JP2013140320A - 透過原稿等の吸着保持法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネガやポジをニュートンリングのでないアンチニュートン面にエアーで効率よく吸着保持し、しかもコマ移動等の操作性のよい画期的吸着保持法を開発すること。
【解決手段】アンチニュートンガラスと画像相当部をくり抜いたフィルム保持板を開閉式もしくは一体型として透過原稿保持をおこなう方法において、ガラスが圧着または固定されていてもフィルム原稿が自由に通過可能な厚さをもつフィルム挿入部の側辺部にエアー吸引部と通気路3及びエアー排出部4をもうけ、フィルム原稿を挿入しエアー排出をおこなうとフィルム面とガラス面間の残留空気が強制排出されることによってフィルム原稿がガラス平面に吸着固定可能になり、エアー吸引を解除することによってフィルム吸着を解除し、従来のようにガラスを持ち上げる必要なく自在なフィルム原稿の移動、除去、挿入を可能にする。
【選択図】図9

Description

発明の詳細な説明
本発明は写真フィルム、映画フィルム、図面フィルム等の吸着保持法に関わる。
技術的背景
透過原稿(フィルム原稿、ネガ)がカーリング等によって平面保持できず浮きや凹凸があると全体的また部分的にピンぼけが生じその拡大画像の銀塩粒子がぼけ鮮鋭さを失うだけでなく画像が歪み複製画像は劣ったものとなり高画質画像は得られないが、ネガをガラスでサンドイッチすれば平面性が改善されるとはいえ、ガラスボケ、またほこり、そしてニュートンリングが避けられず、操作性もよくないことから多くはフィルム原稿部分を打ち抜きにし、フィルムの周辺部だけを保持するフィルムホルダーが多く使われているのが現状である。
ただ、ガラスでサンドイッチすることなく平面保持させる方法としては、同一出願人よるフィルムの側端からネガとガラスとの間にあるエアーを吸引させる特許第1613317号、特願昭63−317257号、特願平2−63462号、特許3159204、映画フィルムの吸着保持方法に関して特願2009−66966等がある。
上記方法の登場により透過原稿は史上はじめてガラス一枚で平面吸着が可能となり、映画フィルム用の吸着保持も可能になったとはいえ、従来はガラスでフィルム原稿(ネガ)をバネ等で圧着することが不可欠であり、圧着しすぎると密栓された状態になって中央部のエアー排出ができない、また強力ポンプが必要でかつ吸着までに時間がかかり、同時に、フィルムセット、位置の微調整、フィルムの移動、除去には必ずガラスを開閉しなければならないといった操作性の点で難があり、容易、迅速、確実な吸着保持ができなかった。
とくにフラットベッドスキャナ装置では従来の銀塩用は使えず、画像部を打ち抜いた素通しのフィルムホルダーが用いられているためにフィルムの浮き、凹凸が避けられず、そのためにフラットベッド面におけるフィルム保持高を装置側、またホルダー側で調整できるよう工夫されたりしているが、フィルムのカーリングのくせはフィルム製品によって異なる上、その面は温度や湿度によって常に変化するため、同種のフィルムでも一定の高さで取り込んですべてピントが合うという保証はない。いかなる高精度な高級スキャナ装置であっても、その調整はあてのない試行錯誤の連続となってしまい、再取り込み、再々取り込みが必要になるという大問題点があった。それはフィルム面が確実に吸着保持されない撮影用カメラ同様にである。
発明が解決しようとする課題
銀塩ネガの引き伸ばし作業では、イーゼル上を視感でピントの良し悪しを確認することができるが、スキャナの場合は取り込んでみなければわからない。そのために、何度も取り込んでみてその中から鮮鋭に取り込まれた画像を選ぶという、試行錯誤と手間と時間の無駄が避けられないというわけである。スキャナ取り込みにおいてその決定的な欠陥を追放しようというのが本発明の課題であり目的である。
そこで本発明は、上記した問題点を解決するために、これまでの同一出願人によって開発された方法の難点を改善する方法を開発することによってその問題点を解決している。
同一出願人による従来法は、図1に示すように、▲1▼エアー漏れを防止するために台板とガラス間にパッキングとしてのスポンジマスク2が不可欠であるとともに密封性が悪いために、▲2▼上からバネで圧をかけることが必要であった。そのため強力ポンプが必要となり、吸着までに時間がかかって能率が悪く、また装置全体の厚さが厚く挿入できる空間が狭く限定され、上から圧をかけることができないフラットスキャナ装置用の製作はできなかった。
具体的には、全体の厚さを5〜6ミリ以下、そしてフラットスキャナのガラス面からフィルム面までを3ミリ以内で構成しなければならず、従来の単なる応用、しかも小型ポンプでは実現不能であった。
つまり、従来法はフラットスキャナには使えず、▲3▼さらに厚さを薄くするためにゴム板やスポンジゴムを省略すると吸着効率が悪く、さらに悪いことにはガラスと台板を圧着すればするほどガラスとフィルム間が圧着され通気が悪くなりガラス面の残留空気の排出不良をおこし部分的な浮きが生じ画像がボケるという欠点があるだけでなく、従来法では強力な吸引ポンプ、更にガラス押さえが必要で、吸引が微弱な小型ポンプでは吸着困難な状態にあった。
そして操作性については、▲5▼従来法は構造上、フィルムのセット位置を決めるガイドの設置、そして画像の微妙な位置決めが困難で大変手間取った。そして、コマ送り、つまりフィルムを隣のコマに移動させるときもまずポンプを停止させてからガラスを持ち上げてネガを移動し、ネガの上下左右の微妙な位置決めをしたのちにガラスを降ろすのであるがその間に微妙に位置が移動するなど、ガラスの着脱、ネガの位置決めに多大な手間と労力が必要で使い勝手がよくなく、▲6▼高価な強力ポンプでも吸着時間が小型ネガでも数秒またはそれ以上かかり能率的作業が困難という多くの問題があった。したがってこれまでは、▲7▼通常のフィルムホルダーのように、35ミリフィルム24コマ、120の6x6の6コマ同時吸着取り込みは従来法では夢のまた夢の方法であった。
また、透過原稿のコンタクトプリント(密着焼き)では透過原稿と感光材料を確実に密着させるにはガラス枠で押さえるとニュートンリングが生じるだけでなく、やはり埃が目立ち全面密着は困難で非密着部の画像がボケるという問題点があった。
課題を解決する為の手段
<その基本原理>
アンチニュートンガラスと画像相当部をくり抜いたフィルム保持板を開閉式もしくは一体型として透過原稿保持をおこなう方法において、ガラスが圧着または固定されていてもフィルム原稿が自由に通過可能な厚さをもつフィルム挿入部(1)の側辺部にエアー吸引部(2)と通気路(3)及びエアー排出部(4)をもうけ、フィルム原稿を挿入しエアー排出をおこなうとフィルム面とガラス面間の残留空気が強制排出されることによってフィルム原稿がガラス平面に吸着固定可能になり、エアー吸引を解除することによってフィルム吸着を解除し、従来のようにガラスを持ち上げる必要なく自在なフィルム原稿の移動、除去、挿入を可能にすることによって上記問題点を解決している。
図9Aはそのエアー排出をおこなった場合の原理説明図であり、ガラス4と開口部5をもつフィルム保持板42の間に図7Aにおける33b同様のフィルム側辺にエアー吸引部41と、やはり、図7Aの34と同様の通気路をもつ33同様のスペーサー(フィルムガイド)43を両側に持つ一体型の本体のフィルム挿入部40に、フィルム原稿3を挿入して位置決めしてエアー吸引をおこなうと挿入されたフィルム原稿はガラス板にぴったり吸着保持固定され、引っぱっても動かなくなる。
図9Bはエアー排出を解除した場合の原理説明図であり、吸引が止まると、フィルム原稿は吸着が解除され両者の界面にエアーが入ってガラスから離れるので、ガラスと保持板の一体型、分離式を問わず、ガラスの開閉、除去なしにフィルム原稿の移動、取り出し、挿入が自在におこなえるようになり、取り込み作業はきわめて容易、迅速、確実におこなえるようになり、取り込みの操作性は飛躍的に改善される。
そして、各種サイズのフィルム原稿を取り込む場合は、図2に示されるように、図1同様、画像部を各画像サイズに打ち抜きにし、上面にフィルムの側端から吸引する吸引孔、下面にエアー排出孔をもつマスクプレートを図5、6に示されるように、マグネットシート上でネガサイズに応じて交換可能にし、エアー排出用アーム14からエアー排出させることによって常に一定位置のアンチニュートンガラス面に各種サイズのフィルムを吸着固定することを可能にしている。
また、通常のフィルムホルダーのように、35ミリフィルム24コマ、120の6x6の6コマといった多数コマの同時取り込みをおこなう方法としては、
ガラス板と画像部を打ち抜きにした板を、図7、図9のように、フィルム設置部以外にフィルムの厚さ相当のスペーサーをフィルムガイドとなるよう挟んで貼りあわせ、かつそのスペーサーにフィルム側辺からエアー排出を可能にする吸引部と通気路をもたらし、エアー排出を二枚の板を通気路を残して張り合わせたエアー排出用アームに導いてエアー排出用金具からエアー排出をおこなうことによって35ネガなら4本、120なら2本といった複数のフィルムからの多数画像を一定位置にあるガラス面に同時的に吸着可能にし、これにより、通常のスキャナ用フィルムホルダー同等に一度に多数コマの連続取り込みが可能になる。
その場合、すでに述べたように、スペーサー、フィルムガイドの厚さを使用フィルムの厚さ相当、たとえば0.12程度とすることにより、吸引時にはガラスに吸着されるが、吸引を停止すれば(ポンプ停止、エアー開放すれば)吸着は解除され、フィルム原稿はガラスを持ち上げずにネガ移動が可能になり、また吸着プレート下に<Wシート>を挿入することにより、ネガ画像が見えるようになりネガの位置決めが容易に可能になる。
しかも、上記方法ではいずれも該エアー排出用アームの接合部を開閉自在にし、とくに一画像ごとの取り込み法ではポンプスイッチの操作なしに、迅速なフィルム移動とネガ画面の微妙な位置調整で厳密なトリミングによる高画質取り込みを操作性よく可能にしている。
また、透過原稿の密着焼き付けによるコンタクトプリントの問題解決は、
透過原稿を感光材料に感光させる吸着式密着装置(いわゆる焼き枠)として、フィルムの画像部相当部分を開口部とした圧板がフィルム原版とたとえば印画紙といった感光材料の縁を圧着させる構造において、感光材料が位置するその側辺に非接着部による通気路を配するとともに、台板面にもたらした吸引孔から感光材料裏面を吸引するよう台板と貼りあわせた底板との間に通気路を配し、ポンプ吸引によりフィルムと感光材料との間および感光材料裏面に残留していたエアーすべてが排出されることによってフィルムと感光材料が台板面上で密着保持されニュートンリングを生じない確実な密着焼き付けが可能になる。
図2は、本発明の一画像取り込み用の一実施例である。本体の台板1は二枚の画像相当部を打ち抜きにした開口部5と吸引孔6をもたらした薄板を通気路を残して張り合わせてあるが、従来型にはあったスポンジマスク2が排除されている。しかし、その台板にはフィルムの側方からのエアー漏れを防止し、同時にフィルムの挿入時のガイドとなるようカッテイングシート状のフィルムガイド7がフィルム位置の両サイドにもたらされていて吸着効率と操作性が大きく改善され、かつ密封性の確保により小型ポンプで瞬時的に吸着保持を可能とし、吸引を停止すればそのままコマ移動とネガの微調整が自在に可能になることによって従来よりはるかに操作性よくフィルムをガラスに平面吸着させかつ微妙な位置調整を可能にしている。
つまり、ガラス4を載せて吸引すれば、フィルム3が該ガラスに吸着される状態となるが、本発明ではスポンジの省略で残留エアー量を少なくし、フィルムガイド7がエアー漏れを防止して密封性がよいので、ポンプを作動させ矢印のようにエアーを排出させるとスポンジなくまたガラスを押さえなくして、従来法に比べはるかに吸着効率がよく、これまで不能の小型ポンプでも迅速、確実なフィルムの平面吸着保持がはるかに操作性よく可能になった。
フラットスキャナ装置では原稿枠の挿入できる隙間が極めて狭いが、全体を非接着部を通気路とした薄板の貼りあわせる方法により、外部位置から吸引させるための通気路を残してはり合せたアーム部14を含め、たとえば台板1を約1ミリ強、アーム部も2.5ミリ以下とできるので、ほとんどの市販フラットスキャナ装置で使用可能となる。画像の歪みない鮮鋭度の高い平面吸着取り込みが史上初、市販フラットスキャナ装置で実現する。
なお、これを画像部をくり抜いたマグネットシート上でフィルム吸着用マスクプレートをネガサイズに応じて自在に交換可能にする吸着台板によって各種サイズのフィルムの吸着保持を可能にし、図5、6に示すように、マスクプレートのエアー排出面とエアー排出用アームの吸引孔面をマグネット部14bにて着脱自在とし、矢印で示すようにエアー排出用アーム14のわずかな開閉操作(エアー解放)により、ガラスを持ち上げることもまたポンプスイッチを切ることなくフィルムの吸着固定と吸着解除が可能になり、フィルムの吸着保持とフィルムの移動、画像微調整がはじめて迅速容易、確実に可能になり操作性が飛躍的に改善されている。
図3は、ガラス上にフィルムを位置させて吸着させた画像を上方からスキャナ取り込み、画像撮影がおこなえるようにする場合の実施例である。基本的には、ガラス4のアンチニュートン面にフィルム3を置き、画像部をくり抜いた圧板11で押さえて走査または撮影を可能にする。そのため光源は下方向にあり、CCD、CMOS、デジタルカメラは上方向にある。
この場合、台板となるガラス4のアンチニュートン面には図示せざる通気路を残して薄板鉄板をフィルムガイド13としてはりあわせてあり、フィルムの側方から吸引される。そして、画像部をくり抜いた圧板11は樹脂テープ12によってフィルムガイド13に貼付けられ、圧板とフィルムガイドとの隙間が塞がれることにより圧板11とガラス4に挟まれたフィルム3は凹み8から吸引が誘導されてフィルムの背中にある残留エアーが排出されるようにしてもよく、密封性が良いので吸引力が弱くてもしっかり吸着保持される。この場合も、通常必要とされる透明ガラスとのサンドイッチなしに理想的な平面性のよい画像記録が可能になり醜いニュートンリングも出ず、鮮鋭度の高いデジタル化が可能になる。フィルム複製でも同じである。
同時に、この場合も圧板11はポンプの吸引を停止させるとフィルムの圧着が解放され、ガラスに吸着されたフィルムは圧板を持ち上げずそのままガイドに添って迅速に移動可能になる。したがって長巻きフィルム、映画フィルムの場合はコマごとに吸引・撮影⇒吸引休止・コマ送りがフィルムの損傷なく能率的に可能となる。
図7は、通常のフラットスキャナのフィルムホルダー同様に多数のフィルムをコンタクト(密着焼き)状に同時的に吸着取り込みをおこなう場合の吸着式フィルムホルダーの一実施例である。この場合は、アンチニュートンガラス面31とフィルムの厚さ相当のフィルムガイドを兼ねるスペーサー33を挟んで画像部36を打ち抜きにした下板35を接合し、フィルム挿入部39からフィルム原稿を挿入し、通気路34を経由しエアー排出用アーム38からエアーを排出すれば全フィルムはアンチニュートンガラスに吸着保持される。光源が下方、センサー、カメラが上にくる場合はガラスを下側に構成される。なおフィルム原稿のない部分からはエアーがもれるので、該フィルムホルダーにはすべての列にパッキング用の黒シートが挿入され、使用時にそのエアーもれ防止用の遮光黒シートとフィルム原稿を差し替えて使用する。
その場合、該下板35は吸引しても厚さが変わらない柔軟性あるスポンジゴム等で製作し、吸引すると該下板のフィルム側端部が吸着されることによってエアーもれが防止されて密封性を高め、これにより吸着効率よく全ネガはガラス平面に良好に吸着保持できる。したがって、フィルムのカーリング、温度、湿度に関わらず常に一定位置で多数フィルムの確実な高画質取り込みがはじめて可能になる。スキャナ機器の製造時のピント調整、ユーザーのホルダー厚調整、再取り込みといった悩みと無駄が一挙に解消できフラットベッドスキャナ取り込みの最大の問題点が解決される。
また、ガラス板を下に使用する場合の下板は、スポンジゴムではなく更に柔軟な薄ゴム板等の薄膜をもたらしてもよい。また該スペーサーは片面または両面のりシートのはりつけ、シルク印刷でも可能となり、アンチニュートンガラスはガラスではなく割れずより軽量で接着性のよいアンチニュートン効果をもつアクリル製品に代えることにより、安全で破損せず、より生産性のよい製作が可能になる。
その場合、図9に示すように、ガラスとフィルム保持板42およびフィルムガイド43を接着して一体化し、さらに、通気部、通気路を有するフィルムガイドと保持板を樹脂で一体成形してガラスにはりつければ量産化が容易に可能になる。
図8は4x5、8x10、8x20、14x17、あるいはそれ以上のサイズの透過原稿を同じサイズの感光材料に吸着させ感光させるための吸着式密着装置(いわゆる焼き枠)の一実施例であり、画像部を開口部とした圧板21がフィルム原版3を感光材料29に圧着する構成において、フィルム3と感光材料29の側面および感光材料29の裏面から、非接着部によってつくられた通気路によって台板25と感光材料29およびフィルム3と感光材料29との間に残留するエアーが排出されることによって透明ガラスなしでニュートンリングをださない理想の密着焼き付けが可能になる。
発明の効果
取り込む対象が平面性の保証のないフィルムの場合は、映画フィルムがスクリーン映写でデジタル変換される場合と同様、コマごとにまた温度、湿度によって保持形態が変わってくるため、これまでのホルダー、またフィルム保持装置では全体的なボケや部分ボケがスチールでもムービーでも避けられず、鮮鋭な画像、映像が得られないというこれまでの大問題点が本発明によって明快に解決可能になる。
つまり、フィルムがガラスサンドイッチでなく平面保持されれば、ニュートンリングも平面不良による鮮鋭度の低下なくシャープな画像取り込みと拡大が可能になり、引き伸ばしでは焦点深度を深くしないで高解像度が得られ驚くほど露光時間が短縮できるという効果がスキャナ取り込みに応用されれば、焦点深度を浅くしてニュートンリングを出さない最高度の解像度がより短時間で効率的に得られることになる。
しかも、効率のよい平面保持とともにそれを操作性よく焦点位置に微調整して位置決めできることが本発明によってはじめて達成可能になる。その証拠には、従来使えなかった小型ポンプの作動で135はもとより、6x6、6x9120フィルムなどもポンプスイッチオンで瞬時にガラスに吸着固定可能となり、吸引時にはフィルムは引っ張っても動かなくなるが、吸引を止めればガラスを上げなくてもポンプを止めなくてもこれまで困難であったコマ移動と微調整が楽に可能になり、フィルムの平面保持は諦めねばならないという現状が本発明によって改革可能になる。
すなわち、冒頭で述べた問題点の▲1▼の不可欠であった台板とガラス間のパッキングとしてのスポンジマスクを排除し▲2▼吸着台板の厚さを薄くし、しかもガラスに圧をかける必要なく押さえバネを不要としたので、フラットスキャナ装置で瞬時的に吸着を可能にするという画期的改善が可能になった。これはスキャナ装置で史上初めて容易迅速、確実な高画質取り込みが可能になるということである。
▲3▼の台板の圧着による残留空気の排出の悪化、部分的な浮きによる画像のボケ問題も密封性の向上で解決すると同時に、▲4▼高価なポンプを不要とし小型ポンプで実用でき、安価なる高画質取り込みが実現する効果も大きい。
そして▲5▼操作性は、フィルムガイドの設置により密封性が高まり迅速な吸着を実現し、コマ送りとフィルム画像の微妙な位置決めのためにいちいちガラスを持ち上げる必要もなくなり、ネガセットが容易迅速、確実、能率のよい取り込みが可能になる。
また、多数フィルムを保持する吸着式ホルダー(図7)ではエアー漏れが吸着効率を悪くするがこの場合、ガラス側はそれ以上に反ることはないので現状のように上下にどのように反っているかも分からない状態での取り込みよりも焦点設定が明確となるので装置設計もより確実となり、はるかに良好な画像取り込みを可能にする。
応用可能な産業上の利用分野は広く、スキャナ取り込みだけでなく全透過原稿保持に応用でき、写真作業では引き伸ばしの厳密ネガ保持、密着でもニュートンリングも生じさせずに理想的密着焼き付けによるコンタクトプリントを可能とし、デジタルではこれまでほとんど不可能とも云えたフラットスキャナ、あわせてフィルム専用スキャナ機器での同様の問題点が解決され常に高画質にして迅速確実な取り込みが実現するという画期的スキャナ改革が可能になる。
また、DVD映画フィルムの名作の複製も普及したが、それらはデジタル版とはいえ、必ずしも鮮鋭ではない。多くは鮮鋭度が悪くどうみても原画の厳密複製とはいえないその原因はやはり原板となるフィルムの平面保持不良にある。したがって、本発明によれば、吸引でフィルムを吸着固定し、吸引解除でガラス、圧板を動かすことなくフィルムのコマ送りが可能になるので、従来法よりもはるかに容易確実、しかも迅速、安価なデジタル取り込みができ、それら映画フィルムの名作の多くは驚くほど鮮鋭な映像として蘇らせることが可能になる。いずれにせよ、これまで平面保持ができなかったスキャナ設計と製作、デジタルフィルム画像制作を大きく改革し、世界の画像文化、映像文化の進歩発展,活性化に大きく寄与することが可能になる。
従来の同一出願人による透過原稿吸着式ホルダーのマスクプレートのAは正面図、Bは側面説明図 本発明になる透過原稿吸着式ホルダーのマスクプレートの一実施例のAは正面図、Bは側面説明図 ゴム磁石を用いガラスの開閉、フィルムの着脱を自在にした実施例の側面説明図 ガラス面上に透過原稿、映画フィルム等をセットする場合の実施例の側面説明図 フラットスキャナ装置用の実施例の正面説明図 図5の側面図 多数フィルムを同時的に取り込む一実施例のAは正面図、Bは側面図 透過原稿と感光材料を吸着保持する密着装置の一実施例のAは正面図、Bは側面説明図 原理を補足する側面説明図
1 2枚の薄板を通気路を残して接着した台板(マスクプレート)
2 スポンジマスク
3 透過原稿(フィルム)
4 アンチニュートンガラス
5 開口部
6 吸引孔
7 台板側またはガラス側にもたらしたカッテイングシート状のフィルムガイド
8 吸引誘導部の凹み
9 ガラスの両端にもたらしたゴム磁石
10 樹脂テープ
11 画像相当部分をくり抜いた圧板
12 樹脂テープまたはゴム磁石
13 通気路を残してガラスに貼付けたフィルムガイド
14 アーム部
14b アーム部とマスクプレートの開閉可能にするテープまたは蝶番
15 吸引座金
16 吸引孔に通じる通気路
17 フラットスキャナ装置のベッド
18 透過原稿装置
19 その光源部
20 スキャナのCCD、CMOSセンサー
21 画像相当部分をくり抜いた圧板
22 パッキング材
23 パッキング材
24 フィルム、感光サイズ相当にくり抜き、通気路を残し台板25と貼りあわせた額縁状の枠
25 感光材料の裏面を吸引し吸着させる多数の吸引孔をもつ台板
26 吸引孔
27 台板25と通気路を残して張り合わせた底板
28 フィルムと感光材料の側辺および裏面を吸引する吸引孔26に通じる通気路
29 乳剤面を上にした印画紙などの感光材料
30 接着部
31 ガラス
32 ガラス部を抜いたフレーム
33 フィルムの厚さ相当のスペーサー
33b 吸引部
34 通気路
35 柔軟なスポンジゴム等による下板
36 フィルム画像打ち抜き部
37 フィルム原稿
38 エアー排出用アーム部
39 フィルム挿入部
40 フィルム挿入部
41 フィルム側辺の吸引部
42 フィルム保持板
43 フィルムガイド

Claims (5)

  1. アンチニュートンガラスと画像相当部をくり抜いたフィルム保持板を開閉式もしくは一体型として透過原稿保持をおこなう方法において、ガラスが圧着または固定されていてもフィルム原稿が自由に通過可能な厚さをもつフィルム挿入部(1)の側辺部にエアー吸引部(2)と通気路(3)及びエアー排出部(4)をもうけ、フィルム原稿を挿入しエアー排出をおこなうとフィルム面とガラス面間の残留空気が強制排出されることによってフィルム原稿がガラス平面に吸着固定可能になり、エアー吸引を解除することによってフィルム吸着を解除し、従来のようにガラスを持ち上げる必要なく自在なフィルム原稿の移動、除去、挿入が可能になることを特徴上した透過原稿等の吸着保持法。
  2. ガラス板と画像部を打ち抜きにした二枚の薄板を通気路を残してはりあわせた吸着台板(マスクプレート)の間にフィルム原稿を挟さんでガラス面に吸着保持させる方法において、
    1)該マスクプレート(もしくはガラス面)のフィルム原稿載置部分以外にフィルムの厚さ相当のスペーサーをフィルムガイドとして配してフィルム原稿をガラスに吸着可能とし、
    2)マスクプレートのエアー排出孔に薄板二枚を通気路を残してはりあわせたエアー排出用アーム部をもたらしてフラットスキャナ装置に挿入使用を可能とし、
    3)かつエアー吸引を解除すると即座にフィルム吸着が解除され、ガラス面をはがすことなく、またポンプを停止をすることなくフィルム原稿のコマ移動および厳密な画像位置調整がアーム部における通気路(真空性)の解放によって容易におこなえ、
    4)ガラス板の透過原稿側辺位置に吸引誘導部として切削溝をもたらすことによって吸着機能を向上させ、操作性よく容易確実、能率的にフィルムのガラス面への吸着固定とフィルム移動、画像位置の微調整を可能にしたことを特徴とする透過原稿等の吸着保持法。
  3. 請求項2において、マグネットゴムシートを配した画像部を打ち抜いた薄板上にネガサイズに応じた該マスクプレートを自在に磁着交換可能とし、該マスクプレートのエアー排出孔位置にエアー排出用アームのエアー吸引孔をマグネットゴムシートで着脱自在とし、その開閉操作によりガラスを持ち上げることなく、またポンプスイッチを切ることなしにフィルムの吸着保持とフィルムの移動、画像微調整を迅速自在に可能にしたことを特徴とする透過原稿等の吸着保持法。
  4. 請求項1において、ガラス板および吸引しても全体厚が変わらない柔軟性あるスポンジゴム等により製作された下板を分離式ではなく一体化し、スペーサーのない部分がフィルム挿入部および通気路を形成するようスペーサーを挟んではりあわせ、フィルム挿入部にフィルム原稿を挿入してエアー排出用アームから吸引させると、吸引により下板もしくは薄膜のフィルム側端部分がフィルム側端部を密封するよう吸着されてエアーもれが防止されることによって、複数の画面、多数のフィルムを同時的に同一ガラス面に吸着効率よく吸着保持可能にしたことを特徴とする透過原稿等の吸着保持法。
  5. 透過原稿を感光材料に感光させる吸着式密着装置(いわゆる焼き枠)として、フィルムの画像部相当部分を開口部とした圧板がフィルム原版とたとえば印画紙といった感光材料の縁を圧着させる構造において、感光材料が位置するその側辺に非接着部による通気路を配するとともに、台板面にもたらした吸引孔から感光材料裏面を吸引するよう台板と貼りあわせた底板との間に通気路を配し、ポンプ吸引によりフィルムと感光材料との間および感光材料裏面に残留していたエアーすべてが排出されることによってフィルムと感光材料が台板面上で密着保持されニュートンリングを生じない確実な密着焼き付けが可能になることを特徴とした透過原稿等の吸着保持法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106331414A (zh) * 2014-07-25 2017-01-11 江苏贝腾特知识产权运营有限公司 可作为拍照式扫描架的拍照架

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CN106331414A (zh) * 2014-07-25 2017-01-11 江苏贝腾特知识产权运营有限公司 可作为拍照式扫描架的拍照架

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