
2B 磁石材料片
2A1 磁石材料片
2A2 磁石材料片
2B1 磁石材料片
2B2 磁石材料片
2c 割断面
3 固定クランプ
3A 固定下クランプ
3B 固定上クランプ
4 可動クランプ
4A 可動下クランプ
4B 可動上クランプ
5 基準部材(位置決め手段)
6 従動部材(位置決め手段)
7 圧縮バネ(位置決め手段)
8A 第1の割り溝
8B 第2の割り溝
8C 第3の割り溝
21 ロータ
22 ロータコア
24A スロット
24B スロット
D1 送り方向

Claims (3)

  1. 表面に直線状の割り溝が形成された板状磁石材料を、前記割り溝を中心にして折り曲げて割断する割断方法において、
    前記板状磁石材料は、互いに平行な複数本の割り溝を含み、前記各割り溝を中心にして偶数個の磁石材料片に割断されるものであり、
    前記板状磁石材料を前記各割り溝と直交する送り方向において位置決め手段により位置決めする第1の位置決め工程と、
    前記板状磁石材料が位置決めされた状態において、前記板状磁石材料の前記送り方向における寸法の中央に位置する第1の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を固定クランプにより挟持し、残りの片脇を可動クランプにより挟持する第1の挟持工程と、
    前記板状磁石材料が挟持された状態において、前記可動クランプを回動させることにより前記板状磁石材料を前記第1の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第1の割断工程と、
    前記板状磁石材料の挟持を解除し、前記割断された2つの磁石材料片を一体的に前記送り方向において前記位置決め手段により位置決めする第2の位置決め工程と、
    前記割断された2つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態において、一方の磁石材料片の前記送り方向における寸法の中央に位置する第2の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を前記固定クランプにより挟持し、残りの片脇を前記可動クランプにより挟持する第2の挟持工程と、
    前記一方の磁石材料片が挟持された状態において、前記可動クランプを回動させることにより前記一方の磁石材料片を前記第2の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第2の割断工程と、
    前記一方の磁石材料片の挟持を解除し、前記割断された3つの磁石材料片を一体的に前記送り方向において前記位置決め手段により位置決めする第3の位置決め工程と、
    前記割断された3つの磁石材料片が一体的に位置決めされた状態において、前記第1の割断工程で割断された他方の磁石材料片の前記送り方向における寸法の中央に位置する第3の割り溝を中心にして、その割り溝の片脇を前記固定クランプにより挟持し、残りの片脇を前記可動クランプにより挟持する第3の挟持工程と、
    前記他方の磁石材料片が挟持された状態において、前記可動クランプを回動させることにより前記他方の磁石材料片を前記第3の割り溝を中心にして折り曲げて2つの磁石材料片に割断する第3の割断工程と
    を備えたことを特徴とする割断方法。
  2. 前記板状磁石材料が偶数個の磁石材料片に割断された後、前記割断された偶数個の磁石材料片を割断面を合わせた状態で一体的に保持しながら前記送り方向へ搬出する搬出工程を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の割断方法。
  3. 請求項1又は2に記載の割断方法により割断された偶数個の磁石材料片を、少なくとも2つを一組としてロータコアに形成された複数のスロットのそれぞれに組み付ける工程を備えたことを特徴とするロータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104669352A (zh) * 2013-12-02 2015-06-03 天津中杰科技发展有限公司 台阶缝筛管挤缝刀具
JP2017158367A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 トヨタ自動車株式会社 ロータの製造方法

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