[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図1では図示せず)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観斜視図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図2では図示せず)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530および遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図G」の7種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」ともいう)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」ともいう)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図E」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図D」および「特図E」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図F」は小当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図F」は「特図E」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図F」と「特図E」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。また、「特図G」ははずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図D」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図E」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図F」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図G」のはずれを報知する場合には、「特図A」〜「特図F」を報知する図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば、「装飾1−装飾2−装飾8」)を図柄表示領域208a〜208cに停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理(復電処理)を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図5に示す主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定する。不当選の場合には、普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS223の次のステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理の詳細については後述する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグがオフの場合には特図B、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグがオフの場合には特図D、2R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグがオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図E、小当りフラグがオンの場合には特図F、はずれフラグがオンの場合には特図Gそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、隠れ確変図柄(特図D)、突然通常図柄(特図E)、小当り図柄(特図F)およびはずれ図柄(特図G)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられたテーブル変更用カウンタの値が1以上であれば、当該カウンタ値から1を減算し、減算結果が1から0となった場合には後述する特図変動パターン抽選テーブルの切替えを行う。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部(以下、「状態変更用カウンタ」ともいう)に記憶された値(時短回数)が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、後述するテーブル(図16参照)を参照し、当該大当りに係る特図および遊技状態に基づいて、テーブル変更用カウンタ初期値および特図変動パターン抽選テーブルを設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1および特図2のいずれを優先することもなく特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。
特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値に基づいて、不図示の当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値に基づいて、不図示の特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、および特図2始動情報内の特図2乱数値に基づいて、後述する各種テーブルを用いて特図2の図柄変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
さらに、主制御部300は、当該特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するのに同期して、対応する特図2先読み結果(後述)を特図2用先読み結果記憶部から消去し、特図2先読み数記憶領域の特図2先読み数を1減算する。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様に行われる。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAM(登録商標)クリアコマンド、先読み結果情報コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。先読み結果情報コマンドの場合であれば、特図1および2の種別、先読み数記憶領域に記憶された先読み数、先読み結果記憶部に記憶された停止図柄等の情報をコマンドデータに含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
図8は、特図先読み処理(ステップS224)の流れを示すフローチャートである。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして、後述する当否判定処理よりも前に停止図柄を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。
ここで、RAM308内には、特図1の先読み結果を記憶する特図1用先読み結果記憶部と、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域とが設けられている。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
またRAM308内には、特図2の先読み結果を記憶する特図2用先読み結果記憶部と、特図2用先読み結果記憶部に記憶されている特図2先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域とが設けられている。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで先読み結果を格納できるようになっている。特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
特図先読み処理において、まず主制御部300は、特図2の始動情報が増加しているか否かを判断する(ステップS301)。特図2の始動情報が増加しているか否かの判断は、例えば、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶されている特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数が特図2先読み数よりも大きい場合には特図2の始動情報が増加していると判断し、特図2保留数が特図2先読み数と等しい場合には特図2の始動情報は増加していないと判断する。特図2の始動情報が増加していると判断した場合には、増加した始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を特図2乱数値記憶領域から先読みし、当否判定時に用いる当否決定用テーブルおよび特図決定用テーブルを参照して、当該始動情報に係る特図2変動遊技の停止図柄を事前判定する(ステップS302)。
次に、事前判定で得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS303)、ステップS304に移行する。ステップS301において、特図2の始動情報が増加していないと判断した場合には、ステップS302、S303を実行せずにステップS304へ移行する。
ステップS304では、主制御部300は、特図1の始動情報が増加しているか否かを判断する。特図1の始動情報が増加しているか否かの判断は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶されている特図1先読み数とを比較して行う。特図1の始動情報が増加していると判断した場合にはステップS305に進み、特図1の始動情報が増加していないと判断した場合には特図先読み処理を終了する。
ステップS305では、増加した特図1の始動情報(特図1当選乱数値および特図1乱数値の組)を特図1乱数値記憶領域から先読みし、当否判定時に用いる当否決定用テーブルおよび特図決定用テーブルを参照して、当該始動情報に係る特図1変動遊技の停止図柄を事前判定する。
次に、事前判定で得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報をRAM308内の特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS306)、特図先読み処理を終了する。
本例では、増加した始動情報のみを先読みして事前判定しているが、全ての始動情報を先読みして事前判定するようにしてもよい。また、上述のコマンド設定送信処理(ステップS233)において、増加分の始動情報の先読み結果のみを第1副制御部400に送信してもよいし、特図1用および特図2用先読み結果記憶部内の全ての先読み結果を第1副制御部400に送信してもよい。さらに本例では、当否判定時に用いるテーブルを参照して事前判定処理を行っているが、当否判定用とは別の事前判定用のテーブルを用いて事前判定処理を行ってもよい。また本例では、特図停止図柄のみを先読みして事前判定しているが、タイマ番号を事前判定してもよい。
図9は、先読み結果記憶部に先読み結果情報が記憶された状態を例示している。図9(a)は、特図1用先読み結果記憶部に特図1先読み結果情報が記憶された状態を例示しており、図9(b)は、特図2用先読み結果記憶部に特図2先読み結果情報が記憶された状態を例示している。
図9(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図1乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。各記憶領域のそれぞれには、特図停止図柄の情報が記憶されるようになっている。図9(a)に示す例において、記憶領域「先読み結果1」、「先読み結果2」および「先読み結果3」のそれぞれには、特図停止図柄情報として「はずれ図柄」、「はずれ図柄」および「大当り図柄1」が記憶されている。記憶領域「先読み結果4」には、特図停止図柄情報が記憶されていない。なお、図9(a)、(b)において、特図停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態を「なし」と表記している。
図9(b)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施の形態では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図2乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。図9(b)に示す例において、記憶領域「先読み結果1」には、特図停止図柄情報として「はずれ図柄」が記憶されている。記憶領域「先読み結果2」〜「先読み結果4」には、特図停止図柄情報が記憶されていない。
なお、特図停止図柄に加えてタイマ番号が事前判定された場合、各記憶領域のそれぞれには、特図停止図柄およびタイマ番号の情報が記憶される。
次に、本実施の形態によるパチンコ機100で用いられる各種テーブルについて図10乃至図20を用いて説明する。図10乃至図20に示すテーブルは、例えば主制御部300のROM306に記憶されている。図10は、特図1表示装置212または特図2表示装置214に停止表示される特図停止図柄と、当該図柄が停止表示された後に移行する当り遊技状態との関係(特図1、2共通)を表す当り遊技状態テーブルの一例を示している。図10に示すように、特図停止図柄の「特図A」および「特図B」には、移行先の当り遊技状態として「大当り状態1」が対応付けられている。また、「特図C」、「特図D」および「特図E」には「大当り状態2」が対応付けられており、「特図F」には「小当り状態」が対応付けられている。「特図G」には、移行先の当り遊技状態が対応付けられていない(図10では「−」と表記している)。
例えば、特図停止図柄が特図Aまたは特図Bである場合、主制御部300は、遊技状態を大当り状態1に移行する制御を行う。特図停止図柄が特図C、特図Dまたは特図Eである場合、主制御部300は、遊技状態を大当り状態2に移行する制御を行う。特図停止図柄が特図Fである場合、主制御部300は、遊技状態を小当り状態に移行する制御を行う。特図停止図柄が特図Gである場合、主制御部300は、遊技状態を当り遊技状態に移行せず現遊技状態で継続する制御を行う。
図11は、当り遊技状態の動作態様を表すテーブルの一例を示している。図11に示すように、当り遊技状態が大当り状態1の場合、大当りラウンド数は15ラウンド(15R)であり、可変入賞口234の1ラウンド中の開放回数は1回であり、可変入賞口234の最大開放時間は30秒/ラウンドである。当り遊技状態が大当り状態2の場合、大当りラウンド数は2ラウンド(2R)であり、可変入賞口234の1ラウンド中の開放回数は1回であり、可変入賞口234の最大開放時間は0.1秒/ラウンドである。当り遊技状態が小当り状態の場合、可変入賞口234の開放回数は2回であり、可変入賞口234の最大開放時間は0.1秒である。
図12は、特図停止図柄に基づいて当り遊技終了後の図柄遊技状態のセットを決定する状態セット決定テーブルの一例を示している。状態セット決定テーブルは、左列の「特図停止図柄」、右列の「図柄遊技状態セット」の2項目により構成されている。ここで、図12には示していないが、例えば図6に示す初期設定1(ステップS101)または初期設定2(ステップS107)等における主制御部300のRAM308クリア時には、図柄遊技状態セットが状態セット1に設定されるようになっている。
図12に示す状態セット決定テーブルでは、特図停止図柄の「特図A」に対応して、図柄遊技状態セットの「状態セット2」が割り当てられている。同様に、「特図B」に対応して「状態セット3」が割り当てられ、「特図C」に対応して「状態セット2」が割り当てられ、「特図D」に対応して「状態セット4」が割り当てられ、「特図E」に対応して「状態セット3」が割り当てられている。「特図F」には、状態セットが割り当てられていない(図12では「−」と表記している)。
例えば、特図停止図柄が特図Aまたは特図Cである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の図柄遊技状態セットを状態セット2に設定する。特図停止図柄が特図Bまたは特図Eである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の図柄遊技状態セットを状態セット3に設定する。特図停止図柄が特図Dである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の図柄遊技状態セットを状態セット4に設定する。特図停止図柄が特図Fである場合には、その時点で設定されている図柄遊技状態セットが当り遊技終了後にも維持される。
ここで、本例では特図停止図柄のみに基づいて図柄遊技状態セットを決定しているが、例えば、特図停止図柄と当該図柄停止時の図柄遊技状態とに基づいて図柄遊技状態セットを決定するようにしてもよい。
図13は、図柄遊技状態セットに基づき図柄遊技状態を決定する図柄遊技状態決定テーブルの一例を示している。図13に示す図柄遊技状態決定テーブルは、左列の「図柄遊技状態セット」、中列の「状態変更用カウンタ初期値」、右列の「図柄遊技状態」の3項目により構成されている。「状態変更用カウンタ初期値」は、RAM308に設けられている状態変更用カウンタ(時短回数記憶部)の初期値である。状態変更用カウンタは、特図1または2の変動遊技が行われる度に1ずつ減算される減算カウンタであり、カウンタ値が0になると停止するようになっている。主制御部300は、状態変更用カウンタの値が1から0になったことを条件に、図柄遊技状態の切替えを行う。
図柄遊技状態セットの「状態セット1」に対応して、状態変更用カウンタ初期値には「0」が割り当てられ、図柄遊技状態には「通常状態」が割り当てられている。図柄遊技状態セットの「状態セット2」に対応して、状態変更用カウンタ初期値には「0」が割り当てられ、図柄遊技状態には「確変状態2」が割り当てられている。
図柄遊技状態セットの「状態セット3」に対応して、状態変更用カウンタ初期値の項目は、「100」および「0」の順に2つに区分されている。図柄遊技状態には、初期値「100」に対応して「時短状態」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「通常状態」が割り当てられている。図柄遊技状態セットの「状態セット4」に対応して、状態変更用カウンタ初期値には「0」が割り当てられ、図柄遊技状態には「確変状態1」が割り当てられている。
例えば、RAM308クリア時等に図柄遊技状態セットが「状態セット1」に設定された場合、主制御部300は、図柄遊技状態を「通常状態」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。状態変更用カウンタの初期値が「0」に設定されると、その後に特図変動遊技が行われても状態変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、図柄遊技状態セットが「状態セット1」以外に切り替わらない限り、すなわちその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)とならない限り、図柄遊技状態は「通常状態」に維持される。
図柄遊技状態セットが「状態セット2」に設定された場合、主制御部300は、図柄遊技状態を「確変状態2」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。状態変更用カウンタの初期値が「0」に設定されると、その後に特図変動遊技が行われても状態変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、図柄遊技状態セットが「状態セット2」以外に切り替わらない限り、すなわち、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)とならない限り、図柄遊技状態は「確変状態2」に維持される。
図柄遊技状態セットが「状態セット3」に設定された場合、主制御部300は、図柄遊技状態を「時短状態」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「100」に設定する。状態変更用カウンタの値は、図柄遊技状態セットが「状態セット3」以外に切り替えられるかまたは再び「状態セット3」に設定されない限り、すなわち、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)とならない限り、特図変動遊技の度に1ずつ減算される。主制御部300は、状態変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、図柄遊技状態を「通常状態」に移行するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。すなわち本例では、図柄遊技状態セットが「状態セット3」に設定されると、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)とならない限り、「時短状態」での特図変動遊技が100回繰り返され、それ以降は「通常状態」での特図変動遊技が繰り返される。
図柄遊技状態セットが「状態セット4」に設定された場合、主制御部300は、図柄遊技状態を「確変状態1」に設定するとともに、状態変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。状態変更用カウンタの初期値が「0」に設定されると、その後に特図変動遊技が行われても状態変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、図柄遊技状態セットが「状態セット4」以外に切り替わらない限り、すなわち、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)とならない限り、図柄遊技状態は「確変状態1」に維持される。
図14は、図柄遊技状態の具体的内容の一例を示している。図14に示すテーブルは、「図柄遊技状態」、「特図確変」および「電サポ」の各列で構成されている。「特図確変」の列において、「なし」は特図確変でないことを表し、「あり」は特図確変であることを表している。同様に「電サポ」の列において、「なし」は電サポでないことを表し、「あり」は電サポであることを表している。図14に示すように、本例の図柄遊技状態には、通常状態、時短状態、確変状態1(潜伏状態)および確変状態2(電サポ確変状態)がある。これらの状態は、特図確変であるか否か、および電サポであるか否かによってそれぞれ定義される。通常状態は、特図確変でも電サポでもない状態である。時短状態は、特図確変でなく電サポである状態である。確変状態1は、特図確変であり電サポでない状態である。確変状態2は、特図確変でありかつ電サポである状態である。
図15は、特図停止図柄に基づき、当り遊技終了後の特図変動パターン抽選テーブルセットを決定するテーブルセット決定テーブルの一例を示している。テーブルセット決定テーブルは、左列の「特図停止図柄」および右列の「特図変動パターン抽選テーブルセット」の2項目により構成されている。「特図変動パターン抽選テーブルセット」には、特図停止図柄の「特図A」に対応して「テーブルセット2」が割り当てられ、「特図B」に対応して「テーブルセット3」が割り当てられ、「特図C」に対応して「テーブルセット2」が割り当てられ、「特図D」に対応して「テーブルセット4」が割り当てられ、「特図E」に対応して「テーブルセット3」が割り当てられ、「特図F」に対応して「テーブルセット4」が割り当てられている。
例えば、特図停止図柄が特図Aまたは特図Cである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の特図変動パターン抽選テーブルセットをテーブルセット2に設定する。特図停止図柄が特図Bまたは特図Eである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の特図変動パターン抽選テーブルセットをテーブルセット3に設定する。特図停止図柄が特図Dまたは特図Fである場合、主制御部300は、当り遊技終了後の特図変動パターン抽選テーブルセットをテーブルセット4に設定する。図15には示していないが、主制御部300のRAM308クリア時には、特図変動パターン抽選テーブルセットがテーブルセット1に設定されるようになっている。
ここで、本例では特図停止図柄のみに基づいて特図変動パターン抽選テーブルセットを決定しているが、特図停止図柄と当該図柄停止時の図柄遊技状態とに基づいて特図変動パターン抽選テーブルセットを決定するようにしてもよい。例えば、特図停止図柄が特図F(小当り図柄)である場合、図柄停止時の図柄遊技状態が通常状態または確変状態1であるときには特図変動パターン抽選テーブルセットをテーブルセット4に設定し、図柄停止時の図柄遊技状態がそれ以外であるときにはその時点で設定されている特図変動パターン抽選テーブルセットを継続して使用するようにしてもよい。
図16は、特図変動パターン抽選テーブルセットに基づき特図変動パターン抽選テーブルを決定する抽選テーブル決定テーブルの一例を示している。図16に示す抽選テーブル決定テーブルは、左列の「特図変動パターン抽選テーブルセット」、中列の「テーブル変更用カウンタ初期値」、右列の「特図変動パターン抽選テーブル」の3項目により構成されている。「テーブル変更用カウンタ初期値」はRAM308に設けられているテーブル変更用カウンタの初期値である。テーブル変更用カウンタは、特図1または2の変動遊技が行われる度に1ずつ減算される減算カウンタであり、カウンタ値が0になると停止するようになっている。主制御部300は、テーブル変更用カウンタの値が1から0になったことを条件に、特図変動パターン抽選テーブルの切替えを行う。
特図変動パターン抽選テーブルセットの「テーブルセット1」に対応して、テーブル変更用カウンタ初期値には「0」が割り当てられ、特図変動パターン抽選テーブルには「テーブル1」が割り当てられている。特図変動パターン抽選テーブルセットの「テーブルセット2」に対応して、テーブル変更用カウンタ初期値には「0」が割り当てられ、特図変動パターン抽選テーブルには「テーブル2」が割り当てられている。
特図変動パターン抽選テーブルセットの「テーブルセット3」に対応して、テーブル変更用カウンタ初期値の項目は、「100」および「0」の順に2つに区分されている。特図変動パターン抽選テーブルには、初期値「100」に対応して「テーブル2」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「テーブル1」が割り当てられている。
特図変動パターン抽選テーブルセットの「テーブルセット4」に対応して、テーブル変更用カウンタ初期値の項目は、「30」および「0」の順に2つに区分されている。特図変動パターン抽選テーブルには、初期値「30」に対応して「テーブル3」が割り当てられ、初期値「0」に対応して「テーブル1」が割り当てられている。
例えば、RAM308クリア時等に特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット1」に設定された場合、主制御部300は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。テーブル変更用カウンタの初期値が「0」に設定されると、その後に特図変動遊技が行われてもテーブル変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット1」以外に切り替わらない限り、すなわちその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、特図変動パターン抽選テーブルは「テーブル1」に維持される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット2」に設定された場合、主制御部300は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「0」に設定する。テーブル変更用カウンタの初期値が「0」に設定されると、その後に特図変動遊技が行われてもテーブル変更用カウンタの値が1から0になることはない。このため、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット2」以外に切り替わらない限り、すなわちその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、特図変動パターン抽選テーブルは「テーブル2」に維持される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット3」に設定された場合、主制御部300は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル2」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「100」に設定する。テーブル変更用カウンタの値は、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット3」以外に切り替えられるかまたは再び「テーブルセット3」に設定されない限り、すなわち、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、特図変動遊技の度に1ずつ減算される。主制御部300は、テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの値を「0」に設定する。すなわち本例では、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット3」に設定されると、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、「テーブル2」を用いた特図変動遊技が100回繰り返され、それ以降は「テーブル1」を用いた特図変動遊技が繰り返される。
特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット4」に設定された場合、主制御部300は、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル3」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの初期値を「30」に設定する。テーブル変更用カウンタの値は、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット4」以外に切り替えられるかまたは再び「テーブルセット4」に設定されない限り、すなわち、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、特図変動遊技の度に1ずつ減算される。主制御部300は、テーブル変更用カウンタの値が減算されて1から0になると、特図変動パターン抽選テーブルを「テーブル1」に設定するとともに、テーブル変更用カウンタの値を「0」に設定する。すなわち本例では、特図変動パターン抽選テーブルセットが「テーブルセット4」に設定されると、RAM308クリア時を除けばその後の特図変動遊技で停止図柄が大当り図柄(特図A〜特図E)または小当り図柄(特図F)とならない限り、「テーブル3」を用いた特図変動遊技が30回繰り返され、それ以降は「テーブル1」を用いた特図変動遊技が繰り返される。なお、テーブル変更用カウンタの値に基づいて特図変動パターン抽選テーブルを切り替えるのではなく、特図変動遊技の度に乱数抽選を行い、抽選結果に基づいて現在の図柄遊技状態に対応する特図変動パターン抽選テーブルに移行するように構成されていてもよい。
図17は、特図停止図柄がはずれ図柄(特図G)である場合のタイマ番号の決定に用いられるはずれ図柄用のタイマ抽選テーブルの一例を示している。図17に示すはずれ図柄用タイマ抽選テーブルは、「特図変動パターン抽選テーブル」、「保留0〜2」、「保留3」および「タイマ番号」の各列で構成されている。「特図変動パターン抽選テーブル」の列は、「テーブル1(通常)」、「テーブル2(電サポ)」および「テーブル3(潜伏)」の3項目に区分されている。
「保留0〜2」は、特図1または2変動遊技の開始時点でRAM308内の特図1または2保留数記憶領域に記憶された特図1または2の保留数が0〜2の範囲内であることを示している。「保留3」は、特図1または2変動遊技の開始時点で特図1または2保留数記憶領域に記憶された特図1または2の保留数が3であることを示している。例えば、特図1変動遊技の場合、「保留0〜2」は、特図1変動遊技の開始時点でRAM308内の特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数が0〜2の範囲内であることを示し、「保留3」は、特図1変動遊技の開始時点で特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数が3であることを示している。説明は省略するが、特図2についても同様である。「保留0〜2」および「保留3」には、変動開始時に取得される特図変動時間決定用乱数値(乱数値の範囲は0〜99)と比較する数値範囲が区分されている。
はずれ図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル1」が選択されている場合、特図1または2の保留数が0〜2であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜69(数値範囲の大きさは70)であればタイマ番号が「タイマ3」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が70〜84(数値範囲の大きさは15)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が85〜89(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が90〜93(数値範囲の大きさは4)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が94〜97(数値範囲の大きさは4)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が98〜99(数値範囲の大きさは2)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
一方、特図1または2の保留数が3であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜79(数値範囲の大きさは80)であればタイマ番号が「タイマ2」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が80〜84(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ3」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が85〜89(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が90〜93(数値範囲の大きさは4)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が94〜96(数値範囲の大きさは3)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が97〜98(数値範囲の大きさは2)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が99(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
また、はずれ図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル2」が選択されている場合、特図1または2の保留数が0〜2であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜79(数値範囲の大きさは80)であればタイマ番号が「タイマ2」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が80〜86(数値範囲の大きさは7)であればタイマ番号が「タイマ3」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が87〜91(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が92〜96(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が97(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が98(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が99(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
一方、特図1または2の保留数が3であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜84(数値範囲の大きさは85)であればタイマ番号が「タイマ1」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が85〜89(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ2」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が90〜93(数値範囲の大きさは4)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が94〜96(数値範囲の大きさは3)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が97(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が98(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が99(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
また、はずれ図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル3」が選択されている場合、特図1または2の保留数が0〜2であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜94(数値範囲の大きさは95)であればタイマ番号が「タイマ3」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が95(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が96(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が97(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が98(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が99(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
一方、特図1または2の保留数が3であるときには、特図変動時間決定用乱数値が0〜94(数値範囲の大きさは95)であればタイマ番号が「タイマ2」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が95(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が96(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が97(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が98(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が99(数値範囲の大きさは1)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定される。
図17に示すタイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルおよび特図変動時間決定用乱数値が同一であっても、変動開始時の特図保留数が0〜2であるか3であるかによって異なるタイマ番号が決定される場合がある。したがって、例えば上述の特図先読み処理においてタイマ番号を事前判定する場合には、変動開始時の特図保留数に関わらずタイマ番号が決定されるようにタイマ抽選テーブルを設計してもよい。
図18は、特図停止図柄が15R大当り図柄(特図Aまたは特図B)である場合のタイマ番号の決定に用いられる15R大当り図柄用のタイマ抽選テーブルの一例を示している。図18に示す15R大当り図柄用タイマ抽選テーブルは、「特図変動パターン抽選テーブル」、「保留0〜3」および「タイマ番号」の各列で構成されている。
15R大当り図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル1」が選択されている場合、特図1または2の保留数に関わらず、特図変動時間決定用乱数値が0〜4(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ3」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が5〜14(数値範囲の大きさは10)であればタイマ番号が「タイマ4」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が15〜24(数値範囲の大きさは10)であればタイマ番号が「タイマ5」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が25〜44(数値範囲の大きさは20)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が45〜74(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が75〜94(数値範囲の大きさは20)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が95〜99(数値範囲の大きさは5)であればタイマ番号が「タイマ10」に決定される。
また、15R大当り図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル2」が選択されている場合、特図1または2の保留数に関わらず、特図変動時間決定用乱数値が0〜29(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が30〜59(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が60〜89(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が90〜99(数値範囲の大きさは10)であればタイマ番号が「タイマ10」に決定される。
また、15R大当り図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル3」が選択されている場合、特図1または2の保留数に関わらず、特図変動時間決定用乱数値が0〜29(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ6」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が30〜59(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ7」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が60〜89(数値範囲の大きさは30)であればタイマ番号が「タイマ8」に決定され、特図変動時間決定用乱数値が90〜99(数値範囲の大きさは10)であればタイマ番号が「タイマ10」に決定される。
このように本例では、特図停止図柄が15R大当り図柄である場合、特図保留数に関わらずタイマ番号が決定されるようになっているが、特図保留数に応じてタイマ番号を異ならせるようにしてもよい。また、本例では停止図柄が特図Aおよび特図Bのいずれであっても共通のタイマ抽選テーブルが用いられているが、例えば、15R特別大当り図柄(特図A)専用のタイマ抽選テーブルを設け、特定タイマ(例えばタイマ10)は15R特別大当り図柄が停止表示されるときのみに選択されるように構成してもよい。
図19は、特図停止図柄が2R大当り図柄(特図C、特図Dまたは特図E)または小当り図柄(特図F)である場合のタイマ番号の決定に用いられる2R大当り図柄または小当り図柄用タイマ抽選テーブルの一例を示している。図19に示す2R大当り図柄または小当り図柄用タイマ抽選テーブルは、「特図変動パターン抽選テーブル」、「保留0〜3」および「タイマ番号」の各列で構成されている。
2R大当り図柄または小当り図柄用タイマ抽選テーブルでは、特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル1」が選択されている場合、特図1または2の保留数や特図変動時間決定用乱数値のいずれにも関わらず、タイマ番号が「タイマ9」に決定される。特図変動パターン抽選テーブルとして「テーブル2」または「テーブル3」が選択されている場合にも同様に、特図1または2の保留数や特図変動時間決定用乱数値のいずれにも関わらず、タイマ番号が「タイマ9」に決定される。
図20は、タイマ番号テーブルの一例を示している。図20に示すように、タイマ番号が「タイマ1」の場合には変動時間2秒(変動内容「超短縮変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ2」の場合には変動時間5秒(変動内容「短縮変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ3」の場合には変動時間10秒(変動内容「通常変動」)に決定され、タイマ番号が「タイマ4」の場合には変動時間15秒(変動内容「ノーマルリーチ1」)に決定され、タイマ番号が「タイマ5」の場合には変動時間20秒(変動内容「ノーマルリーチ2」)に決定され、タイマ番号が「タイマ6」の場合には変動時間30秒(変動内容「スーパーリーチ1」)に決定され、タイマ番号が「タイマ7」の場合には変動時間60秒(変動内容「スーパーリーチ2」)に決定され、タイマ番号が「タイマ8」の場合には変動時間90秒(変動内容「スーパーリーチ3」)に決定され、タイマ番号が「タイマ9」の場合には変動時間100秒(変動内容「パカパカ用(2R大当りまたは小当り用)」)に決定され、タイマ番号が「タイマ10」の場合には変動時間120秒(変動内容「全回転用」)に決定される。
なお、ここで言う変動内容について、詳しくは後述するが、第1副制御部400の演出制御処理において、前述のタイマ番号(変動時間)に基づいて決定され、装飾図柄表示装置208(あるいは後述する演出画像表示装置1157)等を用いて遊技者に報知される演出内容のことを指している。
図20を参照しつつ、図17乃至図19に示すタイマ抽選テーブルの変動時間に関する特徴について説明する。本例では、図17に示すように、特図停止図柄がはずれ図柄であり、かつ特図変動パターン抽選テーブルとしてテーブル1が選択されている場合、保留数が0〜2であれば70%の確率でタイマ3(10秒)が選択され、保留数が3であれば80%の確率でタイマ2(5秒)が選択される。特図停止図柄がはずれ図柄であり、かつ特図変動パターン抽選テーブルとしてテーブル2が選択されている場合、保留数が0〜2であれば80%の確率でタイマ2(5秒)が選択され、保留数が3であれば85%の確率でタイマ1(2秒)が選択される。特図停止図柄がはずれ図柄であり、かつ特図変動パターン抽選テーブルとしてテーブル3が選択されている場合、保留数が0〜2であれば95%の確率でタイマ3(10秒)が選択され、保留数が3であれば95%の確率でタイマ2(5秒)が選択される。すなわち本例では、少なくともはずれ図柄が停止表示される特図変動遊技の変動時間は、特図変動パターン抽選テーブルとしてテーブル2(電サポ)が選択されているときが最も短くなる。
また本例では、図18に示すように、特図停止図柄が15R大当り図柄であり、かつ特図変動パターン抽選テーブルとしてテーブル2(電サポ)またはテーブル3(潜伏)が選択されている場合、タイマ6(30秒、スーパーリーチ1)、タイマ7(60秒、スーパーリーチ2)、タイマ8(90秒、スーパーリーチ3)またはタイマ10(120秒、全回転用)のいずれかが必ず選択される。
また本例では、図19に示すように、特図停止図柄が2R大当り図柄または小当り図柄である場合には、特図変動パターン抽選テーブル、特図保留数および特図変動時間決定用乱数値のいずれにも関わらず、タイマ番号がタイマ9(100秒)に決定される。このため、特図停止図柄が2R大当り図柄または小当り図柄である場合には、特図変動時間決定用乱数値を用いた乱数抽選を行わず、停止図柄のみに基づいてタイマ番号を決定するようにしてもよい。
次に、図21および図22を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図21(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図21(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別し、受信したコマンドをRAM408内の所定領域に格納する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。演出制御処理の詳細については後述する。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図21(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図21(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS421)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図21(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS413における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS701の次のステップS703では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS705に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS705では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS701でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS705の次のステップS707では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS707の次のステップS709では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
図22は、第1副制御部メイン処理のステップS409における演出制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。演出制御処理のステップS801では、主制御部300から受信したコマンドに基づき、特図の状態(特図ステータス)が非変動中(例えば、特図変動遊技が実行されていない状態)であるか否かを判定する。特図ステータスが非変動中であると判定した場合にはステップS803に進む。
ステップS803では、主制御部300から図柄変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。図柄変動開始コマンドを受信したと判定した場合にはステップS805に進む。
ステップS805では、演出抽選処理を行う。演出抽選処理では、例えば、図柄変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄およびタイマ番号等の情報と、RAM408内の乱数カウンタから取得した演出用乱数値を用いた乱数抽選の結果とに基づいて、装飾図柄表示装置208やスピーカ120等で実行される演出内容を決定する。本例では、後述するように、例えば特図停止図柄が特図A、特図Bまたは特図Gでありかつタイマ番号がタイマ6(スーパーリーチ1)である場合にはタイマ6用ボタン押下演出を実行する。タイマ6用ボタン押下演出では、まず、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進する報知を装飾図柄表示装置208等で実行する。所定の操作有効期間(例えば、当該報知を開始してから所定時間)内にチャンスボタン136が押下されると、所定のカットイン演出を装飾図柄表示装置208で実行する。ここで、カットイン演出の外枠部分の枠状画像(以下、「外枠画像」という)の表示柄は、遊技者に対して当該変動の当否判定結果を示唆するため、後述する抽選テーブル(図23参照)を用いた乱数抽選の結果に基づいて決定される。なお、演出用乱数値を用いた乱数抽選を行わず、特図停止図柄およびタイマ番号等の情報のみに基づいて演出内容を決定してもよい。演出抽選処理が終了したらステップS817に進む。
ここで、図20に示すように、主制御部300における抽選により決定されたタイマ番号等に基づいて、副制御部400において演出内容(変動内容)が決定されるが、必ずしも1対1の関係である必要は無く、例えばタイマ4が選択された場合であっても副制御部400において、ノーマルリーチ1を選択しないパターンを有していても良い。また、上述のように、主制御部300における抽選によりタイマ6が選択され、副制御部400においてスーパーリーチ1が選択された場合であっても、更に行われる演出抽選により、前述のタイマ6用ボタン押下演出の実行可否を決定しても良い。
上記ステップS801において、特図ステータスが非変動中でないと判定した場合にはステップS807に進む。ステップS807では、主制御部300から受信したコマンドに基づき、特図ステータスが変動中(特図の変動表示中)であるか否かを判定する。特図ステータスが変動中であると判定した場合にはステップS809に進む。
ステップS809では、変動演出制御処理を行う。変動演出制御処理では、当該変動において装飾図柄表示装置208やスピーカ120等で実行される演出の制御を行う。変動演出制御処理が終了したらステップS817に進む。
上記ステップS807において、特図ステータスが変動中でないと判定した場合にはステップS811に進む。ステップS811では、主制御部300から受信したコマンドに基づき、特図ステータスが停止表示中(特図の停止表示中)であるか否かを判定する。特図ステータスが停止表示中であると判定した場合にはステップS813に進む。
ステップS813では、変動停止コマンド受信待ち処理を行う。変動停止コマンド受信待ち処理では、例えば、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおいて所定の装飾図柄の揺れ変動表示を行うための処理を実行する。また、主制御部300から図柄変動停止コマンドを受信した場合には、図柄表示領域208a〜208cにおいて所定の装飾図柄の停止表示(確定表示)を所定時間行うための処理を実行する。変動停止コマンド受信待ち処理が終了したらステップS817に進む。
上記ステップS811において、特図ステータスが停止表示中でないと判定した場合(例えば、大当り遊技中)にはステップS815に進む。ステップS815では、大当り演出制御処理を行う。大当り演出制御処理では、大当り遊技中において装飾図柄表示装置208やスピーカ120等で実行される演出の制御を行う。大当り演出制御処理が終了したらステップS817に進む。
ステップS817では、チャンスボタン操作有効期間管理処理を行う。チャンスボタン操作有効期間管理処理では、例えば演出抽選処理(ステップS805)でボタン押下演出の実行が決定された場合に、チャンスボタン136の操作有効期間をRAM408内のカウンタ等を用いて管理する処理を行う。その後、ステップS819に進む。
ステップS819では、先読み演出制御処理を行う。先読み演出制御処理では、主制御部300から先読み結果情報コマンドを受信した場合に、先読み報知演出およびそれに先行する先読み報知用ボタン押下演出を実行するか否かの決定(例えば、停止図柄が特定の図柄である場合には先読み報知演出および先読み報知用ボタン押下演出の実行を決定)や演出内容の抽選、演出の制御等を行う。後述するように、例えば先読み報知用ボタン押下演出を実行する場合、装飾図柄表示装置208の保留表示領域において、先読み対象の保留を表す円形画像の代わりにボタン画像を表示し、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進する報知を行う。また、所定の操作有効期間(例えば、先読み対象の保留が消化されるまで)にチャンスボタン136が押下されると、先読み報知演出を実行する。先読み報知演出では、装飾図柄表示装置208の保留表示領域において、先読み対象の保留を表すボタン画像に換えて所定の表示柄の円形画像を表示する。この表示柄は、後述する抽選テーブル(図24参照)を用いた乱数抽選の結果に基づいて決定される。その後、ステップS821に進む。
ステップS821では、その他演出制御処理を行う。その他演出制御処理では、例えばデモンストレーション表示中の演出制御等を行う。その後、演出制御処理を終了する。
図23は、例えば演出抽選処理(ステップS805)で用いられるタイマ6(スーパーリーチ1)用ボタン押下演出抽選テーブルの一例を示している。図23に示すタイマ6用ボタン押下演出抽選テーブルは、「特図停止図柄」、「演出用乱数値」および「表示柄」の各列で構成されている。「演出用乱数値」の列には、タイマ6用ボタン押下演出用の演出用乱数値(乱数値の範囲は0〜99)と比較する数値範囲が区分されている。「表示柄」は、カットイン演出の外枠画像の表示柄を示している。
図23に示すように、特図停止図柄が特図Aまたは特図B(15R大当り図柄)である場合、演出用乱数値が0〜2(数値範囲の大きさは3)であれば表示柄が「青」柄に決定され、演出用乱数値が3〜8(数値範囲の大きさは6)であれば表示柄が「赤」柄に決定され、演出用乱数値が9〜17(数値範囲の大きさは9)であれば表示柄が「さぼたま」柄に決定され、演出用乱数値が18〜99(数値範囲の大きさは82)であれば表示柄が「吉宗」柄に決定される。
一方、特図停止図柄が特図G(はずれ図柄)である場合、演出用乱数値が0〜56(数値範囲の大きさは57)であれば表示柄が「青」柄に決定され、演出用乱数値が57〜90(数値範囲の大きさは34)であれば表示柄が「赤」柄に決定され、演出用乱数値が91〜99(数値範囲の大きさは9)であれば表示柄が「さぼたま」柄に決定される。本例では、特図停止図柄が特図Gである場合には、表示柄が「吉宗」柄に決定されることはない。
タイマ6用ボタン押下演出抽選テーブルにおいて、表示柄の「青」は、特図停止図柄が特図Aまたは特図Bであるときに選択される確率が比較的低く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が比較的高くなっている。言い換えれば、カットイン演出の外枠画像の表示柄に「青」が選択された場合、当該変動の特図停止図柄が特図Aまたは特図Bである確率は低く、特図Gである確率は高い。すなわち本例では、カットイン演出の外枠画像の表示柄の「青」は、信頼度が比較的低いことを表している。
表示柄の「赤」は、特図停止図柄が特図Aまたは特図Bであるときに選択される確率が「青」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「青」よりも低くなっている。言い換えれば、カットイン演出の外枠画像の表示柄に「赤」が選択された場合、当該変動の特図停止図柄が特図Aまたは特図Bである確率は上記の「青」の場合よりも高く、特図Gである確率は上記の「青」の場合よりも低い。すなわち本例では、カットイン演出の外枠画像の表示柄の「赤」は、「青」よりも信頼度が高いことを表している。
表示柄の「さぼたま」は、特図停止図柄が特図Aまたは特図Bであるときに選択される確率が「赤」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「赤」よりも低くなっている。言い換えれば、カットイン演出の外枠画像の表示柄に「さぼたま」が選択された場合、当該変動の特図停止図柄が特図Aまたは特図Bである確率は上記の「赤」の場合よりも高く、特図Gである確率は上記の「赤」の場合よりも低い。すなわち本例では、カットイン演出の外枠画像の表示柄の「さぼたま」は、「赤」よりも信頼度が高いことを表している。
表示柄の「吉宗」は、特図停止図柄が特図Aまたは特図Bであるときに選択される確率が「さぼたま」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「さぼたま」よりも低くなっている(本例では0%)。言い換えれば、カットイン演出の外枠画像の表示柄に「吉宗」が選択された場合、当該変動の特図停止図柄が特図Aまたは特図Bである確率は上記の「さぼたま」の場合よりも高く(本例では100%)、特図Gである確率は上記の「さぼたま」の場合よりも低い(本例では0%)。すなわち本例では、カットイン演出の外枠画像の表示柄の「吉宗」は、「さぼたま」よりも信頼度が高いことを表している(本例では信頼度100%)。
このように、カットイン演出の外枠画像の表示柄の信頼度は「吉宗」が最も高く、「さぼたま」が次に高く、「赤」がその次に高く、「青」が最も低くなっている。
タイマ6が選択された場合であってもボタン押下演出を実行しなくても良い旨は前述の通りであるが、ボタン押下演出は、抽選結果がはずれの場合であっても実行される場合があると共に、実行される場合には、抽選結果がはずれの場合よりも抽選結果が大当りとなる場合の方が信頼度の高い演出(表示柄)が出やすくなっている。
図24は、例えば先読み演出制御処理(ステップS821)で用いられる先読み報知用ボタン押下演出抽選テーブルの一例を示している。図24に示す先読み報知用ボタン押下演出抽選テーブルは、「特図停止図柄」、「演出用乱数値」および「表示柄」の各列で構成されている。「演出用乱数値」の列には、先読み報知用ボタン押下演出用の演出用乱数値(乱数値の範囲は0〜99)と比較する数値範囲が区分されている。「表示柄」は、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄を示している。
図24に示すように、特図停止図柄が特図A若しくは特図B(15R大当り図柄)又は特図C〜特図F(2R系当り図柄)である場合、演出用乱数値が0〜9(数値範囲の大きさは10)であれば表示柄が「青」柄に決定され、演出用乱数値が10〜24(数値範囲の大きさは15)であれば表示柄が「赤」柄に決定され、演出用乱数値が25〜49(数値範囲の大きさは25)であれば表示柄が「さぼたま」柄に決定され、演出用乱数値が50〜99(数値範囲の大きさは50)であれば表示柄が「吉宗」柄に決定される。
一方、特図停止図柄が特図G(はずれ図柄)である場合、演出用乱数値が0〜69(数値範囲の大きさは70)であれば表示柄が「青」柄に決定され、演出用乱数値が70〜94(数値範囲の大きさは25)であれば表示柄が「赤」柄に決定され、演出用乱数値が95〜99(数値範囲の大きさは5)であれば表示柄が「さぼたま」柄に決定される。本例では、特図停止図柄が特図Gである場合には、表示柄が「吉宗」柄に決定されることはない。
先読み報知用ボタン押下演出抽選テーブルにおいて、表示柄の「青」は、特図停止図柄が特図A〜特図Fであるときに選択される確率が比較的低く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が比較的高くなっている。言い換えれば、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄に「青」が選択された場合、当該先読み対象の特図停止図柄が特図A〜特図Fである確率は低く、特図Gである確率は高い。すなわち本例では、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄の「青」は、信頼度が比較的低いことを表している。
表示柄の「赤」は、特図停止図柄が特図A〜特図Fであるときに選択される確率が「青」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「青」よりも低くなっている。言い換えれば、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄に「赤」が選択された場合、当該先読み対象の特図停止図柄が特図A〜特図Fである確率は上記の「青」の場合よりも高く、特図Gである確率は上記の「青」の場合よりも低い。すなわち本例では、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄の「赤」は、「青」よりも信頼度が高いことを表している。
表示柄の「さぼたま」は、特図停止図柄が特図A〜特図Fであるときに選択される確率が「赤」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「赤」よりも低くなっている。言い換えれば、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄に「さぼたま」が選択された場合、当該先読み対象の特図停止図柄が特図A〜特図Fである確率は上記の「赤」の場合よりも高く、特図Gである確率は上記の「赤」の場合よりも低い。すなわち本例では、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄の「さぼたま」は、「赤」よりも信頼度が高いことを表している。
表示柄の「吉宗」は、特図停止図柄が特図A〜特図Fであるときに選択される確率が「さぼたま」よりも高く、特図停止図柄が特図Gであるときに選択される確率が「さぼたま」よりも低くなっている(本例では0%)。言い換えれば、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄に「吉宗」が選択された場合、当該変動の特図停止図柄が特図A〜特図Fである確率は上記の「さぼたま」の場合よりも高く(本例では100%)、特図Gである確率は上記の「さぼたま」の場合よりも低い(本例では0%)。すなわち本例では、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄の「吉宗」は、「さぼたま」よりも信頼度が高いことを表している(本例では信頼度100%)。
先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄の信頼度は、上述のカットイン演出の外枠画像の表示柄の信頼度と同様に、「吉宗」が最も高く、「さぼたま」が次に高く、「赤」がその次に高く、「青」が最も低くなっている。このように本実施の形態では、表示柄の信頼度の高低関係が、特図変動遊技の当否判定結果または先読み結果を遊技者に示唆する複数の演出表示(本例では、先読み対象の保留を表す円形画像の表示柄、カットイン演出の外枠画像の表示柄)において共通している。例えば、表示柄の「赤」は、複数の演出表示のいずれにおいても「青」よりも信頼度が高く、表示柄の「さぼたま」は、複数の演出表示のいずれにおいても「赤」よりも信頼度が高く、表示柄の「吉宗」は、複数の演出表示のいずれにおいても「さぼたま」よりも信頼度が高くなっている。
ただし、上記例のように1の遊技台において、演出の信頼度を必ずしも共通して備える必要は無く、遊技状態等によって演出の信頼度を異ならせても良い。例えば電サポ確変中(特図高確普図高確)のさぼたま柄のみ大当り確定とし、それ以外の遊技状態におけるさぼたま柄は大当りとなる信頼度が高い(確定では無い)ように抽選テーブルを設定していても良い。
次に、図25を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図25(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図25(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。ステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS909の次のステップS911では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS911の次のステップS913では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS903に戻る。
図25(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図25(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1101では、第2副制御部メイン処理のステップS903において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1101の次のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、本実施の形態において、第1副制御部400の制御により特図変動遊技と同期して実行される演出の具体例について説明する。図26は、本実施の形態の特図変動遊技における装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列で示している。ここで、図26並びに後述する図27、図31、図32、図35および図36等では、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cにおける装飾図柄の変動を下向きの白抜き太矢印で表している。また、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の消灯部分を白抜きで表し、点灯部分を黒塗りで表している。また、特図1表示装置212の全てのセグメントが白抜きで表された状態、または中央の1個のセグメントのみが黒塗りで表された状態は特図1の変動表示が行われていることを示している。
また、図26並びに後述する図27、図31、図32、図35および図36等において、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dのうち左端の縦長の領域は、特図保留数を表示する特図保留表示領域710として用いられる。特図保留表示領域710のうち下半分は特図1の保留数を表示する特図1保留表示領域711であり、上半分は特図2の保留数を表示する特図2保留表示領域712である。特図1保留表示領域711には、特図1の保留数に等しい個数の円形画像が縦方向に並んで表示される。特図1保留表示領域711において最下方の円形画像は最先の(最も過去に記憶された)特図1の保留に対応している。円形画像の表示柄は、例えば、後述する場合を除き白色柄である。特図2保留表示領域712についても同様である。
図26(a)は、ある特図1変動遊技が終了した状態を示している。特図1表示装置212には特図G(はずれ図柄)が停止表示されており、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾2−装飾4」)が停止表示されている。この時点で、特図1の保留数は3個であり、特図2の保留数は0個である。
所定の停止時間が経過すると、図26(b)に示すように、特図1の保留が1つ消化されて次の特図1変動遊技が開始される。ここで、この特図1変動遊技の停止図柄は特図Aであり、タイマ番号はタイマ6(スーパーリーチ1)であるものとする。タイマ番号としてタイマ6が選択されたことにより、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dではタイマ6に対応する所定の演出(本例では、主人公キャラクタ(吉宗)と敵キャラクタ(剣豪)とが対決する対決演出)が実行される(図26(c)〜(h)参照)。また、当該変動において所定条件が成立したこと(本例では、タイマ番号としてタイマ6が選択されたこと)に基づき、例えば変動開始から所定時間経過した後に、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が実行される(図26(d)参照)。
上記の対決演出が開始されると、図26(c)に示すように、まず敵キャラクタが登場する敵キャラクタ登場シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。敵キャラクタ登場シーンの動画像には、「剣豪見参!!」という文字キャラクタが含まれている。この特図1変動遊技の変動中に特図1始動口230への入賞があり、先読み演出制御処理(ステップS819)において、増加した特図1の保留についての先読み報知演出および先読み報知用ボタン押下演出を実行することが決定されたものとする。例えば先読み報知用ボタン押下演出では、先読み対象の保留を表す円形画像の代わりに、押しボタンを模したボタン画像800が特図1保留表示領域711の2個の円形画像の上方に表示される。ボタン画像800は、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進する「プッシュ!」という文字キャラクタを含んでいる。本例では、先読み報知用ボタン押下演出のボタン操作有効期間は、ボタン画像800が特図1保留表示領域711(または特図2保留表示領域712)に表示開始されてから、先読み対象の保留が消化されるまで(先読み対象の保留の特図変動遊技が開始されるまで)である。すなわち、先読み報知用ボタン押下演出のボタン操作有効期間は、複数の特図変動期間に跨って設定される場合がある。
上記の敵キャラクタ登場シーンに引き続いて、図26(d)に示すように、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対峙する対峙シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。また、タイマ6が選択されたことに基づき、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が開始される。タイマ6用ボタン押下演出では、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進するボタン804が表示される。例えばボタン押下促進画像804は、姫キャラクタの吹き出しとしての「ボタンを押してね」という文字キャラクタを含んでおり、対峙シーンの動画像よりも手前のレイヤーに配置される。本例では、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間は、タイマ6用ボタン押下演出のボタン押下促進画像804の表示が開始されてから、遅くとも当該変動の当否判定結果が報知される前までである。すなわち、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間は、当該変動で選択されているタイマ6(30秒)よりも短い時間(例えば、数秒〜数十秒)に設定される。
特図1保留表示領域711では、タイマ6用ボタン押下演出が開始されたこととは無関係に、図26(c)で開始された先読み報知用ボタン押下演出が継続して実行されている。すなわち図26(d)に示す状態では、先読み報知用ボタン押下演出によりチャンスボタン136の押下を促進する報知と、タイマ6用ボタン押下演出によりチャンスボタン136の押下を促進する報知とが並列して実行されている。また、少なくとも図26(d)に示すタイミングは、先読み報知用ボタン押下演出の操作有効期間と、タイマ6用ボタン押下演出の操作有効期間とが重複した重複期間に含まれる。
上記の重複期間中に、遊技者によりチャンスボタン136が押下されたものとする。タイマ6用ボタン押下演出の操作有効期間中にチャンスボタン136が押下されたことにより、図26(e)に示すように、演出表示領域208dではカットイン演出が実行される。カットイン演出では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが斬り合う斬り合いシーンの動画像よりも手前のレイヤーに配置された小画面806において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示される。この小画面806の外枠となる外枠画像808は、所定の表示柄(例えば、さぼたま柄(図中では斜めのクロスハッチングで示している))で表示される。外枠画像808の表示柄は、タイマ6用ボタン押下演出抽選テーブル(図23参照)を用いて、当該変動の特図停止図柄と演出用乱数値とに基づいて決定される。このようにカットイン演出では、当該変動の特図停止図柄の予告報知(当該変動予告報知)が行われる。カットイン演出は、例えば、遅くとも当該変動の当否判定結果が報知される前までに終了する。
また、先読み報知用ボタン押下演出の操作有効期間中にチャンスボタン136が押下されたことにより、特図1保留表示領域711では先読み報知演出が、例えばカットイン演出の開始と同時に開始される。先読み報知演出では、特図1保留表示領域711において、先読み対象の保留を表していたボタン画像800に換えて所定の表示柄(例えば、赤柄)の円形画像802を表示する。円形画像802の表示柄は、先読み報知用ボタン押下演出抽選テーブル(図24参照)を用いて、先読み対象の保留の特図停止図柄と演出用乱数値とに基づいて決定される。このように先読み報知演出では、先読み報知対象の保留についての特図停止図柄の事前予告報知が行われる。先読み報知演出は、例えば、当該先読み対象の保留が消化されるまで実行される。
図26(f)は、カットイン演出が終了した状態を示している。この状態では、上記の斬り合いシーンに続いて、主人公キャラクタと敵キャラクタとの斬り合いが終了した斬り合い終了シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。
その後、図26(g)に示すように、演出表示領域208dでは、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利シーンの動画像の表示が開始される。
タイマ6の変動時間(30秒)が経過すると特図変動遊技が終了し、図26(h)に示すように、特図1表示装置212には特図A(15R特別大当り)が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには15R特別大当りを報知する図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、当該変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが遊技者に報知される。また演出表示領域208dには、図26(g)から引き続いて勝利シーンの動画像が表示される。勝利シーンの動画像には、当該変動の当否判定結果が大当りであることを示す「大当り」という文字キャラクタが含まれている。
本実施の形態では、図26(e)に示したようにカットイン演出と先読み報知演出とが並列して実行される。カットイン演出での外枠画像808の表示柄は少なくとも当該変動の特図停止図柄に基づいて決定され、先読み報知演出での先読み対象の保留に対応する円形画像802の表示柄は少なくとも当該先読み対象の保留の特図停止図柄に基づいて決定される。したがって、両演出は互いに異なる参照先に基づいて実行されるため、カットイン演出での外枠画像808の表示柄と、先読み報知演出での円形画像802の表示柄とを異なる柄にすることができ、遊技者を混乱させることができる場合がある。
また本実施の形態では、チャンスボタン136の押下により、カットイン演出の外枠画像808には比較的高信頼度であるさぼたま柄が出現するものの、同時に特図1保留表示領域711では、ボタン画像800に換えてさぼたま柄よりも信頼度が低い赤柄の円形画像802が出現する。この演出を見た遊技者は、もし当該変動が確変大当りになるのであれば、特図1保留表示領域711に出現した円形画像802の表示柄も赤柄でなくもっと信頼度が高い表示柄になるはずと推測し、当該変動の抽選結果に対し過度な期待を持たない場合がある。あるいは遊技者は、装飾図柄表示装置208の一画面内に抽選結果を報知する複数の画像(外枠画像808および円形画像802)が同タイミングで表示されたとき、もし当該変動が確変大当りになるのであれば複数の画像の表示柄は一致するはずと推測し、当該変動の抽選結果に対し過度な期待を持たない場合がある。このように本例では、当該変動の抽選結果に対する過剰な期待を遊技者に持たせないようにすることができる場合がある。
また本実施の形態では、当該変動予告を報知する演出と同時に他の演出(本例では先読み報知演出)を行うことによって報知が賑やかになるため、これらの報知に遊技者の注目を集め易くなる場合がある。
また、本実施の形態では、当該変動の抽選結果を予告する演出と先読み報知演出がそれぞれ異なる領域で報知されていたが、これに限定されるものではなく、例えば一方が他方の一部または全部に重畳するように構成されていても良い。その場合には、遊技者のボタン操作に基づいて他方の予告報知態様が遊技者から視認し難くなるため、該違和感により遊技者をより注目させることができる場合がある。一方の表示によって、他方の全てが隠される場合には、遊技者は他方の表示がどうなったのか気になるため、表示装置に注目する。その後他方の表示を遊技者に視認させても良いし、他方の表示については、ボタン操作に基づく表示切替後も遊技者に視認させないようにしていても良い。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、第1の実施の形態と比較して、複数の演出が同一の参照先に基づいて実行される点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図27は、本実施の形態の特図変動遊技における装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列で示している。図28は、図27に対応する期間におけるボタン操作の有効期間およびボタン操作による演出動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図28の横軸は時間経過を表しており、時刻t1〜t8は図27(a)〜(h)のそれぞれのタイミングに対応している。本例では、第1操作有効期間内にボタン操作(例えば、チャンスボタン136の押下)が行われると第1演出(例えば、音声報知演出)が実行され、第2操作有効期間内にボタン操作が行われると第2演出(例えば、カットイン演出)が実行され、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複した重複期間内にボタン操作が行われると、第1演出および第2演出の双方が実行される。
図27(a)は、図26(a)と同様に、ある特図1変動遊技が終了した状態を示している(図28の時刻t1)。
所定の停止時間が経過すると、図27(b)に示すように、特図1の保留が1つ消化されて次の特図1変動遊技が開始される(図28の時刻t2で「図柄変動」が「非変動」から「変動」に変化)。ここで、この特図1変動遊技の停止図柄は特図Aであり、タイマ番号はタイマ6(スーパーリーチ1)であるものとする。タイマ番号としてタイマ6が選択されたことにより、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dではタイマ6に対応する所定の演出(本例では、対決演出)が実行される(図27(c)〜(h)参照)。また、当該変動において所定条件が成立したこと(本例では、タイマ番号としてタイマ6が選択されたこと)に基づき、例えば変動開始から所定時間経過した後に、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が実行される(図27(d)参照)。
ここで、本実施の形態では、例えば当該特図1変動遊技の開始と同時に、チャンスボタン136の押下により音声報知演出が実行される第1操作有効期間が開始される(図28の時刻t2で「第1操作有効期間」が「非有効」から「有効」に変化)。本例では、第1操作有効期間の期間中であることは遊技者に対し報知されない。すなわち、音声報知演出を実行するためのボタン押下を促進する演出は実行されない(いわゆる隠しボタン演出)。第1操作有効期間は、当該期間が開始される以前に開始時間および終了時間(または残り時間)が設定される。本例では、第1操作有効期間は、当該特図変動遊技の終了と同時に終了するように設定される。
隠しボタン演出は、抽選結果に基づいて演出態様が選択される点でボタン押下演出と共通してはいるものの、ボタン押下を促進する演出(図27(d))が行われないため、実行が容易でない。隠しボタン演出の押下タイミングは、遊技台の設置からしばらく時間が経過したことに基づいて、稼動のテコ入れとしてメーカのホームページや雑誌等に公開されるものである。遊技者は隠しボタン演出の実行により、入力しない場合よりも抽選結果に関して多くの情報を得ることができると共に、隠しボタン演出の実行方法を知らない遊技者に対して優越感を得ることができる場合がある。
上記の対決演出が開始されると、図27(c)に示すように、敵キャラクタ登場シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される(図28の時刻t3)。
敵キャラクタ登場シーンに続いて、図27(d)に示すように、対峙シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。また、タイマ6が選択されたことに基づき、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が開始される。タイマ6用ボタン押下演出では、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進するボタン押下促進画像804が表示される。例えばボタン押下促進画像804は、姫キャラクタの吹き出しとしての「ボタンを押してね」という文字キャラクタを含んでおり、対峙シーンの動画像よりも手前のレイヤーに配置される。
本実施の形態では、タイマ6用ボタン押下演出が開始されるのと同時に、ボタン操作によりカットイン演出が実行される第2操作有効期間が開始される(図28の時刻t4で「第2操作有効期間」が「非有効」から「有効」に変化)。これにより、以降は第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間となる。第2操作有効期間は、当該期間が開始されるよりも前に開始時間および終了時間が設定される。本例では、第2操作有効期間は、第1操作有効期間の終了(当該特図変動遊技の終了)よりも前に終了するように設定されている。第2操作有効期間は、当該変動で選択されているタイマ6(30秒)よりも短くなっている。ここで、図27(d)に示すタイマ6用ボタン押下演出は、カットイン演出を実行するためのボタン押下を遊技者に示唆する演出であり、音声報知演出を実行するためのボタン押下を示唆するものではない。
上記の重複期間中に、遊技者によりチャンスボタン136が押下されたものとする(図28の時刻t5で「ボタン操作」が「非検出」から「検出」に一時的に変化)。第2操作有効期間中にチャンスボタン136が押下されたことにより、図27(e)に示すように、演出表示領域208dではカットイン演出が実行される(図28の「第2演出」が「非実行」から「実行」に変化)。カットイン演出では、対峙シーンに続いて表示される斬り合いシーンの動画像より手前のレイヤーに配置された小画面806において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示される。この小画面806の外枠となる外枠画像808は、所定の表示柄(本例では赤柄)で表示される。外枠画像808の表示柄は、タイマ6用ボタン押下演出抽選テーブル(図23参照)を用いて、当該変動の特図停止図柄と演出用乱数値とに基づいて決定される。図23に示したように、表示柄における赤柄の信頼度は比較的低くなっている(例えば、信頼度15%)。このようにカットイン演出では、当該変動の特図停止図柄の予告報知(当該変動予告報知)が行われる。
また、第1操作有効期間中にチャンスボタン136が押下されたことにより、例えばカットイン演出の開始とほぼ同時に、音声報知演出が開始される(図28の時刻t5で「第1演出」が「非実行」から「実行」に変化)。上述のように、音声報知演出を実行するためのチャンスボタン136の押下を促進する演出は実行されていない。すなわち、音声報知演出は、押下示唆のないボタン演出によって当該変動の特図停止図柄の予告報知(当該変動予告報知)を行うものである。音声報知演出では、例えば「激アツじゃ!」という音声がスピーカ120から出力される。例えば、音声報知の内容あるいは音声報知の実行有無は、不図示の演出抽選テーブルを用いて、当該変動の特図停止図柄と演出用乱数値とに基づいて決定される。ここで、「激アツじゃ!」という音声による音声報知演出の信頼度は比較的高いものとする(例えば、信頼度80%)。
このように、本例では、カットイン演出による当該変動予告報知と、音声報知演出による当該変動予告報知とは、同時期に重複して実行されている(図28の期間A)。また本例では、カットイン演出による当該変動予告報知と音声報知演出による当該変動予告報知とが同時に開始され、音声報知演出による当該変動予告報知が先に終了し、カットイン演出による当該変動予告報知がそれより後に終了している。
図27(f)は、カットイン演出および音声報知演出が終了した状態を示している。この状態では、上記の斬り合いシーンに続いて、斬り合い終了シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される(図28の時刻t6)。
その後、図27(g)に示すように、演出表示領域208dでは、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始される(図28の時刻t7)。
タイマ6の変動時間(30秒)が経過すると特図変動遊技が終了し(図28の時刻t8)、図27(h)に示すように、特図1表示装置212には特図A(15R特別大当り)が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには15R特別大当りを報知する図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、当該変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが遊技者に報知される。また演出表示領域208dには、図27(g)から引き続いて勝利シーンの動画像が表示される。
本実施の形態では、カットイン演出による当該変動予告報知と音声報知演出による当該変動予告報知とが、同時期に重複して実行される。これらの予告報知では同一の抽選結果(例えば、当該変動の特図停止図柄(本例では特図A))を参照しているが、予告報知の内容は所定の演出抽選テーブルを用いた演出抽選によりそれぞれ決定されるため、実行される予告報知の信頼度はそれぞれで相違する可能性がある。例えば、音声報知演出では信頼度の高い当該変動予告報知が実行されても、カットイン演出では信頼度の低い当該変動予告報知が実行される場合がある。このため、当該変動予告報知に対する遊技者の過度な期待を抑制できる場合がある。
従来においても、1変動中に複数回の演出が実行され、それぞれの報知内容が異なるものはあったが、信頼度の格下げや格上げが発生してしまっていた。そのため、例えば信頼度の低い演出が実行された場合には信頼度の高い演出が行われることを期待してしまい、前回の演出自体があまり意味をなさなくなってしまう(前の演出が軽視されてしまう)おそれがあった。信頼度が高い演出が実行された場合にはその逆で、当該演出が重要視されすぎてしまうおそれがあった。本実施の形態では、異なる信頼度の予告報知が同時に報知されるため、複数行われる演出のいずれか1つのみが重要視されることを防止できる場合がある。
また、遊技者による操作の受付期間が重複する期間において、一方のボタン演出の実行により、遊技者に操作を促進する報知を行うことで、他方の隠しボタン演出の実行方法に気づくことができる場合がある。一度重複演出を体験した遊技者は、隠しボタン演出における操作受付期間を推測容易となるため、重複していない期間(隠しボタン演出に対する操作受付のみが有効な期間)における遊技者に積極的な操作を行わせることができる場合があり、遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。
本実施の形態においては、遊技者による操作を検出する手段がボタンであったため、操作しているか否かのみを検出し、該検出結果に基づく演出動作を行っていたが、これに限るものではない。例えば操作部が十字キーからなり、複雑な操作を要求するものであっても良い。例えば一方の演出が十字キーの複数方向への操作を要求するものであって、他方が十字キーの特定方向への操作を要求するものからなり、両演出の操作有効期間が重複した場合、一方の演出のために行う複数方向への十字キーへの操作において、特定の方向への操作が行われた場合には、該操作の検出に基づいて他方の演出が実行されることとなる。このように複数の演出に対する操作有効期間を重複して備えることで、ただ操作を促すよりも思いがけない態様での演出を実行させることができる場合がある。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、2つの操作有効期間には優先順位が定められており、当該優先順位に基づいて報知が行われる点と、一方の操作有効期間が重複により一度非有効になっても、重複が解消したときに有効期間が残っていれば復帰可能である点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図29は、本実施の形態において第1副制御部400により実行されるチャンスボタン制御処理(図21のステップS411)の流れの一例を示すフローチャートである。図29に示すように、本実施の形態のチャンスボタン制御処理では、まず後述するボタンステータスが「有効」であるか否か(例えば、RAM408に設けられたボタンステータスフラグがオンであるか否か)を判定する(ステップS1201)。本例では、ボタンステータスが有効な状態とは、チャンスボタン136の操作を有効なものとして受け付ける状態のことをいう。ボタンステータスが有効であると判定した場合にはステップS1203に進み、ボタンステータスが有効でない(例えば「非有効」)と判定した場合にはチャンスボタン制御処理を終了する。
ステップS1203では、チャンスボタン136の操作(押下)を検出したか否かを判定する。チャンスボタン136の操作を検出した場合にはステップS1205に進み、チャンスボタン136の操作を検出していない場合にはチャンスボタン制御処理を終了する。
ステップS1205では、RAM408に設けられたボタン操作記憶領域に、チャンスボタン136の押下があったことを検出結果として記憶する。また、必要であれば、演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。その後、チャンスボタン制御処理を終了する。
図30は、本実施の形態において第1副制御部400により実行されるチャンスボタン操作有効期間管理処理(図22のステップS817)の流れの一例を示すフローチャートである。図30に示すように、チャンスボタン操作有効期間管理処理では、まずボタンステータスが「有効」であるか否か(例えば、RAM408に設けられたボタンステータスフラグがオンであるか否か)を判定する(ステップS1301)。ここで、電源投入後等の初期状態では、ボタンステータスは「非有効」である。ボタンステータスが有効でないと判定した場合にはステップS1303に進む。
ステップS1303では、設定されている演出データ等に基づき、新規のボタン演出を実行するか否か(例えば、新規ボタン演出の操作有効期間を設定するか否か)を判定する。ここで、ボタン演出とは、チャンスボタン136の操作の有無により変化が生じる演出のことをいう。新規ボタン演出を実行すると判定した場合にはステップS1305に進み、実行しないと判定した場合にはチャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。
ステップS1305では、当該新規ボタン演出の操作有効期間のデータをRAM408に設けられた操作有効期間カウンタの初期値として設定する処理を行う。この処理により、当該新規ボタン演出が実行中ボタン演出となる。次に、ステップS1307では、ボタンステータスを「有効」に設定する。その後、ステップS1317に進む。
一方、ステップS1301においてボタンステータスが有効であると判定した場合には、ステップS1309に進む。ステップS1309では、設定されている演出データ等に基づき、新規ボタン演出を実行するか否か(例えば、新規ボタン演出の操作有効期間を設定するか否か)を判定する。新規ボタン演出を実行すると判定した場合にはステップS1311に進み、実行しないと判定した場合にはステップS1317に進む。
ステップS1311では、実行中ボタン演出とステップS1309で実行判定した新規ボタン演出との優先順位を比較する。ボタン演出の優先順位については、例えば、先に開始されたボタン演出よりも後で開始されるボタン演出の方が優先順位が高いと判定してもよいし、先読み結果に基づくボタン演出よりも当該変動の結果に基づくボタン演出の方が優先順位が高いと判定してもよいし、演出表示領域208dにおいて演出画像が奥のレイヤーに配置されるボタン演出よりも演出画像が手前のレイヤーに配置されるボタン演出の方が優先順位が高いと判定してもよい。また、各ボタン演出の優先順位を予め設定しておくようにしてもよい。新規ボタン演出の方が実行中ボタン演出よりも優先順位が高いと判定した場合にはステップS1313に進み、そうでないと判定した場合にはステップS1317に進む。
ステップS1313では、実行中ボタン演出に関する情報をRAM408内の所定の退避領域に退避させる処理を行う。この処理により、実行中ボタン演出が退避中ボタン演出となる。ここで、退避させる情報としては、実行中ボタン演出の操作有効期間の残り時間(例えば、操作有効期間カウンタの値)や、それまでのボタン押下回数等の情報がある。
ステップS1313の次のステップS1315では、新規ボタン演出の操作有効期間のデータをRAM408内の操作有効期間カウンタの初期値として設定する。また必要であれば、チャンスボタン136の押下回数等の情報を設定する。これらの処理により、当該新規ボタン演出が実行中ボタン演出となる。その後、ステップS1317に進む。
ステップS1317では、操作有効期間カウンタから値を取得し、取得した値から1を減算して元の操作有効期間カウンタに記憶する。これにより、実行中ボタン演出の操作有効期間の値が1減算される。また、ステップS1313で退避させた操作有効期間カウンタの値をRAM408の退避領域から取得し、取得した値から1を減算して元の退避領域に記憶する。これにより、退避中ボタン演出の操作有効期間の値も1減算される。このように本例では、退避中ボタン演出の操作有効期間カウンタの値も実行中ボタン演出の操作有効期間カウンタの値と同期して減算されるようになっている。ただし、退避中ボタン演出の操作有効期間カウンタの値を減算せず、当該退避中ボタン演出が実行中ボタン演出として復帰した場合に操作有効期間カウンタの値の減算を再開するようにしてもよい。
ステップS1317の次のステップS1319では、操作有効期間カウンタの値が0であるか否かを判定する。操作有効期間カウンタの値が0であると判定した場合にはステップS1321に進み、0でないと判定した場合にはチャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。また、退避中の操作有効期間カウンタの値が実行中の操作有効期間カウンタよりも先に0になった場合には退避中のボタン演出を消去しても良い。
ステップS1321では、退避中ボタン演出があるか否かを判定する。退避中ボタン演出があると判定した場合にはステップS1323に進み、退避中ボタン演出がないと判定した場合にはステップS1325に進む。
ステップS1323では、退避中ボタン演出の操作有効期間の値やボタン押下回数の情報等をRAM408の退避領域から取得し、取得した操作有効期間の値を操作有効期間カウンタの初期値として設定する。これにより、退避中ボタン演出が実行中ボタン演出となる。その後、チャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。
ステップS1325では、ボタンステータスを「非有効」に設定する。その後、チャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。
図31および図32は、本実施の形態の特図変動遊技における装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列で示している。
図31(a)は、ある特図1変動遊技が開始された直後の状態を示している。ここで、この特図1変動遊技の停止図柄は特図Aであり、タイマ番号はタイマ6(スーパーリーチ1)であるものとする。タイマ番号としてタイマ6が選択されたことにより、演出表示領域208dではタイマ6に対応する所定の演出(本例では、対決演出)が実行される(図31(b)〜図32(d)参照)。本例の対決演出は、ボタン演出としてのボタン連打演出を含んでいる(図31(c)〜図32(a)参照)。また、所定条件が成立したこと(例えば、当該変動でタイマ6が選択されたこと)に基づき、例えば変動開始から所定時間経過した後に、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出がボタン演出として実行される(図31(f)参照)。本例では、後に開始されたボタン演出の方が優先順位が高いものとする。
対決演出が開始されると、図31(b)に示すように、敵キャラクタ登場シーンの動画像が演出表示領域208dに表示される。
敵キャラクタ登場シーンに続いて、対決演出の一部としてのボタン連打演出が実行される。ボタン連打演出では、まず図31(c)に示すように、「ボタンを連打して気合いを溜めろ!」という文字メッセージが演出表示領域208dの例えば全面に表示される。
次に、図31(d)に示すように、連打ゲージ画像810と「連打しろ!」という文字キャラクタを含む連打促進画像812とが、演出表示領域208dに表示される。連打ゲージ画像810および連打促進画像812は、敵キャラクタ登場シーンに続いて表示される対決演出の対峙シーンの動画像よりも手前のレイヤーに表示される。連打ゲージ画像810は、横長長方形状の複数(本例では10個)のセグメント状画像が縦方向に積み重なって構成されており、全体として縦長長方形状をなしている。各セグメント状画像は白色または赤色で表示され得るが、初期状態では全てのセグメント状画像は白色で表示される。本例では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812の表示が開始されるのと同時に、ボタン連打演出のボタン操作有効期間(第1操作有効期間)が開始される。例えば第1操作有効期間の残り時間(操作有効期間カウンタの初期値)は、当該変動の当否判定結果が報知される前までに終了するように設定される。
図31(e)に示すように、第1操作有効期間では、チャンスボタン136が所定回数(例えば1回)押下される度に、連打ゲージ画像810のうち最も下方に位置する白色のセグメント状画像が赤色に変化する。チャンスボタン136が連打されることにより、連打ゲージ画像810は、赤色のメータが徐々に上昇していくように視認される。
さらに、変動開始から所定時間経過すると、演出表示領域208dではタイマ6用ボタン押下演出が例えばボタン連打演出とは無関係に開始される。タイマ6用ボタン押下演出では、図31(f)に示すように、遊技者に対してチャンスボタン136の押下を促進するボタン押下促進画像804が表示される。例えばボタン押下促進画像804は、姫キャラクタの吹き出しとしての「ボタンを押してね」という文字キャラクタを含んでいる。ボタン押下促進画像804は、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置される。本例では、ボタン押下促進画像804の表示が開始されるのと同時に、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間(第2操作有効期間)が開始される。例えば第2操作有効期間の残り時間(操作有効期間カウンタの初期値)は、当該変動の当否判定結果が報知される前までに終了するように設定される。
また本例では、第1操作有効期間中に第2操作有効期間が開始されるため、以降は第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間となる。タイマ6用ボタン押下演出はボタン連打演出よりも後に開始されているため、上記の重複期間中は、タイマ6用ボタン押下演出が実行中ボタン演出として設定され、ボタン連打演出は退避中ボタン演出として設定される。これにより、重複期間中のボタン押下は、タイマ6用ボタン押下演出については有効となるが、ボタン連打演出については有効とならない。
重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、図31(g)に示すように、演出表示領域208dではカットイン演出が実行される。カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示される。またカットイン演出では、上記小画面806の外枠となる外枠画像808の表示柄により、当該変動の特図停止図柄の予告報知が行われる。本例では、外枠画像808の表示柄は、信頼度の高い吉宗柄(図中では縦横のクロスハッチングで示している)である。一方、重複期間中のボタン押下は、ボタン連打演出についてのボタン押下とは判断されないため、連打ゲージ画像810のメータは上昇しない(連打ゲージ画像810を構成するセグメント状画像の色が変化しない)。
第2操作有効期間は、例えば、カットイン演出の開始と同時、カットイン演出の終了と同時、またはカットイン演出が終了してから所定時間経過後に終了する。第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると、退避中ボタン演出であったボタン連打演出が実行中ボタン演出となる。これにより再び、ボタン押下がボタン連打演出について有効になり、図31(h)に示すように、チャンスボタン136が押下される度に連打ゲージ画像810のメータが上昇する。例えば、予め設定された残り時間が0になるか、または図32(a)に示すように全てのセグメント状画像が赤色に変化すると、第1操作有効期間が終了するとともにボタン連打演出が終了する。
その後演出表示領域208dでは、対決演出の斬り合いシーンおよび斬り合い終了シーンの動画像が表示された後(図32(b)参照)、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始される(図32(c)参照)。
タイマ6の変動時間(30秒)が経過すると特図変動遊技が終了し、図32(d)に示すように、特図1表示装置212には特図A(15R特別大当り)が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには15R特別大当りを報知する図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、当該変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが遊技者に報知される。また演出表示領域208dでは、図32(c)から引き続いて勝利シーンの動画像が表示される。
図33は、本実施の形態におけるボタン操作の有効期間およびボタン操作による演出動作のタイミングの例を示すタイミングチャートである。本例では、タイマ6による特図変動遊技が時刻t1に開始され、時刻t15に終了するものとする。第1操作有効期間(例えば、ボタン連打演出のボタン操作有効期間)は、特図変動遊技の開始と同時に時刻t1に開始され、特図変動遊技の終了と同時に時刻t15に終了する。第2操作有効期間(例えば、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間)は、時刻t1よりも後の時刻t5に開始され、時刻t15よりも前の時刻t11に終了する。時刻t5から時刻t11までの期間は、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間である。
時刻t1から時刻t5までの期間は、重複のない第1操作有効期間である。これにより、時刻t2、t3、t4にボタン操作を検出する度に第1演出(例えば、最下方の白色のセグメント状画像を赤色に変化させてメータを上昇させる演出)が実行される。
時刻t5から時刻t11までの期間は重複期間であり、本来なら第1操作有効期間と第2操作有効期間とがいずれも有効であるが、本例では後に開始された第2操作有効期間が有効となり、先に開始されていた第1操作有効期間は非有効となる。これにより、時刻t6にボタン操作を検出すると、第1演出は実行されずに第2演出(例えば、カットイン演出)が実行される。本例では第2演出は単発演出であるため、第2操作有効期間のうち1回目に検出された時刻t6のボタン操作によってのみ実行される。したがって、時刻t7、t8、t9、t10にボタン操作を検出したとしても、第1演出および第2演出がいずれも実行されない。
時刻t11から時刻t15までの期間は、重複のない第1操作有効期間となる。これにより、第1操作有効期間が再び有効になるため、時刻t12、t13、t14にボタン操作を検出する度に第1演出が実行される。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、2つの操作有効期間には優先順位が定められており、当該優先順位に基づいて報知が行われる点と、一方の操作有効期間が重複により非有効になると、重複が解消したときに有効期間が残っていても復帰不可能である点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図34は、本実施の形態において第1副制御部400により実行されるチャンスボタン操作有効期間管理処理(図22のステップS817)の流れの一例を示すフローチャートである。図34に示す本実施の形態のチャンスボタン操作有効期間管理処理において、ステップS1401〜S1411は、図30に示した第3の実施の形態のチャンスボタン操作有効期間管理処理のステップS1301〜S1311と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態では、ステップS1411において新規ボタン演出の方が実行中ボタン演出よりも優先順位が高いと判定した場合には、ステップS1413に進み、新規ボタン演出の操作有効期間のデータをRAM408に設けられた操作有効期間カウンタの初期値として設定する。この処理により、操作有効期間カウンタは、実行中ボタン演出の操作有効期間の残り時間を示す値から新規ボタン演出の操作有効期間を示す値に上書きされる。これ以降は、実行中ボタン演出の操作有効期間が非有効となり、新規ボタン演出の操作有効期間が有効となる。またこの処理により、当該新規ボタン演出が新たな実行中ボタン演出となる。その後、ステップS1415に進む。
ステップS1415では、操作有効期間カウンタから値を取得し、取得した値から1を減算して元の操作有効期間カウンタに記憶する。これにより、実行中ボタン演出の操作有効期間の値が1減算される。
ステップS1415の次のステップS1417では、操作有効期間カウンタの値が0であるか否かを判定する。操作有効期間カウンタの値が0であると判定した場合にはステップS1419に進み、0でないと判定した場合にはチャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。
ステップS1419では、ボタンステータスを「非有効」に設定する。その後、チャンスボタン操作有効期間管理処理を終了する。
図35および図36は、本実施の形態の特図変動遊技における装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212および特図2表示装置214の表示状態と、特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220の点灯状態とを時系列で示している。図35(a)〜(e)については、上記第3の実施の形態の図31(a)〜(e)と同様であるため説明を省略する。本例においても、特図1変動遊技の停止図柄は特図Aであり、タイマ番号はタイマ6(スーパーリーチ1)であるものとする。ここで、ボタン連打演出のボタン操作有効期間(第1操作有効期間)は、図35(d)の連打ゲージ画像810および連打促進画像812の表示開始と同時に開始されている。
図35(f)に示すように、変動開始から所定時間経過すると、図31(f)と同様にタイマ6用ボタン押下演出が例えばボタン連打演出とは無関係に開始される。本例では、タイマ6用ボタン押下演出のボタン押下促進画像804の表示が開始されるのと同時に、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間(第2操作有効期間)が開始される。例えば第2操作有効期間の残り時間(操作有効期間カウンタの初期値)は、当該変動の当否判定結果が報知される前までに終了するように設定される。
また本例では、第1操作有効期間中に第2操作有効期間が開始されるため、以降は第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間となる。本例ではタイマ6用ボタン押下演出がボタン連打演出よりも優先順位が高いため、RAM408内の操作有効期間カウンタは、第1操作有効期間の残り時間を示す値から第2操作有効期間を示す値に上書きされる。これにより、重複期間中のボタン押下は、タイマ6用ボタン押下演出については有効となるが、ボタン連打演出については有効とならない。
重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、タイマ6用ボタン押下演出についてのボタン押下と判断され、図35(g)に示すように、演出表示領域208dではカットイン演出が実行される。カットイン演出では、連打ゲージ画像810および連打促進画像812よりもさらに手前のレイヤーに配置された小画面806において、主人公キャラクタの表情を拡大した動画像が表示される。またカットイン演出では、上記小画面806の外枠となる外枠画像808の表示柄により、当該変動の特図停止図柄の予告報知が行われる。
第2操作有効期間は、例えば、カットイン演出の開始と同時、カットイン演出の終了と同時、またはカットイン演出が終了してから所定時間経過後に終了する。上記第3の実施の形態では、第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して重複期間が終了すると第1操作有効期間が復帰するが、本実施の形態では、RAM408内の操作有効期間カウンタが第2操作有効期間を示す値に上書きされるため、一度非有効となった第1操作有効期間が復帰することはない。したがって、第2操作有効期間が終了した後にチャンスボタン136が押下されたとしても、図35(h)および図36(a)に示すように、連打ゲージ画像810のメータは変化しない。
ここで、操作有効期間を管理する処理(例えば、図21の演出制御処理(ステップS411)、図22のチャンスボタン操作有効期間管理処理(ステップS817))やボタン押下に基づく制御を行う処理(例えば、図21のチャンスボタン制御処理(ステップS411))と、装飾図柄表示装置208の画像制御を行う処理(例えば、図21の画像制御処理(ステップS413))とは互いに独立した処理である。このため、タイマ6用ボタン押下演出の開始によりボタン連打演出についてのボタン押下が無効となった後にも、ボタン連打演出の画像(例えば、連打ゲージ画像810、連打促進画像812)は消去されずに残存し、ボタン連打を促進する報知が継続される場合がある。例えば、図35(f)においてタイマ6用ボタン押下演出のボタン押下促進画像804よりも奥のレイヤーに配置された連打ゲージ画像810および連打促進画像812、図35(g)においてカットイン演出の小画面806よりも奥のレイヤーに配置された連打ゲージ画像810および連打促進画像812、図35(h)および図36(a)の連打ゲージ画像810および連打促進画像812等は、ボタン連打演出についてのボタン押下が無効となった後にも残存している。
その後演出表示領域208dでは、対決演出の斬り合いシーンおよび斬り合い終了シーンの動画像が表示された後(図36(b)参照)、当該変動の当否判定結果(確変大当り)に基づき、勝利シーンの動画像の表示が開始される(図36(c)参照)。
タイマ6の変動時間(30秒)が経過すると特図変動遊技が終了し、図36(d)に示すように、特図1表示装置212には特図A(15R特別大当り)が停止表示され、図柄表示領域208a〜208cには15R特別大当りを報知する図柄組合せ(例えば「装飾7−装飾7−装飾7」)が停止表示される。これにより、当該変動の当否判定結果が15R特別大当りであることが遊技者に報知される。また演出表示領域208dには、図36(c)から引き続いて勝利シーンの動画像が表示される。
図37は、本実施の形態におけるボタン操作の有効期間およびボタン操作による演出動作のタイミングの例を示すタイミングチャートである。本例では、タイマ6による特図変動遊技が時刻t1に開始され、時刻t13に終了するものとする。第1操作有効期間(例えば、ボタン連打演出のボタン操作有効期間)は、特図変動遊技の開始と同時に時刻t1に開始される。またその開始時には、第1操作有効期間は、特図変動遊技の終了と同時に時刻t13に終了するように設定される。第2操作有効期間(例えば、タイマ6用ボタン押下演出のボタン操作有効期間)は、時刻t1よりも後の時刻t4に開始され、時刻t13よりも前の時刻t10に終了する。時刻t4から時刻t10までの期間は、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間である。
時刻t1から時刻t4までの期間は、重複のない第1操作有効期間である。これにより、時刻t2、t3にボタン操作を検出する度に第1演出(例えば、最下方の白色のセグメント状画像を赤色に変化させてメータを上昇させる演出)が実行される。
時刻t4から時刻t10までの期間は重複期間であり、本来なら第1操作有効期間と第2操作有効期間とがいずれも有効であるが、本例では後に開始された第2操作有効期間が有効となり、先に開始されていた第1操作有効期間は非有効となる。これにより、時刻t5にボタン操作を検出すると、第1演出は実行されずに第2演出(例えば、カットイン演出)が実行される。本例では第2演出は単発演出であるため、第2操作有効期間のうち1回目に検出された時刻t5のボタン操作によってのみ実行される。したがって、時刻t6、t7、t8、t9にボタン操作を検出したとしても、第1演出および第2演出がいずれも実行されない。
時刻t10に第2操作有効期間が終了したとき、第1操作有効期間の開始時に設定された終了時刻t13までの残り時間が残っている。しかしながら、本例では第2操作有効期間の開始時にRAM408内の操作有効期間カウンタが第2操作有効期間を示す値に上書きされるため、一度非有効となった第1操作有効期間が再び有効になることはない。したがって、時刻t10から時刻t13までの期間は第1操作有効期間および第2操作有効期間がいずれも非有効となるため、時刻t11、t12にボタン操作を検出しても、第1および第2演出は実行されない。
例えば、本例において先に終了する第2操作有効期間がボタン連打演出の操作有効期間であった場合、遊技者は、第2操作有効期間が終了した後にもその終了に気付かずにチャンスボタン136を連打し続けてしまうおそれがある。このような場合、第2操作有効期間が終了した後に第1操作有効期間が復帰する構成では、遊技者は意図せずに第1操作有効期間にチャンスボタン136を押下してしまうことになる。遊技者の意図しない操作を演出に反映してしまうと遊技者を落胆させてしまうおそれがあるため、本例では、第2操作有効期間が終了した後に第1操作有効期間の残り時間が残っていたとしても、第1操作有効期間を復帰させないようになっている。
また、本実施の形態においては、1の抽選結果に基づいて複数の演出の実行態様を変更する内容を記載したが、例えば前述のように当該変動の抽選結果に基づく予告演出と、当該変動よりも後に行なわれる保留に基づく抽選結果に基づく先読み予告演出とを同時に行っても良い。その場合、抽選結果の導出までにかかる時間が短いほう(当該変動の抽選結果に基づく演出)を優先させることで、両方の抽選結果に基づくボタン演出を実行させることが可能な場合がある。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る遊技台について説明する。本実施の形態によるパチンコ機100は、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複した重複期間にボタン操作が行われた場合に、特別な態様の演出を実行する点に特徴を有している。その他の構成等については第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
図38(a)は、本実施の形態の特徴点を示す概略のタイミングチャートである。図38(a)に示すように、本実施の形態では、第1操作有効期間が単独で有効となる期間と、第2操作有効期間が単独で有効となる期間と、第1操作有効期間および第2操作有効期間が重複した重複期間とが、例えば1変動期間中、あるいは複数変動に跨った期間中に存在する場合がある。
第1操作有効期間が単独で有効となる期間にチャンスボタン136が押下されると、図38(b)に示すように第1演出(本例では、図26(e)および図27(e)等と同様のカットイン演出)が実行される。第2操作有効期間が単独で有効となる期間にチャンスボタン136が押下されると、図38(c)に示すように第2演出(本例では、カンバン告知演出)が実行される。ここで、本例のカンバン告知演出は、対決演出の各シーンを構成する動画像よりも手前のレイヤーに、当該変動の当否判定結果を予告報知する文字キャラクタ(例えば、「期待大」)が記されたカンバンを持った主人公キャラクタの画像が演出表示領域208dに表示される演出である。
これらに対し、重複期間中にチャンスボタン136が押下されると、第1演出とも第2演出とも異なる第3演出が実行される。第3演出は、例えば、第1演出および第2演出よりも有利な報知を行ってもよいし、逆に第1演出および第2演出よりも不利な報知を行ってもよい。本例では、カットイン演出およびカンバン告知演出よりも高い信頼度(例えば、信頼度100%の確定告知)で当該変動の当否判定結果を予告報知するプレミア演出が実行される。図38(d)に示すように、プレミア演出では、例えば、当該変動の当否判定結果を示唆する文字キャラクタ(例えば、「大当り!」)画像と、胴上げされる主人公キャラクタの画像と、万歳をする姫キャラクタの画像とが演出表示領域208dに表示される。
図39は、本実施の形態におけるボタン操作の有効期間およびボタン操作による演出動作のタイミングの例を示すタイミングチャートである。本例では、ある特図変動遊技が時刻t1に開始され、時刻t11に終了するものとする。第1演出に対応する第1操作有効期間は、時刻t1よりも後の時刻t3に開始され、時刻t7に終了するように設定される。第2演出に対応する第2操作有効期間は、時刻t1よりも後で時刻t7よりも前の時刻t5に開始され、時刻t7よりも後の時刻t9に終了するように設定される。時刻t5から時刻t7までの期間は、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間である。
時刻t1から時刻t3までの期間、および時刻t9から時刻t11までの期間は、第1操作有効期間および第2操作有効期間がいずれも非有効であるため、時刻t2、t10にボタン操作が検出されても第1〜第3演出は実行されない。
時刻t3から時刻t5までの期間は、第1操作有効期間のみが単独で有効となる期間である。これにより、時刻t4にボタン操作が検出されると、第1操作有効期間に対応する第1演出(例えば、カットイン演出)が実行される。
時刻t5から時刻t7までの期間は、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間である。これにより、時刻t6にボタン操作が検出されると、第1演出とも第2演出とも異なる第3演出(例えば、プレミア演出)が実行される。
時刻t7から時刻t9までの期間は、第2操作有効期間のみが単独で有効となる期間である。これにより、時刻t8にボタン操作が検出されると、第2演出(例えば、カンバン告知演出)が実行される。
このように本実施の形態では、第1操作有効期間と第2操作有効期間とが重複する重複期間でのみ、ボタン操作に基づいて第1演出とも第2演出とも異なる特別な態様の第3演出が実行される。例えば重複期間を微小な時間に設定することで、該期間を狙ってボタン操作を行うような楽しみ方を持たせることができる場合がある。
また、第1操作有効期間が開始されたことを認識していても、第3演出を見るために、第1操作有効期間終了直前までボタン操作を行わないように待機する遊技者が出てくる可能性がある。従来、操作有効期間の初期(例えば、期間開始直後)にボタン操作が行われた場合、当該操作に基づいて行われる演出の尺を一定のものとすると、該演出の実行後、操作有効期間が終了するまで静止画が表示され、遊技者がその間退屈してしまうという問題があった。本実施の形態においては、実際に操作有効期間の重複が生じない場合であっても、先んじて行われていた第1操作有効期間における遊技者のボタン操作を遅らせることができる場合がある。
以上説明したように、上記実施の形態による遊技台は、遊技者が操作可能な操作部(例えば、チャンスボタン136)と、前記操作部への操作を検出する操作検出手段(例えば、チャンスボタンセンサ426、センサ回路428、チャンスボタン制御処理(ステップS411))と、演出が行われる演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208、演出表示領域208d、スピーカ120)と、前記演出手段を制御すると共に、第一の操作有効期間(例えば、第1操作有効期間、先読み報知用ボタン押下演出の操作有効期間、ボタン連打演出の操作有効期間)中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に第一の演出(例えば、第1演出、先読み報知演出、連打ゲージ画像810を構成するセグメント状画像を白色から赤色に変化させてメータを上昇させる演出)を実行させると共に、第二の操作有効期間(例えば、第2操作有効期間、タイマ6用ボタン押下演出の操作有効期間)中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に第二の演出(例えば、第2演出、カットイン演出)を実行させる演出制御手段(例えば、演出制御処理(ステップS409))と、を備えた遊技台であって、前記演出制御手段は、前記第一の操作有効期間と前記第二の操作有効期間が重複する操作有効重複期間(例えば、第1操作有効期間と第2操作有効期間が重複する重複期間)中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に特定の演出(例えば、第1演出および第2演出の一方または両方、第1演出および第2演出のいずれとも異なる第3演出、プレミア演出)を実行させることを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の操作に基づいて多彩な演出を行うことで、遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。
またこの構成によれば、第一および第二の操作有効期間のそれぞれにおいて操作を行わなくても、操作有効重複期間に操作を行うことによって演出を実行させることが可能となり、遊技者の操作負担を軽減させつつ、操作部の稼動回数を低下させることで、操作部を長期間に亘って使用することができるようになる場合がある。また、操作有効重複期間における操作によってのみ特定の演出が行われるため、該期間を狙って操作を行うといった楽しみ方を持たせることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、所定の条件の成立(例えば、特図1始動口230または特図2始動口232への入賞)に基づいて所定の抽選を行う抽選手段(例えば、特図1関連抽選処理(ステップS231)、特図2関連抽選処理(ステップS229))と、図柄(例えば、特図1、特図2)を変動表示させた後に前記抽選手段による抽選結果に基づく図柄を表示させる図柄表示手段(例えば、特図1表示装置212、特図2表示装置214)と、前記図柄表示手段に表示された図柄が特定の図柄(例えば、大当り図柄)である場合に、通常遊技状態から該通常遊技状態よりも有利度の高い特別遊技状態(例えば、当り遊技状態)へ遊技状態を移行させる遊技制御手段(例えば、特図1状態更新処理(ステップS227)、特図2状態更新処理(ステップS229))と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第一の演出および前記第二の演出における演出態様を所定の演出抽選により決定する演出態様抽選手段(例えば、演出制御処理(ステップS409)、演出抽選処理(ステップS805))と、を備え、前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出と前記第二の演出を実行し、前記第一の演出と前記第二の演出は、それぞれで演出態様が異なることを特徴とする。
この構成によれば、例えば同時に行われる複数の演出態様がそれぞれで異なるため、遊技者の注目を集めつつ複数の情報を報知することができる場合がある。また、遊技者による1の演出態様に対する過度な期待を抑止することができる場合がある。すなわち、信頼度の高い演出態様であってもプレミア演出以外は外れる可能性があるが、上記複数の演出態様では信頼度がそれぞれ異なるため、信頼度の異なる複数の演出を同時に遊技者に報知することで、一方の演出に対する過度な期待を抑止することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出態様抽選手段は、特定の第一の条件の成立(例えば、先読み結果における所定の先読み報知条件の成立)に基づいて前記第一の演出における演出態様を抽選により決定すると共に、特定の第二の条件の成立(例えば、当該変動の抽選結果においてタイマ6が選択されたこと)に基づいて前記第二の演出における演出態様を抽選により決定し、前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出および第二の演出を行うことを特徴とする。
この構成によれば、複数の演出を同時に報知することで遊技者の注目を集めつつ、複数の情報を報知することができる場合がある。例えば、先読み結果情報に基づく演出を当該変動の抽選結果に基づく演出と同時に報知する場合には、それぞれの報知内容がそれぞれの抽選結果に対する遊技者の期待感に影響を与えるため、演出の賑やかしとして十分な効果が得られる場合がある。また、上記実施の形態におけるパチンコ機100の例では、先読み結果情報および当該変動の抽選結果の情報(複数の始動情報)に基づく複数の演出を例に挙げたが、スロットマシンの場合には、今回の抽選結果とAT抽選の結果等を同時に報知してもよい。このように上記の「特定の条件」には、遊技者の出球利益に関わる抽選に関するものを含む。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出態様抽選手段は、特定の第一の条件の成立(例えば、当該変動の抽選結果においてタイマ6が選択されたこと)に基づいて前記第一の演出および前記第二の演出における演出態様を抽選により決定し、前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出および第二の演出を行うことを特徴とする。
この構成によれば、第1および第2操作有効期間それぞれにおいて操作を行わなくとも演出を実行させることが可能となり、遊技者の操作負担を軽減させつつ、操作部の稼動回数を低下させることで、操作部を長期間に亘って使用することができるようになる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出を行い、前記第二の演出を行わない(例えば、重複期間中は第2操作有効期間を非有効にする)ことを特徴とする。
この構成によれば、予め報知優先順位を定めておくことで、複数の演出それぞれの操作有効期間の重複を考慮せずに演出を決定することが可能であるため、設計の手間がかからない場合がある。また、同じ操作演出であっても、操作に基づいて報知される演出が示す内容の重要度はそれぞれで異なる場合があるため、内容が重要な演出については優先順位を高めておくことで、操作有効期間が重複した場合であっても、重要度の高い演出を遊技者に報知することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間の終了後であって、且つ前記第一又は第二の操作有効期間(例えば、第2操作有効期間が第1操作有効期間よりも先に終了して操作有効期間の重複が解消した期間)中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出した場合であっても前記第一の演出、前記第二の演出および前記特定の演出を行わないことを特徴とする。
従来においては、操作有効重複期間における操作は行いたいものの、それに続く第一又は第二の操作有効期間における操作を行いたくない遊技者は、操作有効重複期間終了間際においては、操作が第一又は第二の操作有効期間にはみだしてしまう恐れがあったため、操作を躊躇する可能性があり、演出の実行頻度に対し、遊技者の操作頻度が低下してしまう恐れがあった。これに対し上記の構成によれば、操作有効重複期間に対する遊技者の操作が第一又は第二の操作有効期間にはみ出してしまった場合であっても該操作に基づく演出が行われないため、遊技者は各操作有効期間の残時間を気にせずに操作を行うことが出来る場合がある。
上記実施の形態では、ボタン画像800やボタン押下促進画像804等によって、ボタン操作を促進する報知(操作促進報知)を行っているが、ボタン操作が可能(有効)なことの報知(操作可能報知)や、操作有効期間の残時間の報知等、遊技者にボタン操作可能である旨を報知するようにしてもよい。また、割り込まれた操作有効期間(先に開始された操作有効期間)については操作が有効であることを報知せず、割り込む操作有効期間(後に開始された操作有効期間)については操作が有効であることを報知するようにしてもよい。
上記実施の形態において、例えば第1操作有効期間が先行して開始される場合、第1操作有効期間においてボタン操作が検出され、第1演出が既に行われたときには、その後第2の操作有効期間の割り込みを禁止するようにしてもよい。この場合、重複期間は発生せず、特別な態様の演出も実行されない。一方、第1操作有効期間において操作が検出されていない場合には第2操作有効期間の割り込みを許容するため、重複期間の発生や特別な態様の演出実行の可能性も残る。
上記実施の形態において、当該変動の抽選結果に基づく演出の実行と共に先読みに基づく演出が同時に実行されると、当該変動の抽選結果が確変大当りになったからその後の保留に変化があったのではないか?という推測が働き、当該変動の抽選結果に基づく演出に対する期待感が変化する場合がある。
上記実施の形態において、操作に基づいて制御的には両方の演出が実行されるものの、表示優先等の条件によっては、遊技者には演出が実行されていないかのように感じられることがある。すなわち、制御的には演出が実行されているものの、演出が行われていないかのように思えるものも含む。
上記実施の形態において、昇格演出および保留内連荘確定演出それぞれが操作に基づいて行われ、両方共成立している場合には特別な第3演出(昇格および保留連確定)が行われるようにしてもよい。この場合、昇格演出と保留内連荘確定演出はそれぞれ独立した別態様で行われ、第3の態様は更にそれらとも異なる。
上記実施の形態において、操作部には、操作が常時有効なボタン(例えば、ボタン押下により装飾図柄表示装置208に遊技に関する説明等が表示されるヘルプボタン)が含まれる。
従来、一の抽選結果に基づいてそれぞれで内容の異なる複数の報知が同時に行われてしまわないように、ボタン操作の操作有効期間が重複しないように設計することが一般的であったため、ボタン押下演出の実行頻度を高めることが出来なかったり、設計に手間がかかったりするという問題があった。これに対し、上記実施の形態による遊技台においては上記の問題を解決することができると共に、多彩な態様で演出を行うことが可能となる場合がある。
本発明に係る遊技台は、図40に示すスロットマシン1100にも好適である。図40は、スロットマシン1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図40に示すスロットマシン1100は、本体1101と、本体1101の正面に取り付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。本体1101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄(図示省略)が配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1110乃至1112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1110乃至1112が構成されている。リール1110乃至1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110乃至1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1110乃至1112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリール1110乃至1112をスロットマシン1100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1110乃至1112の背面には、図柄表示窓1113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1100内部において各々のリール1110乃至1112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1110乃至1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ライン1114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3ラインが有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよいし、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1128は演出用のランプである。
ベットボタン1130乃至1132は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1131が押下されると2枚投入され、ベットボタン1132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1132はMAXベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ1129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1121が点灯する。
チャンスボタン1190は、遊技者の操作によって演出装置1160の演出態様に変化を与えるためのボタンである。メダル投入口1141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1130乃至1132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1125は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払い出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、および、払出枚数表示器1127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー1135は、リール1110乃至1112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1130乃至1132を操作して、スタートレバー1135を操作すると、リール1110乃至1112が回転を開始することとなる。スタートレバー1135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット1136には、ストップボタン1137乃至1139が設けられている。ストップボタン1137乃至1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110乃至1112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1110乃至1112に対応づけられている。以下、ストップボタン1137乃至1139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1137乃至1139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1137乃至1139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1134は、スロットマシン1100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155から排出するためのボタンである。ドアキー孔1140は、スロットマシン1100の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット1136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1162が設けられている。タイトルパネル1162の下部には、メダル払出口1155、メダルの受皿1161および音孔1180が設けられている。音孔1180は、スロットマシン1100内部に設けられている低音スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
前面扉1102の左右各部に設けられたサイドランプ1144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1102の上部には演出装置1160が配設されている。この演出装置1160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1163a、左シャッタ1163bからなるシャッタ(遮蔽装置)1163と、このシャッタ1163の奥側に配設された液晶表示装置(演出画像表示装置)1157とを備えており、右シャッタ1163a、左シャッタ1163bが演出画像表示装置1157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置1157の表示画面がスロットマシン1100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、演出画像表示装置1157は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
演出装置1160の上部には音孔1143が設けられている。音孔1143は、スロットマシン1100内部に設けられている上部スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
回路ブロックの図示は省略するが、本例のスロットマシン1100は、パチンコ機100と同様の構成の制御部を有している。すなわち、スロットマシン1100の制御部は、少なくとも、遊技の中枢部分を制御する主制御部と、主制御部が送信するコマンドに応じて主に演出の制御を行う第1副制御部とを有している。
本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例に挙げたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
従来の遊技台では、一の操作に対して一の演出しか行われなかったため、演出のバリエーションに乏しく、遊技台の興趣を向上させることができていなかった。
本発明の目的は、興趣を向上させることのできる遊技台を提供することにある。
本発明によれば、遊技者の操作に基づいて多彩な演出を行うことで、遊技台の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
遊技者が操作可能な操作部と、
前記操作部への操作を検出する操作検出手段と、
演出が行われる演出手段と、
前記演出手段を制御すると共に、第一の操作有効期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に第一の演出を実行させると共に、第二の操作有効期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に第二の演出を実行させる演出制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出制御手段は、前記第一の操作有効期間と前記第二の操作有効期間が重複する操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記演出手段に特定の演出を実行させること
を特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、
所定の条件の成立に基づいて所定の抽選を行う抽選手段と、
図柄を変動表示させた後に前記抽選手段による抽選結果に基づく図柄を表示させる図柄表示手段と、
前記図柄表示手段に表示された図柄が特定の図柄である場合に、通常遊技状態から該通常遊技状態よりも有利度の高い特別遊技状態へ遊技状態を移行させる遊技制御手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第一の演出および前記第二の演出における演出態様を所定の演出抽選により決定する演出態様抽選手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出と前記第二の演出を実行し、
前記第一の演出と前記第二の演出は、それぞれで演出態様が異なること
を特徴とする遊技台。
(付記3)
付記2記載の遊技台において、
前記演出態様抽選手段は、特定の第一の条件の成立に基づいて前記第一の演出における演出態様を抽選により決定すると共に、特定の第二の条件の成立に基づいて前記第二の演出における演出態様を抽選により決定し、
前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出および第二の演出を行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記4)
付記2記載の遊技台において、
前記演出態様抽選手段は、特定の第一の条件の成立に基づいて前記第一の演出および前記第二の演出における演出態様を抽選により決定し、
前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出および第二の演出を行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1記載の遊技台において、
前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出したことに基づいて、前記特定の演出として前記第一の演出を行い、前記第二の演出を行わないこと
を特徴とする遊技台。
(付記6)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記演出制御手段は、前記操作有効重複期間の終了後であって、且つ前記第一又は第二の操作有効期間中に前記操作検出手段が前記操作部への操作を検出した場合であっても前記第一の演出、前記第二の演出および前記特定の演出を行わないこと
を特徴とする遊技台。
(付記7)
遊技者が操作可能な位置に少なくとも設けられた操作手段と、
表示を少なくとも実行可能な表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、第二の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、第一の期間において前記第一の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、第二の期間において前記第二の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、第三の期間において前記第一の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第三の期間において前記第二の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第一の期間において前記操作手段が操作された場合に、第三の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第二の期間において前記操作手段が操作された場合に、第四の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第三の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第三の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第三の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第四の表示を少なくとも実行しないものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記7に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記操作手段の操作を促す表示であり、
前記第二の表示は、前記操作手段の操作を促す表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記7または8に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記第一の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第四の表示を少なくとも実行しないものであり、
前記表示手段は、前記第二の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第三の表示を少なくとも実行しないものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記7乃至9のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記第三の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第二の表示を少なくとも継続可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記7乃至10のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、前記第三の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第一の表示を少なくとも消去可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記7乃至11のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、前記第二の表示とは表示態様が少なくとも異なる表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記13)
付記7乃至12のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、第四の期間において前記第二の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第四の期間において前記第一の表示を少なくとも実行しないものであり、
前記表示手段は、前記第四の期間において前記操作手段が操作された場合に、前記第四の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第四の期間は、前記第三の期間の終了よりも後の期間であり、
前記第四の期間は、前記第二の期間の終了よりも前の期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記14)
付記7乃至13のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記第一の期間は、前記第二の期間の開始よりも後に開始されるものであり、
前記第一の期間は、前記第二の期間の終了よりも前に開始されるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記15)
付記7乃至14のいずれか一項に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第三の表示および前記第四の表示のうちのいずれか一方は、予告であり、
前記第四の表示および前記第四の表示のうちのいずれか他方は、先読み予告であり、
前記予告は、実行中の前記図柄変動表示における特定の状態の発生を予告するものであり、
前記先読み予告は、実行中の前記図柄変動表示よりも後に実行される前記図柄変動表示における特定の状態の発生を予告するものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記16)
付記15に記載の遊技台であって、
前記第三の表示は、前記予告であり、
前記第四の表示は、前記先読み予告である、
ことを特徴とする遊技台。