JP2013141929A - 貨物輸送車両及びそれを用いる貨物積込方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】貨物の積込み作業性に優れるとともに、貨物を強固且つ迅速に位置決め固定することができる貨物輸送車両を提供する。
【解決手段】本車両は、貨物Cを積載したパレットPが載置される貨物輸送車両(トラック1)であって、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定するロック装置3を備える。上記ロック装置は、パレットに設けられた係合部7a、7bに係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向に移動可能なスライド部材11a、11bを備えることが好ましい。
【選択図】図4
【解決手段】本車両は、貨物Cを積載したパレットPが載置される貨物輸送車両(トラック1)であって、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定するロック装置3を備える。上記ロック装置は、パレットに設けられた係合部7a、7bに係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向に移動可能なスライド部材11a、11bを備えることが好ましい。
【選択図】図4
Description
本発明は、貨物輸送車両及びそれを用いる貨物積込方法に関し、さらに詳しくは、貨物の積込み作業性に優れるとともに、貨物を強固且つ迅速に位置決め固定することができる貨物輸送車両及びそれを用いる貨物積込方法に関する。
従来より、トラックへの貨物積込方法として、例えば、図19に示すように、トラック101の荷台102上にて玉掛け作業者によりクレーン142を用いて貨物Cを積み込み、次に、積み込まれた貨物Cを固定治具を用いてワイヤー固定(固縛)し、次いで、貨物Cに対してシート掛けを行う方法が知られている。
しかし、上記従来の貨物積込方法では、クレーンで貨物を直接的に積み込むようにしているので、一度に少量の貨物しか積み込むことができず、クレーンのハンドリング回数が多くなる。また、トラックが入車してから貨物を積み込み、更に積み込まれた貨物を固縛する必要があるので、貨物の積み込み作業工数が多くなる。また、トラックの荷台上で玉掛け作業、固縛作業及びシート掛け作業等を行う必要があるので、高所での危険作業となり作業者の転落事故の危険がある。また、トラックの走行中の振動により貨物の落下事故や貨物同士の緩衝による損傷等の恐れがある。
なお、従来のトレーラとして、コンテナを位置決め固定するロック装置を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、垂直軸回りに回動可能な先端鉤状のロックピンを備え、このロックピンを回動によりコンテナの隅金具に形成された係合孔に係合させるツイストロック装置が開示されている。しかしながら、このツイストロック装置では、ロックピンの回動動作の円滑性のためにロックピンとコンテナの隅金具の係合孔との間に比較的大きな上下方向の隙間を設定する必要がある。よって、上記ツイストロック装置を用いてパレットを位置決め固定するようにしても、トレーラの走行中にパレットが振動してしまい、貨物の落下事故や損傷等の恐れがある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、貨物の積込み作業性に優れるとともに、貨物を強固且つ迅速に位置決め固定することができる貨物輸送車両及びそれを用いる貨物積込方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、貨物を積載したパレットが載置される貨物輸送車両であって、前記パレットが載置されることで作動して前記パレットを位置決め固定するロック装置を備えることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記ロック装置は、前記パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に移動可能なスライド部材を備えることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載において、前記ロック装置は、前記スライド部材を前記係合位置に向かって付勢する付勢手段と、前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする位置決め機構と、を備え、前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記スライド部材の位置決めを解除することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載において、前記位置決め機構は、前記スライド部材側に係止して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする可動部を有するシリンダと、前記シリンダに作動流体を供給し得るように配管を介して接続される流体供給源と、前記配管の途中に設けられ且つ前記スライド部材側が当接することで流路を切り替える第1バルブと、前記配管の途中に設けられ且つ前記パレットが当接することで流路を切り替える第2バルブと、を備え、前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材側の当接による前記第1バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記パレットの当接による前記第2バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材の位置決めを解除することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載において、前記パレットの前記係合部は、第1係合部及び第2係合部を備え、前記スライド部材は、前記第1係合部に係合可能な第1スライド部材と、前記第2係合部に係合可能であり且つ前記第1スライド部材と連結部材を介して連結される第2スライド部材と、を備えることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の貨物輸送車両を用いる貨物積込方法であって、前記貨物輸送車両に前記貨物を積載した前記パレットが載置されるときに、前記ロック装置は、前記パレットが載置されることで作動して前記パレットを位置決め固定することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記ロック装置は、前記パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に移動可能なスライド部材を備えることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載において、前記ロック装置は、前記スライド部材を前記係合位置に向かって付勢する付勢手段と、前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする位置決め機構と、を備え、前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記スライド部材の位置決めを解除することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載において、前記位置決め機構は、前記スライド部材側に係止して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする可動部を有するシリンダと、前記シリンダに作動流体を供給し得るように配管を介して接続される流体供給源と、前記配管の途中に設けられ且つ前記スライド部材側が当接することで流路を切り替える第1バルブと、前記配管の途中に設けられ且つ前記パレットが当接することで流路を切り替える第2バルブと、を備え、前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材側の当接による前記第1バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記パレットの当接による前記第2バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材の位置決めを解除することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載において、前記パレットの前記係合部は、第1係合部及び第2係合部を備え、前記スライド部材は、前記第1係合部に係合可能な第1スライド部材と、前記第2係合部に係合可能であり且つ前記第1スライド部材と連結部材を介して連結される第2スライド部材と、を備えることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の貨物輸送車両を用いる貨物積込方法であって、前記貨物輸送車両に前記貨物を積載した前記パレットが載置されるときに、前記ロック装置は、前記パレットが載置されることで作動して前記パレットを位置決め固定することを要旨とする。
本発明の貨物輸送車両及び貨物積込方法によると、ロック装置は、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定するので、パレットが強固且つ迅速に位置決め固定される。その結果、貨物輸送車両の走行中に振動で貨物が落下したり、貨物同士の緩衝により損傷等が生じたりすることを抑制できる。また、パレットの載置により自動的に位置決め固定されるので、パレットの位置決め固定の忘却を防止できる。また、貨物を積載したパレットを貨物輸送車両に積み込むようにしているので、貨物の事前集荷を行うとともに比較的多量の貨物を一度に積み込むことができ、貨物の積込み作業性を向上させることができる。さらに、フロア上での玉掛け作業やフロア上でのパレットに対する貨物の固縛作業等を実施できるので、高所での危険作業を廃止して作業者の安全性を向上させることができる。
また、前記ロック装置が、前記パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に移動可能なスライド部材を備える場合は、スライド部材とパレットの係合部との間に比較的大きな上下方向の隙間を設定する必要がなく、パレットが載置されるときにスライド部材が係合位置に水平移動することでパレットが更に強固且つ迅速に位置決め固定される。
また、前記ロック装置が、付勢手段と、位置決め機構と、を備える場合は、位置決め機構により、付勢手段の付勢力に抗してスライド部材が解除位置に位置されたときにスライド部材が解除位置に位置決めされ、その位置決め状態でパレットが載置されたときにスライド部材の位置決めが解除される。この解除によって、付勢手段の付勢力によりスライド部材が係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、簡易且つ安価な構造のセミオート式のロック装置を提供することができる。
また、前記位置決め機構が、シリンダと、流体供給源と、第1バルブと、第2バルブと、を備える場合は、位置決め機構により、付勢手段の付勢力に抗してスライド部材が解除位置に位置されたときにスライド部材側の当接による第1バルブの流路の切り替えによりシリンダが作動されてスライド部材が解除位置に位置決めされ、その位置決め状態でパレットが載置されたときにパレットの当接による第2バルブの流路の切り替えによりシリンダが作動されてスライド部材の位置決めが解除される。この解除によって、付勢手段の付勢力によりスライド部材が係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、ロック装置を更に簡易且つ安価な構造とすることができる。
さらに、前記パレットの前記係合部が、第1係合部及び第2係合部を備え、前記スライド部材が、第1スライド部材と、第2スライド部材と、を備える場合は、連結部材を介して連結された第1及び第2スライド部材のそれぞれが係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、パレットを更に強固に位置決め固定することができる。
また、前記ロック装置が、前記パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に移動可能なスライド部材を備える場合は、スライド部材とパレットの係合部との間に比較的大きな上下方向の隙間を設定する必要がなく、パレットが載置されるときにスライド部材が係合位置に水平移動することでパレットが更に強固且つ迅速に位置決め固定される。
また、前記ロック装置が、付勢手段と、位置決め機構と、を備える場合は、位置決め機構により、付勢手段の付勢力に抗してスライド部材が解除位置に位置されたときにスライド部材が解除位置に位置決めされ、その位置決め状態でパレットが載置されたときにスライド部材の位置決めが解除される。この解除によって、付勢手段の付勢力によりスライド部材が係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、簡易且つ安価な構造のセミオート式のロック装置を提供することができる。
また、前記位置決め機構が、シリンダと、流体供給源と、第1バルブと、第2バルブと、を備える場合は、位置決め機構により、付勢手段の付勢力に抗してスライド部材が解除位置に位置されたときにスライド部材側の当接による第1バルブの流路の切り替えによりシリンダが作動されてスライド部材が解除位置に位置決めされ、その位置決め状態でパレットが載置されたときにパレットの当接による第2バルブの流路の切り替えによりシリンダが作動されてスライド部材の位置決めが解除される。この解除によって、付勢手段の付勢力によりスライド部材が係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、ロック装置を更に簡易且つ安価な構造とすることができる。
さらに、前記パレットの前記係合部が、第1係合部及び第2係合部を備え、前記スライド部材が、第1スライド部材と、第2スライド部材と、を備える場合は、連結部材を介して連結された第1及び第2スライド部材のそれぞれが係合位置に水平移動されてパレットが位置決め固定される。これにより、パレットを更に強固に位置決め固定することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るトラックの斜視図である。
実施例に係るパレットの底面側から視た斜視図である。
上記トラックの荷台を説明するための説明図である。
実施例に係るロック装置の縦断面図である。
図4の要部拡大図である。
図5のVI矢視図である。
図5のVII−VII線断面図である。
図5のVIII−VIII線断面図である。
上記ロック装置を説明するための回路図である。
上記トラックを用いる貨物輸送方法を説明するための説明図であり、(a)は貨物の積み込み途中の状態を示し、(b)は貨物の積み込み完了の状態を示す。
上記トラックを用いる貨物輸送方法を説明するための説明図であり、(a)はトラックの走行中の状態を示し、(b)は貨物の積み降ろし途中の状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、(a)はパレットが載置される直前の状態を示し、(b)はパレットが載置された状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、(a)はパレットが載置される直前の状態を示し、(b)はパレットが載置された状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、(a)はパレットが載置された状態を示し、(b)は操作レバーが引き出された状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、パレットが持ち上げられた状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、(a)はパレットが載置された状態を示し、(b)は操作レバーが引き出された状態を示す。
上記ロック装置の作用を説明するための説明図であり、パレットが持ち上げられた状態を示す。
その他の形態の貨物積込方法を説明するための説明図であり、(a)はパレットの下方にトラックが位置した状態を示し、(b)はパレットが載置された状態を示す。
従来の貨物積込方法を説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.貨物輸送車両
本実施形態1.に係る貨物輸送車両は、貨物(C)を積載したパレット(P)が載置される貨物輸送車両(1)であって、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定するロック装置(3)を備えることを特徴とする(例えば、図4等参照)。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両は、貨物(C)を積載したパレット(P)が載置される貨物輸送車両(1)であって、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定するロック装置(3)を備えることを特徴とする(例えば、図4等参照)。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両としては、例えば、上記ロック装置は、パレットに設けられた係合部(7a、7b)に係合する係合位置(12)と係合を解除する解除位置(13)との間で水平方向に移動可能なスライド部材(11a、11b)を備える形態(例えば、図4等参照)を挙げることができる。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両としては、例えば、上記ロック装置(3)は、スライド部材(11a、11b)を係合位置(12)に向かって付勢する付勢手段(14)と、スライド部材を解除位置(13)に位置決めする位置決め機構(15)と、を備える形態(例えば、図5等参照)を挙げることができる。この場合、上記位置決め機構(15)は、付勢手段(14)の付勢力に抗してスライド部材(11a、11b)が解除位置(13)に位置されたときにスライド部材を解除位置に位置決めし、その位置決め状態でパレット(P)が載置されたときにスライド部材の位置決めを解除する。
上述の形態の場合、例えば、上記位置決め機構(15)は、スライド部材側(23b)に係止してスライド部材(11a、11b)を解除位置(13)に位置決めする可動部(31b)を有するシリンダ(25a、25b)と、シリンダに作動流体を供給し得るように配管(26)を介して接続される流体供給源(27)と、配管の途中に設けられ且つスライド部材側(17)が当接することで流路を切り替える第1バルブ(28)と、配管の途中に設けられ且つパレット(P)が当接することで流路を切り替える第2バルブ(29)と、を備えることができる(例えば、図5及び図9等参照)。この場合、上記位置決め機構(15)は、付勢手段(14)の付勢力に抗してスライド部材(11a、11b)が解除位置(13)に位置されたときにスライド部材側(17)の当接による第1バルブ(28)の流路の切り替えによりシリンダ(25a、25b)を作動してスライド部材(11a、11b)を解除位置(13)に位置決めし、その位置決め状態でパレット(P)が載置されたときにパレットの当接による第2バルブ(29)の流路の切り替えによりシリンダ(25a、25b)を作動してスライド部材(11a、11b)の位置決めを解除する(例えば、図12及び図13等参照)。なお、上記「スライド部材側」とは、スライド部材の他に、スライド部材に一体に取り付けられた部材も含むことを意図する。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両としては、例えば、上記パレット(P)の係合部は、第1係合部(7a)及び第2係合部(7b)を備え、上記スライド部材は、第1係合部に係合可能な第1スライド部材(11a)と、第2係合部に係合可能であり且つ第1スライド部材と連結部材(18)を介して連結される第2スライド部材(11b)と、を備える形態(例えば、図4等参照)を挙げることができる。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両としては、例えば、上記パレット(P)が載置される荷台(2)を備え、荷台には、パレットの脚部(6)が嵌挿されてパレットを平面方向に位置決めする位置決め用孔(8)と、パレットの係合部(7a、7b)が挿入される挿入用孔(9)と、が形成されている形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。これにより、パレットの平面方向の位置決めにより係合部に対してスライド部材を更に確実且つ円滑に係合させることができる。この場合、上記パレット(P)の脚部(6)は下方に向かって狭まる錐状に形成されていることが好ましい。位置決め用孔に対する脚部の挿入性を高め得るためである。
本実施形態1.に係る貨物輸送車両としては、例えば、上記パレット(P)は、1の場合はこれ単独にて、2以上の場合はこれを組み合わせると、上記貨物輸送車両の荷台(2)の平面形状の大きさと略一致するものである形態(例えば、図10(b)等参照)を挙げることができる。このように、パレットが、貨物輸送車両の荷台の平面形状を基準にしてモジュール化(標準化)されている場合には、荷降ろし先にてパレット毎の積み降ろしを実施でき、そのまま保管することもできる。また、荷降ろし先にて貨物を積み込んで往復物流も可能となる。さらに、軽量物から重量物、形状等に拘らず様々な貨物を積み込みことができ、汎用化を図ることができる。
なお、上記「貨物」としては、例えば、板状製品、コイル状製品、長尺状製品、棒状製品、塊状製品等を挙げることができる。これらの製品の材質としては、例えば、鋼材、ステンレス鋼材、アルミニウム材、プラスチック材、ガラス材、石材(例えば、墓石等)、木材等を挙げることができる。また、貨物の種類としては、例えば、金型、工作機械、自動車、自動車部品、電気製品、コンクリートパイル、プレキャスト・コンクリート、果物類、雑貨等を挙げることができる。また、貨物の重量として、例えば、100kg〜50ton程度が挙げられる。一般的には、1ton〜20ton程度である。
2.貨物積込方法
本実施形態2.に係る貨物積込方法は、上記実施形態1.に係る貨物輸送車両を用いる貨物積込方法であって、上記貨物輸送車両に貨物を積載したパレットが載置されるときに、上記ロック装置は、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定することを特徴とする(例えば、図12等参照)。
本実施形態2.に係る貨物積込方法は、上記実施形態1.に係る貨物輸送車両を用いる貨物積込方法であって、上記貨物輸送車両に貨物を積載したパレットが載置されるときに、上記ロック装置は、パレットが載置されることで作動してパレットを位置決め固定することを特徴とする(例えば、図12等参照)。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「貨物輸送車両」としてトラックを例示する。
(1)トラックの構成
本実施例に係るトラック1は、図1に示すように、貨物Cを積載したパレットPが載置される荷台2と、この荷台2の下方に配置されるロック装置3(図4参照)と、を備えている。このパレットPは、図2及び図3に示すように、貨物Cを積載する平面矩形状のパレット本体5と、このパレット本体5の下面側の4隅部に設けられる角錐状の脚部6と、このパレット本体5の下面側の前後の脚部6の中間位置に設けられる第1係合部7a及び第2係合部7bと、を備えている。これら各係合部7a、7bのそれぞれは、係合孔77a、77bを有している。なお、本実施例では、上記パレットPとして、トラック1の荷台2を長手方向に略3等分してなる平面形状の大きさとなる標準化されたものを使用するものとする。
本実施例に係るトラック1は、図1に示すように、貨物Cを積載したパレットPが載置される荷台2と、この荷台2の下方に配置されるロック装置3(図4参照)と、を備えている。このパレットPは、図2及び図3に示すように、貨物Cを積載する平面矩形状のパレット本体5と、このパレット本体5の下面側の4隅部に設けられる角錐状の脚部6と、このパレット本体5の下面側の前後の脚部6の中間位置に設けられる第1係合部7a及び第2係合部7bと、を備えている。これら各係合部7a、7bのそれぞれは、係合孔77a、77bを有している。なお、本実施例では、上記パレットPとして、トラック1の荷台2を長手方向に略3等分してなる平面形状の大きさとなる標準化されたものを使用するものとする。
上記荷台2には、図1及び図3に示すように、パレットPの脚部6が嵌挿されてパレットPを平面方向に位置決めする位置決め用孔8と、パレットPの係合部7a、7bが挿入される挿入用孔9と、が形成されている。これらの位置決め用孔8及び挿入用孔9は、載置される複数(図中3つ)のパレットPに相当する個数が設けられている。なお、上記トラック1の荷台2上には、図示しない伸縮機構により荷台2上を覆う状態と荷台2上を開放する状態とに伸縮される幌部10(図1参照)が設けられている。
(2)ロック装置の構成
上記ロック装置3は、図4〜図6に示すように、トラックの車幅方向の両側に設けられる第1スライド部材11a及び第2スライド部材11bと、これら各スライド部材11a、11bを付勢するコイルバネ14(本発明に係る「付勢手段」として例示する。)と、これら各スライド部材11a、11bを位置決めする位置決め機構15と、を備えている。
上記ロック装置3は、図4〜図6に示すように、トラックの車幅方向の両側に設けられる第1スライド部材11a及び第2スライド部材11bと、これら各スライド部材11a、11bを付勢するコイルバネ14(本発明に係る「付勢手段」として例示する。)と、これら各スライド部材11a、11bを位置決めする位置決め機構15と、を備えている。
上記第1スライド部材11aは、図4に示すように、荷台2上に載置されるパレットPの第1係合部7aの係合孔77aに挿通係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向(トラック1の車幅方向)に移動自在に支持されている。また、上記第2スライド部材11bは、荷台2上に載置されるパレットPの第2係合部7bの係合孔77bに挿通係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向(トラック1の車幅方向)に移動自在に支持されている。これら各スライド部材11a、11bの一端側には、上下方向に延びる支持板17が取り付けられている。これら各支持板17の下端側には、水平方向に延びる連結部材18が取り付けられている。この連結部材18の一端側には、作業者が操作してスライド部材11a、11bを解除位置13に水平移動させる操作レバー19が設けられている。
上記荷台2の下方には、図5及び図6に示すように、上方を開放した縦断面略U字状のフレーム20が設けられている。このフレーム20の底壁上には、一対の支持壁21が立設されている。これら支持壁21の間に挟持された一対の支持筒22内には、一対の支持軸23が水平方向に移動自在に支持されている。これら各支持軸23の一端側は上記支持板17に取り付けられている。また、各支持軸23の他端側には上記コイルバネ14が挿通されている。このコイルバネ14は、各支持軸23の他端側の大径部23aと一方の支持壁21との間に介在され、各スライド部材11a、11bを係合位置12に向かって付勢している。また、これら各支持軸23の他端側には、後述するエアシリンダの可動部が係止する受け部23b(本発明に係る「スライド部材側」として例示する。)が取り付けられている。この受け部23bは、上方に開放した縦断面略V字状に形成されている。
上記位置決め機構15は、図9に示すように、第1エアシリンダ25a及び第2エアシリンダ25b(本発明に係る「シリンダ」として例示する。)と、これら各エアシリンダ25a、25bに作動エアを供給し得るように配管26を介して接続されるエアタンク27(本発明に係る「流体供給源」として例示する。)と、配管26の途中に設けられる第1バルブ28及び第2バルブ29と、を備えている。なお、上記配管26の途中には、エア圧パイロット式のバルブ36a、36b、36c、36d、36e、36fが設けられている。また、図9中の符号37はドレンチャックを示し、符号38はフィルタレギュレータを示す。
上記各エアシリンダ25a、25bは、図5及び図8に示すように、上記フレーム20に固定された支持枠30の上端側に取り付けられている。これら各エアシリンダ25a、25bは、各ピストンロッド31aが上下方向に出没するように配置されている。これら各ピストンロッド31aの先端側には、上記受け部23bに係止可能な可動部31bが設けられている。そして、各エアシリンダ25a、25bのピストンロッド31aの伸長により可動部31bが受け部23bに係止するとともに(図8中に実線で示す。)、各エアシリンダ25a、25bのピストンロッド31aの短縮により可動部31bが受け部23bから脱出して係止を解除する(図8中に仮想線で示す。)。
上記第1バルブ28は、図5及び図6に示すように、略L字状のブラケット32を介してフレーム20に取り付けられている。この第1バルブ28は、その操作部(図示省略)が押圧されることで流路を切り替える機械式のバルブである。そして、第1バルブ28は、その操作部にスライド部材11a、11bと一体の支持板17(本発明に係る「スライド部材側」として例示する。)が当接することで流路を切り替える。
上記第2バルブ29は、図7に示すように、略L字状のブラケット33を介してフレーム20に取り付けられている。この第2バルブ29は、その操作部(図示省略)が押圧されることで流路を切り替える機械式のバルブである。また、第2バルブ29の操作部は、屈曲された連結板34を介して水平方向に延び且つパレットPの挿入用孔9に対向するブラケット35に連結されている。このブラケット35は、バネ43(図5参照)により上方に向かって付勢されている。そして、第2バルブ29は、ブラケット35にパレットPの係合部7a、7bが当接することで流路を切り替える。
ここで、上記位置決め機構15は、コイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置されたときに支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bを作動してスライド部材11a、11bを解除位置13に位置決めする(図12(a)及び図13(a)参照)。そして、その位置決め状態でパレットPが載置されたときにブラケット35に対するパレットPの係合部7a、7bの当接による第2バルブ29の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bを作動してスライド部材11a、11bの位置決めを解除する(図12(b)及び図13(b)参照)。さらに、その位置決め解除状態でコイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置されたときに支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第1エアシリンダ25aを作動してスライド部材11a、11bを解除位置13に位置決めする(図14(b)及び図16(b)参照)。
(3)貨物輸送方法
次に、上記構成のトラック1を用いて荷元(荷積みエリア)と荷先(荷降ろしエリア)との間で貨物Cを輸送する貨物輸送方法について説明する。先ず、荷元において、事前集荷された貨物CをパレットPに積載し個縛しておく。次に、荷元に入車されたトラック1において、作業者は、操作レバー19を引き出してスライド部材11a、11bを解除位置13に位置させる。すると、支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bが伸長作動されてスライド部材11a、11bが解除位置13に位置決めされる(図12(a)及び図13(a)参照)。
次に、上記構成のトラック1を用いて荷元(荷積みエリア)と荷先(荷降ろしエリア)との間で貨物Cを輸送する貨物輸送方法について説明する。先ず、荷元において、事前集荷された貨物CをパレットPに積載し個縛しておく。次に、荷元に入車されたトラック1において、作業者は、操作レバー19を引き出してスライド部材11a、11bを解除位置13に位置させる。すると、支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bが伸長作動されてスライド部材11a、11bが解除位置13に位置決めされる(図12(a)及び図13(a)参照)。
上述の状態より、図10(a)(b)に示すように、クレーン42を用いて複数(図中3つ)のパレットPを吊り下げ移送してトラック1の荷台2上に順次積み込んでいく。これら各パレットPの積み込みにおいて、パレットPの脚部6が荷台2の位置決め用孔8に嵌合されてパレットPが平面方向に位置決めされるとともに、パレットPの係合部7a、6bが荷台2の挿入用孔9に挿入されて、パレットPが荷台2上に載置される(図3参照)。そして、パレットPが荷台2上に載置されると、ブラケット35に対してパレットPの係合部7a、7bが当接して、第2バルブ29の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bが短縮作動されてスライド部材11a、11bの位置決めが解除される。すると、コイルバネ14の付勢力により各スライド部材11a、11bが係合位置12に水平移動し各係合部7a、7bの係合孔77a、77bに係合してパレットPが位置決めされる(図12(b)及び図13(b)参照)。
次に、図11(a)に示すように、幌部10を伸長した状態でトラック1を荷元から荷先まで走行移動させる。このトラック1の走行中には、コイルバネ14の付勢力により各スライド部材11a、11bが各係合部7a、7bの係合孔77a、77bに挿通し係合している(図14(a)及び図16(a)参照)。そして、荷先に入車されたトラック1において、作業者は、操作レバー19を引き出してコイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bを解除位置13に位置させる。すると、支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第1エアシリンダ25aが伸長作動されてスライド部材11a、11bが解除位置13に位置決めされる(図14(b)及び図16(b)参照)。
上述の状態より、図11(b)に示すように、クレーン42を用いて複数(図中3つ)のパレットPを吊り下げ移送してトラック1の荷台2上から順次積み降ろす。これら各パレットPの積み降ろしにおいて、ブラケット35に対するパレットPの係合部7a、7bの当接が外れて、第2バルブ29の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bが伸長作動されてスライド部材11a、11bの位置決め解除状態が維持される(図15及び図17参照)。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のトラック1によると、ロック装置3は、パレットPが載置されることで作動してパレットPを位置決め固定するので、パレットPが強固且つ迅速に位置決め固定される。その結果、トラック1の走行中に振動で貨物Cが落下したり、貨物C同士の緩衝により損傷等が生じたりすることを抑制できる。また、パレットPの載置により自動的に位置決め固定されるので、パレットPの位置決め固定の忘失を防止できる。また、貨物Cを積載したパレットPをトラック1に積み込むようにしているので、貨物Cの事前集荷を行うとともに比較的多量の貨物Cを一度に積み込むことができ、貨物の積込み作業性を向上させることができる。さらに、フロア上での玉掛け作業やフロア上でのパレットに対する貨物の固縛作業等を実施できるので、高所(即ち、トラック1の荷台2上)での危険作業を廃止して作業者の安全性を向上させることができる。
以上より、本実施例のトラック1によると、ロック装置3は、パレットPが載置されることで作動してパレットPを位置決め固定するので、パレットPが強固且つ迅速に位置決め固定される。その結果、トラック1の走行中に振動で貨物Cが落下したり、貨物C同士の緩衝により損傷等が生じたりすることを抑制できる。また、パレットPの載置により自動的に位置決め固定されるので、パレットPの位置決め固定の忘失を防止できる。また、貨物Cを積載したパレットPをトラック1に積み込むようにしているので、貨物Cの事前集荷を行うとともに比較的多量の貨物Cを一度に積み込むことができ、貨物の積込み作業性を向上させることができる。さらに、フロア上での玉掛け作業やフロア上でのパレットに対する貨物の固縛作業等を実施できるので、高所(即ち、トラック1の荷台2上)での危険作業を廃止して作業者の安全性を向上させることができる。
なお、本実施例では、エアサスペンション及びトラック1の低床化により、走行中の振動の軽減及び重心の低減を実現でき、貨物の落下及び損傷等を更に確実に抑制できる。また、幌部10で荷台2上を迅速に覆うことができるので、従来のように荷台2上でのシート掛け作業を廃止でき、安全性及び作業性を更に高めることができる。
また、本実施例では、上記ロック装置3は、パレットPに設けられた係合部7a、7bの係合孔77a、77bに挿通係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向に移動可能なスライド部材11a、11bを備えるので、スライド部材11a、11bとパレットPの係合部7a、7bの係合孔77a、77bとの間に比較的大きな上下方向の隙間を設定する必要がなく、パレットPが載置されるときにスライド部材11a、11bが係合位置12に水平移動することでパレットPが更に強固且つ迅速に位置決め固定される。
また、本実施例では、ロック装置3が、コイルバネ14と、位置決め機構15と、を備えるので、位置決め機構15により、コイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置されたときにスライド部材11a、11bが解除位置13に位置決めされ、その位置決め状態でパレットPが載置されたときにスライド部材11a、11bの位置決めが解除される。この解除によって、コイルバネ14の付勢力によりスライド部材11a、11bが係合位置12に水平移動されてパレットPが位置決め固定される。これにより、簡易且つ安価な構造のセミオート式のロック装置3を提供することができる。
また、本実施例では、位置決め機構15が、第1エアシリンダ25a及び第2エアシリンダ25bと、エアタンク27と、第1バルブ28と、第2バルブ29と、を備えるので、位置決め機構15により、コイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置されたときに支持板17の当接による第1バルブ28の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bを作動してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置決めされ、その位置決め状態でパレットPが載置されたときにパレットPの当接による第2バルブ29の流路の切り替えにより第2エアシリンダ25bを作動してスライド部材11a、11bの位置決めが解除され、その位置決め解除状態でコイルバネ14の付勢力に抗してスライド部材11a、11bが解除位置13に位置されたときに支持板17の当接による第1バルブ18の流路の切り替えにより第1エアシリンダ25aを作動してスライド部材11a、11bが解除位置に位置決めされる。これにより、パイロット式のバルブ36a〜36fを必要最小源として、ロック装置3を更に簡易且つ安価な構造とすることができる。
さらに、本実施例では、パレットPが第1係合部7a及び第2係合部7bを備え、ロック装置3は、第1スライド部材11a及び第2スライド部材11bを備えるので、連結部材18を介して連結された第1及び第2スライド部材11a、11bのそれぞれが係合位置12に水平移動されてパレットPが位置決め固定される。これにより、パレットPを更に強固に位置決め固定することができる。
また、本実施例では、トラック1はパレットPが載置される荷台2を備え、この荷台2には、パレットPの脚部6が嵌挿されてパレットPを平面方向に位置決めする位置決め用孔8と、パレットPの係合部7a、7bが挿入される挿入用孔9と、が形成されているので、パレットPの平面方向の位置決めにより係合部7a、7bに対してスライド部材11a、11bを更に確実且つ円滑に係合させることができる。
さらに、本実施例では、パレットPは、複数を組み合わせるとトラック1の荷台2の平面形状の大きさと略一致する標準化されたものであるので、荷先にてパレットP毎の積み降ろしを実施でき、そのまま保管することもできる。また、荷先にて貨物Cを積み込んで往復物流も可能となる。さらに、軽量物から重量物、形状等に拘らず様々な貨物Cを積み込みことができ、汎用化を図ることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、クレーン42を用いた吊り下げ移送によりパレットPをトラック1に積み込む形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図18(a)に示すように、床面上に配置されたパレットP’に対してトラック1を近接させてパレットP’の下方にトラック1の荷台2を対向させ、その後、図18(b)に示すように、高さ調整機構(例えば、トラックのエアサスペンション、パレットの脚部に設けられた昇降機構等)によりパレットP’及びトラック1の荷台2を上下方向に近接させて荷台2上にパレットP’を積み込むようにしてもよい。なお、パレットP’の積み込み状態では、パレットP’の脚部6’は折り畳まれている。
また、上記実施例では、パレットPに設けられた係合部7a、7bに係合する係合位置12と係合を解除する解除位置13との間で水平方向に移動可能なスライド部材11a、11bを備えるロック装置3を例示したが、これに限定されず、例えば、パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に交差する方向(特に、垂直方向)に移動可能なスライド部材を備えるロック装置としてもよい。また、パレットの係合部を把持・開放可能なクランプ部を備えるロック装置としてもよい。
また、上記実施例では、セミオート式のロック装置3を例示したが、これに限定されず、例えば、フルオート式のロック装置を採用してもよい。この場合、例えば、ロック装置を、スライド部材と、このスライド部材を係合位置と解除位置との間で移動させ且つ各位置に位置決め可能な駆動機構(例えば、シリンダ機構等)と、を備えて構成することができる。
また、上記実施例では、パレットPの係合部7a、7bにスライド部材11a、11bが係合する係合孔77a、77bを設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、パレットPの係合部7a、7bにスライド部材11a、11bが係合する切欠部を設けるようにしてもよい。
また、上記実施例では、付勢手段としてコイルバネ14を例示したが、これに限定されず、例えば、シリンダ緩衝機構、ゴム等の弾性体などを採用してもよい。また、上記実施例では、シリンダとしてエアシリンダ25a、25bを例示したが、これに限定されず、例えば、油圧シリンダ等を採用してもよい。
さらに、上記実施例では、押圧作動式のバルブ28、29を例示したが、これに限定されず、電磁作動式のバルブを採用してもよい。また、バルブ28、29の替わりに、パレットの載置を検知するスイッチを採用したり、スライド部材の解除位置への移動を検知するスイッチを採用したりしてもよい。この場合、例えば、各スイッチの検知信号に基づいてシリンダを作動させることができる。
また、上記実施例では、貨物輸送車両としてトラック1を例示したが、これに限定されず、例えば、トラクタに牽引されるトレーラ、鉄道車両等を採用してもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
貨物を積載したパレットを積み込む技術として広く利用される。
1;トラック、2;荷台、3;ロック装置、11a;第1スライド部材、11b;第2スライド部材、12;係合位置、13;解除位置、14;コイルバネ、15;位置決め機構、18;連結部材、25a;第1エアシリンダ、25b;第2エアシリンダ、26;配管、27;エアタンク、28;第1バルブ、29;第2バルブ、C;貨物、P,P’;パレット。
Claims (6)
- 貨物を積載したパレットが載置される貨物輸送車両であって、
前記パレットが載置されることで作動して前記パレットを位置決め固定するロック装置を備えることを特徴とする貨物輸送車両。 - 前記ロック装置は、前記パレットに設けられた係合部に係合する係合位置と係合を解除する解除位置との間で水平方向に移動可能なスライド部材を備える請求項1記載の貨物輸送車両。
- 前記ロック装置は、前記スライド部材を前記係合位置に向かって付勢する付勢手段と、前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする位置決め機構と、を備え、
前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記スライド部材の位置決めを解除する請求項2記載の貨物輸送車両。 - 前記位置決め機構は、前記スライド部材側に係止して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めする可動部を有するシリンダと、前記シリンダに作動流体を供給し得るように配管を介して接続される流体供給源と、前記配管の途中に設けられ且つ前記スライド部材側が当接することで流路を切り替える第1バルブと、前記配管の途中に設けられ且つ前記パレットが当接することで流路を切り替える第2バルブと、を備え、
前記位置決め機構は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド部材が前記解除位置に位置されたときに前記スライド部材側の当接による前記第1バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材を前記解除位置に位置決めし、その位置決め状態で前記パレットが載置されたときに前記パレットの当接による前記第2バルブの流路の切り替えにより前記シリンダを作動して前記スライド部材の位置決めを解除する請求項3記載の貨物輸送車両。 - 前記パレットの前記係合部は、第1係合部及び第2係合部を備え、
前記スライド部材は、前記第1係合部に係合可能な第1スライド部材と、前記第2係合部に係合可能であり且つ前記第1スライド部材と連結部材を介して連結される第2スライド部材と、を備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載の貨物輸送車両。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の貨物輸送車両を用いる貨物積込方法であって、
前記貨物輸送車両に前記貨物を積載した前記パレットが載置されるときに、前記ロック装置は、前記パレットが載置されることで作動して前記パレットを位置決め固定することを特徴とする貨物積込方法。
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