JP2013139068A - ウォータジェットピーニング施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウォータジェットピーニングの施工に要する時間を短縮できるウォータジェットピーニング施工方法を提供する。
【解決手段】上鏡を形成する上蓋18に、正方格子状に配置された複数のCRDM貫通管19が設けられる。各CRDM貫通管19は相互間に配置されたサポート部材20で互に連結される。上蓋18をタンク17上に置き、タンク17及び上蓋18内の内部領域42に水31を充填する。走行装置8によりノズル昇降装置5を所定位置まで移動させ、昇降機構4を駆動して、噴射ノズル1を隣接する4本のCRDM貫通管19の間でサポート部材20より上方へ上昇させる。噴射ノズル1の噴射口を1本のCRDM貫通管19の上蓋18との溶接部に向けて、水流を噴射させ、WJPを開始する。ノズル旋回機構3により噴射ノズル1を旋回させ、4本のCRDM貫通管に対して順番にWJPを施工する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウォータジェットピーニング施工方法に係り、特に、原子力プラントの構造部材に適用するのに好適なウォータジェットピーニング施工方法に関する。
原子力プラントにおいて、原子炉の構造部材の溶接部および熱影響部などの表面に引張残留応力が存在する場合には、構造部材の溶接部及び熱影響部にウォータジェットピーニング(以下、WJPという)を施して、構造部材表面に存在する引張残留応力を圧縮残留応力に改善することが行われている。
WJPは、残留応力を改善する構造部材を水に浸漬させた状態で、その水中に配置したノズルから高圧の水流を噴出させて行われる。高圧で水中に噴出された水流に含まれたキャビテーション気泡が潰れることによって、衝撃波が発生する。この衝撃波が、水中に存在する構造部材の表面に衝突することによって、この構造部材の表面の引張残留応力が、圧縮残留応力に改善される。圧縮残留応力が付与された構造部材は、応力腐食割れ(SCC)の発生が抑制される。
原子炉を構成する原子炉圧力容器内に設けられた炉心シュラウドにWJPを施工する例が、特許第3530005号公報に記載されている。さらに、原子炉圧力容器に設けられた管状部材にWJPを施工する例が、特開平7−270590号公報、特開平9−136261号公報、特開平10−10282号公報及び特開2000−308927号公報にそれぞれ記載されている。特開平7−270590号公報、特開平10−10282号公報及び特開2000−308927号公報に記載されたそれぞれのWJP施工方法では、水流を噴出するノズルを設けたWJP装置を、原子炉圧力容器に設けられた管状部材(例えば、制御棒駆動機構ハウジング)に取り付けている。これに対して、特開平9−136261号公報に記載されたそれぞれのWJP施工方法では、水流を噴出するノズルを設けたWJP装置を移動装置に取り付けている。
特開平7−270590号公報及び特開平10−10282号公報に記載されたWJP施工方法では、原子炉圧力容器に設けられた制御棒駆動機構ハウジングにWJP装置を取り付ける。WJP装置は、筒状体を有し、この筒状体に、筒状体の周方向に旋回可能に噴射ノズルを取り付けている。原子炉圧力容器内に挿入されたWJP装置の制御棒駆動機構ハウジングへの取り付けは、筒状体を制御棒駆動機構ハウジングに取り付けることによって行われる。WJP装置は、原子炉圧力容器内に充填された冷却水に浸漬されている。高圧水が噴出される噴射ノズルが筒状体の周囲に旋回されるため、噴出された高圧水の水流が、WJP施工対象物である、WJP装置が取り付けられた制御棒駆動機構ハウジングの外面に向かって噴射される。その水流に含まれたキャビテーション気泡が潰れて発生する衝撃波がその制御棒駆動機構ハウジングの外面に衝突し、その外面の引張残留応力が圧縮残留応力に改善される。WJP装置が取り付けられた制御棒駆動機構ハウジングに隣接している他の制御棒駆動機構ハウジング及び炉内検出器ハウジング(以下、ICMハウジングという)のそれぞれの外面に対しても、噴射ノズルから水流を噴射している。この結果、他の制御棒駆動機構ハウジング及びICMハウジングのそれぞれの外面にも圧縮残留応力を付与することができる。
特開2000−308927号公報に記載されたWJPの施工方法では、供給された高圧水が水流となって噴射される噴出首振り可能な噴射ノズル、この噴射ノズルを取り付けたWJP本体、及びWJP本体が着脱可能に装着されるベース板を備えたWJP装置が用いられる。このWJP装置を用いてICMハウジングに対してWJPを施工する場合には、WJPを施工するICMハウジングに隣接する2本の制御棒駆動機構ハウジングにベース板を装着し、ベース板に取り付けられたWJP本体に設けられた、首振りする噴射ノズルから、ICMハウジングの外面に向かって水流を噴射する。このとき、WJP本体は一方の制御棒駆動機構ハウジングの中心軸上に配置されているWJP施工対象のICMハウジンの外面の、周方向における半分に対して圧縮残留応力が付与される。このWJP本体は、移動されて他方の制御棒駆動機構ハウジングの中心軸上に配置されてベース板に取り付けられる。この状態で、首振りする噴射ノズルから上記のICMハウジングに向かって水流を噴出させる。これにより、ICMハウジングの外面の周方向全体にわたって圧縮残留応力を付与することができる。
特開平9−136261号公報に記載されたWJP施工方法では、WJP装置は、移動台車、及びこの移動台車に設けられた昇降台車、昇降台車に回転可能に取り付けられ外部にスプライン構造を有する回転駆動軸、スプライン構造と噛み合って回転駆動軸を取り囲む回転筒、回転筒の下端部に取り付けられて昇降台車に保持される昇降フランジ、及び回転筒の上端部に設けられた回転板に取り付けられた噴射ノズルを有している。WJP施工対象物は、圧力容器の鏡板で複数の配管が設けられた鏡板であり、支持部材で支持される。移動台車は、鏡板の下方を移動して、回転駆動軸の上端部に設けられた位置決めヘッドをWJP施工対象の配管の真下に配置し、昇降台車を上昇させて位置決めヘッドを配管内に挿入する。回転板の外周面に内面が接触する筒状のカバーが、昇降台車に取り付けられたエアシリンダにて上昇されてカバーの上端が鏡板に接触され、配管を取り囲む。噴射ノズルの噴出口が、鏡板に取り付けられた配管と鏡板との溶接部に対向するように、昇降フランジを上昇させて噴射ノズルを上昇させる。回転板より上方でカバーの内側に水を充填し、鏡板に取り付けられた配管をこの水に浸漬させる。噴射ノズルからカバー内の水中に噴射される水流が、配管と鏡板の溶接部に向かって噴射される。回転駆動軸の回転により、噴射ノズルは水流を噴射しながら配管の周囲を旋回する。その溶接部の表面に圧縮残留応力が付与される。
特許第3530005号公報 特開平7−270590号公報 特開平9−136261号公報 特開平10−10282号公報 特開2000−308927号公報
特開平7−270590号公報、特開平9−136261号公報及び特開平10−10282号公報は、水流を噴射している噴射ノズルを、WJP施行対象物である鏡板に設けられた管状部材の周囲に旋回させ、管状部材の周方向の全面に亘って圧縮残留応力を付与している。しかしながら、複数の上記の管状部材が林立して鏡板に取り付けられ、これらの管状部材が、四方において、隣接する管状部材同士が互いにサポート部材で連結された構造では、サポート部材の影響により、特開平7−270590号公報、特開平9−136261号公報及び特開平10−10282号公報のそれぞれに記載されたWJPの施工方法のように、噴射ノズルを1本の管状部材の周囲において旋回させることができず、WJP施工の効率が低下する。
それらの公報に記載されたように、噴射ノズルを、WJP施行対象物である鏡板に設けられた管状部材の周囲に旋回させる場合には、以下の操作が必要になる。噴射ノズルを支持して噴射ノズルと一緒に旋回するノズル支持部材が管状部材を連結するサポート部材に当たるまで、噴射ノズルを水平面において旋回させ、管状部材の周方向の1/4の部分に対してWJPを実施する。このWJPが終了した後、噴射ノズルの先端がそのサポート部材に当たらなくなるサポート部材よりも下方の位置まで、噴射ノズルをその管状部材の軸方向に移動させ、その後、サポート部材の下方を通過するように噴射ノズルをノズル支持部材と共に旋回させて噴射ノズルがサポート部材に当たらない位置まで移動させる。そして、噴射ノズルを、管状部材の軸方向に移動させてサポート部材よりも上方の管状部材のWJP施工位置まで戻し、水流が噴射ノズルから噴射している状態で噴射ノズルを、ノズル支持部材が隣のサポート部材に当たるまで管状部材の周方向に旋回させる。
このような噴射ノズルの移動を、WJPを施行する全ての管状部材に対して周方向の1/4ごとに繰り返すことにより、管状部材の周方向の全周に対してWJPを実施することができる。これでは、噴射ノズルの管状部材軸方向の移動が繰り返されることになり、WJPの施工に要する時間が長くなる。
特開2000−308927号公報に記載されたWJP施工方法を、上記の管状部材に適用した場合には、1本の管状部材に対して、周方向の1/2の部分でWJPの施工が終了した後、噴射ノズルを有するWJP本体をベース板の異なる位置に再装着する必要がある。この再装着でも、隣り合う管状部材を連結するサポート部材の影響により、前述の3つの公開公報と同様に、WJP本体を管状部材の軸方向に移動させなければならない。このため、WJP本体の管状部材の軸方向における移動に伴って、WJPの施工に要する時間が長くなる。
本発明の目的は、ウォータジェットピーニングの施工に要する時間を短縮することができるウォータジェットピーニング施工方法を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、矩形格子状のサポート部材によって水平方向における移動が拘束され、矩形の格子状に配列された複数の管状部材が設けられる、容器の蓋になる上部鏡板の内側に水を充填し、噴射ノズルを、サポート部材によって形成される或る開口部を通して、管状部材の軸方向において、サポート部材よりも上部鏡板の内面側に移動させ、その後、水流を噴射している噴射ノズルを旋回させて、サポート部材に保持されてその或る開口部に面する4本の管状部材に、順次、ウォータジェットピーニングを施工することにある。
噴射ノズルを、管状部材の軸方向において、サポート部材に形成される或る開口部を通して、管状部材の軸方向において、サポート部材よりも上部鏡板の内面側に移動させ、その後、水流を噴射している噴射ノズルを旋回させて、サポート部材に保持されてその或る開口部に面する4本の管状部材管に、順次、ウォータジェットピーニングを施工するので、矩形格子状のサポート部材によって水平方向における移動が拘束され、矩形の格子状に配列された複数の管状部材が設けられる上部鏡板において、それらの管状部材に対するウォータジェットピーニングの施工に要する時間を短縮することができる。
本発明によれば、ウォータジェットピーニングの施工に要する時間を短縮することができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1のウォータジェットピーニング施工方法に用いられるウォータジェットピーニング装置の構成図である。 実施例1のウォータジェットピーニング施工方法において噴射ノズルから水流を噴出して制御棒駆動機構貫通管に対してウォータジェットピーニングを行っているときの状態を示す説明図である。 実施例1においてウォータジェットピーニングを実施するウォータジェットピーニング施行対象物である鏡板の縦断面図である。 図3に示す鏡板の平面図である。 実施例1のウォータジェットピーニング施工方法を実施しているときにおける、WJP装置と複数の制御棒駆動機構貫通管との位置関係を示す説明図である。 実施例1のウォータジェットピーニング施工方法における噴射ノズルから複数の制御棒駆動機構貫通管に対する水流の噴射状況を示す説明図である。 実施例1のウォータジェットピーニング施工方法において、格子状に配置された各制御棒駆動機構貫通管に対するウォータジェットピーニングPの施行を示す説明図である。 実施例1のウォータジェットピーニング施工方法において、ウォータジェットピーニング施工時におけるウォータジェットピーニング装置の位置決めを示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2のウォータジェットピーニング施工方法に用いられるウォータジェットピーニング装置の構成図である。 本発明の他の実施例である実施例3のウォータジェットピーニング施工方法にウォータジェットピーニング装置の構成図である。
本発明の実施例を、以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1のウォータジェットピーニング施工方法を、図1から図8を用いて説明する。
まず、本実施例のウォータジェットピーニング施工方法に用いられるウォータジェットピーニング装置を、図1を用いて説明する。このウォータジェットピーニング装置(以下、WJP装置という)25は、噴射ノズル1、ノズル昇降装置4、位置決めガイド昇降装置5b、位置決めガイド7、走行装置8、給水装置10及び排水装置13を備えている。ノズル昇降装置4は、複数の車輪9を有する走行装置8に取り付けられる。ノズル昇降装置4は、ノズル角度調整機構2、ノズル旋回機構(旋回装置)3及び昇降機構4aを有する。昇降機構4aは、第1筒状体(図示せず)、第1筒状体内に設けられたシリンダ(図示せず)及びシリンダ内に配置されたピストン(図示せず)を有する。第1筒状体は、下端部が走行装置8の上面に固定され、走行装置8から上方に向かって垂直に伸びている。ノズル旋回機構3は、そのピストンに取り付けられている。噴射ノズル1が取り付けられたノズル角度調整機構2が、ノズル旋回機構3に取り付けられる。噴射ノズル1はノズル角度調整機構(角度調節装置)2によって上下方向に回転されるので、噴射ノズル1の、上下方向における傾き角が調節できる。
位置決めガイド昇降装置5bは、回転機構5a、昇降機構5c及び第2筒状体5を有する。回転機構5aが走行装置8に回転可能に取り付けられる。昇降機構5cが回転機構5aに取り付けられ、第2筒状体5が昇降機構5cに取り付けられる。位置決め部材6a,6bが設けられた位置決めガイド7が、第2筒状体5の上端部に取り付けられている。位置決めガイド7は、例えば、長方形の平板である。昇降機構4aの第1筒状体は、回転機構5a、昇降機構5c及び第2筒状体5のそれぞれの内側に配置されている。
給水装置10は、高圧ポンプ11、高圧ホース48及び給水ホース14を有する。給水ホース14は、貯水タンク12と高圧ポンプ11に接続される。高圧ポンプ11に接続された高圧ホース48は、走行装置8に取り付けられ、昇降機構4a及びノズル旋回機構3に取り付けられて噴射ノズル1に接続される。逆止弁22が高圧ホース48に設けられる。排水装置13は排水管47及び圧力調節弁23を有しており、圧力調節弁23が排水管47に設けられる。排水管47は貯水タンク12に接続される。
加圧水型原子炉では、複数の制御棒駆動機構貫通管(以下、CRDM貫通管という)19が原子炉圧力容器に取り付けられる上蓋18に溶接にて取り付けられている(図3参照)。上蓋18は、原子炉圧力容器に取り付けられているとき、原子炉圧力容器の上部鏡板となる。それらのCRDM貫通管19は、矩形の格子状、例えば、正方格子状に配置され(図4参照)、上蓋18を貫通している。上蓋18が原子炉圧力容器に取り付けられているとき、制御棒駆動機構(図示せず)が、CRDM貫通管19内に配置され、CRDM貫通管19に取り付けられている。隣接して配置された各CRDM貫通管19は、上蓋18の内側、すなわち、原子炉圧力容器内に存在する部分で、正方格子状のサポート部材20により互いに結合されている(図1及び図5参照)。サポート部材20は、複数のリング部材20A及び直線状の複数の連結部材20Bを有する。貫通孔を形成した各リング部材20Aは正方格子状に配置され、各連結部材20Bは各リング部材20Aの相互間にそれぞれ配置されて隣り合うリング部材20A同士を連結している。各連結部材20Bは、各リング部材20Aと共に、正方格子状のサポート部材20を構成する。それぞれのCRDM貫通管19は各リング部材20Aの貫通孔に別々に挿入されている。リング部材20Aと連結部材20Bは溶接(またはボルト及びナット)によって連結されており、CRDM貫通管19を支持固定している。CRDM貫通管19を支持固定するリング部材20A及び連結部材20Bは、原子炉運転時の振動による共振を抑えるスタビライザーの役割を果たす。
サポート部材20により複数の升目、すなわち、複数の矩形領域(矩形の開口部)44が形成される。1つの矩形領域44は、隣り合う4つのリング部材20A及びこれらのリング部材20Aを相互に連結する4つの連結部材20Bによって囲まれている。この1つの矩形領域44には、それら4つのリング部材20Aを貫通している4本のCRDM貫通管19が面している。
加圧水型原子炉は、1つの運転サイクルにおける運転が終了した後、加圧水型原子炉の定期検査のために運転が停止される。加圧水型原子炉の運転停止後、炉心内に装荷された複数の燃料集合体の一部を新燃料集合体と交換するために、上蓋18が天井クレーン(図示せず)等を用いて原子炉圧力容器から取り外される。取り外された上蓋18は、天井クレーンを用いて原子炉建屋内の所定の位置まで移動され、所定位置の床に置かれた上蓋18の支持部材であるタンク17の上に、鏡板の曲面が上に凸になるように、置かれる。上蓋18はタンク17にボルト等で結合される。上蓋18とタンク17の接触部26には、シール部材27が配置されている。各CRDM貫通管19の上端部が、閉止プラグ24によりそれぞれ封鎖される。
噴射ノズル1及びノズル昇降装置5等が取り付けられた走行装置8が、タンク17内に配置されている。走行制御装置32に接続されたケーブル28が、タンク17の側壁をタンク17の気密性を保つように貫通して走行装置8に接続される。ポンプ制御装置29がケーブル30により高圧ポンプ11に接続される。走行制御装置32及びポンプ制御装置29は、制御指令を伝送するケーブル(図示せず)により操作盤(図示せず)に接続される。排水装置13の排水管47がタンク17に接続され、タンク17内の内部領域42に連絡される。水中カメラ36及び水中ライト35が、タンク17及び上蓋18によって取り囲まれた内部領域42内に配置されて、1本のCRDM貫通管19に取り付けられる。水中カメラ36に接続されたケーブル38は、水中カメラ36が取り付けられたCRDM貫通管19内を通り、閉止プラグ24を貫通して上蓋18の外部に引き出され、表示装置37に接続される。水中カメラ36及び水中ライト37に電力をそれぞれ供給するケーブルも、図示されていないが、そのCRDM貫通管19内を通して閉止プラグ24を貫通し、外部に引き出されている。
加圧水型原子炉の運転の準備のために、上蓋18を取り付けた状態で原子炉圧力容器内に冷却水を充填するときに原子炉圧力容器内の空気を排出するベント配管16が、上蓋18の頂部に接続されている。上蓋18に対してWJPを施工するときには、このベント配管16に、開閉弁16b(図2参照)が設けられた排水ホース15が接続される。この排水ホース15は、貯水タンク12まで伸びている。
WJP装置25を用いた本実施例のウォータジェットピーニング施工方法を説明する。内部領域42内に走行装置8を配置した状態で、図示されていない給水装置を用いて、貯水タンク12内の水31を内部領域42内に供給し、内部領域42内に水31を充填する。この水31がベント配管16及び排水ホース15を経て貯水タンク12に流出したとき、内部領域42が水31で満たされたとして内部領域42内への水31の供給を停止する。
噴射ノズル1をサポート部材20よりも下方に下げた状態で、オペレータは操作盤に走行装置移動指令を入力する。この走行装置移動指令は、操作盤から走行制御装置32に入力される。走行制御装置32は、入力した走行装置移動指令に基づいて走行制御信号を、ケーブル28を通して伝送し、走行装置8に設けられた、車輪9を回転させるモータ(図示せず)に伝える。このモータが回転して走行装置8を移動させ、ノズル旋回機構3の旋回中心が、WJPを施工する4本のCRDM貫通管19を連結する、サポート部材20の4つのリング部材20A及び4つの連結部材20Bによって取り囲まれた1つの矩形領域44(図5及び図6参照)の真下でこの矩形領域44の2本の対角線の交点の真下に位置したとき、走行装置8の水平方向への移動を停止する。走行装置8がその所定位置まで移動したこと、すなわち、ノズル旋回機構3が水平方向においてその所定位置まで移動したことは、水中カメラ36にて撮影された画像が表示装置37に表示されるので、表示装置37に表示された映像を見ることによって確認することができる。水中カメラ36にて撮影する際には、水中ライト35が点灯されている。
ノズル旋回機構3の旋回中心がその矩形領域44の2本の対角線の交点の真下に位置した後、圧縮空気を、ピストンを押し上げるように、昇降機構4aの筒状体に設けられたシリンダ内に供給する。この圧縮空気のシリンダ内への供給は、シリンダに連絡された圧縮空気供給ホース(図示せず)に設けられた開閉弁(図示せず)を開けることによって行われる。この開閉弁の開閉は、走行制御装置32によって制御される。噴射ノズル1及びノズル旋回機構3が、矩形領域44内を通過して、サポート部材20より上方に達する(図5参照)。
この矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対するWJP施工箇所は、それぞれのCRDM貫通管19と上蓋18との溶接部である。これらの溶接部の、タンク17の底面からの高さは、上蓋18が曲面を形成している関係もあり、それぞれ異なっている(図1及び図3参照)。4本のCRDM貫通管19のうち、1本のCRDM貫通管19(例えば、図6の位置Aに存在するCRDM貫通管19)と上蓋18の溶接部付近の高さまで、噴射ノズル1を昇降機構4により上昇させる。噴射ノズル1がその高さ付近まで上昇したとき、噴射ノズル1の上昇を停止する。その後、噴射ノズル1の噴出口がその1本のCRDM貫通管19と上蓋18の溶接部の方向を向くように、ノズル角度調整機構2及びノズル旋回機構3を駆動し、噴射ノズル1を上下方向及び水平方向のそれぞれにおいて回転させる。噴射ノズル1の噴出口がその1本のCRDM貫通管19と上蓋18の溶接部の方向を向いたとき、噴射ノズル1のそれぞれの回転が停止される。ノズル角度調整機構2及びノズル旋回機構3のそれぞれの駆動開始及び駆動停止も、走行制御装置32から出力される制御信号に基づいて制御される。
後述するように、位置決めガイド7が、位置決めガイド昇降装置5bの昇降機構5cによって上昇され、位置決めガイド7の位置決め部材6a,6bが、1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19のうちその矩形領域44の1本の対角線上に位置する2本のCRDM貫通管19のそれぞれの下端部に別々に挿入される。位置決め部材6a,6bが2本のCRDM貫通管19のそれぞれの下端部に挿入されたとき、昇降機構5cによる位置決めガイド7の上昇が停止される。昇降機構5cの駆動開始及び駆動停止も、走行制御装置32から出力される制御信号に基づいて制御される。位置決め部材6a,6bがこれらを挿入する2本のCRDM貫通管19の真下に位置していないときには、回転機構5aを駆動して昇降機構5c及び第2筒状体5を回転させ、位置決めガイド7を旋回させて位置決め部材6a,6bを該当する2本のCRDM貫通管19の真下に位置させる。回転機構5aの駆動開始及び駆動停止も、走行制御装置32から出力される制御信号に基づいて制御される。
オペレータは、操作盤にポンプ駆動指令を入力する。このポンプ駆動指令がポンプ制御装置29に入力され、ポンプ制御装置29から高圧ポンプ11に駆動制御信号が出力される。高圧ポンプ11が駆動されて、貯水タンク12内の水31が、高圧ポンプ11により昇圧され、高圧ホース48を通って噴射ノズル1に導かれる。昇圧されて高圧になった水31は、噴射ノズル1から位置Aに存在する1本のCRDM貫通管19に向かう水流21となって、噴射ノズル1から内部領域42内の水31の中に噴射される。この水流21は多数のキャビテーション気泡33を含んでおり(図2参照)、キャビテーション気泡33が潰れることによって衝撃波が発生する。この衝撃波が、内部領域42内に存在する水31中を伝播して、位置Aに存在するCRDM貫通管19と上蓋18との溶接部及びこの溶接部周辺の熱影響部のそれぞれの表面に衝突する。このため、この溶接部及び熱影響部のそれぞれの表面に圧縮残留応力が付与される。噴射ノズル1は、水流21を噴射しながら、ノズル旋回機構3により、図6において時計方向に旋回する。このため、位置Aに存在するCRDM貫通管19の周方向における、ノズル昇降装置4の噴射ノズル1に面する1/4の領域(以下、1/4領域という)40で、上記の溶接部及び熱影響部のそれぞれの表面に圧縮残留応力が付与される。この1/4領域40は、位置Aに存在するCRDM貫通管19におけるWJP施工個所(上蓋18との溶接部及びこれの周辺の熱影響部)の周方向における一部である。
噴射ノズル1から水流21が噴射されている間に、一部のキャビテーション気泡33が潰れないで内部領域42内の水31中を上昇し、上蓋18の内面付近に溜まる。もし、このキャビテーション気泡33により、CRDM貫通管19と上蓋18の溶接部付近に空気溜まり43が形成されると、その溶接部へのWJPの施工ができなくなる。このような事態が生じるのを避けるため、噴射ノズル1から水流21を噴射している間は、開閉弁16bを開いておく。潰れなかったキャビテーション気泡33がベント配管16を通って排水ホース15に排出され、貯水タンク12に導かれるので、潰れなかったキャビテーション気泡33が上蓋18の内面付近に溜まることはない。
噴射ノズル1からの水流21の噴射によって内部領域42内の圧力が増加したとき、圧力調節弁23を開いて、内部領域42内の水31の一部を、排水管47を通して貯水タンク12に排水する。内部領域42内の圧力は、タンク17に取り付けられた圧力計(図示せず)にて測定される。
位置Aに存在するCRDM貫通管19の次には、位置Bに存在するCRDM貫通管19の上蓋19との溶接部及び熱影響部のそれぞれの表面に対してWJPが実施される。水平方向で旋回している噴射ノズル1の噴射口が、位置Aに存在するCRDM貫通管19から離れて位置Bに存在するCRDM貫通管19に面するまでの間に、昇降機構4aにより、噴射ノズル1の、CRDM貫通管19の軸方向における位置が、噴射ノズル1が位置Bに存在するCRDM貫通管19と上蓋18の溶接部付近の高さになるように、昇降機構4aにより調節する。時計方向に旋回している噴射ノズル1から、位置Bに存在するCRDM貫通管19と上蓋18の溶接部及び熱影響部に向かって水流21が噴射されているとき、水流21に含まれたキャビテーション気泡33が潰れて発生する衝撃波が、位置Bに存在するCRDM貫通管19と上蓋18との溶接部及びこの溶接部周辺の熱影響部のそれぞれの表面に衝突する。このため、位置Bに存在するCRDM貫通管19において、噴射ノズル1に面する1/4領域40で、その溶接部及び熱影響部の表面に圧縮残留応力が付与される。
噴射ノズル1の噴射口が位置C及び位置DのそれぞれのCRDM貫通管19に面するように、噴射ノズル1が旋回するとき、位置Bに存在するCRDM貫通管19と同様に、昇降機構4aにより、噴射ノズル1の、CRDM貫通管19の軸方向における位置が調節される。そして、噴射ノズル1から噴射された水流1に含まれるキャビテーション気泡33の作用により、位置C及び位置DのそれぞれのCRDM貫通管19において、噴射ノズル1に面するそれぞれの1/4領域40で、その溶接部及び熱影響部の表面に圧縮残留応力が付与される。
CRDM貫通管19の軸方向における、噴射ノズル1の、各CRDM貫通管19と蓋18とのそれぞれの溶接部に対する位置決めは、走行制御装置32が昇降機構4aを上記したように制御することによって行われる。タンク17の底面から各CRDM貫通管19と蓋18とのそれぞれの溶接部までの各高さの情報は、走行制御装置32のメモリに記憶されている。走行制御装置32は、走行装置8のノズル昇降装置4が位置決めされる、矩形領域44の2本の対角線の交点の座標(X座標値及びY座標値)に基づいて、WJPを実施する4本のCRDM貫通管19を認識し、この4本のCRDM貫通管19に対するWJPの施工順序及びメモリに記憶されたそれぞれの溶接部の高さの情報に基づいて昇降機構4aを制御し、それぞれの溶接部に対して、CRDM貫通管19の軸方向における噴射ノズル1の位置決めを行う。
1つの矩形領域44での4本のCRDM貫通管19への上記したWJPが終了した後、他の矩形領域44での4本のCRDM貫通管19へのWJPが実施される。このWJPの実施を図7及び図8を用いて説明する。図6に示された1つの矩形領域44での4本のCRDM貫通管19が、図7に示された矩形領域44aでの4本のCRDM貫通管19a,19b,19及び19hであるとする。これら4本のCRDM貫通管19a,19b,19及び19hを対象にWJPを施工するときには、位置決めガイド昇降装置5bの昇降機構5cを駆動して位置決めガイド機構7を上昇させ、図8に示すように、位置決めガイド7の位置決め部材6aがCRDM貫通管19hの下端部に挿入され、位置決めガイド7の位置決め部材6bがCRDM貫通管19bの下端部に挿入される。このため、ノズル昇降装置4、特に、ノズル旋回機構3の軸心が、矩形領域44aの2本の対角線の交点に保持される。この状態で、図6に示された1つの矩形領域44(図7に示された矩形領域44a)での4本のCRDM貫通管19(CRDM貫通管19,19a、19b、19h)の上蓋18との溶接部へのWJPが、前述のように、実施される。
矩形領域44aでのCRDM貫通管19a,19b,19及び19hのそれぞれにおいて、噴射ノズル1に面する各1/4領域40でのWJPの施工が終了した後、噴射ノズル1が、サポート部材20より下方に位置するまで、昇降機構4aの駆動によって下降される。昇降機構5cを駆動して位置決めガイド機構7を下降させ、位置決め部材6aをCRDM貫通管19hの下端部から引き抜き、位置決め部材6bをCRDM貫通管19bの下端部から引き抜く。位置決め部材6a,6bがDM貫通管19h,19bから引き抜かれ、噴射ノズル1がサポート部材20より下方まで下降した後、ノズル旋回機構3の軸心が矩形領域44bの2本の対角線の交点の真下に位置するように、走行装置8が移動され、ノズル旋回機構3の軸心と矩形領域44bにおけるその交点が一致したとき、走行装置8の移動が停止される。昇降機構4aが駆動されて噴射ノズル1及びノズル旋回機構3が、矩形領域44bを通ってサポート部材20より上方に位置するように上昇される。矩形領域44aにおける場合と同様に、ノズル角度調整機構2及びノズル旋回機構3の駆動により、噴射ノズル1の噴射口が、矩形領域44bでのCRDM貫通管19bの上蓋18との溶接部を向くように、噴射ノズル1の上下方向における傾き角、及び噴射ノズル1の水平方向における角度が調節される。このとき、回転機構5aにより旋回された位置決めガイド7が図8に示す位置7aに配置され、昇降機構5cによる位置決めガイド7の上昇によって、位置決めガイド7の位置決め部材6aがCRDM貫通管19bの下端部に挿入され、位置決めガイド7の位置決め部材6bがCRDM貫通管19dの下端部に挿入されている。この結果、ノズル昇降装置5の軸心が位置決めガイド7により矩形領域44bの2本の対角線の交点の位置に保持される。
その後、噴射ノズル1から水流21を噴射しながら、ノズル旋回機構3により噴射ノズル1を旋回させ、矩形領域44bでの4本のCRDM貫通管19b、19,19d、19cのそれぞれと上蓋18との溶接部の高さに、図6の説明で述べたように、噴射ノズル1の、CRDM貫通管19の軸方向における位置を合わせながら、これらのCRDM貫通管の上記溶接部に対して順番にWJPが施行される。この結果、CRDM貫通管19b、19,19d、19cのそれぞれと蓋18との各溶接部及び熱影響部において、ノズル旋回機構3に面する各1/4領域40でのWJPの施工が行われる。
矩形領域44bでの4本のCRDM貫通管19b、19,19d、19cに対するWJPの施工が終了した後、矩形領域44cでの4本のCRDM貫通管19、19f,19e、19dの上蓋18との各溶接部に対するWJPが、これらのCRDM貫通管に対するWJPが終了した後、矩形領域44dでの4本のCRDM貫通管19h、19g、19f、19の上蓋18との各溶接部に対するWJPが、順番に、矩形領域44a及び44bと同様に行われる。矩形領域44cでの4本のCRDM貫通管に対してWJPを実施する際には、位置決めガイド7が回転機構5aにより図8に示す位置7bに配置され、昇降機構5cの駆動により、位置決めガイド7の位置決め部材6aがCRDM貫通管19dの下端部に挿入され、位置決めガイド7の位置決め部材6bがCRDM貫通管19fの下端部に挿入されている。また、矩形領域44dでの4本のCRDM貫通管に対してWJPを実施する際には、位置決めガイド7が回転機構5aにより図8に示す位置7cに配置され、昇降機構5cの駆動により、位置決めガイド7の位置決め部材6aがCRDM貫通管19fの下端部に挿入され、位置決めガイド7の位置決め部材6bがCRDM貫通管19hの下端部に挿入されている。
矩形領域44a,44b,44c,44dにおけるそれぞれの4本のCRDM貫通管において、噴射ノズル1に面する各1/4領域40でのWJPの施工が終了したとき、これら4つの矩形領域に含まれる1本のCRDM貫通管19(CRDM貫通管19a〜19hに取り囲まれた1本のCRDM貫通管19)では、上蓋18との溶接部及びこの周辺の熱影響部が、全周に亘ってWJPを施行されることになる。本実施例のウォータジェットピーニング施工方法では、1つの矩形領域44にノズル昇降装置4を挿入して噴射ノズル1を旋回させて水流21を噴射させる場合には、この矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19のそれぞれに対しては、噴射ノズル1に面する各1/4領域40においてWJPが施工されるだけである。しかしながら、全ての矩形領域44で、4本のCRDM貫通管に対するWJPを施工することによって、上記したように4つの矩形領域44に含まれる1本のCRDM貫通管の溶接部では、全周に亘ってWJPを施工することができる。
噴射ノズル1を旋回させて噴射ノズル1の軸心をCRDM貫通管19の外面に接線方向に向け、この状態で、噴射ノズル1から水流21を噴射させることにより、キャビテーション気泡33の廻り込み効果(特開平7−270590号公報の図6及び図7参照)を利用することができる。このため、CRDM貫通管19に対しては、矩形領域44a及び矩形領域44cからの、すなわち、二方向からの水流21の噴射により、CRDM貫通管19の全周に亘ってWJPを施すことができる。
図4に示すCRDM貫通管の配列の最外周部に位置する各CRDM貫通管に対しては、噴射ノズル1の軸心をCRDM貫通管19の外面に接線方向に向けて噴射ノズル1から水流21を噴射させることによって、上記したキャビテーション気泡33の廻り込み効果を利用してCRDM貫通管19の全周に亘ってWJPを実施することができる。この際、蓋18の内面に対しても、廻り込むキャビテーション気泡33によりWJPを施工することができる。
上蓋18に設けられた全CRDM貫通管19へのWJPの施工が終了したとき、圧力調節弁23を開いて内部領域42内の水31を貯水タンク12内に排出する。ベント配管16から排水ホース15を取り外し、各閉止プラグ24をCRDM貫通管19の上端部から取り外す。また、水中カメラ36及び水中ライト35を、ケーブル38が通っているCRDM貫通管19を通して取り出す。内部領域42内の水31の水面がタンク17の上端よりも下方に低下したとき、上蓋18をタンク17から取り外し、原子炉圧力容器内の炉心に装荷された燃料集合体の交換が終了した後、その上蓋18を原子炉圧力容器に取り付ける。
上蓋18に設けられて正方格子状に配置された複数のCRDM貫通管19のそれぞれが、サポート部材20で支持されている場合であっても、本実施例は、各CRDM貫通管19と上蓋18とのそれぞれの溶接部に対するWJPの施工に要する時間を短縮することができる。本実施例においてWJPの施工に要する時間を短縮できる理由を、以下に説明する。
本実施例では、全CRDM貫通管19を支持するサポート部材20によって形成される矩形領域44内に、噴射ノズル1及びノズル旋回機構4aを有するノズル昇降装置4を挿入している状態で水流21を噴射している噴射ノズル1を旋回させ、この矩形領域44に面している4本のCRDM貫通管19の上蓋18とのそれぞれの溶接部に対してWJPを施工する。このWJPにおいて、1つの矩形領域44に面する1本のCRDM貫通管19では、ノズル昇降装置4の噴射ノズル1に面する1/4領域40で上蓋18との溶接部及びこの周辺の熱影響部に圧縮残留応力が付与される。1つの矩形領域44に面するCRDM貫通管19が4本存在するので、これら4本のCRDM貫通管19に対してそれぞれ1/4領域40にWJPを実施することは、実質的に1本のCRDM貫通管19の全周に亘ってWJPを施工することと等価である。
本実施例において、このように、1つの矩形領域44にノズル昇降装置4を挿入した状態で、実質的に1本のCRDM貫通管19にWJPを施工するとき、CRDM貫通管19の軸方向において、サポート部材20の下方の領域とサポート部材20の上方の領域の間で噴射ノズル1を移動させるのは、その1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対するWJP施工前及びWJP終了後の2回である。これに対して、特開平7−270590号公報、特開平9−136261号公報、特開平10−10282号公報及び特開2000−308927号公報に記載されたいずれかのWJP施工方法を、複数の管状部材が上記のようにサポート部材で支持されたWJP施工対象物である上部鏡板に適用して、1本の管状部材に対してWJPを施工する際には、本実施例のように、WJP施工前及びWJP終了後だけでなく、その管状部材の周方向の全面にWJPを施工している間において少なくとも1回、サポート部材20の下方の領域とサポート部材20の上方の領域の間で噴射ノズル1を往復させる必要がある。このため、本実施例は、そのような噴射ノズル1の往復が不要であり、管状部材であるCRDM貫通管19に対するWJPの施工に要する時間を短縮することができる。
本実施例では、1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対してWJPを施工する際に、水流21を噴射している噴射ノズル1を隣のCRDM貫通管19に向かって旋回させている間に、隣のCRDM貫通管19と上蓋18の溶接部付近まで噴射ノズル1を、CRDM貫通管19の軸方向において移動させる。このため、1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対して連続してWJPを施工することができ、これら4本のCRDM貫通管19に対するWJP施工の所要時間をさらに短くすることができる。
1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対してWJPを施工する際、位置決めガイド7の位置決め部材6a,6bを矩形領域44の対角線方向に位置する一対のCRDM貫通管19の下端部に挿入して位置決めガイド7によりノズル昇降装置4を水平方向において支持するので、噴射ノズル1から噴射される水流21の反力により、走行装置8が水平方向に移動することを防止できる。また、WJPを施工するCRDM貫通管19に対する噴射ノズル1の水平方向での位置ずれを防止でき、水流21を噴射しているときの噴射ノズル1の振動も抑制できる。
本実施例は、上蓋18の頂部に設けたベント配管16を利用してWJP施工中に発生して潰れなかったキャビテーション気泡33を排気することができる。このため、水31が充填された上蓋18内にその気泡が溜まった空間が形成されることにより、CRDM貫通管19と上蓋18の溶接部のWJPの施工が阻害されることを防止できる。また、ベント配管16はもともと上蓋18に設置されているので、WJP施工のために、気泡を排気するベント配管を新たに上蓋18に設置する必要がない。
本実施例では、タンク17の上端に上蓋18を上に凸になる状態で配置するので、原子炉圧力容器から取り外した上蓋18を、後述の実施例3のように上下を反転させる必要がない。このため、原子炉圧力容器から取り外した上蓋18を、原子炉圧力容器からタンク17の上端まで移送するのに要する時間を短縮できる。
本実施例では、1本のCRDM貫通管19が面している周囲の4つの矩形領域44に順番に噴射ノズル1を挿入するため、その1本のCRDM貫通管19の全周に亘ってWJPを施工することができる。その際には、その1本のCRDM貫通管19の周囲に存在して隣接している他のCRDM貫通管19に対してもWJPを施工することができる。
本発明の他の実施例である実施例2のウォータジェットピーニング施工方法を、図9を用いて説明する。
本実施例のウォータジェットピーニング施工方法に用いられるWJP装置25Aは、実施例1で用いるWJP装置25において一対のクランプ機構39を設けた構成を有する。WJP装置25Aの他の構成はWJP装置25と同じである。一対のクランプ機構39は、ノズル昇降装置4を構成する昇降機構4aの第1筒状体の側面にそれぞれ取り付けられる。これらのクランプ機構39は、一直線上に配置されて筒状体から相反する方向に向かって伸びており、クランプ機構39の軸方向に伸縮できる構造となっている。一対のクランプ機構39が伸びている方向は、位置決めガイド7の長手方向と直交する方向である。
WJP装置25Aを用いた本実施例のウォータジェットピーニング施工方法は、WJP装置25を用いた実施例1のウォータジェットピーニング施工方法と同じである。本実施例のウォータジェットピーニング施工方法において、実施例1のウォータジェットピーニング施工方法と唯一異なる点は、本実施例では、CRDM貫通管19に対するWJP施工中に、位置決めガイド7だけでなく一対のクランプ機構39によってもノズル昇降装置4を支持している点である。
本実施例は、実施例1と同様に走行装置8を移動させて該当する矩形領域44の2本の対角線の交点の真下に、ノズル旋回機構3の旋回中心(ノズル昇降装置4の軸心)が位置したときに、昇降機構4aを駆動して噴射ノズル1を、その矩形領域44を画定するサポート部材20より上方でCRDM貫通管19と上蓋18との溶接部付近まで上昇させる。この噴射ノズル1の移動時においては、一対のクランプ機構39は縮めた状態にあり、これらのクランプ機構39はその矩形領域44内を容易に通過することができる。位置決めガイド7の位置決め部材6a,6bを、実施例1と同様に、矩形領域44の1つの対角線に位置してその矩形領域44に面する2つのCRDM貫通管19のそれぞれの下端部内に挿入する。そして、一対にクランプ機構39を、それぞれ伸ばして、上記の対角線と直交する方向に伸びる他の対角線上に配置されてその矩形領域44に面する他の一対のCRDM貫通管19の側面に接触させる。各クランプ機構39は、接触しているCRDM貫通管19の側面に押圧される。その後、実施例1と同様に、各CRDM貫通管19の上蓋18とのそれぞれの溶接部に対するWJPが施行される。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、位置決めガイド7だけでなく一対のクランプ機構39によってもノズル昇降装置4が水平方向で支持されるので、水流21の噴射により生じる反力による噴射ノズル1の振動を、実施例1よりも抑制することができる。
本発明の他の実施例である実施例3のウォータジェットピーニング施工方法を、図10を用いて説明する。
本実施例のウォータジェットピーニング施工方法に用いられるWJP装置25Bは、実施例1で用いるWJP装置25において、排水装置13を排水装置13Aに替え、さらに走行装置8を削除した構成を有する。排水装置13Aは、排水管47に排水ポンプ46を設けている。WJP装置25Bは、走行装置8及び位置決めガイド昇降装置5bを有していないので、ノズル昇降装置4が位置決めガイド7を有しており、ノズル昇降装置4の昇降機構4aの第1筒状体が位置決めガイド7に取り付けられている。
WJP装置25Bを用いた本実施例のウォータジェットピーニング施工方法を以下に説明する。本実施例のウォータジェットピーニング施工方法は、実施例1及び2のそれぞれのウォータジェットピーニング施工方法と異なり、複数のCRDM貫通管19を設けた上蓋18が、上蓋18の内面が上を向く(上蓋18の曲面が下に凸になる)ように、配置される。この上蓋18は、複数本(例えば、4本)の支持部材45によって床面上に保持される。複数の支持部材45の替りに支持部材として円筒を用いても良い。
逆さまにした上蓋18の内側の領域(以下、内部領域という)42内に、図示されていない給水装置を用いて、貯水タンク12内の水31を内部領域42内に供給し、内部領域42内に水31を充填する。上蓋18に設置された水位計(図示せず)により測定された内部領域42内の水位が設定水位に到達したとき、内部領域42内への水31の供給を停止する。この状態では、上蓋18に設けられた各CRDM貫通管19の下端部が閉止プラグ24により封鎖されている。なお、図10には図示されていないが、上蓋18には、実施例1で述べたベント配管16が接続されている。このベント配管16に設けられた弁が閉じられており、上蓋18内に充填した水31がベント配管16から排出されることはない。
内部領域42内に水31が充填された状態で、WJP装置25Bのノズル昇降装置4が、天井クレーン(図示せず)に吊り下げられた状態で、WJPが実施される4本のCRDM貫通管19が面している1つの矩形領域44の真上まで移動させる。天井クレーンにより吊り下げているノズル昇降装置4を下降させ、ノズル昇降装置4に設けられた位置決めガイド7の位置決め部材6a,6bを、上記の矩形領域44の1つの対角線上に位置してその矩形領域44に面する一対のCRDM貫通管19の上端部内に挿入する。やがて、位置決めガイド7の下面がその一対のCRDM貫通管19の上端に置かれる。
その矩形領域44に面する1本のCRDM貫通管19の上蓋18との溶接部に噴射ノズル1が対向するように、ノズル昇降装置4の昇降機構4aによる噴射ノズル1の下降、ノズル旋回機構3による水平面内での噴射ノズル1の旋回、及びノズル角度調整機構2による上下方向における噴射ノズル1の傾き角の調節が、それぞれ行われる。この後、実施例1と同様に、その矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19のそれぞれに対するWJPが施行される。WJPの施行中に噴射ノズル1から水流21が噴射されるので、上蓋18内の液面が上昇する。このため、水位計で測定された上蓋18内の水位の測定値が実施例1における走行制御装置32に相当する第1制御装置(図示せず)に入力される。第1制御装置は、入力した水位測定値が設定水位を超えたとき、排水ポンプ46を駆動し、蓋18内の水31を、排水管47を通して貯水タンク12内に排出する。これにより、上蓋18内の水位が設定水位に保持される。第1制御装置が、走行装置8の走行制御を除いて、実施例1において走行制御装置32が行っている制御と同じ制御を実行する。
1つの矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管に対するWJPが終了したとき、噴射ノズル1がサポート部材20の上方に達するまで、ノズル昇降装置4が天井クレーンにより引き上げられる。その後、天井クレーンによって、ノズル昇降装置4が他の矩形領域44の真上に移動され、この矩形領域44内にノズル昇降装置4が下降される。そして、この矩形領域44に面する4本のCRDM貫通管19に対して、実施例1と同様にWJPが施行される。全CRDM貫通管19に対するWJPが終了したとき、上蓋18に対するWJPが終了する。
本実施例も、実施例1で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、上蓋18を逆さまにして上蓋18内に水31を充填するため、実施例1で用いたタンク17が不要になる。このため、内部領域42内に充填する水31の量が実施例1におけるその量よりも少なくなる。本実施例では、内部領域42への水31の充填に要する時間が、実施例1よりも短縮できる。
本実施例で用いるWJP装置25Bは、走行装置8及び位置決めガイド昇降装置5bが不要であるため、実施例1で用いるWJP装置25よりもコンパクト化される。また、WJP施行中において潰れなかったキャビテーション気泡は、内部領域42内の水31内を上昇し、解放されている内部領域42の上方へ放出される。このため、実施例1で用いる排水ホース15が不要になる。
1…噴射ノズル、2…ノズル角度調整機構、3…ノズル旋回機構、4…ノズル昇降装置、4a,5c…昇降機構、5a…回転機構、5b…位置決めガイド昇降装置、6a,6b…位置決め部材、7…位置決めガイド7、8…走行装置、10…給水装置、11…高圧ポンプ、12…貯水タンク、13,13A…排水装置、16…ベント配管、18…上蓋、19,19a〜19h…制御棒駆動機構ハウジング、20…サポート部材、21…水流、25,25A.25B…ウォータジェットピーニング装置、29…ポンプ制御装置、32…走行制御装置、39…クランプ機構、44,44a〜44d…矩形領域、45…支持部材。

Claims (10)

  1. 矩形格子状のサポート部材によって水平方向における移動が拘束され、矩形の格子状に配列された複数の管状部材が設けられる、容器の蓋になる上部鏡板の内側に水を充填し、噴射ノズルを、前記サポート部材によって形成される第1開口部を通して、前記管状部材の軸方向において、前記サポート部材よりも前記上部鏡板の内面側に移動させ、その後、水流を噴射している前記噴射ノズルを旋回させて、前記サポート部材に保持されて前記第1開口部に面する4本の管状部材に、順次、ウォータジェットピーニングを施工することを特徴とするウォータジェットピーニング施工方法。
  2. 前記管状部材の軸方向における、前記第1開口部を通した前記噴射ノズルの移動は、ノズル昇降装置の昇降機構に設けられた旋回装置に取り付けられた噴射ノズルを、前記昇降機構により、前記管状部材の軸方向に移動させることによって行い、その後、前記噴射ノズルの旋回は、前記旋回装置により行われる請求項1に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  3. 前記上部鏡板を、前記上部鏡板の内面を下向きにして支持部材となる容器の上に取り付け、前記上部鏡板の内側への前記水の充填は、前記上部鏡板及び前記容器で囲まれた内部領域に対して行われ、前記噴射ノズルが前記内部領域内で移動する請求項1または2に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  4. 前記上部鏡板を、前記上部鏡板の内面を上向きにして支持部材により支持し、前記上部鏡板の内側への前記水の充填は、内面が上向きになっている前記上部鏡板の内側に形成される内部領域に対して行われ、前記噴射ノズルが前記内部領域内で移動する請求項1または2に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  5. 前記第1開口部に面する前記4本の管状部材に対するウォータジェットピーニングの施行が終了した後、前記噴射ノズルを、前記管状部材の軸方向において、前記上部鏡板の内面を基準にしたとき、前記管状部材の軸方向において前記サポート部材よりも遠くなる方向へ移動させて、前記第1開口部を通過させ、そして、前記噴射ノズルが前記第1開口部を通過した後、前記噴射ノズルを、前記サポート部材によって形成される第2開口部に対向する位置まで移動し、前記噴射ノズルを、前記第2開口部を通して、前記管状部材の軸方向において、前記サポート部材よりも前記上部鏡板の内面側に移動させ、その後、水流を噴射している前記噴射ノズルを旋回させて、前記サポート部材に保持されて前記第2開口部に面する4本の管状部材に、順次、ウォータジェットピーニングを施工する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  6. 前記第1開口部及び前記第2開口部が隣り合っており、前記第1開口部に面する前記4本の管状部材に対するウォータジェットピーニングの施工が終了した後、前記第2開口部に面する前記4本の管状部材に対するウォータジェットピーニングが施工されるとき、前記第1開口部及び前記第2開口部の両方に面している前記管状部材に対しては、少なくとも前者のウォータジェットピーニングが施行されなかった周方向の領域において後者のウォータジェットピーニングが施工される請求項5に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  7. 前記第1開口部に面する前記4本の管状部材に対し、前記水流を噴射している前記噴射ノズルを旋回させて、順次、ウォータジェットピーニングを施工するとき、旋回している前記噴射ノズルを前記管状部材の軸方向に移動させて、前記噴射ノズルの、前記管状部材のウォータジェットピーニング施工個所への位置合わせを行う請求項1ないし4のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  8. 位置決めガイド昇降装置に取り付けられた位置決めガイドに設けられた一対の位置決め部材を、前記第1開口部を挟んで対向する2本の前記管状部材のそれぞれの端部内に挿入し、前記4本の管状部材に対するそれぞれのウォータジェットピーニングの施工が、前記一対の位置決め部材が前記2本の管状部材の端部に挿入された状態で行われる請求項2に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  9. ウォータジェットピーニングの施工中において、前記前記ノズル昇降装置に設けられて相反する方向に伸びるクランプ機構により、前記一対の位置決め部材が端部に挿入される前記2本の管状部材とは別の、前記第1開口部を挟んで対向する2本の前記管状部材のそれぞれの外面を押圧する請求項8に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
  10. 前記ウォータジェットピーニングの施工時に発生する気泡のうち前記上部鏡板の内面の位置まで到達した前記気泡を、前記上部鏡板の外部に排出する請求項3に記載のウォータジェットピーニング施工方法。
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