JP2013143701A - 光システム、光回線装置、及び、光ネットワーク装置 - Google Patents

光システム、光回線装置、及び、光ネットワーク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】PONシステムの障害時において、伝送速度を低下させることによって消費電力を低減させる。
【解決手段】光回線装置は、光回線装置と光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す伝送速度情報を有し、光回線装置又は光ネットワーク装置に電力が正常に供給されないことを示す異常情報を取得した場合、伝送速度情報に基づいて、光回線装置が光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための第1の下りクロック速度と、光ネットワーク装置から上り信号を受信するための第1の上りクロック速度とを決定し、光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための光回線装置における下りクロック速度を第1の下りクロック速度に変更する第1のタイミングと、光ネットワーク装置からの上り信号を受信するための光回線装置における上りクロック速度を第1の上りクロック速度に変更する第2のタイミングと、を決定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、光システムに関し、特に、省電力機能を備えた光システムに関する。
通信網の高速化及び広帯域化が求められる中、これらの要求に対応するため、光ネットワークの導入が図られている。光ネットワークは一つの局側光伝送路終端装置(Optical Line Terminal:以下、OLTと称する)と、一つの宅内光伝送路終端装置(Optical Network Unit:以下、ONUと称する)とが光ファイバを介してポイントツーポイントによって通信するネットワークである。
また、受動網光システム(Passive Optical Network:以下、PONと称する)は、一つのOLTが、光ファイバ及び光ファイバを分岐する光スプリッタを介して複数のONUとスター型のポイントツーマルチポイントによって通信するネットワークである。
PONの代表的な規格として、IEEE802.3において標準化されたEPON(Ethernet(登録商標、以下同じ)PON)、ITU−T G.984において標準化されたGPON(Gigabit Capable PON)がある。ONUからOLTに向かって送信される上りフレームと、OLTからONUに向かって送信される下りフレームとは、PONにおいて、波長分割多重(Wave Division Multiplexing:以下、WDMと称する)によって多重される。
OLTは、下りフレームを送信することによって、OLTと光ファイバによって接続されたすべてのONUに同じデータを送信する。ONUは、下りフレームを受信した場合、下りフレームのプリアンプル部に含まれる宛先情報を参照し、そして、自分宛の下りフレーム以外を破棄する。さらに、ONUは、自分宛の下りフレームに含まれるデータのみを、ユーザ側へ転送する。
一方で、ONUは、OLTからの転送許可によって指定された時間にデータを出力する時分割多重(Time Division Multiplexing:以下、TDMと称する)を用いて上りフレームを多重する。そして、多重された上りフレームをOLTに送信する。
また、PONには、通信速度が64kbit/秒のような低速の信号を送受信するシステム、固定長のATMセルを最大約600Mbit/秒によって送受信するBPON(Broadband PON)、Ethernetの可変長パケットを最大約1Gbit/秒によって送受信するEPON、又は、2.4Gbit/秒程度の信号を送受信するGPONの導入が進められている。さらに、今後は10Gbit/秒から40Gbit/秒の信号を送受信できる高速PONの実現が求められている。
このようなPONの通信速度の向上に伴い、伝送路上の中継装置の消費電力も増大傾向にある。ONUは、加入者宅に設置されることからネットワーク上に多数設置される。一方、ONUは、OLT及び上位スイッチ群と比較して、利用できる帯域を必要とする時間が短い。従って、ONUは、非通信時において無駄な電力を使用している状態で、放置されている場合が多い。
このような状態に対応するため、TE(Terminal Equipment:以下TEと称する)がONUにLANケーブルを介して接続されていない場合に、ONU内部の機能ブロックを低消費電力モードに設定することによって、ONUにおける消費電力を削減する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ONUからOLTへスリープ要求を出し、それに対しOLTが許可を出す手続きを行うことによって、ONUをスリープ状態に設定する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−113193号公報 特開2009−260970号公報
広域災害又は電力供給機能の故障等によって停電又は節電が迫られる場合、光アクセス伝送設備を稼働させるための電力供給が不足し、設備の稼働を維持することができない。そして、真に必要不可欠な最小限の通信機能を提供することができない状況が発生する。
通信ネットワークは円滑な市民生活を支えるライフラインであり、前述のような異常時に一部の機能が低下することはやむを得ないとしても、制限された電力を有効利用して緊急の通信要求を満たすことは非常に重要である。特に、通信ネットワーク全体の中で光アクセス設備の消費する電力の割合は大きく、光アクセス設備を最小限の電力消費によって稼働させる意義は大きい。
一方で、前述した通り、通信の高速大容量化が進む中、伝送路上の中継装置の消費電力は増大傾向にあることから、停電等の異常時において最小限の通信機能を提供するために、伝送速度を低下させて消費電力を低減させることが必要である。
しかし、従来のPONシステムはあらかじめ設計された固定のクロック周波数によって動作するように設計されており、電力供給状況に応じて伝送速度(又は、伝送クロック速度)を低下させることは、前述の特許文献1及び特許文献2に記載されていない。また、伝送速度の切り替えの際に、ユーザ信号が欠落して再送信に時間を要する状況は避ける必要がある。
本発明はこれらの問題点を鑑みて、電力が供給されない障害時においても、伝送速度を低下させることで消費電力を低減させ、最小限の通信機能を提供するPONシステムの具体的な実装手段を提供することを目的とする。また、伝送速度の切り替えの際にもユーザ信号の欠落を低減できるPONシステムの提供を目的とする。
本発明の代表的な一形態によると、信号を送信する光回線装置と、前記光回線装置から信号を受信する光ネットワーク装置とを備える光システムであって、前記光回線装置は、前記光回線装置と前記光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す伝送速度情報と、前記光回線装置又は前記光ネットワーク装置に電力が正常に供給されないことを示す異常情報を取得する電力監視部と、前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記伝送速度情報に基づいて、前記光回線装置が前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための第1の下りクロック速度と、前記光ネットワーク装置から上り信号を受信するための第1の上りクロック速度とを決定する第1の速度制御部と、前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための前記光回線装置における下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更する第1のタイミングと、前記光ネットワーク装置からの上り信号を受信するための前記光回線装置における上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更する第2のタイミングと、を決定する帯域制御部と、を有する。
本発明の一実施形態によると、電力の供給が低減した場合に、最小限の通信機能を提供できる。
本発明の第1の実施形態のPONシステムを含むネットワークを示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のOLTに備わる処理部を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のONUに備わる処理部を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のOLTによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の伝送速度管理テーブルを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態のタイムスタンプ管理テーブルを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態のクロック変更通知のフォーマットを示す説明図である。 本発明の第1の実施形態のONUによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の伝送クロック速度の同期処理を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施形態のOLTによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態のタイムスタンプ管理テーブルを示す説明図である。 本発明の第2の実施形態のONUによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の伝送クロック速度を変更する処理を示すシーケンス図である。 本発明の第3の実施形態のOLTによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態のタイムスタンプ管理テーブルを示す説明図である。 本発明の第3の実施形態のONUによる伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態の伝送クロック速度の同期処理を示すシーケンス図である。
以下に本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態のPONシステムを含むネットワークを示すブロック図である。
本実施形態のPONシステムは、上位網1、OLT2、光スプリッタ3、複数のONU、及び、複数の端末装置を備える。
図1に示すONUは、ONU4及びONU5の2台のみであるが、複数のONUが光スプリッタ3を経由してOLT2と接続されてもよい。また、図1に示す端末装置は、端末装置6及び端末装置7の2台のみであるが、複数の端末装置が各ONUに接続されてもよい。
OLT2は、EMS(Element Management System)8を介して、送電網管理システム11に接続される。また、OLT2は、バッテリー12に接続され、ONU4は、バッテリー13に接続され、ONU5は、バッテリー14に接続される。送電網管理システム11、バッテリー12、バッテリー13、及び、バッテリー14は、送電網10に接続される。
OLT2は、端末装置6からONU4及び光スプリッタ3を介して、上位網1に格納されるデータを要求する信号を受信した場合、要求されたデータを上位網1から受信し、光スプリッタ3及びONU4を介して端末装置6に送信する。また、OLT2は、端末装置7からONU5及び光スプリッタ3を介して、上位網1に格納されるデータを要求する信号を受信した場合、要求されたデータを上位網1から受信し、光スプリッタ3及びONU5を介して端末装置7に送信する。
OLT2は、ONU4及びONU5と、WDMによって多重された光信号を用いて通信する。そのため、OLT2と、ONU4及びONU5との間の上り方向の通信と下り方向の通信とが衝突することはない。
一方で、複数のONUは、同じ波長によって信号をOLT2に送信する。このため、TDMによる光信号の送信が同じ時間に重ならないように、OLT2が各ONUの光信号の送信時間をコントロールする。
送電網10は、バッテリー12、バッテリー13及びバッテリー14を介してOLT2、ONU4及びONU5に電力を供給する。送電網管理システム11は、ユーザの指示に従って、送電網10から各バッテリーへの電力の供給を停止したり、電力の供給量を減少させたりするシステムである。
バッテリー12、バッテリー13及びバッテリー14は、送電網10からOLT2、ONU4及びONU5へ供給される電力が減少又は停止した場合、OLT2、ONU4及びONU5に電力を供給するバックアップ電源装置である。また、バッテリー12、バッテリー13及びバッテリー14は、送電網10から供給される電力の状況と、各バッテリーの容量とを監視し、電源断通知を、OLT2、ONU4、又は、ONU5に通知する。
バッテリー12、バッテリー13及びバッテリー14のバッテリーは、自らが接続されるOLT2、ONU4、又はONU5に供給する電力が減少又は停止する場合、電源断通知を自らが接続されるOLT2、ONU4、又はONU5に送信する。ONU4及びONU5は、電源断通知を受信した場合、OLT2に電源断通知を転送する。
EMS8は、OLT2、ONU4及びONU5を遠隔管理するためのシステムであり、停電要求又は節電要求の有無、及び、計画停電の予定時刻などを示す電源に関する情報を取得する。そして、取得された電源に関する情報が、供給する電力の減少又は停止を示す場合、電源断通知をOLT2に送信する。
図2は、本発明の第1の実施形態のOLT2に備わる処理部を示すブロック図である。
OLT2は、信号送受信部201、電気光変換部202、媒体アクセス制御部203、制御部204、及び、電源回路211を備える。また、OLT2は、図示しない時刻計数回路を備える。
信号送受信部201は、上位網1に備わる中継装置と通信することによって、上位網1からデータを取得するための処理部である。電気光変換部202は、ONU4及びONU5と光信号によって通信するため、電気信号を光信号に変換するための処理部である。
媒体アクセス制御部203は、ONU4及びONU5が運用中であるか、又は、スリープ期間中であるかに従って、OLT2からONU4及びONU5へ送信するデータを制御するための処理部である。また、本実施形態の媒体アクセス制御部203は、OLT2が備える時刻計数回路を参照することによって、OLT2及びONU4間の信号の往復遅延時間、並びに、OLT2及びONU5間の信号の往復遅延時間を測定する。
電源回路211は、OLT2の各処理部に電力を供給する回路である。電源回路211は、バッテリー12と接続される。
制御部204は、OLT2の後述する伝送クロック速度を変更する処理を行うための処理部である。制御部204は、伝送速度通知部205、伝送速度制御部206、伝送速度管理テーブル207、帯域制御部208、タイムスタンプ管理テーブル210、及び、電力監視部209を有する。
また、制御部204は、制御部204が有する各処理部からの出力を、媒体アクセス制御部203、信号送受信部201、電源回路211、及び、EMS8に送信したり、媒体アクセス制御部203、信号送受信部201、電源回路211、及び、EMS8から送信されたデータを、制御部204が有する各処理部に入力したりする。さらに、制御部204は、制御部204が有する各処理部の出力を、次の処理を行う別の処理部に入力したり、制御部204が有する各テーブルの情報を各処理部に入力したりする。
伝送速度通知部205は、OLT2と、ONU4又はONU5との伝送クロック速度を同期するために、ONU4又はONU5に送信するメッセージを生成する処理部である。また、ONU4又はONU5から送信されたメッセージを受信するための処理部である。
伝送速度制御部206は、OLT2と、ONU4又はONU5との間の伝送クロック速度を、伝送速度管理テーブル207に基づいて決定する処理部である。
伝送速度管理テーブル207は、OLT2及びONUが送電網10から正常に電力供給される場合の伝送速度、及び、OLT2及びONUに送電網10から供給される電力が減少又は停止した場合の伝送速度を含むテーブルである。なお、以降において、OLT2及びONUが送電網10から正常に電力供給される場合を通常時と記載し、OLT2及びONUに送電網10から供給される電力が減少又は停止した場合を異常時と記載する。
帯域制御部208は、OLT2と、ONU4又はONU5との伝送クロック速度を変更するタイミングを、タイムスタンプ管理テーブル210に基づいて決定する処理部である。
タイムスタンプ管理テーブル210は、ONU4及びONU5が上りフレームを送信する帯域、及び、ONU4及びONU5が伝送クロック速度を変更するタイミングを示すテーブルである。なお、本実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210は、ONU4及びONU5が上りフレームを送信する帯域を、開始時刻から終了時刻までの時間帯域によって示す。
電力監視部209は、電源回路211を介してバッテリー12から電源断通知を受信する。また、電力監視部209は、EMS8から電源断通知を受信する。また、電力監視部209は、ONU4又はONU5から送信された電源断通知を、媒体アクセス制御部203を介して受信する。
電力監視部209は、バッテリー12、EMS8、ONU4又はONU5から電源断通知を受信した場合、伝送クロック速度を変更する処理を開始すると判定する。
電気光変換部202がONU4又はONU5から送信された上りフレームを受信した場合、媒体アクセス制御部203は、上りフレームに含まれるMACアドレスと、上りフレームのプリアンプル部に付与されている送信元のONUを示す情報とを、経路情報として関連付けて蓄積する。
そして、媒体アクセス制御部203は、電気光変換部202によって受信された上りフレームを、信号送受信部201に送信する。信号送受信部201は、媒体アクセス制御部203から受信した上りフレームを、上位網1へ送信する。
信号送受信部201が上位網1から送信された下りフレームを受信した場合、媒体アクセス制御部203は、下りフレームのMACアドレスを参照し、蓄積されていた経路情報から宛先となるONUを示す情報を、下りフレームのプリアンブル部に付与する。
そして、媒体アクセス制御部203は、宛先を示す情報を付与された下りフレームを電気光変換部202に送信する。電気光変換部202は、媒体アクセス制御部203から受信した下りフレームを、光スプリッタ3を介してONU4及びONU5に送信する。
このように、媒体アクセス制御部203は、ONU4及びONU5を示す情報を保持し、下りフレームを宛先のONUが受信できるように下りフレームに情報を付加するスイッチング機能を有する。
図2に示すOLT2の各処理部は、少なくとも一つのプロセッサと少なくとも一つのメモリを備える複数の集積回路によって実装されてもよい。また、OLT2が備えるプロセッサが、各処理部の機能に対応するプログラムを実行することによって、図2に示す各処理部の機能を実装してもよい。
例えば、OLT2は、伝送速度通知部205の機能を実装するために、伝送速度通知プログラムを、自らが備えるプロセッサによって実行してもよい。
また、図2に示すOLT2の各処理部は、一つの処理部に統合されてもよいし、各処理部の処理に従って複数の処理部に分割されてもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態のONU4に備わる処理部を示すブロック図である。
図3は、ONU4の処理部を示すが、ONU4以外のONU(ONU5を含む)も、図3に示すONU4の各処理部と同じ処理部を備える。
ONU4は、電気側送受信部301、電気光変換部302、媒体アクセス制御部303、制御部304、及び、電源回路310を備える。ONU4は、図示しない時刻係数回路を備える。
電気側送受信部301は、ONU4が端末装置6と電気信号によって通信するための処理部である。電気光変換部302は、ONU4がOLT2と光信号によって通信するための処理部である。
媒体アクセス制御部303は、ONU4が運用中であるか、又は、スリープ期間中であるかに従って、データ通信を制御するための処理部である。また、本実施形態の媒体アクセス制御部303は、ONU4が備える時刻計数回路を、OLT2が備える時刻計数回路に同期させる。
電源回路310は、ONU4の各処理部に電力を供給する回路である。電源回路311は、バッテリー13と接続される。
制御部304は、ONU4において後述する伝送クロック速度を変更する処理を行う処理部である。制御部304は、伝送速度通知受信部306、伝送速度制御部307、タイムスタンプ管理テーブル308、及び、電力監視部309を有する。
また、制御部304は、制御部304が有する各処理部からの出力を、媒体アクセス制御部303、電気側送受信部301、及び、電源回路310に送信したり、媒体アクセス制御部303、電気側送受信部301、及び、電源回路310から送信されたデータを、制御部304が有する各処理部に入力したりする。さらに、制御部304は、制御部304が有する各処理部の出力を、次の処理を行う別の処理部に入力したり、制御部304が有する各テーブルの情報を各処理部に入力したりする。
伝送速度通知受信部306は、OLT2とONU4との伝送クロック速度を同期するために、OLT2から送信されるメッセージを受信する処理部であり、OLT2へ送信するメッセージを生成する処理部である。
伝送速度制御部307は、タイムスタンプ管理テーブル308に基づいて、媒体アクセス制御部303が上りフレームを送信する伝送クロック速度を、OLT2から指示されたタイミングによって変更する処理部である。また、タイムスタンプ管理テーブル308に基づいて、媒体アクセス制御部303が下りフレームを受信する伝送クロック速度を、OLT2から指示されたタイミングによって変更する処理部である。
タイムスタンプ管理テーブル308は、OLT2から指示されたタイミングを保持するテーブルである。
電力監視部309は、電源回路310を介してバッテリー13から電源断通知を受信する。そして、受信した電源断通知を、媒体アクセス制御部303を介してOLT2へ送信する。
図3に示すONU4の各処理部は、少なくとも一つのプロセッサと少なくとも一つのメモリを備える複数の集積回路によって実装されてもよい。また、ONU4が備えるプロセッサが、各処理部の機能に対応するプログラムを実行することによって、図3に示す各処理部の機能を実装してもよい。
例えば、ONU4は、伝送速度通知受信部306の機能を実装するために、伝送速度通知受信プログラムを、自らが備えるプロセッサによって実行してもよい。
また、図3に示すONU4の各処理部は、一つの処理部に統合されてもよいし、各処理部の処理に従って複数の処理部に分割されてもよい。
図4は、本発明の第1の実施形態のOLT2による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
図4は、OLT2が、OLT2に接続されるONU4と、伝送クロック速度を同期する処理を示す。ただし、図4に示す処理は、OLT2とすべてのONUとによって行われてもよい。
図4に示すステップ402〜ステップ405は、OLT2及びONU4が通常の電力を供給されている際に、定期的に、又は、ユーザ等により指定されたタイミングに、実行される。
OLT2の媒体アクセス制御部203は、IEEE802.3標準64章に規定される通り、ONU4へディスカバリー指示を送信する(402)。媒体アクセス制御部203は、ステップ402においてONU4をディスカバリーした場合、ONU4からレジスタ要求メッセージを受信することによって、OLT2とONU4との間の往復遅延時間を測定する(403)。
また、ステップ403において、媒体アクセス制御部203は、レジスタメッセージをONU4に送信することによって、OLT2とONU4との時刻を同期する。すなわち、ONU4は、レジスタメッセージをOLT2から受信することによって、OLT2が下りフレームを送信した時刻を、OLT2から送信された下りフレームを受信した時刻として自らが備える時刻計数回路に保持する。
このため、本実施形態において、OLT2とONU4との時刻の同期によって、OLT2が下りフレームを送信した時刻と、その下りフレームをONU4が受信した時刻とは、OLT2及びONU4において同時刻となる。一方、OLT2が上りフレームを受信した時刻は、ONU4が上りフレームを送信した時刻より、OLT2とONU4との間を信号が往復する時間(往復遅延時間)分だけ後になる。
なお、本実施形態のPONシステムは、IEEE802.3標準64章に規定されたEPONと同じく、OLT2とONU4とがタイムスタンプを相互に送受信することによって、OLT2とONU4との間の時刻を同期する。タイムスタンプは、OLT2及びONU4に備わる時刻計数回路によって算出されるカウンタ値であり、タイムスタンプの値が時刻を示す。
また、ステップ403において、OLT2の媒体アクセス制御部203は、GateメッセージをONU4に送信する。Gateメッセージには、ONU4が上りフレームを送信するためにONU4に割り当てられる時刻(時間帯域)を示す情報、すなわち、タイムスタンプ管理テーブル210に格納される値が含まれる。
また、媒体アクセス制御部203は、ONU4から送信される上りフレームを受信するためにあらかじめ割り当てられた時刻から、ステップ403において測定された往復遅延時間を減算することによって、上りフレームを送信するためにONU4に割り当てられる時刻を算出する。
OLT2の媒体アクセス制御部203は、ステップ403において測定されたONU4の往復遅延時間を、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2102に格納する(404)。ステップ404の後、OLT2とONU4との間で、ユーザが要求したデータが送受信される(405)。
バッテリー12、EMS8又はONU4から電源断通知を受信した場合、OLT2の電力監視部209は、伝送クロック速度の変更処理を開始すると判定する(406)。
ステップ406の後、伝送速度制御部206は、伝送速度管理テーブル207から、ONU4の異常時の伝送速度を読み出す(407)。なお、伝送速度管理テーブル207に複数のONUの伝送速度が格納されている場合、伝送速度制御部206はステップ407において、すべてのONUの伝送速度を読み出す。
そして、伝送速度制御部206は、ステップ407において読み出されたONU4の伝送速度、又は、ステップ407において読み出されたすべてのONUの伝送速度の総和に基づいて、異常時の伝送クロック速度を決定する(408)。
図5は、本発明の第1の実施形態の伝送速度管理テーブル207を示す説明図である。
伝送速度管理テーブル207は、OLT2に接続されるONU(ONU4を含む)の通常時の伝送速度と、異常時の伝送速度とを含む。伝送速度管理テーブル207が含む各値は、管理者又はユーザ等によってあらかじめ格納される。伝送速度管理テーブル207は、領域2071、領域2072及び領域2073を含む。
領域2071は、各ONUを一意に識別するための識別子を含む。領域2071に格納される識別子は、LLID(Logical Link ID)であってもよい。
領域2072は、通常時の伝送速度の上限値を含む。領域2073は、異常時の伝送速度の上限値を含む。OLT2及び各ONUは、領域2072及び領域2073によって示される帯域を、通常時及び異常時の各状態において、最低限保証する必要がある。
図5に示す伝送速度管理テーブル207は、5台のONUの伝送速度を示す。また、図5に示す伝送速度管理テーブル207は、すべてのONUに関する停電時における伝送速度の総和が4Mbit/秒である場合に、各ONUに割り当てられる伝送速度を示す。
なお、伝送速度管理テーブル207は、少なくとも一台のONUの伝送速度を示せばよい。
また、前述の伝送速度制御部206は、下りフレームを送信するための異常時の伝送クロック速度(下り伝送クロック速度)と、上りフレームを送信するための異常時の伝送クロック速度(上り伝送クロック速度)とを、同じ値に定めた。しかし、本実施形態の伝送速度制御部206は、ステップ408において、下り伝送クロック速度と、上り伝送クロック速度とを、各々異なる値に定めてもよい。
異常時の下り伝送クロック速度と、異常時の上り伝送クロック速度とが、各々異なる値に定められる場合、伝送速度管理テーブル207は、通常時及び異常時の上りフレームの伝送速度と、通常時及び異常時の下りフレームの伝送速度とを含んでもよい。
ステップ408において用いられる本実施形態の方法は、伝送クロック速度としてあらかじめ定められた複数の値のうち、前述のONU4の伝送速度又は伝送速度の総和を実現可能であり、かつ、最も低い値の伝送クロック速度の値を、伝送速度制御部206が選択する方法である。伝送クロック速度として定められた複数の値は、本実施形態において、10Gbit/秒、1Gbit/秒、100Mbit/秒、及び、10Mbit/秒の四つである。そして、伝送速度制御部206は、選択された伝送クロック速度を、異常時の伝送クロック速度と決定する。
図5に示す伝送速度の例の場合、障害時の伝送速度の総和が4Mbit/秒であり、4Mbit/秒の伝送速度を実現可能であり、かつ、最も低い値の伝送クロック速度は、10Mbit/秒である。このため、伝送速度制御部206は、10Mbit/秒を異常時の伝送クロック速度として決定する。
伝送速度制御部206は、決定された異常時の伝送クロック速度によって、下りフレームの送信又は上りフレームの受信を行うよう、媒体アクセス制御部203を設定する。以下において、媒体アクセス制御部203において、下りフレームを送信するための伝送クロック速度を異常時の伝送クロック速度に変更する処理を、OLT2における下りクロック変更処理と記載し、上りフレームを受信するための伝送クロック速度を異常時の伝送クロック速度に変更する処理を、OLT2における上りクロック変更処理と記載する。
また、ONUが上りフレームを送信するための伝送クロック速度を異常時の伝送クロック速度にONUにおいて変更する処理を、ONUにおける上りクロック変更処理と記載する。また、ONUが下りフレームを受信するための伝送クロック速度を異常時の伝送クロック速度にONUにおいて変更する処理を、ONUにおける下りクロック変更処理と記載する。
一般にCMOS論理回路は、クロック周波数に比例した電力を消費することが知られている。このため、CMOS論理回路を用いた媒体アクセス制御部203又は媒体アクセス制御部303の伝送クロック速度を、例えば、10Gbit/秒から10Mbit/秒へ低下させることによって、1000分の1程度の消費電力の低減が期待される。
ステップ408の後、帯域制御部208は、ONU4の伝送クロック速度の変更タイミングを決定する。そして、決定された変更タイミングを、タイムスタンプ管理テーブル210に格納する(409)。
図6は、本発明の第1の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210を示す説明図である。
図6に示すタイムスタンプ管理テーブル210は、含まれる値を10進数によって示す。すなわち、図6に示すタイミングは、基準となる所定の時刻からの相対時刻によって示される。タイムスタンプ管理テーブル210は、領域2101〜領域2106を含む。
領域2101は、各ONUを一意に識別するための識別子を含む。領域2101に格納される識別子は、LLIDであってもよい。タイムスタンプ管理テーブル210は、少なくとも一つのONU又はLLIDに関する行を含む。
領域2102は、OLT2から信号が送信されてから各ONUが信号を受信するまでの時間と、各ONUから信号が送信されてからOLT2が信号を受信するまでの時間との合計値(往復遅延時間)を示す。領域2102には、前述のステップ403において値が格納される。
領域2103は、各ONUから送信された上りフレームをOLT2が受信するためのOLT2に割り当てられた時刻(時間帯域)を示す。本実施形態において、領域2103には、あらかじめ値が格納される。
領域2104は、各ONUが上りフレームを送信するために各ONUに割り当てられた時刻(時間帯域)を示す。そして、領域2104が示す時刻は、各ONUから上りフレームを送信する時刻である。このため、領域2104の値は、領域2103の値から領域2102の値を減算した値に相当する。
領域2105は、OLT2における下りクロック変更処理を行う時刻、及び、ONUにおける下りクロック変更処理を行う時刻を示す。領域2106は、ONUにおける上りクロック変更処理を行う時刻を示す。
本実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210は、OLT2及びONUにおける時刻を、OLT2及びONUにおいて用いられるタイムスタンプによって示す。また、以下の説明において、OLT2及びONUにおけるタイムスタンプを、すべて10進数によって表記する。
本実施形態におけるタイムスタンプが、例えば、1タイムスタンプあたり16ナノ秒に相当する場合、時間幅0020は320ナノ秒である。このとき、図6の行2107の領域2105に示す下りクロック変更処理の開始時刻(タイムスタンプ0010)と終了時刻(タイムスタンプ0030)とは、現在用いられている一般的な受信器が、伝送クロック速度を変更するために必要な時間(LENGTH:時間幅0020)を含む。
帯域制御部208は、ステップ409において、まず、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。
ここで、第1の実施形態における帯域制御部208は、上りフレームを受信するために割り当てられた時間帯域の開始時刻に、OLT2における上りクロック変更処理が終了するように、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。
例えば、帯域制御部208は、図6に示す行2107の領域2103が示す時間帯域の開始時刻(タイムスタンプ0510)を、OLT2における上りクロック変更処理の終了時刻(タイムスタンプ0510)に定める。そして、定められたOLT2における上りクロック変更処理の終了時刻から、あらかじめ保持していた伝送クロック速度を変更するための時間(LENGTH)を減算した結果を、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻(0490)と定める。
なお、帯域制御部208は、伝送クロック速度を変更するための時間(LENGTH)をあらかじめ保持する。OLT2及びONUは、時間LENGTHが示す時間内において、OLT2及びONUにおける上りクロック変更処理が可能であり、OLT2及びONUにおける下りクロック変更処理が可能である。
また、帯域制御部208は、上りクロック変更処理に必要な時間(上りLENGTH)、及び、下りクロック変更処理に必要な時間(下りLENGTH)を、あらかじめ保持してもよい。OLT2及びONUは、上りLENGTHが示す時間内において、上りクロック変更処理が可能であり、下りLENGTHが示す時間内において、下りクロック変更処理が可能である。
さらに、帯域制御部208は、ステップ409において、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。そして、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を、タイムスタンプ管理テーブル210のONU4に対応する行の領域2106に格納する。
ここで、第1の実施形態における帯域制御部208は、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻から往復遅延時間(領域2102に相当)を減算することによって算出する。
例えば、帯域制御部208は、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻(タイムスタンプ0490)及び終了時刻(タイムスタンプ0510)から、往復遅延時間(時間幅100)を減算することによって、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻(タイムスタンプ0390)及び終了時刻(タイムスタンプ0410)を算出する。
なお、仮に、ONU4におけるタイムスタンプ0390からタイムスタンプ0410までにONU4から上りフレームが送信される場合、OLT2は、OLT2におけるタイムスタンプ0490からタイムスタンプ0510までに、上りフレームを受信する。
従って、前述の通り、OLT2における上りクロック変更処理のタイミングと、ONU4における上りクロック変更処理のタイミングとを定め、OLT2及びONUにおける上りクロック変更処理のタイミングにおいて、上りフレームを送信しないことによって、OLT2における上りクロック変更処理が行われている際に、OLT2において上りフレームが欠落することを防ぐことができる。
これは、OLT2における上りクロック変更処理のタイミングを、ONU4における上りクロック変更処理のタイミングよりも往復遅延時間分遅くしない場合、ONU4がOLT2における伝送クロック速度と異なる伝送クロック速度によって上りフレームを送信する可能性があるためである。
なお、帯域制御部208は、図4の処理を複数のONUと行う場合、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻を、すべてのONUのうち最も早く開始される上りクロック変更処理の開始時刻に往復遅延時間を加算した時刻に定めてもよい。これは、本実施形態において、OLT2における上りクロック変更処理は、最初の1回のみ行われればよいためである。
また、帯域制御部208は、ステップ409において、OLT2及びONU4における下りクロック変更処理の開始時刻を定める。そして、定められた時刻を、下りクロック変更処理の開始時刻として、タイムスタンプ管理テーブル210のONU4に対応する行の領域2105に格納する。
ここで、第1の実施形態における帯域制御部208は、後述するクロック変更通知がONU4に到達した後、ONU4における上りクロック変更処理が開始されるまでにONU4における下りクロック変更処理が終了すれば、下りクロック変更処理の開始時刻をいかなる値に定めてもよい。
具体的には、帯域制御部208は、ステップ409において、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2106の開始時刻までに、下りクロック変更処理が終了するように、下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を定める。また、帯域制御部208は、図4の処理を複数のONUと行う場合、すべてのONUの下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を各々同じ時刻に定める。
そして、帯域制御部208は、定められた下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を、タイムスタンプ管理テーブル210のONU4に対応する行の領域2105に格納する。
図6に示す領域2105は、下りクロック変更処理の開始時刻が、タイムスタンプ0010であり、下りクロック変更処理の終了時刻が、タイムスタンプ0030であることを示す。ここで、伝送クロック速度を変更するための時間(LENGTH)は、時間幅0020である。
前述の通り、OLT2における下りクロック変更処理のタイミングと、ONU4における下りクロック変更処理のタイミングとを定めることによって、ONU4における下りクロック変更処理が行われている際に、ONU4において下りフレームが欠落することを防ぐことができる。これは、OLT2における下りクロック変更処理のタイミングと、ONU4における下りクロック変更処理のタイミングとが異なる場合、OLT2がONU4における伝送クロック速度と異なる伝送クロック速度によって下りフレームを送信する可能性があるためである。
ステップ409の後、OLT2の伝送速度通知部205は、ONU4へクロック変更通知を送信する(410)。クロック変更通知は、ステップ408において決定された異常時の伝送クロック速度、ステップ409において決定された、領域2105及び領域2106が示す開始時刻等を含む。
なお、OLT2が複数のONUと図4に示す処理を行う場合、クロック変更通知は、複数のONUに対して送信される。
図7は、本発明の第1の実施形態のクロック変更通知のフォーマットを示す説明図である。
本実施形態のクロック変更通知のフォーマットは、IEEE802.3標準64章に規定された信号送信許可メッセージであるGATEメッセージのフォーマットに準ずる。また、本実施形態のクロック変更通知のフォーマットは、所定の周期に従って、定期的に送信されてもよいし、停電時において伝送クロック速度を変更する時のみに送信されてもよい。
クロック変更通知は、領域701〜領域715を含む。領域701はプリアンブルを含み、領域702は送信フラグを含み、領域703はLLIDを含む。領域704は送信先MACアドレス、すなわち、ONU4のMACアドレスを含む。また、領域705は送信元MACアドレス、すなわち、OLT2のMACアドレスを含む。領域706はタイプを含み、領域707はメッセージIDを含み、領域708は対応LLIDを含む。
また、領域709は下り伝送クロック速度を含む。領域710は下りクロック変更処理の開始時刻を含み、領域711は下りクロック変更処理に必要な時間(下りLENGTH)を含む。
また、領域712は上り伝送クロック速度を含み、領域713は上りクロック変更処理の開始時刻を含み、領域714は上りクロック変更処理に必要な時間(上りLENGTH)を含む。また、領域715はパディングを含み、領域716はFCS(Frame Check Sequence)を含む。
また、本実施形態のクロック変更通知は、領域708が示すLLIDごとに、領域708から領域712を複数含んでもよい。これによって、異なるLLIDに関する領域709〜領域712の情報を、OLT2から同時に送信できる。
また、図7に示す領域711及び領域714は、下りLENGTH及び上りLENGTHの代わりに、ONU4における下りクロック変更処理の終了時刻及びONU4における上りクロック変更処理の終了時刻を含んでもよい。また、領域709の値と領域712の値とは同じ値でもよい。
図7に示す領域709及び領域712は、図4に示すステップ408において決定された異常時の伝送クロック速度を含む。前述の例において、異常時の伝送クロック速度は、10Mbit/秒である。
また、領域710は、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2105が示す下りクロック変更処理の開始時刻を含む。前述の例において、下りクロック変更処理の開始時刻はタイムスタンプ0010である。
また、領域711及び領域714の両方は、ステップ409において用いられた、伝送クロック速度を変更するための時間(LENGTH)を含んでもよい。前述の例において、伝送クロック速度を変更するための時間(LENGTH)は時間幅0020である。
領域713は、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2106が示す、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻を含む。前述の例において、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻はタイムスタンプ0390である。
ステップ410の後、OLT2の信号送受信部201は、伝送速度制御部206の指示に従い、上位網1へPause信号を送信する(411)。
具体的には、伝送速度制御部206は、ステップ411において、制御部204を介してタイムスタンプ管理テーブル210の領域2105から、下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を取得する。そして、伝送速度制御部206は、下りクロック変更処理の開始時刻から終了時刻までの間OLT2が下りフレームを受信しないよう、上位網1が下りフレームを蓄積する指示を含むPause信号を、信号送受信部201に送信させる。
なお、本実施形態におけるPause信号及び後述するPause解除信号には、IEEE802.3標準Annex31B章に規定されるPause信号を用いる。また、上位網1へPause信号及びPause解除信号を送信する方法は、下りクロック変更処理の開始時刻から終了時刻までの間、OLT2が下りフレームを受信しなければ、いかなる方法でもよい。
例えば、伝送速度制御部206は、上位網1にPause信号を送信してから、上位網1によってPause信号に対する処理が行われ、上位網1から下りフレームを受信しなくなるまでの信号処理時間をあらかじめ取得してもよい。そして、伝送速度制御部206は、下りクロック変更処理の開始時刻から信号処理時間を減算した時刻に、Pause信号をONU4へ送信してもよい。
また、例えば、伝送速度制御部206は、下りクロック変更処理の開始時刻を上位網1に送信し、OLT2における開始時刻からOLT2に下りフレームが到達しないように、上位網1に下りフレームを蓄積させてもよい。
以降において、OLT2における下りクロック変更処理の開始時刻を、時刻T1と記載し、ONUにおける下りクロック変更処理の開始時刻を、時刻T3と記載し、OLT2における下りクロック変更処理の終了時刻を、時刻T5と記載する。第1の実施形態において、時刻T1は時刻T3と同じである。
また、ONUにおける上りクロック変更処理の開始時刻を、時刻T2と記載し、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻を、時刻T4と記載し、ONUにおける上りクロック変更処理の終了時刻を、時刻T6と記載する。第1の実施形態において、時刻T4は、時刻T2の時刻に、OLT2とONUとの間の往復遅延時間を加算した時刻である。
ステップ411の後、伝送速度制御部206は、下りフレームを送信する際の伝送クロック速度を変更する処理を時刻T1から開始するよう、媒体アクセス制御部203に指示する(412)。これによって、OLT2における下りクロック変更処理が開始される。なお、図6に示す例において、時刻T1は、タイムスタンプ0010である。
ステップ412の後、信号送受信部201は、伝送速度制御部206の指示に従い、Pause解除信号を上位網1に送信する(413)。Pause解除信号には、時刻T5からOLT2が下りフレームを受信できるように、上位網1がOLT2へ下りフレームを送信することを許可する内容が含まれる。Pause解除信号は、Pause信号と同様に、時刻T5からOLT2が下りフレームを受信できれば、いかなる方法によって送信されてもよい。
ステップ411及びステップ413によって、上位網1は、OLT2における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻まで下りフレームをOLT2が受信しないように、下りフレームを蓄積する。このため、媒体アクセス制御部203が下りクロック変更処理を行っているために下りフレームを処理できず、下りフレームが欠落することを回避することができる。
ステップ413の後、伝送速度制御部206は、上りフレームを受信する際の伝送クロック速度を変更する処理を時刻T4から開始するよう、媒体アクセス制御部203に指示する(414)。これによって、OLT2における上りクロック変更処理が開始される。
なお、図6に示す例において、時刻T4は、上りクロック変更処理を開始する時刻が最も早いONU(行2107)の上りクロック変更処理の開始時刻T2に、往復遅延時間を加算した時刻である。すなわち、図6に示す例において、時刻T4は、タイムスタンプ0049である。
なお、第1の実施形態における伝送速度制御部206は、複数のONUと図4の処理を行う場合においても、ステップ411〜ステップ414の処理を一度のみ行えばよい。
ステップ414の後、OLT2は、図4に示す処理を終了する。
図8は、本発明の第1の実施形態のONU4による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
以下において、ONU4が、OLT2と伝送クロック速度を同期する処理を示す。OLT2に接続されるすべてのONUは、図8に示す処理と同じ処理を行う。図8に示すステップ502〜ステップ505は、OLT2及びONU4が通常の電力を供給されている際に、定期的に、又は、ユーザ等による指定されたタイミングにおいて実行される
ONU4の媒体アクセス制御部303は、IEEE802.3標準64章に規定される通り、OLT2よりディスカバリー指示を受信する(502)。ステップ502の後、ONU4の媒体アクセス制御部303は、OLT2に往復遅延時間を測定させるため、レジスタ要求メッセージを送信する(503)。
ステップ503の後、ONU4の媒体アクセス制御部303は、OLT2からGATEメッセージを受信することによって、上りフレームを送信するためにONU4に割り当てられた時間帯域を示す情報を受信する(504)。また、ONU4の媒体アクセス制御部303は、ステップ503の後、OLT2からレジスタメッセージを受信することによって、OLT2とONU4自らが備える時刻計数回路との時刻を同期させる。
ONU4は、ステップ504において受信した情報に基づいて、端末装置6から受信した上りフレームを、OLT2に送信する(505)。
バッテリー12又はEMS8から電源断通知をOLT2が受信した場合、伝送速度通知受信部306は、図4のステップ410においてOLT2によって送信されたクロック変更通知を、OLT2から受信する(509)。
ステップ509において、伝送速度通知受信部306は、受信したクロック変更通知に含まれる、ONU4における下りクロック変更処理の開始時刻(時刻T3)及び終了時刻(時刻T3+LENGTH)と、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻(時刻T2)及び終了時刻(時刻T6=時刻T2+LENGTH)とを、制御部304を介して、タイムスタンプ管理テーブル308に格納する。
ステップ509の後、伝送速度制御部307は、タイムスタンプ管理テーブル308から時刻T3を取得し、時刻T3から下りクロック変更処理を開始するよう、媒体アクセス制御部303に指示する(510)。これによって、ONU4における下りクロック変更処理が実行される。
ステップ510の後、電気側送受信部301は、伝送速度制御部307の指示に従い、Pause信号を端末装置6へ送信する(512)。
具体的には、伝送速度制御部307は、ステップ512において、タイムスタンプ管理テーブル308から、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を取得する。そして、伝送速度制御部206は、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻から終了時刻までの間ONU4が上りフレームを受信しないように、端末装置6が上りフレームを蓄積する指示を含むPause信号を、電気側送受信部301に送信させる。
端末装置6へPause信号及び後述するPause解除信号を送信する方法は、前述のステップ411及びステップ413の方法と同様であるが、送信先が端末装置6である点が異なる。また、端末装置6へPause信号及び後述するPause解除信号を送信する方法は、上りクロック変更処理の開始時刻から終了時刻までの間、ONU4が上りフレームを受信しなければ、いかなる方法でもよい。
ステップ512の後、伝送速度制御部307は、タイムスタンプ管理テーブル308から時刻T2を取得し、時刻T2から上りクロック変更処理を開始するよう、媒体アクセス制御部303に指示する(513)。これによって、ONU4における上りクロック変更処理が実行される。
そして、ステップ513の後、電気側送受信部301は、伝送速度制御部307の指示に従い、Pause解除信号を端末装置6へ送信する(517)。Pause解除信号には、時刻T6からONU4が上りフレームを受信できるように、端末装置6がONU4へ上りフレームを送信することを許可する内容が含まれる。Pause解除信号は、Pause信号と同様に、時刻T6からONU4が上りフレームを受信できれば、いかなる方法によって送信されてもよい。
ステップ512、及び、ステップ517によって、端末装置6は、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻から終了時刻までの間ONU4に送信する上りフレームを、端末装置6に蓄積する。このため、媒体アクセス制御部303が上りクロック変更処理を行っているために上りフレームを処理できず、上りフレームが欠落することを回避することができる。
図9は、本発明の第1の実施形態の伝送クロック速度の同期処理を示すシーケンス図である。
シーケンス901〜シーケンス904は、IEEE802.3標準64章に規定されるONU登録及び通信開始のためのシーケンスである。シーケンス901〜シーケンス904によって、OLT2は、OLT2とONUとの間の往復遅延時間を測定できる。また、OLT2は、ONUがOLT2に上りフレームを送信する帯域を、ONUに送信できる。
シーケンス901は、ディスカバリー指示を示し、シーケンス902は、レジスタ要求を示し、シーケンス903は、レジスタメッセージ及びGateメッセージを示し、シーケンス904は、レジスタACKメッセージを示す。シーケンス905はデータ通信を示す。シーケンス901〜シーケンス905は、図4に示すステップ402〜ステップ405及び図8に示すステップ502〜ステップ505に相当する。
バッテリー12が、電源断通知をOLT2に送信する(906)。シーケンス906は、図4に示すステップ406に相当する。
シーケンス906の後、OLT2は、図4のステップ410に相当するクロック変更通知を、ONU4における下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理の開始時刻を通知するため、ONU4に送信する(908)。シーケンス908は、図4に示すステップ410及び図8に示すステップ509に相当する。
シーケンス908の後、OLT2は、Pause信号を上位網1に送信する(911)。シーケンス911は、図4のステップ411に相当する。
シーケンス911の後、時刻T1から時刻T5までにOLT2は、下りクロック変更処理を行う。また、時刻T3からLENGTHの間、ONU4は下りクロック変更処理を行う。
OLT2は、時刻T5の前に、図4のステップ413に相当するPause解除信号を上位網1に送信する(912)。これによって、OLT2は、時刻T5より後に、下りフレームを上位網1から受信できる。
OLT2における下りクロック変更処理の後、OLT2は、異常時の伝送クロック速度によって、下りフレームをONU4へ送信する。
ONU4における下りクロック変更処理の後、すなわち、時刻T3+LENGTHの時刻より後、ONU4は、図8に示すステップ512に相当するPause信号を、端末装置6に送信する(913)。
シーケンス913の後、ONU4は、時刻T2から時刻T6までに、上りクロック変更処理を行う。また、時刻T4からLENGTHの間、OLT2はOLT2における上りクロック変更処理を行う。
時刻T6の前に、ONU4は、図8のステップ517に相当するPause解除信号を、端末装置6に送信する(914)。これによって、ONU4は、時刻T6より後に、上りフレームを端末装置6から受信できる。
以上によって、OLT2及びONU4における伝送クロック速度が同期される。
なお、図9のシーケンス908において(図4に示すステップ410に対応)、ネットワークの障害等によって、クロック変更通知がONUに到着しなかった場合の処理を以下に示す。
シーケンス908においてクロック変更通知を送信できない場合、OLT2は、時刻T1から時刻T5において下りクロック変更処理を行った後、変更された伝送クロック速度(異常時の伝送クロック速度)によって下りフレームを送信する。ONU4は、OLT2から送信された下りフレームの伝送速度が、下りフレームを受信するためのONU4における伝送クロック速度に対応しているか否かを判定する。
そして、ONU4は、受信した下りフレームの伝送速度がONU4における伝送速度に対応していない場合、受信した下りフレームの伝送速度に従った異常時の伝送クロック速度を決定する。そして、決定された異常時の伝送クロック速度を用いて、ONU4における下りクロック変更処理を行う。
ここで、ONU4は、時刻T3において下りクロック変更処理を行う必要はなく、下りフレームを受信した際、下りクロック変更処理を行えばよい。
また、ONU4は、受信した下りフレームの伝送速度がONU4における伝送速度に対応していない場合、決定された異常時の伝送クロック速度用いて、上りクロック変更処理を実行する。
また、ONU4は、クロック変更通知を受信せずに上りクロック変更処理を行う場合の異常時の伝送クロック速度をあらかじめ保持してもよい。そして、あらかじめ保持された異常時の伝送クロック速度を用いて、上りクロック変更処理を行ってもよい。
ここで、OLT2からクロック変更通知が送信されない場合、ONU4は、時刻T2において上りクロック変更処理を行う必要はなく、OLT2から下りフレームを受信した際に上りクロック変更処理を開始すればよい。
さらに、クロック変更通知が送信できない場合、OLT2は下りクロック変更処理を終了してから往復遅延時間後に、異常時の伝送クロック速度を用いて上りクロック変更処理を行う。これによって、ONU4における上りクロック変更処理とOLT2における上りクロック変更処理とを、同期できる。
また、OLT2も、クロック変更通知を送信できない場合の異常時の伝送クロック速度をあらかじめ保持してもよい。そして、あらかじめ保持された異常時の伝送クロック速度を用いて上りクロック変更処理を行ってもよい。
第1の実施形態によれば、クロック変更通知を送信できない場合においても、前述のような方法を用いることによって、時刻T2、時刻T3、時刻T4、及び、LENGTHによらずに、下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を順次実行できる。そして、より確実に伝送クロック速度を変更することができる。
第1の実施形態によれば、電力が安定的に供給されない場合において、OLT2及びONUが上りフレーム又は下りフレームを送信するための伝送クロック速度を、変更することができる。これによって、OLT2及びONUにおける消費電力が低減される。
また、伝送クロック速度を変更する際に、Pause信号を用いて上りフレームを端末装置6に蓄積し、下りフレームを上位網1に蓄積するため、OLT2及びONUにおける上りフレーム及び下りフレームの欠落を防ぐことができる。
また、OLT2及びONUにおける下りクロック変更処理を、OLT2及びONU間において同期された時刻において実行することによって、OLT2及びONU間で下り伝送クロック速度が異なる状態を最小限にすることができる。OLT2における上りクロック変更処理を、ONUにおける上りクロック変更処理より、往復遅延時間分後に実行することによって、OLT2及びONU間で上り伝送クロック速度が異なる状態を最小限にすることができる。
また、第1の実施形態において、OLT2が下りフレームの伝送クロック速度を変更した後に、OLT2及びONUにおける上りフレームの伝送クロック速度を変更する。そして、ONUによる上りフレームの伝送クロック速度の変更を、割り当てられた帯域においてONUが上りフレームを送信する前に完了する。
これによって、第1の実施形態のOLT2及びONUは、下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を、ONUが上りフレームを送信するために割り当てられた帯域前に、確実に実行することができる。すなわち、伝送エラーなどによってクロック変更通知が届かないなどイレギュラーなケースにおいても、OLT2における下りクロック変更処理が終了してから、上りフレームを送信するための帯域までに、ONUにおける上りクロック変更処理を行うことができる。このため、安定して伝送クロック速度を変更することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、ONUが、ONUにおける下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を同時に行う実施形態である。
第2の実施形態におけるOLT2及びONU(ONU4及びONU5を含む)は、第1の実施形態のOLT2及びONU4と同じ処理部を有する。
図10は、本発明の第2の実施形態のOLT2による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
図10は、図4と同じく、OLT2がONU4と、伝送クロック速度を同期する処理を示す。ただし、図4に示す処理は、OLT2と複数のONUとによって行われてもよい。
図10に示すステップ402〜ステップ405は、図4に示すステップ402〜ステップ405と同じである。ステップ402〜ステップ403によって、ONU4は、OLT2が下りフレームを送信した時刻を、OLT2から送信された下りフレームを受信した時刻として保持する。また、ステップ403によって、OLT2は、OLT2とONU4との間の往復遅延時間を測定する。
ステップ405の後、ONU4から電源断通知を受信した場合、OLT2の電力監視部209は、伝送クロック速度の変更処理を開始すると判定する(420)。また、ステップ420において電力監視部209は、バッテリー12又はEMS8から電源断通知を受信した場合も、伝送クロック速度の変更処理を開始すると判定してもよい。
ステップ420の後、伝送速度制御部206は、図4に示すステップ407及びステップ408と同じく、異常時の伝送クロック速度を決定する(407、408)。
ステップ408の後、帯域制御部208は、OLT2における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、ONU4における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、及び、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。そして、決定された開始時刻及び終了時刻を、タイムスタンプ管理テーブル210のONU4に対応する行に格納する(421)。
図11は、本発明の第2の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210を示す説明図である。
第2の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210は、第1の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210と同様であるが、領域2105に格納される値が異なる。
第2の実施形態の帯域制御部208は、第1の実施形態においてOLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定した方法と同じ方法によって、OLT2及びONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。
一方で、第2の実施形態の帯域制御部208は、ステップ421において、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を、OLT2及びONU4における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻に決定する。このため、第2の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210の領域2105の値と領域2106の値とは、同じ値である。
OLT2が複数のONUと図10に示す処理を行う場合、OLT2における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻は、ONUごとに異なる。このため、OLT2の伝送速度制御部206は、領域2105が示す時間帯域のうち、最初の時間帯域のみにおいて、下りクロック変更処理を行ってもよい。そして、領域2105が示す時間帯域のうち、2回目の時間帯域においては、Pause信号及びPause解除信号の送信のみを行ってもよい。
これは、本実施形態のOLT2が、下りクロック変更処理を一度行えば、すべてのONUへ送信するための下り伝送クロック速度を変更できるためである。
例えば、第2の実施形態における時刻T1は、図11のタイムスタンプ管理テーブル210において、下りクロック変更処理の最も早い時刻であるタイムスタンプ0390である。また、時刻T5は、タイムスタンプ0410である。
また、第2の実施形態の時刻T4は、上りクロック変更処理の最も早い時刻であるタイムスタンプ0490である。そして、第2の実施形態における時刻T3及び時刻T2は同じ値であり、タイムスタンプ0390である。
ステップ421の後、伝送速度通知部205は、第1の実施形態と同じく、クロック変更通知をONU4に送信する(410)。また、信号送受信部201は、第1の実施形態と同じく、伝送速度制御部206の指示に従い上位網1へPause信号を送信する(411)
ステップ411の後、伝送速度制御部206は、時刻T1においてOLT2における下りクロック変更処理を、媒体アクセス制御部203に開始させる(412)。ステップ412の後、伝送速度制御部206は、時刻T4においてOLT2における上りクロック変更処理を、媒体アクセス制御部203に開始させる(414)。
ステップ414の後、信号送受信部201は、第1の実施形態のステップ413と同じく、伝送速度制御部206の指示に従い、Pause解除信号を上位網1に送信する(413)。
なお、OLT2が複数のONUと図10に示す処理を行う場合、伝送速度制御部206は、タイムスタンプ管理テーブル210の各行について、ステップ411、ステップ412、ステップ414、及び、ステップ413を行う。この場合、伝送速度制御部206は、2回目に行われるステップ412及びステップ414を、行わなくてもよい。また、各行が示すONUに、ステップ411、ステップ412、ステップ414、及び、ステップ413を並列に行ってもよい。
また、伝送速度制御部206は、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2105に含まれる終了時刻が、他の行が示す下りクロック変更処理を行う時間帯域に含まれているか否かを判定し、含まれている場合、ステップ413においてPause解除信号を送信しなくてもよい。これによって、例えば、図11に示す行2108及び行2109のように、下りクロック変更処理を行う時間帯域が重複している場合に、いずれかの下りクロック変更処理が終了していないうちに、Pause解除信号が送信され、下りフレームがOLT2に送信されることを防ぐことができる。
タイムスタンプ管理テーブル210のすべての行について、ステップ413を実行した後、OLT2は、図10に示す処理を終了する。
図12は、本発明の第2の実施形態のONU4による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
第2の実施形態のOLT2に接続されるすべてのONUは、図12に示す処理と同じ処理を行う。図12に示すステップ502〜ステップ505は、図8に示すステップ502〜ステップ505と同じである。
ステップ505の後、ONU4の電力監視部309が電源断通知を受信した場合(506)、電力監視部309は、媒体アクセス制御部303を介してOLT2に電源断通知を送信する(507)。ステップ507における電源断通知のためのメッセージには、IEEE802.3標準57章に規定されるDying Gaspメッセージを適用してもよい。
ステップ507の後、伝送速度通知受信部306は、第1の実施形態と同じく、クロック変更通知を受信する(509)。
ここで、ONU4における下りクロック変更処理(510)を開始する時刻T3とONU4における上りクロック変更処理(513)を開始する時刻T2は同時である。このため、伝送速度制御部307は、ステップ510及びステップ513の前に、端末装置6にPause信号を送信する(512)。
前述の第2の実施形態におけるステップ512、ステップ510、及び、ステップ513の順番は、第1の実施形態における順番(ステップ510、ステップ512、及び、ステップ513)と異なる。しかし、第2の実施形態のステップ512、ステップ510、及び、ステップ513の処理の内容は、第1の実施形態のステップ512、ステップ510、及び、ステップ513の処理と同じである。
そして、第2の実施形態のステップ513の後、伝送速度制御部307は、ONU4における上りクロック変更処理の終了時刻の後から、上りフレームの送信を開始するため、電気側送受信部301を介して、Pause解除信号を端末装置6に送る(517)。
図13は、本発明の第2の実施形態の伝送クロック速度を変更する処理を示すシーケンス図である。
図13に示すシーケンス901〜シーケンス905は、図9に示すシーケンス901〜シーケンス905と同じである。
送電網10から供給される電力が減少又は停止したことを検知した場合、バッテリー13は、電源断通知をONU4に送信する(920)。シーケンス920は、図12のステップ506に対応する。
バッテリー13から電源断通知を受信した場合、ONU4は、電源断を検知したと判定し、電源断通知をOLT2に送信する(921)。シーケンス921は、図12のステップ507及び図10のステップ420に対応する。
シーケンス921の後、OLT2は、図9に示すシーケンス908と同じく、クロック変更通知をONU4に送信する(908)。シーケンス908は、図10のステップ410及び図12のステップ509に対応する。
シーケンス913において端末装置6にPause信号を送信した後、ONU4は、ONU4における上りクロック変更処理と下りクロック変更処理とを、同時に開始する(時刻T2及び時刻T3)。そして、上りクロック変更処理の後、上りフレームを受信できるように、Pause解除信号を端末装置6に送信する(シーケンス914)。
OLT2は、図9に示すシーケンス911及びシーケンス912と同じく、時刻T1から時刻T5において下りフレームを上位網1から受信しないように、Pause信号及びPause解除信号を上位網1に送信する(911)。なお、OLT2が複数のONUと伝送クロック速度を同期する場合、第2の実施形態のシーケンス911及びシーケンス912は、ONUの数の分だけ、繰り返される。
また、OLT2は、ONU4における時刻T3と同じ時刻T1に、OLT2における下りクロック変更処理を実行する。そして、ONU4における時刻T2に往復遅延時間を加算した時刻T4に、OLT2における上りクロック変更処理を実行する。
本実施形態のOLT2は、複数のONUと伝送クロック速度を行う場合、各ONUが下りクロック変更処理を行っている間、下りフレームを停止させておく必要がある。しかし、第2の実施形態において、各ONUにおける下りクロック変更処理は異なる時刻に行われるため、第2の実施形態のOLT2が下りフレームを上位網1に蓄積させる時間は、第1の実施形態においてOLT2が下りフレームを上位網1に蓄積させる時間よりも長い。
しかし、第2の実施形態のONUは、同じ時刻に下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を行うため、各ONUは、時刻T3又は時刻T2のみを保持すればよく、伝送クロック速度の変更を待つ処理が一つでよい。このため、ONUにおける処理が簡易になり、ONUにおける消費電力を低減できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態におけるOLT2は、下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を同時に行う。
第3の実施形態におけるOLT2及びONUは、第1の実施形態のOLT2及びONUと同じ処理部を有する。
図14は、本発明の第3の実施形態のOLT2による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
図14は、図4と同じく、OLT2がONU4と、伝送クロック速度を同期する処理を示す。ただし、図4に示す処理は、OLT2と複数のONUとによって行われてもよい。
図14に示すステップ402〜ステップ408は、図4に示すステップ402〜ステップ408と同じである。
ステップ408の後、帯域制御部208は、OLT2における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、ONU4における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻、及び、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を決定する。そして、決定された開始時刻及び終了時刻を、タイムスタンプ管理テーブル210に格納する(422)。
図15は、本発明の第3の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210を示す説明図である。
第3の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210は、第1の実施形態のタイムスタンプ管理テーブル210と同様であるが、領域2105及び領域2106に格納される値が異なる。
図4に示す処理と図14に示す処理との相違点は、OLT2において下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を、同時に行う点である。このため、帯域制御部208は、ステップ422において、タイムスタンプ管理テーブル210のONU4を示す行の領域2103に格納された開始時刻を、OLT2における上りクロック変更処理の終了時刻に決定する。また、ONU4を示す行の領域2103に格納された開始時刻から、LENGTHを減算した時刻を、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻に決定する。
ここで、OLT2が複数のONUと図14に示す処理を行う場合、帯域制御部208は、ステップ422において、上りフレームを送信するための帯域を最も早くに割り当てられたONUを示す行を抽出し、抽出された行の領域2103に格納された開始時刻を、OLT2における上りクロック変更処理の終了時刻に決定する。
そして、帯域制御部208は、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻を、OLT2及びONU4における下りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻に決定する。また、OLT2における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻から、領域2102が示す往復遅延時間を減算した時刻を、ONU4における上りクロック変更処理の開始時刻及び終了時刻に決定する。
そして、帯域制御部208は、決定された開始時刻及び終了時刻を、タイムスタンプ管理テーブル210の、ONU4に対応する行の領域2105及び領域2106に格納する。
ここで、OLT2が複数のONUと図14に示す処理を行う場合、帯域制御部208は、前述の方法によって決定されたOLT2における下りクロック変更処理の開始時刻と終了時刻とを、タイムスタンプ管理テーブル210の領域2105のすべての行に格納する。これは、OLT2における下りクロック変更処理が1回のみで行われれば、下り伝送クロック速度が変更されるためである。
例えば、図15が示すタイムスタンプ管理テーブル210の行2110及び行2111において、時刻T1は、タイムスタンプ0490であり、時刻T4も、タイムスタンプ0490である。また、行2110が示す時刻T3はタイムスタンプ0490であり、時刻T2はタイムスタンプ0390である。また、行2111が示す時刻T3はタイムスタンプ0490であり、時刻T2はタイムスタンプ0290である。
第3の実施形態において、ONU4における上りクロック変更処理は、ONU4における下りクロック変更処理よりも先に行われる。
ステップ422の後、OLT2の伝送速度通知部205及び伝送速度制御部206は、図4に示すステップ410及びステップ411を実行する。図14に示すステップ410及びステップ411は、図4に示すステップ410及びステップ411と同じである。
ステップ411の後、OLT2の伝送速度制御部206は、時刻T1(すなわち時刻T4)において、OLT2における下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を、媒体アクセス制御部203に開始させる(423)。また、ステップ423の後、上位網1が送信した下りフレームを、時刻T5(=時刻T4+LENGTH)から受信できるように、Pause解除信号を上位網1に送信する(413)。
図16は、本発明の第3の実施形態のONU4による伝送クロック速度を同期する処理を示すフローチャートである。
図16に示すステップ502〜ステップ505、及び、ステップ509は、図8に示すステップ502〜ステップ505、及び、ステップ509と同じである。
第3の実施形態において、ONU4における上りクロック変更処理は、ONU4における下りクロック変更処理も早い時刻に行われる。このため、ステップ509の後、ONU4の伝送速度制御部307は、ONU4が時刻T2から上りフレームを受信しないように、電気側送受信部301を介してPause信号を端末装置6に送信する(512)。
ステップ512の後、伝送速度制御部307は、時刻T2において、ONU4における上りクロック変更処理を、媒体アクセス制御部303に行わせる(513)。ステップ513の後、時刻T3よりも上りクロック変更処理が早く終了する場合、伝送速度制御部307は、ONU4が時刻T6(=時刻T2+LENGTH)から上りフレームを受信できるように、電気側送受信部301を介して、Pause解除信号を端末装置6に送信する(517)。
ステップ517の後、伝送速度制御部307は、時刻T3において、下りクロック変更処理を行う(510)。ステップ510の後、ONUは、図16に示す処理を終了する。
図17は、本発明の第3の実施形態の伝送クロック速度の同期処理を示すシーケンス図である。
図17に示すシーケンス901〜シーケンス906及びシーケンス908は、図9に示すシーケンス901〜シーケンス906及びシーケンス908と同じである。
シーケンス911においてPause信号を送信した後、OLT2は、上りクロック変更処理と下りクロック変更処理とを、同時に開始する。そして、下りクロック変更処理が終了してから下りフレームを受信できるように、Pause解除信号を上位網1に送信する(912)。
ONU4は、時刻T2から上りフレームを受信しないようにPause信号を端末装置6に送信する。そして、ONU4は、時刻T4から往復遅延時間を減算した時刻である時刻T2において、ONU4における上りクロック変更処理を行う。さらに、ONU4は、端末装置6から送信される上りフレームを時刻T2から受信できるように、Pause解除信号を端末装置6に送信する。
また、ONU4は、時刻T1と同じ時刻である時刻T3において、ONU4における下りクロック変更処理を行う。
第3の実施形態において、OLT2は、すべてのONUに対して、OLT2における下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を、同時刻に行う。これによって、OLT2が、時刻T4を待ってから上りクロック変更処理を行うなどの処理が不要となり、OLT2における処理又は実装が簡易になる。そして、OLT2における消費電力が低減する。
また、OLT2における下りクロック変更処理及び上りクロック変更処理を同時刻に行い、OLT2における処理に各ONUにおける処理をあわせるため、上りフレームを端末装置6に蓄積する時間、及び、下りフレームを上位網1に蓄積する時間を最小限に抑えることができる。
本実施形態によれば、電力が安定的に供給されない場合において、OLT2及びONUが上りフレーム又は下りフレームを送信するための伝送クロック速度を、変更することができる。これによって、OLT2及びONUにおける消費電力が低減される。
また、伝送クロック速度を変更する際に、Pause信号を用いて上りフレームを端末装置6に蓄積し、下りフレームを上位網1に蓄積するため、OLT2及びONUにおける上りフレーム及び下りフレームの欠落を防ぐことができる。
また、OLT2及びONUにおける下りクロック変更処理を、OLT2及びONU間において同期された時刻において実行することによって、OLT2及びONU間で下り伝送クロック速度が異なる状態を最小限にすることができる。OLT2における上りクロック変更処理を、ONUにおける上りクロック変更処理より、往復遅延時間分後に実行することによって、OLT2及びONU間で上り伝送クロック速度が異なる状態を最小限にすることができる。
なお、前述の実施形態は、IEEE802.3標準に規定されたEPONに基づいて記載されたが、他の伝送速度を用いるPON、ITU−T勧告G.984シリーズに規定されるGPON、又は、ITU−T勧告G.987シリーズに規定されるXGPONに基づいても、容易に実装可能である。
1 上位網
2 OLT
3 光スプリッタ
4 ONU
5 ONU
6 端末装置
7 端末装置
8 EMS
10 送電網
11 送電網管理システム
12 バッテリー
13 バッテリー
14 バッテリー
201 信号送受信部
202 電気光変換部
203 媒体アクセス制御部
204 制御部
205 伝送速度通知部
206 伝送速度制御部
207 伝送速度管理テーブル
208 帯域制御部
209 電力監視部
210 タイムスタンプ管理テーブル
211 電源回路
301 電気側送受信部
302 電気光変換部
303 媒体アクセス制御部
304 制御部
306 伝送速度通知受信部
307 伝送速度制御部
308 タイムスタンプ管理テーブル
309 電力監視部
310 電源回路

Claims (18)

  1. 信号を送信する光回線装置と、前記光回線装置から信号を受信する光ネットワーク装置とを備える光システムであって、
    前記光回線装置は、
    前記光回線装置と前記光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す伝送速度情報と、
    前記光回線装置又は前記光ネットワーク装置に電力が正常に供給されないことを示す異常情報を取得する電力監視部と、
    前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記伝送速度情報に基づいて、前記光回線装置が前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための第1の下りクロック速度と、前記光ネットワーク装置から上り信号を受信するための第1の上りクロック速度とを決定する第1の速度制御部と、
    前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための前記光回線装置における下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更する第1のタイミングと、前記光ネットワーク装置からの上り信号を受信するための前記光回線装置における上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更する第2のタイミングとを決定する帯域制御部と、を有することを特徴とする光システム。
  2. 前記帯域制御部は、前記第1のタイミング、及び、前記第2のタイミングに基づいて、前記光回線装置からの前記下り信号を受信するための前記光ネットワーク装置における下りクロック速度を変更する第3のタイミングと、前記光回線装置へ前記上り信号を送信するための前記光ネットワーク装置における上りクロック速度を変更する第4のタイミングと、を決定し、
    前記光回線装置は、前記第1の下りクロック速度、前記第1の上りクロック速度、前記第3のタイミング、及び、前記第4のタイミングを示す情報を含むクロック変更通知を、前記光ネットワーク装置に送信する送信部を有し、
    前記光ネットワーク装置は、前記クロック変更通知を受信した場合、前記第3のタイミングにおいて、前記光ネットワーク装置における下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更し、前記第4のタイミングにおいて、前記光ネットワーク装置における上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更する第2の速度制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の光システム。
  3. 前記光ネットワーク装置は、前記光回線装置が前記下り信号を送信した時刻を、前記光ネットワーク装置が前記下り信号を受信した時刻として保持し、
    前記光回線装置は、前記上り信号を受信するために割り当てられた、前記光回線装置における割当時間と、前記光回線装置から前記光ネットワーク装置まで前記信号が往復するための往復時間と、を含むタイミング情報を有し、
    前記帯域制御部は、前記タイミング情報に基づいて、前記第1のタイミング、前記第2のタイミング、前記第3のタイミング、及び前記第4のタイミングを決定することを特徴とする請求項2に記載の光システム。
  4. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第2のタイミングまでに、前記下りクロック速度が前記第1の下りクロック速度に変更されるように、前記第1のタイミングを決定し、
    前記第1のタイミングと同じ時刻を、前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項3に記載の光システム。
  5. 前記光システムは、前記光回線装置に前記下り信号を送信する上位網と、前記光ネットワーク装置に前記上り信号を送信する端末装置と、をさらに備え、
    前記光回線装置は、前記下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更するために必要な第1の変更時間と、前記上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更するための第2の変更時間と、を保持し、
    前記第1の速度制御部は、前記第1のタイミングから前記第1の変更時間の間、前記光回線装置が前記下り信号を受信しないように前記上位網が前記下り信号を蓄積するよう、前記上位網に指示し、
    前記クロック変更通知は、前記第2の変更時間を示す情報を含み、
    前記第2の速度制御部は、前記第4のタイミングから前記第2の変更時間の間、前記光ネットワーク装置が前記上り信号を受信しないように前記端末装置が前記上り信号を蓄積するよう、前記端末装置に指示することを特徴とする請求項4に記載の光システム。
  6. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第4のタイミングと同じ時刻を、前記第1のタイミング及び前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項3に記載の光システム。
  7. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第2のタイミングと同じ時刻を、前記第1のタイミング及び前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項3に記載の光システム。
  8. 前記伝送速度情報は、前記光回線装置と複数の前記光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す情報を含み、
    前記速度制御部は、前記信号の最低限の速度の総和を実現できるクロック速度を、前記第1の下りクロック速度及び前記第1の上りクロック速度に決定することを特徴とする請求項1に記載の光システム。
  9. 光ネットワーク装置に信号を送信する光回線装置であって、
    前記光回線装置は、
    前記光回線装置と前記光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す伝送速度情報と、
    前記光回線装置又は前記光ネットワーク装置に電力が正常に供給されないことを示す異常情報を取得する電力監視部と、
    前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記伝送速度情報に基づいて、前記光回線装置が前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための第1の下りクロック速度と、前記光ネットワーク装置から上り信号を受信するための第1の上りクロック速度とを決定する第1の速度制御部と、
    前記電力監視部によって異常情報が取得された場合、前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための前記光回線装置における下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更する第1のタイミングと、前記光ネットワーク装置からの上り信号を受信するための前記光回線装置における上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更する第2のタイミングと、を決定する帯域制御部と、を有することを特徴とする光回線装置。
  10. 前記帯域制御部は、前記第1のタイミング、及び、前記第2のタイミングに基づいて、前記光回線装置からの前記下り信号を受信するための前記光ネットワーク装置における下りクロック速度を変更する第3のタイミングと、前記光回線装置へ前記上り信号を送信するための前記光ネットワーク装置における上りクロック速度を変更する第4のタイミングと、を決定し、
    前記光回線装置は、前記第1の下りクロック速度、前記第1の上りクロック速度、前記第3のタイミング、及び、前記第4のタイミングを示す情報を含むクロック変更通知を、前記光ネットワーク装置に送信する送信部を有することを特徴とする請求項9に記載の光回線装置。
  11. 前記光回線装置は、
    前記光ネットワーク装置が前記光ネットワーク装置が前記下り信号を受信した時刻を、前記光回線装置が前記下り信号を送信した時刻として保持し、
    前記上り信号を受信するために割り当てられた、前記光回線装置における割当時間と、前記光回線装置から前記光ネットワーク装置まで前記信号が往復するための往復時間と、を含むタイミング情報を有し、
    前記帯域制御部は、前記タイミング情報に基づいて、前記第1のタイミング、前記第2のタイミング、前記第3のタイミング、及び前記第4のタイミングを決定することを特徴とする請求項10に記載の光回線装置。
  12. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第2のタイミングまでに、前記下りクロック速度が前記第1の下りクロック速度に変更されるように、前記第1のタイミングを決定し、
    前記第1のタイミングと同じ時刻を、前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項11に記載の光回線装置。
  13. 前記光回線装置は、
    前記光回線装置に前記下り信号を送信する上位網と接続され、
    前記下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更するために必要な第1の変更時間と、前記上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更するための第2の変更時間と、を保持し、
    前記クロック変更通知は、前記第2の変更時間を示す情報を含み、
    前記送信部は、前記第1のタイミングから前記第1の変更時間の間、前記光回線装置が前記下り信号を受信しないように前記上位網が前記下り信号を蓄積するよう、前記上位網に指示することを特徴とする請求項12に記載の光回線装置。
  14. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第4のタイミングと同じ時刻を、前記第1のタイミング及び前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項11に記載の光回線装置。
  15. 前記帯域制御部は、
    前記割当時間までに、前記上りクロック速度が前記第1の上りクロック速度に変更されるように、前記第2のタイミングを決定し、
    前記第2のタイミングから前記往復時間を減算した結果を、前記第4のタイミングに決定し、
    前記第2のタイミングと同じ時刻を、前記第1のタイミング及び前記第3のタイミングに決定することを特徴とする請求項11に記載の光回線装置。
  16. 前記伝送速度情報は、前記光回線装置と複数の前記光ネットワーク装置との間で送受信される信号の最低限の速度を示す情報を含み、
    前記速度制御部は、前記信号の最低限の速度の総和を実現できるクロック速度を、前記第1の下りクロック速度に決定することを特徴とする請求項9に記載の光回線装置。
  17. 光回線装置から信号を受信する光ネットワーク装置であって、
    前記光ネットワーク装置は、
    前記光回線装置が前記光ネットワーク装置へ下り信号を送信するための第1の下りクロック速度、前記光回線装置が前記光ネットワーク装置から上り信号を受信するための第1の上りクロック速度、前記光回線装置からの前記下り信号を受信するための前記光ネットワーク装置における下りクロック速度を変更する第1のタイミング、及び、前記光回線装置へ前記上り信号を送信するための前記光ネットワーク装置における上りクロック速度を変更する第2のタイミングを示す情報を含むクロック変更通知を、前記光回線装置から受信する受信部と、
    前記クロック変更通知を受信した場合、前記第1のタイミングにおいて、前記光ネットワーク装置における下りクロック速度を前記第1の下りクロック速度に変更し、前記第2のタイミングにおいて、前記光ネットワーク装置における上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更する速度制御部とを有することを特徴とする光ネットワーク装置。
  18. 前記光ネットワーク装置は、前記光ネットワーク装置に前記上り信号を送信する端末装置と接続され、
    前記クロック変更通知は、前記上りクロック速度を前記第1の上りクロック速度に変更するための変更時間を示す情報を含み、
    前記速度制御部は、前記第4のタイミングから前記変更時間の間、前記光ネットワーク装置が前記上り信号を受信しないように前記端末装置が前記上り信号を蓄積するよう、前記端末装置に指示することを特徴とする請求項17に記載の光ネットワーク装置。
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