以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図面において同じ機能を有する箇所には同一の符号を付す。
(装置構成)
図1は、本実施形態の遊技機100の正面概観の一例を示す。図1において、本実施形態の遊技機は、遊技機の役物等を盤面に据え付ける遊技盤101、特別図柄表示装置102、演出図柄表示装置103、第1の始動入賞口104、普通図柄表示装置作動ゲート(左)105、普通図柄表示装置作動ゲート(右)106、普通図柄表示装置107、第2の始動入賞口でもある普通電動役物(チューリップ)108(以下、第2の始動入賞口108という。)、大入賞口を備える可変入賞球装置109、遊技機ハンドル111、特別図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)112、普通図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)113等を主に備える。
特別図柄表示装置102は、例えば、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置等があり、複数の数字や図形等の特別図柄を変動表示する。特別図柄表示装置102の停止図柄を予め定めた特定の図柄の組み合わせにすることによって大当たり表示をする。特別図柄表示装置102は、例えば、2桁の7セグメントLEDである。
演出図柄表示装置103は、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置、モータの回転により可変表示するドラム等であり、複数の数字や図形等からなる演出図柄を変動表示する。
第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108は、遊技者により打ち出された遊技球が入賞すると、内部の特別図柄始動スイッチのONにより入賞を検知し、特別図柄表示装置102の図柄変動の契機を与える。特別図柄表示装置102の特別図柄や演出図柄表示装置103の演出図柄の変動表示は、所定の変動時間経過後に停止し、抽選結果の報知や演出が行われる。
普通図柄表示装置作動ゲート(左)105及び普通図柄表示装置作動ゲート(右)106は、遊技者により打ち出された遊技球が通過すると、内部の普通図柄作動スイッチがONになることにより、その通過球を検知し、普通図柄表示装置107の普通図柄の変動契機を与える。
普通図柄表示装置107は、7セグメントLED等で普通図柄を変動表示する。第2の始動入賞口108は、普通図柄表示装置107が特定の普通図柄を停止表示した場合に開放し、第2の始動入賞口108内への入賞を容易にする。尚、第1の始動入賞口104は常時開放している。
可変入賞球装置109は、特別図柄表示装置102の停止図柄が予め定めた特定の図柄の組み合わせとなった場合、すなわち、大当たりとなったときに、その後の大当たり遊技において、可変入賞球装置109の前面に付置された開閉部材114が開放及び閉鎖の動作を行う。
大当たり遊技中は、開閉部材114はほぼ水平に開き、遊技球の入賞を受け付ける可変入賞球装置109が開放され、多数の遊技球の入賞を受け付ける。可変入賞球装置109に遊技球が入賞すると、可変入賞球装置109の内部の大入賞口スイッチがONになる。これにより、遊技機は、可変入賞球装置109への遊技球数を把握し、その入賞に伴う賞球(出玉、セーフ玉)払い出しを行う。可変入賞球装置109の開放は、所定の時間(例えば、30秒)経過するか、所定数(大入賞口入賞規定数)の遊技球が可変入賞球装置109に入賞するまで継続する。通常、この開放は、16回行われる。1回の開放を1ラウンドと呼ぶ。したがって、大当たり遊技は、通常、16ラウンドにわたって行われる。
遊技機ハンドル111は、タッチセンサ及びストップボタン(発射停止)116を備える。タッチセンサが、遊技者が遊技機ハンドル111を握ったことを検知し、次いで、遊技機ハンドル111内部の可変抵抗器が、遊技機ハンドル111が右回り117又は左回り118に回されたことを検知すると、球発射装置(図示せず)は、遊技球を連続して打ち出す。遊技者は、遊技機ハンドル111を右方向117又は左方向118に回して、遊技盤101上へ打ち出される遊技球の打ち出しを調整することができる。また、遊技者がストップボタン116を押すと、球発射装置は、遊技球の打ち出しを停止する。
特別図柄作動記憶表示灯112は、特別図柄の変動中に第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108に入賞すると点灯し(以下、球の保留と呼ぶ)、連続して図柄(特別図柄)変動可能な回数を報知する。尚、当該回数を演出図柄表示装置103に表示してもよい。
普通図柄作動記憶表示灯113は、普通図柄の変動中に普通図柄作動ゲート(左)105又は普通図柄作動ゲート(右)106を通過すると点灯し、連続して図柄(普通図柄)変動可能な回数を報知する。尚、当該回数を演出図柄表示装置103に表示してもよい。
遊技盤101に据え付けられた役物、釘等はその上にガラス板を被されており、ガラス板と遊技盤101との間に確保されたスペースを打ち出された遊技球が落下していく。
尚、遊技機100は、遊技盤101に取り付けられた光学式のタッチセンサである特別図柄変動時間短縮スイッチ(図示せず)を備えてもよい。特別図柄表示装置102や演出図柄表示装置103が特別図柄や演出図柄を変動表示中に、遊技者がガラス板を介して特別図柄変動時間短縮スイッチに手をかざすと、特別図柄変動時間短縮スイッチがONになり、特別図柄表示装置102や演出図柄表示装置103の変動表示が直ちに停止するか、又は、短縮されて停止する。
遊技機100は、演出切り替えスイッチ120を備える。遊技者は、演出切り替えスイッチ120を操作することにより、演出図柄表示装置103に好みの演出画面を表示させ、又は、演出用可動物の動作を制御することができる。
(遊技機の制御部の構成)
図3は、遊技機100内の制御部300の構成を示すブロック図である。
制御部300は、主に、主制御部310と副制御部340と表示制御部370の3つの制御部から構成される。不正行為防止及び法規上の制約のため、通常、各制御部は機能毎に別々の基板に実装され、通信可能に直接・間接的に接続されている。主制御部310は、第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞を検出すると、内部で発生させた乱数に応じて各種コマンドの送信及び遊技機の全体制御を行う。主制御部310は、さらに特別図柄表示装置102も制御する。
主制御部310は、変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド、時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド等の各種コマンドを副制御部340に送信する。時短回数情報コマンドとは、大当たり遊技終了後の時短遊技の時短回数を指示するコマンドである。オープニングコマンドとは、大当たり遊技のオープニング画面の表示を指示するコマンドであり、エンディングコマンドとは、大当たり遊技のエンディング画面の表示を指示するコマンドである。
副制御部340は、変動パターンコマンドと演出図柄指定コマンドを受信すると、変動パターンコマンドと液晶表示用コマンドとを表示制御部370に送信する。液晶表示用コマンドは、変動パターンコマンドと演出図柄指定コマンドとに基づいて作成される。また、副制御部340は、変動パターンコマンドを受信すると、遊技領域等に設けられているランプの点滅制御、遊技機のスピーカから出力する音声の制御、モータを回転制御することによって遊技領域等に設けられているキャラクタフィギャア等の演出用可動物制御も行う。
副制御部340は、時短回数情報コマンドを受信すると、時短回数情報コマンドが指示する時短回数をメモリに保持する。また、副制御部340は、オープニングコマンド又はエンディングコマンドを受信すると、保持している時短回数に対応したオープニング画面コマンド又はエンディング画面コマンドを表示制御部370に送信する。オープニング画面コマンドとは、大当たり遊技のオープニング画面の演出(表示態様)を指示するコマンドであり、エンディング画面コマンドとは、大当たり遊技のエンディング画面の演出(表示態様)を指示するコマンドである。時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、オープニング画面コマンド、エンディング画面コマンドの送信処理及び受信処理については後述する。
表示制御部370は、副制御部340から送信される変動パターンコマンド、液晶表示用コマンド、オープニング画面コマンド、エンディング画面コマンドにしたがって演出図柄表示装置103を制御して、演出図柄表示装置103に様々な演出画面を表示させる。
尚、副制御部340と表示制御部370とを、分離した別個の制御部としてとらえずに、遊技機の演出に係わる制御を協働して行う一つの制御部としてとらえてもよい。
次に、主制御部310、副制御部340、表示制御部370の各構成・機能を詳細に説明する。
(主制御部の構成・機能)
図4は、主制御部310の内部構成を示すブロック図である。
主制御部310は、CPU422、ROM420、RAM424、大入賞口ソレノイド出力ポート428、普通電動役物ソレノイド出力ポート430、特別図柄表示用出力ポート432、普通図柄表示用出力ポート434、特別図柄作動記憶表示灯用ポート436、普通図柄作動記憶表示灯用ポート438、副制御用コマンド出力ポート(変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド、時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド等を送出)440、払出制御用コマンド出力ポート442、外部情報出力ポート444、入力ポート426を備える。演出図柄指定コマンドとは、演出図柄表示装置103に表示される停止図柄を指定するコマンドである。
主制御部310は、入力ポート426を介して、各種スイッチ(特別図柄始動スイッチ410、普通図柄作動スイッチ412、大入賞口スイッチ414、その他のスイッチ418及び実装されている場合には特定領域スイッチ416、特別図柄変動時間短縮スイッチ119)からデータを入力し処理する。
主制御部310は、出力ポート428〜438、444を介して、特別図柄表示装置102、特別図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)112、普通図柄表示装置107、普通図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)113、大入賞口ソレノイド446、普通電動役物ソレノイド448、外部情報出力部454を直接制御する。一方、主制御部310は、副制御部340に副制御用コマンド(変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド、時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド等)を送信して副制御部340を制御する。さらに、主制御部310は、払出制御部450にコマンドを送信して賞球の払出制御を行う。
次に、主制御部310が入力ポートを介して入力する各種スイッチ、主制御部310の構成要素及び主制御部の制御対象について詳細に説明する。
特別図柄始動スイッチ410は、遊技者により打ち出されて第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108に入賞した遊技球がこのスイッチを通過する時にONとなり、これを契機に、特別図柄表示装置102は特別図柄の変動を開始する。
普通図柄作動スイッチ412は、遊技者により打ち出されて普通図柄表示装置作動ゲート(左)105及び普通図柄表示装置作動ゲート(右)106を通過した遊技球が、このスイッチを通過する時にONとなり、これを契機に普通図柄表示装置107は普通図柄の変動を開始する。
大入賞口スイッチ414は、大当たり遊技中に可変入賞球装置109へ入賞した遊技球がこのスイッチを通過する時にONとなり、これを契機に主制御部310は遊技球の入賞を検知する。
その他のスイッチ418としては、第1の始動入賞口104、第2の始動入賞口108、可変入賞球装置109以外の入賞口へ入賞した遊技球がこのスイッチを通過する時にONとなり、これを契機に主制御部310は遊技球の入賞を検知する。
尚、特定領域スイッチ416が実装されている場合には、当該スイッチは、可変入賞球装置109の開放中に特定領域を通過した遊技球がこのスイッチを通過する時にONとなり、これを契機に主制御部310は次のラウンドの権利発生を検知する。特別図柄変動時間短縮スイッチ119が実装されている場合には、当該スイッチを用いて、遊技者は特別図柄表示装置102や演出図柄表示装置103の変動表示を強制的に直ちに止め、又は短縮させて停止させる。
CPU422は主制御部全体の制御を行う。
ROM420は、主制御部310用のプログラムや、遊技機を制御するための各種のパラメータの値を記憶する。
RAM424は、主制御部310に対する入出力データや演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを始めとする各種カウンタ等を一時記憶し、又、各保留球の情報を記憶する保留メモリを有する。RAM424は、特に、時短回数情報を記憶する時短回数情報記憶領域を有する。主制御部310は、時短回数情報記憶領域に記憶された時短回数情報を、時短回数情報コマンドを用いて副制御部340に送信する。
特別図柄表示装置102は、複数の数字や図形等の特別図柄を表示する。普通図柄表示装置107は、複数の数字や図形等の普通図柄を表示する。特別図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)112は、特別図柄の変動予定回数を報知する。普通図柄作動記憶表示灯(保留ランプ)113は、普通図柄の変動予定回数を報知する。
大入賞口ソレノイド446は、可変入賞球装置109の内部の構成部材の一つで、大当たり遊技中に可変入賞球装置109の前面に配置された開閉部材114を主制御部310からの指示に基づいて開放する。
普通電動役物ソレノイド448は、普通図柄表示装置107が当たりの普通図柄を停止表示した場合に、主制御部310からの指示に基づいて普通電動役物108を開放する。
払出制御部450は、主制御部310から払出制御用コマンドを受け、特別図柄始動スイッチ410、大入賞口スイッチ414、その他のスイッチ418等で入賞が検知された場合に、賞球払出装置452に賞球の払い出しを指示する。
外部情報出力部454は、CPU422からの情報を情報表示装置201へ提供する。情報表示装置201は、遊技機の外部情報出力部454を介して遊技機と接続されている。CPU422は、外部情報出力部454を介して、図柄変動の停止、大当たり状態等がわかる信号を情報表示装置201へ出力する。その信号は、例えば、大当たり信号、入賞数信号、スタート信号、時短信号、扉開放信号である。
(副制御部の構成・機能)
図5は、副制御部340の内部構成を示すブロック図である。
副制御部340は、主制御部310と同様に、CPU514、RAM512、ROM510、各種入力ポート516、各種出力ポート518を備える。CPU514は、副制御部全体の制御を行う。ROM510は、副制御部340用のプログラムや、遊技機を制御するための各種のパラメータの値を記憶する。
RAM512は、特に、時短回数情報を記憶する時短回数情報記憶領域を有する。
副制御部340は、主制御部310が送信する副制御用コマンド(変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド、時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド等)を受信する。本実施形態では、特に、時短回数情報コマンドを受信した副制御部340は、時短回数情報コマンドが指定する時短回数をRAM512の時短回数情報記憶領域に記憶する。
副制御部340は、受信した変動パターンコマンドを表示制御部370に送信する。さらに、副制御部340は、変動パターンコマンドと演出図柄指定コマンドとに基づいて液晶表示用コマンドを作成(実際に表示装置に表示する演出図柄を決定すること)し、表示制御部370に送信する。また、副制御部340は、ランプ表示装置520の点滅制御、効果音発生装置522が出力する効果音の発生制御、演出用可動物524の制御等を行う。このように、副制御部340が、液晶表示、ランプ点灯、効果音の生成、演出用可動物の制御等の演出を集中制御することにより、主制御部310の負荷を軽減することができる。
ランプ表示装置520は、遊技に関連するランプ類の表示装置であり、副制御部340の指示で複数のランプを選択的に点灯/消灯させる。効果音発生装置522は、遊技に関連する音響を発生する。演出用可動物524は、モータ等により回転制御される遊技領域等に設けられている演出用のキャラクタフィギャア等である。
副制御部340は、演出切り替えスイッチ120からの入力を受け付ける。遊技者は、演出切り替えスイッチ120を操作することにより、演出図柄表示装置103に好みの演出画面を表示させ、又は、演出用可動物524の動作を制御することができる。このように、遊技者は演出切り替えスイッチ120を操作することにより、遊技機の演出面に参加することができる。
次に、主制御部310又は副制御部340による、時短回数情報コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、オープニング画面コマンド、エンディング画面コマンドの送信処理又は受信処理について説明する。
(主制御部310の処理内容)
図7は、主制御部310によるコマンド送信処理の示すフローチャートである。
主制御部310は、第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108に遊技球が入賞したことを検知すると(S700)、始動入賞保留処理(S702)、図柄変動中かどうかの判定処理(S704)、保留玉の有無の判定処理(S706)を経て、大当たり/外れの抽選処理を行う(S708)。
次いで、主制御部310は、抽選結果が大当たりか外れかの判定処理を行う(S710)。抽選結果が大当たりの場合にはS712の処理に移り、外れの場合にはS714の処理に移る。具体的には、主制御部310は、始動入賞を検出したタイミングで大当たり乱数カウンタから乱数値を引き、その乱数値と所定の大当たり判定値とを比較し、両者が一致した場合、大当たり遊技に向けた処理を開始する。大当たりの場合には、主制御部310は、大当たり用の変動パターンと、大当たり用の演出図柄(停止図柄)を抽選する(S712)。これに対して、外れの場合には、主制御部310は、外れ用の変動パターンと、外れ用の演出図柄を抽選する(S714)。
次いで、主制御部310は、抽選した変動パターンに対応する変動パターンコマンドと、演出図柄に対応する演出図柄指定コマンドとを副制御部340に送信する(S716)。
尚、主制御部310の処理負担を軽減しつつ多彩な演出図柄を提供するため、主制御部310は演出図柄の抽選処理/コマンド送信処理を行わず、副制御部340が演出図柄の決定処理を行ってもよい。つまり、副制御部340は、主制御部310から受信した変動パターンコマンドに基づいて演出図柄を自ら決定してもよい。
次いで、主制御部310は、大当たりの場合には、大当たり遊技の開始を指示するオープニングコマンドを副制御部340に送信する(S718、S720)。そして、所定のラウンド数(例えば、15ラウンド)の大当たり遊技が終了すると、主制御部310は、大当たり遊技の終了を指示するエンディングコマンドを副制御部340に送信する(S722)。
次いで、主制御部310は、時短回数情報コマンドを副制御部340に送信する(S724)。本実施形態では、例えば、時短回数が15回の短い時短遊技と、時短回数が100回の長い時短遊技を提供することとする。主制御部310は、通常の遊技中の大当たりである場合には、時短回数が15回であることを示す時短回数情報コマンドを送信し、短い時短遊技中又は長い時短遊技中の大当たりである場合には、時短回数が100回であることを示す時短回数情報コマンドを送信する。
オープニングコマンド、エンディングコマンド、時短回数情報コマンドは、いずれも1バイトのコマンドIDと1バイトのEVENTからなる。例えば、オープニングコマンドのコマンドIDを「80」Hとし、エンディングコマンドのコマンドIDを「81」Hとし、EVENTを、**(don't care)とする。また、時短回数情報コマンドについては、例えば、コマンドIDを「90」H、EVENTを時短回数に対応した値とする。具体的には、時短回数が15回の場合には、EVENTを「0F」Hとし、時短回数が100回の場合には、EVENTを「64」Hとする。よって、主制御部310は、通常の遊技中の大当たりである場合には「900F」Hの時短回数情報コマンドを副制御部340に送信し、短い時短遊技中又は長い時短遊技中の大当たりである場合には「9064」Hの時短回数情報コマンドを副制御部340に送信する。
(副制御部340の処理内容)
図8、図9、図10は、主制御部310が送信する時短回数情報コマンド(「900F」H又は「9064」H)、オープニングコマンド(「80**」H)、エンディングコマンド(「81**」H)に関わる副制御部340の処理内容を示すフローチャートである。
図8によると、副制御部340は、主制御部310から時短回数情報コマンドを受信すると(S800)、時短回数情報コマンドが指定する時短回数をRAM512の時短回数情報記憶領域に記憶する(S802)。そして、副制御部340は、通常遊技が始まると時短回数情報記憶領域の内容をクリアし、「00」Hとする(S804、S806)。したがって、時短遊技中又は大当たり遊技中には、時短回数情報領域に「0F」H又は「64」Hが記憶され、通常遊技中は「00」Hが記憶される。
図9によると、副制御部340は、主制御部310からオープニングコマンドを受信すると(S900)、時短回数情報領域に記憶されている値を読み込み、当該値に対応するオープニング画面コマンドを表示制御部370に送信する(S902、S904、S906、S908)。例えば、時短回数情報領域に記憶されている値が「00」Hのとき、すなわち、通常遊技中にオープニングコマンドを受信すると、副制御部340は第1のオープニング画面コマンドを表示制御部370に送信する。時短回数情報領域に記憶されている値が「0F」Hのとき、すなわち、短い時短遊技中(時短回数が15回)にオープニングコマンドを受信すると、副制御部340は第2のオープニング画面コマンドを表示制御部370に送信する。時短回数情報領域に記憶されている値が「64」Hのとき、すなわち、長い時短遊技中(時短回数が100回)にオープニングコマンドを受信すると、副制御部340は第3のオープニング画面コマンドを表示制御部370に送信する。ここで、第1、第2、第3のオープニング画面コマンドは、いずれも1バイトのコマンドIDと1バイトのEVENTからなり、コマンドIDは共通で、EVENTは異なる。例えば、第1のオープニング画面コマンドを「A001」Hとし、第2のオープニング画面コマンドを「A002」Hとし、第3のオープニング画面コマンドを「A003」Hとする。第1のオープニング画面コマンドは、大当たりを意味する表示のみを指示するコマンドで、第2のオープニング画面コマンドは、大当たりを意味する表示と、この大当たり遊技の終了後に長い時短遊技をする権利が得られたことを意味する表示を指示するコマンドで、第3のオープニング画面コマンドは、大当たりを意味する表示と、この大当たり遊技の終了後に再び長い時短遊技をする権利が得られたことを意味する表示を指示するコマンドである。
また、副制御部340は、主制御部310からエンディングコマンドを受信した場合も同様な制御を行う。図10によると、副制御部340は、主制御部310からエンディングコマンドを受信すると(S1000)、時短回数情報領域に記憶されている値を読み込み、当該値に対応するエンディング画面コマンドを表示制御部370に送信する(S1002、S1004、S1006、S1008)。例えば、時短回数情報領域に記憶されている値が「00」Hのとき、すなわち、通常遊技中に発生した大当たりによる大当たり遊技の終了時にエンディングコマンドを受信すると、副制御部340は第1のエンディング画面コマンドを表示制御部370に送信する。時短回数情報領域に記憶されている値が「0F」Hのとき、すなわち、短い時短遊技中(時短回数が15回)に発生した大当たりによる大当たり遊技の終了時にエンディングコマンドを受信すると、副制御部340は第2のエンディング画面コマンドを表示制御部370に送信する。時短回数情報領域に記憶されている値が「64」Hのとき、すなわち、長い時短遊技中(時短回数が100回)に発生した大当たりによる大当たり遊技の終了時にエンディングコマンドを受信すると、副制御部340は第3のエンディング画面コマンドを表示制御部370に送信する。ここで、第1、第2、第3のエンディング画面コマンドは、いずれも1バイトのコマンドIDと1バイトのEVENTからなり、コマンドIDは共通で、EVENTは異なる。例えば、第1のエンディング画面コマンドを「B001」Hとし、第2のエンディング画面コマンドを「B002」Hとし、第3のエンディング画面コマンドを「B003」Hとする。第1のエンディング画面コマンドは、短い時短遊技への突入を意味する表示を指示するコマンドであり、第2のエンディング画面コマンドは、長い時短遊技への突入を意味する表示を指示するコマンドであり、第3のエンディング画面コマンドは、長い時短遊技の継続を意味する表示を指示するコマンドである。尚、第3のエンディング画面コマンドは、長い時短遊技が何回継続したかを意味する表示を更に指示してもよい。
(表示制御部の構成・機能)
図6は、表示制御部370の内部構成を示す概略ブロック図である。
表示制御部370は、各種コマンド(変動パターンコマンド、液晶表示用コマンド、オープニング画面コマンド、エンディング画面コマンド)を受信する入力ポート618、CPU620、プログラムROM610、RAM612、画像処理用LSI(VDP)622、キャラクタROM616、ビデオRAM614、出力ポート624を備える。
CPU620は、受信した各種コマンド及びプログラムROM610に記憶された画像処理プログラムにしたがって、画像表示制御を行う。RAM612は、CPU620に対する入出力データや演算処理のためのデータを一時記憶し、ワーク・エリアやバッファ・メモリとして機能する。VDP622は、CPU620からの図柄更新の指示に従って演出図柄表示装置103に表示するためのスプライト/スクロール等の画像データをビデオRAM614に展開し、CPU620からの出力指示に従って出力ポート624を介して演出図柄表示装置103の表示領域内に画像データを出力・表示する。キャラクタROM616は、CPU620からの指示を受けたVDP622がビデオRAM614に展開する、スプライト/スクロール等の画像データを記憶する。ビデオRAM614は、演出図柄表示装置103の表示領域内に出力する画像データを記憶する。演出図柄表示装置103は、LCD、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等であり、ビデオ信号を可視表示する。
表示制御部370は、変動パターンコマンド及び液晶表示用コマンドにしたがって演出図柄表示装置103に表示される演出図柄の変動制御及び停止制御を行う。
また、表示制御部370は、第1、第2又は第3のオープニング画面コマンドと、第1、第2又は第3のエンディング画面コマンドとを受信すると、各コマンドに対応したオープニング画面とエンディング画面とを演出図柄表示装置103に表示するための制御を行う。
図11、図12に、オープニング画面とエンディング画面の一例を示す。図11(a)は、第1のオープニング画面コマンドを受信した場合の画面例であり、(b)は、第2のオープニング画面コマンドを受信した場合の画面例であり、(c)は、第3のオープニング画面コマンドを受信した場合の画面例である。他方、図12(a)は、第1のエンディング画面コマンドを受信した場合の画面例であり、(b)は、第2のエンディング画面コマンドを受信した場合の画面例であり、(c)は、第3のエンディング画面コマンドを受信した場合の画面例である。ここで、ラッキーチャンスとは、短い時短遊技の特典を得たことを意味し、超ラッキーチャンスとは、長い時短遊技の特典を得たことを意味する。
図13は、大当たり遊技中のオープニング画面を表示するときの処理内容を示す模式図であり、図14は、大当たり遊技中のエンディング画面を表示するときの処理内容を示す模式図である。
図13によると、副制御部340は、主制御部310から大当たりのオープニングコマンド(80**H)を受信すると、そのときに自らが保持している遊技状態(通常遊技中、短い時短遊技中、長い時短遊技中)に基づいて各状態に対応した大当たりのオープニング画面コマンドを副制御部370に送信する。これによって、副制御部340は、オープニングコマンドを受信したときの遊技状態が通常遊技中であれば第1のオープニング画面コマンド(A001H)を、短い時短遊技中であれば第2のオープニング画面コマンド(A002H)を、長い時短遊技中であれば第3のオープニング画面コマンド(A003H)を表示制御部370に送信する。また、図14によると、副制御340は、主制御部310から大当たりのエンディングコマンド(81**H)を受信すると、保持している遊技状態(通常遊技中、短い時短遊技中、長い時短遊技中)に基づいて各状態に対応した大当たりのエンディング画面コマンドを副制御部370に送信する。これによって、副制御部340は、保持している遊技状態が通常状態であれば第1のエンディング画面コマンド(B001H)を、短い時短中であれば第2のエンディング画面コマンド(B002H)を、長い時短中であれば第3のエンディング画面コマンド(B003H)を表示制御部370に送信する。
図15は、通常遊技、大当たり遊技、短い時短遊技、長い時短遊技のシーケンスを示す図である。
図15(a)は、通常遊技中に大当たりが発生し、次いで、大当たり遊技、短い時短遊技、通常遊技の順で遊技状態が遷移していく様子を表す。ここで、大当たり遊技中のオープニング画面Aは、図11(a)の画面であり、エンディング画面Aは、図12(a)の画面である。
図15(b)は、短い時短遊技中に大当たりが発生し、次いで、大当たり遊技、長い時短遊技、通常遊技の順で遊技状態が遷移していく様子を表す。ここで、大当たり遊技中のオープニング画面Bは、図11(b)の画面であり、エンディング画面Bは、図12(b)の画面である。
図15(c)は、短い時短遊技中に大当たりが発生し、次いで、大当たり遊技、長い時短遊技と遊技状態が遷移し、さらに、その長い時短遊技中に大当たりが発生したため、次いで、大当たり遊技、長い時短遊技と遊技状態が遷移していく様子を表す。ここで、2回目の大当たり遊技中のオープニング画面Cは、図11(c)の画面であり、エンディング画面Cは、図12(c)の画面である。
尚、上記の例では、時短遊技中に発生した大当たりのオープニング画面とエンディング画面の両画面を、通常遊技中に発生した大当たりのオープニング画面とエンディング画面とは異なる画面にする制御をしているが、オープニング画面とエンディング画面のいずれか一方を異なる画面にする制御であってもよい。
以上説明したように、本実施形態は、短い時短遊技と長い時短遊技を提供する遊技機であって、一方の時短遊技中に発生した大当たりによるオープニング画面とエンディング画面のいずれか又は両方を通常の遊技中又は他方の時短遊技中に発生した大当たりによるオープニング画面とエンディング画面とは異なる画面にする演出制御を行う。
以下、参考までに、主制御部310のCPU422が実行する遊技制御処理の一例を、図面を用いて説明する。
図16のフローチャートが示す処理手順は、主制御部310のCPU422が、ROM420に記憶されている遊技制御プログラムを読み出して実行することにより行われる遊技制御割り込み処理である。この処理においては、周期(例えば4msecと2msec)毎に起動される2種類の割り込み処理(遊技制御系の第1の所定期間毎の割り込み処理(例えば4msec毎の割り込み処理)と、乱数更新及びスイッチチェック等の第2の所定期間毎の割り込み処理(例えば、2msec毎の割り込み処理))が並行して動いている。なお、必要に応じて第3の所定期間毎の割り込み処理や第4の所定期間毎の割り込み処理等を各割り込み処理の周期が重ならないように行うことも可能である。図16において、遊技機が電源の投入をされると、主制御部310はRAM424をクリアしてその初期設定を行い(S1510)、次に、副制御部340に初期コマンド(例えば、RAMクリア処理、初期図柄指定、初期状態等)を送信して(S1512)、画像、ランプ、音声及び遊技等に関わる初期設定の指示を行う。また、電源断が発生したときは電源復帰を行う。
最初に、遊技制御系の第1の所定期間毎の割り込み処理について説明する。
(コマンド出力管理処理(S1514))
主制御部310は、特別遊技管理処理(S1516)で作成されRAM424のコマンド記憶領域上に準備された変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンドを副制御部340へ送信する。まず、送信するコマンドがあるか判断し、送信するコマンドがある場合、副制御部340へコマンドを送信する。出力するコマンドが無い場合、本処理はそのまま終了する。後述するように、コマンド送信が行われる場合、コマンドは、特別遊技管理処理(S1516)における特別図柄の変動開始処理が行われた「第1の所定期間毎の割り込み処理」の次に起動される「第1の所定期間毎の割り込み処理」におけるコマンド出力管理処理(S1514)の中で送信される。したがって、演出図柄の制御に関わるコマンドは、特別図柄の変動が開始させる処理を開始してから所定期間中として1割り込み後(例えば、4msec後)のコマンド出力管理処理によって送信されることになる。
尚、このコマンド出力管理処理を特別遊技管理処理(S1516)の次の処理に移動させる処理手順を採用した場合、演出図柄の制御に関わるコマンドは、特別図柄を変動させる処理を開始してから所定期間中として同一割り込み内のコマンド出力管理処理によって送信されることになる。
変動パターンコマンドと演出図柄指定コマンドとを受信した副制御部340は、表示制御部370に変動パターンコマンドと液晶表示用コマンドを送信する。変動パターンコマンドと液晶用コマンドを受信した表示制御部370は、演出図柄表示装置103の演出図柄を所定の変動時間だけ変動制御し、次に、演出図柄指定コマンドで指定された図柄で停止させる。
ここで、表を用いて、演出図柄指定コマンドと液晶表示用コマンドの内容を説明する。
図17は、主制御部310が副制御部340に送信する演出図柄指定コマンド及び当該コマンドを受信した副制御部340が表示制御部370に送信する液晶表示用コマンドの内容を示す表である。
演出図柄指定コマンド及び液晶表示用コマンドは共に1バイトのコマンドIDと1バイトのEVENTからなる。演出図柄指定コマンドのコマンドIDは「B1」Hであり、EVENTは、「00」〜「02」Hである。他方、液晶表示用コマンドの「コマンドID」部は「B1」Hであり、EVENTは「00」〜「07」Hである。すなわち、主制御部310は、副制御部340に対して演出図柄指定コマンドを送信し、副制御部340は、受信した演出図柄指定コマンド等に基づいて、演出図柄表示装置103に実際に表示する演出図柄を選択・決定し、当該演出図柄に対応する液晶表示用コマンドを表示制御部370に送信する。
また、図16に戻って説明すると、コマンド出力管理処理(S1514)を第1の所定期間毎の割り込み処理の前半部分に置いた理由は、処理の優先度が高い後述の第2の所定期間毎の割り込みが第1の所定期間毎の割り込み処理の後半部分で発生する可能性が高いため、処理時間が通常長いコマンド出力管理処理(S1514)を第1の所定期間毎の割り込み処理の後半部分に置くと、その処理の途中で第2の所定期間毎の割り込みによって割り込まれる可能性が高くなり、コマンド出力管理処理(S1514)が処理の途中で打ち切られるという問題が生じやすくなるからである。したがって、その問題をできるだけ回避するため、コマンド出力管理処理(S1514)を第1の所定期間毎の割り込み処理の前半部分、望ましくは、第1の所定期間毎の割り込み処理の最初の部分に置くことによって、コマンド出力管理処理(S1514)の実行タイミングと第2の所定期間毎の割り込みタイミングとができるだけ重ならないようにしている。
(特別遊技管理処理(S1516))
特別遊技管理処理(S1516)では、図柄変動、役物制御等遊技に関わる制御が行われる。
第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞球又は保留球の保留消化による特別図柄の変動開始時には、RAM424上のリーチ乱数ループカウンタから読み取られるリーチ乱数(リーチの種類(通常リーチ、ロングリーチ等)を決定するための乱数)、図柄乱数ループカウンタから読み取られる図柄乱数(演出図柄指定コマンドを決定するための乱数)、及び第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞球の大当り乱数(特賞か外れかを決定するための乱数)又はその保留球の保留メモリに記憶されている大当り乱数に基づいて、主制御部310は、変動パターンコマンド、演出図柄指定コマンド及び特別図柄(左)と特別図柄(右)の各停止図柄等をRAM424上の各コマンドや各図柄専用の領域(以下、所定エリアという。)に記憶する。演出図柄指定コマンドの体系に関しては、コマンド出力管理処理(S1514)の中で既に説明した。
主制御部310は、大当り動作中には、可変入賞球装置109を所定時間だけ開放することを大入賞口作動ソレノイド446に指示するための、大入賞口開放データ及び大入賞口閉鎖データをRAM424上の所定エリアに記憶する。
主制御部310は、特別図柄表示用出力ポート432を介して、特別図柄(左)と特別図柄(右)を所定の変動時間だけ変動制御し、RAM424上の所定エリアに記憶されている特別図柄(左)と特別図柄(右)の各停止図柄で停止させる。各停止図柄は、2桁からなる7セグメントの特別図柄表示装置102に表示される。
このように、S1516において、主制御部310は、特別図柄指定コマンドを他の制御部に送信することにより特別図柄を制御するのではなく、特別図柄表示用出力ポート432を介して特別図柄表示装置102側に表示駆動信号を送信し、特別図柄を直接制御する。
主制御部310は、特別図柄を直接制御して変動をさせる処理を開始(例えば、特別遊技管理処理(S1516)に係わる制御として、特別図柄変動タイマを設定することや、特別図柄表示装置102側に表示駆動信号の送信を開始すること等)した後(例えば、4msec後)に、次に発生する割り込み処理のコマンド出力管理処理(S1514)において、副制御部340に対して変動パターンコマンドと、当該特別図柄に対応する演出図柄を示す演出図柄指定コマンドとを送信する。ここで、変動パターンコマンドで指定される演出図柄変動時間と、特別図柄変動タイマに設定された変動時間とは同一の値に設定されているため、特別図柄と演出図柄の変動開始/変動停止のタイミングは、所定時間(例えば、4msec)、すなわち、遊技制御系の割り込み周期分の時間差で同期がとられている。すなわち、副制御部340の処理速度にもよるが、図18に示すように、演出図柄が停止状態から変動状態に移るタイミング(変動開始タイミング)は、特別図柄(左特別図柄及び右特別図柄)が停止状態から変動状態に移るタイミングより遅れる(例えば、4msec後)。同様に、演出図柄が変動状態から停止状態に移るタイミング(停止タイミング)は、特別図柄が変動状態から停止状態に移るタイミングより遅れる(例えば、4msec後)。
このように、演出図柄は、特別図柄の変動開始及び特別図柄の図柄確定した後に変動及び図柄確定する。
(普通遊技管理処理(S1518))
普通図柄表示装置作動ゲート(左)105(又は、普通図柄表示装置作動ゲート(右)106)の球の通過による普通図柄の変動開始時には、RAM424上の当り乱数に基づいて、主制御部310は普通図柄の停止図柄データ等を準備する。この処理は、主制御部310が普通遊技管理処理を行う中で、普通図柄変動開始時と判断された場合に行われる。
(外部情報処理(S1520))
主制御部310からの遊技状態の情報を、外部情報出力部454を介して遊技機外部に伝えるために、主制御部310は外部情報処理を行うことにより情報を外部に伝える。
(ソレノイド制御処理(S1521))
主制御部310は、RAM424上の所定エリアに記憶した大入賞口開放データと大入賞口閉鎖データに基づいて、可変入賞球装置109を開放や閉鎖することを、大入賞口ソレノイド446に指示する。また、主制御部310は、第2の始動入賞口108を開放や閉鎖することも普通電動役物ソレノイド448に指示する。
(その他乱数更新処理(S1522))
主制御部310は、第1の所定期間の割り込み処理の残余時間中のS1522において、大当たり乱数及び大当たり特別図柄乱数以外の乱数(リーチ乱数、外れ図柄乱数等)を更新する。
次に、第2の所定期間毎の割り込み処理について説明する。
(当たり抽選乱数更新処理(S1530))
主制御部310は、例えば、周期2msec毎にRAM424上の大当り乱数ループカウンタをインクリメント(+1)することにより、特賞用の大当り乱数、大当たり特別図柄乱数を更新する。同時に、主制御部310は、RAM424上の小当り乱数ループカウンタをインクリメント(+1)することにより、普通図柄用の小当り乱数を更新する。尚、本実施形態において、ループカウンタとは、0〜所定の最大値までの値をサイクリックに更新するカウンタを意味する。
(入力処理(S1532))
主制御部310は、第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞球を特別図柄始動スイッチ410によって検知すると、大当り乱数ループカウンタから大当り乱数を読み取ってRAM424上に記憶する。また、特別図柄変動中に第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108に球が入賞したことを特別図柄始動スイッチ410によって検知すると、主制御部310は大当り乱数ループカウンタから大当り乱数、大当たり特別図柄乱数を読み取り、RAM424上の保留球の保留メモリに記憶する(球の保留)。特別図柄変動中にこのステップが繰り返し実行される毎に、RAM424上の保留球の保留メモリ上に連続的に各大当り乱数の値が複数保留球分記憶される。
また、主制御部310は、普通図柄表示装置作動ゲート(左)105(又は、普通図柄表示装置作動ゲート(右)106)の球の通過を検知すると、当り乱数ループカウンタから当り乱数を読み取ってRAM424上に記憶する。
さらに、主制御部310は、特別図柄始動スイッチ410による第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞検知、大入賞口スイッチ414による大当り動作時の可変入賞球装置109への入賞検知、その他スイッチ418による第1の始動入賞口104、第2の始動入賞口108、可変入賞球装置109以外のその他の入賞口への入賞検知の結果を、RAM424上に記憶する。特に可変入賞球装置109への入賞検知の際には、主制御部310はまた、RAM424上の大入賞カウンタをインクリメント(+1)する。なお、大入賞カウンタは、大当たり中以外(通常状態時等)はカウントされないように制御されている。
尚、主制御部310は、特定領域スイッチ416が実装されている場合には、それによる特定領域を通過した遊技球の検知の際に、RAM424上のVフラグを立てる。さらに、主制御部310は、特別図柄変動時間短縮スイッチ119が実装されている場合には、それによるスイッチONを検知すると、特別図柄変動時間短縮スイッチフラグを立てる。
(賞球払出管理処理(S1534))
入力処理(S1532)でRAM424上に記憶した、特別図柄始動スイッチ410による第1の始動入賞口104又は第2の始動入賞口108への入賞検知、大入賞口スイッチ414による大当り動作時の可変入賞球装置109への入賞検知、その他スイッチ418による第1の始動入賞口104、第2の始動入賞口108、可変入賞球装置109以外のその他の入賞口への入賞検知の各結果に対して、主制御部310は各々の予め設定された賞球数に対応した賞球の払い出し数をRAM424上に記憶する。
主制御部310は、RAM424上に記憶した賞球の払い出し数に基づいて、賞球払出装置452へ賞球の払い出しをコマンド出力により指示する。