JP2013138790A - 内視鏡用洗浄シース - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的細い径の流路を確保しつつ、必要に応じて送液又は送気して内視鏡先端面の観察窓を十分に洗浄することができる内視鏡用洗浄シースを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態は、先端開口と基端開口とを備え、基端開口から内視鏡が挿入される内視鏡用管路を有するチューブ本体と、チューブ本体の外壁に、内視鏡用管路と略平行に形成された少なくとも1つの管腔と、チューブ本体の先端側の外壁に設けられ、管腔と連通している、径方向に膨張又は収縮する中空のバルーン部と、先端開口の縁部に設けられ、バルーン部と連通し、バルーン部内が所定の圧力に達したときに開口するスリットが形成されたノズル部とを具備する内視鏡用洗浄シースである。
【選択図】図3

Description

本発明は、内視鏡先端の挿入部に取り付けて使用する内視鏡用洗浄シースに関する。
一般的に、患者の体腔内に挿入してその内部を観察したり手術を行ったりするための内視鏡が広く使用されている。内視鏡下外科手術の際には、術者は、内視鏡先端の挿入部(内視鏡挿入部)を患者の体腔内に挿入して、内視鏡先端面の観察窓部に配置された対物レンズを含む観察光学系から取り込まれた像を確認しながら手術を行う。
このような外科手術中、出血などにより内視鏡先端面の観察窓部が汚れてしまい、内視鏡の視野が妨げられることがある。これを防ぐために、内視鏡挿入部に取り付けて、内視鏡先端面に向かって送水、送気あるいは吸引することによりその先端面を洗浄する洗浄シースが用いられる。
例えば、特許文献1には、内視鏡挿入部の外周面を被覆した状態で内視鏡挿入部に取り付けられる洗浄シースが開示されている。洗浄シースを内視鏡挿入部に取り付けたとき、内視鏡挿入部の外周面と洗浄シース本体の内周面との間に環状の流路が形成される。内視鏡下外科手術中、内視鏡先端面の観察窓部に血液などの汚れが付着したとき、この流路を通って内視鏡先端面に洗浄液(例えば、生理食塩水)が吐出されて、観察窓部が洗浄される。
また、体腔内に内視鏡を挿入して手術等を行うために、患者の皮膚及び体壁に穿刺されて体腔内と体外とをつなぐ連絡路の役割を果すトロッカーが使用される。内視鏡下外科手術の際には、まず、トロッカーが患者の切開口に挿入され、続いて、内視鏡が、トロッカー内を貫通している管路を通して体腔内に挿通される。このように、トロッカーは、内視鏡等の挿入器具の体腔内へのスムーズな挿入のための案内管として使用される。
特開平10−201713号公報
内視鏡下外科手術では、上述のように、内視鏡は、患者の切開口に取り付けられたトロッカーを通して体腔内に挿入される。特許文献1に記載されるような、外周面に洗浄シースが取り付けられた内視鏡をトロッカーに挿通する際には、その洗浄シースの外径に合わせた比較的太い径(例えば、10mm以上)の管路を有するトロッカーを用いなければならない。従って、比較的太い径の管路を有するトロッカーを用いる場合には、トロッカーを挿入するための患者の切開口は、その管路の径に応じた大きさとなる。
また、洗浄シースが取り付けられた内視鏡を比較的細い径(例えば、5〜6mm程度)の管路を有するトロッカーに挿通するには、内視鏡挿入部の外周面と洗浄シース本体の内周面との間に形成される流路を極細くする必要がある。しかし、極細の流路の場合、流路を流れる洗浄液の流量は少ない。従って、このような極細の流路を用いて内視鏡先端面の観察窓部を洗浄するためには、流路を流れる洗浄液が勢いよく観察窓部に吐出されるように、流路への送液や送気に関して非現実的な高圧が必要となる。このため、特許文献1に記載されるような、内視鏡挿入部の外周面と洗浄シース本体の内周面との間の隙間を利用した流路を用いる構成において、このような極細の流路は実現しにくい。
さらに、洗浄シースは、洗浄液を必要なときに必要な量だけ吐出して内視鏡先端面の観察窓部を洗浄できることが望ましい。
そこで、本発明は、比較的細い径の流路を確保しつつ、必要なときに必要な量だけ送液又は送気して内視鏡先端面の観察窓部を洗浄することができる内視鏡用洗浄シースを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、先端開口と基端開口とを備え、前記基端開口から内視鏡が挿入される内視鏡用管路を有するチューブ本体と、前記チューブ本体の外壁に、前記内視鏡用管路と略平行に形成された少なくとも1つの管腔と、前記チューブ本体の先端側の外壁に設けられ、前記管腔と連通している、径方向に膨張又は収縮する中空のバルーン部と、前記先端開口の縁部に設けられ、前記バルーン部と連通し、前記バルーン部内が所定の圧力に達したときに開口するスリットが形成されたノズル部とを具備する内視鏡用洗浄シースである。
本発明によれば、比較的細い径の流路を確保しつつ、必要なときに必要な量だけ送液又は送気して内視鏡先端面の観察窓部を洗浄することができる内視鏡用洗浄シースを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄シースと、洗浄シースが取り付けられる内視鏡とを示す概略図である。 図2は、図1の内視鏡の内視鏡先端面を示す図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄シースの先端側の長手軸方向の断面図である。 図4は、図3の洗浄シースの矢印Aの矢視図である。 図5は、図3の洗浄シースの矢印Bの矢視図である。 図6(a)は、図3の洗浄シースのC−C線に沿った横断面図、図6(b)は、D−D線に沿った横断面図である。 図7は、図3の洗浄シースの矢印Eの矢視図である。 図8は、洗浄シースに接続される流体供給・吸引源を示す概略図である。 図9は、内視鏡下外科手術中、洗浄シースのバルーン内に洗浄液が貯留されている状態を示す概略図である。 図10は、洗浄シースのバルーン内の洗浄液の貯留量、バルーン内の圧力及びノズル部から吐出される洗浄液の流量を示すタイムチャートである。 図11(a)は、2つの管腔が設けられた洗浄シースにおける図3のC−C線に沿った横断面図、図11(b)は、D−D線に沿った横断面図である。 図12は、2つの管腔が設けられた洗浄シースに接続される流体供給・吸引源を示す概略図である。 図13は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る洗浄シースの先端側の長手軸方向の断面図である。 図14は、図13の洗浄シースの矢印Fの矢視図である。 図15は、図15の洗浄シースの矢印Gの矢視図である。 図16は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄シースの先端側の長手軸方向の断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄シース1と、洗浄シース1が取り付けられる内視鏡100とを示す概略図である。ここでは、内視鏡100は、内視鏡下外科手術に用いられる腹腔鏡、胸腔鏡などの硬性鏡である。
内視鏡100は、内視鏡先端側の内視鏡挿入部101と、内視鏡手元側の内視鏡操作部102とを有している。内視鏡挿入部101の外壁は、ステンレス製などの硬質管により形成されている。挿入部101の内視鏡先端面103が図2に示される。内視鏡先端面103には、観察窓部104と、不図示のライトガイドにより導かれる照明光を照射する照明窓部105とが配置されている。観察窓部104には、体腔内の観察対象の像を結像する対物レンズ106が配置されている。対物レンズ106の内視鏡先端側の表面には、透光性のカバーガラスが設けられてもよい。
内視鏡操作部102は、洗浄シース1に連結されるシース用連結部107(例えば、弾性部材でできた凸部)と、不図示の外部光源に接続されるライトガイドケーブルが着脱可能に接続されるライトガイドケーブルコネクタ108と、接眼部109とを有している。接眼部109は、不図示の接眼レンズが配置されたアイピース110を有している。
内視鏡挿入部101及び内視鏡操作部102において、内視鏡先端面103の対物レンズ106と接眼部109の接眼レンズとの間には、不図示のリレーレンズが、挿入部101及び操作部102の長手軸方向に一直線状に配置されている。また、内視鏡挿入部101及び内視鏡操作部102には、内視鏡先端面103の照明窓部105から内視鏡操作部102のライトガイドケーブルコネクタ108まで、不図示のライトガイド(例えば、光ファイバーバンドル)が延設されている。
内視鏡先端面103の観察窓部104において対物レンズ106により結像された像は、内視鏡挿入部101及び内視鏡操作部102内のリレーレンズにより伝送され、接眼部109の接眼レンズで結像されて、アイピース110で術者により観察される。
なお、本発明の洗浄シース1と組み合わせて使用される内視鏡は、上述のような、アイピースを直接覗いて観察する形態の硬性鏡に限定されるものではなく、例えば、内視鏡先端面の対物レンズで得られる光学像を内視鏡挿入部内の撮像素子に結像して電気信号へと光電変換し、内視鏡とは別体のビデオプロセッサ装置に伝送してモニタに画像を映し出す形態であってもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄シース1の先端側の長手軸方向の断面図である。洗浄シース1は、大別すると、円筒状のチューブ本体2と、チューブ本体2の基端側に設けられた取着部3とを有している。チューブ本体2の材質は、シリコーン、エラストマ、ゴムなどの弾性材料である。
チューブ本体2には、基端開口4と先端開口5とを備え、基端開口4から先端開口5まで長手軸方向に貫通している内視鏡用管路6が形成されている。内視鏡用管路6は、図4、図6(a)並びに(b)に示すように、略円形の横断面を有している。使用の際、内視鏡用管路6には、基端開口4から先端開口5まで、内視鏡挿入部101が挿通される。内視鏡用管路6の径は、挿通される内視鏡の径と略同一である。
チューブ本体2の外壁には、図4、図6(a)並びに(b)に示すように、内視鏡用管路6と略平行に長手軸方向に延びた管腔7が形成されている。管腔7の径は、後述するように、内視鏡用管路6の径と比較してかなり細くなっている。この管腔7の長手軸方向の基端側は、図1に示すように、取着部3へと延出しており、管腔7の基端側には、後述する流体供給・吸引源18に接続されるコネクタ8が設けられている。
チューブ本体2の外壁における管腔7よりも先端側には、図3並びに図6(a)に示すように、チューブ本体2の径方向に膨張又は収縮する、即ち拡縮自在の中空のバルーン部9が設けられている。バルーン部9は、管腔7と連通しているバルーン10と、チューブ本体2の外壁が比較的薄くされ、径方向に膨張及び収縮可能なバルーン壁11とを有している。バルーン部9は、管腔7を通してバルーン10内に送液又は送気されてバルーン壁11が膨張したときはチューブ本体2の外径よりも径方向外側に膨らむが、非膨張時にはチューブ本体2の外径と略同一、あるいはそれ以下である。
本実施形態では、バルーン部9は、図6(a)に示すように、チューブ本体2の外壁に半周に亘って設けられている。これにより、バルーン10は、洗浄シース1が取り付けられる内視鏡先端面103の観察窓部104を十分に洗浄することができる量の洗浄液を貯留する内部容量を有している。
さらに、バルーン部9の長手軸方向の先端側、即ちチューブ本体2の先端開口5の縁部には、ノズル部12が形成されている。ノズル部12は、バルーン10と連通しているノズル流路13と、バルーン壁11よりも厚いノズル壁14とを有している。ノズル部12は、図3並びに図5に示すように、内視鏡用管路6の先端開口5の面よりも前方に延出している。ノズル壁14の先端は、径方向に向かって湾曲し、内視鏡用管路6の先端開口5に略直交する方向を向いている。そして、このノズル壁14の先端と、内視鏡用管路6とノズル流路13(及び管腔7、バルーン部9)とを仕切っている中間壁15とが一体となって、ノズル先端部16を形成している。
ノズル先端部16には、図7に示すように、径方向のスリット17が形成されている。スリット17は、通常、ノズル先端部16自らの弾性力により閉じているが、管腔7、バルーン10及びノズル流路13に所定の値を超える圧力が加わると開口して外部と連通する、いわゆるブーブークッションの構造となっている。
本実施形態では、例えば、内視鏡用管路6の内径が約5mmであり、チューブ本体2の外径が約5.5mmである。従って、管腔7の径は0.1〜0.3mm程度と極めて細い。
チューブ本体2の基端側に設けられた取着部3には、上述のように、コネクタ8が設けられた管腔7の基端側が延出している。コネクタ8には、送水、送気及び吸引を行う流体供給・吸引源18に接続される外部チューブ19が接続される。また、取着部3には、内視鏡100のシース用連結部107と係合される内視鏡用連結部20(例えば、弾性部材でできた凹部)が設けられている。
図8は、洗浄シース1中の管腔7に液体(例えば、生理食塩水である洗浄液)又は気体(例えば、空気)を送出する、あるいは管腔7から液体又は気体を吸引する流体供給・吸引源18を示す概略図である。送液の際には、洗浄液タンク内の洗浄液がポンプにより汲み出されて供給される。また、送気の際には圧力源により加圧し、吸引の際には吸引装置により減圧する。なお、吸引装置に接続せず、管腔7の端部を単に開放することによって減圧してもよい。
次に、内視鏡下外科手術の際に内視鏡100と組み合わせて洗浄シース1を使用するときの動作について説明する。
まず、洗浄、滅菌済みの内視鏡100と洗浄シース1とを用意する。そして、洗浄シース1の内視鏡用管路6の基端開口4から内視鏡挿入部101を挿通し、内視鏡先端面103を先端開口5の面と略同一となるように位置決めする。そして、洗浄シース1の取着部3の内視鏡用連結部20に内視鏡100のシース用連結部107を係合して、洗浄シース1に対して内視鏡100を固定する。かくして、内視鏡挿入部101の外周面を被覆した状態で内視鏡100に洗浄シース1が装着される。
そして、患者の切開口に挿入されたトロッカー200内の管路内に、洗浄シース1が装着された内視鏡挿入部101を挿通する。挿通の際には、バルーン部9は径方向内側に潰れており、チューブ本体2の外径と略同一、あるいはそれ以下となっているので、管路の細いトロッカーにも容易に挿通することができる。
なお、トロッカー200内の管路の内径は、内視鏡100に装着された洗浄シース1のチューブ本体2の外径よりも大きく、洗浄シース1が装着された内視鏡100をスムーズに挿入及び引き抜きできるものを選択している。
図9は、内視鏡下外科手術中、洗浄シース1のバルーン10内に洗浄液が貯留されている状態を示す概略図である。図10は、洗浄シース1のバルーン10内の洗浄液の貯留量、バルーン10内の圧力及びノズル先端部16からスリット17を介して吐出される流量を模式的に示すタイムチャートである。
まず、必要に応じて、流体供給・吸引源18により管腔7を介してバルーン10内の空気を吸引する。あるいは、管腔7の基端側を開放し、バルーン10内の空気を開放端から抜いてもよい。流体供給・吸引源18からの洗浄液の供給前のバルーン10内の圧力を初期圧力とする。
そして、時間t0から、バルーン10に向かって、流体供給・吸引源18に接続された外部チューブ19、管腔7を介して、少量ずつ、洗浄液が供給される。供給された洗浄液は、図9に示すように、洗浄シース1の先端側に流れてノズル流路13、バルーン10に貯留されていく。このとき、図10に示すように、供給された洗浄液の量に比例してバルーン10内の圧力も増加するが、ノズル先端部16のスリット17は自らの弾性力により閉じたままであり、洗浄液はノズル部12から漏れ出さない。
流体供給・吸引源18により洗浄液がさらに供給されていくと、バルーン部9のバルーン壁11は径方向外側に膨張していき、バルーン10内に洗浄液がさらに貯留されていく。そして、図10に示すように、バルーン10内に所定の量の洗浄液が貯留されたとき、洗浄液の供給を停止する(時間t1)。このときのバルーン10内の圧力は、シールノズル開口圧力P以下である。この状態で、内視鏡先端面103の観察窓部104の洗浄が必要となるまで待機する。
なお、流体供給・吸引源18には、時間t0から時間tまでにバルーン10内に送出した洗浄液の量を検知する検知部、バルーン10内に所定の量の洗浄液が貯留されたことをランプにより視覚的に、又はアラーム音により聴覚的に報知する報知部が適宜設けられる。
そして、内視鏡下外科手術中、内視鏡先端面103の観察窓部104に血液などが付着して観察窓部104が汚れたとき、スリット17を開いてノズル流路13から観察窓部104に向かって洗浄液を吐出させて、観察窓部104を洗浄する。スリット17は、バルーン10内の圧力がノズル先端部16自らのスリット17を閉じている弾性力を上回ったとき、開口する。従って、洗浄が必要となった時間t2において流体供給・吸引源18から管腔7に送気して加圧することにより、バルーン10内の圧力をシールノズル開口圧力を超える圧力にして、スリット17を開口させる。
ノズル先端部16は内視鏡先端面103の観察窓部104に略直交する方向を向いているので、ノズル先端部16のスリット17が開口すると、ノズル流路13から内視鏡先端面103に向かって洗浄液が勢いよく噴射し、観察窓部104に付着した血液などの汚れが洗い流される。さらに、必要に応じて、流体供給・吸引源18からのさらなる送気により観察窓部104の表面に残った水滴を吹き飛ばし、内視鏡の視野を良好にする。
あるいは、送気に代わって、時間t2において流体供給・吸引源18から管腔7にさらに洗浄液を供給することにより、バルーン10内の圧力をシールノズル開口圧力を超える圧力にして、スリット17を開口させてもよい。
洗浄液の噴射が終わると(時間t3)、バルーン10内の洗浄液の貯留量はゼロとなる。そして、必要に応じて、流体供給・吸引源18により管腔7を介してバルーン10内の空気を吸引して、バルーン10内の圧力を初期圧力に戻す。かくして、スリット17はノズル先端部16自らの弾性力により閉じる。
そして、再び、流体供給・吸引源18から洗浄液を供給して、ノズル流路13、バルーン10に洗浄液を貯留する。観察窓部104の洗浄が必要になったら、上述の動作を繰り返すことにより、ノズル先端部16のスリット17を開口させ、観察窓部104に洗浄液を噴射して洗浄する。
本発明では、送気、送液又は吸引のための流路となる管腔は、内視鏡挿入部の外周面と洗浄シースのチューブ本体の内周面との間の隙間を利用した流路ではなく、洗浄シース中に設けられている。このため、内視鏡挿入部の外径とチューブ本体の内視鏡用管路の内径とは、略同一であることができ、隙間をなくし洗浄シースを細径化することができる。
また、径が比較的細い洗浄シースを用いることにより、洗浄シースが挿通される管路が細いトロッカーを使用することができ、患者を大きく切開することなく、低侵襲性とすることができる。
また、洗浄シース中に設けられた管腔は極細い径であるが、この管腔の先端側に設けられた径方向に膨張及び収縮可能なバルーン部の内部に、内視鏡先端面の観察窓部の洗浄に必要な量の洗浄液が貯留されることができる。これにより、洗浄シースの比較的細い径の管腔を確保しながら、バルーン内に貯留した洗浄液を内視鏡先端面の観察窓に勢いよく吐出することができ、観察窓部を洗浄することができる。
また、バルーン部に洗浄液を貯留しておくことにより、比較的細い径の管腔を有する洗浄シースであっても、洗浄液を必要なときに必要なだけ噴射して内視鏡先端面の観察窓部を洗浄することができる。
さらに、洗浄シースのバルーン部の先端側に設けられたノズル部は、ノズル部自身の弾性力によってその先端が通常閉じているが、送気又は送液による加圧により開く。このように、ノズル部の開閉機構が比較的簡単な構成であるため、扱いやすいという効果を奏する。
以上の説明では、洗浄シース1に形成された管腔7は1つであったが、管腔7は、少なくとも1つ設けられることができ、例えば、複数の管腔が設けられることができる。図11(a)並びに(b)は、それぞれ、2つの管腔7a、7bが設けられた洗浄シースにおける図3のC−C線に沿った横断面図、D−D線に沿った横断面図である。また、図12は、2つの管腔7a、7bが設けられた洗浄シースに接続される流体供給・吸引源18を示す概略図である。
2つの管腔7a、7bが設けられた洗浄シースでは、流体供給・吸引源18により一方の管腔(例えば、第1の管腔7a)から洗浄液が供給されて、同時に、他方の管腔(例えば、第2の管腔7b)から送気がされることができる。あるいは、一方の管腔から洗浄液を供給し、同時に、他方の管腔から吸引することも可能である。
このように、複数の管腔が設けられた洗浄シースでは、バルーン部への洗浄液の供給とバルーン部への送気やバルーン部からの吸引による圧力の調整とを並列に行うことができ、送液、送気及び吸引の制御をより迅速に行うことができる。
図13乃至図15は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る洗浄シースを示す図である。変形例では、ノズル部12のノズル壁14の外面を覆うようにして補強部材21が配設されている。
補強部材21は、接着剤などの硬質樹脂により形成されている。補強部材21は、ノズル先端部16が内視鏡用管路6の先端開口5の面に略直交する方向を向くように補強している。この補強により、ノズル先端部16のスリット17が送気又は送液による加圧によって開口してもスリット17の向きが保たれ、内視鏡用管路6の先端開口5に位置決めされた内視鏡先端面103の観察窓部104に洗浄液が確実に噴射される。
本変形例では、補強部材を設けたことにより、洗浄シースのノズル先端部の向きを維持したまま内視鏡先端面の観察窓部に洗浄液を確実に吐出して、観察窓部を洗浄することができる。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄シースの先端側の長手軸方向の断面図である。以下では、第1の実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
第2の実施形態では、バルーン部9の長手軸方向の先端には、長手軸方向に切れたスリット22が形成された閉塞部23が設けられている。そして、閉塞部23の長手軸方向先端が、径方向に向かって湾曲し、内視鏡用管路6の先端開口5に略直交する方向を向いたノズル部24を形成している。
ノズル部24は、スリット22が開口したときにスリット22と連通するノズル流路25と、ノズル流路25を形成しているノズル壁26とを有している。ノズル流路25は、送気又は送液による加圧によってスリット22が開いたとき、バルーン部9内に貯留された洗浄液がノズル流路25を通って内視鏡先端面の観察窓部に確実に噴射されるように、内視鏡用管路6の先端開口5に向かって径方向やや内向きになっている。
このような構成により、ノズル流路から吐出される洗浄液が内視鏡先端面の観察窓部に確実に噴射されて、観察窓部を洗浄することができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、さまざまな改良及び変更が可能である。
1…洗浄シース、2…チューブ本体、3…取着部、4…基端開口、5…先端開口、6…内視鏡用管路、7、7a、7b…管腔、8…コネクタ、9…バルーン部、10…バルーン、11…バルーン壁、12…ノズル部、13…ノズル流路、14…ノズル壁、15…中間壁、16…ノズル先端部、17…スリット、18…流体供給・吸引源、19…外部チューブ、20…内視鏡用連結部、21…補強部材、22…スリット、23…閉塞部、24…ノズル部、25…ノズル流路、26…ノズル壁、100…内視鏡、101…内視鏡挿入部、102…内視鏡操作部、103…内視鏡先端面、104…観察窓部、105…照明窓部、106…対物レンズ、107…シース用連結部、108…ライトガイドコネクタ、109…接眼部、110…アイピース、200…トロッカー。

Claims (7)

  1. 先端開口と基端開口とを備え、前記基端開口から内視鏡が挿入される内視鏡用管路を有するチューブ本体と、
    前記チューブ本体の外壁に、前記内視鏡用管路と略平行に形成された少なくとも1つの管腔と、
    前記チューブ本体の先端側の外壁に設けられ、前記管腔と連通している、径方向に膨張又は収縮する中空のバルーン部と、
    前記先端開口の縁部に設けられ、前記バルーン部と連通し、前記バルーン部内が所定の圧力に達したときに開口するスリットが形成されたノズル部とを具備する内視鏡用洗浄シース。
  2. 前記バルーン部の内部には、前記管腔を通って送出された液体又は気体が貯留され、
    前記ノズル部は、前記バルーン部内に貯留された液体又は気体の圧力により前記バルーン部内が前記所定の圧力に達したときに開口して、前記先端開口に向かって液体又は気体を吐出する請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
  3. 前記ノズル部は、弾性材料でできており、
    前記スリットは、前記ノズル部自らの弾性力により通常閉じている請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
  4. 前記バルーン部は、前記チューブ本体の外壁に半周に亘って設けられている請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
  5. 前記ノズル部の外面は、補強部材で補強されており、前記ノズル部の先端が、前記内視鏡用管路の前記先端開口に向けられている請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
  6. 前記ノズル部は、前記先端開口に向かって径方向内向きに形成されたノズル流路を有する請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
  7. 前記バルーン部は、非膨張時の外面が前記チューブ本体の外径と略同一以下である請求項1記載の内視鏡用洗浄シース。
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