JP2013127222A - 内燃機関の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過渡応答性の向上とサージングの防止に加え、電動機によるアシストを停止した後のトルク低下をも防止することができる内燃機関の制御方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】電動過給機11を備えた内燃機関10における低回転速度からの加速時に、電動過給機11の電動機14にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して電動過給機11の圧縮機13の回転速度を上昇させ、圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止すると共に、電動機14に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動過給機を備えた内燃機関の制御方法及び制御装置に関するものである。
電動機を備えた電動過給機は、電動過給機のタービンの回転速度を任意に調整することができる。
そのため、エンジン回転速度が低速の領域(低速域)では、電動機のアシストにより、内燃機関の過渡応答性(トルク応答性、レスポンスともいう)の向上、トルクの向上、燃費改善、排出ガスの浄化を図ることができる。
一方、エンジン回転速度が高速の領域(高速域)では、余剰の排出ガスエネルギを利用して発電をすることにより、エネルギの回収による高効率化を図ることができる。
このような理由から、電動過給機は将来の過給機として期待されている。
特開2007−198253号公報
従来の過給機では、車両発進時など低速域において、排出ガスで駆動されるタービンが同一軸上の圧縮機を回転させ、高圧の空気を過給する。
これに対し、電動過給機では、排出ガスエネルギが不足する低速域において、電動機のアシストによりタービンの回転速度を上昇させ、過給機の弱点であった過渡応答遅れを改善し、過渡応答性を向上させることができる。
一般に、電動機に印加する電力が大きいほど、タービンの回転速度の増加は大きくなり、過渡応答性も良くなる。また、電動機によるアシストの継続時間が長いほど、最大トルクが向上する。
しかしながら、吸気流量が少ない低速域では圧縮機の使用可能な圧力比(出口圧力に対する入口圧力の比)が低いため、電動機に印加する電力を大きくしすぎたり、電動機によるアシストの継続時間を長くしすぎたりすると、圧縮機の運転領域がサージング領域に入りサージングが発生する。
例えば、図9は、電動機によるアシストを行ったときの圧縮機の作動線図であり、(a)はアシスト1.0秒、(b)はアシスト1.5秒のときの作動線図であるが、アシスト1.5秒の場合には圧縮機の運転領域がサージング領域に入ってしまっている。
従って、圧縮機のサージングを回避するためには、長時間、電動機によるアシストを行うことができない。
しかし、電動機によるアシストを停止すると、一旦上昇した過給圧力が減少してしまい、図10に示すように、トルク低下現象が発生してしまう。
そこで、本発明の目的は、過渡応答性の向上とサージングの防止に加え、電動機によるアシストを停止した後のトルク低下をも防止することができる内燃機関の制御方法及び制御装置を提供することにある。
この目的を達成するために創案された本発明は、電動過給機を備えた内燃機関における低回転速度からの加速時に、前記電動過給機の電動機にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して前記電動過給機の圧縮機の回転速度を上昇させ、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に近づいたとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると共に、前記電動機に前記初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加する内燃機関の制御方法である。
エンジン回転速度が設定値以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定すると良い。
前記初期駆動電力の印加を開始してから前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間を設定時間とし、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記設定時間が経過したとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると良い。
前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ前記内燃機関のトルク低下を防止するのに必要十分な電力を前記事後駆動電力とすると良い。
また本発明は、電動過給機を備えた内燃機関における低回転速度からの加速時に、前記電動過給機の電動機にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して前記電動過給機の圧縮機の回転速度を上昇させ、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に近づいたとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると共に、前記電動機に前記初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加する制御部を備える内燃機関の制御装置である。
エンジン回転速度が設定値以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定する加速判定部を更に備えると良い。
前記制御部は、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間を設定時間とし、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記設定時間が経過したとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると良い。
前記制御部は、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ前記内燃機関のトルク低下を防止するのに必要十分な電力を前記事後駆動電力とすると良い。
本発明によれば、過渡応答性の向上とサージングの防止に加え、電動機によるアシストを停止した後のトルク低下をも防止することができる内燃機関の制御方法及び制御装置を提供することができる。
本発明の対象となる内燃機関の一例を示す概略図である。 本発明の対象となる燃料噴射系の一例を示す概略図である。 本発明に係る内燃機関の制御方法を示すフローチャートである。 本発明に係る内燃機関の制御方法により電動機に印加される電力の印加パターンを纏めた図である。 (a)〜(e)は低回転速度からの加速を開始してから2.0秒以内にエンジン回転速度が800rpmを超えない場合の運転イメージ図である。 (a)〜(e)は低回転速度からの加速を開始してから1.0秒以内にエンジン回転速度が800rpmを超えるものの、2.0秒以内に1000rpmを超えない場合の運転イメージ図である。 (a)〜(e)は低回転速度からの加速を開始してから2.0秒以内にエンジン回転速度が1000rpmを超えた場合の運転イメージ図である。 電動機によるアシストと事後運転の有無で内燃機関のトルクがどのように変化するかシミュレーションした結果を示す図である。 図9は、電動機によるアシストを行ったときの圧縮機の作動線図であり、(a)はアシスト1.0秒、(b)はアシスト1.5秒のときの作動線図である。 電動機によるアシストの有無とその継続時間で内燃機関のトルクがどのように変化するかシミュレーションした結果を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本発明の対象となる内燃機関10は、吸気系に電動過給機11が接続されており、排気エネルギにより電動過給機11のタービン(排気タービン)12を駆動させて圧縮機(吸気タービン)13により過給するようになっている。
電動過給機11は、電動機14によって同一軸上のタービン12と圧縮機13を回転させることができ、排ガスの流量や流速に依らず任意の回転速度が得られるものである。
圧縮機13で圧縮され高温となった空気は、チャージエアクーラ15にて一気に冷却され、吸気スロットル16で吸気量が調整された後、吸気弁17を介して燃焼室18に供給されて燃焼に使用される。未燃焼の混合ガス、即ち、ブローバイガスは、リターンパス19を通じて吸気側に環流される。
その後、燃焼に使用された排ガスは、排気弁20を介して排気され、その排気エネルギによってタービン12を駆動する。タービン12の前段には、エンジン回転速度に応じてタービンブレードの開口面積を可変させることで排ガスの流量を変化させ、過給効率や排気圧力を調節するVGTベーン21が設けられている。
排気の際には、排気の一部を吸気に戻すことにより、排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を行うようになっている。EGRを行うことでNOXの排出量を低減することができる。
EGRでは、高温の排気を直接吸気すると吸気温度が上昇して、吸気充填効率の低下を招いてしまうことから、排ガスはEGRクーラ22で一旦冷却されてから吸気に投入される。EGRクーラ22の後段には、EGRバルブ23が設けられており、その開度を制御することにより、EGR量を調節できるようになっている。
内燃機関10の制御を行うためのECU(Engine Control Unit)24には、大気圧力を検出するための大気圧力センサ25、吸気流量を検出するためのエアフローセンサ26、吸気圧力を検出するためのブーストセンサ27、吸気スロットル16、燃焼室18に燃料を噴射するための燃料インジェクタ28、VGTベーン21、排気温度を検出するための排気温度センサ29、ピストン30に接続されたクランクシャフト31のクランク角度を検出するクランク角度センサ32、電動過給機11の電動機14などが接続されている。
図2に示すように、本発明の対象となる燃料噴射系は、複数気筒のコモンレール噴射系であり、エンジン回転速度に依らず任意の噴射圧力を得られるものである。
コモンレール33に蓄圧した燃料を噴射ノズルである各燃料インジェクタ28に供給するようになっている。そのため、コモンレール33に燃料を所定の圧力に加圧して圧送する高圧ポンプ34が設けられている。つまり、このコモンレール噴射系では、噴射圧力はコモンレール33に蓄えられる圧力に依存する。
通常はコモンレール33の実圧力を圧力センサ35によってモニタ(フィードバック)しながら、高圧ポンプ34の吐出量制御バルブ36を制御してその吐出量を制御している。
さて、本発明に係る内燃機関の制御方法は、電動過給機11を備えた内燃機関10における低回転速度(アイドル回転速度付近)からの加速時に、電動過給機11の電動機14にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して電動過給機11の圧縮機13の回転速度を上昇させ、圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止すると共に、電動機14に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加することを特徴とする。
低回転速度からの加速時に圧縮機13の回転速度を上昇させるのは、低速域における過給不足を補い、過渡応答性を向上させるためである。
このとき、エンジン回転速度が設定値(例えば、650rpm)以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値(例えば、80%)以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定すると良い。
なお、エンジン回転速度は、クランク角度センサ32の出力に基づいて検出することができ、アクセル開度の変化量は、ECU24によって制御される燃料噴射量の変化量に基づいて検出するか、又はアクセル開度を検出するためのスロットルペダルセンサを設けることで検出することができる。
また、エンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加するのは、電動機14に印加する電力を大きくするほど過渡応答性を向上させることができるものの、大きくしすぎると圧縮機13の運転領域がサージング領域に入り、圧縮機13のサージングが発生するため、サージングが発生しない範囲の最大電力を初期駆動電力とすることで、サージング領域での運転を防止しつつ、過渡応答性を最大限に向上させることができるからである。
圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止するのは、電動機14によるアシストの継続時間を長くするほど最大トルクを向上させることができるものの、長くしすぎると圧縮機13のサージングが発生するため、電動機14によるアシストをサージングが発生するまでの可能な限り長い時間行うことで、サージング領域での運転を防止しつつ、最大トルクを最大限に向上させることができるからである。
この際、初期駆動電力の印加を開始してから圧縮機13の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間を設定時間とし、初期駆動電力の印加を開始してから設定時間が経過したとき、初期駆動電力の印加を停止すると良い。これにより、圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止することができる。
初期駆動電力の印加を停止すると共に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加するのは、初期駆動電力の印加を停止するのに伴って一旦上昇した過給圧力が低下して、内燃機関10のトルク低下現象が発生するのを防止するためである。
このとき、圧縮機13の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ内燃機関10のトルク低下を防止するのに必要十分な電力を事後駆動電力とすることで、サージング領域での運転を防止しつつ、トルクを維持することができる。
この制御方法を実現する制御装置は、電動過給機11を備えた内燃機関10における低回転速度からの加速時に、電動過給機11の電動機14にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して電動過給機11の圧縮機13の回転速度を上昇させ、圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止すると共に、電動機14に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加する制御部37を備える。
また、制御装置は、エンジン回転速度が設定値以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定する加速判定部38を更に備える。
制御部37と加速判定部38は、ECU24に搭載されており、これらによって前述した制御が実施される。
以下、ある内燃機関10において本発明に係る制御方法を実施する場合について説明する。
この内燃機関10の特性についてシミュレーションにより調べたところ、エンジン回転速度が800rpmのとき、0.5kWの初期駆動電力を1.0秒、1.5秒、2.0秒の3通りの時間だけ電動機14に印加した場合、いずれの場合も圧縮機13のサージングは発生しなかった。また、初期駆動電力を1.0kW、1.5kWと変えて同様のシミュレーションを行ったところ、初期駆動電力を1.0kWとした場合には1.5秒以上で、1.5kWとした場合には1.0秒以上で圧縮機13のサージングが発生した。
この結果から、内燃機関10において、エンジン回転速度が800rpmのときにサージングが発生しない範囲の最大電力は1.0kWであることが分かる。また、この最大電力の印加を開始してから圧縮機13の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間は1.0秒であることが分かる。
そして、エンジン回転速度を1000rpm、1200rpmと変えて同様のシミュレーションを行ったところ、エンジン回転速度が1000rpmのときには、初期駆動電力を0.5kW、1.0kWとした場合にはいずれの印加時間でも圧縮機13のサージングは発生せず、初期駆動電力を1.5kWとした場合には2.0秒の印加時間で圧縮機13のサージングが発生した。また、エンジン回転速度が1200rpmのときには、いずれの場合も圧縮機13のサージングは発生しなかった。
この結果から、内燃機関10において、エンジン回転速度が1000rpmのときにサージングが発生しない範囲の最大電力は1.5kWであることが分かる。また、この最大電力の印加を開始してから圧縮機13の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間は1.5秒であることが分かる。
一方、エンジン回転速度が1200rpmのときにサージングが発生しない範囲の最大電力は1.5kW以上であることが分かる。また、この最大電力の印加を開始してから圧縮機13の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間は2.0秒以上であることが分かる。
これらシミュレーションの結果を基に内燃機関10に適した制御方法を纏めると図3のフローチャートのようになる。
このフローチャートは、加速判定部38によって低回転速度からの加速であると判定されたときに開始される。具体的には、エンジン回転速度が650rpm以下であり、且つアクセル開度の変化量が80%以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定し、この判定の結果を受けて制御部37が以下のフローチャートを実施する。
ステップS101では、エンジン回転速度に関係なく、電動機14に1.0kWの初期駆動電力を印加する。
ステップS101は、この時点では加速が開始されてからのエンジン回転速度を判定していないため、エンジン回転速度が低い場合のことを考えて、エンジン回転速度が800rpmのときの最大の初期駆動電力を印加するようにしたものである。これにより、エンジン回転速度が800rpm以下であっても圧縮機13のサージングは発生しにくくなる。
なお、エンジン回転速度の判定を行わずに始めから初期駆動電力を印加するのは、できる限り速く圧縮機13の回転速度を上昇させることで、内燃機関10の過渡応答性を向上させるためである。
続くステップS102では、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦1.0秒で、且つエンジン回転速度NeがNe≦800rpmであるか否かの判定を行う。本条件を満たす限りステップS101が繰り返され、その後ステップS103に進む。
ステップS103では、エンジン回転速度NeがNe≦800rpmであるか否かの判定を行う。本条件を満たす場合には、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt>1.0秒で、且つエンジン回転速度NeがNe≦800rpmであるということなので、このまま初期駆動電力の印加を続けると、圧縮機13の運転領域がサージング領域に入ってサージングが発生してしまう。
そのため、ステップS104に進んで初期駆動電力の印加を停止すると共に、電動機14に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加する。つまり、ステップS104では、電動機14に0.25kWの事後駆動電力を印加する。
なお、本実施の形態では、圧縮機13の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ内燃機関10のトルク低下を防止するのに必要十分な電力として0.25kWを選択した。
そして、続くステップS105で初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦5.0秒となるまで事後駆動電力の印加を続けてトルクを維持し、初期駆動電力の印加の停止に伴うトルク低下を防止する。このルートを辿った場合には、制御はその後終了する。
なお、本明細書では、これらステップS104、S105の制御を事後運転と称する。
一方、ステップS103の条件を満たさない場合にはステップS106に進む。この場合、エンジン回転速度が800rpmより高いので、このまま初期駆動電力の印加を続けても圧縮機13のサージングが発生しにくく、寧ろ過渡応答性を向上させるために初期駆動電力を増大させることが好ましい。そのため、ステップS106では初期駆動電力の印加を続けると共にエンジン回転速度に応じて初期駆動電力を1.5kWに増大させる。
その後のステップS107では、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦1.5秒で、且つエンジン回転速度NeがNe≦1000rpmであるか否かの判定を行う。本条件を満たす限りステップS106が繰り返され、その後ステップS108に進む。
ステップS108では、エンジン回転速度NeがNe≦1000rpmであるか否かの判定を行う。本条件を満たす場合には、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt>1.5秒で、且つエンジン回転速度NeがNe≦1000rpmであるということなので、このまま初期駆動電力の印加を続けると、圧縮機13の運転領域がサージング領域に入ってサージングが発生してしまう。
そのため、ステップS104、S105に進んで事後運転を行う。このルートを辿った場合には、制御はその後終了する。
一方、ステップS108の条件を満たさない場合にはステップS106に進む。この場合、エンジン回転速度が1000rpmより高いので、このまま初期駆動電力の印加を続けても圧縮機13のサージングが発生しにくく、寧ろ過渡応答性を向上させるために初期駆動電力を増大させることが好ましい。そのため、ステップS109では初期駆動電力の印加を続けると共にエンジン回転速度に応じて初期駆動電力を2.0kWに増大させる。電動機14に印加できる電力の最大値は、システムによって異なるが、通常は2.0kW程度であり、これを考慮してエンジン回転速度が1000rpmより高い場合に印加する初期駆動電力を2.0kWとした。
最後のステップS110では、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦2.0秒となるまで初期駆動電力の印加を続けてトルクを上昇させ、過渡応答性を向上させる。エンジン回転速度が1200rpmのときには、エンジン回転速度が800rpm、1000rpmのときの比べて排気エネルギが十分に確保できるため、2.0秒程度のアシストで十分である。そのため、本実施の形態では、ステップS110の条件をt≦2.0秒とした。このルートを辿った場合には、制御はその後終了する。
以上の制御により印加される初期駆動電力及び事後駆動電力の印加パターンを纏めると、図4に示すようになる。
即ち、エンジン回転速度NeがNe≦800rpmの場合には、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦1.0秒のとき、1.0kWの初期駆動電力を印加し、1.0秒<t≦5.0秒のとき、0.25kWの事後駆動電力を印加する。
また、エンジン回転速度Neが800rpm<Ne≦1000rpmの場合には、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦1.5秒のとき、1.5kWの初期駆動電力を印加し、1.5秒<t≦5.0秒のとき、0.25kWの事後駆動電力を印加する。
そして、エンジン回転速度Neが1000rpm<Neの場合には、初期駆動電力の印加を開始してからの経過時間tがt≦2.0秒のとき、2.0kWの初期駆動電力を印加し、事後駆動電力の印加は行わない。
例えば、図5は、低回転速度からの加速を開始してから2.0秒以内にエンジン回転速度が800rpmを超えない場合の運転イメージ図であって、(a)はアクセル開度、(b)は燃料噴射量、(c)はエンジン回転速度、(d)は電動機出力(電動機に印加した電力の大きさ)、(e)はトルクであるが、初期駆動電力の印加を1.0秒で停止した後、事後運転を行うことで、トルク低下を回避できる。
また、図6は、低回転速度からの加速を開始してから1.0秒以内にエンジン回転速度が800rpmを超えるものの、2.0秒以内に1000rpmを超えない場合の運転イメージ図であって、(a)はアクセル開度、(b)は燃料噴射量、(c)はエンジン回転速度、(d)は電動機出力、(e)はトルクであるが、エンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力の印加を1.5秒で停止した後、事後運転を行うことで、トルク低下を回避できる。
更に、図7は、低回転速度からの加速を開始してから2.0秒以内にエンジン回転速度が1000rpmを超えた場合の運転イメージ図であって、(a)はアクセル開度、(b)は燃料噴射量、(c)はエンジン回転速度、(d)は電動機出力、(e)はトルクであるが、エンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力の印加を2.0秒で停止することで、事後運転を行わなくてもトルク低下は発生しない。
これまで説明した制御方法を用いて実際にシミュレーションを行った結果を図8に示す。
この結果から、電動機14によるアシストを行うことで、過渡応答性の向上を図れ、更に事後運転を追加することで、トルク低下を防止できることが分かる。
なお、前述した初期駆動電力と事後駆動電力の具体的数値は、内燃機関の特性によって適宜変更されることは言うまでもない。また、本実施の形態では、エンジン回転速度を800rpm、1000rpmで区切ったが、より細かく区切るようにすれば、圧縮機13のサージングの可能性をより低減することが可能になる。
このように本発明によれば、電動過給機11を備えた内燃機関10における低回転速度からの加速時に、電動過給機11の電動機にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して電動過給機11の圧縮機13の回転速度を上昇させ、圧縮機13の運転領域がサージング領域に近づいたとき、初期駆動電力の印加を停止すると共に、電動機14に初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加することで、過渡応答性の向上とサージングの防止に加え、電動機によるアシストを停止した後のトルク低下をも防止することができる内燃機関の制御方法及び制御装置を提供することができる。
10 内燃機関
11 電動過給機
12 タービン
13 圧縮機
14 電動機
15 チャージエアクーラ
16 吸気スロットル
17 吸気弁
18 燃焼室
19 リターンパス
20 排気弁
21 VGTベーン
22 EGRクーラ
23 EGRバルブ
24 ECU
25 大気圧力センサ
26 エアフローセンサ
27 ブーストセンサ
28 燃料インジェクタ
29 排気温度センサ
30 ピストン
31 クランクシャフト
32 クランク角度センサ
33 コモンレール
34 高圧ポンプ
35 圧力センサ
36 吐出量制御バルブ
37 制御部
38 加速判定部

Claims (8)

  1. 電動過給機を備えた内燃機関における低回転速度からの加速時に、前記電動過給機の電動機にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して前記電動過給機の圧縮機の回転速度を上昇させ、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に近づいたとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると共に、前記電動機に前記初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  2. エンジン回転速度が設定値以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定する請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
  3. 前記初期駆動電力の印加を開始してから前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間を設定時間とし、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記設定時間が経過したとき、前記初期駆動電力の印加を停止する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御方法。
  4. 前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ前記内燃機関のトルク低下を防止するのに必要十分な電力を前記事後駆動電力とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の制御方法。
  5. 電動過給機を備えた内燃機関における低回転速度からの加速時に、前記電動過給機の電動機にエンジン回転速度に応じた最大の初期駆動電力を印加して前記電動過給機の圧縮機の回転速度を上昇させ、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に近づいたとき、前記初期駆動電力の印加を停止すると共に、前記電動機に前記初期駆動電力よりも小さい事後駆動電力を印加する制御部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. エンジン回転速度が設定値以下であり、且つアクセル開度の変化量が設定値以上であるとき、低回転速度からの加速であると判定する加速判定部を更に備える請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入る直前までの経過時間を設定時間とし、前記初期駆動電力の印加を開始してから前記設定時間が経過したとき、前記初期駆動電力の印加を停止する請求項5又は6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記制御部は、前記圧縮機の運転領域がサージング領域に入ることなく、且つ前記内燃機関のトルク低下を防止するのに必要十分な電力を前記事後駆動電力とする請求項5〜7のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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