JP2013137145A - 吸着熱交換器 - Google Patents

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嵐 江
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Abstract

【課題】扁平管とフィンとを備えた吸着熱交換器において、熱交換効率の低下を抑制する。
【解決手段】吸着熱交換器(30)は、側面が対向するように平行に配置された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切欠部(45)を有する複数のフィン(36)と、吸着剤を含有し、上記各フィン(36)の表面及び上記各扁平管(33)の表面に形成された吸着層(38)とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、扁平管とフィンとを備える熱交換器に関し、特に、その表面に吸着層を有する吸着熱交換器に関するものである。
従来より、冷媒等の熱媒体と空気を熱交換させる熱交換器本体と、その表面に形成された吸着層とを備えた吸着熱交換器が知られている。例えば、特許文献1には、この種の吸着熱交換器と、それを用いて空気の湿度調節を行う調湿装置とが開示されている。
特許文献1に記載の吸着熱交換器では、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器の表面に吸着層が形成されている。この熱交換器は、フィン及び伝熱管を備えている。この吸着熱交換器では、吸着動作時に、フィンの間を通過する空気が水分を吸着剤に奪われて除湿される。そして、吸着熱交換器の伝熱管内を流れる冷媒は、空気中の水分が吸着剤へ吸着される際に生じる吸着熱を吸熱する。また、伝熱管内の冷媒は、空気からも吸熱する。
一方、再生動作時には、伝熱管内を流れる冷媒によって吸着剤やフィンの間を通過する空気が加熱される。そして、吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分がフィンの間を通過する空気へ付与される。
また、特許文献1には、いわゆるコルゲートフィン型の熱交換器の表面に吸着層が形成された吸着熱交換器も開示されている。この吸着熱交換器は、左右方向に延びる複数の扁平な伝熱管(扁平管)が互いに所定の間隔をおいて上下に並べられ、隣り合う扁平管の間にコルゲートフィンが一つずつ設けられている。
特開2010−270973号公報
上記特許文献1において、上述した熱交換器に吸着層を形成する場合、吸着剤を含む原料液を熱交換器に散布し、その後乾燥させるといった工程が繰り返し行われる。ここで、コルゲートフィン型の熱交換器に吸着層を形成する場合に、次のような問題が生じうる。
具体的に、コルゲートフィンのピッチは均一ではなく、扁平管に近づくほど狭くなっている。そのため、上記工程を繰り返し行っていくと、コルゲートフィンのピッチが狭くなっている部分において吸着剤が目詰まりするおそれがある。その結果、空気がフィンの間を流通しにくくなるため、吸着熱交換器の熱交換効率が低下するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、扁平管とフィンとを備えた吸着熱交換器において、熱交換効率の低下を抑制することにある。
第1の発明は、側面が対向するように平行に配置された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切欠部(45)を有する複数のフィン(36)と、吸着剤を含有し、上記各フィン(36)の表面及び上記各扁平管(33)の表面に形成された吸着層(38)とを備えていることを特徴とする吸着熱交換器(30)を対象とする。
第1の発明では、各扁平管(33)は、平坦な側面が対向するように平行に配置されている。各フィン(36)は、扁平管(33)に対して直交する方向に延びる板状に形成されている。つまり、各フィン(36)は平行に配置されている。そして、各フィン(36)の表面及び各扁平管(33)の表面には吸着剤を含んだ吸着層(38)が形成されている。
第1の発明では、各フィン(36)は平行となるように配置されるため、各フィン(36)のピッチは、吸着熱交換器(30)のどの部分においても一定となる。したがって、吸着熱交換器(30)には、均一的に吸着層が形成されやすくなる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記各フィン(36)及び上記各扁平管(33)は、線膨張率が同じ材料で構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明において、各フィン(36)及び各扁平管(33)の線膨張率は同じである。例えば、これらの線膨張率が異なる場合、吸着熱交換器が、冷却又は加熱を繰り返すと、フィン及び扁平管の温度変化による線膨張率の違いから熱応力が生じる。この熱応力によって、線膨張率が高い方の部材がひずんでしまうおそれがあり、その結果、その部材に形成された吸着層が剥離しやすくなる可能性がある。
これに対して、第2の発明によると、各フィン(36)及び各扁平管(33)の線膨張率は同じであるため、上述したような熱応力は発生しにくくなる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記各フィン(36)及び上記各扁平管(33)は、アルミニウムで構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、吸着熱交換器(30)において各フィン(36)のピッチは一定となるため、吸着層(38)は、その表面に一様に形成されやすい。すなわち、吸着剤(38)が隣り合うフィンの間に詰まりにくくなるため、空気の流通を妨げることがなく、吸着熱交換器(30)の熱交換効率の低下を抑制することができる。
また、上記第2の発明によれば、各フィン(36)及び各扁平管(33)の線膨張率を同じにすることで、熱応力や、それによるひずみが生じにくくなるため、吸着層(38)が剥離しにくくなる。つまり、ヒートストレスに対する吸着層(38)の耐久性が向上する。
また、上記第3の発明によれば、各フィン(36)及び各扁平管(33)をアルミニウムで構成することで、吸着熱交換器(30)の軽量化、および低コスト化を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る吸着熱交換器を備えた調湿装置の冷媒回路の構成を示す配管系統図であって、(A)は第1動作中の動作を示すものであり、(B)は第2動作中の動作を示すものである。 図2は、本実施形態の吸着熱交換器の概略斜視図である。 図3は、本実施形態の吸着熱交換器の正面を示す一部断面図である。 図4は、図3のA−A断面の一部を示す吸着熱交換器の断面図である。 図5は、図4のB−B断面の一部を示す吸着熱交換器の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈調湿装置の構成〉
本実施形態の吸着熱交換器(30)が設けられた調湿装置について説明する。この調湿装置は、除湿した空気を室内へ供給する除湿運転と、加湿した空気を室内へ供給する加湿運転とが可能に構成されている。
図1に示すように、調湿装置は、冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)は、第1吸着部材(11)、第2吸着部材(12)、圧縮機(13)、四方切換弁(14)、及び電動膨張弁(15)が設けられた閉回路であって、冷媒が充填されている。冷媒回路(10)では、充填された冷媒を循環させることにより蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。また、第1吸着部材(11)と第2吸着部材(12)は、何れも本発明に係る吸着熱交換器(30)によって構成されている。吸着熱交換器(30)の詳細については後述する。
上記冷媒回路(10)において、圧縮機(13)は、その吐出側が四方切換弁(14)の第1のポートに、その吸入側が四方切換弁(14)の第2のポートにそれぞれ接続されている。第1吸着部材(11)の一端は、四方切換弁(14)の第3のポートに接続されている。第1吸着部材(11)の他端は、電動膨張弁(15)を介して第2吸着部材(12)の一端に接続されている。第2吸着部材(12)の他端は、四方切換弁(14)の第4のポートに接続されている。
上記四方切換弁(14)は、第1のポートと第3のポートが連通して第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図1(A)に示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通して第2のポートと第3のポートが連通する第2状態(図1(B)に示す状態)とに切り換え可能となっている。
〈吸着熱交換器の構成〉
上述のように、第1吸着部材(11)及び第2吸着部材(12)は、それぞれが吸着熱交換器(30)によって構成されている。この吸着熱交換器(30)について説明する。
吸着熱交換器(30)は、図2及び図3に示すように、一つの第1ヘッダ集合管(31)と、一つの第2ヘッダ集合管(32)と、多数の扁平管(33)と、多数のフィン(36)とを備えている。上記第1ヘッダ集合管(31)、第2ヘッダ集合管(32)、扁平管(33)及びフィン(36)は、何れもアルミニウム製の部材であって、互いにロウ付けによって接合されている。また、上記扁平管(33)及びフィン(36)は、幅方向が空気流れに沿う方向に設けられ、上記扁平管(33)とフィン(36)とは、互いに直交する格子状に設けられている。
第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、何れも両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成されている。図2及び図3では、吸着熱交換器(30)の左端に第1ヘッダ集合管(31)が立設され、吸着熱交換器(30)の右端に第2ヘッダ集合管(32)が立設されている。つまり、第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢で設置されている。
上記フィン(36)は、板状フィン(36)であって、扁平管(33)の伸長方向に互いに一定の間隔をおいて配置されている。つまり、フィン(36)は、扁平管(33)の伸長方向と実質的に直交するように配置されている。
また、上記フィン(36)は、図4に示すように、金属板をプレス加工することによって形成された縦長の板状フィンである。尚、図4では、フィン(36)及び扁平管(33)の表面に形成されている吸着層(38)を省略している。吸着層(38)については後述する。フィン(36)には、フィン(36)の前縁(即ち、風上側の縁部)からフィン(36)の幅方向に延びる細長い切欠部(45)が、多数形成されている。フィン(36)では、多数の切欠部(45)が、フィン(36)の長手方向(上下方向)に一定の間隔で形成されている。切欠部(45)の風下寄りの部分は、管挿入部(46)を構成している。管挿入部(46)は、上下方向の幅が扁平管(33)の厚さと実質的に等しく、長さが扁平管(33)の幅と実質的に等しい。扁平管(33)は、フィン(36)の管挿入部(46)に差し込まれ、管挿入部(46)の周縁部とロウ付けによって接合される。また、フィン(36)には、伝熱を促進するためのルーバー(40)が形成されている。
上記扁平管(33)は、図4に示すように、その断面形状が扁平な長円形あるいは角の丸い矩形となった伝熱管である。吸着熱交換器(30)において、複数の扁平管(33)は、その伸長方向が、図3における左右方向となり、且つそれぞれの平坦な側面が互いに向かい合う姿勢で配置されている。また、複数の扁平管(33)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置され、それぞれの伸長方向が実質的に平行になっている。図3に示すように、各扁平管(33)は、その一端部が第1ヘッダ集合管(31)に挿入され、その他端部が第2ヘッダ集合管(32)に挿入されている。
また、図4に示すように、各扁平管(33)には、複数の流体通路(34)が形成されている。各流体通路(34)は、扁平管(33)の伸長方向に延びる通路である。各扁平管(33)において、複数の流体通路(34)は、扁平管(33)の伸長方向と直交する幅方向に一列に並んでいる。各扁平管(33)に形成された複数の流体通路(34)は、それぞれの一端が第1ヘッダ集合管(31)の内部空間に連通し、それぞれの他端が第2ヘッダ集合管(32)の内部空間に連通している。吸着熱交換器(30)へ供給された冷媒は、扁平管(33)の流体通路(34)を流れる間に空気と熱交換する。
上記吸着熱交換器(30)を構成するフィン(36)及び扁平管(33)の表面には、吸着剤を含有した吸着層(38)が形成されている。具体的には、図5に示すように、吸着層(38)は、フィン(36)の両側面を覆うように形成されている。この吸着層(38)の厚さは、0.1mm以上0.35mm以下であるのが望ましい。また、吸着層(38)は、フィン(36)の表面だけでなく、扁平管(33)のうちフィン(36)に覆われていない部分(フィン(36)の管挿入部(46)と接していない部分など)の表面にも形成されている。尚、フィン(36)以外の部分に形成された吸着層(38)の厚さは、0.1mm以上0.35mm以下の範囲から外れていても構わない。
吸着層(38)に含まれる吸着剤としては、ゼオライト、シリカゲル、親水性の官能基を有する有機高分子材料など、空気中の水分を吸着できるものが用いられる。尚、吸着として使用できる“親水性の官能基を有する有機高分子材料”には、いわゆる収着現象によって空気中の水分を捕捉する有機高分子材料も含まれる。
フィン(36)の表面及び扁平管(33)の表面に吸着層(38)を形成するためには、散布工程と、乾燥工程とを交互に繰り返し行う。
散布工程では、フィン(36)及び扁平管(33)を備えた熱交換器本体に原料液が散布されることで、熱交換器本体の表面に原料液が付着する。なお、散布工程では、熱交換器本体の隅々にまで原料液が付着するように散布が行われる。これにより、熱交換器本体の表面の全体に原料液が確実に付着する。
乾燥工程では、散布工程を経た熱交換器本体(即ち、表面に原料液が付着した状態の熱交換器本体)を乾燥させる。この乾燥工程では、熱交換器本体に付着した原料液に含まれる溶媒成分(アルコール)やバインダと共に添加された水が蒸発し、粒子状の吸着剤とバインダとが熱交換器本体の表面に残存する。粒子状の吸着剤は、バインダによって、熱交換器本体の表面や隣接する他の吸着剤粒子と接着される。
尚、原料液は、多数の粒子状の吸着剤で構成される原料粉末と、バインダと、溶媒とを混ぜ合わせて充分に撹拌し、溶媒中に原料粉末とバインダを分散させることによって作られる。バインダは、例えばウレタン樹脂等の合成樹脂によって構成される。また、原料液を構成する溶媒は、主成分であるエタノールに少量のプロパノールやブタノール等を添加した工業用アルコールである。
乾燥工程を経た熱交換器本体には、その表面に薄い吸着層(38)が形成されている。そして、上述した散布工程と乾燥工程とが繰り返し行われる。
−調湿装置の運転動作−
上記調湿装置では、除湿運転と加湿運転とが可能である。この調湿装置は、除湿運転中と加湿運転中の何れにおいても、第1動作と第2動作を所定の時間間隔(例えば3分間隔)で交互に繰り返す。
上記調湿装置は、除湿運転中であれば第1空気として室外空気(OA)を、第2空気として室内空気(RA)をそれぞれ取り込む。また、上記調湿装置は、加湿運転中であれば第1空気として室内空気(RA)を、第2空気として室外空気(OA)をそれぞれ取り込む。
〈第1動作〉
先ず、第1動作について図1を参照しながら説明する。第1動作中には、第1吸着部材(11)へ第2空気が、第2吸着部材(12)へ第1空気がそれぞれ送り込まれる。第1動作中の冷媒回路(10)では、四方切換弁(14)が第1状態に設定される。圧縮機(13)を運転すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、冷媒回路(10)では、第1吸着部材(11)が凝縮器として動作し、第2吸着部材(12)が蒸発器として動作する。
具体的に、圧縮機(13)から吐出された冷媒は、第1吸着部材(11)で放熱して凝縮する。第1吸着部材(11)で凝縮した冷媒は、電動膨張弁(15)を通過する際に減圧され、その後に第2吸着部材(12)で吸熱して蒸発する。第2吸着部材(12)で蒸発した冷媒は、圧縮機(13)へ吸入されて圧縮され、再び圧縮機(13)から吐出される。
吸着熱交換器(30)により構成された第1吸着部材(11)では、フィン(36)表面の吸着層(38)が扁平管(33)内の冷媒によって加熱されて放湿し、吸着層(38)から放出された水分が第2空気に付与される。また、同じく吸着熱交換器(30)により構成された第2吸着部材(12)では、フィン(36)表面の吸着層(38)が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱が扁平管(33)内の冷媒に吸熱される。
そして、除湿運転中であれば、第2吸着部材(12)で除湿された第1空気が室内へ供給され、第1吸着部材(11)から放出された水分が第2空気と共に室外へ排出される。一方、加湿運転中であれば、第1吸着部材(11)で加湿された第2空気が室内へ供給され、第2吸着部材(12)に水分を奪われた第1空気が室外へ排出される。
〈第2動作〉
次に、第2動作について説明する。第2動作中には、第1吸着部材(11)へ第1空気が、第2吸着部材(12)へ第2空気がそれぞれ送り込まれる。第2動作中の冷媒回路(10)では、四方切換弁(14)が第2状態に設定される。圧縮機(13)を運転すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、冷媒回路(10)では、第2吸着部材(12)が凝縮器として動作し、第1吸着部材(11)が蒸発器として動作する。
具体的に、圧縮機(13)から吐出された冷媒は、第2吸着部材(12)で放熱して凝縮する。第2吸着部材(12)で凝縮した冷媒は、電動膨張弁(15)を通過する際に減圧され、その後に第1吸着部材(11)で吸熱して蒸発する。第1吸着部材(11)で蒸発した冷媒は、圧縮機(13)へ吸入されて圧縮され、再び圧縮機(13)から吐出される。
吸着熱交換器(30)により構成された第2吸着部材(12)では、フィン(36)表面の吸着層(38)が扁平管(33)内の冷媒によって加熱されて放湿し、吸着層(38)から放出された水分が第2空気に付与される。また、同じく吸着熱交換器(30)により構成された第1吸着部材(11)では、フィン(36)表面の吸着層(38)が第1空気から吸湿し、その際に生じた熱が扁平管(33)内の冷媒に吸熱される。
そして、除湿運転中であれば、第1吸着部材(11)で除湿された第1空気が室内へ供給され、第2吸着部材(12)から放出された水分が第2空気と共に室外へ排出される。一方、加湿運転中であれば、第2吸着部材(12)で加湿された第2空気が室内へ供給され、第1吸着部材(11)に水分を奪われた第1空気が室外へ排出される。
−実施形態の効果−
以上、本実施形態によれば、吸着熱交換器(30)を構成する熱交換器本体において、複数のフィン(36)は平行となるように配置されているため、フィン(36)のピッチ(FP)は一定である。したがって、上述したように、熱交換器本体に吸着層(38)を形成するために散布工程と乾燥工程とを繰り返し行っても、隣り合うフィン(36)の間に吸着剤が詰まりにくくなる。
ここで、熱交換器本体を、いわゆるコルゲートフィン型の熱交換器で構成した場合(特許文献1の図7参照)、そのフィンのピッチは一定ではなく、扁平管に近づくほど狭くなる。したがって、コルゲートフィン型の熱交換器を用いて、上述した散布工程と乾燥工程を繰り返し行うと、フィンのピッチが狭くなっている部分に吸着剤が詰まるおそれがある。そのため、コルゲートフィン型の吸着熱交換器では、空気がフィンの間を流通しにくくなってしまい、吸着熱交換器の熱交換効率が低下する可能性がある。
これに対して、本実施形態の吸着熱交換器(30)では、複数のフィン(36)のピッチ(FP)は一定であるため、散布工程と乾燥工程を繰り返し行っても吸着剤がフィン(36)の間に詰まりにくくなり、吸着層(38)が一様に形成されやすくなる。したがって、空気の流れが妨げられることがないため、吸着熱交換器(30)の熱交換効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係る吸着熱交換器(30)では、図4に示すように、フィン(36)の幅方向(図4の左右方向)の長さは、扁平管(33)の幅方向の長さよりも長い。一方、特許文献1の図7に示す、コルゲートフィン型の吸着熱交換器では、フィンと扁平管とは、その幅方向の長さがほぼ同じである。つまり、本実施形態に係る吸着熱交換器(30)において、フィン(36)の伝熱面積を、コルゲートフィン型の吸着熱交換器におけるフィンの伝熱面積よりも広く確保することができる。
さらに、本実施形態では、フィン(36)及び扁平管(33)をアルミニウム製の部材で構成しているため、吸着熱交換器(30)を軽量化、かつ低コストで製造することができる。
−実施形態の変形例−
上記実施形態では、フィン(36)及び扁平管(33)は、アルミニウム製の部材で構成されているものとして説明したが、銅製など、別の部材であってもよい。好ましくは、フィン(36)及び扁平管(33)を構成する部材の線膨張率が同じであればよい。
フィン(36)及び扁平管(33)を、線膨張率が同じ材料で構成することで、これらを線膨張率が異なる材料で構成する場合に比べて、ヒートストレスに対する吸着層(38)の耐久性を向上させることができる。
具体的に、本実施形態の吸着熱交換器(30)は、上述したように除湿運転又は加湿運転を行う調湿装置に設けられる。調湿装置は、除湿運転中又は加湿運転中において、第1動作と第2動作とを交互に行う。したがって、吸着熱交換器(30)では、扁平管(33)内を流通する冷媒によって、冷却と加熱とが繰り返し行われる。
ここで、フィン及び扁平管を、異なる線膨張率の材料で構成した場合、調湿装置が第1動作及び第2動作を繰り返すことで、フィン及び扁平管の温度変化による線膨張率の違いから熱応力が生じる。例えば、フィンが扁平管よりも線膨張率が高い材料で構成されている場合、この熱応力によってフィンにひずみが生じうる。その結果、フィンの表面に形成された吸着層が剥離するおそれがある。
一方、本変形例のように、フィン(36)及び扁平管(33)を、同じ線膨張率の材料で構成すると、線膨張率の差に起因する熱応力、及び熱応力によるひずみが生じにくくなるため、吸着層(38)の剥離を防ぐことができる。
尚、上記の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、熱交換器本体の表面に吸着層が形成された吸着熱交換器について有用である。
30 吸着熱交換器
33 扁平管
36 フィン
38 吸着層
45 切欠部

Claims (3)

  1. 側面が対向するように平行に配置された複数の扁平管(33)と、
    該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切欠部(45)を有する複数のフィン(36)と、
    吸着剤を含有し、上記各フィン(36)の表面及び上記各扁平管(33)の表面に形成された吸着層(38)とを備えている
    ことを特徴とする吸着熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記各フィン(36)及び上記各扁平管(33)は、線膨張率が同じ材料で構成されている
    ことを特徴とする吸着熱交換器。
  3. 請求項1又は2において、
    上記各フィン(36)及び上記各扁平管(33)は、アルミニウムで構成されている
    ことを特徴とする吸着熱交換器。
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