JP2013126273A - 電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システム - Google Patents

電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システム Download PDF

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Abstract

【課題】回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機において、あるギャップを隔てて回転子を浮上させる安定した支持力を発生させることができ、制御容易で小型で低コストの電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムを実現する。
【解決手段】回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機の固定子11は、回転子の回転トルクを発生させる電動機電流を生成する電動機電流生成部13を接続するための第1の端子Um、VmおよびWmと、回転子の半径方向に磁気力を発生させる支持電流を生成する支持電流生成部14を接続するための第2の端子Us、VsおよびWsと、一端が第1の端子Um、VmおよびWmに接続され、他端が第2の端子Us、VsおよびWsに接続された第1の巻線Ums、VmsおよびWmsと、一端が第1の端子Um、VmおよびWmに接続され、他端が電動機の中性点Nに接続された第2の巻線Umn、VmnおよびWmnと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムに関する。
近年、人工心臓、製薬、あるいは半導体製造などの分野において、血液、高純度薬液、あるいは超純水などのような汚れや刺激を嫌う液体を取り扱う場面が増えている。現在、これらの薬液の搬送には、磁気カップリングを用いて動力を羽根車に非接触で伝えるノンシールポンプ等が使用されている。ノンシールポンプは、従来の遠心ポンプに存在するメカニカルシールが無いという点で有利であるものの、羽根車の支持にはすべり軸受が使用されており、粉塵の発生、摩擦熱やせん断力による液質の変化などの問題がある。そこで、磁気軸受を用いて回転子を非接触で支持可能な磁気浮上式ケミカルポンプの研究、開発が行なわれている(例えば、非特許文献1〜5参照。)。磁気浮上式ケミカルポンプには、電動機部と磁気軸受部を磁気的に一体化させたベアリングレスモータが採用されている(例えば、非特許文献5参照。)。
ベアリングレスモータは、回転子が磁気力を発生して回転子から浮上しながら回転するモータであり、小型・低コストなどの特長がある。図21は、一般的なベアリングレスモータの構造を示す断面図である。この図において、1点鎖線で示す回転軸に対して半分のみの構造を示す。図示の例では、2つのベアリングレスモータ100−1および100−2がタンデムに接続されており、各ベアリングレスモータ100−1および100−2は、それぞれ固定子111、ホモポーラ型の回転子112および表面磁石貼り付け(SPM)型の回転子123で構成されている。2つのベアリングレスモータ100−1および100−2の間にはスラスト方向に着磁された永久磁石125が挿入されており、図21において点線で示すようなバイアス磁束を発生する。SPM型の回転子123とでは8極の磁束により回転トルクが発生し、ホモポーラ回転子111では2極の磁束により支持力が発生する。
図22は、一般的なベアリングレスモータにおける回転子の支持力発生原理を示す断面図である。図22は、図21に示すベアリングレスモータ100−1もしくは100−2内のホモポーラ型の回転子112と固定子111とを含んだ、回転軸に垂直な方向における断面を示している。回転子112には、バイアス磁束が図中実線の矢印で示すように回転軸から半径方向外方に放射状に発生する。回転子112に設けられた支持巻線131のNyに支持電流を図22に示す向きに流すと、図中一点鎖線の矢印で示すように2極の支持磁束が発生する。これにより、y軸正方向ではバイアス磁束と支持磁束とが強め合い磁束が密になり、y軸負方向ではバイアス磁束と支持磁束とが弱め合い磁束が疎になることで、y軸正方向(図中太い矢印)に支持力が発生する。つまり、支持巻線131に流れる支持電流を適宜制御することで発生する支持力を調整すれば、固定子111からあるギャップを隔てて回転子112を浮上させることができる。一方、回転子112の回転制御については、固定子111に設けられた電動機巻線(図示せず)に流す電動機電流を制御することにより行う。
このような回転子が磁気力を発生しながら回転するベアリングレスモータとして、固定子に極数の異なる電動機巻線および支持巻線を別々に設けたものがある(例えば、特許文献1および非特許文献7〜12参照。)。
図23は、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータの電動機巻線および支持巻線の配置を説明する図である。特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された3相のベアリングレスモータでは、固定子111上に、電動機巻線Umn、VmnおよびWmnと支持巻線Usn、VsnおよびWsnとが別々に設けられている。3相の電動機巻線Umn、VmnおよびWmnはそれぞれ、一端がベアリングレスモータの中性点Nに接続され、他端が各端子Um、VmおよびWmを介して電動機電流生成部113に接続される。電動機電流生成部113は、例えば三相インバータで構成される。また、3相の支持巻線Usn、VsnおよびWsnはそれぞれ、一端がベアリングレスモータの中性点Nに接続され、他端が各端子Us、VsおよびWsを介して支持電流生成部114に接続される。支持電流生成部114は、例えば三相インバータで構成される。各電動機電流Umn、VmnおよびWmnを流れる電動機電流Ium、IvmおよびIwmは電動機電流生成部113によって制御され、これとは独立に、支持巻線Usn、VsnおよびWsnを流れる支持電流Ius、IvsおよびIwsは支持電流生成部114によって制御される。
図24は、図23に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線の配置を説明する断面図であり、図25は、図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線を有する固定子による支持力発生原理を示す断面図である。また、図26は、図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線の等価回路を示す図であり、図27は、図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。また、図28は、図23に示すベアリングレスモータのU相の電動機巻線電流の配置を説明する断面図であり、図29は、図28に示すベアリングレスモータのU相の電動機巻線に流れる電動機電流による起磁力分布を示す図である。
図示の例では、回転子112に8極の永久磁石が設けられ、固定子111には12個の歯U1〜U12が設けられている。U相の支持巻線Usnは、12個の歯U1〜U12のうち、例えば歯U6、U7−8、およびU9と、歯U12、U1−2、およびU3といったように、向かい合うように配置される。
図24に示すように配置された支持巻線Usnに支持電流を図25に示す向きに流すと、図25に一点鎖線の矢印で示すように2極の支持磁束が発生する。回転子112ではバイアス磁束が図25に実線の矢印で示すように回転軸から半径方向外方に放射状に発生するので、バイアス磁束と支持磁束とが強め合い磁束が密になる部分(図25の右側)と、バイアス磁束と支持磁束とが弱め合い磁束が疎になる部分(図25の左側)が発生する。これにより、回転子112には、図25で太い矢印に示す方向(図25では右方向)に支持力が発生する。ここでは、U相の支持巻線Usnについて示したが、V相およびW相の支持巻線VsnおよびWsnについても固定子111の歯U1〜U12にバランスよく分散して配置することにより、回転子112に対して所望の方向に支持力を発生させることができる。
図25に示すように支持巻線Usnに支持電流を流した場合、支持巻線Usnの等価回路は図26のように表される。支持巻線UsnにはSPM型の回転子(図21に示す)の磁束が鎖交するのでそれぞれ誘起電圧が発生するが、図25および26に示すように、向かい合う歯における巻線すなわち歯U6と歯U12、歯U7−8と歯U1−2、および歯U9と歯U3における各巻線に発生する誘起電圧(v6とv12、v7-8とv1-2、およびv9とv3)の大きさは、それぞれ等しくなる。このようにSPM型の回転子の磁束に起因して発生する各歯における支持巻線Usnの誘起電圧はそれぞれ打ち消しあうので、支持電流生成部114には誘起電圧は印加されない。
また、図27では、図23に示す支持電流生成部114が生成するU相の支持巻線Usnに流す支持電流IusをIとし、V相の支持巻線Vsnに流す支持電流Ivsを−0.5Iとし、W相の支持巻線Wsnに流す支持電流Iwsを−0.5Iとし、電動機電流生成部113が生成する各電動機巻線Ium、IvmおよびIwmを全て0(ゼロ)としたときの起磁力分布を実線で示している。この起磁力分布をフーリエ級数展開すると、8極の永久磁石を有する回転子112に対し、支持力を発生する2極成分の起磁力は図中破線で示すようになり、回転トルクを発生する8極成分の起磁力は図中1点鎖線に示すようになる。すなわち、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータによれば、支持電流に起因する8極成分の起磁力は発生しないので、支持電流に起因した回転トルクを発生することは無い。ここで、2極成分の起磁力の大きさfsは式1で表される。
Figure 2013126273
また、図28に示すように、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータでは、例えばU相について、固定子111に設けられた12個の歯U1〜U12のうち、同じ巻き数の電動機巻線Umnが配置される歯が等間隔となるように、電動機巻線Umnは配置される。図示の例では歯U1、U4、U7およびU10に電動機巻線Umnが配置され、この電動機巻線Umnに電動機電流を流すことで8極磁束の起磁力が発生する。図29では、図23に示す電動機電流生成部113が生成するU相の電動機巻線Umnに流す電動機電流IumをIとし、V相の電動機巻線Vmnに流す電動機電流Ivmを−0.5Iとし、W相の電動機巻線Wmnに流す電動機電流Iwmを−0.5Iとし、支持電流生成部114が生成する各支持巻線Ius、IvsおよびIwsを全て0(ゼロ)としたときの起磁力分布を実線で示している。この起磁力分布をフーリエ級数展開すると、8極の永久磁石を有する回転子112に対し、支持力を発生する2極成分の起磁力は図中破線で示すようになり、回転トルクを発生する8極成分の起磁力は図中1点鎖線に示すようになる。すなわち、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータによれば、電動機電流に起因する2極成分の起磁力は発生しないので、電動機電流に起因した支持力を発生することは無い。
以上説明した特許文献1に記載されたベアリングレスモータは、固定子に極数の異なる電動機巻線および支持巻線を別々に設けたものがあるが、これとは別に、支持巻線をなくし電動機電流のみで回転トルクと支持力を発生させる中点電流注入型のベアリングレスモータも提案されている(例えば、特許文献2および非特許文献13参照。)。
図30は、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載されたベアリングレスモータの巻線の配置を説明する図である。特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載されたベアリングレスモータでは、固定子111上に、巻線Umsおよび巻線Usn、巻線Vmsおよび巻線Vsn、ならびに巻線Wmsおよび巻線Wsnが設けられる。巻線Umsと巻線Usnとの間、巻線Vmsと巻線Vsnとの間、および巻線Wmsと巻線Wsnとの間には、中点Us、VsおよびWsがそれぞれ設けられている。各巻線Ums、VmsおよびWmsの一端は各端子Um、VmおよびWmを介して電動機電流生成部113に接続される。電動機電流生成部113は、例えば三相インバータで構成される。各中点Us、Vs、Wsはそれぞれ、支持電流生成部114に接続される。支持電流生成部114は、例えば三相インバータで構成される。このように、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載されたベアリングレスモータでは、U相の巻線は、端子Umと中点Usとの間の巻線Umsと、中点Usと中性点Nとの間の巻線Usnとで構成され、V相の巻線は、端子Vmと中点Vsとの間の巻線Vmsと、中点Vsと中性点Nとの間の巻線Vsnとで構成され、W相の巻線は、端子Wmと中点Wsとの間の巻線Wmsと、中点Wsと中性点Nとの間の巻線Wsnとで構成されるが、各巻線UmsおよびUsn、電動機巻線VmsおよびVsn、電動機巻線WmsおよびWsnは電動機電流生成部113によって生成された電動機電流が流れるので電動機巻線として機能し、巻線Usn、VsnおよびWsnは支持電流生成部114によって生成された支持電流が流れるので支持巻線として機能する。
図31は、図30に示すベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図であり、図32は、図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線を有する固定子による支持力発生原理を示す断面図である。また、図33は、図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線の等価回路を示す図であり、図34は、図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。また、図35は、図30に示すベアリングレスモータのU相の巻線に流れる電動機電流による起磁力分布を示す図である。
図示の例では、回転子112に8極の永久磁石が設けられ、固定子111には12個の歯U1〜U12が設けられている。特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータでは、1つの巻線で、支持力を発生する2極の磁束と回転トルクを発生する8極の磁束との両方を発生するため、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータとは異なる電動機巻線配置となる。すなわち、U相の巻線のうち、支持巻線および電動機巻線の両機能を有する巻線Usnは、12個の歯U1〜U12のうち、例えば歯U8、U6およびU1に配置される。一方、U相の巻線のうち、電動機巻線としてのみ機能する巻線Umsは、12個の歯U1〜U12のうち、例えば歯U2、U12およびU7に配置される。
図31に示すように配置された巻線Usnに支持電流を図32に示す向きに流すと、図32に一点鎖線の矢印で示すように2極の支持磁束が発生する。回転子112ではバイアス磁束が図32に実線の矢印で示すように回転軸から半径方向外方に放射状に発生するので、バイアス磁束と支持磁束とが強め合い磁束が密になる部分(図32の右側)と、バイアス磁束と支持磁束とが弱め合い磁束が疎になる部分(図32の左側)が発生する。これにより、回転子112には、図32で太い矢印に示す方向(図32では右方向)に支持力が発生する。ここでは、U相の巻線Usnについて示したが、V相およびW相の巻線VsnおよびWsnについても固定子111の歯U1〜U12にバランスよく分散して配置することにより、回転子112に対して所望の方向に支持力を発生させることができる。
図32に示すように巻線Usnに支持電流を流した場合、等価回路は図33のように表される。図33から、端子Usに接続される支持電流生成部114には、端子Umに接続される電動機電流生成部113に印加される誘起電圧(v2、v12、v7、v8、v6およびv1)よりも小さい誘起電圧(v8、v6およびv1)が印加されることが分かる。
また、図34では、図30に示す支持電流生成部114により生成されるU相の支持電流IusをIとし、V相の支持電流Ivsを−0.5Iとし、W相の支持電流Iwsを−0.5Iとし、電動機電流生成部113により生成される各電動機電流Ium、IvmおよびIwmを全て0(ゼロ)としたときの起磁力分布を実線で示している。この起磁力分布をフーリエ級数展開すると、8極の永久磁石を有する回転子112に対し、支持力を発生する2極成分の起磁力は図中破線で示すようになり、回転トルクを発生する8極成分の起磁力は図中1点鎖線に示すようになる。図34に示すように、電動機電流を0(ゼロ)としたにもかかわらず支持電流を流すことにより8極成分の起磁力が発生しており、このことから、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータでは、支持電流に起因して回転トルクを発生することがわかる。ここで、2極成分の起磁力の大きさfsは式2で表される。
Figure 2013126273
特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータに関する式1と特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータに関する式2とを比較すると、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータの方が2極成分の起磁力が小さい。このことから、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータの方が、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータよりも支持力が発生しにくいことがわかる。
また、図35では、図30に示す電動機電流生成部113において、電動機電流生成部113により生成されるU相の電動機電流IumをIとし、V相の電動機電流Ivmを−0.5Iとし、W相の電流Iwmを−0.5Iとし、支持電流生成部114により生成される各支持巻線Ius、IvsおよびIwsを全て0(ゼロ)としたときの起磁力分布を実線で示している。この起磁力分布をフーリエ級数展開すると、8極の永久磁石を有する回転子112に対し、支持力を発生する2極成分の起磁力は図中破線で示すようになり、回転トルクを発生する8極成分の起磁力は図中1点鎖線に示すようになる。すなわち、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータによれば、電動機電流に起因する2極成分の起磁力は発生しないので、電動機電流に起因した支持力を発生することは無い。
また、上述したベアリングレスモータ以外にも、例えば、5相、6相巻線として、各相の電流を独立に制御してトルクと支持力を発生するベアリングレスモータも提案されている(例えば、非特許文献14〜16参照。)。
特許第4616405号公報 特開2011−045163号公報
チャン他(Zhang)著「CentriMag血液ポンプの流体力学および血液適合性のコンピュータおよび実験による評価(Computational and Experimental Evaluation of the Fluid Dynamics and Hemocompatibility of the CentriMag Blood Pump)」、人工臓器(Artificial Organs)、Vol.30、No.3、pp.168〜177、2006年 J・アサマ(J.Asama)他著、「磁気浮上インペラーを有する小型高効率の低溶血性の遠心分離機血液ポンプ(A Compact Highly Efficient and Low Hemolytic Centrifugal Blood Pump with a Magnetically Levitated Impeller)」、人工臓器(Artificial Organs)、Vol.30、No.2、pp.160−167、2006年 大塚靖考、柿原功一、栗原伸幸、近藤良、岡田養二、「ワイドギャップ磁気軸受の開発とキャンドポンプ応用を考えた実験」、日本機械学会論文集(C編)、Vol.73、No.725、pp.199−205、2007年 「溶血性ポンプ−メカトロニクスシステムの完全例(Centrifugal Pump − A Perfect Example of a Mechatronics System)」、第1巻、メカトロニクスシステムに関するIFAC会議(IFAC−Conference on Mechatronic System)、2000年 ヤーゲン・ハーン(Jurgen Hahn)、レト・ショブ(Reto Schob)著、「位置信号およびモータ電流からベアリングレスポンプにおける流量および圧力を判定する方法(Determining Flow and Pressure in a Bearingless Pump from the Position Signals and Motor Currents)」、国際パワーエレクトロニクス会議(International Power Electronics Conference)、2000年 A・チバ(A.Chiba)他著、「磁気軸受およびベアリングレス装置(Magnetic Bearings and Bearingless Drives)」、ニューネス・エルスビァー(Newnes Elsevier)、pp381、2005年3月 N・ヤマモト(N.Yamamoto)、M・タケモト(M.Takemoto)、S・オガサワラ(S.Ogasawara)、M・ヒラグシ(M.Hiragushi)著、「5軸アクティブ制御型ベアリングレスキャンドモータポンプの実験的推定(Experimental estimation of a 5−axis active control type bearingless canned motor pump)」、(米国)、電気機械・装置会議(Electric Machines & Drives Conference (IEMDC))、米国電気電子学会 International、Vol.、No.、pp.148〜153、2011年5月15〜18日 岸裕二、石井貴久、朝間淳一、千葉明、「薄型遠心式人工心臓用ベアリングレスモータの設計」、電気学会回転機研究会資料、Vol.RM−08−40、No.33〜48、pp.43〜48、2008年 神谷幸佑、杉元紘也、中村亮、間淳一、千葉明、深尾正、「トロイダル巻線を用いた多極コンシクエントポール型ベアリングレスモータの軸支持力特性」、電気学会研究会資料、Vol.RM−08、No.33〜48、pp.37〜42、2008年 田村智康、川田亮、朝間淳一、大岩孝彰、千葉明、「ベアリングの支持力干渉の低減」, 2010年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集、pp.895〜896、2010年 J・アサマ(J.Asama)、M・アマダ(M.Amada)、N・タナベ(N.Tanabe)、N・ミヤモト(N.Miyamoto)、A・チバ(A.Chiba)、S・イワサキ(S.Iwasaki)、M・タケモト(M.Takemoto)、T・フカオ(T・Fukao)、M・A・ラーマン(M.A.Rahman)著、「ワイド磁石ギャップを有するベアリングレスPMモータの評価(Evaluation of a Bearingless PM Motor With Wide Magnetic Gaps)」、(米国)、米国電気電子学会トランザクション(IEEE Transactions)、エネルギー変換(Energy Conversion)、Vol.25、No.4、pp.957〜964、2010年12月 榎本偉大、宮本直哉、朝間淳一、千葉明、「5軸制御型ベアリンレスポンプの軸支持特性」、電磁力関連のダイナミックスシンポジウム講演論文集、第21巻、pp.143〜148、2009年 Y・イイヤマ(Y.Iiyama)、K・ソウトメ(K.Soutome)、A・チバ(A.Chiba)「振動抑制のための新しい中点電流注入型ベアリングレスモータ(A novel middle−point current−injection type bearingless motor for vibration suppression)」(米国)、米国電気電子学会(IEEE)、エネルギー変換会議・展示会(Energy Conversion Congress and Exposition (ECCE))、Vol.、No.、pp.1693〜1698、2010年9月12〜16日 R・L・A・リベイロ(R.L.A.Ribeiro)、F・E・F・カストロ(F.E.F.Castro)、A・O・サラバザール(A.O.Salazar)、A・L・マイテリー(A.L.Maitelli)、「分相ベアリングレス3相誘導機構のための適切な電流制御方法(A Suitable Current Control Strategy for Split−Phase Bearingless Three−Phase Induction Machine)」、米国電気電子学会(IEEE)、パワーエレクトロニクス専門家会議(Power Electronics Specialists Conference)、PESC ‘05、第36巻、vol.、no.,pp.701−706、2005年6月16日 W・グルーバー(W.Gruber)、W・アムレイン(W.Amrhein)、M・ハスルマイヤー(M.Haslmayr)著、「5ステータ要素を有するベアリングレスセグメントモータ−設計および最適化(Bearingless Segment Motor With Five Stator Elements−Design and Optimization)」、米国電気電子学会(IEEE)、産業応用(Industry Applications)、Vol.45、No.4、pp.1301−1308、2009年7〜8月 W・グルーバー(W.Gruber)、T・ナスバウマー(T.Nussbaumer)、H・グラブナー(H.Grabner)、「ワイドエアギャップおよびラージスケールの6固定子のベアリングレスセグメントモータ(Wide Air Gap and Large−Scale Bearingless Segment Motor With Six Stator」 」、米国電気電子学会(IEEE)、磁気(Magnetics)、Vol.46、No.6、pp.2438−2441、2010年6月
特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明のように固定子に極数の異なる電動機巻線および支持巻線を別々に設けたベアリングレスモータによれば、固定子には支持巻線および電動機巻線の両方を収容する歯を設けなければならないので、歯が大きくなり、ベアリングレスモータが大型にならざるを得ないという問題がある。電動機巻線および支持巻線を別々に設ける特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明は、支持巻線および電動機巻線の機能を共有する巻線を有する特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された発明に比べ、通常は固定子の直径を10%程度大きくする必要があることが多いが、固定子と回転子との間を大きく取る必要がある用途に用いられるベアリングレスモータの場合には特に大きな起磁力が要求されるので、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明では必然的に歯の直径も大きくせざるを得ないという問題がある。
一方、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された発明によれば、支持巻線をなくし電動機電流のみで回転トルクと支持力を発生させるので、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明に比べ小型化に適している。しかしながら、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された発明は、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明に比べ、上記の理由により支持力が発生しにくいという問題がある。また、支持電流に起因して回転トルクが発生してしまうという問題がある。またさらには、上述したように支持電流生成部にも誘起電圧の一部が印加されるので、ベアリングレスモータの制御装置の耐圧についても考慮して設計しなければならないという問題がある。
またさらに、非特許文献14〜16に記載されたベアリングレスモータにおいては、モータの誘起電圧が発生する問題がある。
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機において、あるギャップを隔てて回転子を浮上させる安定した支持力を発生させることができ、制御容易で小型で低コストの電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムを提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明においては、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機の固定子は、回転子の回転トルクを発生させる電動機電流を生成する電動機電流生成部を接続するための第1の端子と、回転子の半径方向に磁気力を発生させる支持電流を生成する支持電流生成部を接続するための第2の端子と、一端が第1の端子に接続され、他端が第2の端子に接続された第1の巻線と、一端が第1の端子に接続され、他端が電動機の中性点に接続された第2の巻線と、を備える。
ここで、第1の巻線および第2の巻線は、対峙する回転子の回転方向に沿って固定子上に設けられた複数の歯のうち、第2の端子から流入する支持電流が第1の巻線を経由して第2の巻線を流れて第1の巻線および第2の巻線により支持力を発生する起磁力が発生し、かつ、第1の端子から流入する電動機電流が第1の巻線および第2の巻線に分岐して分かれて流れて第1の巻線および第2の巻線によりトルクを発生する起磁力が発生することになる歯に、それぞれ配置される。
また、第1の巻線および第2の巻線は、対峙する回転子の回転方向に沿って固定子上に設けられた複数の歯のうち、第2の端子から流入する支持電流が第1の巻線を経由して第2の巻線を流れたときにそれぞれ発生する第1の巻線における誘起電圧および第2の巻線における誘起電圧が、大きさが等しくなおかつ向きが逆となるような歯にそれぞれ配置される。
また、本発明による電動機は、上述の固定子と、半径方向にギャップを隔てて固定子と対峙した回転子であって、回転軸から半径方向外方に向いたバイアス磁束を発生するように着磁された永久磁石が設けられた回転子と、を備え、第2の端子から流入する支持電流が第1の巻線を経由して第2の巻線を流れて第1の巻線および第2の巻線により発生した支持磁束と回転子に設けられた永久磁石により発生したバイアス磁束とにより磁束の粗密が発生して、回転子を固定子に対して磁気浮上させる支持力が発生し、第1の端子から流入する電動機電流が第1の巻線および第2の巻線に分岐して分かれて流れて第1の巻線および第2の巻線により発生した電動機磁束と回転子に設けられた永久磁石により発生したバイアス磁束とにより、回転子を回転させるための回転トルクが発生する。
ここで、固定子における第1の巻線および第2の巻線により発生した支持磁束の極数は、回転子に設けられた永久磁石により発生したバイアス磁束の極数よりも2極多いかまたは2極少ない。
また、本発明による電動機システムは、上述の電動機と、電動機電流を生成する電動機電流生成部と、支持電流を生成する支持電流生成部と、を備える。
また、本発明による電動機システムは、上述の電動機と、電動機を強め界磁、または弱め界磁を行い、回転子および固定子に軸方向に磁束を発生する機構を備え、スラスト電磁力を発生する機能を備える。
本発明によれば、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機において、あるギャップを隔てて回転子を浮上させる安定した支持力を発生させることができ、制御容易で小型で低コストの電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムを実現することができる。
本発明は、電動機生成部に対し、巻線が2並列に接続され、このうち一方の巻線の一端は支持電流生成部に接続され、もう一方の巻線は中性点に接続されるようにすることで、これら巻線全てに電動機電流および支持電流が流れるようにし、全巻線に回転トルクおよび支持力を発生させるものである。しがたって、本発明は、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明とは異なり電動機電流と支持巻線とを別々に設けないので、固定子を小型化することができ、したがって電動機および電動機システムを固定化することができる。
本発明によれば、支持電流がすべての巻線を流れることになるので、巻線に大きな磁束変化を発生させることができ、したがって巻線の一部に支持電流を流す特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータよりも大きな支持力を発生させることができる。また、本発明と特許文献1(特許第4616405号公報)に記載された発明とを比較しても、本発明は、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータと同等の支持力を得ることができる。
また、本発明によれば、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータとは異なり、支持電流に起因する起磁力は発生しないので、支持電流に起因した回転トルクを発生することは無い。すなわち、本発明によれば、回転子の回転制御のための電動機制御系と、回転子の支持制御のための支持制御系とが干渉することはなく、制御装置を容易に構築することができる。
また、支持電流生成部に印加される電動機の誘起電圧は0(ゼロ)となる。すなわち、支持電流生成部には電動機の誘起電圧は印加されないので、電動機の制御装置の耐圧の設計が容易になり、コストも低減される。
本発明の第1〜第8の実施例によるベアリングレスモータの固定子の巻線の配置を説明する回路図である。 本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線を有する回転子の支持力発生原理を示す断面図である。 図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の等価回路を示す図である。 図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。 本発明の第1〜第8の実施例によるベアリングレスモータを駆動するための制御装置を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第5の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第6の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第7の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 本発明の第8の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 図13に示す本発明の第8の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線を有する回転子の支持力発生原理を示す断面図である。 本発明の第9の実施例によるベアリングレスモータの固定子の巻線の配置を説明する回路図である。 本発明の第10の実施例によるキャンドポンプを示す断面図である。 本発明の第11の実施例によるキャンドポンプを示す断面図である。 本発明の第12の実施例によるポンプを示す断面図である。 本発明の第13の実施例によるポンプを示す断面図である。 本発明の第14の実施例によるポンプを示す断面図である。 一般的なベアリングレスモータの構造を示す断面図である。 一般的なベアリングレスモータにおける回転子の支持力発生原理を示す断面図である。 特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータの電動機巻線および支持巻線の配置を説明する図である。 図23に示すアリングレスモータのU相の支持巻線の配置を説明する断面図である。 図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線を有する固定子による支持力発生原理を示す断面図である。 図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線の等価回路を示す図である。 図24に示すベアリングレスモータのU相の支持巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。 図23に示すベアリングレスモータのU相の電動機巻線電流の配置を説明する断面図である。 図28に示すベアリングレスモータのU相の電動機巻線に流れる電動機電流による起磁力分布を示す図である。 特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載されたベアリングレスモータの巻線の配置を説明する図である。 図30に示すベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。 図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線を有する固定子による支持力発生原理を示す断面図である。 図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線の等価回路を示す図である。 図31に示すベアリングレスモータのU相の巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。 また、図35は、図30に示すベアリングレスモータのU相の巻線に流れる電動機電流による起磁力分布を示す図である。
以下図面を参照して、本発明の実施例による電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムについて説明する。以下、電動機を「ベアリングレスモータ」と称する。
図1は、本発明の第1〜第8の実施例によるベアリングレスモータの固定子の巻線の配置を説明する回路図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。図1では、第1〜第8の実施例として3相のベアリングレスモータに関して説明するが、2相のベアリングレスモータに関しても同様に適用可能であり、これについては図15を参照して説明する。
本発明の第1〜第8の実施例によれば、回転子が磁気力を発生して固定子から浮上しながら回転するベアリングレスモータの固定子11は、回転子の回転トルクを発生させる電動機電流を生成する電動機電流生成部13を接続するための第1の端子Um、VmおよびWmと、回転子の半径方向に磁気力を発生させる支持電流を生成する支持電流生成部14を接続するための第2の端子Us、VsおよびWsと、一端が第1の端子Um、VmおよびWmに接続され、他端が第2の端子Us、VsおよびWsに接続された第1の巻線Ums、VmsおよびWmsと、一端が第1の端子Um、VmおよびWmに接続され、他端がベアリングレスモータの中性点Nに接続された第2の巻線Umn、VmnおよびWmnと、を備える。つまり、本発明の実施例による固定子11においては、電動機生成部13に対し、巻線が2並列(すなわち、U相については巻線Umsと巻線Umn、V相については巻線Vmsと巻線Vmn、およびW相については巻線Wmsと巻線Wmn)に接続されており、このうち一方の巻線(すなわち、巻線Ums、巻線Vms、および巻線Wms)の一端は支持電流生成部14に接続され、もう一方の巻線(すなわち、巻線Umn、巻線Vmn、および巻線Wmn)の一端は中性点Nに接続される。
電動機電流生成部113および支持電流生成部14は、例えば三相インバータで構成される。電動機電流生成部113により生成された電動機電流Ium、IvmおよびIwmは、上記2並列の巻線(すなわち、U相については巻線Umsと巻線Umn、V相については巻線Vmsと巻線Vmn、およびW相については巻線Wmsと巻線Wmn)を並列に流れる。また、支持電流生成部14により生成された支持電流Ius、IvsおよびIwsは、U相については巻線Umsと巻線Umnを、V相については巻線Vmsと巻線Vmnを、W相については巻線Wmsと巻線Wmnを、それぞれ直列に流れる。つまり、本発明の第1〜第8の実施例による固定子11においては、各巻線には電動機電流および支持電流の両方が流れる。例えば、図1に示す例において、上記2並列の巻線(すなわち、U相については巻線Umsと巻線Umn、V相については巻線Vmsと巻線Vmn、およびW相については巻線Wmsと巻線Wmn)に電動機電流Ium、IvmおよびIwmが各々等量流れ込むと仮定すると、U相については、巻線Umsには電流「0.5Ium−Ius」が流れ、巻線Umnには電流「0.5Ium+Ius」が流れる。また、V相については、巻線Vmsには電流「0.5Ivm−Ivs」が流れ、巻線Vmnには電流「0.5Ivm+Ivs」が流れる。また、W相については、巻線Wmsには電流「0.5Iwm−Iws」が流れ、巻線Wmnには電流「0.5Iwm+Iws」が流れる。なお、ここでは、Ium、Ivm、およびIwmの係数を一例として0.5としたが、他の係数であってもよく、例えば0.1〜0.9程度であってもよい。また、この図も含めて以降の図においては、電流が流れる向きについては図示の矢印を正負の基準とする。
図2は、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図であり、図3は、図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線を有する回転子の支持力発生原理を示す断面図である。また、図4は、図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の等価回路を示す図である。また、図5は、図2に示す本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線に流れる支持電流による起磁力分布を示す図である。図2〜5に示す例では、一例として、回転子12に8極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って12個の歯U1〜U12が設けられている場合を示している。ここで、U相について、便宜上、2つの巻線UmsおよびUmnのうち、巻線Umsを第1の巻線と称し、巻線Umnを第2の巻線と称する。また、端子Umを第1の端子と称し、端子Usを第2の端子と称する。なお、図2〜5においては、説明を簡明にするためにU相についてのみ説明するが、V相およびW相についても同様に適用可能である。
本発明の第1の実施例による固定子11に配置される巻線の歯位置については、次の2つの条件を満たすものを選ぶ。まず第1の条件として、U相巻線について図2および図3に示すように、図1の第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnは、第2の端子Usから流入する支持電流が第1の巻線Umsを経由して第2の巻線Umnを流れて第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnにより支持力を発生する起磁力が発生し、かつ、第1の端子Umから流入する電動機電流が第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnに分岐して分かれて流れて第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnによりトルクを発生する起磁力が発生することになる歯に、それぞれ配置されるものとする。また、第2の条件として、U相巻線について図2〜4に示すように、図1の第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnは、第2の端子Usから流入する支持電流が第1の巻線Umsを経由して第2の巻線Umnを流れたときにそれぞれ発生する第1の巻線Umsにおける誘起電圧および第2の巻線Umsにおける誘起電圧が、大きさが等しくなおかつ向きが逆となるような歯に、それぞれ配置されるものとする。すなわち、本発明による固定子11に配置される巻線の歯位置については、上述の第1の条件および第2の条件の両方を満たすものを選択する。
本発明の第1の実施例では、図2に例示するように、12個の歯U1〜U12のうち、第1の巻線Umsは、例えば歯U2、U12およびU7に配置される。このとき、第2の巻線Umnは、歯U8、U6およびU1に配置される。第1の巻線Umnおよび第2の巻線Umsについて電流の流れる向きについては図1に示す矢印の向きを正とする。すなわち、第1の巻線Umsには「0.5Ium−Ius」の電流が図中の矢印の向きに流れ、第2の巻線Umnには「0.5Ium+Ius」の電流が図中の矢印の向きに流れるときをそれぞれ正とする。電動機電流生成部13により電動機電流Iumが生成されて出力され、支持電流生成部14により支持電流Iusが生成されて出力されると、第2の巻線Umnには「0.5Ium+Ius」の電流が流れるが、第1の巻線Umsには「0.5Ium−Ius」の電流が流れる。したがって、第2の巻線Umsについては電流が流れたときに第1の巻線Umnが発生する磁束と略同一方向の磁束が発生すような向きに巻線コイルが巻かれる(図2および図3)。
図2に示すように配置された、第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnに支持電流を流すと、図3に一点鎖線の矢印で示すように2極の支持磁束が発生する。回転子12ではバイアス磁束が図3に実線の矢印で示すように回転軸から半径方向外方に放射状に発生するので、バイアス磁束と支持磁束とが強め合い磁束が密になる部分(図3の右側)と、バイアス磁束と支持磁束とが弱め合い磁束が疎になる部分(図3の左側)が発生する。これにより、回転子12には、図3で太い矢印に示す方向(図3では右方向)に支持力が発生する。ここでは、U相の巻線について示したが、回転子12に対して所望の方向に支持力を発生させるべく、V相およびW相の各巻線についても固定子11の歯U1〜U12のいずれかに分散配置することにより、ことができる。
図2に示すように第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnに支持電流を流した場合、第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnの等価回路は図4のように表される。歯U2、U12およびU7に配置された第1の巻線Umsと歯U8、U6およびU1に配置された第2の巻線Umnとが並列に施されている。第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnには回転子の電動機磁束が鎖交するのでそれぞれ誘起電圧が発生するが、支持電流生成部14の接続点Usから中性点Nまでの支持電流の流れを考えると、負の誘起電圧を持つ歯U2、U12およびU7に配置された第1の巻線Umsと正の誘起電圧を持つ歯U8、U6およびU1に配置された第2の巻線Umnとがある。すなわち、支持電流生成部14が接続された第2の端子Us側から見込むと、第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnは、第2の端子Usから流入する支持電流が第1の巻線Umsを経由して第2の巻線Umnを流れたときにそれぞれ発生する第1の巻線Umsにおける誘起電圧v7、v12およびv2と第2の巻線Umnにおける誘起電圧v8、v6およびv1とは、大きさが等しくなおかつ向きが逆となるので、これら誘起電圧は互いに打ち消しあい、支持電流生成部14に印加される電動機の誘起電圧は0(ゼロ)となる。すなわち、支持電流生成部14には誘起電圧は印加されない。このように、歯U2、U12およびU7に配置された第1の巻線Umsには負の支持電流が流れ、歯U8、U6およびU1に配置された第2の巻線Umnには正の支持電流が流れるので、支持電流生成部14からみた巻線配置は、上述した図3のようになる。図3に示した支持磁束が、回転子12のバイアス磁束に重畳され磁束の疎密を生み出し、回転子12に対する支持力が発生する。
また、図5では、図1に示す支持電流生成部14が生成するU相の巻線UmsおよびUmnに流す支持電流IusをIとし、V相の巻線VmsおよびVmnに流す支持電流Ivsを−0.5Iとし、W相の巻線WmsおよびWmnに流す支持電流Iwsを−0.5Iとし、電動機電流生成部13が生成する各電動機電流Ium、IvmおよびIwmを全て0(ゼロ)としたときの起磁力分布を実線で示している。この起磁力分布をフーリエ級数展開すると、8極の永久磁石を有する回転子12に対し、支持力を発生する2極成分の起磁力は図中破線で示すようになり、回転トルクを発生する8極成分の起磁力は図中1点鎖線に示すようになる。すなわち、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータによれば、特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータとは異なり、支持電流に起因する8極成分の起磁力は発生しないので、支持電流に起因した回転トルクを発生することは無い。ここで、2極成分の起磁力の大きさfsは式3で表される。
Figure 2013126273
ここで、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータに関する式1と本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータに関する式3とを比較すると、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータは、特許文献1(特許第4616405号公報)に記載されたベアリングレスモータと同等の支持力が得られていることがわかる。
このように、本発明の第1の実施例によれば、支持電流生成部14からの支持電流は各相について上記2つの巻線を直列に流れるため、大きな磁束変化を発生させることができるので、巻線の一部に支持電流を流す特許文献2(特開2011−045163号公報)に記載された中点電流注入型のベアリングレスモータよりも大きな支持力を発生させることができる。また、支持電流生成部14側からから見込むと、2つの巻線の誘起電圧が打ち消し合い支持電流生成部14に加わるモータの誘起電圧は0(ゼロ)となるので、支持電流生成部には電動機の誘起電圧は印加されない。
図6は、本発明の第1〜第8の実施例によるベアリングレスモータを駆動するための制御装置を示すブロック図である。ここでは、本発明の第1の実施例によるベアリングレスモータに関して説明するが、第1の実施例によるベアリングレスモータと同じく3相のベアリングレスモータである第2〜第8の実施例に関しても図6の制御装置は同様に適用可能である。
本発明による三相のベアリングレスモータ1は、本発明の第1の実施例として図1〜5を参照して説明した固定子11と、固定子11に対し半径方向にギャップを隔てて対峙した回転子12であって、回転軸から半径方向外方に向いたバイアス磁束を発生するように着磁された永久磁石が設けられた回転子12と、を備える、ベアリングレスモータ1では、第2の端子から流入する支持電流が第1の巻線を経由して第2の巻線を流れて第1の巻線および第2の巻線により発生した支持磁束と回転子12に設けられた永久磁石により発生したバイアス磁束とにより磁束の粗密が発生して、回転子12を固定子11に対して磁気浮上させる支持力すなわち固定子11が回転子12を磁気支持するための支持力が発生し、第1の端子から流入する電動機電流が第1の巻線および第2の巻線に分岐して分かれて流れて第1の巻線および第2の巻線により発生した電動機磁束と回転子12に設けられた永久磁石により発生したバイアス磁束とにより、回転子12を回転させるための回転トルクが発生する。ベアリングレスモータ1には、浮上する回転子の位置をx方向およびy方向に関するパラメータとして計測するための位置センサ15xおよび15yが装着される。
本発明の実施例によるベアリングレスモータ1を駆動制御する制御装置2は、電動機制御部2−1と支持制御部2−2とを備える。
電動機制御部2−1内には電動機電流生成部13である電動機インバータが設けられる。電動機制御部2−1には回転速度指令値ω*および電流指令値i*が与えられ、電動機インバータ13はこれら指令値ω*およびi*に応じて各相についての電動機電流ium、ivmおよびiwmを出力する。出力された電動機電流ium、ivmおよびiwは図1〜5を参照して説明したベアリングレスモータ1の固定子11の第1の端子Um、VmおよびWmにそれぞれ入力される。電動機インバータ13は汎用インバータでもよい。
支持制御部2−2内には、支持制御演算部2−2−1と、PID制御部2−2−2と、支持電流生成部14である支持インバータと、が設けられる。ベアリングレスモータ1に装着された位置センサ15xおよび15yにより検出された、浮上する回転子12のxy方向の各位置xgおよびygは支持制御部2−2へ入力される。支持制御部2−2において、回転子12の位置指令値x*およびy*と、位置センサ15xおよび15yにより検出された、ベアリングレスモータ1の回転子12の位置xgおよびygとの差がPIDなどの制御部2−2−2に入力される。PID制御部2−2−2では入力された値に応じて支持電流指令値isa *およびisb *を作成する。電動機インバータ13が出力した電動機電流ium、ivmおよびiwmの検出値は支持制御演算部2−2−1に入力される。
Figure 2013126273
支持制御演算部2−2−1は、式4に基づき、支持電流指令値isa *およびisb *を2相3相変換し、入力された電動機電流ium、ivmおよびiwmの半分を減算することで、支持電流指令値ius *、ivs *およびiws *を作成する。支持インバータ14は支持電流指令値ius *、ivs *およびiws *に応じて各相についての支持電流ius、ivsおよびiwsを出力する。出力された支持電流ius、ivsおよびiwsは図1〜5を参照して説明したベアリングレスモータ1の固定子11の第2の端子Us、VsおよびWsにそれぞれ入力される。ベアリングレスモータが2相である場合も同様に構成することができる。上述したように、本発明によれば、支持電流に起因する起磁力は発生しないので、支持電流に起因した回転トルクを発生することはないので、図6に示すように本発明によるベアリングレスモータの制御装置は、回転子の回転制御のための電動機制御部2−1と、回転子の支持制御のための支持制御部2−2とで処理が干渉することはなく、制御装置を容易に構築することができる。
上述の本発明の第1の実施例では、各巻線を図2に示す歯位置に配置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の固定子11に配置される巻線の歯位置は、上述の第1の条件および第2の条件を両方満たすものであればよい。すなわち、本発明は、説明を簡明にするためにU相についてのみ説明すると、第1の条件として、図1を参照して説明した第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnは、第2の端子Usから流入する支持電流が第1の巻線Umsを経由して第2の巻線Umnを流れて第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnにより支持力を発生する起磁力が発生し、かつ、第1の端子Umから流入する電動機電流が第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnに分岐して分かれて流れて第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnによりトルクを発生する起磁力が発生することになる歯に、それぞれ配置されるものとする。また、第2の条件として、図1の第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnは、第2の端子Usから流入する支持電流が第1の巻線Umsを経由して第2の巻線Umnを流れたときにそれぞれ発生する第1の巻線Umsにおける誘起電圧および第2の巻線Umsにおける誘起電圧が、大きさがなるべく等しくなおかつ向きがなるべく逆となるような歯にそれぞれ配置されるものとする。V相およびW相についても同様である。
また、回転子に設けられる永久磁石の極数を変更しても、本発明は、上記第1の条件および第2の条件の両方を満たせば適用可能である。以下、巻線の歯位置および永久磁石の極数を変更した他の実施例について説明する。
図7は、本発明の第2の実施例によるベアリングレスモータのU相の支持巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第2の実施例は、第1の実施例の場合と同様、回転子12に8極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って12個の歯U1〜U12が設けられている場合を示しているが、巻線の歯位置が第1の実施例とは異なる。すなわち、図7に示すように、12個の歯U1〜U12のうち、第1の巻線Umsは、歯U3、U11およびU7に配置される。このとき、第2の巻線Umnは、歯U5、U9およびU1に配置される。
図8は、本発明の第3の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第3の実施例は、回転子12に8極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って24個の歯U1〜U24が設けられたものである。図8に示すように、24個の歯U1〜U24のうち、第1の巻線Umsは、歯U4、U3、U23、U22、U14、U13およびU12に配置される。このとき、第2の巻線Umnは、歯U10、U11、U15、U16、U24、U1およびU2に配置される。
図9は、本発明の第4の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第4の実施例は、回転子12に8極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って18個の歯U1〜U18が設けられたものである。図9に示すように、18個の歯U1〜U18のうち、第1の巻線Umsは、歯U3、U17、U11、U10およびU9に配置される。このとき、第2の巻線Umnは、歯U8、U12、U18、U1およびU2に配置される。
図10は、本発明の第5の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第5の実施例は、回転子12に10極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って12個の歯U1〜U12が設けられたものである。図10に示すように、12個の歯U1〜U12のうち、第1の巻線Umsは、歯U6、U8、U12およびU2に配置される。このとき、第2の巻線Umnは、例えば歯U1およびU7に配置される。このように、巻線を配置する歯の数を第1の巻線Umsと第2の巻線Umnとで異なるようにしても本発明は実現可能である。
図11は、本発明の第6の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第6の実施例は、回転子12に10極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って15個の歯U1〜U15が設けられたものである。図11に示すように、15個の歯U1〜U15のうち、第1の巻線Umsは、歯U7、U10、U14、U15、U2およびU3に配置される。このとき、例えば第2の巻線Umnは、歯U1、U9およびU8に配置される。
図12は、本発明の第7の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。本発明の第7の実施例は、回転子12に6極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って9個の歯U1〜U9が設けられたものである。図12に示すように、9個の歯U1〜U9のうち、第1の巻線Umsは、歯U2およびU9に配置される。このとき、例えば第2の巻線Umnは、歯U5、U6およびU1に配置される。
上述の第1〜第7の実施例によるベアリングレスモータとは異なる構成のベアリングレスモータにも本発明は適用可能である。例えば、本発明の第8の実施例として、回転子をSPM型のみで構成し、回転子の極数に対し、2極差の磁束により支持力を発生するベアリングレスモータについて図13および図14を参照して説明する。図13は、本発明の第8の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線の配置を説明する断面図である。また、図14は、図13に示す本発明の第8の実施例によるベアリングレスモータのU相の巻線を有する回転子の支持力発生原理を示す断面図である。本発明の第8の実施例は、SPM型の回転子12に2極の永久磁石が設けられ、固定子11には、対峙する回転子12の回転方向に沿って6個の歯U1〜U6が設けられたものである。図13に示すように、6個の歯U1〜U6のうち、第1の巻線Umsは、歯U4に配置され、第2の巻線Umnは、歯U1に配置される。
図13に示すように配置された、第1の巻線Umsおよび第2の巻線Umnに支持電流を図13に示す向きに流すと、図14に一点鎖線の矢印で示すように4極の支持磁束が発生する。回転子12では2極のバイアス磁束が図14に実線の矢印で示すように一方向に発生するので、バイアス磁束と支持磁束とが強め合い磁束が密になる部分(図14の右側)と、バイアス磁束と支持磁束とが弱め合い磁束が疎になる部分(図14の左側)が発生する。したがって、回転子12には、図14の右方向に支持力が発生する。ここでは、U相の巻線について示したが、回転子12に対して所望の方向に支持力を発生させるべく、V相およびW相の各巻線についても固定子11の歯U1〜U6に分散配置する。このように、本発明によれば、回転子12において発生するバイアス磁束の極数よりも2極多いかまたは2極少ない極数を有する支持磁束を固定子11側で発生させれば、回転子12に対して支持力を発生させることができる。
上述した本発明の第1〜第8の実施例は、3相のベアリングレスモータに関して説明したが、本発明は、2相のベアリングレスモータに関しても同様に適用可能である。第9の実施例として図15を参照して説明する。図15は、本発明の第9の実施例によるベアリングレスモータの固定子の巻線の配置を説明する回路図である。
本発明の第9の実施例によれば、回転子が磁気力を発生しながら回転するベアリングレスモータの固定子11は、回転子の回転トルクを発生させるベアリングレスモータ電流を生成する電動機電流生成部13を接続するための第1の端子AmおよびBmと、回転子の半径方向に磁気力を発生させる支持電流を生成する支持電流生成部14を接続するための第2の端子AsおよびBsと、一端が第1の端子AmおよびBmに接続され、他端が第2の端子AsおよびBsに接続された第1の巻線AmsおよびBmsと、一端が第1の端子AmおよびBmに接続され、他端がベアリングレスモータの中性点Nに接続された第2の巻線AmnおよびBmnと、を備える。つまり、本発明の実施例による固定子11においては、電動機生成部13に対し、巻線が2並列(すなわち、A相については巻線Amsと巻線Amn、およびB相については巻線Bmsと巻線Bmn)に接続されており、このうち一方の巻線(すなわち、巻線Amsおよび巻線Bms)の一端は支持電流生成部14に接続され、もう一方の巻線(すなわち、巻線Amnおよび巻線Bmn)は中性点Nに接続される。
電動機電流生成部13および支持電流生成部14は、例えばニ相インバータで構成される。電動機電流生成部13により生成された電動機電流IamおよびIbmは、上記2並列の巻線(すなわち、A相については巻線Amsと巻線Amn、およびB相については巻線Bmsと巻線Bmn)を並列に流れる。また、支持電流生成部14により生成された支持電流IasおよびIbsは、A相については巻線Amsと巻線Amnを、B相については巻線Bmsと巻線Bmnを、それぞれ直列に流れる。つまり、本発明の第9の実施例による固定子11においても、上述の第1〜第8の実施例の場合同様、各巻線には電動機電流および支持電流の両方が流れる。例えば、図15に示す例において、上記2並列の巻線(すなわち、A相については巻線Amsと巻線Amn、およびB相については巻線Bmsと巻線Bmn)に電動機電流IamおよびIbmが各々同量流れ込むと仮定すると、A相については、巻線Amsには電流「0.5Iam−Ias」が流れ、巻線Amnには電流「0.5Iam+Ias」が流れる。また、B相については、巻線Bmsには電流「0.5Ibm−Ibs」が流れ、巻線Bmnには電流「0.5Ibm+Ibs」が流れる。なお、ここでは、IamおよびIbmの係数を一例として0.5としたが、他の係数であってもよく、例えば0.1〜0.9程度であってもよい。
次に、本発明によるベアリングレスモータの具体的な適用例について、図16〜図20を参照しながら説明する。なお、説明を簡明にするために、図16〜図20に示す図では、1点鎖線で示す回転軸に対して半分のみの構造を示す。
図16は、本発明の第10の実施例によるキャンドポンプを示す断面図である。図16に示すように、1点鎖線で示す回転軸を中心として主軸21が構成され、主軸21の外周には回転子12とインペラー22が構成される。インペラー22は、流入する液体を吐出口27に移相するポンプの役割をする。SPM型、あるいはインセット型、コンシクエントポール型などの回転子23と、ホモポーラ回転子12とがリング24を介して間隔を空けて軸方向に並んで配置される。リング24はホモポーラ回転子12と等しい直径を有してもよく、中空形状としてもよい。さらにこれに並んで、リング状の回転子永久磁石25および回転子26が軸方向に配置される。なお、回転子の永久磁石、隙間などは省略しても良い。回転子12には樹脂あるいはステンレスなどで構成されたキャン(図示せず)がかぶせられる。この結果、段差が無い円筒形状になる。固定子11の内面にもキャンが形成される。固定子11には中心に軸方向に着磁した永久磁石28が配置される。永久磁石28はリング状であるが、いくつかに分割されていてもよく、例えば直方体状の永久磁石を複数の配置した構成であってもよい。永久磁石28は固定子29および30の鉄心に挟まれるように配置される。固定子11には本発明によるベアリングレスモータの巻線方式が適用され、トルクと半径方向力を発生する。すなわちホモポーラ回転子12との相互作用により半径方向力が発生し、SPM型の回転子23との相互作用によってトルクを発生する。なお、回転子26はトルクを発生する構成になっていればよく、例えばインセット、IPM、コンシクエントポール型、誘導機など各種の方式が適用可能である。固定子29は、固定子11と同じ構造で構成してもよいし、従来型のベアリングレスモータでもよく、あるいは単なるホモポーラ磁気軸受であってもよい。
図17は、本発明の第11の実施例によるキャンドポンプを示す断面図である。本発明の第11の実施例は、上述の第10の実施例において、軸方向に力を発生する機構を設けたものである。図17に示すように、軸方向の中心に位置する永久磁石28から図中の左側の構造は、上述の第10の実施例と同様である。一方、図中の右側には回転子31上に軸方向に沿って突極32が構成される。固定子34には軸方向に沿ってスロット33−1および突部35が並んで構成される。スロット33−1にはスラストコイル33−2が配置される。なお、図示の例では、2つの突極35と2つのスロット33−1が構成されているが、必要に応じて1つずつあるいは、3以上の複数個ずつ構成してもよい。回転子21の突極32と固定子34の突部35とは相対せず、固定子34のスロット33−1と回転子21の突極32とが相対するよう構成される。中心の永久磁石28により発生する磁束は、回転子21の突極32および固定子34の突部35を流れる。固定子34のスロット33−1に配置されたスラストコイル33−2に図17に示す方向に電流を流すと、図中点線で示すようにスラストコイル33−2を中心とした磁束が発生し、この結果、回転子31の突極32の図中の右側の磁束密度が高くなり、固定子34の突部35の図中の右側の磁束密度も高くなる。この結果、主軸21に右側方向に向く電磁力が発生する。なお、固定子34のスロット33−1に設けられるスラスト力発生用のスラストコイル33−2はリング状であるため、主軸21の下部では電流方向が反転し、上部と同一方向のスラスト力を発生する。逆に、電流の流れる方向を反転させれば、左側方向に電磁力を発生させることができる。なお、右側の固定子34にはさらに、上述の第10の実施例と同様に巻線が施されるが、この代替例として、本発明によるベアリングレスモータの巻線、従来のベアリングレスモータの巻線、あるいはホモポーラ磁気軸受の巻線などにしてもよい。さらに、巻線を設けないのであれば、左側の2軸能動制御とスラスト制御とからなる3軸能動制御方式を構成してもよい。
図18は、本発明の第12の実施例によるポンプを示す断面図である。本発明の第12の実施例においては、軸方向の中心に位置する永久磁石25および28の軸方向両側に位置する2つの電磁機械に本発明によるベアリングレスモータが適用される。また、スラスト力を発生するために、固定子11および44にはスロット43−1と突極42が構成され、回転子41には突極42が構成される。スロット43−1にはスラストコイル43−2が配置される。永久磁石28は固定子11および44側にあり、永久磁石25は回転子11および41側にある。回転子12側の永久磁石25は軸方向に着磁され、左右の鉄心12および41の内側に構成されている。これら永久磁石25および28により軸方向にホモポーラ磁束を発生している。なお、固定子11および44、回転子12および41のどちらか一方に永久磁石を配置してもよく、この場合は永久磁石が配置された固定子11および44または回転子12および41がある側の永久磁石28または25については鉄心に置き換える。図18に示す4箇所のコイルエンド30のうち、固定子11と固定子44とが向かい合う側のコイルエンドについては省略してもよい。
図19は、本発明の第13の実施例によるポンプを示す断面図である。本発明の第13の実施例は、ラジアル方向2軸能動制御型のベアリングレスモータを利用したポンプに適用したものである。図19に示すように、回転子12の左側にインペラー53が構成され流入口51から入ってきた液体を吐出口52から排出する。回転子12の半径方向にはリング状の固定子11が構成される。固定子11には本発明によるベアリングレスモータの巻線方式が適用され、この巻線に電流が流れることによって半径方向の電磁力およびトルクを発生する。図示の例では、固定子11の巻線はコイルエンド30が示されており、通常の巻線方式である。なお、固定子のコイルエンド30が出っ張らないようにするためにトロイダル巻線にしてもよい。トロイダル巻線の場合には固定子11の外周にもコイルエンド30が配置される。
図20は、本発明の第14の実施例によるポンプを示す断面図である。本発明の第14の実施例は、スラスト方向の永久磁石を2つに分割した5軸もしくは3軸能動制御方式である。軸方向に配置した永久磁石25および28を2つに分割してスラスト方向の電磁力を発生する機構64および67を2つに分割した永久磁石25および28の間に配置している。スラスト方向の電磁力を発生する機構64および67は、上述の第11および第12の実施例で説明したものと同様である。回転子12にはスラスト力発生のための突極65が2つ構成されているが、1つ、あるいは3つ以上の複数であってもよい。回転子12の突極65に相対する位置に、固定子11のスロット66−1が設けられる。スロット66−1にはスラストコイル66−2が配置される。固定子11および68の両方あるいはいずれか一方に本発明の巻線方式を適用する。図示したホモポーラ磁束はスラスト力発生とともに、固定子11および68でラジアル力を発生するために利用される。
なお、上述の第10〜14の実施例では本発明によるベアリングレスモータがポンプに適用される場合について示したが、本発明による電動機ファン、ブロワ、コンプレッサなどの気体機械などにも適用可能である。
本発明は、回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機、この電動機の固定子、およびこの電動機を備える電動機システムに適用することができる。より具体的には、本発明による電動機をポンプ、電動機ファン、ブロワ、コンプレッサなどに適用することができる。
1 電動機
2 制御装置
2−1 電動機制御部
2−2 支持制御部
2−2−1 支持制御演算部
2−2−2 PID制御部
11 固定子
12 回転子
13 電動機電流生成部
14 支持電流生成部
15x、15y 位置センサ
20 ケース
21 主軸
22、53、63 インペラー
23 SPM型回転子
24 リング
25 永久磁石
26、31、41、64 回転子
27、52、62 吐出口
28 スラスト磁石
29、34、44、67、68 固定子
30 コイルエンド
32、42、65 突極
33−1、43−1、66−1 スロット
33−2、43−2、66−2 スラストコイル
51、61 流入口
N 中性点
1、U2、U3、U4、U5、U6、U7、U8、U9、U10、U11、U12
m、Vm、Wm、Am、Bm 第1の端子
ms、Vms、Wms、Ams、Bms 第1の巻線
s、Vs、Ws、As、Bs 第2の端子
mn、Vmn、Wmn、Amn、Bmn 第2の巻線

Claims (7)

  1. 回転子が磁気力を発生しながら回転する電動機の固定子であって、
    回転子の回転トルクを発生させる電動機電流を生成する電動機電流生成部を接続するための第1の端子と、
    回転子の半径方向に磁気力を発生させる支持電流を生成する支持電流生成部を接続するための第2の端子と、
    一端が前記第1の端子に接続され、他端が前記第2の端子に接続された第1の巻線と、
    一端が前記第1の端子に接続され、他端が電動機の中性点に接続された第2の巻線と、
    を備えることを特徴とする固定子。
  2. 前記第1の巻線および前記第2の巻線は、対峙する回転子の回転方向に沿って前記固定子上に設けられた複数の歯のうち、前記第2の端子から流入する支持電流が前記第1の巻線を経由して前記第2の巻線を流れて前記第1の巻線および前記第2の巻線により支持力を発生する起磁力が発生し、かつ、前記第1の端子から流入する電動機電流が前記第1の巻線および前記第2の巻線に分岐して分かれて流れて前記第1の巻線および前記第2の巻線によりトルクを発生する起磁力が発生することになる歯に、それぞれ配置される請求項1に記載の固定子。
  3. 前記第1の巻線および前記第2の巻線は、対峙する回転子の回転方向に沿って前記固定子上に設けられた複数の歯のうち、前記第2の端子から流入する支持電流が前記第1の巻線を経由して前記第2の巻線を流れたときにそれぞれ発生する前記第1の巻線における誘起電圧および前記第2の巻線における誘起電圧が、大きさが等しくなおかつ向きが逆となるような歯にそれぞれ配置される請求項1または2に記載の固定子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定子と、
    半径方向にギャップを隔てて前記固定子と対峙した回転子であって、回転軸から半径方向外方に向いたバイアス磁束を発生するように着磁された永久磁石が設けられた回転子と、
    を備え、
    前記第2の端子から流入する支持電流が前記第1の巻線を経由して前記第2の巻線を流れて前記第1の巻線および前記第2の巻線により発生した支持磁束と前記回転子に設けられた前記永久磁石により発生したバイアス磁束とにより磁束の粗密が発生して、前記回転子を前記固定子に対して磁気浮上させる支持力が発生し、
    前記第1の端子から流入する電動機電流が前記第1の巻線および前記第2の巻線に分岐して分かれて流れて前記第1の巻線および前記第2の巻線により発生した電動機磁束と前記回転子に設けられた前記永久磁石により発生したバイアス磁束とにより、前記回転子を回転させるための回転トルクが発生することを特徴とする電動機。
  5. 前記固定子における前記第1の巻線および前記第2の巻線により発生した支持磁束の極数は、前記回転子に設けられた前記永久磁石により発生したバイアス磁束の極数よりも2極多いかもしくは2極少ない請求項4に記載の電動機。
  6. 請求項4または5に記載の電動機と、
    前記電動機電流を生成する電動機電流生成部と、
    前記支持電流を生成する支持電流生成部と、
    を備えることを特徴とする電動機システム。
  7. 請求項4または5に記載の電動機と、
    前記電動機の前記回転子および前記固定子にスラスト方向に磁束を発生する手段と、
    を備え、
    前記スラスト方向の磁束に基づきスラスト電磁力を発生することを特徴とする電動機システム。
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