JP2013122014A - 感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料 - Google Patents

感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料 Download PDF

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岳人 山口
Hitoshi Shinpo
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Abstract

【課題】ダンボールのような表面が凹凸な被着体への粘着特性に優れ、かつ耐ブロッキング性が良好で、低エネルギーでも粘着力が付与できる感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤において、該感熱性粘着剤中にアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有させて、新たな感熱性粘着剤を得ると共に、この感熱性粘着剤を支持体の一方の面に塗布し、観閲性粘着材料を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、常温では非粘着性であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現後も粘着性が持続する感熱性粘着剤、及び該粘着剤を用いた感熱性粘着材料に関する。
近年、粘着性を有する感熱記録用ラベルはPOS分野を代表として広い分野で使用されているが、通常は感圧粘着剤層の上に剥離紙を貼り付けているのが一般的である。しかしながら、このような粘着性を有する感熱記録用ラベルは有用であるものの、その反面多くの欠点を有している。即ち、剥離紙は、ラベルを物品に貼付するときには剥がし、剥離された剥離紙は回収によって再利用され難く、ほとんどの場合廃棄処分されていることから資源の無駄である。また、巻装体のスペースの無駄でもあり、それゆえコスト高にも繋がる。またラベルを物品に貼付するとき、剥離紙を剥がす作業は作業者にとって負担である。
そこで、近年、常温では粘着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着層を有する感熱性粘着材料としての感熱性粘着ラベルシートが注目されている(特許文献1参照)。
このような感熱性粘着ラベルシートにおける感熱性粘着層は、例えば、熱可塑性樹脂及び固体可塑剤、更に必要に応じて粘着付与剤を含有してなる(非特許文献1参照)。
ここで、熱可塑性樹脂は、粘着力及び接着力を付与するものである。
また、固体可塑剤は、常温では樹脂に可塑性を与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤又は軟化させて粘着性を発現させるものである。さらに、粘着付与剤は、粘着性を向上させるものである。
しかしながら、従来の感熱性粘着層は、低温環境下で被着体に貼り付ける際に、粘着性が不十分になるという問題がある。
前記感熱性粘着ラベルシートにおける感熱性粘着層は、粘着性を発現した後、粘着力が経時的に低下し、また、熱活性化する際に、高い熱エネルギーが必要であった。
断熱性を高める熱効率をよくする方法として、平均体積粒径の異なる球状中空粒子を含有する提案(特許文献2〜4参照)や支持体と感熱性粘着層の間にプラスチック中空粒子及び水溶性結着剤を含有する断熱層を設ける(特許文献5参照)提案がされている。
また、上記問題を解消する為に、ガラス転移温度(Tg)が−70℃以上0℃未満である熱可塑性樹脂及び中空フィラーを含有する断熱層を設け、熱活性化する際のエネルギーを低減化(高感度化)することが提案されている(特許文献6参照)。
前記提案によれば、感熱性粘着層を熱活性化する際の熱エネルギーの低減化に関して良好な結果が得られ0.4mJ/dot程度のエネルギーで活性できているが、バッテリー駆動タイプの小型プリンターでは、バッテリー容量に限界がある為実用化には更なる高感度(0.3mJ/dot程度のエネルギーで活性可能)のものが求められている。
また、近年、ラベル用粘着剤を物流用途に使用する場合、ダンボールのような表面が凹凸な被着体に対しても優れた粘着性が求められている。
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ダンボールのような表面が凹凸な被着体への粘着特性に優れ、かつ耐ブロッキング性が良好で、低エネルギーでも粘着力が付与できる感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上記課題は、以下の本発明の手段により解決されることを見いだした。
(1)少なくとも熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤において、該感熱性粘着剤中にアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする感熱性粘着剤。
(2)前記感熱性粘着剤層が粘着付与剤を含有することを特徴とする上記(1)に記載の感熱性粘着剤。
(3)固体可塑剤が、下記構造式(1)から下記構造式(3)の少なくともいずれかで表される化合物である上記(1)又は(2)に記載の感熱性粘着剤。
Figure 2013122014
(ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、及びα,α−ジメチルベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子及びハロゲン原子のいずれかを表す。)
Figure 2013122014
Figure 2013122014

(4) 支持体と、該支持体上に上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の感熱性粘着剤からなる感熱性粘着層を有することを特徴とする感熱性粘着材料。
(5) 感熱性粘着層と支持体の間にアンダー層を有する上記(4)に記載の感熱性粘着材料。
(6)アンダー層がアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有するアンダー層であることを特徴とする上記(5)に記載の感熱記録材料。
(7)アンダー層が中空粒子を含有する中空アンダー層を有することを特徴とする上記(5)又は(6)に記載の感熱性粘着材料。
(8)ライン型サーマルヘッドによる加熱により粘着性が発現する上記(4)乃至(7)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
(9)支持体の感熱性粘着層を有する面の反対側面に記録層を有する上記(4)乃至(8)のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
本発明によれば、従来における諸問題を解決し、特にダンボール等の粗面被着体に対する粘着力と耐ブロッキング性を両立し、しかも、サーマルヘッドでの低エネルギー加熱による粘着性発現が可能な実用性に優れる感熱性粘着材料を提供することができる。
<感熱性粘着剤>
本発明の感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とし、さらに該感熱性粘着剤中にある温度以上の温度に熱せられた時に分解・発泡などを伴い発熱する作用を示す発熱性化合物を含有する。
−発熱性物質−
本発明で用いられる発熱性化合物としては、アゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物等が挙げられる。本発明の上記感熱性粘着剤は、これら化合物の少なくとも1種を含有する。
なお、本発明において、アゾ化合物とは、−N=N−基を有する化合物を意味し、該基は環中にある場合を含み、さらに、ジアゾアミノ基(−N=N−NH−)を有する化合物(ジアゾアミノ化合物)を含む。また、ヒドラジド化合物としては、スルホヒドラジド化合物が好ましく用いられる。
以下に、本発明で用いられるアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物、及びヒドラゾ化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
アゾ化合物;
2−アゾビス(2−メチルブタン)
2,2’−アゾビス(2−シアノプロパン)
2,2’−アゾビス(2−シアノブタン)
2,2−アゾビス(2−メチルブタン)
2,2’アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)
アゾジカルボンアミド
1−フェニル−2−(2−メチルアゾ)シクロプロパン
アゾビスイソブチリロニトリル
ジアゾアミノベンゼン
1,2−△1,2−ジアザ(3,6−ジフェニルシクロヘキサン)
1,2−△1,2−ジアザ(3,5−ジシアノ3,5−ジメチルシクロペンタン)
1,2−ジアザ−(3,6−ジシアノ−3,6−ジメチルシクロヘキサン)
1,2−△1,2−ジアザ(3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン)
1,2−△1,2−ジアザ(3,3,8,8−テトラメチルシクロオクタン)
1,2−△1,2−ジアザ(3,5−ジシアノ−4,4−ジメチルシクロペンタン)
1,2−△1,2−ジアザ(3,3,6,6−テトラメチルシクロヘキサン)
アジ化物;
4,4’−ジアジド−ジフェニルスルホン
4,4’−ジアジドベンゾフェノン
4,4’−ジアジドスチルベン
4,4’−ジアジドジベンザルアセトン
4,4’−ジアジドベンザルアセトン
2,6−ジ−(4−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサン
4,4’−ジアジドジフェニルスルフィド
1,2−(4,4’−ジアジドフェニル)エタン
4,4’−ジアジドジフェニルエーテル
4,4’−ジアジドジフェニルメタン
4,4’−ジアジドジフェニルスルホン
4,4’−ジアジドベンゾスルホン
1,2−(4,4’−ジアジドフェニル)
アジ化p−カルボキシベンゼンスルホニル4,4’−ジアジドスチルボン−2,2’−スルホン酸ナトリウム
過酸化物;
t−ブチルパーベンゾエート
ジ−t−ブチルパーオキサイド
ベンゾイルパーオキサイド
4,4’−ジ−t−ブトキシカルボニルオキシベンゼン
ニトロソ化合物;
N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテトラフタルアミド
N,N’−ジニトロソペンタエチレンテトラミン
N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン
ヒドラジド化合物;
ベンゼンスルホニルヒドラジド
p−トルエンスルホニルヒドラジド
4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホヒドラジン
アリルビス(スルホヒドラジド)
ヒドラゾ化合物;
トシルヒドラゾン
4,4−ジアセトキシベンジルモノトシルヒドラゾン
4,4’−ジ−t−ブチルカルボニルベンジルヒドラゾン
本発明においては、以下の発熱性化合物も使用することができる。
クアドリシクラン化合物;
ジカルボキシクアドリシクラン
ジカルボキシクアドリシクランのエステル化物
ジカルボキシアンヒドロクアドリシクラン
N−アリルイミドクアドリシクラン
N,N’−ジアリルクアドリシクランジカルボキシアミド、
ノボルネン−3−エチレンの光生成物
その他;
N−カルボエトキシ−2,3−ジヒドロシクロブテン〔b〕ピロール
5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール
本発明において感熱粘着剤中のこれら発熱性化合物の含有量は、不揮発成分比で、10質量%〜80質量%が好ましく、25質量%〜70質量%がより好ましい。前記化合物の含有量が、10質量%未満であると低エネルギーでの活性させた場合に粘着力が不十分となり、80質量%を超えると感熱粘着剤層の結着性が弱くなり粘着力が低下することがある。
−熱可塑性樹脂−
本発明における前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、(メタ)アクリル系重合体エマルジョンが好適に用いられる。該(メタ)アクリル系重合体エマルジョンとしては、特に制限はなく、一般に各種のアクリル系粘着剤に用いられているものを使用でき、例えば(メタ)アクリル酸エステルを一括仕込み重合法、モノマー逐次添加重合法、乳化モノマー逐次添加重合法、シード重合法等の公知の乳化重合法により容易に製造することができる。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、得られるエマルジョンに貯蔵安定性を付与するため前記(メタ)アクリル酸エステルに換えて(メタ)アクリル酸を少量使用してもよい。更に所望により(メタ)アクリル酸エステル重合体の接着特性を損なわない程度において、例えば、酢酸ビニル、スチレン等の共重合可能なモノマーを併用できる。
前記(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体のガラス転移温度は、−70℃〜−30℃が好ましい。前記ガラス転移温度が、−30℃より高くなると、粘着性が低下することがあり、−70℃より低くなると、耐ブロッキング性が低下することがある。
なお、アクリル系重合体エマルジョンに用いられる乳化剤にはアニオン系乳化剤、部分ケン化ポリビニルアルコール等を使用でき、その使用量は重合体100質量部に対して0.1質量部〜5質量部が好ましく、0.5質量部〜3質量部がより好ましい。
前記熱可塑性樹脂の前記感熱性粘着剤における含有量は、不揮発成分比で、10質量%〜60質量%が好ましく、15質量%〜50質量%がより好ましい。前記熱可塑性樹脂の含有量が10質量%未満及び60質量%を超えた場合、いずれも粘着力の低下となるので好ましくない。一方、前記熱可塑性樹脂の含有量が60質量%を超えると、通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど保存上の不具合(ブロッキング)が生じることがある。
−固体可塑剤−
本発明における固体可塑剤は、室温において固体であり、加熱時に溶融するものが用いられる。前記固体可塑剤の融点は、80℃以上好ましく、上限値は200℃程度である。前記融点が80℃未満であると、感熱性粘着剤としたときに通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど、保存上の不具合(ブロッキング)が生じる。また、感熱性粘着層塗布液を基材に塗布し、乾燥するときに粘着力が発現するなどの製造上の不具合も生じることがある。前記融点が200℃を超えると、粘着力を発現させるために大量のエネルギーが必要となり、実用上の不具合が生じる。また、感熱記録紙を基材として用い、大量のエネルギーで粘着力を発現させた場合には、感熱記録層が発色するため印字画像が読み取れなくなるという問題がある。
前記固体可塑剤としては、例えば、下記構造式(1)で表されるベンゾトリアゾール化合物、下記構造式(2)で表されるトリフェニルホスフィン化合物、下記構造式(3)で表される化合物、更には下記構造式(4)で表されるヒドロキシ安息香酸エステル化合物、下記構造式(5)から(10)で表される化合物、などが挙げられる。
Figure 2013122014
(ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、及びα,α−ジメチルベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子、及びハロゲン原子のいずれかを表す。)
前記構造式(1)におけるアルキル基としては、炭素数が1〜8のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基などが挙げられ、これらは置換基で更に置換されていてもよい。
前記置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、特定の置換基(例えば、ハロゲン原子、ニトロ基)を有していてもよいアルキル基、アリール基、複素環基などが挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
前記構造式(1)で表されるベンゾトリアゾール化合物としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ(1,1−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−sec−ブチル−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、などが挙げられる。
Figure 2013122014
Figure 2013122014
Figure 2013122014

(ただし、前記構造式(4)中、Rは、炭素数が1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、アルケニル基、アラルキル基(芳香環に置換基を有していてもよい)、及びフェニル基のいずれかを表す。)
前記構造式(4)で表されるヒドロキシ安息香酸エステル化合物としては、例えば、m−ヒドロキシ安息香酸メチル、m−ヒドロキシ安息香酸エチル、m−ヒドロキシ安息香酸フェニル、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ステアリル、p−ヒドロキシ安息香酸シクロヘキシル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸4−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸4−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸フェニル、などが挙げられる。
Figure 2013122014

(ただし、前記構造式(5)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、アルキル基及びアルコキシ基のいずれかを表す。Yは、水素原子、及び水酸基のいずれかを表す。)
Figure 2013122014

(ただし、前記構造式(6)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを表す。Yは、水素原子、及び水酸基のいずれかを表す。)
Figure 2013122014
(ただし、前記構造式(7)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを表す。)
前記構造式(5)〜(7)において、前記アルキル基としては、前記構造式(1)と同様のものが挙げられる。
また、前記構造式(5)〜(7)におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、などが挙げられる。
前記構造式(5)で表される化合物としては、例えばトルオイン、アニソイン、m−アニソイン、デオキシトルオイン、デオキシアニソイン、4,4’−ジエチルベンゾイン、4,4’−ジエトキシベンゾイン、などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記構造式(6)で表される化合物としては、例えば1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸−p−クロロフェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸−o−クロロフェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸−p−メチルフェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸−o−メチルフェニル、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸−p−クロロフェニル、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸−o−クロロフェニルなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記構造式(7)で表される化合物としては、例えば安息香酸−3−ヒドロキシフェニル、安息香酸−4−ヒドロキシフェニル、安息香酸−2−ヒドロキシフェニル、o−メチル安息香酸−3−ヒドロキシフェニル、p−クロロ安息香酸−3−ヒドロキシフェニル、などが挙げられる。
Figure 2013122014
(ただし、前記構造式(8)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、又はアルキル基を表す。m及びnは、1〜5の整数を表す。)
Figure 2013122014
Figure 2013122014

(ただし、前記構造式(10)中、Rは、水素原子、又はアルキル基を表す。nは1〜5の整数を表す。)
前記構造式(1)〜(10)で表される固体可塑剤は、体積平均粒子径で10μm以下、好ましくは3μm以下に粉砕して用いることができる。また、体積平均粒子径を更に細かく、例えば、0.5μm以下にすることにより、動的な熱感度が上がり低エネルギーで熱可塑性樹脂及び粘着付与剤と相溶して熱活性粘着剤となる。
前記固体可塑剤は、1種を単独で用いる以外に、前記構造式(1)〜(10)で表される化合物と任意の割合で併用することができるが、その場合の配合比は任意に調整することが可能である。
前記感熱性粘着剤には、必要に応じて、共融化剤、分散剤、消泡剤、増粘剤、ブロッキング防止剤等のその他の成分を添加することができる。
−粘着付与剤−
前記粘着付与剤は、後記する感熱性粘着材料の感熱性粘着剤層の粘着力を向上させるために添加され、特に制限はなく、公知のものから目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロジン誘導体(例えば、ロジン、重合ロジン、水添ロジン)、テルペン系樹脂(例えば、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂)、石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。これら粘着付与剤は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質と相溶して、感熱性粘着層の粘着力を著しく向上させることができる。
前記粘着付与剤の融点(又は軟化点)は、80℃以上が好ましく、80〜200℃がより好ましい。前記融点(又は軟化点)が80℃未満であると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)が生じることがある。
前記粘着付与剤の前記感熱性粘着剤における含有量は、不揮発成分比で、1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。前記含有量が1質量%未満であると、著しく粘着力が低下することがあり、30質量%を超えると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)や低温環境下での初期粘着力の低下が生じることがある。
<感熱性粘着材料>
本発明の感熱性粘着材料は、支持体の一方の面上に、感熱性粘着剤層を設けたものであり、必要に応じて、支持体と感熱性粘着剤層の間にアンダー層(中間層)を設けることができ、更に必要に応じてその他の層を有してなる。また、前記支持体の感熱性粘着層を有しない他方の面上には、各種記録層、及び保護層を設けることができる。このような感熱粘着材料は、例えば感熱性粘着ラベルシートとして用いることができる。
−感熱性粘着剤層−
本発明の該感熱性粘着剤層は、上記したことから明らかなように、アゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物、及びヒドラゾ化合物等の発熱性化合物を含有しており、これにより低エネルギーでの熱活性に適応した高感度な感熱粘着材料が提供される。
すなわち、本発明の感熱性粘着材料層は、サーマルヘッド等の熱源からある温度以上の温度に熱せられた時に分解・発泡などを伴い発熱する作用を示す発熱性化合物を含み、これにより、低エネルギーで活性化する。また、これら化合物は分解・発泡することで感熱性粘着剤層中に残留することが少なくなり粘着阻害を起こしにくくなる作用とある温度以上にならないと発熱作用を示さないことから、保管時のブロッキング特性に優れた効果を示す。
−支持体−
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、大きさとしては、前記感熱性粘着材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、無機材料と有機材料に大別される。前記無機材料としては、例えばガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO2、金属などが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等の紙;三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中でも、上質紙、コート紙、プラスチックフィルム、合成紙が特に好ましい。
前記合成紙としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドなどの合成繊維からなるものや、これらを紙の一部、一面、両面に貼り付けたものなどが挙げられる。該合成紙としては、市販品では、王子油化社製のFPG、FGS、GFG、KPKなどが挙げられる。
支持体がフィルム、合成紙の場合、パルプなどでできた上質紙、古紙などと比較して感熱性粘着層などの染み込みが悪く、またアンカー性も極めて低い。更に近年の熱活性方法としての安全性、高速性、オンデマンド化の風潮からサーマルヘッドを用いた接触活性方式が注目されてきている。サーマルヘッドによる接触熱活性は反面活性層の面を削り落とす副作用があり、特に熱活性においてはラベルの全面を活性させるためにサーマルヘッド自身は高温になり感熱性粘着層の脱落は著しくなるが、本発明においては、支持体として、フィルム、合成紙を用いた場合でも、熱活性時のフィルム及び合成紙の脱落、収縮を防止でき、また、ラベル張替え時の糊残りが生じることがないものである。
前記支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理等の表面改質を行うことが好ましい。なお、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料を添加することが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜2,000μmが好ましく、100μm〜1,000μmがより好ましい。
本発明の感熱性粘着剤をこれらの支持体の片面に塗布することにより、塩化ビニルラップやポリオレフィンラップ、特にダンボールに対する粘着力が強く、かつ耐ブロッキング性も良好な感熱性粘着材料を得ることができる。
前記感熱性粘着材料は、従来公知のバーコーター、ロールコーター、アプリケーター、ホットメルトコーター等により支持体片面に塗工後、熱風乾燥、赤外線、マイクロ波、高周波等の乾燥を行い作製される。
感熱性粘着剤の塗布量は、乾燥塗工量で通常2〜35g/m2、好ましくは5〜25g/m2の範囲で塗布される。感熱性粘着剤の塗工量が2g/m2未満であると、加熱による接着を行う際に十分な接着力が得られない。また、35g/m2を超えると、接着機能が飽和し経済上好ましくない。
−アンダー層−
本発明において、前記感熱性粘着層と支持体の間にアンダー層を設けることで被着体との感度をさらに向上させることができる。
前記アンダー層には、アゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物、及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有する発熱アンダー層と、中空粒子を含有する中空アンダー層があり、(1)発熱アンダー層のみを有する態様、(2)発熱粘着アンダー層と中空アンダー層とを有する態様とが挙げられる。なお、前記(2)の場合には、支持体上に中空アンダー層と、発熱アンダー層とをこの順に設けることが好ましい。
発熱アンダー層;
前記発熱アンダー層は、発熱性化合物として、アゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物、及びヒドラゾ化合物のうち少なくとも1種とバインダー樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
この発熱アンダー層に使用する発熱性化合物としては、上記した感熱性粘着剤に使用する発熱性化合物と同様なものが使用できる。また、バインダー樹脂としては、慣用の種々のバインダーを適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコ−ル、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、エチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリアクリル酸ソ−ダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソ−ダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレ−ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
前記発熱アンダー層におけるバインダー樹脂と前記発熱性化合物との混合割合は、バインダー樹脂1質量部に対し発熱性化合物0.1質量部〜2質量部が好ましく、0.3質量部〜1質量部がより好ましい。発熱性化合物が0.1質量部未満であると、粘着力向上効果が劣ることがあり、2質量部を超えると、アンダー層の結着力が劣って粘着力が弱くなることがある。
中空アンダー層;
前記中空アンダー層は、少なくとも熱可塑性樹脂及び中空粒子を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記中空アンダー層を設けることで熱効率が向上し、活性感度を向上させることができる。
前記熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度(Tg)−70℃〜−30℃の熱可塑性樹脂を用いることができる。これら樹脂としては、例えば、ビニル系モノマーをグラフト共重合した天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル−酢酸ビニル−共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル−酢酸ビニル−共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル−スチレン共重合体が特に好ましい。
前記中空粒子としては、体積平均粒子径が2.0μm〜5.0μmであり、かつ中空率が70%以上である球状プラスチック中空粒子が好ましく、中空粒子の最大粒子径が10.0μm以下であると共に、体積平均粒子径が2.0μm〜5.0μmであり、かつ中空率が70%以上の球状中空粒子がより好ましい。前記中空率は85〜95%が更に好ましい。
前記中空率が70%未満であると、断熱効果が不充分であるためにサーマルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通じて外へ放出され、粘着力向上の効果が劣ることがある。前記体積平均粒子径が5.0μmを超えると、このような中空粒子を用いたアンダー層上に感熱性粘着層を設けた場合、大きな粒子の部分には感熱性粘着層が形成されない部分が生じて、熱活性化した場合に粘着力が低下しやすくなることがあり、2.0μm未満であると、中空率70%以上を確保することが困難になり、粘着力向上効果が劣ることがある。
ここで、前記球状プラスチック中空粒子とは、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気、その他の気体を含有し、すでに発泡状態となっている中空粒子を意味する。前記中空率とは、前記中空微粒子の外径基準の体積と内径基準の体積との比率を意味する。
前記球状中空粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−メタクリロニトリル−イソボニルメタクリレート共重合体などが挙げられる。
前記中空アンダー層における前記ガラス転移温度(Tg)が−70℃〜−30℃である熱可塑性樹脂と前記中空粒子との混合割合は、前記熱可塑性樹脂1質量部に対し前記中空粒子0.1質量部〜2質量部が好ましく、0.3質量部〜1質量部がより好ましい。前記中空粒子が0.1質量部未満であると、粘着力向上効果が劣ることがあり、2質量部を超えると、中空アンダー層の結着力が劣って粘着力が弱くなることがある。
前記中空アンダー層の形成法自体には、特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができるが、例えば、上記成分を配合してなるアンダー層塗布液を用いた塗布法により好適に形成することができる。
前記塗布法としては、例えば、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工法、エアーナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本又は5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、などが挙げられる。
前記中空アンダー層塗布液の塗布量は、乾燥塗布量で1g/m〜35g/mが好ましく、1g/m〜5g/mがより好ましい。前記アンダー層塗布液の塗布量が1g/m未満であると、加熱による接着を行う際に十分な接着力が得られず、また断熱効果が劣ることがあり、35g/mを超えると、接着力や断熱効果が飽和してしまうことがある。
本発明の前記感熱性粘着材料においては、支持体の感熱性粘着層を有さない側の面上に、少なくとも記録層を有し、保護層、更に必要に応じて、その他の層を有してもよい。これらの層について以下に説明する。
−記録層−
本発明の感熱性粘着材料は、感熱性粘着層の反対面に記録層を設けることで画像等を記録することができる。
前記記録層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱記録層、熱転写記録用インク受容層、及びインクジェット用インク受容層、などが好適に挙げられる。
感熱記録層;
本発明の感熱性粘着材料に感熱記録層を設ける場合、該感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、及びバインダー樹脂を含み、更に必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリフェニルメタン系染料、フルオラン系染料、フェノチアジン系染料、オーラミン系染料、スピロピラン系染料、インドリノフタリド系染料などが好適に挙げられる。
前記ロイコ染料としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’,0−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリドフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオランスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、公知の電子受容性化合物の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸又はその金属塩等が挙げられる。該顕色剤としては、例えば、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、3,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−ジフェノールスルホン、4,2’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサヘプタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、サリチル−o−クロロアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸の亜鉛塩、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4’−ジフェノールスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエンチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、3,4−ヒドロキシ−4’−メチル−ジフェニルスルホン、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層における前記顕色剤の使用量については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記染料1質量部に対して1質量部〜20質量部が好ましく、2質量部〜10質量部がより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体;メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン;スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等のラテックス類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層には、填料として種々の熱可融性物質を使用することができる。該熱可融性物質としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチルエステル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ビス(フェノキシ)ブタン、1,4−ビス(フェノキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ビス(フェニルチオ)ブタン、1,4−ビス(フェニルチオ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、1,3−ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−(ベンジルオキシ)ベンジルアルコール、1,3−ジフェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、蓚酸ジベンジルエステル、1,5−ビス(p−メトキシフェニルオキシ)−3−オキサペンタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層には、更に必要に応じて、各種補助添加成分、例えば、界面活性剤、滑剤等を併用することができる。該滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックス、などが挙げられる。
前記感熱記録層の形成方法としては、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、ロイコ染料、顕色剤を別々に結合剤、その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機により、分散粒径が1μm〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、熱可融性物質(増感剤)分散液等と共に、一定処方で混合して感熱記録層塗布液を調製し、支持体上に塗布することによって感熱記録層を形成することができる。
前記感熱記録層の厚みは、前記感熱記録層の組成や感熱性粘着材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1μm〜50μmが好ましく、3μm〜20μmがより好ましい。
熱転写記録用インク受容層、インクジェット記録層用インク受容層;
本発明の感熱性粘着材料に、熱転写記録用インク受容層あるいはインクジェット記録用のインク受容層を設ける場合、これらインク受容層は、フィラー、バインダー樹脂、耐水化剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の微粉末などが挙げられる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知の水溶性樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記インク受容層における前記フィラーと水溶性樹脂との割合は、耐ブロッキング性に関わり、その含有質量比(固形分)は、前記フィラー1に対して、水溶性樹脂0.1〜0.2が好ましい。
前記耐水化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、クロムミョウバン、メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂などが挙げられる。
前記耐水化剤と前記水溶性樹脂の割合も耐ブロッキング性に関わり、その含有質量比(固形分)は、水溶性樹脂1に対して、耐水化剤0.3〜0.5が好ましい。このようにインク受容層はフィラー及び水溶性樹脂を、また更に、水溶性樹脂と耐水化剤を特定の割合で含有させて形成させるが、更に、インク受容層の表面をキャレンダーなどにより、平滑度500秒以上に処理することにより、上記フィラーによる効果に加えて印字品質を一層向上させることができる。
−保護層−
記保護層は、樹脂成分あるいはさらに架橋剤により構成するが、これらの中でも、反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールと架橋剤としてヒドラジド化合物を含有する保護層は、極めて耐熱性、耐水性が高く圧力、温度、湿度の付加による影響を受け難いので、耐ブロッキング性を大きく向上させることができる。
前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールは、反応性カルボニル基を有するビニルモノマーと脂肪酸ビニルエステルとを共重合して得た重合体を鹸化する等の公知の方法により製造することができる。該反応性カルボニル基を有するビニルモノマーとしては、エステル残基を有する基、アセトン基を有する基が挙げられるが、ジアセトン基を有するビニルモノマーが好ましく、具体的にはジアセトンアクリルアミドやメタジアセトンアクリルアミドが好ましい。前記脂肪酸ビニルエステルとしては、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられるが、これらの中でも、酢酸ビニルが特に好ましい。
前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコール(PVA)は、共重合可能な他のビニルモノマーを共重合したものであってもよい。これらの共重合可能なビニルモノマーとしては、例えばアクリル酸エステル、ブタジエン、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、などが挙げられる。
前記反応性カルボニル基を有するPVA中の反応性カルボニル基の含有量は、ポリマー全体の0.5モル%〜20モル%が好ましく、耐水化を考慮すると2モル%〜10モル%がより好ましい。前記含有量が、2モル%より少ないと実用上耐水性が不十分となり、10モル%を超えてもそれ以上耐水化の向上が見られず高価になるだけなので経済的でない。また、前記反応性カルボニル基を有するPVAの重合度は300〜3,000が好ましく、500〜2,200がより好ましい。また、前記反応性カルボニル基を有するPVAの鹸化度は80%以上が好ましい。
前記ヒドラジド化合物は、ヒドラジド基を持つものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボヒドラジド、蓚酸ジヒドラジド、蟻酸ヒドラジド、酢酸ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,7−ナフトエ酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐水性や安全性の面からアジピン酸ジヒドラジドが特に好ましい。
前記ヒドラジド化合物の含有量は、前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコール100質量部に対し、5質量部〜40質量部が好ましく、15質量部〜25質量部がより好ましい。
前記保護層には、フィラーを含有することが好ましい。該フィラーは塩基性のものがよく、その例としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、アルカリ性の珪酸類等が挙げられるが、サーマルヘッドとのマッチング(カス付着)等から水酸化アルミニウムと炭酸カルシウムが好ましく、適度な水溶性によるpHコントロールを考慮すると特に水酸化アルミニウムが好ましい。前記感熱発色層に含有されるフィラーとしては公知のものが使用でき、その例としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料又は公知の有機顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、耐水性(耐水剥がれ性)を考慮すると酸性顔料(水溶液中で酸性を示すもの)であるシリカ、カオリン、アルミナが好ましく、発色濃度の点からシリカが特に好ましい。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができるが、例えば、常法により保護層塗布液を調製し、前記記録層上に塗布することによって保護層を形成することができる。
前記保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0μm〜7.0μmが好ましい。
−中間層−
前記支持体と前記感熱記録層との間には、更に必要に応じて、中間層などを設けることもできる。前記中間層を構成する成分としては、前記の中空粒子を含む顔料、結合剤、熱可融性物質、界面活性剤などを用いることができる。
本発明の感熱性粘着材料は、その感熱性粘着層の熱活性化時(加熱時)の前又は後でカットされて好適に使用することができ、この場合、該感熱性粘着材料に、予め切れ目が形成されていてもよい。前記感熱性粘着材料を、ラベル、タグ等の様々な用途に好適に用いることができる点で有利である。
本発明の感熱性粘着材料の形状としては、特に制限はなく、ラベル状、シート状、ラベルシート状、ロール状、などが好適に挙げられる。これらの中でも、利便性、保管場所、取り扱い性の点から円筒状の芯材に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。
本発明の感熱性粘着材料が貼付される被着体としては、特に制限はなく、目的に応じてその大きさ、形状、構造、材質等を適宜選択することができるが、前記材質としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂板;SUS、アルミニウム等の金属板;封筒、ダンボール等の紙製品;ポリオレフィン製のラップ類;ポリ塩化ビニル製のラップ類;ポリエチエレン製不織布(封筒等)、などが好適に挙げられる。
本発明の感熱性粘着材料における前記感熱性粘着層を熱活性化する方法としては、サーマルヘッドによる活性化方法が好ましい。この場合、既存の感熱記録プリンタ装置を用いて前記感熱粘着材料の両面を加熱することにより、前記感熱記録層への記録と、前記感熱性粘着層の熱活性化を行うことができる点で有利である。
サーマルヘッド活性以外にも従来公知の熱風、熱ロール等で活性してもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下に示す部及び%はいずれも質量基準である。
〔製造例1〕
−固体可塑剤分散液〔A−1液〕の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、固体可塑剤分散液〔A−1液〕を調製した。

・トリフェニルホスフィン(商品名:TPP、北興化学工業株式会社製)・・・30部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10%水溶液・・・15部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15部
・水・・・54.85部
〔製造例2〕
−固体可塑剤分散液〔A−2〕の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、固体可塑剤分散液〔A−2〕を調製した。

・2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(商品名:Evesorb73、ソート社製)・・・30部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体10%水溶液(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学株式会社製、平均分子量15,000、鹸化度88%)・・・15部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(商品名:Newcol−290M、日本乳化剤株式会社製)・・・0.15部
・水・・・54.85部
〔製造例3〕
−固体可塑剤分散液〔A−3〕の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、固体可塑剤分散液〔A−3〕を調製した。

・ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート(商品名:PRONOX1222、ソート社製)・・・30部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体10%水溶液(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学株式会社製、平均分子量15,000、鹸化度88%)・・・15部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(商品名:Newcol−290M、日本乳化剤株式会社製)・・・0.15部
・水・・・54.85部
〔製造例4〕
−発熱性化合物分散液〔B−1〕の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、発熱性化合物分散液〔B〕を調製した。

・1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル) 30部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体10%水溶液(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学株式会社製、平均分子量15,000、鹸化度88%)・・・15部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(商品名:Newcol−290M、日本乳化剤株式会社製)・・・0.15部
・水・・・54.85部
〔製造例5〕
−発熱性化合物分散液〔B−2〕の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、発熱性化合物分散液〔B〕を調製した。

・1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル) 30部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体10%水溶液(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学株式会社製、平均分子量15,000、鹸化度88%)・・・15部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(商品名:Newcol−290M、日本乳化剤株式会社製)・・・0.15部
・水・・・54.85部
〔製造例6〕
−発熱アンダー層塗布液〔C−1〕の調製−
以下の分散液、エマルジョン及び水を混合し、発熱アンダー層塗布液〔C−1〕を調製した。

・発熱性化合物分散液〔B−1〕・・・30部
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%)・・・40部
・水・・・30部
〔製造例7〕
−中空アンダー層塗布液〔C−2〕の調製
以下の分散液、エマルジョン及び水を混合し、発熱アンダー層塗布液〔C−2〕を調製した。

・発熱性化合物分散液〔B−1〕・・・30部
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%)・・・40部
・水・・・30部
実施例1
上記で作成した固体可塑剤分散液〔A−1〕および〔A−2〕と発熱性化合物分散液〔B〕を用いて、以下の組成割合で混合し、感熱性粘着剤液1を調製した。

感熱性粘着剤液1の組成
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%・・・7.4部
・固体可塑剤分散液〔A−1〕・・・34.4部
・固体可塑剤分散液〔A−2〕・・・22.9部
・発熱性化合物分散液〔B−1〕・・・24.5部
・水 ・・・2.7部

次に、前記感熱性粘着剤液1を80g/mの片面コート紙の裏面に乾燥質量15g/mとなるように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを作製した。
実施例2
実施例1の感熱性粘着剤液を下記感熱性粘着剤液2に変更した以外は実施例1と同様にして感熱性粘着シートを作製した。

感熱性粘着剤液2の組成
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%・・・7.4部
・固体可塑剤分散液〔A−1〕・・・34.4部
・固体可塑剤分散液〔A−2〕・・・22.9部
・発熱性化合物分散液〔B−1〕・・・24.5部
・粘着付与剤(特殊ロジンエステル、荒川化学株式会社製、スーパーエステルE−865、固形分濃度=50質量%、軟化点=160℃)・・・8.1部
・水 ・・・2.7部
実施例3
実施例1の感熱性粘着剤液を下記感熱性粘着剤液3に変更した以外は実施例1と同様にして感熱性粘着シートを作製した。

感熱性粘着剤液3の組成
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%・・・7.4部
・固体可塑剤分散液〔A−3〕・・・57.3部
・発熱性化合物分散液〔B−1〕・・・24.5部
・粘着付与剤(特殊ロジンエステル、荒川化学株式会社製、スーパーエステルE−865、固形分濃度=50質量%、軟化点=160℃)・・・8.1部
・水 ・・・2.7部
実施例4
実施例1の感熱性粘着剤液を下記感熱性粘着剤液4に変更した以外は実施例1と同様にして感熱性粘着シートを作製した。

感熱性粘着剤液4の組成
・アクリル酸エステル共重合体水性エマルジョン (昭和高分子社製 ポリゾールPSA SE−4040 不揮発分55%・・・7.4部
・固体可塑剤分散液〔A−1〕・・・34.4部
・固体可塑剤分散液〔A−2〕・・・22.9部
・発熱性化合物分散液〔B−2〕・・・24.5部
・粘着付与剤(特殊ロジンエステル、荒川化学株式会社製、スーパーエステルE−865、固形分濃度=50質量%、軟化点=160℃)・・・8.1部
・水 ・・・2.7部
実施例5
発熱アンダー層塗布液〔C−1〕を80g/mの片面コート紙の裏面に乾燥質量5g/mとなるように塗布乾燥して発熱アンダー層を設けた。
発熱アンダー層を設けた後、その上に実施例2と同様の感熱性粘着剤液2を実施例2と同様の方法で塗布乾燥し感熱性粘着シートを作製した。
実施例6
中空アンダー層塗布液〔C−2〕を80g/mの片面コート紙の裏面に乾燥質量5g/mとなるように塗布乾燥してアンダー層を設けた。
中空アンダー層上に発熱アンダー層塗布液〔C−1〕を乾燥質量2g/mとなるように塗布乾燥して発熱アンダー層を設けた。
その上に実施例2と同様の感熱性粘着剤液2を実施例2と同様の方法で塗布乾燥し感熱性粘着シートを作製した。
比較例1
実施例1の感熱性粘着剤液1の〔B−1〕を水に置き換え、実施例1と同様の方法で塗布乾燥し感熱性粘着シートを作製した。
比較例2
実施例3の感熱性粘着剤液3の〔B−1〕を水に置き換え、実施例3と同様の方法で塗布乾燥し感熱性粘着シートを作製した。
<アンダーコート層、感熱記録層及び保護層の形成>
上記支持体の反対側の面に感熱性粘着剤層を形成した実施例1〜6及び比較例1〜2の各感熱性粘着シートの反対側の面に、以下の手順でアンダーコート層、感熱記録層及び保護層を形成した。
−感熱記録層形成液の調整−
下記の各成分組成の混合物を、それぞれ平均粒径が1.5μm程度となるようにサンドミルを用いて分散して〔ロイコ染料分散液〕と[顕色剤分散液]をそれぞれ調製した後、〔ロイコ染料分散液〕:[顕色剤分散液]=1:8となるように混合攪拌して〔感熱記録層形成液〕を得た。

ロイコ染料分散液の成分組成;
・3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン・・・20部
・ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液)・・・10部
・水・・・70部

顕色剤分散液の成分組成
・4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン・・・10部
・ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液)・・・25部
・炭酸カルシウム・・・15部
・水・・・50部
−アンダーコート層形成液の調整−
次に、下記成分組成の混合物を攪拌分散してアンダーコート層形成液を調製した。
アンダーコート層形成液の成分組成
・微小中空粒子分散体
塩化ビニリデン/アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂(固形分濃度32%、平均粒子径3.0μm、中空度92%)・・・30部
・スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(日本 エイアンドエル社製 スマーテックス PA−9159 Tg+4℃)・・・10部
・水・・・60部
−アンダーコート層及び感熱記録層の形成−
次いで、上記アンダーコート層形成液を支持体の表面に乾燥後重量が4g/mとなるように塗布乾燥して断熱層とし、その上に、上記感熱記録層形成液を乾燥後重量が5g/mとなるように塗布乾燥して感熱記録層を設け、感熱記録層塗布済み紙を作製した。
−保護層形成−
次に、下記成分組成の混合物を縦型サンドミルで平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化して保護層一次分散液を調製した。

保護層一次分散液の成分組成
・水酸化アルミニウム・・・20部
・10%PVA水溶液・・・20部
・水・・・40部

次いで、上記保護層一次分散液を用いて、下記の成分組成割合で混合し保護層形成液を調製した。
保護層形成液
・保護層一次分散液・・・10部
・10%PVA水溶液・・・20部
・12.5%エピクロヒドリン水溶液・・・5部
・30%ステアリン酸亜鉛分散液・・・2部

次いで、前記感熱記録層塗布済み紙の感熱記録層上に、上記保護層形成液を乾燥時の重量が約3g/mなるように塗布、乾燥し、更に、王研式平滑度が2000秒になるようにスーパーキャレンダー処理して保護層を形成した。
上記のように、アンダーコート層、感熱記録層及び保護層を設けた実施例1〜5 6及び比較例1〜2の感熱性粘着シートについて、次のようにして粘着特性及び耐ブロッキング性を評価した。
<粘着特性の評価>
得られた各感熱性粘着シートを40mm×150mmの長方形にカットし、感熱印字装置(大倉電気株式会社製、TH−PMD)を用いて以下の条件で感熱性粘着シートを熱活性させた。
ヘッド条件:エネルギー0.50mJ/dotおよび0.30mJ/dot
印字スピード:4ms/line
プラテン圧:6kgf/line
次いで、22℃の環境条件下に1日放置したダンボールに加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、各温度環境下に1日間保管した後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。
その時の粘着力をフォースゲージ(MOEL DPS−5、IMADA社製)で測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値で示した。結果を表1に示した。単位はN/40mmである。
Figure 2013122014

なお、粘着力ランクは、以下の判定基準により行った。
◎:10N/40mm以上
○:5N/40mm以上
△:3N/40mm以上5N/40mm未満
×:3N/40mm未満
<耐ブロッキング性の評価>
得られた各感熱性粘着シートにおける感熱性粘着層面と反対側の面(感熱記録層)を接触させ、200g/cmの圧力を掛け、60℃、Dry条件下で3日間放置した。その後、室温で放置後サンプルを剥がし、その時の耐ブロッキング性を表2に示すような基準で評価し、その結果を表2に示す。なお、本発明においては、ランク7以上が実用可能なレベルである。
Figure 2013122014
実開平6−25869号公報 特許第3176693号公報 特開第3616841号公報 特開2008−229930号公報 特許第2683733号公報 特開2006−111865号公報
「接着便覧」第12版、第(131〜135)頁、昭和55年、高分子刊行会発行

Claims (9)

  1. 少なくとも熱可塑性樹脂、固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤において、該感熱性粘着剤中にアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする感熱性粘着剤。
  2. 前記感熱性粘着剤層が粘着付与剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の感熱性粘着剤。
  3. 固体可塑剤が、下記構造式(1)から下記構造式(3)の少なくともいずれかで表される化合物である請求項1又は2に記載の感熱性粘着剤。
    Figure 2013122014

    (ただし、前記構造式(1)中、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、及びα,α−ジメチルベンジル基のいずれかを表す。Xは、水素原子及びハロゲン原子のいずれかを表す。)

    Figure 2013122014

    Figure 2013122014
  4. 支持体と、該支持体上に請求項1乃至3のいずれかに記載の感熱性粘着剤からなる感熱性粘着層を有することを特徴とする感熱性粘着材料。
  5. 感熱性粘着層と支持体の間にアンダー層を有する請求項4に記載の感熱性粘着材料。
  6. アンダー層がアゾ化合物、アジ化物、過酸化物、ニトロソ化合物、ヒドラジド化合物及びヒドラゾ化合物の少なくとも1種を含有するアンダー層であることを特徴とする請求項5に記載の感熱記録材料。
  7. アンダー層が中空粒子を含有する中空アンダー層を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の感熱性粘着材料。
  8. ライン型サーマルヘッドによる加熱により粘着性が発現する請求項4乃至7のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  9. 支持体の感熱性粘着層を有する面の反対側面に記録層を有する請求項4乃至8のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
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