JP2013141433A - 天窓を設ける構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルな構造でありながらも軽量且つ安価に天窓を形成することのできる、温室のフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造を提供する。
【解決手段】温室の骨組材に配設された第1及び第2のフィルム止用条材間に張設されるフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造であって、前記フィルムに開口された天窓口と、同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルムと、前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケットで回転自在に架設した回転軸と、前記回転軸にアームを介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレームと、を備えると共に、前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、温室に張設されたフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造に関する。
従来、木材や鋼材を骨組材とし、一部もしくは全ての外壁をフィルムで被覆した温室が数多く構築されており、温室効果による室温制御や、外界からの閉鎖を目的として主に作物栽培に利用されている。
例えば、季節性の作物を栽培するにあたり、温室内の温度を外気温よりも高く保つことで、露地栽培で収穫できない時期であっても作物を収穫することができ、消費者に対し作物の供給期間を長く保つことができる等の特徴がある。
ただし、季節によっては、温室内の温度が、作物の至適栽培温度よりも高くなることがある。このような場合、換気を行って、温室内の温度を低下させる方法が採られる。
そこで、温室の上部に開閉自在の天窓を設け、温室内を換気可能としたものが知られている。
特開2011−172560号公報
しかしながら、上記従来の温室の天窓の構造は、開口部の四辺に配設された開口枠や、揺動する天窓の四辺に配設された窓枠が備えられており、これらの枠体が温室の骨組材に大きな重量負担を強いることとなっていた。
また、天窓の揺動は、複数のリンク機構を介して行うなど構造が複雑であり、コストの上昇を招くものでもあった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、よりシンプルな構造でありながらも軽量且つ安価に天窓を形成することのできる、温室のフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造を提供する。
上記従来の課題を解決するために、請求項1に係る本発明では、温室の骨組材に配設された第1及び第2のフィルム止用条材間に張設されるフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造であって、前記フィルムに開口された天窓口と、同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルムと、前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケットで回転自在に架設した回転軸と、前記回転軸にアームを介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレームと、を備えると共に、前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成した。
また、請求項2に係る本発明では、請求項1に記載の天窓を設ける構造において、前記第2のフィルム止用条材に沿って配置され、前記天窓フレームの先端縁を当接自在とした受けフレームを備え、前記天窓口を閉塞する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームに当接し、前記天窓口を開放する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームから離隔するよう構成したことに特徴を有する。
また、請求項3に係る本発明では、請求項2に記載の天窓を設ける構造において、前記第2のフィルム止用条材に装着される受け用ブラケットと前記受けフレームとで前記第2のフィルム止用条材を一体的に挟持固定したことに特徴を有する。
また、請求項4に係る本発明では、請求項3に記載の天窓を設ける構造において、前記受け用ブラケットは断面コ字状で両側壁中央部に前記第2のフィルム止用条材嵌着用の切欠部を形成し、切欠部に隣接する側壁上端には前記受けフレームを支持するべく構成したことに特徴を有する。
また、請求項5に係る本発明では、請求項2〜4いずれか1項に記載の天窓を設ける構造において、前記受けフレームは先端縁を上方に立ち上げて防風水壁としたことに特徴を有する。
また、請求項6に係る本発明では、請求項1〜5いずれか1項に記載の天窓を設ける構造において、前記回転軸に前記アームを介して連設した前記天窓フレームは、前記天窓フィルムを固定すべく、前記温室長手方向に架設した第1及び第2のフィルム止用条材の隣接間に配設したことに特徴を有する。
また、請求項7に係る本発明では、請求項1〜6いずれか1項に記載の天窓を設ける構造において、前記天窓フィルムは、前記温室を被覆するフィルムの一部としたことに特徴を有する。
請求項1に係る本発明では、温室の骨組材に配設された第1及び第2のフィルム止用条材間に張設されるフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造であって、前記フィルムに開口された天窓口と、同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルムと、前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケットで回転自在に架設した回転軸と、前記回転軸にアームを介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレームと、を備えると共に、前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成したため、シンプルな構造でありながらも軽量且つ安価に天窓を形成することのできる、温室のフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造を提供することができる。
また、請求項2に係る本発明では、前記第2のフィルム止用条材に沿って配置され、前記天窓フレームの先端縁を当接自在とした受けフレームを備え、前記天窓口を閉塞する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームに当接し、前記天窓口を開放する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームから離隔するよう構成したため、天窓からの風雨の浸入をさらに防止することができる。
また、請求項3に係る本発明では、前記第2のフィルム止用条材に装着される受け用ブラケットと前記受けフレームとで前記第2のフィルム止用条材を一体的に挟持固定したため、受けフレームが第2のフィルム止用条材にしっかりと固定されることとなり、強固な天窓を設ける構造とすることができる。
また、請求項4に係る本発明では、前記受け用ブラケットは断面コ字状で両側壁中央部に前記第2のフィルム止用条材嵌着用の切欠部を形成し、切欠部に隣接する側壁上端には前記受けフレームを支持するべく構成したしたため、第2のフィルム止用条材を、受けフレームと受け用ブラケットとでしっかりと挟持することができる。
また、請求項5に係る本発明では、前記受けフレームは先端縁を上方に立ち上げて防風水壁としたため、温室内に天窓を介して風雨が浸入することを更に防止することができる。
また、請求項6に係る本発明では、前記回転軸に前記アームを介して連設した前記天窓フレームは、前記天窓フィルムを固定すべく、前記温室長手方向に架設した第1及び第2のフィルム止用条材の隣接間に配設したため、天窓の構造をより強固なものとすることができる。
また、請求項7に係る本発明では、前記天窓フィルムは、前記温室を被覆するフィルムの一部としたため、フィルムから独立した天窓フィルムを別途配設する必要がなく、天窓の形成を容易に行うことができる。
本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた温室の外観を示す斜視図である。 本実施形態に係る天窓を設ける構造の構成を示した説明図である。 ブラケットの構成を示した説明図である。 アーム及び天窓フレームの構成を示した説明図である。 受部と天窓フレームとの当接状態を示した説明図である。 天窓フレーム及び受部の分解状態を示した説明図である。 受けフレームの構成を示した説明図である。 受け用ブラケットの構成を示した説明図である。 本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓の構築手順を示した説明図である。 本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓の構築手順を示した説明図である。 本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓の構築手順を示した説明図である。 第1変形例に係る天窓の構成を示した説明図である。 第2変形例に係る天窓の構成を示した説明図である。 天窓の設置態様を示した説明図である。
本発明は、温室の骨組材に配設された第1及び第2のフィルム止用条材間に張設されるフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造であって、前記フィルムに開口された天窓口と、同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルムと、前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケットで回転自在に架設した回転軸と、前記回転軸にアームを介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレームと、を備えると共に、前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成したことを特徴とする天窓を設ける構造を提供するものである。
本実施形態において天窓は、温室の上方に形成された開口を開放又は閉塞するものの他、温室の側面部分や妻面に形成されたものを含む概念である。すなわち、本実施形態に係る天窓を設ける構造は、略垂直面に形成された開口を開放・閉塞する場合にも適用可能であり、上方に向けて形成された開口を開放・閉塞するものに限定されない。
温室に張設されるフィルムは、所謂農業用フィルムであり、塩化ビニル系のフィルム(塩ビ系フィルム)や、ポリオレフィン系のフィルム(PO系フィルム)が好適に用いられる。
また、第1及び第2のフィルム止用条材は、温室の骨組材にフィルムを定着させるための部材である。このようなフィルム止用条材は特に限定されるものではないが、好適な一例を示すならば、特開2010−158255号公報に示されるような、帯状の底壁部の両側にそれぞれ側壁部を立設してなる溝部を備え、両側壁部はそれぞれ、前記底壁部に連接し、溝部の外側へ凸状に曲成した角部を設けてなる基部と、前記溝部の開口に臨ませた縁部と、この縁部と基部との間に当該基部より立ち上げた姿勢で設けた中間部とを具備し、前記開口から溝部内にフィルムの一部を挿入させて当該フィルムを止めるフィルム止用条材を用いることができる。なお、この第1及び第2のフィルム止用条材自体も、温室の骨組材としての役割を担っていても良い。
そして、本実施形態に係る天窓を設ける構造に特徴的には、温室に開口部として形成した天窓口を閉塞可能なフィルム(以下、天窓フィルムという。)を、回転軸に取り付けたアームによって、緊張状態又は弛緩状態とすることで、天窓の開閉を行うこととしている。
したがって、従来の天窓の如く、天窓フィルムの四辺全てに重量物である窓枠材を設ける必要がなく、シンプルな構造でありながらも軽量且つ安価に天窓を形成することができる。また、このような天窓を設ける構造によれば、天窓フィルムは、開閉時においてアームや回転軸に対し殆ど重量負荷とならないため、アームや回転軸に過大な強度を付与する必要がなく、天窓を備えることによる構造材への負荷を軽減するとともに、コストの上昇を抑えることができる。
ところで、従来の温室の天窓の構造は、前述したように、揺動する天窓の四辺に窓枠が配設されていた。
しかしながら、このような天窓の構造では、開閉時に窓枠ごと駆動させる必要があり、しかも、解放時には天窓が風をまともに受けることとなる。したがって、このような風に対しても十分な強度を有するよう、窓枠を強固にするため、さらに重量が増すこととなっていた。
一方、本実施形態に係る天窓を設ける構造によれば、天窓の四辺に窓枠を設けることなく、また、天窓フィルムを撓ませる構造であるため、風を受け流すことが可能となり、強度向上に伴う重量増加を抑制することができる。
また、本実施形態に係る天窓を設ける構造では、第2のフィルム止用条材に沿って配置され、天窓フレームの先端縁を当接自在とした受けフレームを備え、天窓口を閉塞する時には、天窓フレームを受けフレームに当接し、天窓口を開放する時には、天窓フレームを受けフレームから離隔するよう構成しても良い。
このような構成とすることにより、天窓フレームの先端縁を、受けフレームにて受けることができ、風雨の浸入を防止したり、温室に展張したフィルムに接触して傷つけてしまうことを可及的防止することができる。
また、第2のフィルム止用条材に装着される受け用ブラケットと受けフレームとで第2のフィルム止用条材を一体的に挟持固定しても良い。
このような構造とすることにより、受けフレームが第2のフィルム止用条材にしっかりと固定され、天窓を設ける構造を強固なものとすることができる。
また、天窓フィルムは、温室を被覆するフィルムの一部としても良い。換言すれば、温室に天窓を設けるにあたり、天窓フィルムは、第1のフィルム止用条材と天窓フレームとの間に新たなフィルムを用いて形成しても良いが、温室の骨組材に張設したフィルムのうち、第1及び第2のフィルム止用条材間のフィルムを切り開いて天窓口を形成するとともに、切り開いた部分にあったフィルムをそのまま天窓フィルムとして使用しても良い。
天窓フィルムを、温室を被覆するフィルムの一部で形成することにより、フィルムから独立した新たな天窓フィルムを別途配設する必要がなく、天窓の形成を更に容易に行うことができる。
また、回転軸にアームを介して連設した天窓フレームは、天窓フィルムを固定すべく、温室長手方向に架設した第1及び第2のフィルム止用条材の隣接間に配設している。
前述のように、第1及び第2のフィルム止用条材は、温室の骨組材の表面にフィルムを定着させるものであるが、多くの場合、フィルム止用条材自体もまた温室の骨組材としての機能も有している。
したがって、天窓フレームを第1及び第2のフィルム止用条材の隣接間に配設することにより、第1及び第2のフィルム止用条材間で天窓フレームを揺動させることができ、天窓の構造をより強固なものとすることができる。
また、受けフレームは先端縁を上方に立ち上げて防風水壁とするのが好ましい。
温室は多くの場合、上方に凸状の傾斜や湾曲を有した屋根を備えており、屋根面から屋根頂部に沿って風が流れる場合、受けフレームと天窓フレームとの間に風が入り込む可能性も否定できない。
そこで、受けフレームの先端縁に防風水壁を形成しておくことにより、屋根面に沿って屋根頂部方向へ流れる風を減衰させることができ、雨や風が天窓から温室内に浸入するのを防止できる。
以下、本実施形態に係る天窓を設ける構造について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた温室の外観を示す説明図である。
図1に示すように、温室10は、所定の骨組材によって正面視蒲鉾状の形状に組上げられ、骨組材に沿って合成樹脂からなるフィルム11を張設して構築している。
すなわち、屋根を形成する複数のアーチパイプ12を、構築する温室10の長手方向へ適宜間隔を隔てて立設するとともに、各アーチパイプ12間に、複数の長手状の横パイプ13と、同じく複数のフィルム止用条材14とを連結固定し、妻面部10aには縦柱15とこれに直交して略水平方向に補強パイプ16を配設している。そして、これら各パイプやフィルム止用条材14からなる骨組材に沿ってフィルム11で覆っている。図中、10bは妻面部10aの左右の縦柱15,15間に設けられた扉部であり、この扉部10bを開放して温室10の出入りができるようになっている。
また、温室10の上部には、本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓Aが形成されており、温室10内部を換気可能としている。
この天窓Aは、温室10の骨組材(例えば、アーチパイプ12や横パイプ13)に、互いに略平行に配設された第1フィルム止用条材14a及び第2フィルム止用条材14b間に張設されているフィルム11に開閉自在に設けている。
図1及び図2を参照しながら具体的に説明すると、天窓Aは、フィルム11に開口された天窓口20と、同天窓口20を閉塞可能な面積を備え、第1フィルム止用条材14aに一端が係止された天窓フィルム21と、天窓口20の開閉方向と直交する方向へ向けて骨組材にブラケット22で回転自在に架設した回転軸23と、回転軸23にアーム24を介して連設され、天窓フィルム21の他端を固定する天窓フレーム25と、第2フィルム止用条材14bに沿って配置され、天窓フレームの先端縁を当接自在とした受けフレーム26と、天窓口20の長手方向端部に形成された捨張部40とを備えている。
そして、作業者が図1に示す開閉操作部27を操作することにより、回転軸23が回動し、アーム24が揺動することで、図2(a)に示すように天窓フィルム21で天窓口20が閉塞された閉塞状態と、図2(b)に示すように天窓フィルム21を撓ませて天窓口20が開放された開放状態との間で変位可能としている。なお、本実施形態において開閉操作部27は、無端チェン28を介して作業者により回動されるプーリ29と、同プーリ29に同軸状に連結されたプーリ軸30を入力軸とするギアボックス31とで構成しており、前記回転軸23はギアボックス31の出力軸となりアーム24を回動(傾倒)させる。また、ギアボックス31は、複数の歯車等を組合せ、プーリ29の回転速度が減速されて回転軸23に伝達されるよう構成している。なお、この開閉操作部27は、開放状態と閉塞状態との中間位置にもアーム24を停止可能としている。
なお、図2では、回転軸23を、第1フィルム止用条材14aと第2フィルム止用条材14bとの間に配置し、図2(b)に点線で示すように天窓フレーム25の先端部の円弧状軌跡P上に受けフレーム26を配置するとともに、前記軌跡の内方に第1フィルム止用条材14aを配置しており、しかも、天窓フレーム25が捨張部40の架梁部材41と当接して最も開放された状態となったとき、気流誘導部25cの直下に第1フィルム止用条材14aが位置するよう構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、第2フィルム止用条材14bや受けフレーム26を、より円弧状軌跡Pの内方に位置させても良く、また、第1フィルム止用条材14aが円弧状軌跡Pの外方に位置していても良い。ただし、第1フィルム止用条材14aを円弧状軌跡Pの外方に配置した場合には、撓ませる天窓フィルム21の長さが長くなるため、できるだけ円弧状軌跡Pの近傍又は内方に位置させるのが望ましい。
回転軸23は、図1及び図9(b)に示すように、骨組材としてのアーチパイプ12に、ブラケット22を介した状態で回転自在に架設されている。
ブラケット22は、図3に示すように、アーチパイプ12の長手方向に沿って配置される平坦部22aと、回転軸23が遊嵌される円筒部22bとを有している。
平坦部22aには、U字状の取付金具22c(図3(a)参照)の端部を挿入する長穴状の孔部22d(図3(b)参照)が設けられており、取付金具22cをアーチパイプ12に跨がせ、その端部を孔部22dに挿通させた上で、取付ナット22eを取付金具22cの各端部に螺着することにより、ブラケット22をアーチパイプ12に取り付けることができる。
また、平坦部22aの上面先端縁部には、突起部22fを形成している。この突起部22fは、上述のようにブラケット22をアーチパイプ12に取り付けた際に、アーチパイプ12に強く当接させることで、ブラケット22がアーチパイプ12の伸延方向に滑ってしまうことを防止する役割を担っている。
付言すれば、取付金具22cを連結した孔部22dの位置を支点として、回転軸23を支持する円筒部22b側の重量により、突起部22fをアーチパイプ12の表面に強く当接させて滑りを防止している。
そして、回転軸23は、各アーチパイプ12に取り付けられたブラケット22の円筒部22bに逐次挿通させることで、ブラケット22を介した状態で回転自在に架設している。
また、回転軸23には、長手方向所定間隔毎にアーム24を取り付けており、その先端には、天窓フレーム25を配設している。図4はアーム24及び天窓フレーム25の断面を示しており、図4(a)はアーム24の先端に天窓フレーム25を配置する前の状態、図4(b)は配置した後の状態を示している。
図4(a)に示すようにアーム24は、棒状のアーム本体部24aと、同アーム本体部24aの基端側に設けられた円筒状の回転軸固定部24bと、アーム本体部24aの先端側に設けられた平板状の天窓フレーム連結部24cとで構成している。
アーム本体部24aは、回転軸23の回転力を天窓フレーム連結部24cに伝達するための部位であり、強度を維持しつつ軽量化を図るため、紙面下方に開口する断面視略コ字状に形成している。
回転軸固定部24bは、アーム本体部24aの基端側に設けられており、回転軸23にアーム24を固定するための部位である。
回転軸固定部24bは、アーム本体部24aの伸延方向と直交する方向に軸線を向けた円筒状としており、その中空部である回転軸挿通孔24dに回転軸23を挿通させた状態で、回転軸固定部24bの周壁内外を連通させて設けた雌ネジ部を備える固定ボルト螺入孔24eに固定ボルト24fを螺入し、固定ボルト24fの先端を回転軸23の周面に当接させることで、アーム24を回転軸23に固定する。なお、この回転軸固定部24bの構成は一例であり、アーム24を回転軸23に固定可能であれば、回転軸固定部24bの態様は限定されるものではない。例えば回転軸固定部24bは、円筒状の回転軸固定部24bを回転軸23の軸線に沿った半割れ状として、一方の半割れ体を回転軸23に装着し、同半割れ体に他方の半割れ体を装着固定して円筒状とすることによりアーム24を回転軸23に固定しても良く、また、図3の取付金具22cのようなU字状のボルトを用いて回転軸23にアーム24を固定しても良い。これらの方法によれば、回転軸23に対するアーム24の取り付けを更に容易とすることができる。
天窓フレーム連結部24cは、先端部を薄肉状に形成した嵌入係合部24gと、天窓フレーム連結部24cの表裏を貫通する孔部24hとを備えている。
嵌入係合部24gは、後述の天窓フレーム25の嵌入溝部25dに嵌入させて、天窓フレーム25が天窓フレーム連結部24cの先端部において、アーム24の揺動時に浮き上がるのを防止するための部位である。
また孔部24hは、天窓フレーム25にも同じく形成された孔部25mと位置を一致させて、連結ボルト25nを挿通することにより、天窓フレーム25をアーム24に連結するための部位である。
天窓フレーム25は、天窓口20の開閉方向と直交する方向への長さと略同じ長さを有する長尺状の部材であり、板状の基板部25aを備えている。なお、図4(a)は短尺方向の断面を示しており、紙面奥行き方向に伸延している。
天窓フレーム25は、基板部25aの先端部表面(上面)に形成された天窓フィルム21の先端部(自由端部)を係止する天窓フィルム止着部25bと、基板部25aの先端縁部に形成された気流誘導部25cと、基板部25aの先端部裏面(下面)に形成された嵌入溝部25dとを備えている。
天窓フィルム止着部25bは、フィルム止用条材14と略同じ仕組みによって天窓フィルム21の端部を止着する部位である。
すなわち、上方に向けて開口が幅狭となるように傾斜させた第1壁部25e及び第2壁部25fとを備えており、基板部25a上面と、第1壁部25e及び第2壁部25fとで囲われた下方に拡開する略台形状の空間をスプリング装着部25gとして、ジグザグ状のフィルム止用スプリング32(例えば、図2や図6参照)を装着することにより、天窓フィルム21を止着可能としている。
また、第1壁部25eの上端には支持板25hを配設している。この支持板25hは、後に図12を参照して説明するが、硬質フィルムやフッ素フィルム、厚手のフィルムをフィルム11や天窓フィルム21として使用した際に、天窓フィルム21の自由端部を天窓フレーム25に係止するために用いられる部位である。なお、角部25iはフィルム11や天窓フィルム21への摩擦劣化を防止すべく、丸め加工が施されている。
気流誘導部25cは、基板部25aの先端部に設けられており、第2壁部25fと、同第2壁部25fに連続して下方へ伸延する伸延斜部25jとで構成している。この気流誘導部25cは、基板部25aの先端部から基端部側へ流れる風により、天窓フレーム25を下方へ押し下げる力(ダウンフォース)を発生させて、天窓フレーム25と受けフレーム26とを密着させ、天窓Aからの風雨の浸入を防止する役割を有している。
また、気流誘導部25cの下方には、下方へ垂直に伸延する当接脚部25kが形成されている。この当接脚部25kは、受けフレーム26と当接部位である。
嵌入溝部25dは、前述のアーム24の嵌入係合部24gを嵌入させて、天窓フレーム25のアーム24に対する浮き上がりを防止するための部位であり、当接脚部25kの上下方向中途部に基端側へ向けて突設した係止突片25lと、基板部25aとの間に形成している。
そして、アーム24に天窓フレーム25を装着するにあたっては、図4(b)に示すように、アーム24の嵌入係合部24gを嵌入溝部25dに嵌入させ、基板部25aの表裏を貫通する孔部25mとアーム24の孔部24hとの位置を一致させて、連結ボルト25nを螺入することにより固定することとしている。
次に、天窓フレーム25と当接する受けフレーム26及び同受けフレーム26の第2フィルム止用条材14bに対する取付構造について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は天窓フレーム25が受けフレーム26に当接した状態を示す説明図、図6は図5の分解斜視図である。なお、図5及び図6では、説明の便宜上、フィルム11や天窓フィルム21、アーム24等を省略している。
天窓フレーム25は、図5に示すように、受けフレーム26と、第2フィルム止用条材14bと、受け用ブラケット33とで一体的に構成された受部34により、その先端部分が受けられる。
また、換言すれば、受部34は、図6に示すように、第2フィルム止用条材14bに装着される受け用ブラケット33と、受けフレーム26とで第2フィルム止用条材14bを一体的に挟持固定することにより構成している。
図7は、受けフレーム26の短尺方向における断面を示している。図7に示すように受けフレーム26は、長尺状の基板部26aと、同基板部26aの先端縁部を上方に立ち上げて形成された防風水壁26bと、基板部26aの後端縁部を下方へ垂下させて形成した垂下壁26cとを備えている。
基板部26aは、天窓フレーム25と略同じ長さを有する長尺板状の部材であり、その後端側には長手方向所定間隔毎に受けフレームボルト挿通孔26dが穿設されている。この受けフレームボルト挿通孔26dは、後述の受けフレーム固定ボルト35の軸周り方向の回転を規制するために、平面視において多角形状(本実施形態では矩形状)としている。
防風水壁26bは、基板部26aの先端縁部に上方へ向けて立設した壁状の部位であり、受けフレーム26の伸延方向所定間隔毎に同防風水壁26bを一部切り欠いてなる排水口26eが形成されている。
防風水壁26bは、温室10のフィルム11に沿って流れる風雨が、直接天窓フレーム25の先端部分に至り、温室10内に浸入してしまうことを防止するものである。また、排水口26eは、雨天時に受けフレーム26上に溜まった雨水を排水するためのものである。
垂下壁26cは、基板部26aの後端縁部に下方へ向けて垂設した壁上の部位であり、受け用ブラケット33に当接して受けフレーム26の位置決めを容易とする役割を果たすものである。
また、垂下壁26cの上端となる基板部26aの表面には、天窓フレーム25の当接脚部25kを当接させるための当接肉盛部26fを形成している。
この当接肉盛部26fは、当接による摩耗が生じた場合でも、十分な強度を確保するために設けており、また、受けフレームボルト挿通孔26dに挿通される後述の受けフレーム固定ボルト35との接触を防止する上げ底の役割も担っている。
図8は受け用ブラケット33の構成を示す説明図であり、それぞれ正面図(図8(a))、平面図(図8(b))、右側面図(図8(c))である。なお、図8を用いた受け用ブラケット33の説明では、説明の便宜上、図8(a)における左側を先端、右側を後端と称する場合がある。
図8に示すように受け用ブラケット33は、底壁部33aの長片を上方に立ち上げて形成した側壁33bを有しており、同側壁33bの中央部を切り欠いて第2フィルム止用条材14bを嵌着するための切欠部33cを形成すると共に、同切欠部33cの先端側の側壁33bを先端係止壁33dとし、切欠部33cの後端側の側壁33bを後端係止壁33eとしている。
底壁部33aには、対向する一対の後端係止壁33e間に、前述の受けフレームボルト挿通孔26dと同様、受けフレーム固定ボルト35を挿通させるための受けフレーム固定ボルト挿通孔33fが穿設されている。
切欠部33cは、第2フィルム止用条材14bの幅Wと略同じ長さW’で矩形状に切り欠いて形成した部位であり、第2フィルム止用条材14bを装着可能に形成している。
先端係止壁33dは、後端係止壁33eと共に、第2フィルム止用条材14bの嵌着位置を規定すると共に、同第2フィルム止用条材14bの先端−後端方向への移動を規制するための部位である。
後端係止壁33eは、先端係止壁33dと同様上述の役割を担うものであり、また、受けフレーム26の基板部26a及び垂下壁26cと当接して、受けフレーム26の移動や回転を規制する役割も担っている。
すなわち、切欠部に隣接する側壁としての後端係止壁33eは、その上端で受けフレーム26の基板部26aと当接して同受けフレーム26を支持すると共に、後端縁部分で受けフレーム26の垂下壁26cと当接して、受け用ブラケット33に対し、受けフレーム26が回転するのを防止している。
このような構成を備えることにより、第2フィルム止用条材14bを、受けフレーム26と受け用ブラケット33とでしっかりと挟持することができる。
そして、受部34を構成するにあたっては、受け用ブラケット33を第2フィルム止用条材14bの下方に配置して、切欠部33cに同第2フィルム止用条材14bを嵌着し、第2フィルム止用条材14bの上方に受けフレーム26を配置する。
次いで、受けフレーム26に穿設されている受けフレームボルト挿通孔26dと、受け用ブラケット33の受けフレーム固定ボルト挿通孔33fとの位置を一致させ、受けフレーム固定ボルト35を両者に貫通させて、ナット36を螺合させることにより固定して受部34を形成する。なお、第2フィルム止用条材14bの伸延方向に複数の受部34を形成する場合は、この作業を繰り返し行う。
受けフレーム固定ボルト35は、所謂根角ボルトであり、その上部を受けフレーム26の受けフレームボルト挿通孔26dの形状と同形状としており、受けフレーム26に対する受けフレーム固定ボルト35の回転を規制している。したがって、作業者が受部34を形成するにあたり、ナット36の締結によって受けフレーム固定ボルト35が回転してしまう煩わしさがなく、容易に作業を行うことができる。また、天窓フレーム25が受けフレーム26に当接した際の振動等により、受けフレーム固定ボルト35が回転して緩むことを防止することができる。
また、受けフレーム固定ボルト35の上端は、受けフレームボルト挿通孔26dの周縁で係止可能ながらも偏平状に形成している。したがって、受けフレーム26に対する天窓フレーム25の浮き上がりや隙間を少なくすることができ、風雨の浸入を可及的防止することができる。
このように、本実施形態に係る天窓を設ける構造は、上述してきた構成を備える各部材によって形成される。そこで次に、図9〜図11を参照しながら、天窓Aの形成工程について説明する。なお、以下の説明では説明の便宜上、3本のアーチパイプ12間に天窓Aを形成する場合について説明するが、温室10の長手方向における天窓Aの長さ(以下、単に天窓Aの長さという。)は、温室10の大きさ等に応じて適宜変更可能であることは言うまでもない。
図9(a)は、アーチパイプ12と直交する方向に第1フィルム止用条材14a及び第2フィルム止用条材14bが予め配置され、フィルム11が展張される前の骨組の状態における天窓Aを形成する部分の拡大図を示している。天窓Aは、この2本のフィルム止用条材14間に形成する。
天窓Aを形成するにあたり、まず、天窓口20の長手方向端部となる位置に捨張部40を形成する捨張部形成工程を行う。捨張部40には捨張フィルム43が展張されており、天窓Aの長手方向端部をこの捨張部40と天窓フィルム21とで二重に構成することで、温室10内への雨水の浸入を防止する役割を果たす。
捨張部形成工程では、図9(a)に示すように、第1フィルム止用条材14aと第2フィルム止用条材14bとの間に2本の架梁部材41を配設して、2本の架梁部材41と第1及び第2のフィルム止用条材14a,14bとで形成される矩形状の展張枠42を形成する。この展張枠42は、天窓口20の長手方向端部となる位置にそれぞれ形成される。そして、この展張枠42に捨張フィルム43を展張することで捨張部40が形成される。なお、本実施形態では、架梁部材41はフィルム止用条材14と同じものを使用しており、フィルム止用スプリング32を装着することで、展張枠42に捨張フィルム43を容易に展張可能としているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、捨張フィルム43を展張できる展張枠42を構成可能なものであれば良い。
次に、図9(b)に示すように、回転軸23を取り付けるためのブラケット22を骨組材(アーチパイプ12)に取り付けるブラケット取付工程を行う。このとき、後に回転軸23を挿通しやすいように、各ブラケット22のアーチパイプ12伸延方向上での位置をできるだけ一致させておくのが良い。
次に、回転軸23をブラケット22の円筒部22bに挿通させて配置する回転軸架設工程を行う(図10(a)参照。)。このとき、回転軸23をブラケット22に挿通させつつ、必要箇所にアーム24を挿通させる。なお、挿通させるアーム24の本数は、形成する天窓Aの長さに応じて、強度等を加味しながら適宜本数を増減させる。
次に、アーム24に天窓フレーム25を取り付ける天窓フレーム取付工程を行う(図10(b)参照。)。具体的には、図4に示したように、アーム24の嵌入係合部24gを、天窓フレーム25の嵌入溝部25dに嵌入させて、連結ボルト25nで固定する。アーム24と天窓フレーム25との固定を終えた後、アーム24の回転軸固定部24bに備えられた固定ボルト24fを締め込んで、アーム24を回転軸23に固定し、回転軸23の周回り方向へのアーム24の滑りを規制する。また、回転軸23に開閉操作部27の設置を行う。なお、図10(b)において開閉操作部27は、回転軸23の端部に配設しているが、これに限定されるものではなく、回転軸23の捻れ方向の強度を加味して、回転軸23の中間位置に配設しても良い。
次に、少なくとも天窓Aを形成する部分にフィルム11を展張するフィルム展張工程を行う。このフィルム展張工程では、骨組状態であった温室10の骨格全体にフィルム11を展張すると良い。
特に天窓Aの構築部位周辺について言及すれば、本フィルム展張工程では、図11(a)に示すように、第1フィルム止用条材14aと、天窓フレーム25の天窓フィルム止着部25bと、第2フィルム止用条材14bとに、フィルム11を嵌入しつつフィルム止用スプリング32を装着して展張する。このとき、天窓口20の長手方向端部では、捨張部40の捨張フィルム43と、フィルム11とで、フィルムが二重に張設されることとなる。なお、図11では、フィルム11の広がりについては省略して記載している。
次に、張設したフィルム11に対し、図11(b)にて破線で示した三辺に切れ目を入れて天窓口20を開閉可能に形成するフィルム切開工程を行う。具体的には、天窓フレーム25の先端縁と、天窓フレーム25の両側からフィルム止用条材14aに至る二辺(以下、側部辺という。)とを切断し、第1フィルム止用条材14aに一端が係止され、自由端である他端が天窓フレーム25に係止された天窓フィルム21が形成される。なお、側部辺切開時には、捨張部40の捨張フィルム43を切開しないように留意する必要がある。
そして、第2フィルム止用条材14bの位置に受部34を形成する受部形成工程を行う。具体的には、第2フィルム止用条材14b上に受けフレーム26を配置し、第2フィルム止用条材14bの下方から受け用ブラケット33を装着して、受けフレーム固定ボルト35及びナット36により固定して受部34を形成する。これにより、本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓Aが形成されることとなる。
次に、本実施形態に係る天窓を設ける構造の第1変形例について図12を参照しながら説明する。図12は、温室10の側面部や妻面など、略垂直な部分に本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓Bを形成した状態を示している。ここでは、妻面部10aに天窓Bを設けた場合について説明する。ただし、本第1変形例は、天窓Bを略垂直以外の角度で設けることを妨げるものではない。
また、本第1変形例にて示す天窓Bは、上述の相違点の他に、天窓フィルムとして硬質のフィルムを用いている点や、天窓フィルムの取り付け方、受けフレームの構造等において相違している。天窓フィルムに硬質フィルムを用いる理由としては、例えば、天窓フィルムをより長持ちさせるため等が挙げられる。なお、本第1変形例では、前述の天窓Aと同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
天窓Bの構成について具体的に説明すると、天窓Bは図12に示すように、フィルム51に開口された天窓口60と、同天窓口60を閉塞可能な面積を備え、第1フィルム止用条材14aに一端が係止された天窓フィルム61と、天窓口60の開閉方向と直交する方向へ向けて骨組材(縦柱15)にブラケット22(図示せず)で回転自在に架設した回転軸23と、回転軸23にアーム24を介して連設され、天窓フィルム61の他端を固定する天窓フレーム25と、天窓フレーム25の先端縁を当接自在とした第2フィルム止用条材として機能する受けフレーム66とを備えている。なお、この天窓Bにおいても、天窓口60の長手方向端部には、図示しない捨張部が形成されている。
ここで特徴的には、天窓Bにおける天窓フィルム61の第1フィルム止用条材14aへの係止は、フィルム止用条材14と同様の形状を有する係止補助部材70を用いて行っている。
具体的には、第1フィルム止用条材14aの開口縁部と、係止補助部材70の底壁との間で天窓フィルム61を挟み込み、ドリルネジ71にて固定することで係止しており、フィルム止用条材14aに嵌入困難な硬質フィルムである天窓フィルム61を確実にフィルム止用条材14aに係止させている。
また、天窓フィルム61の先端部(自由端部)を天窓フレーム25側、換言すれば温室内側に湾曲させつつ折返し、その端部を天窓フレーム25の支持板25hと係止補助部材72とにより挟み込んで、ドリルネジ71により係止している。
また、第2フィルム止用条材として機能する受けフレーム66は、フィルム51を嵌入させてフィルム止用スプリング32にて係止するフィルム嵌入部66aと、天窓Bを閉塞状態とした際に天窓フレーム25の先端部が当接する受部66bとを備えており、ドリルネジ71にて縦柱15に固定している。
このような構成とすることにより、比較的可撓性の低い硬質フィルムであっても、天窓フィルム61の先端部を天窓フレーム25に係止することができ、しかも、開放状態の時には、図12(b)に示すように、撓んだ天窓フィルム61を温室外側に向けて突出させることができ、アーム24と骨組材等とによる天窓フィルム61の挟み込みを防止することができる。また、雨水等の除去にも寄与することとなる。
次に、本実施形態に係る天窓を設ける構造の第2変形例を図13に示す。図13に示す天窓Cは、図2にて説明した天窓Aと略同様の構成を備えているが、回転軸23がアーチパイプ12の上方、すなわち、温室10の室外側に備えられている点で構造を異にしている。なお、図13では省略しているが、回転軸23は図示しないブラケットによりアーチパイプ12に回転自在に架設されている。また、本第2変形例についても、天窓Cを略水平以外の角度で設けることを妨げるものではない。
このような構成によれば、天窓Aや天窓Bに比して天窓口20を広く開口させることができ、温室10内の換気の効率を向上させることができる。
また、図14に示すように、妻面を揃えて配置した複数の温室10において、各妻面に天窓Cが配置されている場合、各温室10の側面部のフィルムを破ることなく、1本の回転軸23を配置することによって、複数の温室10に設けられた天窓Cの開閉を行うことができる。
上述してきたように、本実施形態に係る天窓を設ける構造によれば、温室(例えば、温室10)の骨組材(例えば、アーチパイプ12や縦柱15)に配設された第1及び第2のフィルム止用条材(例えば、第1フィルム止用条材14a、第2フィルム止用条材14b、受けフレーム66)間に張設されるフィルム(例えば、フィルム11)に開閉自在な天窓(例えば、天窓Aや天窓B)を設ける構造であって、前記フィルムに開口された天窓口(例えば、天窓口20や天窓口60)と、同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルム(例えば、天窓フィルム21や天窓フィルム61)と、前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケット(例えば、ブラケット22)で回転自在に架設した回転軸(例えば、回転軸23)と、前記回転軸にアーム(例えば、アーム24)を介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレーム(例えば、天窓フレーム25)と、を備えると共に、前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成したため、シンプルな構造でありながらも軽量且つ安価に天窓を形成することのできる、温室のフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、天窓を温室の天井部近傍に設けた例や妻面部に設けた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、温室の側面部に設けても良いのは勿論である。
また、複数の温室を幅方向に連結した大型の温室にあっては、これら各温室の天井面が形成する谷部に天窓を設けるようにしても良い。
また、本実施形態では、円弧状の屋根部を有する温室を例に説明したが、これに限定されるものではなく、平面状の傾斜屋根を備えた温室にも適用可能である。
また、本実施形態では、開閉操作部27を無端チェン28やプーリ29、ギアボックス31にて構成したがこれに限定されるものではなく、公知の方法により回転軸23を回動させるよう構成しても良いのは勿論である。
また、本実施形態では、変形例も含め、いずれも天窓フレーム25の先端部が受けフレーム26や受けフレーム66に当接する例を示したが、必ずしもそのような必要はない。すなわち、各受けフレーム26,66を備えない場合や、各受けフレーム26,66を備えているが、フィルム11やフィルム51を係止する第2フィルム止用条材14bが、天窓Aや天窓Bの開閉方向において、回転軸23の軸線を挟んで第1フィルム止用条材14aの反対側に配設されており、且つ、第2フィルム止用条材14bがアーム24の先端部の回動軌跡の内方(回転軸23側)に位置しているために、天窓フレーム25が当接できない場合であっても本発明の概念に含まれる。
また、本実施形態に係る天窓を設ける構造を備えた天窓は、所定の長さを規格化してユニット単位で備えるようにしても良い。具体的には、第1フィルム止用条材14aや第2フィルム止用条材14b、天窓フレーム25、受けフレーム26,66等の長手方向の長さを例えば3メートルとし、3メートルの長さの天窓を1ユニットとして温室に配設しても良い。なお、規格化する際の長さは、利便性等を考慮して適宜設定することができる。また、規格化された各条材やフレームは、互いに連結可能な構造(例えば、スエジ加工や連結部構造など)を備えていても良い。
また、このようにユニット化された天窓は、複数ユニットの天窓を長手方向に連結して所望の長さ(例えば、回転軸方向における開口部の長さが30メートルや100メートルなど)の天窓を構築しても良く、また、複数ユニットの天窓が長手方向に間欠的(断続的)に設けられた天窓を構築しても良く、また、幅方向に複数ユニットを連結してブラインド状の天窓を構築しても良い。複数ユニットの天窓を長手方向に間欠的に設けた場合には、回転軸23を各ユニット毎や所定ユニット数毎に別個としても良く、全ユニットを1本の回転軸23で開閉できるよう共通化しても良い。共通化した場合は、一度の動作で全ての天窓の開閉操作を行うことができる。
10 温室
11 フィルム
12 アーチパイプ
13 横パイプ
14 フィルム止用条材
14a 第1フィルム止用条材
14b 第2フィルム止用条材
20 天窓口
21 天窓フィルム
22 ブラケット
23 回転軸
24 アーム
25 天窓フレーム
26 受けフレーム
26b 防風水壁
32 フィルム止用スプリング
33 受け用ブラケット
33b 側壁
33c 切欠部
33e 後端係止壁
A 天窓
B 天窓
C 天窓

Claims (7)

  1. 温室の骨組材に配設された第1及び第2のフィルム止用条材間に張設されるフィルムに開閉自在な天窓を設ける構造であって、
    前記フィルムに開口された天窓口と、
    同天窓口を閉塞可能な面積を備え、前記第1のフィルム止用条材に一端が係止された天窓フィルムと、
    前記天窓口の開閉方向と直交する方向へ向けて前記骨組材にブラケットで回転自在に架設した回転軸と、
    前記回転軸にアームを介して連設すると共に、前記天窓フィルムの他端を固定した天窓フレームと、を備えると共に、
    前記天窓口を閉塞する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第2のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを緊張させるように構成し、
    前記天窓口を開放する時には、前記回転軸を介して前記アームを前記第1のフィルム止用条材側に傾倒させて、前記天窓フィルムを弛緩させるように構成したことを特徴とする天窓を設ける構造。
  2. 前記第2のフィルム止用条材に沿って配置され、前記天窓フレームの先端縁を当接自在とした受けフレームを備え、
    前記天窓口を閉塞する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームに当接し、
    前記天窓口を開放する時には、前記天窓フレームを前記受けフレームから離隔するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の天窓を設ける構造。
  3. 前記第2のフィルム止用条材に装着される受け用ブラケットと前記受けフレームとで前記第2のフィルム止用条材を一体的に挟持固定したことを特徴とする請求項2に記載の天窓を設ける構造。
  4. 前記受け用ブラケットは断面コ字状で両側壁中央部に前記第2のフィルム止用条材嵌着用の切欠部を形成し、切欠部に隣接する側壁上端には前記受けフレームを支持するべく構成したことを特徴とする請求項3に記載の天窓を設ける構造。
  5. 前記受けフレームは先端縁を上方に立ち上げて防風水壁としたことを特徴とする請求項2〜4いずれか1項に記載の天窓を設ける構造。
  6. 前記回転軸に前記アームを介して連設した前記天窓フレームは、前記天窓フィルムを固定すべく、前記温室長手方向に架設した第1及び第2のフィルム止用条材の隣接間に配設したことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の天窓を設ける構造。
  7. 前記天窓フィルムは、前記温室を被覆するフィルムの一部としたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の天窓を設ける構造。
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