JP2013143601A - 発振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度特性に基づく影響を高精度に抑えることができる制御信号を出力すると共にその構成を簡素化することができる発振装置を提供すること。
【解決手段】第1及び第2の発振回路の発振出力が夫々入力される第1及び第2の入力端を備え、f1及びf2の差分に応じた信号を出力する周波数差検出部と、外部から参照用の周波数信号f0が入力される参照信号用の入力端と、通常運転時に各発振回路の出力が周波数差検出部に入力される状態と、発振装置の調整時に第1の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力され、また第2の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力される状態と、を選択できるように、発振回路、参照信号用の入力端及び周波数差検出部の入力端との間で接続の切替えが行われるスイッチ部と、を備えるように装置を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】第1及び第2の発振回路の発振出力が夫々入力される第1及び第2の入力端を備え、f1及びf2の差分に応じた信号を出力する周波数差検出部と、外部から参照用の周波数信号f0が入力される参照信号用の入力端と、通常運転時に各発振回路の出力が周波数差検出部に入力される状態と、発振装置の調整時に第1の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力され、また第2の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力される状態と、を選択できるように、発振回路、参照信号用の入力端及び周波数差検出部の入力端との間で接続の切替えが行われるスイッチ部と、を備えるように装置を構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、水晶振動子が置かれる温度を検出し、温度検出結果に基づいて出力周波数の温度補償を行う発振装置に関する。
図17はTCXOの一般的な構成を示している。90は水晶振動子、91は発振回路であり、制御電圧発生部93から電圧可変容量素子92に供給される制御電圧を変えることにより、電圧可変容量素子92の容量をコントロールして発振周波数(出力周波数)が調整される。
水晶振動子90は温度に応じて周波数が変化するため、制御電圧発生部93は、温度検出器94により検出した温度に応じて制御電圧を補正している。具体的には、水晶振動子90の周波数温度特性を基準温度にて正規化した関数である例えば3次関数をメモリ95内に格納し、この関数(周波数温度特性)に基づいて温度検出値に対応する周波数を読み出す。即ち基準温度時の周波数に対してそのときの温度おける周波数がどのくらいずれているかを読み出し、この周波数のずれ分に対応する制御電圧を温度補償量として、基準温度時の周波数に対応する制御電圧から差し引くようにしている。
ところで、このような水晶振動子を用いた発振装置においては更なる出力の安定化が求められている。また、発振装置の調整時において上記の温度検出値に対応する制御電圧を決定するための関数を設定できるように当該発振装置を構成する必要があるが、そのために発振装置が複雑化することを防ぐことが求められている。
特許文献1の図2及び図3には、共通の水晶片に2対の電極を設けて2つの水晶振動子(水晶共振子)を構成することが記載されている。また段落0018には、温度変化に応じて2つの水晶振動子の間で周波数差が現れるので、この周波数差を計測することにより温度を計測することと同じになると記載されている。そしてこの周波数差Δfと補正すべき周波数の量との関係をROMに記憶させ、Δfに基づいて周波数補正量を読み出している。
しかしながらこの手法は、段落0019に記載されているように、所望の出力周波数f0と、2つの水晶振動子の夫々の周波数f1、f2と、について、f0≒f1≒f2の関係となるように水晶振動子の調整を行う必要があるため、水晶振動子の製造工程が複雑になる上、高い歩留まりが得られないという課題がある。更にまた図4に示されているように、各水晶振動子からの周波数信号であるクロックを一定時間カウントしてその差分(f1−f2)を求めているため、検出時間に検出精度が直接影響し、高精度な温度補償が困難である。
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、温度特性に基づく影響を高精度に抑えることができる制御信号を出力すると共に、その構成を簡素化することができる発振装置を提供することである。
本発明の発振装置は、f1及びf2の差分に応じた信号を温度検出値として取り扱い、当該信号に基づいて、f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号を出力し、第1の発振回路の発振出力を出力信号として用いる発振装置であって、
前記第1の発振回路の発振出力及び前記第2の発振回路の発振出力が夫々入力される第1の入力端及び第2の入力端を備え、f1及びf2の差分に応じた信号を求めて出力する周波数差検出部と、
外部から参照用の周波数信号である周波数がf0の参照信号が入力される参照信号用の入力端と、
通常運転時に第1の発振回路及び第2の発振回路の各発振出力が前記周波数差検出部に入力される状態と、発振装置の調整時にf1及びf0の差分に応じた信号を得るために第1の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力され、またf2及びf0の差分に応じた信号を得るために第2の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力される状態と、を選択できるように、発振回路、前記参照信号用の入力端及び周波数差検出部の入力端との間で接続の切替えが行われるスイッチ部と、
発振装置の調整時に周波数差検出部にて得られた信号を発振装置の外部に取り出すための信号取り出し端と、を備えたことを特徴とする。
前記第1の発振回路の発振出力及び前記第2の発振回路の発振出力が夫々入力される第1の入力端及び第2の入力端を備え、f1及びf2の差分に応じた信号を求めて出力する周波数差検出部と、
外部から参照用の周波数信号である周波数がf0の参照信号が入力される参照信号用の入力端と、
通常運転時に第1の発振回路及び第2の発振回路の各発振出力が前記周波数差検出部に入力される状態と、発振装置の調整時にf1及びf0の差分に応じた信号を得るために第1の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力され、またf2及びf0の差分に応じた信号を得るために第2の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力される状態と、を選択できるように、発振回路、前記参照信号用の入力端及び周波数差検出部の入力端との間で接続の切替えが行われるスイッチ部と、
発振装置の調整時に周波数差検出部にて得られた信号を発振装置の外部に取り出すための信号取り出し端と、を備えたことを特徴とする。
本発明の具体的な態様は、例えば下記の通りである。
(1)f1及びf2の差分に応じた信号は、
基準温度におけるf1をf1r、基準温度におけるf2をf2rとすると、
前記周波数対応値はf1とf1rとの差分に対応する値と、f2とf2rとの差分に対応する値との差分値に対応する差分対応値である。
(2)f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、f1における基準温度時のf1の値からの変化分と、f1及びf2の差分に応じた信号と、の関係に基づいて、基準温度時のf1に対する周波数補正値に相当する信号である。
(3)第1の水晶振動子及び第2の水晶振動子の温度を一定に維持するための温度調整部を備え、
f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、前記温度調整部の発熱量を制御するための信号である。
(1)f1及びf2の差分に応じた信号は、
基準温度におけるf1をf1r、基準温度におけるf2をf2rとすると、
前記周波数対応値はf1とf1rとの差分に対応する値と、f2とf2rとの差分に対応する値との差分値に対応する差分対応値である。
(2)f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、f1における基準温度時のf1の値からの変化分と、f1及びf2の差分に応じた信号と、の関係に基づいて、基準温度時のf1に対する周波数補正値に相当する信号である。
(3)第1の水晶振動子及び第2の水晶振動子の温度を一定に維持するための温度調整部を備え、
f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、前記温度調整部の発熱量を制御するための信号である。
本発明の発振装置によれば、通常運転時にはf1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号を出力し、f1の発振出力を出力信号として用いることができ、調整時にはf1及びf0の差分に応じた信号と、f2及びf0の差分に応じた信号とを外部に取り出すことができる。従って、発振装置を周波数カウンタに接続するための端子を設ける必要が無いので装置構成を簡素化することができる。また、周波数カウンタに接続する必要が無いので前記調整時の環境を通常運転時の環境に近づけることができるため、f1の温度特性に基づく影響を高精度に抑えた制御信号を出力することができるように調整を行うことができる。
図1は本発明の発振装置の実施形態の全体を示すブロック図である。この発振装置(TCXO部)300は、設定された周波数の周波数信号を出力する周波数シンセサイザとして構成され、水晶振動子を用いた電圧制御発振器100と、この電圧制御発振器100におけるPLLを構成する制御回路部200と、この制御回路部200に入力される基準クロックの温度補償を行う温度補償部と、を備えている。温度補償部については符号を付していないが、図1における制御回路部200よりも左側部分に相当する。
制御回路部200は、DDS(Direct Digital Synthesizer)回路部201から出力するリファレンス(参照用)クロックと、電圧制御発振器100の出力を分周器204で分周したクロックの位相とを位相周波数比較部205にて比較し、その比較結果である位相差がチャージポンプ206によりアナログ化される。アナログ化された信号はループフィルタ207に入力され、PLL(Phase locked loop)が安定するように制御される。従って制御回路部200は、PLL部であると言うこともできる。ここでDDS回路部201は、後述の第1の発振回路1から出力される周波数信号を基準クロックとして用い、目的とする周波数の信号を出力するための周波数データ(ディジタル値)が入力されている。
しかし前記基準クロックの周波数が温度特性をもっているため、この温度特性をキャンセルするためにDDS回路部201に入力される前記周波数データに後述の周波数補正値に対応する信号を加算している。図1ではこの構成については略記してあるが、DDS回路部201に入力される周波数データを補正することで、基準クロックの温度特性変動分に基づくDDS回路部201の出力周波数の温度変動分がキャンセルされ、結果として温度変動に対して参照用クロックの周波数が安定し、以って電圧制御発振器100からの出力周波数が安定することになる。
ところで、この発振装置は、通常運転状態か調整状態のうちいずれかにおかれる。通常運転状態は、上記のように基準クロックの温度特性変動分に基づくDDS回路部201の出力周波数の温度変動分をキャンセルして、電圧制御発振器100からの出力周波数を安定させる。調整状態は、通常運転時において前記温度変動分をキャンセルできるように後述のメモリ30に格納される係数の設定を行うため、後述の発振回路1、2からの出力周波数を各々測定する。発振装置300を製造後、当該発振装置300は、通常運転を実行する前にこの調整状態に置かれる。通常運転時と調整時とでこの発振装置に接続される機器及び後述するスイッチの切り替わりが異なり、図1は、通常運転時の発振装置の構成を示している。以降、特に記載しない限り通常運転時の発振装置300の動作について説明する。
発振装置300は、第1の水晶振動子10及び第2の水晶振動子20を備えており、これら第1の水晶振動子10及び第2の水晶振動子20は、共通の水晶片Xbを用いて構成されている。即ち例えば短冊状の水晶片Xbの領域を長さ方向に2分割し、各分割領域(振動領域)の表裏両面に励振用の電極を設ける。従って一方の分割領域と一対の電極11、12とにより第1の水晶振動子10が構成され、他方の分割領域と一対の電極21、22とにより第2の水晶振動子20が構成される。このため第1の水晶振動子10及び第2の水晶振動子20は熱的に結合されたものということができる。
第1の発振回路1の後段には出力端子111、112が設けられており、第2の発振回路2の後段には、出力端子121が設けられている。また、図中122は、後述する外部基準信号が出力される基準信号出力端子である。そして、発振装置300は、第1のスイッチ131と、第2のスイッチ132と、を備えている。第1のスイッチ131の切り替わりにより、出力端子111からの出力及び基準信号出力端子122からの出力のうちの一方のみが後段側に接続される。また、第2のスイッチ132の切り替わりにより、出力端子112からの信号及び出力端子121からの信号のうちの一方のみが後段側に出力される。通常運転時には、図1に示すように出力端子111及び出力端子121が第1のスイッチ131及び第2のスイッチ132により後段側に接続される。つまり、第1の発振回路1、第2の発振回路2からの信号が夫々後段側へ出力される。
ここで便宜上、第1の発振回路1から周波数f1の周波数信号が出力され、第2の発振回路2から周波数f2の周波数信号が出力されるものとすると、周波数f1の周波数信号は、前記制御回路部200に基準クロックとして供給される。3は周波数差検出部であり、この周波数差検出部3は概略的な言い方をすれば、f1とf2との差分と、Δfrとの差分である、f2−f1−Δfrを取り出すための回路部である。Δfrは、基準温度例えば25℃におけるf1(f1r)とf2(f2r)との差分である。f1とf2との差分の一例を挙げれば、例えば数MHzである。周波数差検出部3によりf1とf2との差分に対応する値と、基準温度例えば25℃におけるf1とf2との差分に対応する値との差分であるΔFが計算される。この実施形態の場合、より詳しく言えば、周波数差検出部3で得られる前記ΔFの値は、{(f2−f1)/f1}−{(f2r−f1r)/f1r}である。ただし、図面では周波数差検出部3の出力の表示は略記している。
図2は、周波数差検出部3の具体例を示している。31はフリップフロップ回路(F/F回路)であり、このフリップフロップ回路31に第1の発振回路1からの周波数f1の周波数信号、第2の発振回路2から周波数f2の周波数信号が夫々入力され、第1の発振回路1からの周波数f1の周波数信号により第2の発振回路2からの周波数f2の周波数信号をラッチする。以下において記載の冗長を避けるために、f1、f2は、周波数あるいは周波数信号そのものを表しているとして取り扱う。フリップフロップ回路31からは、f1とf2との周波数差に対応する値である(f2−f1)/f1の周波数をもつ信号が出力される。
フリップフロップ回路31の後段には、ワンショット回路32が設けられ、ワンショット回路32では、フリップフロップ回路31から得られたパルス信号における立ち上がりにてワンショットのパルスを出力する。図3はここまでの一連の信号を示したタイムチャートである。
ワンショット回路32の後段にはPLL(Phase Locked Loop)が設けられ、このPLLは、ラッチ回路33、積分機能を有するループフィルタ34、加算部35及びDDS回路部36により構成されている。ラッチ回路33はDDS回路部36から出力された鋸波をワンショット回路32から出力されるパルスによりラッチするためのものであり、ラッチ回路33の出力は、前記パルスが出力されるタイミングにおける前記鋸波の信号レベルである。ループフィルタ34は、この信号レベルである直流電圧を積分し、加算部35はこの直流電圧とΔfr(基準温度例えば25℃におけるf1とf2との差分)に対応する直流電圧と加算する。Δfrに対応する直流電圧のデータは図1に示すメモリ30に格納されている。
ワンショット回路32の後段にはPLL(Phase Locked Loop)が設けられ、このPLLは、ラッチ回路33、積分機能を有するループフィルタ34、加算部35及びDDS回路部36により構成されている。ラッチ回路33はDDS回路部36から出力された鋸波をワンショット回路32から出力されるパルスによりラッチするためのものであり、ラッチ回路33の出力は、前記パルスが出力されるタイミングにおける前記鋸波の信号レベルである。ループフィルタ34は、この信号レベルである直流電圧を積分し、加算部35はこの直流電圧とΔfr(基準温度例えば25℃におけるf1とf2との差分)に対応する直流電圧と加算する。Δfrに対応する直流電圧のデータは図1に示すメモリ30に格納されている。
この例では加算部35における符号は、Δfrに対応する直流電圧の入力側が「+」であり、ループフィルタ34の出力電圧の入力側が「−」となっている。DDS回路部36には、加算部35にて演算された直流電圧、即ちΔfrに対応する直流電圧からループフィルタ34の出力電圧を差し引いた電圧が入力され、この電圧値に応じた周波数の鋸波が出力される。PLLの動作の理解を容易にするために図4に極めて模式的に各部の出力の様子を示し、かつ直感的に把握できるようにするために極めて模式的な説明をしておく。装置の立ち上げ時には、Δfrに対応する直流電圧が加算部35を通じてDDS回路部36に入力され、例えばΔfrが5MHzであるとすると、この周波数に応じた周波数の鋸波がDDS回路部36から出力される。
前記鋸波がラッチ回路33により(f2−f1)に対応する周波数のパルスでラッチされるが、(f2−f1)が例えば6MHzであるとすると、鋸波よりもラッチ用のパルスの周期が短いことから、鋸波のラッチポイントは図4(a)に示すように徐々に下がっていき、ラッチ回路33の出力及びループフィルタ34の出力は図4(b)、(c)に示すように−側に徐々に下がっていく。加算部35におけるループフィルタ34の出力側の符号が「−」であることから、加算部35からDDS回路部36に入力される直流電圧が上昇する。このためDDS回路部36から出力される鋸波の周波数が高くなり、DDS回路部36に6MHzに対応する直流電圧が入力されたときに、鋸波の周波数が6MHzとなって図5(a)〜(c)に示すようにPLLがロックされる。このときにループフィルタ34から出力される直流電圧は、Δfr−(f2−f1)=−1MHzに対応した値となる。つまりループフィルタ34の積分値は、5MHzから6MHzへ鋸波が変化するときの1MHzの変化分の積分値に相当するということができる。
この例とは逆に、Δfrが6MHz、(f2−f1)が5MHzの場合には、鋸波よりもラッチ用のパルスの周期が長いためにことから、図4(a)に示すラッチポイントは徐々に高くなり、これに伴い、ラッチ回路33の出力及びループフィルタ34の出力も上昇する。このため加算部35において差し引かれる値が大きくなるので、鋸波の周波数が徐々に下がり、やがて(f2−f1)と同じ5MHzとなったときにPLLがロックされる。このときにループフィルタ34から出力される直流電圧は、Δfr−(f2−f1)=1MHzに対応した値となる。なお、図6は実測データであり、この例では時刻t0にてPLLがロックしている。
ところで既述のように実際には周波数差検出部3の出力、即ち図2に示す平均化回路37の出力は、{(f2−f1)/f1}−{(f2r−f1r)/f1r}の値を34ビットのディジタル値で表した値である。−50℃付近から100℃付近までのこの値の集合は、(f1−f1r)/f1=OSC1(単位はppmあるいはppb)、(f2−f2r)/f2r=OSC2(単位はppmあるいはppb)とすると、温度に対する変化はOSC2−OSC1と実質同じカーブとなる。従って周波数差検出部3の出力は、OSC2−OSC1=温度データとして取り扱うことができる。
またフリップフロップ回路31においてf2をf1によりラッチする動作は非同期であることから、メタステーブル(入力データをクロックのエッジでラッチする際、ラッチするエッジの前後一定時間は入力データを保持する必要があるが、クロックと入力データとがほぼ同時に変化することで出力が不安定になる状態)など不定区間が生じる可能性もあり、ループフィルタ34の出力には瞬間誤差が含まれる可能性がある。このためループフィルタ34の出力側に、予め設定した時間における入力値の移動平均を求める平均化回路37を設け、前記瞬間誤差が生じても取り除くようにしている。平均化回路37を設けることにより、最終的に変動温度分の周波数ずれ情報を高精度に取得することができるが、平均化回路37を設けない構成としてもよい。
ここでPLLのループフィルタ34にて得られた変動温度分の周波数ずれ情報であるOSC2−OSC1に関して図7から図10を参照して説明する。図7は、f1及びf2を基準温度で正規化し、温度と周波数との関係を示す特性図である。ここでいう正規化とは、例えば25℃を基準温度とし、温度と周波数との関係について基準温度における周波数をゼロとし、基準温度における周波数からの周波数のずれ分と温度との関係を求めることを意味している。第1の発振回路1における25℃のときの周波数をf1r、第2の発振回路2における25℃のときの周波数をf2rとすると、つまり25℃におけるf1、f2の値を夫々f1r、f2rとすると、図7の縦軸の値は(f1−f1r)及び(f2−f2r)ということになる。
また図8は、図7に示した各温度の周波数について、基準温度(25℃)における周波数に対する変化率を表わしている。従って図8の縦軸の値は、(f1−f1r)/f1r及び(f2−f2r)/f2rであり、即ち既述のようにOSC1及びOSC2である。なお図8の縦軸の値の単位はppmである。
図9は、OSC1と温度との関係(図8と同じである)、及び(OSC2−OSC1)と温度との関係を示しており、(OSC2−OSC1)が温度に対して直線関係にあることが分かる。従って(OSC2−OSC1)は基準温度からの温度変動ずれ分に対応していることが分かる。そして一般的には水晶振動子の周波数温度特性は3次関数で表わされると言われていることから、この3次関数による周波数変動分を相殺する周波数補正値と(OSC2−OSC1)との関係を求めておけば、(OSC2−OSC1)の検出値に基づいて周波数補正値が求まることになる。
この実施形態の発振装置は、既述のように第1の発振回路1から得られる周波数信号(f1)を図1に示す制御回路部200の基準クロックとして用いており、この基準クロックに周波数温度特性が存在することから、基準クロックの周波数に対して温度補正を行おうとしている。このため先ず基準温度で正規化した、温度とf1との関係を示す関数を予め求めておき、この関数によるf1の周波数変動分を相殺するための関数を図10のように求めておく。なお詳しくは、前記関数のf1は、基準温度における周波数の変動率である(f1−f1r)/f1r=OSC1である。従って図10の縦軸は−OSC1である。この例では温度補正を高精度に行うために前記関数を例えば9次関数として定めている。
既述のように温度と(OSC2−OSC1)とが直線関係にあることから、図10の横軸は、(OSC2−OSC1)の値としているが、(OSC2−OSC1)の値をそのまま用いると、この値を特定するためのデータ量が多くなることから、次のようにして(OSC2−OSC1)の値を正規化している。即ち、発振装置が実際に使用されるであろう上限温度及び下限温度を定めておき、上限温度のときの(OSC2−OSC1)の値を+1、下限温度のときの(OSC2−OSC1)の値を−1として取り扱っている。この例では図10に示すように−30ppmを+1とし、+30ppmを−1としている。
水晶振動子における温度に対する周波数特性は、この例では9次の多項近似式として取り扱っている。そして多項近似式係数を予めメモリ30(図1参照)に記憶しておき、補正値演算部4は、これら多項近似式係数を用いて(1)式の演算処理を行い、温度に対する周波数変動分を相殺するための補正データを算出する。
Y=P1・X9 +P2・X8 +P3・X7 +P4・X6 +P5・X5 +P6・X4 +P7・X3 +P8・X2 +P9・X ………(1)
式においてXは周波数差検出情報、Yは補正データ、P1〜P9は多項近似式係数である。ここで、Xは図1に示す周波数差検出部3により得られた値、即ち図2に示す平均化回路37により得られた値(OSC2−OSC1)である。
水晶振動子の温度特性は個体毎に異なるため、この多項近似式係数は発振装置毎に設定される。上記の発振装置300の調整時には、この多項近似式係数P1〜P9を設定するために、各温度におけるf1、f2を測定する。
Y=P1・X9 +P2・X8 +P3・X7 +P4・X6 +P5・X5 +P6・X4 +P7・X3 +P8・X2 +P9・X ………(1)
式においてXは周波数差検出情報、Yは補正データ、P1〜P9は多項近似式係数である。ここで、Xは図1に示す周波数差検出部3により得られた値、即ち図2に示す平均化回路37により得られた値(OSC2−OSC1)である。
水晶振動子の温度特性は個体毎に異なるため、この多項近似式係数は発振装置毎に設定される。上記の発振装置300の調整時には、この多項近似式係数P1〜P9を設定するために、各温度におけるf1、f2を測定する。
補正値演算部4にて演算を実行するためのブロック図の一例を図11に示す。図11中、401〜409は(1)式の各項の演算を行う演算部、400は加算部、410は丸め処理を行う回路である。なお、補正値演算部4は、例えば1個の掛け算部を用い、この掛け算部にて9乗項の値を求め、次に当該掛け算部にて8乗項の値を求めるといった具合に、当該掛け算部をいわば使いまわして最終的に各乗項の値を加算するようにしてもよい。また補正値の演算式は9次の多項近似式を用いることに限定されるものではなく、要求される精度に応じた次数の近似式を用いてもよい。
図1に戻って説明すると、図中209はA/Dコンバータであり、アナログの直流電圧信号Vcをディジタル信号に変換して補正値演算部4に出力する。この信号Vcに応じてVCXO100の出力周波数が制御される。スイッチ131、132、周波数差演算部4、制御回路部200及びA/Dコンバータ209は、ディジタル信号処理部301を構成している。このディジタル信号処理部301は、I2Cバスを介して例えばコンピュータである上位装置50に接続されている。上位装置50は発振装置の動作を制御し、上記スイッチ131、132を切り替えることができる。また、図1中123は基準信号入力端子であり、前記基準信号出力端子122に接続されている。
図12は、上記の発振装置300の概略縦断側面を示している。51は台座、52は台座の上側を囲うカバーであり、これら台座51及びカバー52によりパッケージ53を構成する。54は台座51上に設けられたプリント基板である。プリント基板54の上面側には、水晶振動子10、20と、発振回路1、2と、複数の集積回路52とが設けられている。各集積回路52は、周波数差検出部3、補正値演算部4及び制御回路部200を構成する既述の各回路を複数集積化して構成されている。プリント基板52上面には複数のピンの一端が設けられ、ピンの他端は、プリント基板54及び台座51の側面を介して台座51の下方に引き出されるように構成されている。このピンの一つは前記基準信号入力端子123である。他のピンは前記上位装置50に発振装置300を接続するための端子として構成され、信号取り出し端をなし、符号55を付して示している。
次に通常運転時における発振装置300の全体の動作についてまとめる。第1の発振回路1から出力される周波数信号は、電圧制御発振器100の制御回路部200にクロック信号として供給され、本実施形態の冒頭に述べたように制御回路部200における制御動作により電圧制御発振器100から目的とする周波数の周波数信号が出力される。一方第1の発振回路1及び第2の発振回路2から夫々出力される周波数信号f1、f2は、周波数差検出部3に入力され、既に詳述した動作によりこの例では周波数差検出部3の出力であるPLLの出力が{Δfr−(f2−f1)}に対応する値、この例では(OSC2−OSC1)になったときにロックする。そしてこの値が補正値演算部4に入力され、(1)式の演算が実行されて温度補正データである周波数補正分が得られる。(1)式の演算は、例えば図10に示す特性図において、周波数差検出部3の出力値に基づいて得られた値に対応する補正周波数曲線の縦軸の値を求める処理である。
図1に示すように第1の水晶振動子10及び第2の水晶振動子20は共通の水晶片Xbを用いて構成され、互いに熱的に結合されていることから、発振回路1、2の周波数差は、環境温度に極めて正確に対応した値であり、従って周波数差検出部3の出力は、環境温度と基準温度(この例では25℃)との温度差情報である。第1の発振回路1の出力される周波数信号f1は制御回路部200のメインクロックとして使用されるものであることから、補正値演算部4にて得られた補正値は、温度が25℃からずれたことによるf1の周波数ずれ分に基づく制御回路部200の動作への影響を相殺するために制御回路部200の動作を補償するための信号として用いられる。つまりf1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号である。この結果、本実施形態の発振装置300の出力である電圧制御発振器100の出力周波数が温度変動にかかわらず安定したものとなる。
続いて、発振装置300の調整時について説明する。この調整時には上記の発振装置300は内部の温度が変更自在な恒温槽内に格納され、図13に示すように基準信号入力端子123に基準周波数発振源57が接続される。この基準周波数発振源57はGPSからなる周波数発生器であり例えば10MHzの周波数信号を安定して出力する。この基準周波数発振源57からの出力周波数をf0とする。上記のようにこの調整時には、図13(a)に示すように基準信号出力端子122及び出力端子112と周波数差検出部3とが接続される。つまり、通常運転時と比較すると、周波数差検出部3のフリップフロップ回路31にはf2の代わりにf1が、f1の代わりにf0が入力されることになり、それによってフリップフロップ回路31からの出力信号は(f1−f0)/f0となる。上位装置50にこの信号がディジタルで出力され、上位装置50は既知であるf0の値を用いてf1を演算し、上位装置50を構成するディスプレイに表示する。このf1を測定は、恒温槽内を所定の温度に保った状態で行われる。
続いて、上位装置50によりスイッチ131、132を切り替えて図13(b)に示すように出力端子122及び121とフリップフロップ回路31とを接続する。これによって、通常運転時と比較すると、フリップフロップ回路31にはf1の代わりにf0が入力されることになる。従って、フリップフロップ回路31からの出力信号は(f2−f0)/f0となる。f1と同様に既知であるf0を用いてf2が算出されて、その測定値が表示される。ユーザは、恒温槽内の温度を順次変更し、温度変更後に恒温槽内の温度が安定する度に同様にf1、f2の測定を行う。
そして、取得した各温度のf1、f2を用いて(OSC2−OSC1)と温度との関係を取得し、この実測データから、温度に対する周波数変動分を相殺する、温度と−OSC1との関係を示す補正周波数曲線を導き出し、最小二乗法により9次の多項近似式係数P1〜P9を算出する。算出した多項近似式係数P1〜P9は、上位装置50によりメモリ30に書き込まれる。その後、上位装置50によりスイッチ131及び132が切り替えられ、基準周波数発振源57が取り外されて通常運転が行えるようになる。
ところで図14は比較例である発振装置であり、上記の発振装置300との差異点を説明すると、第1の発振回路1と周波数差検出部3との間、第2の発振回路2と周波数差検出部3との間に夫々信号路の一端が接続され、これらの信号路の他端は上記のピン55、55として構成されている。即ち上記の実施形態よりピンの数が1本多く設けられている。調整時には、これらのピン55、55にアナログ出力バッファ61、61を介して周波数カウンタ62、62が接続される。各アナログ出力バッファ61によりf1、f2が夫々アナログ信号に変換されて各周波数カウンタ62に出力されて、測定される。
発振装置300と比較例の発振装置とを比べると、発振装置300では当該発振装置300を構成するピン55の数を1つ減らすことができるので、その構成が簡素になり、生産時の手間やコストを抑えることができる。また、調整時に比較例の発振装置ではアナログ出力バッファ61の電源をオンにするため、アナログ出力バッファ61が発熱するので、発振装置の周囲温度が上記の恒温槽の設定温度とずれるおそれがあるが、発振装置300においては、このようにアナログ出力バッファを設ける必要が無いので前記周囲温度と設定温度とのずれを抑えることができる。その結果、VCXO100からの出力周波数がより安定するように多項近似式係数P1〜P9を設定することができる。また、実施形態の発振装置300では周波数カウンタ62を設ける必要が無いので生産設備の設備費を低減させることができるため、結果として発振装置300の製造コストを抑えることができる。
なお、上述の実施形態において、図8から図10の説明では、周波数の変化分を「ppm」単位で表示しているが、実際のディジタル回路では全て2進数での扱いとなるため、DDS回路部36の周波数設定精度は構成ビット数で計算され、例えば34ビットである。一例を挙げると、図1に示す制御回路部200に含まれるDDS回路部201に10MHzのクロックを供給する場合においてこのクロックの変動周波数が100Hzの場合
〔変動比率計算〕
100Hz/10MHz=0.00001
〔ppm換算〕
0.00001*1e6=10〔ppm〕
〔DDS設定精度換算〕
0.00001*2^34≒171,799〔ratio−34bit(仮称)〕となる。
〔変動比率計算〕
100Hz/10MHz=0.00001
〔ppm換算〕
0.00001*1e6=10〔ppm〕
〔DDS設定精度換算〕
0.00001*2^34≒171,799〔ratio−34bit(仮称)〕となる。
上記の構成の場合、前記周波数設定精度は次の(2)式で表わされる。
1×〔ratio−34bit〕=10M〔Hz〕/2^34≒0.58m〔Hz/bit〕 ……(2)
従って100〔Hz〕/0.58m〔Hz/bit〕≒171,799〔bit(ratio−34bit)〕となる。
また、0.58mHzは10MHzに対して、次の(3)式のように計算できる。
0.58m〔Hz〕/10M〔Hz〕*1e9≒0.058〔ppb〕…(3)
従って(2)、(3)式から、(4)式の関係が成り立つ。
1e9/2^34=0.058〔ppb/ratio−34bit〕…(4)
即ちDDS回路部36で処理した周波数は消え、ビット数のみの関係となる。
1×〔ratio−34bit〕=10M〔Hz〕/2^34≒0.58m〔Hz/bit〕 ……(2)
従って100〔Hz〕/0.58m〔Hz/bit〕≒171,799〔bit(ratio−34bit)〕となる。
また、0.58mHzは10MHzに対して、次の(3)式のように計算できる。
0.58m〔Hz〕/10M〔Hz〕*1e9≒0.058〔ppb〕…(3)
従って(2)、(3)式から、(4)式の関係が成り立つ。
1e9/2^34=0.058〔ppb/ratio−34bit〕…(4)
即ちDDS回路部36で処理した周波数は消え、ビット数のみの関係となる。
ところで、スイッチ131、132の構成としては発振装置の調整時にf0とf1とが後段に出力される状態と、f0とf2とが後段に出力される状態とが互いに切り替わればよいため、上記の例に限られず例えば図15のような構成であってもよい。端子122にスイッチ131または132のいずれか一方が接続され、他方のスイッチは端子111、121に接続される。通常時には上記の実施形態と同様にスイッチ131、132は端子111、121に接続される。
また、上記の例では発振装置をTCXOとして構成しているが例えば図16に示すようにOCXO(Oven Controlled Xtal Oscillator)として構成することができる。発振装置300との差異点を中心に説明すると、このOCXO400では水晶振動子10、20、発振回路1、2及び周波数差検出部3を格納する恒温槽401が設けられ、温度調整部であるヒータ402により恒温槽401内の温度が制御される。周波数差検出部3の後段には加算器403が設けられ、この加算器403において周波数差検出部3からの出力であるOSC2−OSC1と、メモリ30に記憶された所定の設定温度におけるOSC2−OSC1との差分を取り出すようにしている。そして、この取り出した差分の信号をヒータ402の出力として利用している。
恒温槽401内の温度が設定温度から低下するほど図9に示したように周波数差検出部3からのOSC2−OSC1の出力は上昇し、加算器403からの出力が上昇してヒータ402の発熱量が上昇する。逆に恒温槽401内の温度が設定温度から上昇するほど周波数差検出部3からのOSC2−OSC1の出力は低下し、加算器403からの出力が低下して、それによってヒータ402の発熱量が低下する。このようにして、恒温槽401内の温度が設定温度からずれることが抑えられ、第1の発振回路1から安定した出力を取り出すことができる。このOCXO400の設定時にはTCXO300の調整時と同様にf1、f2の測定を行い、前記メモリ30に記憶するOSC2−OSC1を設定する。従って、このように発振装置をOCXOとして構成した場合にもTCXOとして構成した場合と同様の効果を得ることができる。
1 第1の発振回路
2 第2の発振回路
10 第1の水晶振動子
20 第2の水晶振動子
3 周波数差検出部
31 フリップフロップ回路
32 ワンショット回路
33 ラッチ回路
34 ループフィルタ
35 加算部
36 DDS回路部
4 補正値演算部(補正値取得部)
100 電圧制御発振器
200 制御回路部
2 第2の発振回路
10 第1の水晶振動子
20 第2の水晶振動子
3 周波数差検出部
31 フリップフロップ回路
32 ワンショット回路
33 ラッチ回路
34 ループフィルタ
35 加算部
36 DDS回路部
4 補正値演算部(補正値取得部)
100 電圧制御発振器
200 制御回路部
Claims (4)
- f1及びf2の差分に応じた信号を温度検出値として取り扱い、当該信号に基づいて、f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号を出力し、第1の発振回路の発振出力を出力信号として用いる発振装置であって、
前記第1の発振回路の発振出力及び前記第2の発振回路の発振出力が夫々入力される第1の入力端及び第2の入力端を備え、f1及びf2の差分に応じた信号を求めて出力する周波数差検出部と、
外部から参照用の周波数信号である周波数がf0の参照信号が入力される参照信号用の入力端と、
通常運転時に第1の発振回路及び第2の発振回路の各発振出力が前記周波数差検出部に入力される状態と、発振装置の調整時にf1及びf0の差分に応じた信号を得るために第1の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力され、またf2及びf0の差分に応じた信号を得るために第2の発振回路の発振出力及び前記参照信号が前記周波数差検出部に入力される状態と、を選択できるように、発振回路、前記参照信号用の入力端及び周波数差検出部の入力端との間で接続の切替えが行われるスイッチ部と、
発振装置の調整時に周波数差検出部にて得られた信号を発振装置の外部に取り出すための信号取り出し端と、を備えたことを特徴とする発振装置 - f1及びf2の差分に応じた信号は、
基準温度におけるf1をf1r、基準温度におけるf2をf2rとすると、
前記周波数対応値はf1とf1rとの差分に対応する値と、f2とf2rとの差分に対応する値との差分値に対応する差分対応値であることを特徴とする請求項1記載の発振装置。 - f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、f1における基準温度時のf1の値からの変化分と、f1及びf2の差分に応じた信号と、の関係に基づいて、基準温度時のf1に対する周波数補正値に相当する信号であることを特徴とする請求項1または2記載の発振装置。
- 第1の水晶振動子及び第2の水晶振動子の温度を一定に維持するための温度調整部を備え、
f1の温度特性に基づく影響を抑えるための制御信号は、前記温度調整部の発熱量を制御するための信号であることを特徴とする請求項1または2記載の発振装置。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015080070A (ja) * | 2013-10-16 | 2015-04-23 | セイコーエプソン株式会社 | 発振回路、発振器、電子機器および移動体 |
US9160343B2 (en) | 2012-11-15 | 2015-10-13 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Heater device and oscillation apparatus |
US9231599B2 (en) | 2012-12-10 | 2016-01-05 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Oscillation apparatus |
US9252781B2 (en) | 2013-07-29 | 2016-02-02 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Oscillator |
JP2016082471A (ja) * | 2014-10-20 | 2016-05-16 | 富士通株式会社 | 測定方法 |
-
2012
- 2012-01-06 JP JP2012001618A patent/JP2013143601A/ja active Pending
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