JP2013132952A - ミックスドア構造 - Google Patents

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JP2013132952A JP2011283606A JP2011283606A JP2013132952A JP 2013132952 A JP2013132952 A JP 2013132952A JP 2011283606 A JP2011283606 A JP 2011283606A JP 2011283606 A JP2011283606 A JP 2011283606A JP 2013132952 A JP2013132952 A JP 2013132952A
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Sukenori Makita
祐紀 牧田
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Abstract

【課題】主に、空調装置本体の小型化に対する制限を無くし得るようにする。
【解決手段】温風側開口部21および冷風側開口部22を有する枠状のスライドドアケース23と、スライドドアケース23に沿ってスライドすることにより温風側開口部21および冷風側開口部22を開閉または開度調整可能なスライドドア部24とを有するスライドドアユニット25が設けられる。スライドドアユニット25の風上側に、スライドドア部24のスライドを駆動可能なスライド駆動部29が設けられる。スライド駆動部29が、スライドドア部24に設けられてスライド方向へ延びるラック部35と、ラック部35に駆動力を伝達するギヤ機構部36とを有する。上記構成のミックスドア19に対して、ラック部35の側面に、ラック部35の弾性変形を許容可能な変形許容部61を設けるようにしている。
【選択図】図7

Description

この発明は、空調装置本体の小型化に対する制限を無くし得るようにしたミックスドア構造に関するものである。
自動車などの車両には、空気調和装置(以下、空調装置という)が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この空調装置は、車室の前部に設置された空調装置本体と、この空調装置本体から車室の各部に設けられた吹出口に対して空調用空気を送給するダクトとを備えている。
空調装置本体は、中空の空調装置筐体部を備えると共に、この空調装置筐体部には空気取入口および空気取出口が設けられている。
中空の空調装置筐体部は、その内部に、風上側から順にエバポレータ(冷却用熱交換器)と、ヒータコア(加熱用熱交換器)とを有している。エバポレータの風下側は、温風通路とバイパス通路とに分けられており、ヒータコアは、温風通路の内部に設けられている。そして、エバポレータとヒータコアとの間には、エバポレータを通過した空調用空気を温風通路とバイパス通路とに対して分配可能なミックスドアが設けられている。
上記したミックスドアは、温風側開口部および冷風側開口部を有する枠状のスライドドアケースと、このスライドドアケースに沿ってスライドすることにより温風側開口部および冷風側開口部を開閉または開度調整可能なスライドドア部とを有するスライドドアユニットを備えている。
スライドドアユニットは、スライドドアケースに対してスライドドア部を取付可能なドア取付壁部を備えている。また、スライドドアユニットは、スライドドア部をスライド自在に支持するスライドガイド部を備えている。
更に、スライドドアユニットには、図9に示すような、スライドドア部aのスライドを駆動可能なスライド駆動部bが設けられている。
このスライド駆動部bは、スライドドア部aに設けられてスライド方向へ延びるラック部b1と、このラック部b1に駆動力を伝達するギヤ機構部とを有している。このギヤ機構部は、少なくともラック部b1と直接噛み合う出力ギヤなどのギヤ部b2を備えている。必要に応じて、ギヤ機構部は、出力ギヤなどのギヤ部b2に駆動力を伝達する入力ギヤ部などのギヤ部b3を備えることができる。
そして、上記した出力ギヤなどのギヤ部b2や入力ギヤ部などのギヤ部b3には、寸法誤差や組付誤差を吸収するための誤差吸収用スリット部c1,c2が形成されている。
特開2000−355212号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたミックスドア構造には、以下のような問題があった。
即ち、ギヤ部b2,b3に対して誤差吸収用スリット部c1,c2を直接設けた場合、誤差吸収用スリット部c1,c2の分だけギヤ部b2,b3を大径化せざるを得なくなり、ギヤ部b2,b3の小径化が困難になるという問題があった。そして、このことが、空調装置本体を小型化する場合の制限になっている。
請求項1に記載された発明は、温風側開口部および冷風側開口部を有する枠状のスライドドアケースと、該スライドドアケースに沿ってスライドすることにより前記温風側開口部および冷風側開口部を開閉または開度調整可能なスライドドア部とを有するスライドドアユニットが設けられ、該スライドドアユニットの風上側に、スライドドア部のスライドを駆動可能なスライド駆動部が設けられ、該スライド駆動部が、前記スライドドア部に設けられてスライド方向へ延びるラック部と、該ラック部に駆動力を伝達するギヤ機構部とを有するミックスドア構造において、前記ラック部の側面に、ラック部の弾性変形を許容可能な変形許容部を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、上記において、前記変形許容部が、誤差吸収用スリット部または誤差吸収用溝部であることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、上記において、前記変形許容部が、複数本設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、上記において、前記ラック部の両端部にドア閉止部が設定され、前記ラック部の中央部に位置決部が設定されると共に、前記ドア閉止部および位置決部の少なくとも一方の弾性変形能が相対的に低くなり、上記以外の部分の弾性変形能が相対的に高くなるように、前記変形許容部が形成されたことを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、上記において、前記ドア閉止部および位置決部以外の部分に対し、ラック部の手前側に2本の変形許容部を設け、位置決部に対し、ラック部の奥側に1本の変形許容部を設け、ドア閉止部に対し、変形許容部の無い部分を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ラック部の側面に変形許容部を設けることにより、ラック部の弾性変形を許容することができる。これにより、スライド駆動部やミックスドアなどの寸法誤差や組付誤差を吸収させることが可能となる。そして、当該位置に変形許容部を形成することにより、ギヤ機構部を構成するギヤ部などの小径化を図ることが可能となる。以って、空調装置全体の小型化に対する制限をなくすことができる。
請求項2の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、変形許容部を、誤差吸収用スリット部または誤差吸収用溝部としたことにより、スライド駆動部やミックスドアなどの寸法誤差や組付誤差を確実に吸収することが可能となる。
請求項3の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、変形許容部を複数本設けることにより、ラック部の弾性変形能を自在に設定、調整し得るようになる。
請求項4の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ドア閉止部および位置決部の少なくともいずれかの弾性変形能が低くなり、上記以外の部分の弾性変形能がより高くなるように、変形許容部が形成されたことにより、ドア閉止部と位置決部との少なくとも一方の剛性を他の部分よりも高めることができる。
請求項5の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ドア閉止部および位置決部以外の部分に対し、ラック部の手前側に2本の変形許容部を設け、位置決部に対し、ラック部の奥側に1本の変形許容部を設け、ドア閉止部に対し、変形許容部を設けないようにしたことにより、ドア閉止部および位置決部以外の部分の弾性変形能を最も高くし、位置決部の弾性変形能を中間にし、ドア閉止部の弾性変形能を最も低くすることができる。
本発明の実施例にかかる空調装置が設けられた車両の斜視図である。 図1のインストルメントパネルを乗員側から見た図である。 図1の空調装置本体の側方断面図である。 図3のミックスドアを車両前方側から見た斜視図である。 図4の中央のスライドドアユニットの斜視図である。 図5の分解斜視図である。 本発明にかかるスライド駆動部の側面図である。 本発明の変形例にかかるスライド駆動部の側面図である。 従来例にかかるスライド駆動部の側面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、この実施例およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
図1または図2に示すように、自動車などの車両1には、空気調和装置(以下、空調装置2という)が設けられている。
この空調装置2は、車室の前部に設置されたインストルメントパネル3の内部に設けられた空調装置本体4と、この空調装置本体4から車室の各部に設けられた吹出口5に対して空調用空気を送給するダクト6とを備えている。
上記した空調装置本体4は、図3に示すように、中空の空調装置筐体部11を備えると共に、この空調装置筐体部11には、空気取入口12および空気取出口13が設けられている。なお、特に詳細には説明しないが、空気取入口12は、外気取入口と、内気取入口とを備えている。また、空気取出口13は、複数箇所設けられており、空調装置筐体部11の内部には、複数の空気取出口13に対して空調用空気を分配するための分配機構が設けられている。
中空の空調装置筐体部11の内部には、空気取入口12と空気取出口13との間に、風上側から順にエバポレータ15(冷却用熱交換器)と、ヒータコア16(加熱用熱交換器)とが設けられている。エバポレータ15の風下側は、隔壁などによって温風通路17とバイパス通路18とに分けられており、ヒータコア16は、温風通路17の内部に設けられている。この場合、温風通路17とバイパス通路18とは、上下に隔てて設けられており、温風通路17は、バイパス通路18の下側に設けられている。
そして、エバポレータ15とヒータコア16との間には、エバポレータ15を通過した空調用空気を温風通路17とバイパス通路18とに対して分配可能なミックスドア19が設けられている。この場合、ミックスドア19は風下側へ突出する円弧状のものとされている。
ここで、エバポレータ15は、空調装置2で使用される冷却媒体(以下、冷媒という)の蒸発潜熱を利用して空調用空気を冷却するようにしたものである。また、ヒータコア16はエンジンによって加熱された冷却水(エンジン冷却水)の熱を利用して空調用空気を加熱するようにしたものである。
上記したミックスドア19は、図4に示すようなものであり、基本的には、温風側開口部21および冷風側開口部22を有する枠状のスライドドアケース23と、このスライドドアケース23に沿って温風側開口部21と冷風側開口部22との間をスライドすることにより温風側開口部21および冷風側開口部22を開閉または開度調整可能なスライドドア部24と、を有するスライドドアユニット25とされている。なお、温風側開口部21は、温風通路17内に設置され、冷風側開口部22は、バイパス通路18内に設置される。
上記したスライドドアユニット25は、スライドドアケース23の両側部に対してスライドドア部24を取付可能な一対のドア取付壁部26を備えている。また、スライドドアユニット25は、スライドドア部24をスライド自在に支持するスライドガイド部28を備えている。このスライドガイド部28は、スライドドア部24の両側部から突設されたガイドピンと、ドア取付壁部26に設けられたガイド溝とを有するものとされている。
更に、スライドドアユニット25には、スライドドア部24のスライドを駆動可能なスライド駆動部29が設けられている。
上記したスライド駆動部29は、スライドドア部24に設けられてスライド方向へ延びるラック部35と、このラック部35に駆動力を伝達するギヤ機構部36とを有している。
このギヤ機構部36は、主に、ラック部35に直接噛み合う出力ギヤ41などのギヤ部と、この出力ギヤ41の軸心に取付けられた出力軸42と、この出力軸42をドア取付壁部26に対して軸支させる軸支部43などによって構成されている。
そして、スペースに余裕がある場合には、ラック部35を、スライドドア部24の両側部に一対設け、出力ギヤ41を、ラック部35と対応させて出力軸42の両端部近傍に一対設け、出力軸42の両端部を、軸支部43を介してドア取付壁部26に軸支させるようにする。また、出力軸42を、スライド方向に対し、温風側開口部21と冷風側開口部22との間の(境界)位置に設けるようにする。この構造により、ギヤ機構部36を構成する出力ギヤ41に空調用空気が直接当たらないか、或いは、空調用空気が当たり難くなるような構成とすることが可能となる。なお、出力軸42には図示しない外部の駆動装置が接続される。
更に、この実施例では、空調装置本体4の内部を複数のゾーンに分割して各ゾーン毎に空調をコントロールし得るようにすることも行われている。例えば、運転席用と、助手席用との2つのゾーンA,Bに分割したり、更に、後部座席用のゾーンCを加えて3つのゾーンA〜Cに分割したりすることができる。そして、複数のゾーンA〜Cに分割する場合には、空調装置本体4の内部を隔壁(ゾーン分割用隔壁48)などでゾーンA〜Cの数だけ仕切る必要がある。同時に、ミックスドア19も各ゾーンA〜Cの数だけ分割する必要がある。例えば、各ゾーンA〜Cごとに、独立したスライドドアユニット25を設けると共に、これらを連結して一体化させるようにする。
これに伴い、中央に位置された後部座席用のゾーンCのスライドドアユニット25では、温風側開口部21と冷風側開口部22との間の位置に設けられた出力軸42に対して、外部の駆動装置を直接接続することができなくなるので、例えば、風量の比較的少ない温風側開口部21の側に、入力ギヤ44などのギヤ部や、この入力ギヤ44を軸支するための入力軸45を追設し、入力軸45をゾーンA,Bの少なくとも一方を通すことにより、入力軸45を介して間接的に外部の駆動装置へ接続し得るようにする。また、必要な場合には、入力ギヤ44や出力軸42に、入力ギヤ44と噛み合う中間ギヤ46を付設するようにしても良い。
なお、図中、符号50は、出力ギヤ41を保護するギヤカバーである。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
図7または図8に示すように、上記したラック部35の側面に、ラック部35の弾性変形を許容可能な変形許容部61を設けるようにする。
ここで、ラック部35は、ラック部35の本体部分35aの頂部に沿って複数のラック歯35bを有するものとされる。ラック部35の本体部分35aは、中実であっても、コ字断面(C字断面)やロ字断面のような中空のものであっても良い。
変形許容部61は、ラック部35の若干の変形を許容することにより、誤差吸収部として機能し得るものとする。変形許容部61は、ほぼラック部35の長手方向(スライド方向)へ向けて延設される。この場合、ラック部35は円弧状とされているので、変形許容部61もラック歯35bと等間隔の円弧状のものとすることができる。或いは、変形許容部61は、ラック歯35bと不等間隔の円弧状のものとすることができる。また、円弧状以外の形状、例えば、直線状や曲線状、折線状、多角状などとすることができる。
この場合、主に、中間のゾーンCのラック部35に対して変形許容部61を設けるようにしている。そして、出力ギヤ41には、変形許容部などを設けないようにしている。また、図7および図8では、入力ギヤ44を省略しているが、入力ギヤ44にも変形許容部などを設けないようにする。なお、両側のゾーンA、Bのラック部35に対して変形許容部61を設け、出力ギヤ41には、変形許容部などを設けないようにしても良い。
(構成2)
変形許容部61を、誤差吸収用スリット部または誤差吸収用溝部とする。
ここで、誤差吸収用スリット部は、ラック部35の側面を貫通するものとされる。また、誤差吸収用溝部は、ラック部35の側面を貫通しないものとされる。この場合には、誤差吸収用スリット部としている。
誤差吸収用スリット部および誤差吸収用溝部は、その幅寸法(スリット幅または溝幅)によって、弾性変形能を設定、調整することが可能である。誤差吸収用スリット部および誤差吸収用溝部は、そのスリット内や溝内に、弾性変形能を規制可能な小突起状の弾性変形能規制部などを設けることができる。
(構成3)
図8に示すように、変形許容部61が、複数本設けられるようにする。
ここで、変形許容部61は、2本以上設けることができる。図8では3本としている。
(構成4)
ラック部35の両端部にドア閉止部65が設定され、ラック部35の中央部に位置決部66が設定される。そして、ドア閉止部65および位置決部66の少なくとも一方の弾性変形能が相対的に低くなり(弾性変形し難くなり)、上記以外の部分の弾性変形能が相対的に高くなる(弾性変形し易くなる)ように、変形許容部61が形成される。
ここで、ドア閉止部65は、温風側開口部21または冷風側開口部22が全閉となった時にスライドドアケース23に対してドア部を押圧することにより、全閉状態でのシール性を確保、向上させるために、ラック部35の両端部に設けられた高歯部などとされる。この高歯部は、端部へ進むに従い徐々に高くなるように形成されている。
また、位置決部66は、位置決め(センタリング)ポイントとしてラック部35の中央部に設けられた歯欠部などとされる。これに対し、ギヤ機構部36のギヤ部(出力ギヤ41)には、中央位置で歯欠部と噛み合う広歯部が設けられる。
そして、上記のようにするために、例えば、図7に示すように、変形許容部61をラック歯35bと不等間隔の円弧状または曲線状として、位置決部66で、他の部分よりも変形許容部61がラック歯35bから遠くなるようにする(但し、円弧の向きは同じにしている)。即ち、ラック歯35bよりも曲率の小さい円弧状などとする。
また、ドア閉止部65に対し、変形許容部61の無い部分を設けるようにしている。即ち、変形許容部61を、ラック歯35bよりも短くして、ドア閉止部65に達しない長さとしている。更に、ドア閉止部65の周辺に補強部71を設けるようにしても良い。この補強部71は、補強リブなどとされている。
(構成5)
或いは、図8に示すように、ドア閉止部65および位置決部66以外の部分に対し、ラック部35の手前側に2本の変形許容部61(61a)を設け、位置決部66に対し、ラック部35の奥側に1本の変形許容部61(61b)を設け、ドア閉止部65に対し、変形許容部61の無い部分を設けるようにする。
この場合、手前側の2本の変形許容部61と、奥側の1本の変形許容部61とは、近接する端部が、ラック部35の高さ方向に対して僅かにラップされるようにして、ラップした部分が最も弾性変形能が高くなるようにしている。更に、図7と同様、ドア閉止部65の周辺に補強部71を設けるようにしても良い。この補強部71は、補強リブなどとされている。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
空気取入口12から空調装置筐体部11の内部へ取入れられた空調用空気は、エバポレータ15(冷却用熱交換器)で除湿冷却された後、ミックスドア19によって温風通路17またはバイパス通路18に分配され、ヒータコア16(加熱用熱交換器)で加熱されるか、ヒータコア16を通らずにそのままの状態とされるか、或いは、ヒータコア16(加熱用熱交換器)で加熱されたものと加熱されないものとが混合されるかして、空気取出口13から取出され、ダクト6を通して車室の各部に設けられた吹出口5から吹出される。これにより、車室内の空調が行われる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
ラック部35の側面に変形許容部61を設けることにより、ラック部35の弾性変形を許容することができる。これにより、スライド駆動部29やミックスドア19などの寸法誤差や、ミックスドア19を組立てる際の組付誤差を変形許容部61にて吸収させることが可能となる。この際、ラック部35の側面には若干のスペース的な余裕があるため、ラック部35の側面に支障なく変形許容部61を設けることができる。そして、当該位置に変形許容部61を形成することにより、ギヤ機構部36を構成するギヤ部などの小径化を図ることが可能となる。以って、空調装置2全体の小型化に対する制限をなくすことができる。
これに対し、ギヤ機構部36のギヤ部に変形許容部61を直接設ける場合には、ギヤ部を(ある程度よりも)小径化することが困難となるため、空調装置2全体の小型化に対する制限となってしまうおそれが生じる。
(効果2)
変形許容部61を、誤差吸収用スリット部または誤差吸収用溝部としたことにより、スライド駆動部29やミックスドア19などの寸法誤差や組付誤差を確実に吸収することが可能となる。
また、誤差吸収用スリット部および誤差吸収用溝部は、その幅寸法(スリット幅または溝幅)を大きくすることによって弾性変形能を大きくしたり、その幅寸法(スリット幅または溝幅)を小さくすることによって弾性変形能を小さくしたりすることができる。
更に、誤差吸収用スリット部および誤差吸収用溝部は、そのスリット内や溝内に、小突起状の弾性変形能規制部などを設けることにより、弾性変形能を規制することができる。
(効果3)
変形許容部61を複数本設けることにより、ラック部35の弾性変形能を自在に設定、調整し得るようになる。
例えば、複数本の変形許容部61をラック部35の長手方向に間隔を有して設けることにより、変形許容部61を設けた部分の弾性変形能を相対的に高くすると共に、変形許容部61間の部分の弾性変形能を相対的に低くすることができる。
また、複数本の変形許容部61をラック部35の高さ方向にズラせて設けることにより、ラック部35の手前側(浅い位置)に変形許容部61を設けた部分の弾性変形能を相対的に高くすると共に、ラック部35の奥側(深い位置)に変形許容部61を設けた部分の弾性変形能を相対的に低くすることができる。
なお、変形許容部61をラック部35と不等間隔に設けることにより、1本の変形許容部61でも上記と同様の作用効果を得ることができる。
そして、複数本の変形許容部61をラック部35の長手方向に(高さをズラせた状態で)ラップさせることにより、ラップされた部分の弾性変形能をより高めることができる。
(効果4)
ドア閉止部65および位置決部66の少なくともいずれかの弾性変形能が相対的に低くなり、上記以外の部分の弾性変形能が相対的に高くなるように、変形許容部61が形成されたことにより、ドア閉止部65と位置決部66との少なくとも一方の剛性をこれら以外の部分よりも高めることができる。
これにより、全閉状態におけるシール性を確保することや、センタリング性を確保することなどが可能となる。
(効果5)
ドア閉止部65および位置決部66以外の部分に対し、ラック部35の手前側に2本の変形許容部61を設け、位置決部66に対し、ラック部35の奥側に1本の変形許容部61を設け、ドア閉止部65に対し、変形許容部61の無い部分を設けたことにより、ドア閉止部65および位置決部66以外の部分の弾性変形能を最も高くし、位置決部66の弾性変形能を中間にし、ドア閉止部65の弾性変形能を最も低くすることができる。これにより、ラック部35の各部に、最適な弾性変形能または剛性を持たせることが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
21 温風側開口部
22 冷風側開口部
23 スライドドアケース
24 スライドドア部
25 スライドドアユニット
29 スライド駆動部
35 ラック部
36 ギヤ機構部
61 変形許容部
65 ドア閉止部
66 位置決部
71 補強部

Claims (5)

  1. 温風側開口部および冷風側開口部を有する枠状のスライドドアケースと、
    該スライドドアケースに沿ってスライドすることにより前記温風側開口部および冷風側開口部を開閉または開度調整可能なスライドドア部とを有するスライドドアユニットが設けられ、
    該スライドドアユニットの風上側に、スライドドア部のスライドを駆動可能なスライド駆動部が設けられ、
    該スライド駆動部が、前記スライドドア部に設けられてスライド方向へ延びるラック部と、該ラック部に駆動力を伝達するギヤ機構部とを有するミックスドア構造において、
    前記ラック部の側面に、ラック部の弾性変形を許容可能な変形許容部を設けたことを特徴とするミックスドア構造。
  2. 前記変形許容部が、誤差吸収用スリット部または誤差吸収用溝部であることを特徴とする請求項1記載のミックスドア構造。
  3. 前記変形許容部が、複数本設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のミックスドア構造。
  4. 前記ラック部の両端部にドア閉止部が設定され、前記ラック部の中央部に位置決部が設定されると共に、
    前記ドア閉止部および位置決部の少なくとも一方の弾性変形能が相対的に低くなり、上記以外の部分の弾性変形能が相対的に高くなるように、前記変形許容部が形成されたことを特徴とする請求項3記載のミックスドア構造。
  5. 前記ドア閉止部および位置決部以外の部分に対し、ラック部の手前側に2本の変形許容部を設け、位置決部に対し、ラック部の奥側に1本の変形許容部を設け、ドア閉止部に対し、変形許容部の無い部分を設けたことを特徴とする請求項4記載のミックスドア構造。
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KR101877334B1 (ko) * 2015-12-21 2018-07-12 한온시스템 주식회사 공조시스템 하우징 내 2개의 온도조절도어용 온도조절도어 구동장치
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