JP2013142507A - ヒートポンプ及び給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成で、成績係数の高いヒートポンプを実現する。
【解決手段】一形態にかかるヒートポンプは、圧縮部、凝縮器、膨張部、及び蒸発器を有する媒体回路を備えるヒートポンプであって、前記蒸発器及び前記凝縮器の少なくともいずれか一方は、第1エリアと前記第1エリアよりも温度の低い第2エリアとにわたって複数往復し、前記第1エリアで熱交換する受熱部と、前記第2エリアで熱交換する放熱部と、を有する管路と、前記管路内に配された第1の熱媒と、を有する自励振動ヒートパイプを備えて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ及び給湯システムに関する。
冷凍・冷蔵・給湯などに用いられるヒートポンプは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の4つの要素を備えている。低温の冷媒(熱媒)を圧縮機で圧縮して高温にし、高温側に熱を供給している。例えば近年では広範囲における設置性や熱源の安定性などの理由で、空気熱を熱源とした給湯システムや太陽光を利用した給湯システム等の実用化が進んでいる。
特開2011−133186号公報
ヒートポンプシステムにおいては、より高い成績係数を得ることが求められるが、広範囲での設置性や回路媒体の管理などの困難性が伴うため実現が困難である。したがって、単純な構成で成績係数を向上する手段が望まれている。
本発明の一形態にかかるヒートポンプは、圧縮部、凝縮器、膨張部、及び蒸発器を有する媒体回路を備えるヒートポンプであって、前記蒸発器及び前記凝縮器の少なくともいずれか一方は、第1エリアと前記第1エリアよりも温度の低い第2エリアとにわたって複数往復し、前記第1エリアで熱交換する受熱部と、前記第2エリアで熱交換する放熱部と、を有する管路と、前記管路内に配された第1の熱媒と、を有する自励振動ヒートパイプを備えて構成されることを特徴とする。
本発明の一形態にかかる給湯システムは、前記ヒートポンプを備え、前記媒体回路の前記蒸発器に前記自励振動ヒートパイプが設けられ、前記自励振動ヒートパイプの前記受熱部は太陽熱を受熱可能に敷設されるとともに前記放熱部は前記媒体回路と熱交換可能に設けられ、前記媒体回路は前記蒸発器と並列に第2の蒸発器として、空気を熱源として熱交換を行う空気熱交換器と、前記媒体回路の前記凝縮器として、水と熱交換を行う給湯熱交換器と、前記給湯熱交換器に接続された貯湯タンクと、をさらに備えることを特徴とする。
実施形態によれば、単純な構成で、成績係数の高いヒートポンプ及び給湯システムを実現できる。
第1実施形態にかかるヒートポンプを備えた給湯システムの構成を示す説明図。 自励振動ヒートパイプの構造を示す説明図。 同自励振動ヒートパイプの逆止弁の構造を示す説明図。 自励振動ヒートパイプにおける作動流体の動作を示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。 他の実施形態にかかるヒートポンプを示す説明図。
以下、本発明の一実施形態かかる自励振動ヒートパイプ1及び自励振動ヒートパイプ1を用いたヒートポンプ100について、図1乃至図3を参照して説明する。各図中矢印X,Y,Zはそれぞれ互いに直交する3方向を示す。また、各図において説明のため、適宜構成を拡大、縮小または省略して示している。
本実施形態では、ヒートポンプ100の一例として、太陽熱を熱源とした給湯システムに用いた例を説明する。ヒートポンプ100は、回路媒体(第2の熱媒)の流路を構成する回路110を有している。回路110は内部に第2の流路を形成する媒体管110aを備えて構成され、圧縮部111、凝縮器112、膨張部113、蒸発器114の4つの要素を備えている。
ヒートポンプ100は、回路110の回路媒体が蒸発、圧縮、凝縮、膨張、の一連のサイクルを行うことにより蒸発器から凝縮器に熱輸送を行う。
蒸発器114側には、複数往復して配置された管路10内の作動流体(第1の熱媒)の圧力変動を利用して熱輸送を行う自励振動ヒートパイプ1が設けられている。蒸発器114は自励振動ヒートパイプ1を介して太陽熱を高熱源として熱交換を行っている。
凝縮器112側には、給湯用回路120、凝縮器112と熱交換を行う給湯熱交換器121、給湯熱交換器121に接続された貯湯槽122、送液ポンプ123、などの給湯用設備を備えている。凝縮器112は貯湯槽122内の水を低熱源として熱交換を行っている。
図2に示すように、自励振動ヒートパイプ1は、第1の温度エリアとなる加熱部20と第2の温度エリアとなる冷却部30を複数往復するように蛇行状に配された管路10内に第1の作動流体40を封入して構成される。第1の作動流体40の内容積は管路10の内容積の約半分程度としている。自励振動ヒートパイプ1は、温度変化によって生じる圧力変動により自励的に発生する圧力振動で第1作動流体40を駆動する。
自励振動ヒートパイプ1は細管10aで構成される細長い管路10を有し、この管路10が加熱部20と冷却部30とにわたって複数回往復して蛇行状に配されて構成されている。自励振動ヒートパイプ1は、Y方向両端にそれぞれU字状に折り返されるターン部を複数形成し、これら複数のターン部がそれぞれX方向に並んでいる。ヒートパイプ1の両端は互いに連通されてループ状になっており、循環する一つの流路を構成している。
なおここでは一例として自励振動ヒートパイプ1の加熱部20の高熱源として太陽熱を用い、冷却部30の冷熱源はヒートポンプ100の回路110における回路媒体とした例を示すが、加熱部20及び冷却部30はこれに限られるものではない。例えば加熱部20と冷却部30は温度差があればよく、また加熱部20と冷却部30の間に断熱部などの他の温度領域が介在していてもよい。
管路10は例えば銅などの熱伝導性の金属で構成される断面円形状の細管10aで構成される。管路10は、毛細管現象により蒸気泡と液柱とが管軸方向に交互に分布するように、直径5mm以下に設定する。本実施形態では例えば材質:銅、外径:3mm、内径:2mm、ターン数:14ターン(28チャンネル)、配設幅W:約405mm、配設ピッチP:15mm、受熱部長さL2:100mm、放熱部長さL3:1500mm、第1の作動流体40:R-134a、封入量割合:53%とした。
管路10は、その軸方向に沿って、冷却部30と熱交換する放熱部13と、加熱部20と熱交換する受熱部12と、が順番に配される。また、管路10の複数箇所に作動流体40の流れの方向を規制する規制部14が設けられる。本実施形態では規制部14として逆止弁50を備えている。例えばここでは管路10の一往復毎に逆止弁50が設けられ、複数の規制部が等間隔で配置される。逆止弁50同士の間隔は軸方向の長さで3000mm(一往復)程度に設定されている。
受熱部12は太陽熱を集熱可能な状態で広範囲にわたって設置される。例えば建物の屋根の上などに敷設される。図2は自励振動ヒートパイプ1の設置状態の一例としてソーラーコレクタの概略構成を示している。例えばこの図では、自励振動ヒートパイプ1を、太陽熱を集熱可能な集熱ケース31内に配置する構成とした。なお、図では説明のために集熱ケース31を一部切欠して示している。集熱ケース31は上面開口のSUS製のケース33と、開口を覆う透明で太陽光が透過可能な強化ガラス34とを備え、内部に銅やアルミなどの熱伝導性の高い集熱板32が収められ、集熱板32の下にはグラスウールなどからなる断熱材35が配されている。この集熱ケース31内において集熱板32上に自励振動ヒートパイプ1を配置し、集熱板32の下側に媒体管110aを通して蒸発器114を構成している。
放熱部13は、回路110内の回路媒体と管路10内の作動流体40とが熱交換可能な状態で設置される。たとえば放熱部13における管路10の外周面が銅板などの集熱板31に接触固定され、ろう付けによって媒体管110aの外周囲に接触固定されることで、自励振動ヒートパイプ1の放熱部13の作動流体40と回路110の回路媒体とが熱交換可能になっている。
図3に示すように、逆止弁50は例えば管路10内の流路に浮遊可能な球状の弁体51と、流路の作動流体の流動を妨げることなく弁体51の動きを規制する弁体ストッパ部52と、管路10の弁体51を挟んでストッパ部52と反対側の一部が弁体51の外径よりも小さい小径部を有してなる弁座部53と、を備えて構成されている。逆止弁50は作動流体40の流れの方向を規制することにより、管路10内に作動流体40の循環流を発生させ、長距離の管路10で自励振動を持続させる。
例えば管路10の一部に塑性加工を施し、扁平状に変形させることにより、一方向における流路の幅が弁体51の外径よりも小さく、他方向における流路幅が弁体51の外径よりも大きいストッパ部51が形成される。また、管路10の一部に塑性加工を施し、その内面のうち、弁体51に接触する接触面が円錐形状に構成されるとともに弁体51の外径よりも小さい小径部を有してなる弁座部53が管路10に一体に形成される。この逆止弁50により、管路10内の流体の流れ方向が規制され、長距離の管路10において圧力振動を持続させることが可能となる。
以下、本実施形態にかかるヒートポンプ100及び自励振動ヒートパイプ1の作用について図4を参照して説明する。自励振動ヒートパイプ1の管路10の内部の状態を示す説明図である。
蒸発器114では自励振動ヒートパイプ1により熱輸送が行われる。図4に示すように自励振動ヒートパイプ1の管路10の内部には作動流体40として、蒸気泡41(気体)と液柱42(液体)とが分布している。作動流体40は加熱部20での加熱により蒸発して蒸気泡41となり、冷却部30での冷却により凝縮して液柱42となる。
作動流体40は加熱部20に配される受熱部12で加熱されて気相リッチとなり、冷却部30に配される放熱部13において冷却されて液相リッチとなる。液が多い部分では蒸発が優勢であるので圧力が高くなり、蒸気が多い部分では凝縮が優勢であるので圧力は低下する。一方、圧力が高い部分からは作動流体40が流出するので液が減少し、圧力の低い部分では作動流体40が流入するので液が増加する。このような圧力と液量との相互作用によって自励的に発生する圧力振動が持続し、熱輸送を行う。すなわち、蒸気泡41と液柱42の存在割合の差によって生じる圧力差により自励的に発生する圧力振動により、作動流体40が継続的に管路10内を移動することで、熱は潜熱として、加熱部20から冷却部30へ運ばれ、熱輸送が行われる。すなわち、蒸発器114は自励振動ヒートパイプ1により太陽熱を高熱源として熱交換を行い、回路110内を流れる第2の作動流体140が加熱されることになる。
蒸発器114で加温された作動流体40は蒸発してガス化し、コンプレッサなどの圧縮機が設けられる圧縮部111へ流入する。圧縮部111にて高温高圧ガスとなった回路媒体は凝縮器112へ流入し、貯湯槽122から送られてきた水を給湯熱交換器121によって加熱する。すなわち、凝縮器112は貯湯槽122内の水を低熱源として熱交換を行う。
加熱された水(湯)は貯湯槽122に送られ、貯湯される。一方、凝縮器112で放熱して凝縮液化した媒体は、膨張弁などが設けられた膨張部113(減圧部)で減圧されて蒸発器114へ流入する。
このヒートポンプ100を用いた給湯システムでは、上記の蒸発、圧縮、凝縮、膨張、の一連のサイクルを繰り返し行うことにより、太陽熱を熱源として水を加温し、高温の湯を供給することが可能となる。
本実施形態にかかるヒートポンプ100及びこれを用いた給湯システムによれば、蒸発器114に自励振動ヒートパイプ1を用いたことにより、太陽熱を熱源としたヒートポンプ100の実現が可能となり高い成績係数が得られる。
すなわち、太陽熱はエネルギーの温度レベルが自由に設定できるとともに、受熱面の媒体(冷媒)が100度近い高温になる。このため、圧縮部111におけるコンプレッサの圧縮仕事を少なく、あるいはなくすことができる。すなわち、太陽熱を熱源とすると80度以上の温度が得られるので、80度の給湯を考えるとコンプレッサの圧縮仕事はほとんど不要となる。この場合にはポンプなどの送液機構を設けて回路110の媒体を動かすだけで熱輸送が可能となる。このように太陽熱をそのまま熱源とすることができるので、非常に高温の熱源を利用することができる。例えば空気を熱源とすると熱源の温度は30度程度であるから、太陽熱を熱源とする場合と空気を熱源とする場合とでは熱源の温度レベルが大きく異なる。したがって、本実施形態では自励振動ヒートパイプ1を用いて高温の太陽熱を熱源として利用することが可能となったため、空気を熱源とした場合と比較して、著しく高い成績係数を得ることが可能となる。
また、蛇行状の自励振動ヒートパイプ1を用いたことにより薄く広い面に分布する太陽熱を一本の管路で効率よく集めることができる。蛇行状の細管10aを配置して作動流体40を封入するだけの単純な構成のヒートパイプ1を用いるため、薄くフレキシブルな構造であり、広範囲にわたる敷設が容易であり、設置費用を低く抑えることができる。
また、自励振動ヒートパイプ1の一部だけで回路100との熱交換を行い、残りの部分を広く広げて受熱または放熱が可能となるため設置性に優れており、5mm以下の細管10aで構成されるため液量が小さいため、システム設計が容易である。また、既存のヒートポンプシステムに自励振動ヒートパイプ1を追加するだけで熱源を追加することができ、汎用性も高い。
さらに、ヒートポンプ100では自励振動ヒートパイプ1に規制部14を設けたことにより作動流体40の動作をコントロールして高い熱輸送性能を維持できる。通常、自励振動ヒートパイプ1は振動流の振幅に限界があり、速度が上がると自励振動は止まる傾向にあるため、熱輸送距離は数百mmとされている。本実施形態では、規制部14によって流れの方向を規制することで、一方向の流れが発生し、振動流の振幅の限界がなくなるため単純な構成でも長距離管路における振動を継続させ、熱輸送機能を維持できる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。また、各部の具体的構成や材質等は上記実施形態に例示したものに限られるものではなく適宜変更可能である。
上記第1実施形態では規制部14として、逆止弁50を用いて作動流体40の流れを規制して振動を維持するように構成した場合を例示したが、規制部14の構成はこれに限られるものではない。
例えば第2の実施形態として図5に示す自励振動ヒートパイプ2では管路10の一部が水平面に対して交差するように高低差を有して配置される重力発生部15を構成するとともに、管路10内の作動流体40の動作を規制する規制部14を備えて構成されている。規制部14は冷却部30側において放熱部13より放熱量が小さく構成されるように、管路10の一部を熱交換の対象から離間して断熱される断熱部16によって構成される。この規制部14によって、軸方向におけるターン部一方側と他方側とで圧力状態を異ならせている。
例えば図5で示す自励振動ヒートパイプ2では、管路10は、軸方向に沿って、冷却部30と熱交換する放熱部13と、加熱部20と熱交換する受熱部12と、放熱側において放熱部13より放熱量が小さく構成され作動流体40の動作を規制する規制部14と、が順番に配される。このヒートパイプ2では重力発生部15の高低差による重力の作用により、受熱により蒸発した蒸気泡41が重力で上位へ移動する作用を利用して自励振動を発生及び持続させている。規制部14は例えば管路10の一部において熱交換対象から離間して配置されることにより断熱された断熱部16で構成され、この断熱部16は放熱部13よりも放熱量が小さくなっている。断熱部16の構成は例えば熱源に対して断熱材を介して配置される構成を含む他の構成であってもよい。
また規制部14により、上方に向かうU字状のターン部において折り返し点を中心とした両側の部分のうち一方のみ冷却され他方が断熱されることとしたので、両側が同様に冷却される場合と比べて冷却される部分は液が多く、断熱される部分は蒸気が多くなる。このような気液分布では加熱によって発生した蒸気は上方へ流れるが液の多い部分に逆流することは難しく、流の方向が一方向に規制される。この結果、振動流の振幅による流の距離の限界がなくなり、熱輸送性能が改善される。したがって、規制部14で放熱量を小さくすることによって、圧力の差により作動流体40の動作方向が規制されることで、循環路において自励振動を維持することができる。
このような自励振動ヒートパイプ2を用いても、上記第1実施形態と同様に自励振動を維持することができ、成績係数の高いヒートポンプ100を実現できる。この他、加熱部20側において管路のターン部の一方側のみを断熱して受熱部12より受熱量を小さくして規制部14として機能させてもよい。この場合には規制部14は例えば管路10の一部において断熱材により断熱し、あるいは熱交換対象から離間して配置して断熱した断熱部16で構成され、この断熱部16は受熱部12よりも受熱量が小さくなる。また、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせて、重力発生部及び断熱部16による規制と逆止弁とを併用することで、より安定した圧力振動を確保することができる。
また、他の実施形態として図6に示すヒートポンプ200では、第1実施形態のヒートポンプ100を利用した給湯システムであって、さらに加熱部20の熱源として、空気熱源を並列に備えたものである。この実施形態では第2の蒸発器214として空気を熱源として熱交換する熱交換器201を併設するとともに、蒸発器114と第2の蒸発器214を温度や天候などの状況に応じて切り替える切替手段202と、を備えている。この構成により太陽熱源と空気熱源を状況に応じて切替手段102で切り替え、適切な熱源を用いることができるので、運転コストが安く天候に左右されない給湯システムが実現できる。
上記実施形態では、加熱部20は太陽熱を熱源とし、冷却部30は回路110の媒体を熱源として間接的に貯湯タンクの水を冷却源として用いたが、加熱部20や冷却部30の例はこれに限られるものではない。例えば暖房・給湯・融雪などの加熱(高温を得る)用途の場合には、大気熱、地中熱、太陽熱、水、廃熱等から熱エネルギーを回収して利用することが可能である。また、冷却(冷熱を得る)用途の場合にも冷房・冷蔵・冷凍・製氷などの様々な熱源として用いることができる。
例えば他の実施形態として、図7に示すヒートポンプ210では、蒸発器114側に加え凝縮器112側にも自励振動ヒートパイプ1が設けられている。例えばこのヒートポンプ210では蒸発器114側のヒートパイプ1の受熱部12で太陽熱を受熱し、放熱部13で回路110と熱交換を行い回路媒体の蒸発を行う。一方、凝縮器112側のヒートパイプ1は、放熱部13を広範囲に敷設して床暖房や融雪等に用い、受熱部12では回路媒体と熱交換を行い回路媒体の凝縮を行う。
あるいは他の実施形態として、図8に示すヒートポンプ220では、蒸発器114側は空気を冷熱源とした熱交換を行う熱交換器201を設け、凝縮器112側に自励振動ヒートパイプ1が設けられている。このヒートポンプ220では、凝縮器112側の自励振動ヒートパイプ1の一方側の受熱部12を回路110の媒体管110aと熱交換可能に配置し、放熱部13を広範囲に広げている。例えば加熱部20側の一部分を回路110との熱交換に用いて、残りの大部分を冷却部30に広範囲に広げて放熱を行い融雪などの用途に用いることができる。
あるいは他の実施形態として、図9に示すヒートポンプ230では、蒸発器114側に自励振動ヒートパイプ1が設けられ、凝縮器112側は空気を冷熱として熱交換を行う熱交換器201を備えている。ヒートポンプ230は例えば自励振動ヒートパイプ1によって太陽熱を吸収して室内に高温の空気を供給する暖房などの用途に用いることができる。
上記実施形態では、管路10の両端同士が接続されてループを構成する一本の流路としたが、これに限られるものではなく、例えば両端がそれぞれ閉じられた一本の流路としてもよい。さらに上記実施形態では一本の自励振動ヒートパイプ1を備えた場合を例示したがこれに限られるものではなく、自励振動ヒートパイプ1を複数併用してもよい。さらに自励振動ヒートパイプの規制部14を省略してもよく、この場合にも蒸発器114または凝縮器112に加熱部と冷却部とを複数往復する細管からなる自励振動ヒートパイプ1を用いることにより、圧力振動で熱輸送を行いヒートポンプの成績係数を向上することができる。
あるいは作動流体40と回路媒体とを熱交換可能とする配置の変形例としては、図10に示すように回路110の周りにヒートパイプ1の管路10を巻きつけて配置してもよいし、二重管構造としてもよい。さらに、受熱部12で太陽熱を集熱する構成の変形例としては集熱板に加えてレンズを使って集光する構成にすることもできる。この場合にはさらに温度レベルが高く設定できる。
なお、熱源の温度条件などの各種条件によっては圧縮機や膨張弁の機能が不要となる。例えば100度近い太陽熱を熱源として80度程度の給湯を行う場合には、圧縮仕事は不要となるので、温度条件によってはポンプのように圧縮仕事がない状態でも使えるように切り替える構成としてもよい。これによってどのような気象条件にでも対応できるとともに、トータルで熱効率が良いというシステムが実現できる。
さらに、上記実施形態の構成要件のうち一部を省略しても本発明を実現可能である。
1、2…自励振動ヒートパイプ、10…管路、10a…細管、12…受熱部、13…放熱部、14…規制部、15…重力発生部、20…加熱部(第1エリア)、21…集熱板、30…冷却部(第2エリア)、31…熱伝導性部材、40…作動流体(第1の熱媒)、41…蒸気泡、42…液柱、50…逆止弁、51…弁体、51…ストッパ部、52…弁体ストッパ部、53…弁座部、100…ヒートポンプ、102…切替手段、110…回路(媒体)、110a…媒体管、111…圧縮部、112…凝縮器、113…膨張部、114…蒸発器、120…給湯用回路、121…給湯熱交換器、122…貯湯槽、123…送液ポンプ、200,210,220,230…ヒートポンプ、201…熱交換器、202…手段、214…第2の蒸発器。

Claims (7)

  1. 圧縮部、凝縮器、膨張部、及び蒸発器を有する媒体回路を備えるヒートポンプであって、
    前記蒸発器及び前記凝縮器の少なくともいずれか一方は、第1エリアと前記第1エリアよりも温度の低い第2エリアとにわたって複数往復し、前記第1エリアで熱交換する受熱部と、前記第2エリアで熱交換する放熱部と、を有する管路と、前記管路内に配された第1の熱媒と、を有する自励振動ヒートパイプを備えて構成されることを特徴とするヒートポンプ。
  2. 前記自励振動ヒートパイプの前記管路は直径5mm以下の細管で構成され、
    前記自励振動ヒートパイプは、前記第1の熱媒が、前記受熱部にて蒸発し、前記放熱部にて凝縮することにより、圧力振動を発生させて熱輸送を行うとともに、
    前記媒体回路は第2の熱媒の流路を形成し、
    前記自励振動ヒートパイプは前記受熱部または放熱部の一方において、前記管路内の前記第1の熱媒と前記媒体回路の前記第2の熱媒とが熱交換可能な状態に配されることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ。
  3. 前記受熱部または前記放熱部の他方は、大気熱、地中熱、太陽熱、水、廃熱、雪、氷、の少なくともいずれかと熱交換可能に配されることを特徴とする請求項2記載のヒートポンプ。
  4. 前記自励振動ヒートパイプの管路の長さは1000mm以上であり、
    前記管路には前記管路内の第1の熱媒の流れを制御する逆止弁が設けられることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ。
  5. 前記自励振動ヒートパイプの管路の長さは100mm以上であり、
    前記管路が水平面に対して交差するように高低差を有して配置される重力発生部と、
    前記第1エリア側において前記受熱部より受熱量が小さく、あるいは前記第2エリア側において前記放熱部より放熱量が小さく構成され、前記管路内の第1の熱媒の動作を規制する規制部と、を備えて構成され、
    前記重力発生部の高低差による重力で前記蒸発した作動流体が上位へ移動するとともに、前記規制部により前記作動流体の動作方向が規制されることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ。
  6. 暖房、ソーラーコレクタ、給湯、融雪、冷房、冷蔵、冷凍、製氷の少なくともいずれかに用いられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のヒートポンプ。
  7. 請求項3記載のヒートポンプを備え、
    前記媒体回路の前記蒸発器に前記自励振動ヒートパイプが設けられ、前記自励振動ヒートパイプの前記受熱部は太陽熱を受熱可能に敷設されるとともに前記放熱部は前記媒体回路と熱交換可能に設けられ、
    前記媒体回路は前記蒸発器と並列に第2の蒸発器として、空気を熱源として熱交換を行う空気熱交換器と、
    前記媒体回路の前記凝縮器として、水と熱交換を行う給湯熱交換器と、
    前記給湯熱交換器に接続され前記水を貯める貯湯槽と、をさらに備えることを特徴とする給湯システム。
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