JP2013124425A - 繊維堆積装置、繊維堆積方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂製の基材に極細径繊維を均一に安定して堆積させる。
【解決手段】原料液300から繊維301が製造される繊維製造空間A中に原料液300を流出させる流出体115と、流出体115と所定の間隔を隔てて配置される帯電電極121と、流出体115と帯電電極121との間に所定の電圧を印加する帯電電源122と、繊維製造空間Aに基材200を供給する基材供給手段140と、繊維製造空間Aに供給される前の基材200を繊維製造空間Aから隔離し、隔離された部分の基材200の含水率を調整する含水率調整手段105とを備える。
【選択図】図3

Description

本願発明は、静電延伸現象によりサブミクロンオーダーやナノオーダーの細さである繊維(ナノファイバ−)を製造する繊維堆積装置、繊維堆積方法に関する。
樹脂などから成り、サブミクロンスケールやナノスケールの直径を有する糸状(繊維状)物質を製造する方法として、静電延伸現象(エレクトロスピニング)を用いた方法が知られている。
この静電延伸現象とは、溶媒中に樹脂などの溶質を分散または溶解させた原料液を空間中にノズルなどにより流出(噴射)させるとともに、原料液に電荷を付与して帯電させ、空間を飛行中の原料液を電気的に延伸させることにより、細径の繊維を得る方法である。
より具体的に静電延伸現象を説明すると次のようになる。すなわち、帯電され空間中に流出された原料液は、空間を飛行中に徐々に溶媒が蒸発していく。これにより、飛行中の原料液の体積は、徐々に減少していくが、原料液に付与された電荷は、原料液に留まる。この結果として、空間を飛行中の原料液は、電荷密度が徐々に上昇することとなる。そして、溶媒は、継続して蒸発し続けるため、原料液の電荷密度がさらに高まり、原料液の中に発生する反発方向のクーロン力が原料液の表面張力より勝った時点で原料液が爆発的に線状に延伸される現象が生じる。これが静電延伸現象である。この静電延伸現象が、空間において次々と幾何級数的に発生することで、直径がサブミクロンオーダーやナノオーダーの樹脂から成る繊維が製造される。
以上のような静電延伸現象を用いて製造される繊維を長尺のシート状の基材に堆積させる場合、一列に並べられたノズルから原料液を流出させて繊維を製造し基材に繊維を堆積させる繊維堆積装置が用いられることがある。この繊維堆積装置によれば、基材上に堆積した繊維を前記ノズルの並び方向と直交する方向に徐々に搬送することで、長尺の基材に繊維を堆積させることができる。
この場合、製造され製品の品質の一つとして、基材上に堆積した繊維の均一性が挙げられる。例えば特許文献1には、繊維が堆積する領域に抵抗値のばらつきを抑える絶縁層を設けることにより、均一に繊維を堆積させる繊維堆積装置が記載されている。
特開2011−140740号公報
ところが、本願発明者が、鋭意研究と実験の結果、絶縁層などを設けるなどして堆積する繊維の均一化を図ったとしても、同一材種、同一形態の基材でも有効に均一化が図れるものと、図れないものとが発生し、安定した操業が困難になることを見出すに至った。
そして、本願発明者がさらに実験と研究とを重ねた結果、前記安定した操業を妨げる要因が基材に含まれる水分、すなわち基材の含水率であることを見出すに至った。具体的には、基材の含水率が高いと、基材に付着している水分が帯電し、飛来する繊維に向かって飛び出すことで繊維の帯電状態が基材に堆積する前に中和されてしまい繊維が基材に堆積することができない場合がある。一方、基材の含水率が低いと、基材の電気抵抗が高くなりすぎて静電延伸現象を発生させ促進させる電界を弱めることとなり、所望の性能の繊維が堆積しない場合があることを見出すに至った。
本願発明は、発明者が初めて見出した知見に基づきなされたものであり、基材に繊維を安定して堆積させることができる繊維堆積装置、および、繊維堆積方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明にかかる繊維堆積装置は、原料液を空間中で電気的に延伸させて繊維を製造し、基材に当該繊維を堆積させる繊維堆積装置であって、前記原料液から前記繊維が製造される繊維製造空間中に前記原料液を流出させる流出体と、前記流出体と所定の間隔を隔てて配置される帯電電極と、前記流出体と前記帯電電極との間に所定の電圧を印加する帯電電源と、前記繊維製造空間に前記基材を供給する基材供給手段と、前記繊維製造空間に供給される前の前記基材を前記繊維製造空間から隔離し、隔離された部分の前記基材の含水率を調整する含水率調整手段とを備えることを特徴とする。
これによれば、繊維製造空間の雰囲気の状態にかかわらず、含水率が調整された基材を繊維製造空間に供給することが可能となる。従って、基材に繊維を有効かつ均一に堆積させることが可能となる。
前記含水率調整手段は、内方に繊維が堆積する前の前記基材を保持し、保持した前記基材を前記繊維製造空間に供給する供給口を備える筐体と、前記筐体内方の湿度、および、温度の少なくとも一方を調整する湿温調整手段とを備えるものでもよい。
これによれば、例えば別工程で含水率が調整された基材を、繊維製造空間の雰囲気とは隔離した状態で筐体内に保持し、基材の含水率を維持するように調整することが可能となる。また、筐体内で基材を所望の含水率に調整することも可能である。
従って、所望の含水率の基材を筐体内から繊維製造空間に供給することが可能となる。
前記含水率調整手段は、繊維が堆積する前の前記基材を乾燥させる乾燥手段と、前記乾燥手段により乾燥した前記基材を所定の含水率にする含水手段とを備えてもよい。
これによれば、強制的に乾燥させた基材に水分を付着させることができるため、いかなる状態の基材が提供される場合であっても所望の含水率の基材を繊維製造空間に供給することが可能となる。
また、上記目的を達成するために、本願発明にかかる繊維堆積方法は、原料液を空間中で電気的に延伸させて繊維を製造し、基材に当該繊維を堆積させる繊維堆積装置に用いられる繊維堆積方法であって、前記原料液から前記繊維が製造される繊維製造空間中に前記原料液を流出体から流出させる流出工程と、前記流出体と所定の間隔を隔てて配置される帯電電極と前記流出体との間に所定の電圧を帯電電源により印加する電圧印加工程と、前記繊維製造空間に供給する前記基材の含水率を含水率調整手段により調整する含水率調整工程と、含水率が調整された前記基材を基材供給手段により前記繊維製造空間に供給する基材供給工程とを含むことを特徴とする。
これによれば、繊維製造空間の雰囲気の状態にかかわらず、含水率が調整された基材を繊維製造空間に供給し、基材に繊維を有効かつ均一に堆積させることが可能となる。
本願発明によれば、繊維堆積装置の設置環境や季節、基材のロットなどに影響されることなく、基材に繊維を安定した状態で均一に堆積することが可能となる。
図1は、繊維堆積装置を示す斜視図である。 図2は、流出体をXZ平面で切断して示す斜視図である。 図3は、繊維堆積装置の一部を切り欠いて示す側面図である。 図4は、他の実施の形態にかかる繊維堆積装置の一部を切り欠いて示す側面図である。
次に、本願発明に係る繊維堆積装置、および、繊維堆積方法の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る繊維堆積装置、および、繊維堆積方法の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、繊維堆積装置を示す斜視図である。
同図に示すように、繊維堆積装置100は、繊維製造空間A内において原料液300を電気的に延伸させて繊維301を製造し、基材200に当該繊維301を堆積させる装置であって、流出体115と、帯電電極121と、帯電電源122と、基材供給手段140と、含水率調整手段105とを備えている。
図2は、流出体をXZ平面で切断して示す斜視図である。
流出体115は、原料液300を流出させる流出孔118を複数個一列に並んで有する部材である。流出孔118は、上下方向(図中Z軸方向)に延びて配置され、所定の間隔でY軸方向に並ぶように配置され、相互に平行となるように配置されている。
本実施の形態の場合、流出体115は、原料液300を一時的に貯留し各流出孔118に均等に原料液を供給する貯留槽113を備えている。
また、流出体115は、流出する原料液300に電荷を供給する電極としても機能しており、原料液300と接触する部分の少なくとも一部は導電性を備えた部材で形成される。本実施の形態の場合、流出体115全体が金属で形成されており、流出体115の先端部116の全体が均等に帯電することができるものとなっている。なお、流出体115を構成する金属の種類は、導電性を備えていれば特に限定されるものではなく、例えば黄銅やステンレス鋼、アルミニウムやその合金など任意の材料を選定しうる。
なお、流出孔118が並べられる間隔は、全てを等間隔としてもよく、また、流出体115の端部における間隔が、流出体115の中央部における間隔よりも広く(狭く)なるように流出孔118を配置してもかまわない。流出孔118は、同一直線上に配置されるばかりでなく、ジグザグ(千鳥)に配置されてもよく、サインカーブなどの波を描くように配置されてもよい。
先端部116は、流出孔118の開口部が配置される流出体115の部分であり、所定の間隔で配置される開口部の間を滑らかな面で接続する部分である。本実施の形態の場合、先端部116は、細長い矩形の平面を表面に備えている。
貯留槽113は、図2に示すように、流出体115の内部に形成され、原料液供給手段107(図1参照)から供給される原料液300を流出体115の内方で一時的に貯留するタンクである。また、貯留槽113は、複数の流出孔118に接続され、複数の流出孔118に同時に原料液300を供給するものとなっている。本実施の形態の場合、流出体115に一つ設けられており、流出体115のY軸方向の一端部から他端部にわたって延びて設けられ、全ての流出孔118と連通状態で接続されている。
帯電電極121は、流出体115と所定の間隔を隔てて配置され、自身が流出体115に対し高い電圧もしくは低い電圧となることで、流出体115に電荷を誘導するための導電性を備える部材である。本実施の形態の場合、図1に示すように、帯電電極121は、繊維製造空間A中で製造された繊維301を誘引する誘引手段104としても機能しており、流出体115の先端部と対向する位置に配置される板状の導電性部材である。帯電電極121は接地されており、流出体115に正の電圧が印加されると帯電電極121には、負の電荷が誘導され、流出体115に負の電圧が印加されると帯電電極121には、正の電荷が誘導される。
帯電電源122は、流出体115に高電圧を印加することのできる電源である。帯電電源122は、一般には、直流電源が好ましい。特に、発生させる繊維301の帯電極性に影響を受けないような場合、生成した繊維301の帯電を利用して、逆極性の電位を印加した電極で繊維301を誘引するような場合には、直流電源を採用することが好ましい。また、帯電電源122が直流電源である場合、帯電電源122が帯電電極121に印加する電圧は、5KV以上、100KV以下の範囲の値から設定されるのが好適である。
本実施の形態のように、帯電電源122の一方の電極を接地電位とし、帯電電極121を接地するものとすれば、比較的大型の帯電電極121を接地状態とすることができ、安全性の向上に寄与することが可能となる。
なお、帯電電極121に電源を接続して帯電電極121を高電圧に維持し、流出体115を接地することで原料液300に電荷を付与してもよい。また、帯電電極121と流出体115とのいずれも接地しないような接続状態であってもかまわない。
誘引手段104は、繊維製造空間A中で製造された繊維301を基材200に誘引するための装置である。本実施の形態の場合、誘引手段104は、帯電電極121としても機能する金属板であり、基材200の後方に配置されている。誘引手段104は、帯電している繊維301を電界により基材200に誘引する。つまり、誘引手段104は、帯電した繊維301を誘引するための電界を発生させるための電極である。また、誘引手段104は、吸引装置などによって基材200に向かう気体流を発生させるものでもよい。
原料液供給手段107は、図1に示すように、流出体115に原料液300を供給する装置であり、原料液300を大量に貯留する容器171と、原料液300を所定の圧力で搬送するポンプ(図示せず)と、原料液300を案内する案内管114とを備えている。
図3は、繊維堆積装置の一部を切り欠いて示す側面図である。
基材200は、静電延伸現象により製造される繊維301を堆積させて付着させる部材である。本実施の形態の場合、基材200は、供給ロール127に巻き付けられた状態で供給されている。
基材200の材種は特に特に限定されるものでは無いが、樹脂製の不織布やシートを例示することができる。具体的には、ポリアミド系の樹脂やポリエチレン樹脂からなる基材200が使用される場合があり、基材200の材種によって、後述の含水率調整手段105により調整される含水率が変化する。
基材供給手段140は、長尺の基材200をロールの状態で供給する供給ロール127と回収ロール103とを有し、長尺の基材200を回収ロール103で巻き取りながら供給ロール127から連続的に引き出し、繊維製造空間A中に基材200を連続的に供給するものとなっている。基材供給手段140は、繊維製造空間Aにおいて基材200と帯電電極121とを接触させながら基材200を搬送する。
含水率調整手段105は、繊維製造空間Aに供給される前の基材200を繊維製造空間Aから隔離し、隔離された部分の基材200の含水率を調整する装置である。本実施の形態の場合、含水率調整手段105は、内方に繊維301を付着する前の基材200を保持し、保持した基材200を繊維製造空間Aに供給する供給口152を備える筐体151と、筐体151内方の湿度、および、温度の少なくとも一方を調整する湿温調整手段153とを備えている。
ここで、含水率とは、基材200の重量(付着、吸収している水も含む)に対する基材200に含まれている水の重量の比率、または、基材200の体積に対する基材200に含まれている水の体積の比率である。また、基材200の形態や材質によっては、水が基材200に吸収されず表面に付着した状態で維持される場合があるが、本願発明においては、表面に付着した状態の水も含水率の対象となる。
本実施の形態の場合、含水率調整手段105の筐体151は、含水率調整空間Bを内方に形成している。そして湿温調整手段153により、筐体151の内方の含水率調整空間Bは所定の湿度、および、温度に保たれている。
湿温調整手段153は、筐体151の内方を湿度、および、温度の少なくとも一方を一定に維持することができる装置である。例えば、筐体151内方を加湿する場合は、水のミストを噴霧するものでよい。また、除湿する場合は、部材を冷却し、水分を前記部材表面で結露させて含水率調整空間B内の空気中の水分を除去するものでもよい。温度の調整に関しては既存のヒータやクーラーを用いれば良い。
なお、含水率調整手段105は、別の工程などで事前に含水率が調整されている基材200を筐体151の内方に収容し、繊維製造空間Aから基材200の一部を隔離して、基材200の含水率を維持するものでもよく、また、筐体151内方の基材200の含水率を所望の値になるまで積極的に調整するものでもかまわない。
次に、繊維の堆積方法を説明する。
まず、原料液300を流出体115の貯留槽113に供給する(原料液供給工程)。以上により、流出体115の貯留槽113に原料液300が満たされる。
ここで、原料液300は、溶質として繊維301を構成する樹脂(高分子樹脂)、溶質を溶解、または、分散させる溶媒とを含んでいる。
溶質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ポリアミド、アラミド、ポリイミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等およびこれらの共重合体等の高分子樹脂を例示できる。また、溶質としては、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記溶質に限定されるものではない。
溶媒としては、揮発性のある有機溶剤などを例示することができる。具体的に例示すると、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド、ピリジン、水等を挙示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記溶媒に限定されるものではない。
さらに、原料液300に無機質固体材料などを添加してもよい。当該無機質固体材料としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を挙げることができるが、製造される繊維301の耐熱性、加工性などの観点から酸化物を用いることが好ましい。当該酸化物としては、Al23、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B23、P25、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb23、As23、CeO2、V25、Cr23、MnO、Fe23、CoO、NiO、Y23、Lu23、Yb23、HfO2、Nb25等を例示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は、上記添加剤が原料液300に含まれるか否かについて影響は受けない。
原料液300における溶媒と溶質との混合比率は、選定される溶媒の種類と溶質の種類とにより異なるが、溶媒量は、約60重量%から98重量%の間が望ましい。好適には溶質が5重量%〜30重量%の範囲である。
一方、繊維製造空間Aに供給する基材200の部分の含水率を含水率調整手段105により調整しておく(含水率調整工程)。
次に、帯電電源122により流出体115と帯電電極121との間に高電圧を印加する。帯電電極121と対向する流出体115の先端部116に電荷が集中し、当該電荷が流出孔118を通過して繊維製造空間A中に流出する原料液300に転移し、原料液300が帯電する(帯電工程)。
前記帯電工程と供給工程とは同時期に実施され、流出体115の流出孔118から均等に帯電した原料液300が流出する(流出工程)。
次に、繊維製造空間A中をある程度飛行した原料液300に静電延伸現象が作用することにより繊維301が製造される(繊維製造工程)。
一方、含水率調整手段105により含水率が調整された基材200を基材供給手段140により繊維製造空間Aに供給する(基材供給工程)。本実施の形態の場合、流出体115と帯電電極121との間の繊維製造空間Aであって、帯電電極121の表面に当接状態で沿うように基材200は供給される。
基材200の背方に配置される誘引手段104と流出体115との間に発生する電界により、繊維301が基材200に誘引され、基材200の表面に繊維301が堆積する(堆積工程)。
以上により、繊維301が堆積した基材200を得ることができる。
以上のような構成の繊維堆積装置100を用い、以上の繊維堆積方法を実施することによって、繊維製造空間Aに供給される基材200は、所望の含水率に調整されているため、帯電した多くの水分が流出体115に向かって基材200から飛翔し、繊維301が基材200に堆積することを妨げたり、基材200の抵抗値が高すぎて、流出体115と帯電電極121との間に有効な電界が発生せず、静電延伸現象が促進しにくいなどの不具合の発生を抑制できる。従って、ロットの違いなど基材200の状態が異なっていた場合であっても、表面に繊維301が均一に付着した基材200を安定して生産することが可能となる。しかも、繊維製造空間Aと含水率調整空間Bとが隔離状態にあるため、特に、含水率調整空間Bが筐体151によりほぼ閉鎖空間となっているため、繊維堆積装置100の設置環境に依存することなく、安定した状態で基材200に繊維301を堆積させることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本願発明にかかる繊維堆積装置、および、繊維堆積方法の他の実施の形態を説明する、なお、前記実施の形態1と同じ機能、作用を有する部材や装置などは同じ符合を付し、その説明を省略する場合がある。
図4は、他の実施の形態にかかる繊維堆積装置の一部を切り欠いて示す側面図である。
同図に示すように、繊維堆積装置100は、流出体115と、帯電電極121と、帯電電源122と、基材供給手段140と、含水率調整手段105と、誘引手段104と、原料液供給手段107とを備えている。また、含水率調整手段105は、乾燥手段154と、含水手段155とを備えている。
乾燥手段154は、繊維301が堆積する前の基材200を乾燥させる装置である。乾燥手段154が、基材200に付着、浸透している水分を除去する方法としては、特に限定されるものでは無いが、本実施の形態では、温風を発生させるドライヤーを用い、温風を基材200に吹き付けることで、温度を上昇させながら水分を吹き飛ばして基材200を乾燥させる方法、および、これを実現することのできるドライヤーが採用されている。
含水手段155は、乾燥手段154により乾燥した基材200を所定の含水率にする装置であり、乾燥手段154と繊維製造空間Aとの間に配置されている。本実施の形態の場合、含水手段155は、基材200を通過させるための進入口156と供給口152とを備え、基材200の一部を繊維製造空間Aから隔離された含水率調整空間Bを形成する筐体151と、筐体151内方に配置される基材200に水分を供給する水分供給手段(図示せず)を備えている。
水分供給手段としては、水のミストを筐体151内方に噴霧することにより基材200に水を供給する加湿器などが例示できる。
次に、本実施の形態の繊維の堆積方法を説明する。
まず、前記原料液供給工程を実行する一方、繊維製造空間Aに供給する基材200を乾燥手段154により連続的に乾燥させる。次に、含水手段155により乾燥した基材200を所定の含水率に調整する(含水率調整工程)。
この含水率調整工程によれば、事前に含水率が調整されておらず、含水率が不明な基材200を用いた場合でも、乾燥状態から水を基材200に供給することで、所望の含水率にすることができ、かつ、含水率を安定させることができる。
次に、帯電工程、流出工程、繊維製造工程、基材供給工程、堆積工程を経ることにより、繊維301が堆積した基材200を得ることができる。
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
流出体115は、複数のノズルを並べたものでもよい。また、流出体115は、有底の円筒の底部周壁に放射状の孔を開けたものでもよい。この場合、流出体115を管軸を中心として回転させることで原料液300を流出させる。
本願発明は、サブミクロンオーダーやナノオーダーの線径からなる繊維を均一に堆積したシート状の基材の製造に適用でき、コンデンサやキャパシタ、二次電池などが備える電極板間の絶縁層の製造や、高機能フィルタなどの製造に適用することができる。
100 繊維堆積装置
103 回収ロール
104 誘引手段
105 含水率調整手段
107 原料液供給手段
113 貯留槽
114 案内管
115 流出体
116 先端部
118 流出孔
121 帯電電極
122 帯電電源
127 供給ロール
140 基材供給手段
151 筐体
152 供給口
153 湿温調整手段
154 乾燥手段
155 含水手段
156 進入口
171 容器
200 基材
300 原料液
301 繊維

Claims (4)

  1. 原料液を空間中で電気的に延伸させて繊維を製造し、基材に当該繊維を堆積させる繊維堆積装置であって、
    前記原料液から前記繊維が製造される繊維製造空間中に前記原料液を流出させる流出体と、
    前記流出体と所定の間隔を隔てて配置される帯電電極と、
    前記流出体と前記帯電電極との間に所定の電圧を印加する帯電電源と、
    前記繊維製造空間に前記基材を供給する基材供給手段と、
    前記繊維製造空間に供給される前の前記基材を前記繊維製造空間から隔離し、隔離された部分の前記基材の含水率を調整する含水率調整手段と
    を備える繊維堆積装置。
  2. 前記含水率調整手段は、
    内方に繊維が堆積する前の前記基材を保持し、保持した前記基材を前記繊維製造空間に供給する供給口を備える筐体と、
    前記筐体内方の湿度、および、温度の少なくとも一方を調整する湿温調整手段とを備える
    請求項1に記載の繊維堆積装置。
  3. 前記含水率調整手段は、
    繊維が堆積する前の前記基材を乾燥させる乾燥手段と、
    前記乾燥手段により乾燥した前記基材を所定の含水率にする含水手段とを備える
    請求項1に記載の繊維堆積装置。
  4. 原料液を空間中で電気的に延伸させて繊維を製造し、基材に当該繊維を堆積させる繊維堆積装置に用いられる繊維堆積方法であって、
    前記原料液から前記繊維が製造される繊維製造空間中に前記原料液を流出体から流出させる流出工程と、
    前記流出体と所定の間隔を隔てて配置される帯電電極と前記流出体との間に所定の電圧を帯電電源により印加する電圧印加工程と、
    前記繊維製造空間に供給する前記基材の含水率を含水率調整手段により調整する含水率調整工程と、
    含水率が調整された前記基材を基材供給手段により前記繊維製造空間に供給する基材供給工程と
    を含む繊維堆積方法。
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