JP2013120660A - 貫通孔基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貫通孔の開口部の真円度を高くすることができる貫通孔基板の製造方法を提供する。
【解決手段】貫通孔基板の製造方法において、凹部1又は貫通孔を有する導電性基板2を用意する。次に、凹部1又は貫通孔内に金属3を充填し、少なくとも凹部1の底部6側又は貫通孔の一方の側から導電性基板面を研磨する。その後、充填された金属3を除去して、貫通孔4を有する貫通孔基板を製造する。導電性基板2は典型的にはシリコン基板である。金属3は、例えば、凹部の底部又は貫通孔の一方の側から導電性基板2とエッチング選択性を有する金属をめっきにて充填する。
【選択図】図1

Description

本発明は、貫通孔を有するシリコン構造体などの貫通孔基板の製造方法に関する。
電子レンズには電磁型と静電型とが挙げられ、静電型は、磁界型に比べて、構成が容易であり小型化や高集積化に有利である。電子ビーム露光装置に用いられている静電レンズは、例えば、非特許文献1に示されるアインツェルレンズが一般的に用いられている。このアインツェルレンズを構成する3枚の電極基板のうち、上下両端の2電極基板には通常アース電位が付与されており、中間の電極基板に負又は正の電位が印加されている。各電極基板には円形の開口が開いており、その開口を通過する電子ビームに対してアインツェルレンズは収束効果を及ぼす。
しかしながら、静電レンズは、磁場レンズと比較して製作は容易であるが、レンズ開口の製造誤差に対する光学収差の敏感度が高い。特に、開口の真円度に対する非点収差が敏感である。真円度が悪くなると、静電レンズによって収束された電子ビームは、非点収差やその他高次項の収差を持ってしまう。所望の開口形状を形成する方法としては、半導体フォトリソグラフィが挙げられる。特許文献1には、ノズル孔の形成されたプレートに光硬化性樹脂膜を形成し、光硬化性樹脂膜が形成されていない面から露光し、ノズル孔に光硬化性樹脂膜を充填する方法が開示されている。この方法では、プレートの主面から撥水性粒子を含有するめっき層を形成し、光硬化性樹脂膜を除去することでめっき層に孔を形成している。これにより、めっき層の孔は、形状がノズル孔の形状に相似であり、かつノズル孔と同等の大きさか、それより大きくすることができる。この方法ではフォトリソグラフィにて形成された光硬化性樹脂膜を型にしているため、光硬化性樹脂膜の形状を反映した孔が形成される。
特開2009−179030号公報
電子・イオンビーム光学裏克巳著 共立出版 P.48
しかし、上記特許文献1の方法ではプレートに形成されたノズル孔をフォトマスクとして用いているため、従来の半導体フォトリソグラフィで用いられるようなフォトマスクに比べ、孔の円形形状の精度が低くなりやすい。また、高アスペクト比で垂直性の高い貫通孔を形成するには光硬化性樹脂膜の構造体を厚く形成する必要がある。この場合、光硬化性樹脂膜の構造体の断面はテーパーもしくは逆テーパーになりやすく、高い垂直性を出すことは必ずしも容易ではない。光硬化性樹脂膜の構造体の断面がテーパーもしくは逆テーパーになると貫通孔の両開口部径が異なるため、更なる改善が望まれる。本発明は、開口部の真円度を高くすることができる貫通孔を有するシリコン構造体などの貫通孔基板の製造方法を提供するものである。
上記課題に鑑み、本発明の貫通孔基板の製造方法は、凹部又は貫通孔を有する導電性基板を用意する工程と、前記凹部又は貫通孔内に金属を充填する工程と、少なくとも前記凹部の底部側又は貫通孔の一方の側から前記導電性基板面を研磨する工程と、前記充填された金属を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、凹部又は貫通孔内に金属を充填した状態で導電性基板面を研磨するので、開口部の真円度が高い高真円度の貫通孔を有するシリコン構造体などの貫通孔基板を製造することができる。また、研磨加工時に貫通孔の開口部に損傷が生じるのを抑制できるので、比較的アスペクト比の大きな貫通孔を有する貫通孔基板を製造できる。特に、アスペクト比の大きな凹部や貫通孔を導電性基板に形成できるエッチング法(BoschプロセスのRIEなど)を用いれば、アスペクト比の大きな貫通孔を有する貫通孔基板を容易に製造できる。
本発明の貫通孔基板の製造方法の概略を説明する断面模式図である。 本発明の実施例を説明するための断面模式図である。
上述した様に、静電レンズは、収差を小さく抑えるために、レンズ機能を担う電極に設けられた貫通孔開口に高い真円度が求められる。一方、開口径が小さくなりアスペクト比が大きくなると、高精度を要求される孔開け加工の精度が低下する。特に、一定の深さ以上になると開口形状の真円からのずれ量が大きくなり、また加工深さが複数の孔間でばらつく場合がある。そして、開口形状が所望する真円から大きくずれた部分を除去するために研磨加工を行うと、研磨加工時に開口部に損傷(チッピング等)を与える場合がある。そこで、本発明は、電極となるシリコン基板などの貫通孔基板に凹部(又は貫通孔)を形成し、当該凹部(又は貫通孔)内に金属を充填させた後、少なくとも凹部の底部側(又は貫通孔の一方の側)から導電性基板面の研磨加工を行うことを特徴とする。前記導電性基板は、典型的にはシリコン基板であるが、電子レンズの電極等として用いられるのであればどの様な導電性を有する基板でもよい。例えば、絶縁性の材料からなる基板であっても表面に導電性の処理が施されていれば用いることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態及び実施例を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の貫通孔基板の製造方法の一実施形態であるシリコン構造体の製造方法の概要を説明する図である。図中、1は凹部、2は導電性基板であるシリコン基板、3は金属、4は貫通孔、5は側壁、6は凹部の底部、7は絶縁層、8は貫通孔の開口部を示す。
以下、製造工程を順に説明する。
(第1工程)
本実施形態では、図1(a)又は図2(a)に示す様に、凹部1を有するシリコン基板2を用意することを特徴とする。凹部1を有するシリコン基板2を形成する方法には、半導体フォトリソグラフィとエッチングを用いることができる。半導体フォトリソグラフィを用いることにより、高精度で高真円度の開口マスクをシリコン基板上に形成することができる。エッチング方法としては、イオンスパッタや反応性ガスプラズマ等のドライエッチング法を使用することができる。反応性ガスプラズマによるドライエッチングの中でも、反応性イオンエッチング(RIE)が高アスペクト比の構造の形成に適している。RIEの中でも、SFガスによるエッチングとCガスによる側壁保護膜の堆積とを交互に行うBoschプロセスのRIEが、より高アスペクト比の構造の形成に適している。また、ここで凹部1を高アスペクト比に形成すると、最終的に高アスペクト比の貫通孔4を形成することができる。
凹部1の深さは、所望の貫通孔4の高さに対して大きくすることが好ましい。それは、ドライエッチング法等によって形成される凹部1の深さは基板面内においてバラツキが生じやすい。また、凹部1は、側壁5付近から凹部1の中心にかけても深さバラツキが生じやすく、凹部の底部6の隅の断面を高精度に直角にすることは困難である。したがって、その領域の径は所望の径より小さくなってしまうことがある。これらのバラツキが生じた領域間の凹部1の断面の径は揃わない。このため、凹部1の深さを所望の貫通孔4の高さに対して大きくすることにより、後の工程で行う研磨でこれらの径の揃っていない所を除くように研磨すると基板面内において径のバラツキが抑制された高真円度の貫通孔を形成することが可能になる。ここで、前述した様に、凹部に替えて、シリコン基板2に初めから貫通孔を形成してもよい。
(第2工程)
図1(b)に示す様に、凹部1に金属3を充填する第2工程について説明する。金属3の充填方法としては、凹部1上に金属を配置し、金属を溶融させて充填する方法を採ることができる。また、CVD(Chemical Vapor Deposition)や真空スパッタや真空蒸着にて充填することができる。これらの方法にて充填された金属3が凹部1からはみ出した場合は、研磨にて除去することができる。この他の金属の充填方法としては、めっきにて充填する方法でもよい。めっきの方法としては電気めっきや無電解めっきの何れの方法をも用いることができる。電気めっきを行う場合は、凹部面にシード電極を形成して、シード電極から通電してめっきを行ってもよい。この場合は、凹部1の上面の平らな部分にもめっきされ、隣接する凹部1内のめっき層同士が繋がり連続膜となる。凹部1からはみ出しためっき層は研磨にて除去することができる。
また、本実施形態では、図2(b)に示すように予め凹部1の内壁の側壁5に絶縁層7を形成してもよい。絶縁層7としてはシリコン酸化物又はシリコン窒化物を用いることができる。シリコン酸化物の形成方法としては、真空スパッタリングやCVDや熱酸化によって形成することができる。シリコン窒化物もまた真空スパッタやCVDにて形成することができる。更に、図2(c)のように凹部1の底部6の絶縁層7を選択的に除去し、凹部の底部6のシリコンを露出させると、側壁5からのめっき析出は抑制され、選択的にめっきは底部6の露出したシリコン上のみから成長させることができる。凹部1の底部6の絶縁層7を選択的に除去しシリコン(導電性基板の材料)を露出させるには、ドライエッチングにて実行することができる。
このように選択的に凹部の底部6からめっき層を析出させれば、めっき層中へのボイドの発生を回避できるため高アスペクト比の凹部1であっても金属を充填することが可能になる。更に、こうすることによって凹部1上面の部分からめっきは析出しないため、隣接する凹部1内のめっき層同士の繋がりが回避できる。各凹部1内に充填されためっき層が繋がらず離散していることによって、めっき層の応力由来の反りを低減できる。反りの発生は研磨時の割れや研磨後のシリコン基板の厚さ分布を生じさせる要因となる。したがって、反りの低減は、後の工程の研磨の際に最終的に残すシリコン基板2の厚さを精度良く制御できる効果をもたらす。
また、ここで電気めっきするとき、シリコン基板2をマイナス極として通電すればめっき用のシード電極層を必ずしも設ける必要はないため、工程を省略することができる。シード電極層は、無電解めっき、真空スパッタ、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着等の方法にて形成することができる。その中でも抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着は指向性のある蒸着方法であるため、凹部1の側壁5へ蒸着物が付着することを低減できる。凹部1の側壁5へ蒸着物が付着し、側壁5へ連続的なシード電極層が形成されると、凹部1の底部6からの選択的なめっき成長が阻害される可能性がある。本実施形態では、充填する金属3は、シリコンに対してエッチング選択性のあるものを充填する。エッチング選択性の低い金属であると、後の工程の金属除去のときにシリコンも浸食され形状が乱れてしまう。シリコンに対してエッチング選択性の高い金属としては、銅、ニッケル、鉄、金、クロム、錫が使用できるが、これらに限定されない。そのうち、銅、ニッケル、鉄はめっきにて容易に充填でき、シリコンを浸食することなく除去しやすい。
(第3工程)
図1(c)及び図2(e)に示す様に、凹部1の底部側からシリコン基板2の面を研磨する第3工程について説明する。研磨の方法は、機械研磨やCMP(Chemical
Mechanical Polishing)法等を使用することができる。研磨は凹部1の底部側の面のシリコン基板2を研磨し、充填された金属3が露出するまで行う。更に所望の厚さまで研磨を行うとシリコン基板2に貫通孔4が形成され、その貫通孔内に金属が充填された構造となる。ここで、凹部1のアスペクト比を大きくしておくと、高アスペクト比の貫通孔が形成される。このとき凹部1の中に金属3が充填されているために、貫通孔の開口部8のエッジ断面は直角性を維持することができる。所望の深さまで径の揃った凹部1を形成しておけば、基板面内において径のバラツキが抑制された高真円度の貫通孔4となる。凹部1に金属が充填されていなければ貫通孔の開口部8のエッジ断面は丸みを帯びてしまう。エッジ断面が丸みを帯びた開口部表面の径は所望の径よりも大きくなってしまうが、本発明によればこれを防止できる。また、本実施形態では、凹部1の底部側のシリコン基板2の面からのみでなく、凹部1の形成されたシリコン基板面からも研磨してもよい。これについては、後述の第2の実施例で述べる。
(第4工程)
図1(d)及び図2(f)に示す様に、充填された金属3を除去する第4工程について説明する。金属の除去はエッチングにて行い、その方法は、シリコンを浸食しない方法から選択する。エッチング方法としてはウェットエッチングが挙げられ、これは、シリコン基板2とのエッチング選択性を出しやすい。金属3として銅、ニッケル、鉄の何れかを用いた場合は、塩化第二鉄水溶液や硝酸とペルオキソ二硫酸アンモニウムとの水溶液をエッチング液として用いれば、シリコンを浸食することなく充填された金属3を除去できる。ただし、本発明では金属3の除去方法としてはこれらに限定されない。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
(第1の実施例)
本実施例を図2を用いて説明する。100mmφ、150μm厚で、抵抗率が0.02Ωcmのシリコン基板2を用いる。シリコン基板2を1050℃で75分間熱酸化によって処理し、シリコン基板2の表裏にそれぞれ約0.5μmの熱酸化膜を形成する。その片面のみに電子ビーム蒸着装置にてクロムを200nm成膜する。その上にポジ型レジストを塗布し、半導体フォトリソグラフィにて63mm角の領域に、30μmφのレジストパターンが50μmピッチで2次元状に配置されるようにパターニングを行う。その後、クロムエッチング水溶液にてクロムをエッチングし、続いてCHFを用いた反応性エッチングで熱酸化膜をエッチングする。これにより、30μmφのパターンが50μmのピッチで2次元状に配置されたシリコンの露出面が形成される。本実施例では、この30μmφの開口がパターニングされたクロムをエッチングマスクとして使用する。
続いて、ICP−RIEにて露出したシリコンに対して、異方性の深堀りエッチングを行う。約110μmの深堀りエッチングを行ったところで深堀りエッチングを停止する。凹部1の深さのバラツキは、63mm角のパターン領域において±2μmになる。これにより、深さ約110μmの凹部1がシリコン基板内に形成される(図2(a))。続いて、UVオゾンアッシングとクロムエッチング水溶液にてレジストとクロムを除去する。そして、シリコン基板を硫酸と過酸化水素水の混合液によって洗浄し、水洗後、乾燥させる。
次に、図2(b)に示すように、1050℃で7分間の熱酸化を行って、上述のエッチングによって凹部1が形成されたシリコン基板2の表面に約0.1μmの熱酸化膜を形成する。本実施例ではこの熱酸化膜を絶縁層7として用いる。
次に、CHFプラズマによるドライエッチング法を用いる。このエッチングは高い異方性があり、基板にほぼ垂直な方向で進行する。そのため、シリコン基板2の凹部1の底部6の熱酸化膜が完全に除去されても、凹部1の側壁5の熱酸化膜7は残される(図2(c))。次に、電子ビーム蒸着装置にて、クロム、銅の順番でそれぞれ約7.5nm、約50nm成膜し、シリコンの露出面上にクロムと銅からなるシード電極層を付与する。電子ビーム蒸着装置は指向性の高い蒸着方法のため、凹部1の底部6と凹部1の上面にシード電極層が成膜される。
次に、シリコン基板2の周囲の一部の熱酸化膜を除去しシリコン表面を露出させ、そこをめっきの取り出し電極とする。そして、めっきを行うが、本実施例ではめっきの金属3として銅を用いる。めっきのために、この基板を硫酸銅めっき液に浸し、露出させたシリコン表面の取り出し電極をマイナス極にし、室温にて電流密度1.5A/dmで4時間通電し、凹部1から銅のめっき層が突出するまでめっきを行う(図2(c))。硫酸銅めっきのプラス極にはリン含有銅板を用いる。硫酸銅めっき液は次の組成にて調製されたものを用いる。
硫酸銅・5水和物 200(g/L)
98%濃硫酸 14(mL/L)
35%塩酸 0.09(mL/L)
Cu−Brite
VFII−A(荏原ユージライト社製) 20(mL/L)
Cu−Brite
VFII−B(荏原ユージライト社製) 1(mL/L)
次に、CMPにて、凹部1から突出した銅のめっき層を研磨し、凹部1の上面と同じ平面になるまで研磨する(図2(d))。次に、凹部1の底部6側からシリコン基板2の面を研磨する。シリコンを約40μm研磨したところで、銅のめっき層3が露出する。続いて、CMPにて更に10μm研磨していくと、シリコン基板2の厚さは100μmになる(図2(e))。
続いて、次の組成の水溶液を用いて銅のめっき層3をエッチング除去する。
60%硝酸 (248ml/L)
ペルオキソ二硫酸アンモニウム 132(g/L)
これにより、充填されていた銅めっき層3は除去され、シリコン基板2に貫通孔4が形成される(図2(f))。この貫通孔4の開口部8の径をLMS−IPRO(ライカ社製)を用いて、任意の13個の貫通孔の開口径を測定する。その結果は、例えば、凹部1形成面側の開口径は、クロムのエッチングマスクの開口径に対し、−0.6nmになる。一方、凹部1の底部側に形成された貫通孔の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−7.9nmとなり、真円度の高い貫通孔4がシリコン基板に形成されることが分かる。
(比較例1)
上記実施例に対する比較例を説明する。100mmφ、100μm厚で、抵抗率が0.02Ωcmのシリコン基板2を用いる。シリコン基板2に対し、1050℃での75分間の熱酸化によって、シリコン基板2の表裏にそれぞれ約0.5μmの熱酸化膜を形成する。その片面のみに電子ビーム蒸着装置にてクロムを200nm成膜する。その上にポジ型レジストを塗布し、半導体フォトリソグラフィにて63mm角の領域に、30μmφのレジストパターンが50μmピッチで2次元状に配置されるようにパターニングを行う。その後、クロムエッチング水溶液にてクロムをエッチングし、続いてCHFを用いた反応性エッチングで熱酸化膜をエッチングする。これにより、30μmφのパターンが50μmのピッチで2次元状に配置されたシリコンの露出面が形成される。本比較例ではこの30μmφの開口がパターニングされたクロムをエッチングマスクとして使用する。続いて、ICP−RIEにて露出したシリコンに対して異方性の深堀りエッチングを行う。また、基板2の底面側に形成された熱酸化膜は本比較例ではエッチングストップ層として使用する。
約100μmの深堀りエッチングを行ない、エッチングストップ層に到達するまで深堀りエッチングを行う。エッチング終了後、エッチングストップ層をバッファードフッ酸にて除去する。この貫通孔の開口部の径は、貫通孔1形成面側の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−0.5nmになる。一方、貫通孔1の底部側に形成された開口部の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−123.4nmとなる。これにより、単に深堀りエッチングで基板に貫通孔を形成する方法には問題点があることが分かる。なお、本比較例でエッチングストップ層に到達するまで深堀りエッチングを行う工程は、エッチング終了後、該層をそのままにして貫通孔内に金属を充填し基板面を研磨し金属を除去して、上記実施例の凹部を貫通孔に置き換える変形例で用いることができる。
(比較例2)
上記実施例に対する別の比較例を説明する。凹部1に金属を充填しないこと以外は第1の実施例と同様に凹部1の底部6側からシリコン基板面を研磨する。凹部1の底部6側に形成される貫通孔4の断面は研磨時に削られエッジが丸みを帯びる。この貫通孔の開口径は、凹部1形成面側の開口径がクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−0.5nmになる。一方、凹部1の底部6側に形成された貫通孔の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、+200nm以上となる。これにより、凹部1に金属を充填しないで研磨を行って貫通孔とする方法にも問題点があることが分かる。
(第2の実施例)
次に、第2の実施例を説明する。100mmφ、150μm厚で、抵抗率が0.02Ωcmのシリコン基板2を用いる。シリコン基板2に対し1050℃で75分間の熱酸化を行って、シリコン基板2の表裏にそれぞれ約0.5μmの熱酸化膜を形成する。その片面のみに電子ビーム蒸着装置にてクロムを200nm成膜する。その上にポジ型レジストを塗布し、半導体フォトリソグラフィにて63mm角の領域に、30μmφのレジストパターンが50μmピッチで2次元状に配置されるようにパターニングを行う。その後、クロムエッチング水溶液にてクロムをエッチングし、続いてCHFを用いた反応性エッチングで熱酸化膜をエッチングする。これにより、30μmφのパターンが50μmのピッチで2次元状に配置されたシリコンの露出面が形成される。本実施例では、この30μmφの開口がパターニングされたクロムをエッチングマスクとして使用する。
続いて、ICP−RIEにて露出したシリコンに対し異方性の深堀りエッチングを行う。約120μmの深堀りエッチングを行ったところで深堀りエッチングを停止する。凹部1の深さのバラツキは、63mm角のパターン領域において±2μmになる。これにより、深さ約120μmの凹部1がシリコン基板内に形成される。続いてUVオゾンアッシングとクロムエッチング水溶液にてレジストとクロムを除去する。そして、硫酸と過酸化水素水の混合液によって洗浄し、水洗後、乾燥させる(図2(a)参照)。
次に、1050℃での7分間の熱酸化によって、上述のエッチングによって凹部1が形成されたシリコン基板2の表面に約0.1μmの熱酸化膜を形成する(図2(b)参照)。次に、CHFプラズマによるドライエッチング法を用いる。このエッチングは高い異方性があり、基板にほぼ垂直な方向で進行する。そのために、シリコンの凹部1の底部6の熱酸化膜が完全に除去されても、凹部1の側壁の熱酸化膜は残される(図2(c)参照)。
次に、電子ビーム蒸着装置にて、クロム、銅の順番でそれぞれ約7.5nm、約50nm成膜し、シリコンの露出面上にクロムと銅からなるシード電極層を付与する。電子ビーム蒸着装置は指向性の高い蒸着方法のため、凹部1の底部6と凹部1の上面に成膜される。次に、シリコン基板2の周囲の一部の熱酸化膜を除去しシリコン表面を露出させ、そこをめっきの取り出し電極とする。この基板をスルファミン酸ニッケルめっき液に浸し、露出させたシリコン表面の取り出し電極をマイナス極にし、50℃にて電流密度1.5A/dmで4時間通電し、凹部1からニッケルのめっき層3が突出するまでめっきを行う(図2(d)参照)。スルファミン酸ニッケルめっきのプラス極にはSKニッケル板を用いる。スルファミン酸ニッケルめっき液は次の組成にて調製されたものを用いる。
スルファミン酸ニッケル・6水和物 450(g/L)
塩化ニッケル 14(g/L)
ホウ酸 30(g/L)
サッカリンナトリウム 1.5(g/L)
ブチンジオール 0.15(g/L)
次に、CMPにて凹部1から突出したニッケルのめっき層を研磨し、凹部1の上面と同じ平面になるまで研磨する。続いて、CMPにて更に10μm研磨していくとシリコン基板2の厚さは140μmになる。次に、凹部1の底部6側からシリコン基板面を研磨する。シリコンを約30μm研磨したところでニッケルのめっき層3が露出する。続いて、CMPにて更に10μm研磨していくとシリコン基板2の厚さは100μmになる。
続いて、次の組成の水溶液を用いてニッケルのめっき層をエッチング除去する。
60%硝酸 (248ml/L)
ペルオキソ二硫酸アンモニウム 132(g/L)
これにより、充填されていたニッケルめっき層は除去されシリコン基板に貫通孔4が形成される。任意の13個の貫通孔4の開口部8を測定すると、凹部1形成面側の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−0.5nmになる。一方、凹部1の底部側に形成された貫通孔の開口径はクロムのエッチングマスクの開口径に対し、−7.9nmとなり、真円度の高い貫通孔4がシリコン基板2に形成されることが分かる。
1・・凹部、2・・シリコン基板(導電性基板)、3・・金属、4・・貫通孔、5・・側壁、6・・凹部の底部、7・・絶縁層、8・・開口部

Claims (7)

  1. 凹部又は貫通孔を有する導電性基板を用意する工程と、
    前記凹部又は貫通孔内に金属を充填する工程と、
    少なくとも前記凹部の底部側又は貫通孔の一方の側から前記導電性基板面を研磨する工程と、
    前記充填された金属を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする貫通孔基板の製造方法。
  2. 前記導電性基板がシリコン基板であることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔基板の製造方法。
  3. 前記金属を充填する工程において、前記凹部の底部又は貫通孔の一方の側から前記導電性基板とエッチング選択性を有する金属をめっきにて充填することを特徴とする請求項1又は2に記載の貫通孔基板の製造方法。
  4. 前記金属を充填する工程の前に、前記凹部の内壁に絶縁層を形成する工程と、前記凹部の底部の導電性基板の材料を露出させる工程とを実行することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の貫通孔基板の製造方法。
  5. 前記金属を充填する工程において、前記導電性基板をマイナス極として通電するめっきを行うこと特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の貫通孔基板の製造方法。
  6. 前記絶縁層がシリコン酸化物又はシリコン窒化物であることを特徴とする請求項4又は5に記載の貫通孔基板の製造方法。
  7. 前記金属が、銅、又はニッケル、又は鉄であることを特徴とする請求項1から6に記載の貫通孔基板の製造方法。
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