JP2013143448A - 表面波プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のマイクロ波放射部からマイクロ波を放射して表面波プラズマを形成する場合に、より高いプラズマ密度を得ること。
【解決手段】処理容器1内に表面波プラズマを生成してプラズマ処理を行う表面波プラズマ処理装置100は、マイクロ波を生成するマイクロ波出力部30と、生成されたマイクロ波を処理容器1内に放射する複数のマイクロ波放射部43と、処理容器1の上部に設けられ、複数のマイクロ波放射部43から放射されたマイクロ波により、処理容器1内で表面波が伝送する表面波伝送線路が形成される表面波伝送線路形成部材115とを有し、表面波伝送線路形成部材115は、誘電体からなり、複数のマイクロ波放射部43を覆い、かつサセプタ11に向けて凹状をなし、サセプタ11に対応するような凹部が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】処理容器1内に表面波プラズマを生成してプラズマ処理を行う表面波プラズマ処理装置100は、マイクロ波を生成するマイクロ波出力部30と、生成されたマイクロ波を処理容器1内に放射する複数のマイクロ波放射部43と、処理容器1の上部に設けられ、複数のマイクロ波放射部43から放射されたマイクロ波により、処理容器1内で表面波が伝送する表面波伝送線路が形成される表面波伝送線路形成部材115とを有し、表面波伝送線路形成部材115は、誘電体からなり、複数のマイクロ波放射部43を覆い、かつサセプタ11に向けて凹状をなし、サセプタ11に対応するような凹部が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面波プラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスや液晶表示装置の製造工程においては、半導体ウエハやガラス基板といった被処理基板にエッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理を施すために、プラズマエッチング装置やプラズマCVD成膜装置等のプラズマ処理装置が用いられる。
近時、このようなプラズマ処理装置としては、高密度で低電子温度の表面波プラズマを均一に形成することができるRLSA(Radial Line Slot Antenna)マイクロ波プラズマ処理装置が注目されている(例えば特許文献1)。
RLSAマイクロ波プラズマ処理装置は、チャンバ(処理容器)の上部に所定のパターンでスロットが形成された平面アンテナ(Radial Line Slot Antenna)を設け、マイクロ波発生源から同軸構造の導波路を通って導かれたマイクロ波を、平面アンテナのスロットからその下に設けられた誘電体を透過して真空に保持されたチャンバ内に放射し、マイクロ波電界によりチャンバ内に導入されたガスをプラズマ化し、半導体ウエハ等の被処理体をプラズマ処理するものである。
このようなRLSAマイクロ波プラズマ装置において、プラズマ分布を調整する場合、スロット形状およびパターン等が異なる複数のアンテナを用意しておき、アンテナを交換する必要があり、極めて煩雑である。
これに対し、特許文献2には、マイクロ波を複数に分配し、上記のような平面アンテナを有するマイクロ波放射部を複数設け、それらから放射されたマイクロ波をチャンバ内に導きチャンバ内でマイクロ波を空間合成するプラズマ源が開示されている。
このように複数のマイクロ波放射部を用いてマイクロ波を空間合成することにより、各マイクロ波放射部から放射されるマイクロ波の位相や強度を個別に調整することができ、プラズマ分布の調整を比較的容易に行うことができる。
複数のマイクロ波放射部を有するプラズマ源では、金属製の支持部材に各マイクロ波放射部に対応して誘電体部材を嵌め込んだ平面状の天板を介してマイクロ波を放射して表面波プラズマを生成しているが、プラズマ密度が低い場合があり、より高いプラズマ密度が求められている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、複数のマイクロ波放射部からマイクロ波を放射して表面波プラズマを形成する場合に、より高いプラズマ密度を得ることができる表面波プラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源とを具備し、前記表面波プラズマ源は、マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、前記処理容器の上部に設けられ、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波により、前記処理容器内で表面波が伝送する表面波伝送線路が形成される表面波伝送線路形成部材とを有し、前記表面波伝送線路形成部材は、誘電体からなり、前記複数のマイクロ波放射部を覆い、かつ前記載置台に向けて凹状をなし、前記載置台に対応するような凹部が形成されていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置を提供する。
上記第1の観点において、前記表面波伝送線路形成部材は、ドーム状をなしており、その下端が前記載置台に対応する位置まで延びていることが好ましい。
本発明の第2の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源とを具備し、前記表面波プラズマ源は、マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、前記処理容器の側壁上部に設けられた側部誘電体壁とを有することを特徴とする表面波プラズマ処理装置を提供する。
上記第2の観点において、前記側部誘電体壁は、その下端が前記載置台の上面に対応する位置まで延びていることが好ましい。また、前記天板の下方に、前記複数の誘電体部材に対応して設けられ、前記フレームを覆うように設けられた複数の上部誘電体壁をさらに有し、前記上部誘電体壁の隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されていることが好ましい。
本発明の第3の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源とを具備し、前記表面波プラズマ源は、マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、を有し、前記複数の誘電体部材は前記載置台に向けた凹状をなしていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置を提供する。
上記第3の観点において、前記誘電体部材は、前記フレームを覆うように、かつ、隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されるように設けられていることが好ましい。また、前記誘電体部材は、前記フレームを覆う張り出し部を有し、前記誘電体部材のうち隣接するものの前記張り出し部の間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されおり、かつ隣接する張り出し部により凹部が形成されている構成とすることができる。
本発明の第4の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源とを具備し、前記表面波プラズマ源は、マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、を有し、前記複数の誘電体部材は前記載置台に対向する面が凹凸状をなしていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置を提供する。
上記第4の観点において、前記誘電体部材は、前記フレームを覆うように、かつ、隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されるように設けられていることが好ましい。また、前記表面波プラズマ源は、前記処理容器の側壁上部に設けられた誘電体壁をさらに有することが好ましい。
本発明の第1の観点によれば、処理容器の上部に設けられた表面波伝送線路形成部材を、誘電体からなり、複数のマイクロ波放射部を覆い、かつ載置台に向けて凹状をなし、載置台に対応するような凹部が形成されたものとしたので、表面波伝送線路の大部分が誘電体表面波伝送線路であり、表面波の伝送損失が小さく、プラズマへの電力伝送効率が高いものとなり、プラズマ密度を大きくすることができる。
本発明の第2の観点によれば、複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板を設け、かつ処理容器の側壁上部に側部誘電体壁を設けたので、これらが表面波電送線路として機能し、誘電体表面波伝送線路の面積が広いので表面波の伝送損失が小さく、プラズマへの電力伝送効率が高いものとなり、かつ各マイクロ波放射部に対応する誘電体部材が分離しているので、マイクロ波放射部間での電磁波干渉を抑制することができる。
本発明の第3の観点によれば、天板の誘電体部材として、載置台に向けて凹状をなす誘電体部材を設けたので、各マイクロ波放射部の誘電体表面波伝送線路の面積が大きくなり、プラズマへの電力伝送効率が向上し、結果的に被処理基板の存在領域に高い密度のプラズマを形成することができる。
本発明の第4の観点によれば、天板の誘電体部材として、天板に載置台に対向する面が凹凸状をなす誘電体を設けたので、各マイクロ波放射部の誘電体表面波伝送線路の面積が大きくなり、プラズマへの電力伝送効率が向上し、結果的に被処理基板の存在領域に高い密度のプラズマを形成することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図であり、図2は表面波プラズマ源の構成を示す構成図であり、図3は表面波プラズマ源におけるマイクロ波供給部を模式的に示す平面図、図4は表面波プラズマ源におけるマイクロ波放射部を示す断面図、図5はマイクロ波放射部の給電機構を示す図4のAA′線による横断面図、図6はチューナにおけるスラグと滑り部材を示す図4のBB′線による横断面図である。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図であり、図2は表面波プラズマ源の構成を示す構成図であり、図3は表面波プラズマ源におけるマイクロ波供給部を模式的に示す平面図、図4は表面波プラズマ源におけるマイクロ波放射部を示す断面図、図5はマイクロ波放射部の給電機構を示す図4のAA′線による横断面図、図6はチューナにおけるスラグと滑り部材を示す図4のBB′線による横断面図である。
表面波プラズマ処理装置100は、ウエハに対してプラズマ処理として例えばエッチング処理を施すプラズマエッチング装置として構成されており、気密に構成されたアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属材料からなる略円筒状の接地されたチャンバ1と、チャンバ1内にマイクロ波プラズマを形成するための表面波プラズマ源2とを有している。チャンバ1の上部には開口部1aが形成されており、表面波プラズマ源2はこの開口部1aからチャンバ1の内部に臨むように設けられている。
チャンバ1内には被処理体である半導体ウエハW(以下ウエハWと記述する)を水平に支持するためのサセプタ11が、チャンバ1の底部中央に絶縁部材12a介して立設された筒状の支持部材12により支持された状態で設けられている。サセプタ11および支持部材12を構成する材料としては、表面をアルマイト処理(陽極酸化処理)したアルミニウム等が例示される。
また、図示はしていないが、サセプタ11には、ウエハWを静電吸着するための静電チャック、温度制御機構、ウエハWの裏面に熱伝達用のガスを供給するガス流路、およびウエハWを搬送するために昇降する昇降ピン等が必要に応じて設けられている。さらに、サセプタ11には、整合器13を介して高周波バイアス電源14が電気的に接続されている。この高周波バイアス電源14からサセプタ11に高周波電力が供給されることにより、ウエハW側にプラズマ中のイオンが引き込まれる。
チャンバ1の底部には排気管15が接続されており、この排気管15には真空ポンプを含む排気装置16が接続されている。そしてこの排気装置16を作動させることによりチャンバ1内が排気され、チャンバ1内が所定の真空度まで高速に減圧することが可能となっている。また、チャンバ1の側壁には、ウエハWの搬入出を行うための搬入出口がゲートバルブにより開閉可能に設けられている(いずれも図示せず)。
チャンバ1内のサセプタ11の上方位置には、リング状のガス導入部材26がチャンバ壁に沿って設けられており、このガス導入部材26には内周に多数のガス吐出孔が設けられている。このガス導入部材26には、プラズマガスおよび処理ガスを供給するガス供給源27が配管28を介して接続されている。プラズマガスとしてはArガス等の希ガスが好適に用いられる。処理ガスとしては、通常用いられるエッチングガス、例えばCl2ガス等を用いることができる。
ガス導入部材26からチャンバ1内に導入されたプラズマガスは、表面波プラズマ源2からチャンバ1内に導入されたマイクロ波によりプラズマ化され、このプラズマが処理ガスを励起し、処理ガスのプラズマを形成する。なお、プラズマガスと処理ガスとを別個の供給部材で供給してもよい。また、処理ガス等を供給する機構としてガスをシャワー状に供給するシャワープレートを用いてもよい。
表面波プラズマ源2は、チャンバ1の上部に設けられた支持リング29により支持された天板110とその下のチャンバ1に向けて凹状をなす誘電体壁115を有しており、支持リング29と天板110との間は気密にシールされている。天板110および誘電体壁115については後述する。また、表面波プラズマ源2は、図2に示すように、複数経路に分配してマイクロ波を出力するマイクロ波出力部30と、マイクロ波出力部30から出力されたマイクロ波をチャンバ1に導き、チャンバ1内に放射するためのマイクロ波供給部40とを有している。
マイクロ波出力部30は、マイクロ波電源31と、マイクロ波発振器32と、発振されたマイクロ波を増幅するアンプ33と、増幅されたマイクロ波を複数に分配する分配器34とを有している。
マイクロ波発振器32は、所定周波数(例えば、915MHz)のマイクロ波を例えばPLL発振させる。分配器34では、マイクロ波の損失ができるだけ起こらないように、入力側と出力側のインピーダンス整合を取りながらアンプ33で増幅されたマイクロ波を分配する。なお、マイクロ波の周波数としては、915MHzの他に、700MHzから3GHzを用いることができる。
マイクロ波供給部40は、分配器34にて分配されたマイクロ波をチャンバ1内へ導く複数のアンテナモジュール41を有している。各アンテナモジュール41は、分配されたマイクロ波を主に増幅するアンプ部42と、マイクロ波放射部43とを有している。また、マイクロ波放射部43は、インピーダンスを整合させるためのチューナ60と、増幅されたマイクロ波をチャンバ1内に放射するアンテナ部45とを有している。そして、各アンテナモジュール41におけるマイクロ波放射部43のアンテナ部45からチャンバ1内へマイクロ波が放射されるようになっている。図3に示すように、マイクロ波供給部40は、アンテナモジュール41を7個有しており、各アンテナモジュール41のマイクロ波放射部43が、円周状に6個およびその中心に1個、円形をなす天板110の上に配置されている。
天板110は、真空シールおよびマイクロ波透過板として機能し、金属製のフレーム110aと、そのフレーム110aに嵌め込まれ、マイクロ波放射部43が配置されている部分に対応するように設けられた石英等の誘電体からなる誘電体部材110bとを有している。
天板110の下に配置された誘電体壁115は、石英等の誘電体からなり、複数のマイクロ波放射部43の全体を覆い、かつサセプタ11に向けて凹状をなしており、サセプタ11に対応するような凹部が形成されている。具体的には、図示しているように、誘電体壁115は、ドーム状をなし、その下端がサセプタ11の上面付近まで延びて、内壁から突出する支持部材116に支持されている。これにより、ドーム状に対応する凹部により、誘電体壁115がサセプタ11を覆うようになっている。ただし、誘電体壁115はドーム状に限らず、凹部が四角形や三角形等の種々の形状をとることができる。また、ウエハWの横まで覆わなくてもよく、ウエハWの上方に配置されていてもよい。
アンプ部42は、位相器46と、可変ゲインアンプ47と、ソリッドステートアンプを構成するメインアンプ48と、アイソレータ49とを有している。
位相器46は、マイクロ波の位相を変化させることができるように構成されており、これを調整することにより放射特性を変調させることができる。例えば、各アンテナモジュール毎に位相を調整することにより指向性を制御してプラズマ分布を変化させることができる。また、隣り合うアンテナモジュールにおいて90°ずつ位相をずらすようにして円偏波を得ることができる。また、位相器46は、アンプ内の部品間の遅延特性を調整し、チューナ内での空間合成を目的として使用することができる。ただし、このような放射特性の変調やアンプ内の部品間の遅延特性の調整が不要な場合には位相器46は設ける必要はない。
可変ゲインアンプ47は、メインアンプ48へ入力するマイクロ波の電力レベルを調整し、個々のアンテナモジュールのばらつきを調整またはプラズマ強度調整のためのアンプである。可変ゲインアンプ47を各アンテナモジュール毎に変化させることによって、発生するプラズマに分布を生じさせることもできる。
ソリッドステートアンプを構成するメインアンプ48は、例えば、入力整合回路と、半導体増幅素子と、出力整合回路と、高Q共振回路とを有する構成とすることができる。
アイソレータ49は、アンテナ部45で反射してメインアンプ48に向かう反射マイクロ波を分離するものであり、サーキュレータとダミーロード(同軸終端器)とを有している。サーキュレータは、アンテナ部45で反射したマイクロ波をダミーロードへ導き、ダミーロードはサーキュレータによって導かれた反射マイクロ波を熱に変換する。
次に、マイクロ波放射部43について説明する。
図4、5に示すように、マイクロ波放射部43は、マイクロ波を伝送する同軸構造の導波路44と、導波路44を伝送されたマイクロ波をチャンバ1内に放射するアンテナ部45とを有している。そして、マイクロ波放射部43からチャンバ1内に放射されたマイクロ波がチャンバ1内の空間で合成され、チャンバ1内で表面波プラズマが形成されるようになっている。
図4、5に示すように、マイクロ波放射部43は、マイクロ波を伝送する同軸構造の導波路44と、導波路44を伝送されたマイクロ波をチャンバ1内に放射するアンテナ部45とを有している。そして、マイクロ波放射部43からチャンバ1内に放射されたマイクロ波がチャンバ1内の空間で合成され、チャンバ1内で表面波プラズマが形成されるようになっている。
導波路44は、筒状の外側導体52およびその中心に設けられた棒状の内側導体53が同軸状に配置されて構成されており、導波路44の先端にアンテナ部45が設けられている。導波路44は、内側導体53が給電側、外側導体52が接地側となっている。外側導体52および内側導体53の上端は反射板58となっている。
導波路44の基端側にはマイクロ波(電磁波)を給電する給電機構54が設けられている。給電機構54は、導波路44(外側導体52)の側面に設けられたマイクロ波電力を導入するためのマイクロ波電力導入ポート55を有している。マイクロ波電力導入ポート55には、アンプ部42から増幅されたマイクロ波を供給するための給電線として、内側導体56aおよび外側導体56bからなる同軸線路56が接続されている。そして、同軸線路56の内側導体56aの先端には、外側導体52の内部に向けて水平に伸びる給電アンテナ90が接続されている。
給電アンテナ90は、例えば、アルミニウム等の金属板を削り出し加工した後、テフロン(登録商標)等の誘電体部材の型にはめて形成される。反射板58から給電アンテナ90までの間には、反射波の実効波長を短くするためのテフロン(登録商標)等の誘電体からなる遅波材59が設けられている。なお、2.45GHz等の周波数の高いマイクロ波を用いた場合には、遅波材59は設けなくてもよい。このとき、給電アンテナ90から反射板58までの距離を最適化し、給電アンテナ90から放射される電磁波を反射板58で反射させることで、最大の電磁波を同軸構造の導波路44内に電送させる。
給電アンテナ90は、図5に示すように、マイクロ波電力導入ポート55において同軸線路56の内側導体56aに接続され、電磁波が供給される第1の極92および供給された電磁波を放射する第2の極93を有するアンテナ本体91と、アンテナ本体91の両側から、内側導体53の外側に沿って延び、リング状をなす反射部94とを有し、アンテナ本体91に入射された電磁波と反射部94で反射された電磁波とで定在波を形成するように構成されている。アンテナ本体91の第2の極93は内側導体53に接触している。
給電アンテナ90がマイクロ波(電磁波)を放射することにより、外側導体52と内側導体53との間の空間にマイクロ波電力が給電される。そして、給電機構54に供給されたマイクロ波電力がアンテナ部45に向かって伝播する。
また、導波路44にはチューナ60が設けられている。チューナ60は、チャンバ1内の負荷(プラズマ)のインピーダンスをマイクロ波出力部30におけるマイクロ波電源の特性インピーダンスに整合させるものであり、外側導体52と内側導体53との間を上下に移動する2つのスラグ61a,61bと、反射板58の外側(上側)に設けられたスラグ駆動部70とを有している。
これらスラグのうち、スラグ61aはスラグ駆動部70側に設けられ、スラグ61bはアンテナ部45側に設けられている。また、内側導体53の内部空間には、その長手方向に沿って例えば台形ネジが形成された螺棒からなるスラグ移動用の2本のスラグ移動軸64a,64bが設けられている。
図6に示すように、スラグ61aは、誘電体からなる円環状をなし、その内側に滑り性を有する樹脂からなる滑り部材63が嵌め込まれている。滑り部材63にはスラグ移動軸64aが螺合するねじ穴65aとスラグ移動軸64bが挿通される通し穴65bが設けられている。一方、スラグ61bは、スラグ61aと同様、ねじ穴65aと通し穴65bとを有しているが、スラグ61aとは逆に、ねじ穴65aはスラグ移動軸64bに螺合され、通し穴65bにはスラグ移動軸64aが挿通されるようになっている。これによりスラグ移動軸64aを回転させることによりスラグ61aが昇降移動し、スラグ移動軸64bを回転させることによりスラグ61bが昇降移動する。すなわち、スラグ移動軸64a,64bと滑り部材63とからなるねじ機構によりスラグ61a,61bが昇降移動される。
内側導体53には長手方向に沿って等間隔に3つのスリット53aが形成されている。一方、滑り部材63は、これらスリット53aに対応するように3つの突出部63aが等間隔に設けられている。そして、これら突出部63aがスラグ61a,61bの内周に当接した状態で滑り部材63がスラグ61a,61bの内部に嵌め込まれる。滑り部材63の外周面は、内側導体53の内周面と遊びなく接触するようになっており、スラグ移動軸64a,64bが回転されることにより、滑り部材63が内側導体53を滑って昇降するようになっている。すなわち内側導体53の内周面がスラグ61a,61bの滑りガイドとして機能する。
滑り部材63を構成する樹脂材料としては、良好な滑り性を有し、加工が比較的容易な樹脂、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を好適なものとして挙げることができる。
上記スラグ移動軸64a,64bは、反射板58を貫通してスラグ駆動部70に延びている。スラグ移動軸64a,64bと反射板58との間にはベアリング(図示せず)が設けられている。また、内側導体53の下端には、導体からなる底板67が設けられている。スラグ移動軸64a,64bの下端は、駆動時の振動を吸収するために、通常は開放端となっており、これらスラグ移動軸64a,64bの下端から2〜5mm程度離隔して底板67が設けられている。なお、この底板67を軸受け部としてスラグ移動軸64a,64bの下端をこの軸受け部にて軸支させてもよい。
スラグ駆動部70は筐体71を有し、スラグ移動軸64aおよび64bは筐体71内に延びており、スラグ移動軸64aおよび64bの上端には、それぞれ歯車72aおよび72bが取り付けられている。また、スラグ駆動部70には、スラグ移動軸64aを回転させるモータ73aと、スラグ移動軸64bを回転させるモータ73bが設けられている。モータ73aの軸には歯車74aが取り付けられ、モータ73bの軸には歯車74bが取り付けられており、歯車74aが歯車72aに噛合し、歯車74bが歯車72bに噛合するようになっている。したがって、モータ73aにより歯車74aおよび72aを介してスラグ移動軸64aが回転され、モータ73bにより歯車74bおよび72bを介してスラグ移動軸64bが回転される。なお、モータ73a,73bは例えばステッピングモータである。
なお、スラグ移動軸64bはスラグ移動軸64aよりも長く、より上方に達しており、したがって、歯車72aおよび72bの位置が上下にオフセットしており、モータ73aおよび73bも上下にオフセットしているので、モータおよび歯車等の動力伝達機構のスペースが小さく、筐体71が外側導体52と同じ径となっている。
モータ73aおよび73bの上には、これらの出力軸に直結するように、それぞれスラグ61aおよび61bの位置を検出するためのインクリメント型のエンコーダ75aおよび75bが設けられている。
スラグ61aおよび61bの位置は、スラグコントローラ68により制御される。具体的には、図示しないインピーダンス検出器により検出された入力端のインピーダンス値と、エンコーダ75aおよび75bにより検知されたスラグ61aおよび61bの位置情報に基づいて、スラグコントローラ68がモータ73aおよび73bに制御信号を送り、スラグ61aおよび61bの位置を制御することにより、インピーダンスを調整するようになっている。スラグコントローラ68は、終端が例えば50Ωになるようにインピーダンス整合を実行させる。2つのスラグのうち一方のみを動かすと、スミスチャートの原点を通る軌跡を描き、両方同時に動かすと位相のみが回転する。
アンテナ部45は、マイクロ波放射アンテナとして機能する、平面状をなしスロット81aを有する平面スロットアンテナ81を有している。アンテナ部45は、平面スロットアンテナ81の上面に設けられた遅波材82を有している。遅波材82の中心には導体からなる円柱部材82aが貫通して底板67と平面スロットアンテナ81とを接続している。したがって、内側導体53が底板67および円柱部材82aを介して平面スロットアンテナ81に接続されている。平面スロットアンテナ81の先端側には遅波材83が配置されている。なお、外側導体52の下端は平面スロットアンテナ81まで延びており、遅波材82の周囲は外側導体52で覆われている。また、平面スロットアンテナ81および遅波材83の周囲は被覆導体84で覆われている。
遅波材82、83は、真空よりも大きい誘電率を有しており、例えば、石英、セラミックス、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂やポリイミド系樹脂により構成されており、真空中ではマイクロ波の波長が長くなることから、マイクロ波の波長を短くしてアンテナを小さくする機能を有している。遅波材82、83は、その厚さによりマイクロ波の位相を調整することができ、平面スロットアンテナ81が定在波の「はら」になるようにその厚さを調整する。これにより、反射が最小で、平面スロットアンテナ81の放射エネルギーが最大となるようにすることができる。
遅波材83は、天板110の金属フレーム110aに嵌め込まれた誘電体部材110bに接するように設けられている。そして、メインアンプ48で増幅されたマイクロ波が内側導体53と外側導体52の周壁の間を通って平面スロットアンテナ81のスロット81aから遅波材83および天板110の誘電体部材110b、さらには凹状の誘電体壁115を透過してチャンバ1内の空間に放射される。
本実施形態において、メインアンプ48と、チューナ60と、平面スロットアンテナ81とは近接配置している。そして、チューナ60と平面スロットアンテナ81とは1/2波長内に存在する集中定数回路を構成しており、かつ平面スロットアンテナ81、遅波材82、83は合成抵抗が50Ωに設定されているので、チューナ60はプラズマ負荷に対して直接チューニングしていることになり、効率良くプラズマへエネルギーを伝達することができる。
表面波プラズマ処理装置100における各構成部は、マイクロプロセッサを備えた制御部120により制御されるようになっている。制御部120は表面波プラズマ処理装置100のプロセスシーケンスおよび制御パラメータであるプロセスレシピを記憶した記憶部や、入力手段およびディスプレイ等を備えており、選択されたプロセスレシピに従ってプラズマ処理装置を制御するようになっている。
次に、以上のように構成される表面波プラズマ処理装置100における動作について説明する。
まず、ウエハWをチャンバ1内に搬入し、サセプタ11上に載置する。そして、ガス供給源27から配管28およびガス導入部材26を介してチャンバ1内にプラズマガス、例えばArガスを導入して、表面波プラズマ源2からマイクロ波をチャンバ1内に導入して表面波プラズマを生成する。
まず、ウエハWをチャンバ1内に搬入し、サセプタ11上に載置する。そして、ガス供給源27から配管28およびガス導入部材26を介してチャンバ1内にプラズマガス、例えばArガスを導入して、表面波プラズマ源2からマイクロ波をチャンバ1内に導入して表面波プラズマを生成する。
このようにして表面波プラズマを生成した後、処理ガス、例えばCl2ガス等のエッチングガスをガス供給源27から配管28およびガス導入部材26を介してチャンバ1内に吐出する。吐出された処理ガスは、プラズマガスによるプラズマによって励起されてプラズマ化し、この処理ガスのプラズマによりウエハWにプラズマ処理、例えばエッチング処理が施される。プラズマガスと処理ガスを同時に導入してもよい。
上記表面波プラズマを生成するに際し、表面波プラズマ源2では、マイクロ波出力部30のマイクロ波発振器32から発振されたマイクロ波電力はアンプ33で増幅された後、分配器34により複数に分配され、分配されたマイクロ波電力はマイクロ波供給部40へ導かれる。マイクロ波供給部40においては、このように複数に分配されたマイクロ波電力は、ソリッドステートアンプを構成するメインアンプ48で個別に増幅され、マイクロ波放射部43の導波路44に給電され、チューナ60でインピーダンスが自動整合され、電力反射が実質的にない状態で、アンテナ部45の遅波材82、平面スロットアンテナ81、遅波材83、および天板110の誘電体部材110b、さらにはサセプタ11に向けて凹状をなす誘電体壁115を介してチャンバ1内に放射されて空間合成される。誘電体壁115は表面波伝送線路形成部材として機能する。
従来は、誘電体壁115を設けていなかったので、表面波伝送線路が形成される領域には、天板110の金属フレーム110a、支持リング29、およびチャンバ1の側壁と金属領域が多く存在していた。
一般に表面波プラズマは、一度生成すると、マイクロ波(電磁波)はプラズマシースおよびプラズマバルク中を放射方向に対して垂直方向に(シースに沿って)伝播する。電磁波はプラズマバルク全体へは進入できず、プラズマバルク表面近傍の電子密度がカットオフ密度に等しくなる位置で反射されるため、電磁波の伝送線路のプラズマバルク端はカットオフ密度で決まる。アンテナから放出され、物質表面を伝播する電磁波(表面波)は、誘電体表面を伝播する(以下、誘電体表面を伝播する電磁波を誘電体表面波と記す)のみならず、金属表面を伝播することもできる(以下、金属表面を伝播する電磁波を金属表面波と記す)。したがって、上端に支持リング29等の金属表面、下端にプラズマバルクが配置され、電磁波はそれらに沿って伝播する。しかし金属表面波の場合、電磁波放射面とプラズマバルクとの距離が誘電体表面波に比べて極めて短い。表面波の減衰定数は電磁波放射面とプラズマバルクとの距離が長いほど小さくなるため、誘電体表面波のほうが減衰が小さくなり、広がりやすい。このため、本実施形態では、図7に示すように、チャンバ1側に凹状をなす誘電体壁115を設けて誘電体壁115がウエハWを覆うようにすることにより、金属表面波伝送線路を実質的になくして誘電体表面波伝送線路とすることで、表面波の伝送損失が小さくなり、プラズマへの電力伝送効率が向上し、同じ電力を供給したときのプラズマ密度を大きくすることができる。
この場合、誘電体壁からの距離と電子密度Neおよび電子温度Teとの関係は図8に示すようになる。したがって、ウエハW近傍の電子密度を上げるためには、誘電体表面波伝送線路がその近傍の、電子密度Neが高くかつ電子温度Teが低くなる領域になるような位置に形成されるように、誘電体壁115を設けることが重要である。その点、本実施形態では、誘電体壁115が凹状(ドーム状)をなし、ウエハWの側方まで誘電体壁115が延びており、電磁波放射面とプラズマバルクとの距離を短くすることができるので、高密度プラズマを形成する上で有利である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は本発明の第2の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
上述の第1の実施形態では、凹状の誘電体壁115を設けてプラズマ密度を高めているが、このように、ある程度厚みを有する誘電体壁115が複数のマイクロ波放射部43の下に全面に配置すると、誘電体壁115を通して各マイクロ波放射部43間のスラグに電磁波が往来し、電磁波干渉を起こすおそれがある。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は本発明の第2の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
上述の第1の実施形態では、凹状の誘電体壁115を設けてプラズマ密度を高めているが、このように、ある程度厚みを有する誘電体壁115が複数のマイクロ波放射部43の下に全面に配置すると、誘電体壁115を通して各マイクロ波放射部43間のスラグに電磁波が往来し、電磁波干渉を起こすおそれがある。
そこで、本実施形態では、図9に示すように、マイクロ波放射部43の直下部分は金属フレーム110aと、マイクロ波放射部43が配置されている部分に対応するように設けられた誘電体部材110bとを有する平板状の天板110のみとし、チャンバ1上部の側壁に誘電体壁117を配置する。したがって、天板110および誘電体壁117が表面波伝送線路形成部材として機能する。このとき、誘電体壁117は、ウエハWを囲うように設けることが好ましく、その下端がサセプタ11の上面付近まで延びていることが好ましい。
これにより、各マイクロ波放射部43の誘電体部材110bが金属フレーム110aによって分離されており、電磁波の往来が抑制されるので、各マイクロ波放射部43のスラグ間で電磁波干渉を起こすおそれがない。一方、チャンバ1の側面において、第1の実施形態と同様に、誘電体壁117により誘電体表面波が形成され、マイクロ波放射部43の直下の平板状の天板110は各マイクロ波放射部43に対応する誘電体部材110bが設けられており、表面波形成領域においては金属フレーム110aのみが金属であるので、一部において金属表面波が形成されるものの、多くは誘電体表面波となるため、プラズマ密度を高める効果は十分に得られる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図10は本発明の第3の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図10は本発明の第3の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
図9の第2の実施形態では天板110の金属フレーム110aがプラズマ生成領域に対して露出しているため、それがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなるおそれがある。このため、本実施形態では、図10に示すように、天板110の誘電体部材110bに接するようにその下に、マイクロ波放射部43毎に分離した誘電体壁118を設け、金属フレーム110aを覆うようにしている。すなわち、誘電体壁117および118により表面波伝送線路形成部材が構成される。隣接する誘電体壁118間Dを0.3〜0.5mm程度にすることでダークスペースと呼ばれる真空絶縁領域を形成することができる。このダークスペースには、プラズマは入り込まないため、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。一方、隣接する誘電体壁118間は分離しているため、各マイクロ波放射部43間の電磁波干渉は生じない。さらに、金属フレーム110aが誘電体壁118で覆われているため、表面波伝送路の大部分を誘電体表面波伝送路とすることができ、プラズマ密度をより高密度化することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図11は本発明の第4の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、天板110の金属フレーム110aに、各マイクロ波放射部43に対応して、それぞれのマイクロ波放射部43を覆うようにサセプタ11に向けて凹状をなす誘電体部材131が嵌め込まれている。したがって、誘電体部材131が表面波伝送線路形成部材として機能する。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図11は本発明の第4の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、天板110の金属フレーム110aに、各マイクロ波放射部43に対応して、それぞれのマイクロ波放射部43を覆うようにサセプタ11に向けて凹状をなす誘電体部材131が嵌め込まれている。したがって、誘電体部材131が表面波伝送線路形成部材として機能する。
このため、マイクロ波放射部43毎に、誘電体部材131内に表面波伝送線路が形成されプラズマが生成する空間Sが形成されている。図11では誘電体部材131はドーム状になっているがこれに限らない。
このように凹状をなす誘電体部材131をマイクロ波放射部43毎に設けることにより、各マイクロ波放射部43の誘電体表面波伝送線路の面積が大きくなり、プラズマへの電力伝送効率が向上し、結果的にウエハWの存在領域に高い密度のプラズマを形成することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図12は本発明の第5の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、表面波伝送線路形成部材として、第4の実施形態の凹状をなす誘電体部材131の代わりに、誘電体部材132を設けている。誘電体部材132は、誘電体部材131と同様、空間Sを規定する凹状をなしているが、天板110の金属フレーム110aを覆うようになっており、隣接する誘電体部材132の間が0.3〜0.5mm程度のダークスペースDとなっている。これにより、第4の実施形態と同様の効果が得られる他、ダークスペースDにプラズマは入り込まないため、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。また、隣接する誘電体部材132どうしは分離しているため、電磁波干渉は生じない。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図12は本発明の第5の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、表面波伝送線路形成部材として、第4の実施形態の凹状をなす誘電体部材131の代わりに、誘電体部材132を設けている。誘電体部材132は、誘電体部材131と同様、空間Sを規定する凹状をなしているが、天板110の金属フレーム110aを覆うようになっており、隣接する誘電体部材132の間が0.3〜0.5mm程度のダークスペースDとなっている。これにより、第4の実施形態と同様の効果が得られる他、ダークスペースDにプラズマは入り込まないため、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。また、隣接する誘電体部材132どうしは分離しているため、電磁波干渉は生じない。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図13は本発明の第6の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、表面波伝送線路形成部材として、第5の実施形態の凹状をなす誘電体部材132の代わりに、誘電体部材133を設けている。誘電体部材133は、誘電体部材131と同様、空間Sを規定する凹状をなしており、かつ金属フレーム110aを覆うように設けられているが、誘電体部材133は外周側に、金属フレーム110aを覆うための張り出し部133aを有している。また、互いに隣接する誘電体部材133の張り出し部133aの間Dが0.3〜0.5mm程度であり、プラズマが入り込まないダークスペースとなっている。また、隣接する張り出し部133aによりサセプタ11に向かって凹部S1が形成され、この中にも誘電体表面波伝送線路が形成されてプラズマが生成されるようになっている。このため、第5の実施形態と同様、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。また、張り出し部133aの上面から凹部S1に接する下面までの厚さtを十分に薄くすることにより、隣接する張り出し部133a間の対向面を小さくすることができるので、電磁波の移動をさらに低減することができる。このため、隣接するマイクロ波放射部43間の電磁波干渉を防止することができる。さらに、隣接する誘電体部材133間に凹部S1が形成されているため、誘電体表面波伝送線路の面積をより大きくすることができ、ウエハWの存在領域により高い密度のプラズマを形成することができる。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図13は本発明の第6の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、表面波伝送線路形成部材として、第5の実施形態の凹状をなす誘電体部材132の代わりに、誘電体部材133を設けている。誘電体部材133は、誘電体部材131と同様、空間Sを規定する凹状をなしており、かつ金属フレーム110aを覆うように設けられているが、誘電体部材133は外周側に、金属フレーム110aを覆うための張り出し部133aを有している。また、互いに隣接する誘電体部材133の張り出し部133aの間Dが0.3〜0.5mm程度であり、プラズマが入り込まないダークスペースとなっている。また、隣接する張り出し部133aによりサセプタ11に向かって凹部S1が形成され、この中にも誘電体表面波伝送線路が形成されてプラズマが生成されるようになっている。このため、第5の実施形態と同様、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。また、張り出し部133aの上面から凹部S1に接する下面までの厚さtを十分に薄くすることにより、隣接する張り出し部133a間の対向面を小さくすることができるので、電磁波の移動をさらに低減することができる。このため、隣接するマイクロ波放射部43間の電磁波干渉を防止することができる。さらに、隣接する誘電体部材133間に凹部S1が形成されているため、誘電体表面波伝送線路の面積をより大きくすることができ、ウエハWの存在領域により高い密度のプラズマを形成することができる。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図14は本発明の第7の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、天板110の金属フレーム110aに、各マイクロ波放射部43に対応して、それぞれのマイクロ波放射部43を覆うように、サセプタ11に対向する底面が凹凸状をなす誘電体部材141が嵌め込まれている。したがって、誘電体部材141が表面波伝送線路形成部材として機能する。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図14は本発明の第7の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、天板110の金属フレーム110aに、各マイクロ波放射部43に対応して、それぞれのマイクロ波放射部43を覆うように、サセプタ11に対向する底面が凹凸状をなす誘電体部材141が嵌め込まれている。したがって、誘電体部材141が表面波伝送線路形成部材として機能する。
このように底面が凹凸状をなす誘電体部材141を設けることにより、各マイクロ波放射部43の誘電体表面波伝送線路の面積が大きくなり、プラズマへの電力伝送効率が向上し、結果的にウエハWの存在領域に高い密度のプラズマを形成することができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図15は本発明の第8の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、第7の実施形態の底面が凹凸状をなす誘電体部材141の代わりに、誘電体部材142を設け、さらに、チャンバ1上部の側壁に誘電体壁143を配置している。すなわち、誘電体部材142および誘電体壁143により表面波伝送線路形成部材が構成される。誘電体壁143は、ウエハWを囲うように設けることが好ましく、その下端がサセプタ11の上面付近まで延びていることが好ましい。
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図15は本発明の第8の実施形態に係る表面波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態では、第7の実施形態の底面が凹凸状をなす誘電体部材141の代わりに、誘電体部材142を設け、さらに、チャンバ1上部の側壁に誘電体壁143を配置している。すなわち、誘電体部材142および誘電体壁143により表面波伝送線路形成部材が構成される。誘電体壁143は、ウエハWを囲うように設けることが好ましく、その下端がサセプタ11の上面付近まで延びていることが好ましい。
誘電体部材142は、誘電体部材141と同様、底面が凹凸状をなしているが、天板110の金属フレーム110aを覆う張り出し部142aが形成されており、隣接する誘電体部材142の張り出し部142a間Dが0.3〜0.5mm程度であり、ダークスペースとなっている。これにより、第7の実施形態と同様の効果が得られる他、ダークスペースにプラズマは入り込まないため、金属フレーム110aがプラズマにより浸食されてパーティクルやコンタミネーションとなることが防止される。また、これらは分離しているため、電磁波干渉は生じない。また、誘電体壁143により、さらに誘電体表面波伝送線路の面積が大きくなり、プラズマ密度をより高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の思想の範囲内において種々変形可能である。例えば、マイクロ波出力部の回路構成やマイクロ波供給部、メインアンプの回路構成等は、上記実施形態に限定されるものではない。また、マイクロ波放射部も上記実施形態の構造に限定されるものではなく、マイクロ波をチャンバ内に適切に放射できる構造であればよい。さらに、マイクロ波放射部の数や配置についても上記実施形態に限定されるものではない。
さらに、上記実施形態においては、プラズマ処理装置としてエッチング処理装置を例示したが、これに限らず、成膜処理、酸窒化膜処理、アッシング処理等の他のプラズマ処理にも用いることができる。また、被処理基板は半導体ウエハに限定されず、LCD(液晶ディスプレイ)用基板に代表されるFPD(フラットパネルディスプレイ)基板や、セラミックス基板等の他の基板であってもよい。
さらにまた、上記実施形態を適宜組み合わせて実施しても本発明の範囲内である。
1;チャンバ
2;表面波プラズマ源
11;サセプタ
12;支持部材
16;排気装置
30;マイクロ波出力部
40;マイクロ波供給部
41;アンテナモジュール
43;マイクロ波放射部
45;アンテナ部
52;外側導体
53;内側導体
54;給電機構
60;チューナ
81;平面スロットアンテナ
100;表面波プラズマ処理装置
110;天板
110a;金属フレーム
110b;誘電体部材
115,117,118,143;誘電体壁
120;制御部
131,132,133,141,142;誘電体部材
133a,142a;張り出し部
W;半導体ウエハ
2;表面波プラズマ源
11;サセプタ
12;支持部材
16;排気装置
30;マイクロ波出力部
40;マイクロ波供給部
41;アンテナモジュール
43;マイクロ波放射部
45;アンテナ部
52;外側導体
53;内側導体
54;給電機構
60;チューナ
81;平面スロットアンテナ
100;表面波プラズマ処理装置
110;天板
110a;金属フレーム
110b;誘電体部材
115,117,118,143;誘電体壁
120;制御部
131,132,133,141,142;誘電体部材
133a,142a;張り出し部
W;半導体ウエハ
Claims (11)
- 被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、
前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、
前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源と
を具備し、
前記表面波プラズマ源は、
マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、
生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、
前記処理容器の上部に設けられ、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波により、前記処理容器内で表面波が伝送する表面波伝送線路が形成される表面波伝送線路形成部材と
を有し、
前記表面波伝送線路形成部材は、誘電体からなり、前記複数のマイクロ波放射部を覆い、かつ前記載置台に向けて凹状をなし、前記載置台に対応するような凹部が形成されていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置。 - 前記表面波伝送線路形成部材は、ドーム状をなしており、その下端が前記載置台に対応する位置まで延びていることを特徴とする請求項1に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、
前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、
前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源と
を具備し、
前記表面波プラズマ源は、
マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、
生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、
前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、
前記処理容器の側壁上部に設けられた側部誘電体壁と
を有することを特徴とする表面波プラズマ処理装置。 - 前記側部誘電体壁は、その下端が前記載置台の上面に対応する位置まで延びていることを特徴とする請求項3に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 前記天板の下方に、前記複数の誘電体部材に対応して設けられ、前記フレームを覆うように設けられた複数の上部誘電体壁をさらに有し、前記上部誘電体壁の隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、
前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、
前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源と
を具備し、
前記表面波プラズマ源は、
マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、
生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、
前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、
を有し、
前記複数の誘電体部材は前記載置台に向けた凹状をなしていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置。 - 前記誘電体部材は、前記フレームを覆うように、かつ、隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されるように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 前記誘電体部材は、前記フレームを覆う張り出し部を有し、前記誘電体部材のうち隣接するものの前記張り出し部の間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されおり、かつ隣接する張り出し部により凹部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板が載置される載置台と、
前記処理容器内にガスを供給するガス供給機構と、
前記処理容器内にマイクロ波を導入して、前記処理容器内に供給されたガスによる表面波プラズマを形成する表面波プラズマ源と
を具備し、
前記表面波プラズマ源は、
マイクロ波を生成するマイクロ波生成機構と、
生成されたマイクロ波を前記処理容器内に放射する複数のマイクロ波放射部と、
前記複数のマイクロ波放射部に対応して金属製のフレームにそれぞれ分離して配置された、前記複数のマイクロ波放射部から放射されたマイクロ波をそれぞれ透過する複数の誘電体部材を有する天板と、
を有し、
前記複数の誘電体部材は前記載置台に対向する面が凹凸状をなしていることを特徴とする表面波プラズマ処理装置。 - 前記誘電体部材は、前記フレームを覆うように、かつ、隣接するものの間は、プラズマが入り込まない隙間が形成されるように設けられていることを特徴とする請求項9に記載の表面波プラズマ処理装置。
- 前記表面波プラズマ源は、前記処理容器の側壁上部に設けられた誘電体壁をさらに有することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の表面波プラズマ処理装置。
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