JP2013139549A - 感光性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 速硬化性で、硬化物の破断強度と破断伸びの両立及び熱分解性に優れる、セラミックグリーンシートやセラミックグリーンシートを用いて製造されるセラミック電子部品製造用途として有用な感光性組成物を提供すること。
【解決手段】 メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び必要により活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型感光性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線照射で硬化し、セラミックグリーンシート、セラミック電子部品製造用途として有用な活性エネルギー線硬化型感光性組成物に関する。
積層セラミックコンデンサは、携帯電話、パソコン等の種々の電子機器に組み込まれ、その需要は年々増加してきている。積層セラミックコンデンサは、誘電体(セラミック)グリーンシート層と内部電極層とを交互に積層し、焼成することで作製されている。この積層セラミックコンデンサにおいては、携帯電話、パソコン等の電子機器の小型化・軽量化の進展に伴い、微小化が強く求められてきており、このため、誘電体グリーンシート層の薄層化と多層化が求められている。
これに対して、アクリレート化したポリビニルブチラール樹脂、架橋剤として2種以上のアクリレートモノマー及び2種以上の光重合開始剤を含む誘電体グリーンシート用組成物が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の組成物は、破断強度と破断伸びの両立、熱分解性に課題がある。更に、チタン酸バリウム等の金属酸化物粉末を高濃度に含む必要がある為、硬化性が悪いという問題もある。
特開2007−277050号公報
本発明の目的は、速硬化性で、硬化物の破断強度と破断伸びの両立及び熱分解性に優れる、セラミックグリーンシートや、セラミックグリーンシートを用いて製造されるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ等)製造用途として有用な感光性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。即ち本発明は、メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び必要により活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型感光性組成物;上記の組成物が活性エネルギー線により硬化されてなるセラミックグリーンシート;並びに、上記のセラミックグリーンシートを用いて製造されてなるセラミック電子部品;である。
本発明の活性エネルギー線硬化型感光性組成物は、以下の効果を奏する。
(1)本発明の組成物は、速硬化性である。
(2)本発明の組成物が硬化されてなる硬化物は、破断強度と破断伸びの両立が可能である。
(3)本発明の組成物が硬化されてなる硬化物は、良好な熱分解性を発現する。
本発明の活性エネルギー線硬化型感光性組成物は、メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び必要により活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)を含有する。重合性化合物として、アクリレート化合物ではなく、メタクリレート化合物を用いる事で破断強度と破断伸びの両立が可能であり、熱分解性にも優れる。また、塩基発生剤(D)を追加する事で、チタン酸バリウム等の金属酸化物粉末を高濃度に含んだ系での硬化性がより向上する。
本発明の感光性組成物に用いるメタクリレート(A)としては、硬化性の観点から炭素数が5〜70である化合物が好ましく、炭素数が10〜60である化合物が更に好ましい。
(A)の具体例としては、例えば以下の単官能〜6官能のメタクリレートが挙げられる。(A)はそれぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、上記「単官能〜6官能のメタクリレート」とは、メタクリロイル基の数が1〜6個のメタクリレートを意味し、以下同様の記載法を用いる。
単官能メタクリレートとしては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレート、i−アミルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、i−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、i−ノニルメタクリレート、n−デシルメタクリレート、i−デシルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、i−ミリスチルメタクリレート、セチルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、i−ステアリルメタクリレート、i−エイコシルメタクリレート、i−テトラエイコシルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、4−n−ブチルシクロへキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、2−クロロエチルメタクリレート、4−ブロモブチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、メトキシプロピレンメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリレート、アルコキシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルメタクリレート、4−ブチルフェニルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニルメタクリレート、4−クロロフェニルメタクリレート、フェノキシメチルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノビニルエーテルモノメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリメチルシリルプロピルメタクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルメタクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルメタクリレート、ポリエチレンオキサイドメタクリレート、オリゴエチレンオキサイドメタクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルメタクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルメタクリレート、ジプロピレングリコールメタクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルメタクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルメタクリレート、ポリ(テトラエチレンオキサイド)モノアルキルエーテルメタクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、パーフロロオクチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性フェノールメタクリレート、EO変性クレゾールメタクリレート、EO変性ノニルフェノールメタクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性ノニルフェノールメタクリレート、EO変性−2−エチルヘキシルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレート及びノルボルナン−2−メタノールメタクリレート、トリシクロデカンメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールモノメタクリレート、トリシクロデセンメタクリレート、トリシクロデセンオキシエチルメタクリレート及びデカヒドロナフチルメタクリレートが挙げられる。
2官能メタクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジメタクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジメタクリレート、ポリプロピレンジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、オリゴエチレングリコールジメタクリレート、ポリ(テトラエチレングリコール)ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、オリゴプロピレングリコールジメタクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジメタクリレート及びプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートが挙げられる。
3官能メタクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスルトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリメタクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート及びエトキシ化グリセリントリメタクリレートが挙げられる。
4官能メタクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート及びエトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレートが挙げられる。
5官能メタクリレートとしては、例えば、ソルビトールペンタメタクリレート及びジペンタエリスリトールペンタメタクリレートが挙げられる。
6官能メタクリレートとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールヘキサメタクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサメタクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートが挙げられる。
これらの内、破断強度と破断伸びの両立及び熱分解性の観点から好ましいのは、3官能以上かつ炭素数が15〜60のメタクリレートであり、更に好ましくはトリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートである。
本発明の感光性組成物中のメタクリレート(A)の含有量は、塗工適性、速硬化性及び基材密着性の観点から、感光性組成物中のメタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)の合計含有量〔以下、「(A)〜(D)の含有量」と記載する。〕を基準として、好ましくは1〜90重量%、更に好ましくは8〜85重量%である。
本発明の感光性組成物に用いるポリビニルブチラール樹脂(B)としては、例えば、エスレックBシリーズ(積水化学製;数平均分子量は15,000〜130,000)が挙げられる。
これらの中で好ましいものは、低重合度タイプ(エスレックBL−1、BL−1H、BH−2、BX−2H、BL−5、BL−10及びBL−S)、中重合度タイプ(エスレックBM−1、BM−2、BM−5及びBM−S)及び高重合度タイプ(エスレックBH−3、BH−6、BH−S、BX−1及びBX−5)であり、より好ましくは、高重合度タイプであり、特に好ましくは、エスレックBH−3(数平均分子量:約110,000)である。
また、ポリビニルブチラール樹脂(B)は、上記のポリビニルブチラール樹脂をメタクリレート化したメタクリロイルオキシ基を有する変性物を用いてもよく、感光性組成物を用いて得られる硬化物の破断強度の点から好ましい。
これらのメタクリロイルオキシ基を有する変性物の中で好ましいものは、低重合度タイプ(エスレックBL−1、BL−1H、BH−2、BX−2H、BL−5、BL−10及びBL−S)のメタクリル変性物、中重合度タイプ(エスレックBM−1、BM−2、BM−5及びBM−S)のメタクリル変性物及び高重合度タイプ(エスレックBH−3、BH−6、BH−S、BX−1及びBX−5)のメタクリル変性物であり、より好ましくは、中重合度タイプのメタクリル変性物及び高重合度タイプのメタクリル変性物である。
(B)はそれぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリビニルブチラール樹脂をメタクリレート化する方法としては、ポリビニルブチラール樹脂に水酸基との反応性を有し、メタクリロイルオキシ基を有する化合物(以下、変性用モノマー)を反応させることにより得られる。
変性用モノマーとしては、メタクリル酸;メタクリル酸メチル;メタクリル酸クロリド;イソシアネートメチルメタクリレート、イソシアネートエチルメタクリレート等のメタクリロイルオキシ基とイソシアネート基を有する化合物:グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等のメタクリロイルオキシ基とオキシラン基を有する化合物;などが挙げられる。
これらの中でも、水酸基と反応性を有する官能基として、イソシアネート基又はオキシラン基を有する化合物が、ポリビニルブチラール樹脂との反応性の観点から好ましい。
メタクリロイルオキシ基を有するポリビニルブチラール樹脂(B)におけるメタクリル変性の程度としては、(B)のメタクリロイルオキシ基濃度が0〜1.9mmol/gであることが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.6mmol/gである。
本発明の感光性組成物中のポリビニルブチラール樹脂(B)の含有量は、破断強度と破断伸びの両立及び熱分解性の観点から、(A)〜(D)の含有量を基準として、好ましくは0.5〜90重量%、更に好ましくは1〜85重量%である。
(B)の数平均分子量としては10,000〜150,000である事が好ましく、更に好ましくは13,000〜140,000である。
本発明における数平均分子量とは、下記条件にて測定されるものである。
装置 : ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
溶媒 : テトラヒドロフラン
基準物質 : ポリスチレン
サンプル濃度 : 3mg/ml
カラム固定相 : PLgel MIXED−B
カラム温度 : 40℃
本発明の感光性組成物に用いる重合開始剤(C)としては、例えばアシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(C1)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C2)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(C3)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C4)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(C5)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(C6)、チタノセン誘導体系重合開始剤(C7)、有機過酸化物系重合開始剤(C8)、アゾ化合物系重合開始剤(C9)及びその他の重合開始剤(C10)が挙げられる。(C)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(C1)としては、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド[BASF製(ルシリン TPO)]及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド[BASF製(イルガキュア 819)]が挙げられる。
α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C2)としては、例えば2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン[BASF製(イルガキュア 907)]、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン[BASF製(イルガキュア 369)]及び1,2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン[BASF製(イルガキュア 379)]が挙げられる。
ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(C3)としては、例えば2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[BASF製(イルガキュア 651)]が挙げられる。
α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C4)としては、例えば1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン[BASF製(イルガキュア 184)]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[BASF製(DAROCUR 1173)]、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン[BASF製(イルガキュア 2959)]及び2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン[BASF製(イルガキュア 127)]が挙げられる。
ベンゾイン誘導体系重合開始剤(C5)としては、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテルが挙げられる。
オキシムエステル誘導体系重合開始剤(C6)としては、例えば1,2−オクタンジオン−1−(4−[フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)][BASF製(イルガキュア OXE 01)]及びエタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)[BASF製(イルガキュア OXE 02)]が挙げられる。
チタノセン誘導体系重合開始剤(C7)としては、例えばビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム[BASF製(イルガキュア 784)]が挙げられる。
有機過酸化物系重合開始剤(C8)としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びt−ブチルトリメチルシリルパーオキサイドが挙げられる。
アゾ化合物系重合開始剤(C9)としては、例えば1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)及び2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)が挙げられる。
その他の重合開始剤(C10)としては、例えば2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンが挙げられる。
これらの内、光硬化性の観点から好ましいのは、アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(C1)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C2)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(C3)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C4)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(C5)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(C6)及びチタノセン誘導体系重合開始剤(C7)であり、更に好ましいのはアシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(C1)である。
本発明の感光性組成物中の重合開始剤(C)の含有量は、光硬化性の観点から、(A)〜(D)の含有量を基準として、好ましくは0.05〜30重量%、更に好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明の感光性組成物は必要により、活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)を含有する事ができる。(D)は、特に限定されないが、例えばオキシム誘導体(D1)、4級アンモニウム塩誘導体(D2)及び4級アミジン塩誘導体(D3)等が挙げられる。これらの中では(D2)及び(D3)が好ましい。
オキシム誘導体(D1)としては、例えばO−アシロキシム等が挙げられる。
4級アンモニウム塩誘導体(D2)及び4級アミジン塩誘導体(D3)としては、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013139549
式中、R1〜R28は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアシル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、下記一般式(4)で表される基及び下記一般式(5)で表される基からなる群から選ばれる原子又は置換基であって、R1〜R10のいずれか1つは下記一般式(4)又は下記一般式(5)で表される置換基であり、R11〜R18のいずれか1つは下記一般式(4)又は下記一般式(5)で表される置換基であり、R19〜R28のいずれか1つは下記一般式(4)又は下記一般式(5)で表される置換基である。]
Figure 2013139549
式中、R29〜R32は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であり、R33〜R35は、それぞれ独立に水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、(X1-及び(X2-は、それぞれ陰イオンを表し、aは2〜4の整数であり、*はそれが付された結合により各置換基が、上記一般式(1)〜(3)における炭素原子に結合していることを表す。
これら一般式(1)〜(3)で表される化合物の中で好ましくは、下記一般式(6)で表される化合物である。
Figure 2013139549
式中、(X3-は、陰イオンを表す。
上記ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられ、フッ素及び塩素が好ましい。
炭素数1〜20のアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基及びシクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、sec−又はtert−ブチル基、n−、iso−又はneo−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−又はiso−プロポキシ基、n−、sec−又はtert−ブトキシ基、n−、iso−、又はneo−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基及びオクチルオキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−又はiso−プロピルチオ基、n−、sec−又はtert−ブチルチオ基、n−、iso−又はneo−ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基及びオクチルチオ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキルシリル基としては、例えばトリメチルシリル基及びトリイソプロピルシリル基等のトリアルキルシリル基等が挙げられる。ここでアルキルは直鎖構造でも分岐構造でも構わない。
一般式(1)で表される化合物はアントラセン骨格、一般式(2)で表される化合物はチオキサントン骨格、一般式(3)で表される化合物はベンゾフェノン骨格を有する化合物であり、それぞれi線(365nm)付近に最大吸収波長を有する化合物の一例である。R1〜R28は吸収波長の調整、感度の調整、熱安定性、反応性、分解性等を考慮して変性させるものであり、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルシリル基、炭素数1〜20のアシル基、アミノ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基、ナフチル基からなる群から選ばれる原子又は置換基で目的に応じて変性される。但し、R1〜R10、R11〜R18及びR19〜R28それぞれのいずれか1つは一般式(4)又は一般式(5)で表される置換基である。
一般式(4)で表される置換基は、カチオン化したアミジン骨格を有する置換基であり、aは2〜4の整数である。この置換基としては、aが4である1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンがカチオン化した構造を有する置換基及びaが2である1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネンがカチオン化した構造を有する置換基が好ましい。R29とR30は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましいのは水素原子及び炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましいのは水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(5)は4級アンモニウム構造を有しており、R31とR32は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましくは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。また、R33〜R35は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基を表し、直鎖でも分岐でも環状でもよい。R33〜R35は好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基である。
一般式(4)で表される化合物は、活性エネルギー光線の照射により、R29とR30が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂してアミジン骨格を有する塩基性化合物を生成し、一般式(5)で表される化合物は活性エネルギー光線の照射により、R31とR32が結合した炭素と窒素の間の結合が解裂して3級アミンが生成する。
一般式(4)〜(6)において(X1-〜(X3-で表される陰イオンとしては、ハロゲン化物アニオン、水酸化物アニオン、チオシアナートアニオン、炭素数1〜4のジアルキルジチオカルバメートアニオン、炭酸アニオン、炭酸水素アニオン、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族カルボキシアニオン(安息香酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、パーフルオロアルキル酢酸アニオン、及びフェニルグリオキシル酸アニオン等)、ハロゲンで置換されていてもよい脂肪族又は芳香族スルホキシアニオン(トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等)、6フッ化アンチモネートアニオン(SbF6 -)、リンアニオン[6フッ化リンアニオン(PF6 -)及び3フッ化トリス(パーフルオロエチル)リンアニオン(PF3(C253 -)等]及びボレートアニオン(テトラフェニルボレート及びブチルトリフェニルボレートアニオン等)等が挙げられ、これらの内、光分解性の観点から、脂肪族又は芳香族カルボキシイオン及びボレートアニオンが好ましい。
本発明の感光性組成物中の塩基発生剤(D)の含有量は、酸素阻害の抑制効果の観点から、(A)〜(D)の含有量を基準として、好ましくは0〜30重量%、更に好ましくは0.05〜25重量%、特に好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明の感光性組成物は、必要により金属酸化物粉末(E)及び/又は金属粉末(F)を含有することができる。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属酸化物粉末(E)としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、酸化ニオブ及びチタン酸ジルコン酸鉛が挙げられる。
金属粉末(F)としては、例えば、パラジウム、ニッケル、銅、銀及び金が挙げられる。
金属酸化物粉末(E)及び金属粉末(F)の粒子径は、セラミックグリーンシート及びセラミック電子部品塗膜の電気特性の観点から、平均粒子径として0.01μm〜2.0μmが好ましく、0.01μm〜1.0μmが更に好ましい。
金属酸化物粉末(E)及び金属粉末(F)の合計含有量は特に限定されないが、セラミックグリーンシート及びセラミック電子部品塗膜の電気特性の観点から、感光性組成物中に(A)〜(D)の含有量1重量部に対して、(E)及び(F)の合計が、好ましくは0〜100重量部、更に好ましくは1〜50重量部である。
本発明の感光性組成物は、顔料、金属酸化物粉末(E)及び/又は金属粉末(F)を用いる場合、その分散性及び感光性組成物の保存安定性を向上させるために顔料分散剤を添加することが好ましい。
顔料分散剤としては、例えば、ビックケミー社製顔料分散剤(Anti−Terra−U、Disperbyk−101,103、106、110、161、162、164、166、167、168,170、174、182、184又は2020等)、味の素ファインテクノ社製顔料分散剤(アジスパーPB711、PB821、PB814、PN411及びPA111等)、ルーブリゾール社製顔料分散剤(ソルスパーズ5000、12000、32000、33000及び39000等)が挙げられる。これらの顔料分散剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。顔料分散剤の含有量は特に限定されるものではないが、感光性組成物中に(A)〜(D)の含有量を基準として、0〜20重量%の範囲で用いることが好ましく、更に好ましくは0.2〜10重量%である。
本発明の感光性組成物は、必要により(A)以外の重合性化合物(G)(好ましくはラジカル重合性化合物)を含有することができ、例えば、炭素数3〜35の(メタ)アクリルアミド化合物(G1)、炭素数4〜35のアクリレート化合物(G2)、炭素数6〜35の芳香族ビニル化合物(G3)、炭素数3〜20のビニルエーテル化合物(G4)及びその他の重合性化合物(G5)が挙げられる。(G)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
尚、上記及び以下において、「アクリル」、「メタクリル」の双方又はいずれかを指す場合「(メタ)アクリル」と、それぞれ記載することがある。
炭素数3〜35の(メタ)アクリルアミド化合物(G1)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリロイルモルホリンが挙げられる。
炭素数4〜35のアクリレート化合物(G2)としては、例えば以下の単官能〜6官能のアクリレートが挙げられる。
尚、上記「単官能〜6官能のアクリレート」とは、アクリロイル基の数が1〜6個のアクリレートを意味し、以下同様の記載法を用いる。
単官能アクリレートとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、i−アミルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、i−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、i−デシルアクリレート、トリデシルアクリレート、i−ミリスチルアクリレート、セチルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、i−ステアリルアクリレート、i−エイコシルアクリレート、i−テトラエイコシルアクリレート、ベヘニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、4−n−ブチルシクロへキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、4−ブロモブチルアクリレート、シアノエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシプロピレンアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、アルコキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルアクリレート、4−ブチルフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニルアクリレート、4−クロロフェニルアクリレート、フェノキシメチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールモノビニルエーテルモノアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、トリメトキシシリルプロピルアクリレート、トリメトキシシリルプロピルアクリレート、トリメチルシリルプロピルアクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルアクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルアクリレート、ポリエチレンオキサイドアクリレート、オリゴエチレンオキサイドアクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアクリレート、ブトキシジエチレングリコールアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、パーフロロオクチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、EO変性フェノールアクリレート、EO変性クレゾールアクリレート、EO変性ノニルフェノールアクリレート、PO変性ノニルフェノールアクリレート、EO変性−2−エチルヘキシルアクリレート、ノルボルニルアクリレート、ノルボルナン−2−メタノールアクリレート、トリシクロデカンアクリレート、トリシクロデカンジメタノールモノアクリレート、トリシクロデセンアクリレート、トリシクロデセンオキシエチルアクリレート及びデカヒドロナフチルアクリレートが挙げられる。
2官能アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジアクリレート、1,6−ヘキサンジアクリレート、ポリプロピレンジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、ネオペンチルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、オリゴプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジアクリレート及びプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレートが挙げられる。
3官能アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスルトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート及びエトキシ化グリセリントリアクリレートが挙げられる。
4官能アクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラアクリレート及びエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。
5官能アクリレートとしては、例えば、ソルビトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートが挙げられる。
6官能アクリレートとしては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサアクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが挙げられる。
炭素数6〜35の芳香族ビニル化合物(G3)としては、例えば、ビニルチオフェン、ビニルフラン、ビニルピリジン、スチレン、トリメチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、3−ブチルスチレン、4−ブチルスチレン、3−ヘキシルスチレン、4−ヘキシルスチレン、3−オクチルスチレン、4−オクチルスチレン、3−(2−エチルヘキシル)スチレン、4−(2−エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4−t−ブトキシカルボニルスチレン、4−メトキシスチレン及び4−t−ブトキシスチレンが挙げられる。
炭素数3〜35のビニルエーテル化合物(G4)としては、例えば以下の単官能又は多官能ビニルエーテルが挙げられる。
単官能ビニルエーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、トリシクロデセンビニルエーテル、2−トリシクロデセンオキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル及びフェノキシポリエチレングリコールビニルエーテルが挙げられる。
多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、EO付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、PO付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、EO付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、PO付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、EO付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、PO付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、EO付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル及びPO付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルが挙げられる。
その他の重合性化合物(G5)としては、例えば、アクリロニトリル、ビニルエステル化合物(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等)、アリルエステル化合物(酢酸アリル等)、ハロゲン含有単量体(塩化ビニリデン及び塩化ビニル等)及びオレフィン化合物(エチレン及びプロピレン等)が挙げられる。
これらの内、硬化速度の観点から好ましいのは、炭素数3〜35の(メタ)アクリルアミド化合物(G1)、炭素数4〜35のアクリレート化合物(G2)、炭素数6〜35の芳香族ビニル化合物(G3)及び炭素数3〜35のビニルエーテル化合物(G4)であり、更に好ましいのは、炭素数3〜35の(メタ)アクリルアミド化合物(G1)及び炭素数4〜35のアクリレート化合物(G2)である。
重合性化合物(G)の含有量は特に限定されないが、感光性組成物中に(A)〜(D)の含有量を基準として、0〜60重量%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0〜10重量%である。
本発明の感光性組成物は、更に、必要により溶剤、増感剤、密着性付与剤(シランカップリング剤等)、分散剤、可塑剤、レベリング剤及び重合禁止剤等を含有することができる。
溶剤としては、グリコールエーテル(エチレングリコールモノアルキルエーテル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等)、エステル(エチルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート及びプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン及びメシチレン等)、アルコール(メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ゲラニオール、リナロール及びシトロネロール等)及びエーテル(テトラヒドロフラン及び1,8−シネオール等)等が挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
溶剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量1重量部に対して、0〜10重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜8重量部、特に好ましくは0.1〜5重量部である。
増感剤としては、ケトクマリン、フルオレン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、アントラキノン、ナフチアゾリン、ビアセチル、ベンジル及びこれらの誘導体、ペリレン並びに置換アントラセン等の内(D)以外のものが挙げられる。これらの増感剤は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。増感剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量を基準として、0〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは3〜10重量%である。
密着性付与剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム及びアセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。これらの密着性付与剤は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。密着性付与剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量を基準として0〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは5〜10重量%である。
可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、トリメリット酸トリオクチル、リン酸トリクレシル及びアセチルクエン酸トリブチル等が挙げられる。これらの可塑剤は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。可塑剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量を基準として0〜50重量%が好ましく、更に好ましくは1〜45重量%、特に好ましくは5〜40重量%である。
レベリング剤としては、フッ素系のレベリング剤(パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等)、シリコーン系のレベリング剤(アミノポリエーテル変性シリコーン、メトキシ変性シリコーン及びポリエーテル変性シリコーン等)が挙げられる。レベリング剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量を基準として、添加効果及び透明性の観点から好ましくは2重量%以下、更に好ましくは0.05〜1重量%、特に好ましくは0.1〜0.5重量%である。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン類等が挙げられる。重合禁止剤の含有量は、(A)〜(D)の含有量を基準として0〜1重量%が好ましく、更に好ましくは0〜0.1重量%である。
本発明の感光性組成物は、更に、使用目的に合わせて、無機微粒子、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤、スリップ剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び紫外線吸収剤等を含有することができる。
本発明の感光性組成物は、メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)及び重合開始剤(C)、並びに必要により活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)、金属酸化物粉末(E)、金属粉末(F)、他の重合性化合物(G)及び溶剤その他の成分等とをディスパーサー等で混合攪拌することで得られる。混合攪拌温度は、好ましくは10℃〜40℃、更に好ましくは20℃〜30℃である。
本発明の感光性組成物の基材への塗布方法としては、スピンコート、ロールコート及びスプレーコート等の公知のコーティング法並びに平版印刷、カルトン印刷、金属印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷及びグラビア印刷といった公知の印刷法を適用できる。また、微細液滴を連続して吐出するインクジェット方式の塗布も適用できる。
塗工膜厚は、硬化乾燥後の膜厚として、好ましくは0.01〜300μmである。乾燥性、硬化性の観点から更に好ましい上限は250μmであり、セラミックグリーンシート及びセラミック電子部品塗膜の電気特性の観点から、更に好ましい下限は0.1μmである。
本発明の感光性組成物を溶剤で希釈して使用する場合は、塗工後に乾燥するのが好ましい。乾燥方法としては、例えば熱風乾燥(ドライヤー等)が挙げられる。乾燥温度は、好ましくは10〜200℃、塗膜の平滑性及び外観の観点から更に好ましい上限は150℃、乾燥速度の観点から更に好ましい下限は30℃である。
本発明の感光性組成物を活性光線照射で硬化させる際のエネルギー源としては、一般的に使用されている高圧水銀灯の他、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ及びハイパワーメタルハライドランプ等(UV・EB硬化技術の最新動向、ラドテック研究会編、シーエムシー出版、138頁、2006)が使用できる。また、LED光源を使用した照射装置も好適に使用できる。活性光線の照射時及び/又は照射後に光塩基発生剤から発生した塩基を拡散させる目的で、加熱を行ってもよい。加熱温度は、好ましくは30℃〜200℃であり、更に好ましくは35℃〜150℃、特に好ましくは40℃〜120℃である。
本発明の感光性組成物を電子線照射で硬化させる際のエネルギー源としては、一般的に使用されている電子線照射装置を使用することができる。
電子線の照射量(Mrad)は、好ましくは0.5〜20、感光性組成物の硬化性及び硬化物の可撓性、硬化膜及び基材の損傷を避けるとの観点から更に好ましくは1〜15である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
[塩基発生剤(D)の製造]
製造例1
[塩基発生剤(D2−1){下記化学式(7)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
9−クロロメチルアントラセン(アルドリッチ社製)2.0部をクロロホルムに溶解させ、そこへ、トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部を少量ずつ加え(添加後若干の発熱が見られた。)、このまま室温(約25℃)で1時間攪拌して反応液を得た。ナトリウムテトラフェニルボレート塩4.0部及び水40部からなる水溶液に、反応液を少しずつ滴下し、更に1時間室温(約25℃)で攪拌した後、水層を分液操作により除き、有機層を水で3回洗浄した。有機溶剤を減圧留去することで、白色固体7.1部を得た。この白色固体をアセトニトリルで再結晶させて、塩基発生剤(D2−1)(白色固体)6.2部を得た。
製造例2
[塩基発生剤(D2−2){化学式(8)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)メチルチオキサントン[中間体(D2−2−1)]の合成:
ジチオサリチル酸[和光純薬工業(株)製]10部を硫酸139部に溶解させ、1時間室温(約25℃)で攪拌した後、氷浴にて冷却して冷却溶液を得た。ついで、この冷却溶液の液温を20℃以下に保ちながら、トルエン25部を少しずつ滴下した後、室温(約25℃)にもどし、更に2時間攪拌して反応液を得た。水815部に反応液を少しずつ加えた後、析出した黄色固体を濾別した。この黄色固体をジクロロメタン260部に溶解させ、水150部を加え、更に24%KOH水溶液6.7部を加えて水層をアルカリ性とし、1時間攪拌した後、分液操作にて水層を除去し、有機層を130部の水で3回洗浄した。ついで有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、有機溶剤を減圧留去して、中間体(D2−2−1)(黄色固体)8.7部を得た。尚、中間体(D2−2−1)は、2−メチルチオキサントンと3−メチルチオキサントンの混合物である。
(2)2−ブロモメチルチオキサントン[中間体(D2−2−2)]の合成:
中間体(D2−2−1)2.1部をシクロヘキサン120部に溶解させ、これにN−ブロモスクシンイミド[和光純薬工業(株)製]8.3部及び過酸化ベンゾイル[和光純薬工業(株)製]0.1部を加え、還流下で4時間反応させた後(3−メチルチオキサントンは反応しない)、溶剤(シクロヘキサン)を留去し、そこへクロロホルム50部を加えて残渣を再溶解させてクロロホルム溶液を得た。クロロホルム溶液を30部の水で3回洗浄し、分液操作により水層を除去した後、有機溶剤を減圧留去して、褐色固体1.7部を得た。これを酢酸エチルで再結晶させて(3−メチルチオキサントンはここで除かれる)、中間体(D2−2−2)(黄色固体)1.5部を得た。
(3)N−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)メチル−N,N,N−トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムブロマイド[中間体(D2−2−3)]の合成:
中間体(D2−2−2)(2−ブロモメチルチオキサントン)1.0部をジクロロメタン85gに溶解し、これにトリエタノールアミン[和光純薬工業(株)製]0.5部を滴下した後(滴下後発熱した)、室温(約25℃)下、1時間攪拌し、有機溶剤を減圧留去して、白色固体2.2部を得た。この白色固体をテトラヒドロフラン/ジクロロメタン混合溶液で再結晶させて、中間体(D2−2−3)(褐色固体)1.0部を得た。
(4)塩基発生剤(D2−2)の合成:
ナトリウムテトラフェニルボレート塩[ナカライテスク(株)製]0.8部を水17部で溶解させた水溶液に、あらかじめクロロホルム50部に中間体(D2−2−3)1.0部を溶解させた溶液を少しずつ滴下した後、1時間室温(約25℃)で攪拌し、水層を分液操作により除き、有機層を30部の水で3回洗浄した。有機溶剤を減圧留去して、黄色固体を得た。この黄色固体をアセトニトリル/エーテル混合溶液で再結晶させて、塩基発生剤(D2−2)(微黄色粉末)1.3部を得た。
製造例3
[塩基発生剤(D2−3){化学式(9)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)N−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)メチル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムブロマイド[中間体(D2−3−3)]の合成:
「トリエタノールアミン[和光純薬工業(株)製]0.5部」を「ジメチルエタノールアミン[和光純薬工業(株)製]0.3部」に変更した以外、製造例2の(1)〜(3)と同様にして中間体(D2−3−3)(褐色固体)0.8部を得た。
(2)塩基発生剤(D2−3)の合成:
「中間体(D2−2−3)1.0部」を「中間体(D2−3−3)0.8部」に変更した以外、製造例2の(4)と同様にして塩基発生剤(D2−3)(白色粉末)1.0部を得た。
製造例4
[塩基発生剤(D2−4){化学式(10)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
「トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部」を「1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン1.0部」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、塩基発生剤(D2−4)(白色固体)4.4部を得た。
製造例5
[塩基発生剤(D3−1){化学式(11)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
「トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部」を「1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]1.3部」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、塩基発生剤(D3−1)(白色固体)4.7部を得た。
製造例6
[塩基発生剤(D3−2){化学式(12)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
「トリオクチルアミン[和光純薬工業(株)製]3.1部」を「1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン[サンアプロ(株)製「DBN」]1.1部」に変更したこと以外、製造例1と同様にして、塩基発生剤(D3−2)(白色固体)4.6部を得た。
製造例7
[塩基発生剤(D3−3){化学式(13)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)8−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロマイド[中間体(D3−3−3)]の合成:
「トリエタノールアミン[和光純薬工業(株)製]」を「1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]」に変更した以外、製造例2の(1)〜(3)と同様にして中間体(D3−3−3)(白色固体)2.2部を得た。
(2)塩基発生剤(D3−3)の合成:
「中間体(D2−2−3)」を「中間体(D3−3−3)」に変更した以外、製造例2(4)と同様にして塩基発生剤(D3−3)(淡黄白色粉末)1.3部を得た。
製造例8
[塩基発生剤(D3−4){化学式(14)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)2,4−ジ−tert−ブチル−7−メチルチオキサントン[中間体(D3−4−1)]の合成:
中間体(D2−2−1)2.1部をジクロロメタン85部に溶解させ、これに塩化アルミニウム(III)[和光純薬(株)製]0.5部と2−クロロ−2−メチルプロパン[和光純薬(株)製]1.9部を加え、23時間室温(約25℃)で攪拌した。水層を分液操作により除き、有機層を30部の水で3回洗浄した。有機溶剤を減圧留去して、淡黄色固体を得た。この淡黄色固体を酢酸エチル/ヘキサン混合溶液にて再結晶させて、中間体(D3−4−1)(黄色粉末)0.5部を得た。
(2)2,4−ジ−tert−ブチル−7−ブロモメチルチオキサントン[中間体(D3−4−2)]の合成:
「中間体(D2−2−1)2.1部」を「中間体(D3−4−1)1.0部」に変更した以外、製造例2の(2)と同様にして中間体(D3−4−2)(黄色粉末)1.2部を得た。
(3)8−(2,4−ジ−tert−ブチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−7−イル)メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロマイド[中間体(D3−4−3)]の合成:
「中間体(D2−2−2)」を「中間体(D3−4−2)」に変更した以外、製造例2の(3)と同様にして中間体(D3−4−3)(微黄色粉末)1.3部を得た。
(4)塩基発生剤(D3−4)の合成:
「中間体(D2−2−3)1.0部」を「中間体(D3−4−3)0.8部」に変更した以外、製造例2の(4)と同様にして塩基発生剤(D3−4)(微黄色粉末)1.0部を得た。
製造例9
[塩基発生剤(D3−5){化学式(15)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)4−ブロモメチルベンゾフェノン[中間体(D3−5−1)]の合成:
4−メチルベンゾフェノン(アルドリッチ社製)25.1部、N−ブロモスクシンイミド[和光純薬工業(株)製]22.8部、過酸化ベンゾイル[20%含水:和光純薬工業(株)製]0.54部及びアセトニトリル80部を加え、80℃まで加熱し、還流下2時間反応させ、冷却した後、有機溶剤を減圧留去して、メタノール160部で再結晶させて、中間体(D3−5−1)(白色結晶)26部を得た。
(2)8−(4−ベンゾイルフェニル)メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロマイド[中間体(D3−5−2)]の合成:
中間体(D3−5−1)25.8部をアセトニトリル100部に溶解させ、これに1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]14.6部を滴下した後(滴下後発熱した。)、室温(約25℃)下、18時間攪拌し、有機溶剤を減圧留去して、褐色固体を得た。この褐色固体をアセトニトリルで再結晶を行い、中間体(D3−5−2)(白色固体)28.2部を得た。
(3)塩基発生剤(D3−5)の合成:
ナトリウムテトラフェニルボレート塩[ナカライテスク(株)製]0.8部を水17部に溶解させ、あらかじめクロロホルム50部に中間体(D3−5−2)6.8部を溶解させた溶液を少しずつ滴下した後、2時間室温(約25℃)で攪拌して反応液を得た。反応液を濾過し、濾液を減圧留去して得た黄色液体をアセトニトリルに溶解して再結晶して、塩基発生剤(D3−5)(白色固体)7.6部を得た。
製造例10
[塩基発生剤(D3−6){化学式(16)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)8−(9−ナフタリルメチル)−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウムブロマイド[(D3−6−1)]の合成:
「中間体(D3−5−1)25.8部」を「2−ブロモメチルナフタレン[東京化成工業(株)製]1.1部」に変更した以外、製造例9(2)と同様にして中間体(D3−6−1)(白色粉末)1.3部を得た。
(2)塩基発生剤(D3−6)の合成:
「中間体(D3−5−2)6.8部」を「中間体(D3−6−1)0.8部」に変更した以外、製造例9の(3)と同様にして塩基発生剤(D3−6)(微黄色粉末)1.3部を得た。
製造例11
[塩基発生剤(D3−7){化学式(17)で表される化合物}の合成]
Figure 2013139549
(1)フェニルグリオキシル酸銀の調製:
フェニルグリオキシル酸(アルドリッチ社製)3.9部をメタノール20部に溶解させ、そこへ水酸化ナトリウム[和光純薬工業(株)製]0.9部を少しずつ加え(中和による発熱がみられた)、1時間攪拌し、そこへ1mol/L硝酸銀水溶液[和光純薬工業(株)製]10.4部を加えた後、析出した灰色固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、フェニルグリオキシル酸銀(灰色固体)4.4部を得た。
(2)塩基発生剤(D3−7)の合成:
9−クロロメチルアントラセン(アルドリッチ社製)2.0部をメタノール40gに溶解させ、そこへ1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製「DBU」]1.3部を少量ずつ加え(添加後若干の発熱が見られた。)、このまま室温(約25℃)で1時間攪拌して反応液を得た。フェニルグリオキシル酸銀3.0部及びメタノール20部からなる分散液に、反応液を少しずつ滴下し、更に1時間室温(約25℃)で攪拌した後、生じた灰色固体を濾過により除いた濾液を減圧留去して、褐色固体4.5部を得た。この褐色固体をエーテル/ヘキサン混合溶液で再結晶させて、塩基発生剤(D3−7)(黄色固体)2.6部を得た。
製造例12
[メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−1M)の合成]
ポリビニルブチラール樹脂として、エスレックBL−1(数平均分子量:19,000)[積水化学(株)製](B−1)100部をメチルエチルケトン400部中へ投入し、60℃で溶解した。この溶液に、撹拌しながら2−イソシアナートエチルメタクリレート(カレンズMOI[昭和電工(株)製])を21部、ウレタン化触媒として、ジブチル錫ジラウレート0.1部入れ、60℃で6時間撹拌し、メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−1M)を得た。(B−1M)の数平均分子量は23000であった。
製造例13
[メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−4M)の合成]
「エスレックBL−1(B−1)100部」を「エスレックBM−1(数平均分子量:40,000)[積水化学(株)製](B−4)100部」に、「カレンズMOI 21部」を「カレンズMOI 19.5部」に変更する以外は、製造例12と同様にして、メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−4M)を得た。(B−4M)の数平均分子量は47800であった。
製造例14
[メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−10M)の合成]
「エスレックBL−1(B−1)100部」を「エスレックBH−S(数平均分子量:66,000)[積水化学(株)製](B−10)100部」に、「カレンズMOI 21部」を「カレンズMOI 17.4部」に変更する以外は、製造例12と同様にして、メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−10M)を得た。(B−10M)の数平均分子量は77500であった。
実施例1
メタクリレート(A)としてメチルメタクリレート[共栄社化学製「ライトエステルM」](A−1)1部、ポリビニルブチラール樹脂(B)としてエスレックBL−1(数平均分子量:19,000)[積水化学(株)製](B−1)90部、重合開始剤(C)として2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド[BASF製「ルシリン TPO」](C1−1)8部及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[BASF製(DAROCUR 1173)](C4−1)3部、増感剤としてジエチルチオキサントン[日本化薬製「DETX」]5部、顔料分散剤としてビューライトLCA−H[三洋化成工業製]1部、可塑剤としてフタル酸ブチル[東京化成製]10部並びに溶剤としてトルエン200部及びエタノール200部を一括で配合し、ディスパーサーで均一に混合攪拌し、本発明の感光性組成物(Q−1)を得た。
実施例2
塩基発生剤(D)として製造製1で合成した(D2−1)1部を新たに追加する以外は、実施例1と同様にして本発明の感光性組成物(Q−2)を得た。
実施例3
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「イソステアリルメタクリレート[新中村化学工業(株)製「NKエステルS−1800M」](A−2)10部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBL−2(数平均分子量:20,000)[積水化学(株)製](B−2)80部]に、「(D2−1)1部」を「(D2−2)5部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−3)を得た。
実施例4
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「テトラヒドロフルフリルメタクリレート[日立化成製「FA−THFM」](A−3)20部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBL−10(数平均分子量:15,000)[積水化学(株)製](B−3)70部]に、「(D2−1)1部」を「(D2−3)3部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−4)を得た。
実施例5
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルメタクリレート[共栄社化学製「ライトエステル130A(数平均分子量:460)」](A−4)40部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBM−1(数平均分子量:40,000)[積水化学(株)製](B−4)60部]に、「(D2−1)1部」を「(D2−4)5部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−5)を得た。
実施例6
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「2−メタクリロイロキシエチルコハク酸[共栄社化学製「ライトエステルHO−MS」](A−5)50部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBM−2(数平均分子量:52,000)[積水化学(株)製](B−5)50部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−1)10部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−6)を得た。
実施例7
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ジシクロペンタニルメタクリレート[日立化成製「FA−513M」](A−6)60部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBM−5(数平均分子量:53,000)[積水化学(株)製](B−6)40部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−2)15部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−7)を得た。
実施例8
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「1,9−ノナンジオールジメタクリレート[共栄社化学製「ライトエステル1,9−ND」](A−7)70部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBM−S(数平均分子量:53,000)[積水化学(株)製](B−7)30部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−3)20部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−8)を得た。
実施例9
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ポリエチレングリコールジメタクリレート[共栄社化学製「ライトエステル14EG(数平均分子量:720)」](A−8)80部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBH−6(数平均分子量:92,000)[積水化学(株)製](B−8)20部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−4)20部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−9)を得た。
実施例10
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「トリメチロールプロパントリメタクリレート[共栄社化学製「ライトエステルTMP」](A−9)90部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBH−3(数平均分子量:110,000)[積水化学(株)製](B−9)10部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−5)20部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−10)を得た。
実施例11
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート[サートマー製(A−10)90部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBH−S(数平均分子量:66,000)[積水化学(株)製](B−10)1部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−6)30部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−11)を得た。
実施例12
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート[サートマー製(A−10)90部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBH−S(数平均分子量:66,000)[積水化学(株)製](B−10)1部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−7)30部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−12)を得た。
実施例13
「メチルメタクリレート(A−1)1部」を「ペンタエリスリトールテトラメタクリレート[サートマー製(A−11)38部」に、「エスレックBL−1(B−1)90部」を「エスレックBH−3(数平均分子量:110,000)[積水化学(株)製](B−9)43部]に、「(D2−1)1部」を「(D3−3)1部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−13)を得た。
実施例14
「エスレックBL−1(B−1)90部」を「メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−1M)90部」に変更する以外は、実施例2と同様にして本発明の感光性組成物(Q−14)を得た。
実施例15
「エスレックBM−1(B−4)60部」を「メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−4M)60部」に変更する以外は、実施例5と同様にして本発明の感光性組成物(Q−15)を得た。
実施例16
「エスレックBH−S(B−10)1部]を「メタクリル変性ポリビニルブチラール樹脂(B−10M)1部」に変更する以外は、実施例12と同様にして本発明の感光性組成物(Q−16)を得た。
比較例1
メチルメタクリレート(A−1)を使用しない以外は、実施例1と同様にして比較用の感光性組成物(Q’−1)を得た。
比較例2
エスレックBL−1(B−1)を使用しない以外は、実施例1と同様にして比較用の感光性組成物(Q’−2)を得た。
[UV照射による塗膜の作成]
実施例1〜16及び比較例1〜2で得た各感光性組成物を、表面に離型性処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[リンテック製「PET−38C」]に、アプリケーターを用いて膜厚20μmとなるように塗布した。
露光については下記の照射装置を用いて実施した。
(1)ベルトコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」)を使用して露光を行った。露光量は365nmとして150mJ/cm2であった。
[性能評価方法]
(1)硬化性試験
基材をPETフィルムとした際の、硬化後塗膜の光照射直後及び光照射5分後の硬化性を、指触及び爪で強く引っ掻くことにより、以下の評価基準で評価した。
◎:表面にタックがなく爪で傷つかない。
○:表面にタックはないが、爪で傷つく。
△:表面にタックがあり、爪で傷つく。
×:未硬化。
(2)破断強度・伸び試験
ベルトコンベア式UV照射装置で露光後5分経過後の塗膜に対して、オートグラフ(島津製作所製「AUTOGRAPH AG−IS」)を用いて、破断強度・伸び試験を実施した(引張速度;1mm/分、試験片サイズ;幅5mm、長さ2cm)。
破断強度が20(N/mm2)以上かつ破断伸びが80%以上の場合に、破断強度と破断伸びが両立できていると判断される。
(3)熱分解性
ベルトコンベア式UV照射装置で露光後5分経過後の塗膜に対して、セイコーインスツル製「EX−STAR6000」を用いて、熱分解性を測定した(窒素雰囲気(流量200mL/分)下、初期温度30℃から10℃/1分で、1000℃まで昇温し、30分保持したときの重量減少率を測定した。
重量減少率が99%以上であると、熱分解性良好と判断される。
Figure 2013139549
[セラミックグリーンシートの作製]
実施例17〜32[金属酸化物粉末(E)を用いた例]
<感光性組成物の調製>
チタン酸バリウム粉末[堺化学工業(株)製「BT−03」]80部、実施例1〜16で得られた感光性組成物(Q−1)〜(Q−16)各々20部をボールミルを用いて25℃で3時間混練して本発明の感光性組成物(Q−17)〜(Q−32)を得た。
比較例3〜4[金属酸化物粉末(E)を用いた例]
チタン酸バリウム粉末[堺化学工業(株)製「BT−03」]80部、比較例1〜2で得られた感光性組成物(Q’−1)及び(Q’−2)各々20部をボールミルを用いて25℃で3時間混練して比較用の感光性組成物(Q’−3)〜(Q’−4)を得た。
[塗膜硬化性評価(セラミックグリーンシート)]
実施例17〜32及び比較例3〜4で得た各感光性組成物を、表面に離型性処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[リンテック製「PET−38C」]に、アプリケーターを用いて膜厚20μmとなるように塗布した。
露光については下記の照射装置を用いて実施した。
(1)ベルトコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」)を使用して露光を行った。露光量は365nmとして150mJ/cm2であった。
[硬化性評価方法]
基材をPETフィルムとした際の、硬化後塗膜の光照射直後及び光照射5分後の硬化性を、指触及び爪で強く引っ掻くことにより、以下の評価基準で評価した。
◎:表面にタックがなく爪で傷つかない。
○:表面にタックはないが、爪で傷つく。
△:表面にタックがあり、爪で傷つく。
×:未硬化。
Figure 2013139549
[電極層の作成]
実施例33〜48[金属粉末(F)を使用した例]
「チタン酸バリウム粉末」を「パラジウム粉末[住友金属鉱山(株)製「SFP−030」]」に代える以外は実施例17〜32と同様にして、本発明の感光性組成物(Q−33)〜(Q−48)を製造した。
比較例5〜6[金属粉末(F)を使用した例]
「チタン酸バリウム粉末」を「パラジウム粉末[住友金属鉱山(株)製「SFP−030」]」に代える以外は比較例3〜4と同様にして、比較用の感光性組成物(Q’−5)〜(Q’−6)を製造した。
[塗膜硬化性評価(電極層)]
実施例33〜48及び比較例5〜6で得た各感光性組成物を、表面に離型性処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[リンテック製「PET−38C」]に、アプリケーターを用いて膜厚20μmとなるように塗布した。
露光については下記の照射装置を用いて実施した。
(1)ベルトコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」)を使用して露光を行った。露光量は365nmとして150mJ/cm2であった。
[硬化性評価方法]
基材をPETフィルムとした際の、硬化後塗膜の光照射直後及び光照射5分後の硬化性を、指触及び爪で強く引っ掻くことにより、以下の評価基準で評価した。
◎:表面にタックがなく爪で傷つかない。
○:表面にタックはないが、爪で傷つく。
△:表面にタックがあり、爪で傷つく。
×:未硬化。
Figure 2013139549
[積層セラミックコンデンサの評価]
実施例49〜64
実施例17〜32で得られた感光性組成物(Q−17)〜(Q−32)各々を使用してドクターブレード法により塗布(膜厚0.1μm)、ベルトコンベア式UV照射装置を使用し、露光して硬化させ、グリーンシートを作製した。次に実施例33〜48で得られた感光性組成物(Q−33)〜(Q−48)各々をスクリーン印刷法により印刷(膜厚0.1μm)し、ベルトコンベア式UV照射装置を使用し、露光して硬化させた。尚(Q−17)使用のグリーンシートに(Q−33)を使用し、(Q−18)に対し(Q−34)というように、以下同様に番号順に用いた。これを30層重ね合わせ、49MPaの圧力で加圧圧着を行なった。その後積層体を所定の大きさに裁断しチップとした。これを350℃4時間で脱脂後更に1000℃2時間で焼結させ、更にこの焼結体に外部電極を形成することで積層セラミックコンデンサを得た。同じ操作を100回繰り返し、得られた100個のコンデンサについて、ショート率を確認した。
比較例7〜8
(Q−17)を(Q’−3)及び(Q’−4)各々に、(Q−33)を(Q’−5)及び(Q’−6)各々に代える以外は実施例49と同様にして、ショート率を確認した。
Figure 2013139549
本発明の感光性組成物は、破断強度と破断伸びの両立、熱分解性及び速硬化性の全てを満足することが可能である。
本発明の感光性組成物は、速硬化性で、硬化物が破断強度と破断伸びの両立〔破断強度が20(N/mm2)以上かつ破断伸びが80%以上〕及び熱分解性に優れている為、セラミックグリーンシート及びセラミックグリーンシートを用いて製造されるセラミック電子部品(セラミックコンデンサ、セラミックス基板、圧電セラミックス、サーミスタ、バリスタ及びポジスタ等)製造用途として特に有用である。

Claims (11)

  1. メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び必要により活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型感光性組成物。
  2. 前記メタクリレート(A)の炭素数が5〜70である請求項1記載の組成物。
  3. 前記ポリビニルブチラール樹脂(B)がメタクリロイルオキシ基を有する請求項1又は2記載の組成物。
  4. 前記ポリビニルブチラール樹脂(B)の数平均分子量が10,000〜150,000である請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. 前記重合開始剤(C)が、アシルホスフィンオキサイド誘導体系重合開始剤(C1)、α−アミノアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C2)、ベンジルケタール誘導体系重合開始剤(C3)、α−ヒドロキシアセトフェノン誘導体系重合開始剤(C4)、ベンゾイン誘導体系重合開始剤(C5)、オキシムエステル誘導体系重合開始剤(C6)及びチタノセン誘導体系重合開始剤(C7)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合開始剤である請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 前記塩基発生剤(D)がオキシム誘導体(D1)、4級アンモニウム塩誘導体(D2)及び4級アミジン塩誘導体(D3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基発生剤である請求項1〜5のいずれか記載の組成物。
  7. 前記メタクリレート(A)、ポリビニルブチラール樹脂(B)、重合開始剤(C)及び活性エネルギー線により塩基を発生する塩基発生剤(D)の合計含有量を基準として、(A)の含有量が1〜90重量%、(B)の含有量が0.5〜90重量%、(C)の含有量が0.05〜30重量%及び(D)の含有量が0〜30重量%である請求項1〜6のいずれか記載の組成物。
  8. 更に金属酸化物粉末(E)及び/又は金属粉末(F)を含有する請求項1〜7のいずれか記載の組成物。
  9. セラミックグリーンシート及び/又はセラミック電子部品製造用途である請求項1〜8のいずれか記載の組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の組成物が活性エネルギー線により硬化されてなるセラミックグリーンシート。
  11. 請求項10記載のセラミックグリーンシートを用いて製造されてなるセラミック電子部品。
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