JP2013141530A - 生体表面処置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送中における供給材料が他の部分に接触することを防止して、確実に目的部位に供給する。
【解決手段】間隔をあけて配置される一対のフレーム7と、該フレーム7に掛け渡されるように取り付けられ、シート状の供給材料を搭載可能な搭載面9aを有し、径方向に膨張可能なバルーン9と、該バルーン9に接続され、該バルーン9に対して送気および排気を行う送排気チューブ10とを備え、バルーン9が、収縮した状態において、搭載面9aをフレーム7によって形成される平面よりも凹んだ位置に配置可能であり、かつ、膨張した状態において、搭載面9aを平面よりも突出した位置に配置可能である生体表面処置装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体表面処置装置に関するものである。
従来、薬剤を搬送して、血管等の管腔内面に放出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この装置は、折り目を有するバルーンの表面に薬剤を塗布し、収縮状態では、バルーンの一部が薬剤塗布部分を覆うようにして、挿入時における薬剤の散逸を防ぎ、膨張状態では、薬剤塗布部分を覆っていたバルーンの部分が開かれて、薬剤塗布部分が露出させられることにより、体腔の内面に対して薬剤を放出する。
特表2011−513004号公報
しかしながら、特許文献1の装置は、搬送する材料が、薬剤のように、薬剤塗布部分を覆っている側のバルーンに付着することが問題とならない材料を搬送することはできるが、細胞シートのように、搭載面以外の部分に接触すると接触した部分に接着してしまって、患部に供給することができなくなる材料の場合には、使用することができないという不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、搬送中における供給材料が他の部分に接触することを防止して、確実に目的部位に供給することができる生体表面処置装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、間隔をあけて配置される一対のフレームと、該フレームに掛け渡されるように取り付けられ、シート状の供給材料を搭載可能な搭載面を有し、径方向に膨張可能なバルーンと、該バルーンに接続され、該バルーンに対して送気および排気を行う送排気チューブとを備え、前記バルーンが、収縮した状態において、前記搭載面を前記フレームによって形成される平面よりも凹んだ位置に配置可能であり、かつ、膨張した状態において、前記搭載面を前記平面よりも突出した位置に配置可能である生体表面処置装置を提供する。
本態様によれば、送排気チューブを介してバルーン内の気体を排気することにより、バルーンを収縮状態とすると、フレームの間に掛け渡されたバルーンに設けられている搭載面がフレームによって形成される平面よりも凹んだ位置に配置される。したがって、この状態では、搭載面に搭載されているシート状の供給材料はフレームより凹んだ位置に配置される。したがって、この状態で患者の体内に挿入し目的の部位まで搬送しても、搬送中における供給材料はフレームによって、周囲の組織に接触しないように保護される。そして、目的部位においてバルーンを膨張させることにより、搭載面をフレームにより形成される平面よりも突出した位置に配置し、搭載面に対向している生体表面に供給材料を押し付けて貼付することができる。
上記態様においては、前記バルーンの収縮状態において、前記フレームを離間させて、該フレーム間に配置される前記搭載面を広げる第1の位置と、前記フレームを近接させて、前記搭載面を前記フレームの構成する平面より低い位置に弛ませて配置する第2の位置との間で、前記フレームの間隔を調節可能な間隔調節機構を備えていてもよい。
このようにすることで、フレームどうしを近接させることで、フレームを含むバルーン部分の外形寸法を小さくすることができ、挿入性を向上することができる。また、フレームどうしを離間させることで、フレーム間に配置されている搭載面に搭載された生体材料を生体表面に対して大きく露出させ、バルーンの膨張による生体表面への貼付を容易にすることができる。
また、上記態様においては、前記フレームが、平行間隔をあけた2本の棒状部材であってもよい。
このようにすることで、棒状部材からなるフレームを近接させると、全体として細長い形状に構成でき、挿入容易性を向上することができる。
また、上記態様においては、前記フレームの長手方向の両端位置において前記搭載面から突出し、前記搭載面に搭載される供給材料の端部を突き当てるストッパを備えていてもよい。
このようにすることで、棒状部材からなるフレーム間にU字状に撓んだ搭載面上に搭載されたシート状の供給材料が、搭載面上においてフレームの長手方向に移動した場合であっても、供給材料の端部が搭載面から突出しているストッパに突き当たるので、搭載面からの落下が防止され、目的とする部位まで安定的に搬送することができる。
また、上記態様においては、前記フレームが、前記搭載面を取り囲む位置に取り付けられる4本のリンクを相互に揺動可能に連結してなる平行4節リンクを構成していてもよい。
このようにすることで、搭載面が、該搭載面の四方を取り囲むリンクによって保護されるので、搭載面上の供給材料と外部の生体組織等との接触をより確実に防止することができる。また、平行4節リンクを構成する4本のフレームの相対角度を変化させることで、フレームを近接または離間させ、挿入容易性の高い細長い形態と、搭載面上の供給材料を露出させ易い広がった形態とを切り替えることができる。
また、上記態様においては、前記フレームが、前記バルーン内に進退させられるワイヤであり、前記バルーンの収縮状態において、前記ワイヤを前記バルーン内に繰り出して、該ワイヤ間に配置される前記搭載面を広げる第1の位置と、前記ワイヤを前記バルーン内から引き出して、前記搭載面を前記ワイヤの構成する平面より低い位置に弛ませて配置する第2の位置との間で進退可能であってもよい。
このようにすることで、フレームを近接あるいは離間させるための複雑な機構が不要であり、ワイヤのバルーン内への進退によって簡易にバルーンを第1の位置と第2の位置との間で変位させることができる。
また、上記態様においては、前記フレームが、体内への挿入方向に交差する方向に近接または離間させられてもよい。
このようにすることで、フレームを近接させることによって、体内への挿入方向に交差する方向の寸法を縮小し、体内への挿入性を向上することができる。
また、上記態様においては、前記フレームが、体内への挿入方向に近接または離間させられてもよい。
このようにすることで、フレームを近接させた状態で、バルーンが供給材料に対して体内への挿入方向前方に配置されるので、挿入時における供給材料の保護をより確実に行うことができる。
本発明によれば、供給材料を生体表面に貼付する処理を、簡易な操作で短時間に行うことができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る生体表面処置装置を示す全体構成図である。 図1の生体表面処置装置の先端部を示す図であり、(a)一対のフレームの間隔を狭めた状態、(b)一対のフレームの間隔を広げた状態をそれぞれ示す部分的な拡大図である。 図2の先端部のフレームの間隔を調節する操作部に設けられたスライダと、生体表面処置装置に連結する操作ワイヤとの連結作業を説明する図であり、(a)連結前、(b)連結途中、(c)連結後の状態をそれぞれ示す部分的な縦断面図である。 図2の先端部において、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態、(c)フレーム間隔を広げ、かつ、バルーンを膨張させて細胞シートを目的部位に押し付ける動作をそれぞれ示す断面図である。 図1の生体表面処置装置の第1の変形例であって、先端部に2対のフレームを有する場合の、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態をそれぞれ示す断面図である。 図5の先端部のフレーム間隔を広げ、かつ、バルーンを膨張させて細胞シートを目的部位に押し付ける動作を示す断面図である。 図1の生体表面処置装置の第2の変形例であって、先端部を構成するバルーンの搭載面以外の部分を肉厚に形成した場合の、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態、(c)フレーム間隔を狭め、バルーン内を負圧に吸引した状態、(d)フレーム間隔を広げ、かつ、バルーンを膨張させて細胞シートを目的部位に押し付ける動作をそれぞれ示す断面図である。 図1の生体表面処置装置の第3の変形例であって、細胞シートの搭載面に細胞シートが滑り落ちることを防止する突起を設けた例を示す部分的な拡大図である。 図1の生体表面処置装置の第4の変形例であって、一対のフレームが平行な状態を維持せずに開閉する先端部を示す、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態をそれぞれ示す部分的な拡大図である。 図1の生体表面処置装置の第5の変形例であって、フレームとしてワイヤを採用した先端部において、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態の平面図、(b)(a)の側面図、(c)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態の側面図をそれぞれ示す図である。 図10の生体表面処置装置の変形例を示す平面図である。 図1の生体表面処置装置の第5の変形例であって、フレームとして平行4節リンク構造を採用した先端部において、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態をそれぞれ示す図である。 図12の生体表面処置装置において、平行4節リンク構造を構成する各リンク部材を円弧状の部材によって構成した先端部において、(a)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を広げて細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を平坦に張った状態、(b)バルーンを収縮させ、かつ、フレーム間隔を狭めて、細胞シートを搭載したバルーンの搭載面を弛ませた状態をそれぞれ示す図である。
本発明の一実施形態に係る生体表面処置装置1について、図面を参照して以下に説明する。
まず、本実施形態に係る生体表面処置装置1は、図1に示されるように、内視鏡2の挿入部3に長手方向に沿って設けられた鉗子チャネル3aを介して体内に挿入される細長い本体部4と、該本体部4の先端に設けられた先端部5と、本体部4の基端側に着脱可能に取り付けられる操作部6とを備えている。
本体部4は、中空のコイルにより構成されている。本体部4は、コイルによって構成されることにより、任意に湾曲できるとともに、操作部6からの長手軸回りの回転力を先端まで伝達できるようになっている。
先端部5は、間隔をあけて配置される一対のフレーム7と、該フレーム7を近接離間させるように移動させるフレーム駆動機構8と、フレーム7に掛け渡されるように取り付けられたバルーン9と、該バルーン9を膨張または収縮させるための空気の給排を行う送排気チューブ10とを備えている。
フレーム7は、それぞれ直棒状に構成され、相互に平行な間隔をあけて配置されている。
フレーム駆動機構8は、一対のフレーム7に連結されたリンク部11と、該リンク部11に連結された操作ワイヤ12とを備えている。
リンク部11は、図2(a),(b)に示されるように、第1のリンク部11Aと、第2のリンク部11Bとを備えている。第1のリンク部11Aは、本体部4にベース部材13を介して固定された固定軸14に回転可能に連結された第1,第2のリンク部材15,16と、これら第1,第2のリンク部材15,16の一端に、一端が回転可能に連結されるとともに、他端が相互に回転可能に連結された第3,第4のリンク部材17,18とを備え、平行4節リンク構造を構成している。第1,第2のリンク部材15,16の他端には、それぞれ、フレーム7が回転可能に連結されている。
また、第2のリンク部11Bは、前記固定軸4に回転可能に一端が連結された中間リンク部材19と、該中間リンク19の他端と、フレーム7の中間位置との間にそれぞれ回転可能に連結された2本の接続リンク部材20,21とを備えている。
操作ワイヤ12は、その一端が、第3,第4のリンク部材17,18の連結点(以下、可動軸という。)22に接続されている。
操作ワイヤ12を挿入部3の基端側において引っ張ると、可動軸22が固定軸14に対して離間する方向に移動させられ、図2(a)に示されるように、平行4節リンク構造を構成している第1〜第4のリンク部材15〜18により形成された平行四辺形が潰れるように変形される。また、他の平行4節リンク構造を構成している第1,第2のリンク部材15,16、中間リンク部材19および接続リンク部材20,21により形成された平行四辺形も潰れるように変形される。その結果、一対のフレーム7が略平行に維持されつつその間隔を近接させるように移動させられるようになっている。
一方、操作ワイヤ12を挿入部3の基端側において押し出すと、可動軸22が固定軸14に対して近接する方向に移動させられ、図2(b)に示されるように、平行4節リンク構造を構成している2つのリンク部11A,11Bの平行四辺形が広がるように各リンク部材15〜21が変位させられ、一対のフレーム7が略平行に維持されつつその間隔を広げるように移動させられるようになっている。
バルーン9は、一対のフレーム7を部分的に内包するように配置され、フレーム7の間隔を広げると、図4(a)に示されるようにバルーン9も広げられて、一対のフレーム7間に弛みなく張られるようになっている。そして、この弛みなく張られたバルーン9の表面(搭載面9a)には、シート状の生体材料、例えば、細胞シートAをキャリアBとともに、例えば、水を間に介在させることによって接着状態に搭載することができるようになっている。
また、バルーン9は、一対のフレーム7の間隔を狭めると、図4(b)に示されるように弛んで、フレーム7間に垂れ下がるようになっている。これにより、細胞シートAを搭載したバルーン9の搭載面9aは、一対のフレーム7の両方に接する平面Pよりも低く凹んだ位置に配置されるようになっている。
また、バルーン9は、図4(a)に示される状態から、送排気チューブ10を介して空気を供給されることにより、図4(c)に示されるように、細胞シートAを搭載した搭載面9aが凸状に膨らむまで膨張させられるようになっている。これにより、細胞シートAを外側の組織表面に押し付けることができるようになっている。
送排気チューブ10は、一端がバルーン9に開口し、他端が、内視鏡2の挿入部3の基端側に配置されるポート23に開口している。
操作部6は、筒状の操作部本体24と、該操作部本体24に対して長手方向に移動可能に設けられたスライダ25と、ポート23に接続され、送排気チューブ10に対して空気を供給または排気するためのシリンジ26とを備えている。操作部本体24には、挿入部3の基端側に固定可能な接続固定部24aが設けられている。また、該スライダ25には、操作ワイヤ12の基端側に設けられた連結部12aにワンタッチで着脱可能な着脱機構27が設けられている。
連結部12aには、図3(a)に示されるように、操作ワイヤ12の長手方向の途中位置に設けられ、半径方向に窪む凹部12bが設けられている。一方、着脱機構27は、図3(a)に示されるように、半径方向に移動可能にスライダ25に取り付けられた押しボタン部材27aと、該押しボタン部材27aを半径方向外方に付勢するスプリング27bとを備えている。
押しボタン部材27aには、連結部12の先端を貫通させる貫通孔27cと、連結部12の凹部12bに係合可能な係合部27dとが設けられている。そして、図3(a)に示されるように、スプリング27bの付勢力に抗して押しボタン部材27aを押した状態で、図3(b)に示されるように、連結部12を貫通孔27c内に貫通させた後に、図3(c)に示されるように、押しボタン部材27aに加えた力を解除することにより、スプリング27bによって押しボタン部材27aを連結部12の半径方向に移動させる。これにより、係合部27dが凹部12bに係合して、操作ワイヤ12とスライダ25とがワンタッチで連結されるようになっている。
また、操作部6に設けられたシリンジ26は、送排気チューブ10を介してバルーン9内に接続されており、空気を押し込むことによりバルーン9を膨張させ、空気を引き出すことによりバルーン9を収縮させることができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る生体表面処置装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体表面処置装置1を用いて、患者の体内に配置されている患部に細胞シートAを貼り付けるには、まず、内視鏡2の挿入部3の先端側から鉗子チャネル3a内に本体部4を挿入し、本体部4の一端に配されている連結部12aを挿入部3の基端側から突出させる。次いで、本体部4の端部に操作部本体24を固定するとともに、操作部6のスライダ25に操作ワイヤ12の連結部12aを着脱機構27によって連結する。
この状態で、操作部本体24に対してスライダ25を押し出して操作ワイヤ12により第1のリンク部11Aを押して一対のフレーム7の間隔を最大限に広げ、図4(a)に示されるように、フレーム7間にバルーン9を弛みなく張った状態に配する。そして、キャリアBに載せられた細胞シートAの粘着面を表に向けて、キャリアB側がバルーン9の搭載面9aに接触するように搭載する。搭載する際に、キャリアBとバルーン9の搭載面9aとの間に水を介在させることにより、水の表面張力によってキャリアBをバルーン9に密着状態に維持する。
次いで、操作部本体24に対してスライダ25を引いて、操作ワイヤ12を引っ張ることにより、第1のリンク部11Aを引いて、一対のフレーム7の間隔を最小限に狭め、図4(b)に示されるように、フレーム7間にバルーン9を弛ませる。これにより、バルーン9の搭載面9aに搭載されている細胞シートAも、バルーン9とともにフレーム7に接する平面Pよりも凹んだ位置に配置され、フレーム7およびバルーン9によって囲まれる。
この状態で、先端部5および内視鏡2の挿入部3を体内に挿入し、内視鏡2によって体内の状態を確認しながら、細胞シートAを貼り付ける目的の患部まで導入する。そして、先端部5が患部に隣接する位置まで到達した時点で、操作部6のスライダ25を操作部本体24に対して前方にスライドさせる。これにより、スライダ25に連結された操作ワイヤ12を介して第1のリンク部11Aの可動軸22が固定軸14に対して近接する方向に移動させられ、一対のフレーム7の間隔が図4(a)に示されるように広げられる。
そして、これにより、バルーン9が張られて、搭載面9aに搭載されている細胞シートAが目的の患部に対向する位置に露出させられるので、シリンジ26によってバルーン9内に空気を送り込むことにより、図4(c)に示されるようにバルーン9を膨張させ、バルーン9に搭載している細胞シートAを患部近傍の組織に押し付けることができる。
すなわち、本実施形態に係る生体表面処置装置1によれば、患部に貼り付ける細胞シートAのようなシート状の生体材料を、患部に到達するまでの間に、他の部位に接触させないように保護しながら搬送することができる。その結果、細胞シートAを確実に目的部位に供給することができる
なお、本実施形態に係る生体表面処置装置1においては、フレーム7を2本一対の棒状部材により構成したが、これに代えて、図5および図6に示されるように、2対の棒状部材により構成してもよい。このようにすることで、図5(b)に示されるように、搬送中における細胞シートが、4本のフレーム7によって取り囲まれるので、より確実に保護することができるという利点がある。また、フレーム7は3対以上設けてもよい。
また、本実施形態においては、均一な材料により構成されたバルーン9を例示したが、これに代えて、図7(a)に示されるように、細胞シートAを搭載する搭載面9a部分を薄く、その他の部分を搭載面9a部分より厚く形成してもよい。このようにすることで、図7(b)に示されるように、フレーム7の間隔を狭めると、フレーム7間に弛んだ搭載面9a部分がその他の肉厚部分9bによって取り囲まれる。これにより、より剛性の高い肉厚部分9bによって、搭載面9aに搭載した細胞シートAが保護される。
また、フレーム7の間隔を狭めた状態で、バルーン9内を負圧に吸引することにより、細胞シートAを搭載した搭載面9a部分を肉厚部分9bの内側に収容状態に維持することができる。そして、このようにすることで、図7(c)に示されるように、搭載面9aを下向きにしても、細胞シートAを搭載した搭載面9aを肉厚部分9bの内側に収容状態に維持できる。したがって、先端部5よりも下側に配されている目的部位に対しても、図7(d)に示されるように、バルーン9を反転させた状態でバルーン9を膨張させることにより、細胞シートAを貼り付けることができる。
なお、バルーン9の搭載面9a部分のみを膨張させる方法としては、図7に示されるように搭載面9a以外の部分を剛性の高い肉厚部分9bとすることの他、搭載面9a部分以外の部分をワイヤやリム等の任意の手段によって、膨張あるいは収縮しないように補強することとしてもよい。
また、本実施形態においては、バルーン9の搭載面9aとキャリアBとの間に水を介在させて、水の表面張力によりキャリアBおよび細胞シートAをバルーン9に密着状態に維持することとしたが、この場合、バルーン9の搭載面9aに沿う方向にキャリアBが滑って移動することを制限することが困難な場合もある。そのような場合には、図8に示されるように、バルーン9の搭載面9aの挿入方向前後の両端に、バルーン9の搭載面9aから突出する突起28を設け、移動するキャリアBを突き当てることで、細胞シートAが搭載面9aから滑り落ちることを防止してもよい。
また、本実施形態においては、2つのフレーム7を略平行に維持したまま、その間隔を調節することとした。このために、第2のリンク部11Bを設けたが、これに代えて、図9に示されるように、第2のリンク部11Bをなくしてもよい。このようにすることで、フレーム7が開閉される際のフレーム7間の平行関係は維持されないが、上記実施例と同様に、フレーム7を近接させた際に、バルーン9をフレーム7間に弛ませて、バルーン9に搭載した細胞シートAを保護しつつ搬送することができる。
図中、符号29は、相互に突き当たることによりフレーム7の近接を制限するストッパである。また、このようにすることで、フレーム7を閉じた状態の挿入時の先端部5の形態が先細に構成されるので、挿入性を向上することができるという利点もある。
また、本実施形態においては、フレーム7として棒状部材を例示したが、これに代えて、図10に示されるように、ワイヤ30を採用してもよい。すなわち、図10(a)に示されるように、バルーン9内にワイヤ30を繰り出すことにより、バルーン9を広げて細胞シートAを搭載する搭載面9aを図10(b)に示されるように平坦に広げることができる。また、バルーン9内のワイヤ30を挿入部3内に引き込むことによって、図10(c)に示されるようにバルーン9を収縮させて、ワイヤ30間にバルーン9を弛ませ、細胞シートAを保護することができる。
図中、符号31は、バルーン9の先端近傍においてワイヤ30を支持するための支持フレームであり、図10に示す例では、開口部31aからバルーン9内に空気を送排気するための送排気チューブを兼ねている。
また、図11に示されるようにバルーン9内にワイヤ30を通過させる筒体33を配置して、筒体33によってバルーン9の形状を決定することにしてもよい。また、筒体33は、バルーン9と一体的に構成されていてもよい。
また、本実施形態においては、細胞シートAの搭載面9aを挟んで間隔を空けた2本のフレーム7によってバルーン9を張られた状態と弛んだ状態とに切り替えることとしたが、これに代えて、図12(a)に示されるように、細胞シートAの搭載面9aの4方を取り囲む平行4節リンク構造のフレーム32を採用してもよい。
このようにすることで、図12(b)に示されるように、フレーム32を折り畳んだ状態にすると、細胞シートAの搭載面9aの周囲が全周にわたってフレーム32により取り囲まれるので、搬送する細胞シートAをより確実に保護することができる。また、搭載面9aから滑り落ちることも防止できるとともに、先端部5の先端を先細に構成して挿入性を向上することもできる。
また、平行4節リンク構造のフレーム32は単一のものに限られず複数組、直列に連結してもよい。
また、上記平行4節リンク構造のフレーム32は、各フレーム32を円弧状部材によって構成することで、図13(a)に示されるように、広げた状態で円形に近い搭載面9aを構成することができ、細胞シートの様に円形状のシートを搬送する際、処置具が同じ大きさの場合、図12と比較して搭載可能な面積が大きくなる。
また、本実施形態においては、搭載面9に搭載する生体材料として細胞シートAを例示したがこれに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、フレーム7を挿入方向に交差する方向に近接または離間させるフレーム駆動機構を例示したが、これに限定されるものではなく、挿入方向に近接または離間させるフレーム駆動機構を採用してもよい。
また、内視鏡2の鉗子チャネル3aにセットして使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、生体表面処置装置1を単体で使用してもよいし、硬性鏡にセットして使用してもよい。
A 細胞シート(供給材料)
P 平面
1 生体表面処置装置
7 フレーム
8 フレーム駆動機構(間隔調節機構)
9 バルーン
9a 搭載面
10 送排気チューブ
28 突起(ストッパ)
30 ワイヤ(フレーム)
31 支持フレーム(送排気チューブ)
32 フレーム(リンク)

Claims (8)

  1. 間隔をあけて配置される一対のフレームと、
    該フレームに掛け渡されるように取り付けられ、シート状の供給材料を搭載可能な搭載面を有し、径方向に膨張可能なバルーンと、
    該バルーンに接続され、該バルーンに対して送気および排気を行う送排気チューブとを備え、
    前記バルーンが、収縮した状態において、前記搭載面を前記フレームによって形成される平面よりも凹んだ位置に配置可能であり、かつ、膨張した状態において、前記搭載面を前記平面よりも突出した位置に配置可能である生体表面処置装置。
  2. 前記バルーンの収縮状態において、前記フレームを離間させて、該フレーム間に配置される前記搭載面を広げる第1の位置と、前記フレームを近接させて、前記搭載面を前記フレームの構成する平面より低い位置に弛ませて配置する第2の位置との間で、前記フレームの間隔を調節可能な間隔調節機構を備える請求項1に記載の生体表面処置装置。
  3. 前記フレームが、平行間隔をあけた2本の棒状部材である請求項2に記載の生体表面処置装置。
  4. 前記フレームの長手方向の両端位置において前記搭載面から突出し、前記搭載面に搭載される供給材料の端部を突き当てるストッパを備える請求項3に記載の生体表面処置装置。
  5. 前記フレームが、前記搭載面を取り囲む位置に取り付けられる4本のリンクを相互に揺動可能に連結してなる平行4節リンクを構成している請求項2に記載の生体表面処置装置。
  6. 前記フレームが、前記バルーン内に進退させられるワイヤであり、前記バルーンの収縮状態において、前記ワイヤを前記バルーン内に繰り出して、該ワイヤ間に配置される前記搭載面を広げる第1の位置と、前記ワイヤを前記バルーン内から引き出して、前記搭載面を前記ワイヤの構成する平面より低い位置に弛ませて配置する第2の位置との間で進退可能である請求項1に記載の生体表面処置装置。
  7. 前記フレームが、体内への挿入方向に交差する方向に近接または離間させられる請求項2から請求項6のいずれかに記載の生体表面処置装置。
  8. 前記フレームが、体内への挿入方向に近接または離間させられる請求項2から請求項6のいずれかに記載の生体表面処置装置。
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JP2015167832A (ja) * 2014-03-10 2015-09-28 学校法人東京女子医科大学 治療物質の運搬用治具

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