JP2013143402A - 半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶成長において発生するパーティクルによって形成される欠陥が存在しても、高耐圧特性の半導体素子を提供する。
【解決手段】導電性基板10上に窒化物半導体層20が積層され、窒化物半導体層20上に複数種類の電極が備えられた半導体素子であって、積層前又は積層中に生じたパーティクルによる窒化物半導体層20の欠陥26の上方には、複数種類の電極のうちいずれか一種類のみが形成され、一種類の電極が導電性基板10と配線されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体素子に関する。
近年、高耐圧特性を有し、且つ、大電流を流す用途に用いられるパワーデバイスが盛んに開発されている。このようなパワーデバイスの開発には、高い絶縁破壊電界、高い飽和電子速度を有する材料である窒化物半導体材料が有望視されている。その中でも、AlGaN層とGaN層とがヘテロ接合され、その界面近傍に二次元電子ガス層が形成された窒化物半導体エピタキシャルウェハを製造し、この二次元電子ガス層に電子を走行させて動作させる半導体素子(トランジスタ又はダイオード)が開発されている。
このような半導体素子が形成される窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造にはMOCVD装置が広く一般的に使用されている。MOCVD装置は、半導体層を結晶成長させる反応室と、反応室内を真空状態にする真空ポンプと、基板上に半導体層を結晶成長させる原料ガスを反応室に供給する原料ガス供給器と、が備えられている。
このMOCVD装置を用いて、AlGaN層とGaN層とを含むヘテロ接合構造の窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造を行うには、まず、反応室内に基板を導入し、真空ポンプによって反応室内を真空状態にする。反応室内を真空状態に保つことにより、反応室内に存在する残留ガスを除去することができる。反応室内が真空状態になった後、原料ガス供給器から供給された原料ガスを基板の主面上に曝露し、基板の主面と原料ガスとが反応することにより、基板の主面に半導体層を結晶成長し、窒化物半導体エピタキシャルウェハを製造する。
ここで、基板の主面に半導体層を結晶成長する前の準備段階において、反応室内の至る所に、有機金属ガスとアンモニアガスの反応生成物が存在し、反応室内に基板を導入したとき、又は、結晶成長を行っている途中に、そのパーティクルが基板の主面に付着する。
基板の主面にパーティクルが付着した状態で半導体層を結晶成長させると、パーティクル上にも半導体層が結晶成長することとなる。ここで、パーティクル上に結晶成長した半導体層は、正常に結晶成長した半導体層とは異質な半導体層となり、この異質な半導体層が欠陥と定義されている。
欠陥を有する窒化物半導体エピタキシャルウェハを製造し、その欠陥の上方に半導体素子を形成すると、その半導体素子に高電圧(1000V程度)を印加した場合、欠陥部分にも高電圧が印加され半導体素子が破壊される。
ところで、半導体層の欠陥を除去する方法としては、特許文献1に、欠陥そのものをエッチングによって除去する方法が開示されている。
また、特許文献2には、半導体素子を形成する前段階で基板の欠陥部分をエッチングによって除去し、そのエッチングによって形成された凹部に絶縁体層を埋め込んで基板を平坦にした後に、その基板の主面に半導体素子が形成された半導体装置が開示されている。
特開昭58―158977号公報 特開2006―339550号公報
図6を参照しながら、従来の半導体素子における課題を説明する。
図6(a)は、従来の半導体素子の一例を示す平面図、(b)は、従来の半導体素子の他の例を示す平面図である。
一般的にパワーデバイスに用いられる半導体素子は、微細な電極構造が形成された素子部310と、その素子部310から引き出された電極パッド部320と、が備えられている。(図6(a)、図6(b)参照)。
電極パッド部320の下方に欠陥26がある場合、特許文献1に開示された方法によって、電極パッド部320上方から電極パッド部320と共に欠陥26をエッチングすることができる。これより、電極パッド320がエッチングされると同時に欠陥26が除去される。このとき、エッチングによって電極パッド部320上に生じた凹部に、新たな電極を埋め込んでも半導体素子の特性には影響しない。また、基板が導電性基板であれば、新たに埋め込まれた電極と導電性基板を電気的に接続しても問題ない(図6(a)参照)。
しかし、微細な電極構造が形成された素子部310の下方に欠陥26がある場合は、素子部310上方から素子部310と共に欠陥26をエッチングすると、欠陥26が除去されると共に、素子部310の微細な電極構造もエッチングされることとなる。そのため、素子部310の微細な電極構造が断線し、半導体素子として動作不能となる(図6(b)参照)。
また、欠陥を除去する他の方法として、半導体素子が形成される前(つまり、結晶成長終了後の窒化物半導体エピタキシャルウェハ)の状態で、予め窒化物半導体エピタキシャルウェハの上方から欠陥をエッチングする方法が考えられる。欠陥上方の窒化物半導体エピタキシャルウェハの主面上をエッチングし、欠陥を除去すると、窒化物半導体エピタキシャルウェハの主面に凹部が形成される。凹部が形成されると、半導体素子の製造プロセスを行う際に、電極パターンを形成するためのフォトレジストを塗布する工程で、窒化物半導体エピタキシャルウェハの主面上に均一にフォトレジストを塗布することができない問題が生じる。よって、窒化物半導体エピタキシャルウェハの主面上に凹部が形成されることは好ましくない。この問題を解決するために、窒化物半導体エピタキシャルウェハの主面上の凹部に、特許文献2に開示されているように絶縁膜を埋め込めば、凹部がなくなり平坦性が保たれる。これより、半導体素子の製造プロセスを行う上での問題は解消し、絶縁膜の上に半導体素子が形成されることとなる。しかし、半導体素子の動作時に、半導体素子の直下の絶縁膜に電圧が印加されると絶縁膜中に電荷が蓄積されることとなり、半導体素子の特性に悪影響を与えることととなり、好ましくない。
これより、特許文献1及び特許文献2に開示された方法を用いて欠陥のない半導体素子を作製することは困難である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、窒化物半導体層の結晶成長において発生するパーティクルによる欠陥が当該半導体層に存在しても、高耐圧特性を有する半導体素子を提供することにある。
上記目的を達するために、本発明は次のとおりの構成としている。
本発明に係る半導体素子は、導電性基板上に窒化物半導体層が積層され、前記窒化物半導体層上に複数種類の電極が備えられた半導体素子であって、前記積層前又は積層中に生じたパーティクルによる前記窒化物半導体層の欠陥の上方には、前記複数種類の電極のうちいずれか一種類のみが形成され、該一種類の電極が前記導電性基板と配線されていることを特徴とする。
このような構成により、パーティクルに起因する窒化物半導体層の欠陥の上方には、同一種類の電極が形成されており、その欠陥の上方の電極と導電性基板とが配線されているため、欠陥上方の電極と導電性基板とが同電位となり、窒化物半導体層に欠陥が残存しているにも拘らず高電圧が印加されても破壊されない半導体素子とすることができる。
上記半導体素子であって、前記一種類の電極がソース電極又はドレイン電極であることとする。
このような構成により、欠陥の上方には、ソース電極又はドレイン電極のどちらか一種類の電極が形成されたトランジスタとすることができ、窒化物半導体層に欠陥があっても高耐圧特性に優れたトランジスタとすることができる。
上記半導体素子であって前記一種類の電極がアノード電極またはカソード電極であることとする。
このような構成により、欠陥の上方には、アノード電極又はカソード電極のどちらか一種類の電極が形成されたダイオードとすることができ、窒化物半導体層に欠陥があっても高耐圧特性に優れたダイオードとすることができる。
上記半導体素子であって、前記電極は、各角が互いに等しい大きさの多角形であることとする。
このような構成により、半導体素子(ダイオード又はトランジスタ)を同一平面上に並置させることができ、複数の半導体素子同士を接続させて、大電流を扱うことができる半導体素子とすることができる。
上記半導体素子であって、前記多角形は六角形であることとする。
このような構成により、半導体素子(ダイオード又はトランジスタ)の各角が120°となり同一平面上に効率よく配置させることができるため、半導体素子の小型化を図ることができる。
上記の半導体素子であって、前記窒化物半導体層は、バッファ層と、前記バッファ層の上に形成されたチャネル層と、前記チャネル層の上に形成され、前記チャネル層とヘテロ接合を構成する障壁層と、を備えているものとする。
このような構成により、窒化物半導体層の絶縁破壊特性が向上するため、半導体素子に高電圧を印加しても破壊されない半導体素子(ダイオード又はトランジスタ)とすることができる。
上記の半導体素子であって、前記チャネル層は窒化ガリウムで形成され、前記障壁層は、窒化アルミニウムガリウムで形成されているものとする。
このような構成により、窒化物半導体層のチャネル層に二次元電子ガス層を容易に形成することができ、高電子移動度特性の半導体素子(ダイオード又はトランジスタ)とすることできる。
上記の半導体素子であって、前記バッファ層は、窒化ガリウムを含んでいるものとする。
このような構成によると、窒化ガリウムは絶縁破壊電圧が高く、耐熱性に優れていることから、高耐圧特性で大電流容量の半導体素子(ダイオード又はトランジスタ)とすることができる。
上記の半導体素子であって、前記バッファ層は、窒化ガリウムで形成されて前記チャネル層と接するカーボンドープ層と、窒化アルミニウムで形成された層と窒化アルミニウムガリウムで形成された層とが交互に積層された超格子層と、を含む構成であるものとする。
このような構成によると、超格子構造によって、基板の材質に拘らず、窒化物半導体層を形成することができる。
上記の半導体素子であって、前記導電性基板がシリコン基板、炭化珪素基板、又はホウ化ジルコニウム基板のいずれか一つの基板であることとする。
このような構成によれば、基板の上に窒化物半導体で形成されたバッファ層を結晶成長させることができる。例えば、シリコン基板を用いると、安価で大口径の基板とすることができる。炭化珪素基板を用いると、窒化物半導体の結晶性を向上させることができる。また、シリコン基板やホウ化ジルコニウム基板は、高い導電性を有することができる。
本発明によれば、窒化物半導体層の結晶成長において発生するパーティクルによる欠陥が当該半導体層に存在しても、高耐圧特性に優れた半導体素子を提供することができる。
図1は、本発明に係る半導体素子の窒化物半導体エピタキシャルウェハを模式的に示す一部省略断面図である。 図2は、本発明に係る半導体素子の一実施の形態を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図3Aは、本発明に係る半導体素子の一実施の形態を示す平面図である。 図3Bは、本発明に係る半導体素子の一実施の形態の変形例を示す平面図である。 図4は、欠陥の一例を示す光学顕微鏡写真である。 図5は、本発明に係る半導体素子の他の実施の形態を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図6は、従来の半導体素子示し、(a)は一例を示す平面図、(b)は他の例を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、まず、本発明の半導体素子の形成に用いられる窒化物半導体エピタキシャルウェハを説明した後に、その窒化物半導体エピタキシャルウェハ上に形成される2つの実施形態の半導体素子(ダイオード及びトランジスタ)について説明する。
[窒化物半導体エピタキシャルウェハの説明]
図1及び図4を参照しながら半導体素子に用いられる窒化物半導体エピタキシャルウェハを説明する。
図1は、本発明の半導体素子に用いられる窒化物半導体エピタキシャルウェハを模式的に示す一部省略断面図、図4は、欠陥の一例を示す光学顕微鏡写真である。
本発明に用いられる半導体素子の窒化物半導体エピタキシャルウェハ100は、導電性基板10(図面では中間部分を省略している)上に、窒化物半導体層20が形成されている。
窒化物半導体層20は、バッファ層21と、バッファ層21上に形成されたチャネル層22と、チャネル層22上に形成され、チャネル層22とヘテロ接合を構成する障壁層23とから構成されており、この窒化物半導体層20には、その内部に、当該半導体層20の形成時に生じたパーティクル25と、このパーティクル25に起因して形成された欠陥26が存在している。
導電性基板10には、シリコン基板が用いられている。シリコン基板を用いると、安価で大口径の基板とすることができる。なお、導電性基板10は、シリコン基板に限らず、例えば炭化珪素基板、であってもよく、これを用いれば、窒化物半導体層20の結晶性をより向上させることができる。また、シリコン基板やホウ化ジルコニウム基板を用いた場合は、高い導電性を得ることができる。
導電性基板10上の一部には、パーティクル25が付着している。このパーティクル25は、元々は、結晶成長させるMOCVD装置の反応室内の至る所に存在する有機金属ガスとアンモニアガスの反応生成物であり、窒素と反応したAlまたはGaの塊である。なお、パーティクル25は、図示例では、導電性基板10の主面10aに付着しているが、これに限らず、結晶成長途中のバッファ層21、チャネル層22、障壁層23のいずれか一つの層又は複数の層に付着している場合もある。
欠陥26は、パーティクル25を起点として、バッファ層21、チャネル層22、障壁層23の3層に亘ってV字状に形成されると共に、半導体層20の主面において凹部形状を呈している。
バッファ層21は、シード層21a、超格子層21b、カーボンドープ層21cが、この順に導電性基板10の主面10a上に積層されている。つまり、バッファ層21の膜厚は、シード層21a、超格子層21b、カーボンドープ層21cの各膜厚を足し合わせたものであって、例えば、約3.4μmである。
シード層21aは、窒化アルミニウム(AlN)で形成され、膜厚は、例えば0.1μmである。
超格子層21bは、窒化アルミニウムで形成された第1層と、窒化アルミニウムガリウムAl0.1Ga0.9Nで形成された第2層とが、交互に積層された構造である。本実施の形態では、超格子層21bは、第1層と第2層とが、それぞれ120回積層されている。第1層の膜厚は、例えば3nmであり、第2層の膜厚は、例えば20nmであり、これら第1層と第2層とを合計した膜厚は、例えば約2.8μmである。
カーボンドープ層21cは、窒化ガリウムで形成されており、その膜厚は、例えば0.5μmであり、これに含有されている炭素(C)濃度は、例えば1×1019cm-3である。
上述したように、窒化ガリウムを含むバッファ層21によれば、超格子構造を採用することによって、基板の材質に拘らず、適切なバンド構造を有する窒化物半導体層20を積層することができる。
チャネル層22は、窒化ガリウムで形成されており、その膜厚は、例えば1.0μmであり、これに含有されている炭素濃度は、例えば5×1016cm-3である。
障壁層23は、例えば、Al組成17%の窒化アルミニウムガリウム(Al0.17Ga0.83N)で形成されており、その膜厚は、例えば30nmである。
チャネル層22と障壁層23との界面には、後述する半導体素子200を動作させるための電子を流すチャネルとして、二次元電子ガス層24が形成されている。
上述したように、チャネル層22と障壁層23とが形成されていると、チャネル層22に二次元電子ガス層24が形成された窒化物半導体エピタキシャルウェハを製造することができる。
次に、本発明の半導体素子に係る窒化物半導体エピタキシャルウェハ100の製造方法について説明する。
まず、導電性基板10を10%HF(フッ酸)溶液で洗浄した後、MOCVD装置の反応室に導入する。本実施の形態では、MOCVD装置の反応室内に導電性基板10を導入した際、パーティクル25が導電性基板10に付着している。
次に、導電性基板10を、流量が10slm(Standard Liter per Minute:L/min)の水素雰囲気中で基板温度1100℃に加熱し、導電性基板10の主面10aをクリーニングする。
そして、導電性基板10及びパーティクル25の上に、バッファ層21(シード層21a、超格子層21b、カーボンドープ層21c)、チャネル層22、障壁層23を、この順に積層して結晶成長を行う。以下、各層の成長条件について説明する。なお、以下の説明において、各数値は例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
まず、シード層21aを、MOCVD装置の反応室内の成長圧力を13.3kPaとし、基板温度を1100℃として形成する。ここで、シード層21aであるAlNの原料ガスとして、流量を100μmol/minとしたTMA(トリメチルアルミニウム)と、流量を12.5slmとしたNH3(アンモニア)とを反応室内に供給する。
次に、超格子層21bを、シード層21aと同様にして、成長圧力を13.3kPaとし、基板温度を1100℃として形成する。超格子層21bを形成する際は、反応室内に供給する原料ガスを交互に切り替えて、AlNとAl0.1Ga0.9Nとを積層する。Al0.1Ga0.9Nの原料ガスとして、流量を80μmol/minとしたTMAと、流量を720μmol/minとしたTMG(トリメチルガリウム)と、流量を12.5slmとしたNH3とを反応室内に供給する。なお、超格子層21bのAlNの原料ガスは、シード層21aの結晶成長と同様に反応室内に供給する。
次に、カーボンドープ層21cを、シード層21aと同様にして、成長圧力を13.3kPaとし、基板温度を1100℃として形成する。ここで、カーボンドープ層21cであるGaNの原料ガスとして、流量を720μmol/minとしたTMGと、流量を12.5slmとしたNH3とを反応室内に供給する。なお、カーボンドープ層21cは、TMGに含まれる炭素を自動的にドーピングし、成長圧力やTMGの流量を変更することで、炭素濃度を調整している。
次に、チャネル層22を、成長圧力を100kPaとし、基板温度を1100℃として形成する。ここで、チャネル層22であるGaNの原料ガスとして、流量を100μmol/minとしたTMGと、流量を12.5slmとしたNH3とを反応室内に供給する。なお、チャネル層22には、カーボンドープ層21cと同様に、TMGに含まれる炭素を自動的にドーピングする。
次に、障壁層23を、シード層21aと同様にして、成長圧力を13.3kPaとし、基板温度を1100℃として形成する。ここで、障壁層23であるAl0.17Ga0.83Nの原料ガスとして、流量を8μmol/minとしたTMAと、流量を50μmol/minとしたTMGと、流量を12.5slmとしたNH3とを反応室内に供給する。
以上の結晶成長工程を経ることにより、窒化物半導体エピタキシャルウェハ100が製造される。
[半導体素子の第一実施形態(ダイオード)の説明]
次に、図2を参照しながら窒化物半導体エピタキシャルウェハ上の半導体素子について説明する。
図2は、本発明に係る半導体素子の実施の形態であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
本実施形態に係る半導体素子200は、導電性基板10上に窒化物半導体層20が積層され、窒化物半導体層20上に複数種類の電極が備えられた半導体素子であって、積層前又は積層中に生じたパーティクル25による窒化物半導体層20の欠陥26の上方には、複数種類の電極のうちいずれか一種類のみが形成され、一種類の電極が導電性基板10と配線されているものである。
本実施の形態の窒化物半導体層20上には、二種類の電極が形成され、その一方を第一電極1、他方を第二電極2としている。
第一電極1は、障壁層23とオーミック接合された正六角形形状の電極である。この第一電極1は、窒化物半導体層20上に複数箇所(図2(a)に示す例では6箇所)に亘って形成されているが、そのうちのいずれかの第一電極1が欠陥26上に位置するようにその配置が考慮されている。
第二電極2は、欠陥26以外の箇所に複数形成されており、障壁層23とショットキー接合された六角形形状の電極である。この第二電極2は、第一電極1から一定距離離隔され、第一電極1と互いの辺同士が対峙するようにして第一電極1の周囲に配置されている。
これより、第一電極1をカソード電極、第二電極2をアノード電極とするダイオード200とすることができる。この第一電極1及び第二電極2は共に六角形形状であるため、窒化物半導体エピタキシャルウェハ100上の同一平面上に効率よく配置することができる。また、複数の第一電極1同士及び第二電極2同士を電気的に並列接続させることにより、大電流容量を扱うことができるダイオードとすることができる。
ここで、第一電極1と導電性基板10とは、ワイヤーボンディング4によって配線されている(図2(b)参照)。
これより、パーティクル25に起因する窒化物半導体層の欠陥の上方には、第一電極が形成され、第一電極1と導電性基板10とが配線されているため、第一電極1と導電性基板10とが同電位となり、欠陥26があっても破壊が起こらない半導体素子(ダイオード)とすることができる。
なお、第一電極1と導電性基板10の配線は、欠陥26の下方の導電性基板10側から第一電極1にかけて形成した貫通電極によって配線されていても構わない。
また、第一電極1と第二電極2が逆の構成(つまり、第一電極1が障壁層23とショットキー接合され、第二電極2が障壁層23とオーミック接合されている。)でも構わない。 また、欠陥26の上方に第二電極2が形成され、且つ、第一電極の下方に欠陥26は存在しない構成であっても構わない。
次に、半導体素子の第一実施形態(ダイオード)の製造方法について説明する。
図3A及び図3Bを参照しながら、半導体素子の製造方法について説明する。
図3Aは、本発明に係る半導体素子の一実施の形態を示す断面図、図3Bは、本発明に係る半導体素子の一実施の形態の変形例を示す断面図である。
本実施形態に係る半導体素子200の製造方法を説明する。この半導体素子200は、第一電極1及び第二電極2が備えられたダイオードである。
まず、前述した窒化物半導体エピタキシャルウェハ100を製造した後、窒化物半導体エピタキシャルウェハ100上の欠陥26の位置及び欠陥26の個数を測定する。
この測定は、例えば、窒化物半導体エピタキシャルウェハ100上の欠陥26をカウントするパーティクルカウンター等の公知の装置によって行うことができる。
ここで、欠陥26が複数存在する場合は、第一電極1の六角形の形状の大きさや、角度の調整を行うことによって、すべての欠陥26の上方に第一電極1だけが位置するように配置する。
例えば、複数の欠陥26の上方のそれぞれに、第一電極1が位置するように配置する場合は、複数の欠陥26のうち任意の2つの欠陥26の距離をd、第一電極1同士の距離をXとしたとき、dとXとの間に、d=X、d=√3X、d=2X、d=√7X、d=3X、・・・のいずれかの関係が成立するように第一電極1を配置すればよい。第一電極1の周囲には、前述したように第二電極2をそれぞれ配置する。
また、他の配置方法として、第一電極1に代えて第二電極2を配置しても構わない。
上記のように、全ての欠陥26の上方に複数の第一電極1又は第二電極2のいずれか一方の電極が配置されるように、電極配置の設計作業を行った後、第一電極1と第二電極2の形成を行う。
第一電極1と第二電極2を形成する方法は、スパッタ装置、蒸着装置等の公知の装置を用いて形成する。
その後、第一電極1と導電性基板10との配線を行う。配線方法は、第一電極1と導電性基板10とをワイヤーボンディング4によって行う(図2(b)参照)。配線方法は、この方法に限られず、第一電極1と導電性基板10とが導電位となるように配線されていれば、どのような配線方法でも構わない。
これより、パーティクルに起因する窒化物半導体層20の欠陥26の上方には、第一電極1が形成されており、第一電極1と導電性基板10とが配線されているため、第一電極1と導電性基板10とが同電位となり、欠陥26があっても破壊が起こらないダイオードが製造される。
[半導体素子の第二実施形態(トランジスタ)の説明]
次に、図5を参照しながら半導体素子に用いられる窒化物半導体エピタキシャルウェハを説明する。
図5は、本発明に係る半導体素子の他の実施の形態であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
なお、上記図2に示した実施形態のものと、同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態にかかる半導体素子200は、第一電極1の周囲には、複数の第二電極2が配され、第一電極1の周囲及び各第二電極2の周囲に第三電極3が備えられたものである。
欠陥26の上方に形成された第一電極1の周囲には、複数の第二電極2が形成され、それぞれ障壁層23とオーミック接合されている。ここで、第一電極はソース電極、第二電極はドレイン電極となる。
第三電極3は、第一電極1の周囲及び各第二電極2の周囲に形成されており、障壁層23とショットキー接合されている。また、第三電極3の電極の形状は、それぞれ六角形の線形状であり、第三電極3は、第一電極1と第二電極2のいずれからも等距離の位置に形成されている。
このような構成であるため、第一電極1をソース電極、第二電極2をドレイン電極、第三電極3をゲート電極とするトランジスタとすることができる。
なお、第一電極1と第二電極2を逆の構成(つまり、第一電極1をドレイン電極、第二電極2をソース電極)としても構わない。また、欠陥26の上方に第二電極2が形成され、且つ、欠陥26の上方に第一電極1が存在しない構成であっても構わない。
これより、パーティクルに起因する窒化物半導体層の欠陥26の上方には、第一電極1が形成され、第一電極1と導電性基板10とが配線されているため、第一電極1と導電性基板10とが同電位となり、欠陥26があっても破壊が起こらないトランジスタとすることができる。
次に、半導体素子の第二実施形態(トランジスタ)の製造方法について説明する。
まず、前述したように欠陥26の上方に第一電極1又は第二電極2のいずれか一方の電極が配置されるように電極の設計作業を行った後に、第三電極3の設計作業を行う。第三電極3は第一電極1及び第二電極2の周囲に配置するように設計する。
第三電極3の設計作業を行った後に、第一電極1及び第二電極2を設計した位置に形成し、その後、第三電極3を形成する。第三電極3の形成は、スパッタ装置、蒸着装置等の公知の装置を用いて形成する。
第三電極3を形成した後、第一電極1と導電性基板10の配線を行う。第一電極1と導電性基板10の配線方法は、第一電極1と導電性基板10とが導電位となるように配線されていれば、どのような配線方法でも構わない。
これより、パーティクル25に起因する窒化物半導体層20の欠陥の上方には、第一電極1が形成され、第一電極1と導電性基板10とが配線されているため、第一電極1と導電性基板10とが同電位となり、欠陥26があっても破壊が起こらないトランジスタを製造することができる。
1 第一電極
10 導電性基板
20 窒化物半導体層
25 パーティクル
26 欠陥
100 窒化物半導体エピタキシャルウェハ
200 半導体素子

Claims (10)

  1. 導電性基板上に窒化物半導体層が積層され、前記窒化物半導体層上に複数種類の電極が備えられた半導体素子であって、
    前記積層前又は積層中に生じたパーティクルによる前記窒化物半導体層の欠陥の上方には、前記複数種類の電極のうちいずれか一種類のみが形成され、該一種類の電極が前記導電性基板と配線されていることを特徴とする半導体素子。
  2. 請求項1に記載の半導体素子であって、
    前記一種類の電極がソース電極またはドレイン電極であることを特徴とする半導体素子。
  3. 請求項1に記載の半導体素子であって
    前記一種類の電極がアノード電極またはカソード電極であることを特徴とする半導体素子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    前記一種類の電極は、各角が互いに等しい大きさの多角形であることを特徴とする半導体素子。
  5. 請求項4に記載の半導体素子であって、
    前記多角形は六角形であることを特徴とする半導体素子。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    前記窒化物半導体層は、
    バッファ層と、
    前記バッファ層の上に形成されたチャネル層と、
    前記チャネル層の上に形成され、前記チャネル層とヘテロ接合を構成する障壁層と、
    を備えることを特徴とする半導体素子。
  7. 請求項6に記載の半導体素子であって、
    前記チャネル層は窒化ガリウムで形成され、
    前記障壁層は、窒化アルミニウムガリウムで形成されていること
    を特徴とする半導体素子。
  8. 請求項6に記載の半導体素子であって、
    前記バッファ層は、窒化ガリウムを含んでいること
    を特徴とする半導体素子。
  9. 請求項6に記載の半導体素子であって、
    前記バッファ層は、
    窒化ガリウムで形成されて前記チャネル層と接するカーボンドープ層と、
    窒化アルミニウムで形成された層と窒化アルミニウムガリウムで形成された層とが交互に積層された超格子層と、
    を含む構成であることを特徴とする半導体素子。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    前記導電性基板がシリコン基板、炭化珪素基板、ホウ化ジルコニウム基板、のいずれか一つの基板であることを特徴とする半導体素子。
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