JP2013141813A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のヘッドに供給されるインクの温度を安定させることができる、液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体を噴射する複数のノズルを有し、キャリッジに一体に保持されることで所定方向に移動可能な複数の液体噴射ヘッド31と、液体噴射ヘッド31の各々に液体を供給する液体供給路を加熱する加熱部25,26と、液体噴射ヘッド31の各々に供給される液体を独立して加熱するように加熱部25,26を駆動させる駆動制御部150と、を備える液体噴射装置に関する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
記録媒体に液体を噴射して画像や文字等を記録する記録装置の一つとして、インクジェット式プリンターが知られている。このインクジェット式プリンターにおいて、例えば、比較的粘度が高いインクを塗布する場合、良好なインク噴射特性を得るためにインクの粘度管理が重要となる。そこで、インクを加熱する加熱手段を設け、インクの温度をほぼ均一に保ち、一定のインク粘度を保持した技術がある。
特許文献1には、インクを加熱する場合においてインクの噴射を不安定とすることなく、画像記録が可能となるまでの立ち上げ時間を短縮したインクジェット式プリンターが開示されている。また、特許文献2には、印字モードによってインクの加熱方式を切り替えることで高速且つ高画質の印字を両立する技術が開示されている。
特開2000−103081号公報 特開2004−160685号公報
しかしながら、上記従来技術においては、インクジェットヘッド単体における温度制御については可能であるが、複数のヘッドが設けられた場合が考慮されておらず、ヘッドを保持するキャリッジが移動した際に生じた風によって各ヘッドが冷却されることでヘッドに供給されるインクの温度を安定させることが難しかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、複数のヘッドに供給されるインクの温度を安定させることができる、液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルを有し、キャリッジに一体に保持されることで所定方向に移動可能な複数の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドの各々に前記液体を供給する液体供給路を加熱する加熱部と、
前記液体噴射ヘッドの各々に供給される前記液体を独立して加熱するように前記加熱部を駆動させる駆動制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の液体噴射装置によれば、液体噴射ヘッドの各々に供給される液体を独立して加熱することができるので、例えば一方の液体噴射ヘッドに供給される液体のみを加熱して温度を高くすることで複数の液体噴射ヘッド間に生じる温度分布を小さくすることができる。よって、複数の液体噴射ヘッドに供給される液体の温度を安定させることができ、液体噴射ヘッド間における液体の噴射特性のバラツキが少ない良好な印字品質を備えた装置を提供できる。
また、上記液体噴射装置においては、前記駆動制御部は、前記キャリッジの移動方向に応じて前記加熱部を駆動させるのが好ましい。
この構成によれば、キャリッジの移動方向に応じて加熱部を駆動させるので、キャリッジの移動方向によって最も風が当たることで温度が低下しやすい移動方向先頭に位置する液体噴射ヘッドに供給される液体の温度を選択的に加熱することができる。
また、上記液体噴射装置においては、前記加熱部は、前記複数の液体噴射ヘッドの各々に前記液体を供給する前記液体供給路に対し、個別に温風を吹き付ける複数のファンを含むのが好ましい。
この構成によれば、駆動制御部が複数のファンを個別に駆動することで液体噴射ヘッドにそれぞれ供給される液体毎に温度調整を行うことができ、各ヘッドに供給される液体間での温度分布を抑えることができる。
また、上記液体噴射装置においては、前記キャリッジは、前記移動方向の両側における形状がそれぞれ異なるのが好ましい。
キャリッジの移動方向の両側における形状が異なる場合、移動方向側とこれと反対側に配置された液体噴射ヘッド間において生じる温度差が生じる。本発明を採用すれば各ヘッドに供給される液体を良好に加熱できるので、液体噴射ヘッド間に生じる温度分布を小さくできる。
本発明の実施形態に係るプリンターを示す斜視図である。 プリンターの概略構成を示す断面図である。 プリンターのインク供給経路及びノズル面の周辺構成を概念的に示す図である。 (a)は第2流路部の周辺構成図、(b)は第1の熱源に係る構成を示す図である。 第2の熱源と圧力調整部との位置関係を示す図である。 本変形例に係るプリンターのキャリッジの周辺構成を示す概念図である。
以下、本発明に係る記録装置の各実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
本実施形態では、本発明に係る液体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、単にプリンター1と称する)を例示する。
図1は、本実施形態に係るプリンター1の外観を示す斜視図である。図2は、プリンター1の概略構成を示す断面図である。
プリンター(記録装置)1は、比較的大型のメディアMを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。メディアMは、例えば64インチ(Inch)程度の幅を有する帯状の媒体であり、例えば塩化ビニル系フィルムや紙などから形成されている。
プリンター1は、図1、2に示すように、ロール・ツー・ロール方式でメディアMを搬送する搬送部2と、メディアMに対して液体としてのインク(例えば紫外線硬化型インク)を噴射して画像や文字等を記録する記録部3と、メディアM上に噴射されたインクに紫外線を照射して硬化させる処理部4とを有する。これら各構成部は、本体フレーム5に支持されている。
搬送部2は、ロール状に回巻されたメディアMを送り出す巻出部21と、送り出されたメディアMをロール状に巻き取る巻取部22と、巻出部21,巻取部22の間の搬送経路においてメディアMを保持して搬送力を与える搬送ローラー対23と、を有する。巻出部21、巻取部22、搬送ローラー対23は、不図示のモーター及び減速機により駆動される。
記録部3は、搬送ローラー対23の下流側の搬送経路においてメディアMに対してインクを噴射するインクジェットヘッド31と、インクジェットヘッド31を搭載して幅方向に往復移動自在なキャリッジ32と、を有する。
本実施形態に係るプリンター1においては、キャリッジ32の移動方向に沿って2つのインクジェットヘッド31a,31bが搭載されている。キャリッジ32に搭載される2つのインクジェットヘッド31a,31bは、それぞれ同一の構成を有している。以下の説明においては、インクジェットヘッド31a,31bを総称してインクジェットヘッド31と称し、その構成について説明することもある。
本実施形態に係るキャリッジ32には、例えばメディアMの端部を検出する端部検出センサー80が当該キャリッジ32の移動方向における側面の一方面(紙面手前側の面)に取り付けられている(図2参照)。これにより、キャリッジ32は端部検出センサー80が設けられることでキャリッジ32の移動方向における両側の形状がそれぞれ異なっており、非対称形状とされている。
インクジェットヘッド31は、複数のノズルNZを備え(図3参照)、メディアMとの関係で選択されて紫外線照射を必要とする紫外線硬化型インクを噴射可能な構成となっている。インクジェットヘッド31は、複数色(本実施形態では5色)のインクを噴射可能であり、各色のインクを噴射する5列のノズル列を有している。
紫外線硬化型のインクは樹脂材料、硬化剤としての光重合開始剤、溶媒または分散媒を主材料とする。この主材料に顔料または染料等の色素や、親液性または撥液性等の表面改質材料等の機能性材料を添加することにより固有の機能を有する機能液を形成することができる。本実施形態では、例えば、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの顔料を添加している。インクの樹脂材料は樹脂膜を形成する材料である。樹脂材料としては、常温で液状であり、重合させることによりポリマーとなる材料であれば特に限定されない。さらに、粘性の小さい樹脂材料が好ましく、オリゴマーの形態であるのが好ましい。モノマーの形態であればさらに好ましい。光重合開始剤はポリマーの架橋性基に作用して架橋反応を進行させる添加剤であり、例えば、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール等を用いることができる。溶媒または分散媒は樹脂材料の粘度を調整するものである。
メディア支持部10は、メディアMの搬送経路の一部を構成するものであり、巻出部21,22の間において、メディアMを上方に凸となるように湾曲させて支持する構成となっている。
処理部4は、記録部3が設けられた位置よりも搬送方向下流側でメディアMに紫外線を照射する紫外線照射部43を有する。
紫外線照射部43は、紫外線を照射する発光部43aと反射板43bとを有する。
発光部43aは、多数のLED(Light Emitting Diode)素子が配列して設置されている。このLED素子は、電力の供給を受けて紫外線の光である紫外光を発光する素子である。反射板43bは、発光部43aから射出される紫外線を反射させて当該紫外線をメディアMの記録面に向けて集中して照射するためのものである。
ところで、本実施形態に係るプリンター1は、高粘度の紫外線硬化型インクを噴射するものである。このように粘度の高いインクをインクジェットヘッド31から噴射するためには、加熱して粘度を低下させる必要がある。インクの加熱とは、インクの温度を一定温度まで上昇させることを意味する。
本実施形態においては、インクジェットヘッド31に供給されるインクを加熱することで所定温度に調整し、インクの粘度を低下させることでインクジェットヘッド31から精度良く噴射できるようにしている。具体的に、本実施形態では、インクの温度を例えば35℃に加熱し、インクの温度が30℃よりも高いうちにインクジェットヘッド31から噴射されるようにしている。
図3は本実施形態に係るプリンター1のインク供給経路を概念的に示す図である。
図3に示されるように、インクカートリッジ50に貯留された紫外線硬化型のインクは、複数のインク流路(本実施形態では5つ)11を介してキャリッジ32(記録部3)に搭載されるインクジェットヘッド31へと供給される。インクカートリッジ50はインクジェットヘッド31から吐出されるインク色に対応して複数(本実施形態では5個)設けられている。
インク流路11は、第1流路部11aと、第2流路部11bと、第3流路部11cと、を含む。第1流路部11aは可撓性を有する複数のチューブ12から構成され、各々の一端側がインクカートリッジ50に接続されている。第2流路部11bは第1の熱源25により加熱され、第3流路部11cは第2の熱源26により加熱されている。
プリンター1においては、上記第1の熱源25及び第2の熱源26がキャリッジ32内に密閉状態で設けられている。これにより、第1の熱源25及び第2の熱源26の熱がインク流路11(第2流路部11b及び第3流路部11c)に効率的に伝わるようにしている。なお、キャリッジ32内の雰囲気を循環することでインク流路11の加熱効率を向上させるようにしても構わない。
第2流路部11bは第1の熱源25により内部を流れるインクが加熱される平板流路13から構成されるものである。第3流路部11cは平板流路13とインクジェットヘッド31との間に設けられる圧力調整部30によって構成されるものである。
圧力調整部30は、例えばポリプロピレン等の樹脂製材料を用いて形成されている。圧力調整部30には、弾性シートで区画されることで外部の圧力に応じて容積が変動するインク室を有している。この弾性シートは、インク室を収縮させる方向と膨張させる方向とに変形可能である。そして、弾性シートの変形によるダンパ機能によって、インクの圧力変動が吸収される。すなわち、弾性シートの作用によって圧力調整部が圧力ダンパとして機能する。したがって、インクは、圧力調整部30内で圧力変動が吸収された状態でインクジェットヘッド31側に供給されるようになっている。すなわち、圧力調整部は、インクジェットヘッド31に供給するインクを一時的に貯留可能な液体貯留部を構成している。
圧力調整部30は、例えばインク色毎に設定されている。すなわち、5色のインクを噴射可能な構成を有するインクジェットヘッド31a,31bの各々は、それぞれに圧力調整部30が5個ずつ設けられている(図5参照)。
図4は第2流路部11b及び第1の熱源25に係る構成を示す図であり、図4(a)は第2流路部11bの周辺構成の図4(b)におけるA−A線矢視の断面図であり、図4(b)は平板流路13を構成する金属板の平面構成を示す図である。図4(a)、(b)においては、キャリッジ32に搭載される2個のヘッドのうち、一方のインクジェットヘッド31aに対応する第2流路部11bの構成を示す図である。なお、他方のインクジェットヘッド31bに対応する第2流路部11bの構成は同一であることから図及びその構成についての説明も省略する。
平板流路13は、図4(a)に示す金属板14に形成された複数(本実施形態では10本)の溝14aから構成される。なお、同図においては、上述のようにインクジェットヘッド31aに対応する溝14aのみを図示しており、金属板14としては熱伝導性が高いものが好ましく、本実施形態ではステンレスを用いている。金属板14に形成された溝14aは一端側に設けられた接続部14bを介して、上記第1流路部11aを構成する複数のチューブ12(本実施形態では10本)にそれぞれ接続されている。また、溝14aの他端側は不図示の領域において第3流路部11cを構成する複数(本実施形態では10個)の圧力調整部30に連通している。
図4(a)に示されるように、平板流路13は複数の溝14aが形成された金属板14と、該溝14aが形成された側の面を封止する封止板(封止部材)15と、該封止板15の金属板14と反対側に設けられた固定板16と、を備えている。金属板14と固定板16とは、封止板15を挟持した状態で不図示の領域で螺子によって締結されている。すなわち、溝14aは固定板16によってシールされた状態となっており、固定板16及び溝14aによって第2流路部11bが構成されている。
第1の熱源25はインクジェットヘッド31a、31bに対応して設けられ、各々が平板流路13に貼着されたヒーター25aから構成されている。ヒーター25aとしては、例えば抵抗加熱方式の配線が埋め込まれたフィルム材から構成される。具体的にヒーター25aは金属板14に直接貼り付けられている。ヒーター25aの金属板14と反対面側には断熱材17が貼り付けられている。これにより、ヒーター25aの熱が金属板14側に効率的に伝わるようになっている。
このように金属板14に形成した溝14aによって第1流路部11aが構成され、金属板14がヒーター25aで直接加熱されるので、第1流路部11a(溝14a)内のインクを効率的に加熱することができる。よって、複数の溝14aから構成された複数のインク流路20を同一の熱源(第1の熱源25)で効率的に加熱することができる。
ところで、インクカートリッジ50からインクジェットヘッド31に供給される紫外線硬化型のインクは上述のように温度によって粘度が変化するため、インクの温度管理が重要とされている。一方、圧力調整部30は、その構造上、インクが一時的に貯留されるため、圧力調整部30内でインクの温度が低下してしまう。すると、粘度が増加したインクがノズルNZから良好に吐出されない、いわゆる吐出不良が発生する可能性がある。
これに対して本実施形態では、第1の熱源25とインクジェットヘッド31との間において第3流路部11cを構成する圧力調整部30内のインクを加熱可能な第2の熱源26を備えている(図5参照)。これにより、圧力調整部30内に一時的貯留されるインクを加熱できるようになっている。よって、圧力調整部30からインクジェットヘッド31側に送られるインクは、その粘度が所定状態に保たれるため、圧力調整部30内のインク流路を滞りなく流れることでインクジェットヘッド31に良好に供給されることとなる。
図5は第2の熱源26と圧力調整部30との位置関係を示す図である。
図5に示されるように、本実施形態に係るプリンター1は、インクカートリッジ50に収容されたインク色ごとに圧力調整部30を5個備えており、インクジェットヘッド31a,31bごとにそれぞれ5つの圧力調整部30、すなわち合計で10個の圧力調整部30を備えている。複数の圧力調整部30は、それぞれ隙間を開けた状態で各インクジェットヘッド31a,31bに取り付けられている。
第2の熱源26は、ヒーター26bと、該ヒーター26bで温められた空気を圧力調整部30(第3流路部11c)側に供給するファン26aとを有する。第2の熱源26は、ヒーター26bで加熱した外気をファン26aが圧力調整部30側に供給する。ヒーター26b及びファン26aは制御部(駆動制御部)150に電気的に接続されており、その駆動が制御されるようになっている。制御部150は、プリンター1の全体構成及び各部材の駆動を制御するためのものである。
本実施形態では、ファン26aの吹き出し方向と平行となるように圧力調整部30を配置し、且つ隣接する圧力調整部30間に隙間を設けているので、ファン26aによる温風を圧力調整部30に効率的に当てることができる。これにより、圧力調整部30内のインクを効率的に加熱し、所定温度(35℃)に保持することができる。
また、プリンター1は、インクジェットヘッド31a,31bのそれぞれのノズルNzが形成されたノズル面の温度を検出可能な温度センサー90,90を有している。これら温度センサー90,90は、制御部150に電気的に接続されている。これにより、制御部150は、温度センサー90,90の検出結果に基づいて、第1の熱源25及び第2の熱源26の駆動をそれぞれ独立して制御可能となっている。
この構成に基づき、プリンター1は、制御部150が第1の熱源25(ヒーター25a)及び第2の熱源26(ファン26a又はヒーター26b)の駆動を個別に制御することでインクジェットヘッド31a,31bごとの温度調整が可能となっている。
以上のように構成されたプリンター1では、印字開始のジョブ指令が入力されると次のように動作する。
まず、上記ジョブ指令が入力されると、制御部150が第1の熱源25(ヒーター25a)及び第2の熱源26(ヒーター26b、ファン26a)を駆動させ、インク流路11(第2流路部11b、第3流路部11c)内のインクを加熱する。
本実施形態では、上述のようにインク流路11の上流側を第1の熱源25、インク流路11の下流側を第2の熱源26で加熱する2段加熱方式を採用しているため、インクジェットヘッド31に供給されるインクの温度を安定させることができる。
そして、インク流路11内のインクの温度が所定温度に保持された状態となると、メディアMをメディア支持部10の印字領域まで搬送し、記録部3のインクジェットヘッド31がメディアMに印字処理を開始する。インクジェットヘッド31は、キャリッジ32に搭載された状態で、メディアMの幅方向を往復しながら印字処理を行う。
処理部4の発光部43aは、インクが噴射されたメディアMに対して紫外線を照射する。本実施形態で用いたインクは、上述のように紫外線硬化型であって紫外線により重合が開始する光重合開始剤を含んでいるため、表面が直ちに固化または硬化される。これにより、インクが硬化されメディアMに定着する。このように本実施形態では、メディアMにインク滴を噴射した直後に紫外線を照射して硬化させるので、インク滴の滲みが抑制されて滲みの少ない高品質の印刷処理を行うことができる。
また、プリンター1は第1の熱源25及び第2の熱源26で加熱されたインクがインクジェットヘッド31に供給されるが、キャリッジ32の移動時に風が当たることでインクジェットヘッド31が冷却されてしまい、インクジェットヘッド31に供給されるインクの温度が低下し、粘度が増加したインクがノズルNZから良好に噴射されない、いわゆる噴射不良が発生する可能性がある。すなわち、キャリッジ32の移動方向における先頭側に位置するインクジェットヘッドは風が最も当たることで温度の低下が生じやすい。
これに対し、本実施形態に係るプリンター1は、上述のように制御部150がキャリッジ32の移動方向に応じて第1の熱源25及び第2の熱源26の駆動を個別に制御することでインクジェットヘッド31a,31bごとの温度調整を可能としている。
本実施形態に係るプリンター1は、温度センサー90,90の検出結果から、例えばインクジェットヘッド31aにおけるノズル面の方が、インクジェットヘッド31bにおけるノズル面よりも温度が高い場合、インクジェットヘッド31aに対応するインク流路11に与える熱がインクジェットヘッド31bに対応するものよりも少なくなるように第1の熱源25及び第2の熱源26を駆動する。具体的に、制御部150は、ヒーター25a,26aへの印可電圧、又はファン26aの回転数を調整することでインク流路11に与える熱量を調整することができる。このようにプリンター1は、温度センサー90,90の検出結果に基づいて第1の熱源25及び第2の熱源26を駆動するので、インクジェットヘッド31a,31bに供給されるインクの温度を精度良く安定させることができる。
また、本実施形態に係るプリンター1は端部検出センサー80が設けられることでキャリッジ32の移動方向における両側の形状がそれぞれ異なっており、非対称形状となっている。そのため、上述のような温度低下が生じると、キャリッジ32の異なる位置に設けられたインクジェットヘッド31a,31b間にて低下する温度の割合が異なる。
このような場合においても、プリンター1によれば、インクジェットヘッド31a,31bごとに第1の熱源25及び第2の熱源26によってインクを加熱する割合を異ならせることができるので、インクジェットヘッド31a,31bの各々に供給されるインクの温度を安定させることができる。
また、プリンター1は、メディアMの印刷領域の位置によってはキャリッジ32に搭載されるインクジェットヘッド31a,31bのうち、一方のヘッドのみからインクを噴射させる場合がある。例えば、インクジェットヘッド31aのみからインクを噴射した場合、インクジェットヘッド31aのノズル面の温度がインクジェットヘッド31bのノズル面の温度に比べて高くなる。プリンター1は、このような場合においても、温度センサー90,90によってインクジェットヘッド31a,31bのノズル面の温度差を検出し、制御部150が第1の熱源25及び第2の熱源26の駆動を個別に制御することでインクジェットヘッド31a,31bに供給されるインクの温度を安定させることができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、インクジェットヘッド31a,31bの各々に供給されるインクを独立して加熱することができるので、例えば一方のヘッドに供給されるインクのみを加熱して温度を高くすることで複数のインクジェットヘッド31a,31b間に生じる温度分布を小さくすることができる。よって、複数のインクジェットヘッド31a、31bに供給されるインクの温度を安定させることができ、インクジェットヘッド31a,31b間におけるインクの噴射特性のバラツキが少ない良好な印字品質を備えたプリンター1を提供できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、制御部150がインクジェットヘッド31a,31bに供給されるインクの温度を安定させることを目的として第1の熱源25及び第2の熱源26を独立して制御する場合を例に挙げて説明したが、本発明の構成は一方のインクジェットヘッド31a内のインクのみを選択的に加熱する場合にも適用可能である。
図6は本変形例に係るプリンター1のキャリッジ32の周辺構成を示す概念図である。図6に示されるように、本変形例に係るプリンター1は、インクジェットヘッド31におけるインク噴射特性を維持するためにメンテナンス部55を備えている。プリンター1は、例えばインクジェットヘッド31内へのインクの初期充填後、所定時間が経過するごとにメンテナンス部55を用いたメンテナンス処理を定期的に行う。メンテナンス部55は、インクジェットヘッド31の非印字領域(非インク噴射領域)に設置されている。
メンテナンス部55は、キャップ部材56は、インクジェットヘッド31a,31bにおけるノズルNzが形成されたノズル面Nz1に当接可能なキャップ部材56,56とノズル面Nz1との間に形成される空間を減圧可能な吸引ポンプ57と、キャップ部材56と吸引ポンプ57との間を接続するチューブ58とを有している。
キャップ部材56,56は、インクジェットヘッド31におけるノズルNzが形成されたノズル面Nz1に当接可能なものである。キャップ部材56,56は、ノズル面Nz1に形成されたノズル形成領域を枠状に囲む枠状の部材から構成されるものであり、少なくともノズル面Nz1に当接する先端部56aがゴム等の弾性部材から構成されている。これにより、キャップ部材56,56は、先端部56aをノズル面Nz1に良好に密着させることが可能となっている。キャップ部材56は不図示の駆動機構によりノズル面Nz1に対して昇降可能とされている。これにより、キャップ部材56,56はメンテナンス時においてはノズル面Nz1に当接可能な位置まで上昇し、非メンテナンス時においてはメンテナンス位置よりも下方の待機位置に配置されるようになっている。
吸引ポンプ57は、例えばチューブポンプから構成される。また、チューブ58としては可撓性を有する樹脂材料から構成されている。このような可撓性を有するチューブ58を備えることで上述のようにキャップ部材56が昇降する動作が妨げられるのを防止できる。また、チューブ58は、一端側が吸引ポンプ57に接続され、他端側が分岐されてインクジェットヘッド31a,31bのノズル面Nz1に対応して設けられたキャップ部材56,56に接続されている。チューブ58の一端側には内部流路を閉塞可能なバルブB1,B2が設けられている。メンテナンス部55は、バルブB1,B2の開閉を切り替えることで吸引ポンプ57の吸引が及ぶキャップ部材56を切り替え可能となっている。
このような構成に基づき、本変形例に係るプリンター1は、メンテナンス部55を用いてメンテナンス処理を行う。プリンター1は、メンテナンス部55によるメンテナンス動作を行う際、インクジェットヘッド31をメンテナンス部55と対向する位置まで移動させる。そして、メンテナンス部55は、インクジェットヘッド31aについて吸引動作を行う場合、キャップ部材56をインクジェットヘッド31aのノズル面Nz1に当接させるまで上昇する。
メンテナンス部55による吸引動作は、インクジェットヘッド31aのノズル面Nz1とキャップ部材56,56とノズル面Nz1との間に形成される空間を減圧する必要がある。そのため、インクジェットヘッド31a内のインクの粘度が低ければ吸引ポンプ57における吸引力を抑えることができる。
本変形例においては、プリンター1が例えばインクジェットヘッド31a,31bのうち、インクジェットヘッド31aのみについてメンテナンス部55による吸引処理を行う場合、制御部150がインクジェットヘッド31aに対応する第1の熱源25及び第2の熱源26のみを駆動させ、インクジェットヘッド31a内のインク温度を上昇させることで粘度を低下させる。
そして、メンテナンス部55はキャップ部材56をインクジェットヘッド31aのノズル面Nz1に当接させた状態で吸引ポンプ57を駆動することでノズル面Nz1の周辺雰囲気を減圧状態とし、ノズルNzからインクを強制的に排出させる吸引処理を行う。なお、このとき、メンテナンス部55はバルブB1のみを開き、バルブB2は閉じた状態にすることで吸引ポンプ57の吸引力がノズル面Nz1に当接するキャップ部材56のみに及ぶようにする。
これにより、プリンター1は例えばインクジェットヘッド31内から増粘インクを排出したり、気泡を排出するといったメンテナンス処理が行われ、ノズルNzにおけるインクの噴射特性を回復させることができる。
本変形例では、インクジェットヘッド31a内のインク温度を上昇させることでインクの粘度を低下させているので、メンテナンス部55による吸引時にノズルNzからインクを容易に排出させることができる。よって、メンテナンス部55の吸引ポンプ57における駆動時の電力を抑えることができる。
また、上記実施形態及び変形例では、キャリッジ32に2個のインクジェットヘッド31a,31bが搭載されたプリンター1を例に挙げて説明したが、キャリッジ32に搭載されるインクジェットヘッドの数はこれに限定されない。すなわち、本発明は3個以上のインクジェットヘッドを備えたプリンターにおいても適用可能である。この場合、プリンターは、インクジェットヘッドの数に対応した第1の熱源25及び第2の熱源26を独立して制御部150が制御する構成とすればよい。
また、上記実施形態及び変形例では、例えばインク流路11の一部を構成する第3流路部11cとして圧力調整部30を備えたプリンター1を例示したが、圧力調整部30に代えてインクジェットヘッド31から噴射するインクを一時的に貯留するサブタンクやバッファ等を備えたプリンター1にも本発明は適用可能である。
このようなサブタンクやバッファ等は、インク流路が他の部分に対して拡大されている拡幅部であることからインクの温度が低下しやすいことから第2の熱源26で加熱することでインクの温度調整を良好に行うことができる。
また、本実施形態及び変形例においては、記録装置がプリンター1である場合を例にして説明したが、これに限らない。複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、上記実施形態では、第1の熱源25と第2の熱源26とを備えたものを例示したが、いずれか一方でもよいし、3つ以上の熱源を備えてもよい。
また、インクジェットヘッド31から噴射するインクの色は上記実施形態と異なる他の色でもよい。また、上記実施形態では、温度センサー90の検出結果に基づいて第1の熱源25及び第2の熱源26の駆動を制御しているが、温度センサー90を用いなくてもよい。
また、液体噴射装置としては、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする記録装置を採用してもよい。本発明は、例えば微小量の液滴を吐出させる記録ヘッド等を備える各種の記録装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記記録装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、記録装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインク(紫外線硬化型インク)が挙げられるが、粘性が高ければ紫外線硬化型インクではなくてもよい。また、メディアMとしては、紙や塩化ビニル系フィルム等のプラスチックフィルム以外に、薄く熱伸びする機能紙、基板や金属板などを包含するものとする。また、メディアMは、帯状に限らず、予め切断された記録媒体であってもよい。
1 プリンター(液体噴射装置)、11 インク流路(液体供給路)、25 第1の熱源(加熱部)、26 第2の熱源(加熱部)、26a ファン、31a,31b インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)、32 キャリッジ、150 制御部(駆動制御部)、Nz ノズル

Claims (4)

  1. 液体を噴射する複数のノズルを有し、キャリッジに一体に保持されることで所定方向に移動可能な複数の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドの各々に前記液体を供給する液体供給路を加熱する加熱部と、
    前記液体噴射ヘッドの各々に供給される前記液体を独立して加熱するように前記加熱部を駆動させる駆動制御部と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記キャリッジの移動方向に応じて前記加熱部を駆動させることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記加熱部は、前記複数の液体噴射ヘッドの各々に前記液体を供給する前記液体供給路に対し、個別に温風を吹き付ける複数のファンを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記キャリッジは、前記移動方向の両側における形状がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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