JP2013120138A - バイオアッセイ用プレート及びアッセイ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】取扱いが簡便で、少量の被検試料にも対応できる、アッセイ用プレートを提供する。また、操作が簡便で、短時間で高感度な検出を実現でき、被検試料が少量でも行える、アッセイ方法を提供する。
【解決手段】底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートであって、前記繊維膜の含水時の空隙率が30〜80%であることを特徴とする、アッセイ用プレート。及び、該アッセイ用プレートを用いるアッセイ方法。
【選択図】図1
【解決手段】底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートであって、前記繊維膜の含水時の空隙率が30〜80%であることを特徴とする、アッセイ用プレート。及び、該アッセイ用プレートを用いるアッセイ方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、被検物質の定量に適するアッセイ用プレート及びアッセイ方法に関する。特に、免疫アッセイ用プレート及び免疫アッセイ方法に関する。
基板やビーズ等に固定化した抗体に対して、それに特異的に結合する抗原を含む試料を反応させて定性的又は定量的に検出する固相免疫アッセイ法は、抗原−抗体反応の高い感度と特異性とを利用した微量タンパク質分析法であり、臨床検査に広く用いられている。特に、取扱いが容易で汎用性のあるマイクロタイタープレートを用いる固相免疫アッセイ法がよく利用されている。しかしながら抗原−抗体反応や反応物の洗浄に時間がかかったりアッセイに係る諸処理に手間がかかったりする問題点がある。また、被検物質が低濃度である場合に、検出が困難であったり、ノイズが大きくなったりする問題点もある。
医療機関や検査機関等における臨床検査件数の増加に対応すべく、アッセイの効率化、時間の短縮化、高感度化が強く求められている。
これまでに、例えば、フロースルー方式の免疫アッセイに用いる、抗体を固定化した繊維を備える検査用反応カラム(特許文献1)や測定用セル(特許文献2)が開発されており、アッセイの短時間化が図られている。また、非特異反応の抑制を企図した、多孔性担体フィルター上での免疫アッセイも種々提案されている(特許文献3、4、非特許文献1)。しかしながら、これらはアッセイにおける操作性や時間の短縮化において、十分とは言えない状況である。
医療機関や検査機関等における臨床検査件数の増加に対応すべく、アッセイの効率化、時間の短縮化、高感度化が強く求められている。
これまでに、例えば、フロースルー方式の免疫アッセイに用いる、抗体を固定化した繊維を備える検査用反応カラム(特許文献1)や測定用セル(特許文献2)が開発されており、アッセイの短時間化が図られている。また、非特異反応の抑制を企図した、多孔性担体フィルター上での免疫アッセイも種々提案されている(特許文献3、4、非特許文献1)。しかしながら、これらはアッセイにおける操作性や時間の短縮化において、十分とは言えない状況である。
Bio-Dot(登録商標) SF Microfiltration Apparatus Instruction Manual (Catalog Number 170-6542, 170-6534)
本発明は上記の状況に鑑み、取扱いが簡便で、少量の被検試料にも対応できる、アッセイ用プレートを提供することを課題とする。また、操作が簡便で、短時間で高感度な検出を実現でき、被検試料が少量でも行える、アッセイ方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究の結果、被検物質を捕捉する抗体を固定化する担体を、従来の二次元平面の固相から、より大きな表面積となる三次元構造の繊維の膜とすることで、固定化量を増やせることに着目した。さらにその繊維膜の空隙率を特定の数値範囲とすることにより、アッセイの効率化・短時間化と、検出感度の向上とを両立できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートであって、前記繊維膜の含水時の空隙率が30〜80%であることを特徴とする、アッセイ用プレート。
[2]前記繊維膜を形成する繊維の直径が0.5〜10μmである、[1]に記載のアッセイ用プレート。
[3]前記繊維がポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリパラメチルスチレン、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリ−p−ヒドロキシ安息香酸、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリエチレングリコール、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマー、並びにこれらの共重合体及びポリマーアロイから選択される、[1]又は[2]に記載のアッセイ用プレート。
[4]前記繊維膜がエレクトロスピニング法、溶融紡糸法、乾式紡糸法または湿式紡糸法により作製されたものである、[1]〜[3]のいずれかに記載されたプレート。
[5]前記繊維膜に被検物質と特異的に結合する第一物質が固定化されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のアッセイ用プレート。
[6]前記繊維膜に被検物質が固定化されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のアッセイ用プレート。
[7]被検物質のアッセイ方法であって、
[5]に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された第一物質に被検物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記第一物質に結合した被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる第二工程と、
前記被検物質に結合した前記第二物質を定量する第三工程と、を含む方法。
[8]前記第二物質が標識化されており、該標識に基づいて第二物質を定量する、[7]に記載の方法。
[9]前記第一工程及び/又は前記第二工程において、被検物質を含む液体及び/又は第二物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる[7]または[8]に記載の方法。
[10]被検物質のアッセイ方法であって、
[6]に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された被検物質に、前記被検物質と特異的に結合する第一物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記被検物質に結合した前記第一物質を定量する第二工程と、を含む方法。
[11]前記第一物質が標識化されており、該標識に基づいて第一物質を定量する、[10]に記載の方法。
[12]前記第一工程において、第一物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる[10]または[11]に記載の方法。
[13]前記繊維膜の外側から吸引又は前記繊維膜の内側から加圧することにより、前記繊維膜を通液させる、[9]又は[12]に記載の方法。
[14]前記第一物質及び/又は第二物質が被検物質に対する抗体である、[7]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]前記標識が、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子から選択される、[8]または[11]に記載の方法。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートであって、前記繊維膜の含水時の空隙率が30〜80%であることを特徴とする、アッセイ用プレート。
[2]前記繊維膜を形成する繊維の直径が0.5〜10μmである、[1]に記載のアッセイ用プレート。
[3]前記繊維がポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリパラメチルスチレン、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリ−p−ヒドロキシ安息香酸、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリエチレングリコール、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマー、並びにこれらの共重合体及びポリマーアロイから選択される、[1]又は[2]に記載のアッセイ用プレート。
[4]前記繊維膜がエレクトロスピニング法、溶融紡糸法、乾式紡糸法または湿式紡糸法により作製されたものである、[1]〜[3]のいずれかに記載されたプレート。
[5]前記繊維膜に被検物質と特異的に結合する第一物質が固定化されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のアッセイ用プレート。
[6]前記繊維膜に被検物質が固定化されている、[1]〜[4]のいずれかに記載のアッセイ用プレート。
[7]被検物質のアッセイ方法であって、
[5]に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された第一物質に被検物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記第一物質に結合した被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる第二工程と、
前記被検物質に結合した前記第二物質を定量する第三工程と、を含む方法。
[8]前記第二物質が標識化されており、該標識に基づいて第二物質を定量する、[7]に記載の方法。
[9]前記第一工程及び/又は前記第二工程において、被検物質を含む液体及び/又は第二物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる[7]または[8]に記載の方法。
[10]被検物質のアッセイ方法であって、
[6]に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された被検物質に、前記被検物質と特異的に結合する第一物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記被検物質に結合した前記第一物質を定量する第二工程と、を含む方法。
[11]前記第一物質が標識化されており、該標識に基づいて第一物質を定量する、[10]に記載の方法。
[12]前記第一工程において、第一物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる[10]または[11]に記載の方法。
[13]前記繊維膜の外側から吸引又は前記繊維膜の内側から加圧することにより、前記繊維膜を通液させる、[9]又は[12]に記載の方法。
[14]前記第一物質及び/又は第二物質が被検物質に対する抗体である、[7]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15]前記標識が、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子から選択される、[8]または[11]に記載の方法。
本発明によれば、取扱いが簡便で、少量の被検試料にも対応できる、アッセイ用プレートが提供される。また、操作が簡便で、短時間で高感度な検出を実現でき、被検試料が少量でも行える、アッセイ方法が提供される。
<1>本発明のアッセイ用プレート
本発明のアッセイ用プレートは、底面が繊維膜で形成されたウェルを有する。なお、本明細書において「膜」は「シート」又は「フィルター」とも同義である。
本発明のアッセイ用プレートは、抗体等の第一物質を固定化してそれに被検物質を捕捉するアッセイ等に用いるが、ウェル底面が繊維膜で形成されていることによりその表面積が大きくなり、固定化量を多くすることができる。
本発明のアッセイ用プレートは、底面が繊維膜で形成されたウェルを有する。なお、本明細書において「膜」は「シート」又は「フィルター」とも同義である。
本発明のアッセイ用プレートは、抗体等の第一物質を固定化してそれに被検物質を捕捉するアッセイ等に用いるが、ウェル底面が繊維膜で形成されていることによりその表面積が大きくなり、固定化量を多くすることができる。
前記繊維膜の含水時の空隙率は30〜80%であり、好ましくは40〜60%である。
ここで空隙率とは、繊維の占める見かけの空間に対する、空隙の割合をいう。
繊維膜の空隙率は、繊維膜材料の厚さ方向を共焦点レーザー顕微鏡で観察して得たスライス像から構築した三次元画像を用いて、繊維膜の見かけの空間中での繊維の占める体積を算出することにより求めることができる。
また、「含水時」とは、繊維膜中の繊維間に水が存在する状態を意味する。したがって、含水時の空隙率を測定するに際し、上記共焦点レーザー顕微鏡での観察は繊維膜が浸水した条件下で行われる。
繊維膜の含水時の空隙率が上記範囲内にあることにより、被検物質又は第一物質の繊維膜への固定化量を確保してアッセイにおける第一物質と被検物質との反応を最大化できるとともに、後述するアッセイ方法における通液操作を効率良く行うことができる。
繊維膜は織布でも不織布でも編物でもよい。また、繊維膜の厚みは特に限定されないが、後述するアッセイにおける操作性を考慮して、100〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。
繊維膜を構成する繊維の直径としては、0.5〜10μmが好ましい。
ここで空隙率とは、繊維の占める見かけの空間に対する、空隙の割合をいう。
繊維膜の空隙率は、繊維膜材料の厚さ方向を共焦点レーザー顕微鏡で観察して得たスライス像から構築した三次元画像を用いて、繊維膜の見かけの空間中での繊維の占める体積を算出することにより求めることができる。
また、「含水時」とは、繊維膜中の繊維間に水が存在する状態を意味する。したがって、含水時の空隙率を測定するに際し、上記共焦点レーザー顕微鏡での観察は繊維膜が浸水した条件下で行われる。
繊維膜の含水時の空隙率が上記範囲内にあることにより、被検物質又は第一物質の繊維膜への固定化量を確保してアッセイにおける第一物質と被検物質との反応を最大化できるとともに、後述するアッセイ方法における通液操作を効率良く行うことができる。
繊維膜は織布でも不織布でも編物でもよい。また、繊維膜の厚みは特に限定されないが、後述するアッセイにおける操作性を考慮して、100〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。
繊維膜を構成する繊維の直径としては、0.5〜10μmが好ましい。
繊維膜を構成する繊維は、天然繊維、合成繊維のいずれでもよい。天然繊維は親水性が高くバイオアッセイに適するという利点があるが、繊維径を任意に調節しやすいことから合成繊維の方がより好ましい。
天然繊維としては、綿、絹、麻等が挙げられ、特に限定されない。
合成繊維としては、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリパラメチルスチレン、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
、フラン樹脂、ポリ−p−ヒドロキシ安息香酸、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリエチレングリコール、及び2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマー並びにこれらのコポリマー及びポリマーアロイ等が挙げられ、特に限定されない。また、上記の他、p−ニトロフェニルエステル、ヒドロキシスクシンイミド、活性エステル、エポキシ、カルボン酸、及びアミノ基から選択される一種以上の官能基を有するポリマーでもよい。
繊維膜をポリスチレン等の疎水性ポリマーで作製した場合、エタノール処理や蒸留水中保存等で親水化してもよい。その他、水溶性ポリマーを架橋させたものを繊維膜に用いてもよい。
天然繊維としては、綿、絹、麻等が挙げられ、特に限定されない。
合成繊維としては、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリパラメチルスチレン、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
、フラン樹脂、ポリ−p−ヒドロキシ安息香酸、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリエチレングリコール、及び2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマー並びにこれらのコポリマー及びポリマーアロイ等が挙げられ、特に限定されない。また、上記の他、p−ニトロフェニルエステル、ヒドロキシスクシンイミド、活性エステル、エポキシ、カルボン酸、及びアミノ基から選択される一種以上の官能基を有するポリマーでもよい。
繊維膜をポリスチレン等の疎水性ポリマーで作製した場合、エタノール処理や蒸留水中保存等で親水化してもよい。その他、水溶性ポリマーを架橋させたものを繊維膜に用いてもよい。
合成繊維の作製方法としては、エレクトロスピニング法(電界紡糸法)、溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法等、特に限定されないが、エレクトロスピニング法によれば、微細かつ均一な径を有する繊維を作製できるため好ましい。なお、エレクトロスピニング法は、ポリマー溶液を充填したノズルと基板の間に電圧を印加した状態で、ノズルからポリマー溶液を吐出させて紡糸する方法である。
本発明のアッセイ用プレートにおける繊維膜は、空隙を有するため液体を透過させることができる。好ましくは、ウェルに液体を収容した場合に、大気圧下の静置状態では表面張力により液体は繊維膜を透過しないが、繊維膜の外側を内側に対して相対的に陰圧状態にすることにより通液する。ここで、繊維膜の内側とはウェルの内容物に接している側をいい、その反対側を繊維膜の外側という。繊維膜の外側を相対的に陰圧状態にする方法としては、例えば繊維膜の外側から吸引したり、繊維膜の内側から加圧したりする手段がある。
本発明のアッセイ用プレートにおいて、ウェルは、アッセイを行う際に用いる試料溶液や試薬溶液を収容する容器を指す。このウェルが1個または2個以上並べられ、アッセイ用プレートを構成する。ウェルを2個以上有するマルチウェルプレートとしては、例えば6、12、24、48、96、又は384穴プレート等が一般的であり、これらのうち市販の96穴プレートと同様の、200μLサイズの円筒形のウェルが8×12=96個整列したものが汎用性が高く、好ましい。
図1に本発明のアッセイ用プレートの一態様の概略図を示した。この場合、筒状の部材の一方の開口部に繊維シートを該開口部全体を覆うように当てて固定具で留めることにより、繊維膜で形成された底部を有するウェルが形成される。固定具は、例えば筒状の部材の径に合う大きさのリング状の箍などでよい。
別の態様としては、ウェルの底部に支持体を設け(例えば格子状)、その上にウェルの大きさに合わせて成形した繊維膜を設置することにより、繊維膜で形成された底部を有するウェルを形成できる。
図1に本発明のアッセイ用プレートの一態様の概略図を示した。この場合、筒状の部材の一方の開口部に繊維シートを該開口部全体を覆うように当てて固定具で留めることにより、繊維膜で形成された底部を有するウェルが形成される。固定具は、例えば筒状の部材の径に合う大きさのリング状の箍などでよい。
別の態様としては、ウェルの底部に支持体を設け(例えば格子状)、その上にウェルの大きさに合わせて成形した繊維膜を設置することにより、繊維膜で形成された底部を有するウェルを形成できる。
ウェルは筒状の形状に限定されず、ごく微量の試料や試薬を乗せることができる程度の窪みの態様でもよく、それによりアッセイ用プレート全体を薄く小型にして、アッセイ用のチップとすることもできる。あるいは、繊維膜とマイクロ流路とを備えるチップにおいて該繊維膜上で第一物質と被検物質の反応を行う態様とすることもできる。
本発明のアッセイ用プレートは、底面を形成する繊維膜に被検物質と特異的に結合する第一物質を固定化することができる。また、本発明のアッセイ用プレートは、底面を形成する繊維膜に、被検物質を固定化することもできる。
第一物質としては、抗体、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されないが、本発明のプレートは免疫アッセイに好適に用いることができるため、抗体が特に好ましい。
被検物質としては、第一物質が抗体である場合はそれに対する抗原タンパク質が挙げられる。また、第一物質がDNA又はRNAである場合はその配列にハイブリダイズする配
列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられる。
第一物質としては、抗体、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されないが、本発明のプレートは免疫アッセイに好適に用いることができるため、抗体が特に好ましい。
被検物質としては、第一物質が抗体である場合はそれに対する抗原タンパク質が挙げられる。また、第一物質がDNA又はRNAである場合はその配列にハイブリダイズする配
列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられる。
本発明のアッセイ用プレートは、プレートを構成するウェルの底面が繊維膜で形成されていることにより、大きな表面積を有する。そのため、ウェル底面に固定化する抗体等の第一物質又は被検物質の量を大きくすることができ、第一物質と被検物質との反応(例えば抗原−抗体反応)が効率良く進行して、アッセイ時間を短縮することができるとともに検出感度を上げることができる。
また、固定化面を三次元に展開することにより、アッセイに用いる被検試料や試薬の量又は溶液の体積が小さくてすむ。これは、単に底面積を二次元に広くするだけでは得られない効果である。
また、固定化面を三次元に展開することにより、アッセイに用いる被検試料や試薬の量又は溶液の体積が小さくてすむ。これは、単に底面積を二次元に広くするだけでは得られない効果である。
本発明のアッセイ用プレートはバイオセンサーデバイスに適用または設置するなどして、被検物質の定量又は定性測定に用いることができる。その際、かかる定量又は定性測定の方法には、後述する本発明のアッセイ方法の態様の他、種々の手法を適用でき、特に限定されない。
<2>本発明のアッセイ方法
本発明の被検物質のアッセイ方法の一の態様は、本発明のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された第一物質に被検物質を含む液体を接触させる第一工程と、前記第一物質に結合した被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる第二工程と、前記被検物質に結合した前記第二物質を定量する第三工程とを含む。
本発明の被検物質のアッセイ方法の一の態様は、本発明のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された第一物質に被検物質を含む液体を接触させる第一工程と、前記第一物質に結合した被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる第二工程と、前記被検物質に結合した前記第二物質を定量する第三工程とを含む。
第一工程には、前述した本発明のアッセイ用プレートの繊維膜に第一物質が固定化されているものを用いる。
ここで、第一物質としては、抗体、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されないが、本発明のプレートは免疫アッセイに好適に用いることができるため、抗体が特に好ましい。
被検物質としては、第一物質が抗体である場合はそれに対する抗原タンパク質が挙げられる。また、第一物質がDNA又はRNAである場合はその配列にハイブリダイズする配列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられる。
ここで、第一物質としては、抗体、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されないが、本発明のプレートは免疫アッセイに好適に用いることができるため、抗体が特に好ましい。
被検物質としては、第一物質が抗体である場合はそれに対する抗原タンパク質が挙げられる。また、第一物質がDNA又はRNAである場合はその配列にハイブリダイズする配列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられる。
抗体等の第一物質の固定化方法としては、疎水結合、イオン結合などの非共有結合も可能であるが、該物質の担体からの脱離を防止する観点から共有結合が好ましい。共有結合による固定化方法としては、カルボキシル基、アミノ基やSH基を使用するグルタルアルデヒド法、カルボジイミド法やマレイミド法が一般的である。その他、アビジン−ビオチン/ストレプトアビジン結合、ビオチン−抗ビオチン抗体を用いる公知の方法により固定化してもよい。また、PEG等のスペーサーを介して固定化してもよい。
固定化量及び固定化密度については、本発明の効果を妨げない限りにおいて任意に調整することができる。
固定化量及び固定化密度については、本発明の効果を妨げない限りにおいて任意に調整することができる。
第一工程は、第一物質固定化後のアッセイ用プレートを緩衝液等で洗浄した後に行ってもよい。
また第一工程は、第一物質固定化後の繊維膜に対してブロッキングを施した後に行ってもよい。ブロッキング剤としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン、血清等が挙げられ、特に限定されない。ブロッキングは公知の手段で行うことができ、ブロッキング後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄してもよい。
第一工程では、繊維膜上の第一物質に被検物質を含む液体を接触させる。ここで、第一物質が抗体、被検物質がその抗原タンパク質である場合は、抗原−抗体反応が起こる。ま
た、第一物質がDNA又はRNAであり、被検物質がその配列にハイブリダイズする配列を有するDNA又はRNAである場合は、ハイブリダイゼーションが起こる。
第一工程の後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄してもよい。
また第一工程は、第一物質固定化後の繊維膜に対してブロッキングを施した後に行ってもよい。ブロッキング剤としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン、血清等が挙げられ、特に限定されない。ブロッキングは公知の手段で行うことができ、ブロッキング後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄してもよい。
第一工程では、繊維膜上の第一物質に被検物質を含む液体を接触させる。ここで、第一物質が抗体、被検物質がその抗原タンパク質である場合は、抗原−抗体反応が起こる。ま
た、第一物質がDNA又はRNAであり、被検物質がその配列にハイブリダイズする配列を有するDNA又はRNAである場合は、ハイブリダイゼーションが起こる。
第一工程の後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄してもよい。
第二工程では、第一工程後の繊維膜上の被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる。
ここで、第二物質としては、例えば被検物質がタンパク質である場合、それに対する抗体が挙げられる。また、第二物質は第三工程における検出のため、標識化されていることが好ましい。標識としては、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子が挙げられ、特に制限されない。より具体的には、ペルオキシターゼ、アルカリフォスファターゼ、チロシナーゼ、ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、I125、I131、H3等の放射性同位体、テトラメチルローダミン、ユーロピウムキレート、フルオレセインなどのイソシアネ―ト誘導物質等の蛍光物質、アクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホン酸、ルシフェリン、NADオキシドレダクターゼ、ルシゲニン、ロシフィン、金コロイド、セレンコロイド、着色ラテックス、磁性微粒子等の着色微粒子、ピペリジン−N−オキシド誘導体、ピロリヂン−N−オキシド誘導体、オキサゾリジン−N−オキシド誘導体のようなフリーラジカルを示す物質などが挙げられる。
第二工程の後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄した方がよい。この後の被検物質の検出においてS/N比上がったり、定量性が向上したりするからである。
第三工程では前記被検物質に結合した第二物質を定量するが、その方法は特に制限されない。第二物質が標識化されている場合は、前記標識を検出することにより、前記被検物質に結合した前記標識化された第二物質を定量することができる。標識の検出は、標識酵素反応等により生じる発色を吸光度計等で測定する方法、標識物質より生じる蛍光を蛍光顕微鏡等で測定する方法、放射性同位体量を測定する方法等が挙げられ、特に制限されない。
ここで、第二物質としては、例えば被検物質がタンパク質である場合、それに対する抗体が挙げられる。また、第二物質は第三工程における検出のため、標識化されていることが好ましい。標識としては、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子が挙げられ、特に制限されない。より具体的には、ペルオキシターゼ、アルカリフォスファターゼ、チロシナーゼ、ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、I125、I131、H3等の放射性同位体、テトラメチルローダミン、ユーロピウムキレート、フルオレセインなどのイソシアネ―ト誘導物質等の蛍光物質、アクリジニウムエステル、アクリジニウムスルホン酸、ルシフェリン、NADオキシドレダクターゼ、ルシゲニン、ロシフィン、金コロイド、セレンコロイド、着色ラテックス、磁性微粒子等の着色微粒子、ピペリジン−N−オキシド誘導体、ピロリヂン−N−オキシド誘導体、オキサゾリジン−N−オキシド誘導体のようなフリーラジカルを示す物質などが挙げられる。
第二工程の後は、緩衝液等でアッセイ用プレートを洗浄した方がよい。この後の被検物質の検出においてS/N比上がったり、定量性が向上したりするからである。
第三工程では前記被検物質に結合した第二物質を定量するが、その方法は特に制限されない。第二物質が標識化されている場合は、前記標識を検出することにより、前記被検物質に結合した前記標識化された第二物質を定量することができる。標識の検出は、標識酵素反応等により生じる発色を吸光度計等で測定する方法、標識物質より生じる蛍光を蛍光顕微鏡等で測定する方法、放射性同位体量を測定する方法等が挙げられ、特に制限されない。
第一工程において、第一物質と被検物質とを結合させる反応時間は、1〜120秒間が好ましく、より好ましくは10〜20秒間である。
第二工程において、被検物質と第二物質とを結合させる反応時間は、1〜120秒間が好ましく、より好ましくは10〜20秒間である。
第二工程において、被検物質と第二物質とを結合させる反応時間は、1〜120秒間が好ましく、より好ましくは10〜20秒間である。
本発明の被検物質のアッセイ方法の他の態様は、本発明のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された被検物質に、前記被検物質と特異的に結合する第一物質を含む液体を接触させる第一工程と、前記被検物質に結合した前記第一物質を定量する第二工程とを含む。
ここで、被検物質としては、タンパク質、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されない。第一物質としては、被検物質に対する抗体や、被検物質がDNA又はRNAである場合にその配列にハイブリダイズする配列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられ、特に限定されない。また、第一物質は第二工程における検出のため、標識化されていることが好ましい。標識としては、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子が挙げられ、特に制限されない。
ここで、被検物質としては、タンパク質、DNA、RNA等が挙げられ、特に限定されない。第一物質としては、被検物質に対する抗体や、被検物質がDNA又はRNAである場合にその配列にハイブリダイズする配列を有するDNAもしくはRNA又はその配列に特異的に結合するタンパク質が挙げられ、特に限定されない。また、第一物質は第二工程における検出のため、標識化されていることが好ましい。標識としては、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子が挙げられ、特に制限されない。
この態様における第一工程では、前述した本発明のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された被検物質に第一物質を含む液体を接触させる。ここで、被検物質が抗原タンパク質、第一物質がそれに対する抗体である場合は、抗原−抗体反応が起こる。また、被検物質がDNA又はRNAであり、第一物質がその配列にハイブリダイズする配列を有するDNA又はRNAである場合は、ハイブリダイゼーションが起こる。
ここで、第一物質と被検物質とを結合させる反応時間は、1〜120秒間が好ましく、より好ましくは10〜20秒間である。
ここで、第一物質と被検物質とを結合させる反応時間は、1〜120秒間が好ましく、より好ましくは10〜20秒間である。
第二工程では前記被検物質に結合した第一物質を定量するが、その方法は特に制限され
ない。第一物質が標識化されている場合は、前記標識を検出することにより、前記被検物質に結合した前記標識化された第一物質を定量することができる。標識の検出は、標識酵素反応等により生じる発色を吸光度計等で測定する方法、標識物質より生じる蛍光を蛍光顕微鏡等で測定する方法、放射性同位体量を測定する方法等が挙げられ、特に制限されない。
この態様においても、繊維膜への固定化方法は特に限定されず、またその固定化量及び固定化密度も本発明の効果を妨げない限りにおいて任意に調整することができる。また、ブロッキングや、各工程前後の洗浄も、前述の態様と同様に任意に行うことができる。
ない。第一物質が標識化されている場合は、前記標識を検出することにより、前記被検物質に結合した前記標識化された第一物質を定量することができる。標識の検出は、標識酵素反応等により生じる発色を吸光度計等で測定する方法、標識物質より生じる蛍光を蛍光顕微鏡等で測定する方法、放射性同位体量を測定する方法等が挙げられ、特に制限されない。
この態様においても、繊維膜への固定化方法は特に限定されず、またその固定化量及び固定化密度も本発明の効果を妨げない限りにおいて任意に調整することができる。また、ブロッキングや、各工程前後の洗浄も、前述の態様と同様に任意に行うことができる。
本発明のアッセイ法において、被検物質、第一物質、第二物質を含む液体は、それぞれ任意の緩衝液でよい。例えば、PBS、TE、TAE等、特に限定されない。そのpHも、アッセイの目的に合わせて、適宜調節することができる。
本発明のアッセイ法を行う温度は、特に限定されないが、非特異吸着を防ぐ観点や、被検物質、第一物質、第二物質がタンパク質である場合はその変性を防ぐ観点から、4〜25℃が好ましい。
前記第一工程及び/又は前記第二工程、あるいは洗浄操作を行う場合において、被検物質を含む液体、第一物質を含む液体、第二物質を含む液体、あるいは洗浄液(緩衝液)は、アッセイ用プレートの繊維膜を通液させることにより行うことが好ましい。
従来の平底面を有するマイクロタイタープレート等においては、液体をウェルから除去するのにピペットで吸い出したり、デカンテーションを行ったりする。
本発明のアッセイ用プレートは前述の通り繊維膜が液体を透過させることができるため、ピペットで吸い出したり、デカンテーションで除いたりするよりも、繊維膜で形成されているウェルの底面から通液させるのが簡便で好ましい。通液は、繊維膜の外側を内側に対して相対的に陰圧状態にすることにより行うことができる。繊維膜の外側を相対的に陰圧状態にする方法としては、例えば繊維膜の外側からポンプやシリンジで吸引したり(図2)、繊維膜の内側から加圧したりする手段がある。あるいは、プレートごと遠心分離機にかけて通液させてもよい。
従来の平底面を有するマイクロタイタープレート等においては、液体をウェルから除去するのにピペットで吸い出したり、デカンテーションを行ったりする。
本発明のアッセイ用プレートは前述の通り繊維膜が液体を透過させることができるため、ピペットで吸い出したり、デカンテーションで除いたりするよりも、繊維膜で形成されているウェルの底面から通液させるのが簡便で好ましい。通液は、繊維膜の外側を内側に対して相対的に陰圧状態にすることにより行うことができる。繊維膜の外側を相対的に陰圧状態にする方法としては、例えば繊維膜の外側からポンプやシリンジで吸引したり(図2)、繊維膜の内側から加圧したりする手段がある。あるいは、プレートごと遠心分離機にかけて通液させてもよい。
上記のように反応物質を含む液体を、繊維膜を透過させる方法をとることにより、被検物質と第一物質との反応や、被検物質と第二物質との反応における、物質間の接触の効率化を図ることができる。これにより、従来長時間インキュベーション時間を要したアッセイ時間の短縮を図ることができる。
さらに、洗浄操作において、洗浄液(緩衝液)を繊維膜を透過させる方法をとることにより、従来のピペッティングや浸漬等による洗浄よりも洗浄効率が向上する。その結果、その後の検出・定量においてS/N比が向上する。一般に三次元構造にまとわりついた未結合分子は除去しにくいが、簡便な手順で洗浄効率を上げることができるので有用である。
さらに、洗浄操作において、洗浄液(緩衝液)を繊維膜を透過させる方法をとることにより、従来のピペッティングや浸漬等による洗浄よりも洗浄効率が向上する。その結果、その後の検出・定量においてS/N比が向上する。一般に三次元構造にまとわりついた未結合分子は除去しにくいが、簡便な手順で洗浄効率を上げることができるので有用である。
本発明のアッセイ方法は、各工程を短時間かつ効率的に行うことができ、全工程を5分以内に完了することも可能である。また、被検物質を高感度に検出できるので、抗原等の被検試料の量・体積が微量でも定量的な測定が可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
≪アッセイ用プレートの作製≫
エレクトロスピニング法により、ポリスチレンのマイクロ繊維シートを作製した。
具体的には、ポリスチレン(Mw=9.0×105、20w/v%)及びTriton−X(登録商標)(0.05w/v%)を、テトラヒドロフラン(THF)及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMA)を体積比1:1で混合した溶媒に溶解して、ポリマー溶液とした。調製したポリマー溶液を、21ゲージのステンレススチール製針を装着したガラスシリンジに充填した。温度25℃、湿度30%の条件下で、針と回収ドラムとの間(10cm)に20kVの電圧を印加した。ポリマー溶液は15μL/分の速度でシリンジからドラム上に吐出され、電界紡糸された繊維は600rpmで回転するドラムに巻き取り、均一に分散した不織シート状とした。
エレクトロスピニング法により、ポリスチレンのマイクロ繊維シートを作製した。
具体的には、ポリスチレン(Mw=9.0×105、20w/v%)及びTriton−X(登録商標)(0.05w/v%)を、テトラヒドロフラン(THF)及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMA)を体積比1:1で混合した溶媒に溶解して、ポリマー溶液とした。調製したポリマー溶液を、21ゲージのステンレススチール製針を装着したガラスシリンジに充填した。温度25℃、湿度30%の条件下で、針と回収ドラムとの間(10cm)に20kVの電圧を印加した。ポリマー溶液は15μL/分の速度でシリンジからドラム上に吐出され、電界紡糸された繊維は600rpmで回転するドラムに巻き取り、均一に分散した不織シート状とした。
上記のように作製したポリスチレン繊維膜を用いてアッセイ用プレートを作製した。
具体的には、図1に示すように、底のない円筒状のマイクロタイターウェル(直径6.8mm×高さ83mm)の一方の開口部に、エレクトロスピニング法で作製したポリスチレンのマイクロ繊維シートを、該開口部全体を覆うように当て、固定具で留めてウェルを形成した。このウェルを96(8×12)個並べて設置して、アッセイ用プレートとした。
具体的には、図1に示すように、底のない円筒状のマイクロタイターウェル(直径6.8mm×高さ83mm)の一方の開口部に、エレクトロスピニング法で作製したポリスチレンのマイクロ繊維シートを、該開口部全体を覆うように当て、固定具で留めてウェルを形成した。このウェルを96(8×12)個並べて設置して、アッセイ用プレートとした。
≪表面積及び空隙率の測定≫
前述のように作製したポリスチレンマイクロ繊維シートをSEMで観察した結果を(図3(A))に示す。また、マイクロ繊維シートをPBS中でFITC−BSAを用いて染色し、共焦点レーザー顕微鏡により三次元像を構築したものを(図3(B))に示す。
これらの結果より、ポリスチレンマイクロ繊維シートの空隙率は50〜60%、繊維径は1〜2μmであった。また、該ポリスチレンマイクロ繊維シートを用いて前述のように作製したアッセイ用プレートのウェル底面の表面積は4cm2/ウェルであった。なお、比較として、市販のポリスチレン製96穴プレートの平底面の表面積は0.4cm2/ウェルであった。
前述のように作製したポリスチレンマイクロ繊維シートをSEMで観察した結果を(図3(A))に示す。また、マイクロ繊維シートをPBS中でFITC−BSAを用いて染色し、共焦点レーザー顕微鏡により三次元像を構築したものを(図3(B))に示す。
これらの結果より、ポリスチレンマイクロ繊維シートの空隙率は50〜60%、繊維径は1〜2μmであった。また、該ポリスチレンマイクロ繊維シートを用いて前述のように作製したアッセイ用プレートのウェル底面の表面積は4cm2/ウェルであった。なお、比較として、市販のポリスチレン製96穴プレートの平底面の表面積は0.4cm2/ウェルであった。
≪免疫アッセイ1≫
以下の手順で免疫アッセイを行った。アッセイ用プレートには、実施例として前述のように作製したウェル底面が繊維膜で形成されたアッセイ用プレート、又は比較例として市販のポリスチレン製96穴プレートを使用した。アッセイ用プレートの各ウェル底面に一次抗体として坑ヒトアルブミン抗体(Bethyl社製)を物理吸着法で固定化した。固定化時間は1時間とした。固定化後のウェルをトリス塩酸緩衝液(200μL×5)で洗浄した後、次いでウシ血清アルブミン(BSA)(Aldrich社製)でブロッキングし(10μg/mL、200μL、30分間)、抗原としてヒトアルブミン(Bethyl社製)溶液(0又は50ng/mL)200μLを添加して所定時間(実施例:10秒間、比較例:10秒間、10分間、1時間又は2時間)反応させた後、二次抗体としてFITC標識抗ヒトアルブミン抗体(Bethyl社製)溶液(10μg/mL)を200μL添加し、10秒間反応させた。ウェルをトリス塩酸緩衝液(200μL×5)で洗浄した後、蛍光シグナル強度を検出した。
なお、各溶液添加後、実施例ではウェル底面の外側から吸引して溶液を除去し、比較例ではピペッティングにより溶液を除去した。
以下の手順で免疫アッセイを行った。アッセイ用プレートには、実施例として前述のように作製したウェル底面が繊維膜で形成されたアッセイ用プレート、又は比較例として市販のポリスチレン製96穴プレートを使用した。アッセイ用プレートの各ウェル底面に一次抗体として坑ヒトアルブミン抗体(Bethyl社製)を物理吸着法で固定化した。固定化時間は1時間とした。固定化後のウェルをトリス塩酸緩衝液(200μL×5)で洗浄した後、次いでウシ血清アルブミン(BSA)(Aldrich社製)でブロッキングし(10μg/mL、200μL、30分間)、抗原としてヒトアルブミン(Bethyl社製)溶液(0又は50ng/mL)200μLを添加して所定時間(実施例:10秒間、比較例:10秒間、10分間、1時間又は2時間)反応させた後、二次抗体としてFITC標識抗ヒトアルブミン抗体(Bethyl社製)溶液(10μg/mL)を200μL添加し、10秒間反応させた。ウェルをトリス塩酸緩衝液(200μL×5)で洗浄した後、蛍光シグナル強度を検出した。
なお、各溶液添加後、実施例ではウェル底面の外側から吸引して溶液を除去し、比較例ではピペッティングにより溶液を除去した。
図4に結果を示す。なお、0ng/mLヒトアルブミン溶液のグラフは、バックグラウンドの検出を示す。
実施例の蛍光シグナル強度の方が、比較例の10分間の抗原−抗体反応の場合よりも大きく、比較例の2時間の抗原−抗体反応の場合と同程度であった。また、比較例では10秒間の抗原−抗体反応ではシグナルとバックグラウンドの蛍光強度に差が出なかったのに対し、実施例では短時間の反応時間にもかかわらず顕著なシグナルが得られた(p<0.05)。
また、200秒の検出を含め、実施例では全工程で5分間しかかからなかった。一方、
比較例では全工程を行うのに5分間〜2時間を要した。
実施例の蛍光シグナル強度の方が、比較例の10分間の抗原−抗体反応の場合よりも大きく、比較例の2時間の抗原−抗体反応の場合と同程度であった。また、比較例では10秒間の抗原−抗体反応ではシグナルとバックグラウンドの蛍光強度に差が出なかったのに対し、実施例では短時間の反応時間にもかかわらず顕著なシグナルが得られた(p<0.05)。
また、200秒の検出を含め、実施例では全工程で5分間しかかからなかった。一方、
比較例では全工程を行うのに5分間〜2時間を要した。
上記免疫アッセイ1において、固定化時当初の一次抗体溶液濃度からMicroBCA(登録商標)法で求めた固定化処理後の一次抗体溶液濃度を差し引いて、ウェル底面に固定化された一次抗体量を算出した。実施例における一次抗体の固定化量は0.4μg/ウェルであったのに対し、比較例ではその10分の1量の0.04μg/ウェルであった。
≪免疫アッセイ2≫
抗原−抗体反応時間を10秒〜120分間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。抗原−抗体反応後の上清中の抗原濃度をMicroBCA(登録商標)法で測定することにより固定化した一次抗体に結合した抗原量を求め、これに基づいてトラップ率(導入した全抗原に対する抗体に結合した抗原の比)を算出した。
結果を図5に示す。全体的に比較例よりも実施例のトラップ率の方が高く、実施例における3分間の抗原−抗体反応でのトラップ率と、比較例における30分間の抗原−抗体反応でのトラップ率とが同程度であった。すなわち、実施例では短時間で多くの抗原が抗体と結合したことが示された。また、近似曲線から抗原−抗体反応の初速度を算出したところ、1分時において実施例は比較例の約4倍も高かった。
これにより底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートを用いて抗体の固定化量を大きくすることにより、アッセイ時間を短縮できることが確認された。
抗原−抗体反応時間を10秒〜120分間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。抗原−抗体反応後の上清中の抗原濃度をMicroBCA(登録商標)法で測定することにより固定化した一次抗体に結合した抗原量を求め、これに基づいてトラップ率(導入した全抗原に対する抗体に結合した抗原の比)を算出した。
結果を図5に示す。全体的に比較例よりも実施例のトラップ率の方が高く、実施例における3分間の抗原−抗体反応でのトラップ率と、比較例における30分間の抗原−抗体反応でのトラップ率とが同程度であった。すなわち、実施例では短時間で多くの抗原が抗体と結合したことが示された。また、近似曲線から抗原−抗体反応の初速度を算出したところ、1分時において実施例は比較例の約4倍も高かった。
これにより底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートを用いて抗体の固定化量を大きくすることにより、アッセイ時間を短縮できることが確認された。
≪免疫アッセイ3≫
抗原量を0、6.25、50、400又は1000ng/mLに変更し、比較例の抗原−抗体反応時間を10秒間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。
図6に結果を示す。抗原の検出限界濃度は、実施例は15ng/mLで、比較例の110ng/mLよりも非常に小さかった。これにより、本発明のアッセイは、高感度な検出を可能にすることが示された。
抗原量を0、6.25、50、400又は1000ng/mLに変更し、比較例の抗原−抗体反応時間を10秒間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。
図6に結果を示す。抗原の検出限界濃度は、実施例は15ng/mLで、比較例の110ng/mLよりも非常に小さかった。これにより、本発明のアッセイは、高感度な検出を可能にすることが示された。
≪免疫アッセイ4≫
抗原であるヒトアルブミン溶液の添加量を20μLに変更し、抗原−抗体反応時間及び二次抗体反応時間をそれぞれ1分間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。
図7に結果を示す。実施例ではごく少量の被検試料であっても、バックグラウンドに対して有意なシグナルを得ることができた。
抗原であるヒトアルブミン溶液の添加量を20μLに変更し、抗原−抗体反応時間及び二次抗体反応時間をそれぞれ1分間に変更した以外は、免疫アッセイ1と同様の操作を行った。
図7に結果を示す。実施例ではごく少量の被検試料であっても、バックグラウンドに対して有意なシグナルを得ることができた。
≪洗浄効率の比較実験≫
前述のように作製したウェル底面が繊維膜で形成されたアッセイ用プレートのウェルをBSAでブロッキングした後、1w/v%FITC−BSA/PBS溶液を200μL添加し、1時間インキュベートした。その後、ウェルをPBSで洗浄した。洗浄方法は、(1)PBSをウェルに添加してウェル底面の外側から吸引する(200μL×5回)、(2)PBSをウェルに添加してピペッティングする(200μL×5回)、(3)PBS200μLをウェルに添加して24時間浸漬する、のいずれかの手段により行った。洗浄後のFITCの蛍光シグナルを蛍光顕微鏡で検出し強度を測定した。
図8に結果を示す。ここで、蛍光シグナル強度が低いことは、ウェルに非特異に結合又は残存したFITC−BSA分子が少ないことを示し、洗浄効率が高かったことを示す。
従来一般的なピペッティングによる洗浄(2)では洗浄効率が低かった。一方、吸引による洗浄(1)では、短時間かつ簡便な手順にもかかわらず、24時間の浸漬による洗浄(3)と同程度の高い洗浄効果を得られた。
前述のように作製したウェル底面が繊維膜で形成されたアッセイ用プレートのウェルをBSAでブロッキングした後、1w/v%FITC−BSA/PBS溶液を200μL添加し、1時間インキュベートした。その後、ウェルをPBSで洗浄した。洗浄方法は、(1)PBSをウェルに添加してウェル底面の外側から吸引する(200μL×5回)、(2)PBSをウェルに添加してピペッティングする(200μL×5回)、(3)PBS200μLをウェルに添加して24時間浸漬する、のいずれかの手段により行った。洗浄後のFITCの蛍光シグナルを蛍光顕微鏡で検出し強度を測定した。
図8に結果を示す。ここで、蛍光シグナル強度が低いことは、ウェルに非特異に結合又は残存したFITC−BSA分子が少ないことを示し、洗浄効率が高かったことを示す。
従来一般的なピペッティングによる洗浄(2)では洗浄効率が低かった。一方、吸引による洗浄(1)では、短時間かつ簡便な手順にもかかわらず、24時間の浸漬による洗浄(3)と同程度の高い洗浄効果を得られた。
≪空隙率とタンパク吸着量の関係≫
空隙率を変えて作製した各ポリスチレンマイクロ繊維シート上に、PBS中でFITC
−BSAを吸着させ、その蛍光強度を測定した。
結果は図9の通り、空隙率と繊維シートの単位質量あたりのBSA吸着量とが線形の関係を示した。ここで、アッセイ用プレートに繊維膜を用いる際の繊維膜の体積及び密度は既知の値なので、図9の結果に基づき、一定の繊維膜の体積におけるBSA吸着量を算出した。すると空隙率が30〜80%の場合、より好ましくは40〜60%の場合、さらに好ましくは50%の場合に、繊維膜の単位体積あたりの吸着量が大きくなることが判明した。
空隙率を変えて作製した各ポリスチレンマイクロ繊維シート上に、PBS中でFITC
−BSAを吸着させ、その蛍光強度を測定した。
結果は図9の通り、空隙率と繊維シートの単位質量あたりのBSA吸着量とが線形の関係を示した。ここで、アッセイ用プレートに繊維膜を用いる際の繊維膜の体積及び密度は既知の値なので、図9の結果に基づき、一定の繊維膜の体積におけるBSA吸着量を算出した。すると空隙率が30〜80%の場合、より好ましくは40〜60%の場合、さらに好ましくは50%の場合に、繊維膜の単位体積あたりの吸着量が大きくなることが判明した。
本発明によれば、簡便な操作により短時間で高感度な検出を実現でき、被検試料が少量でも行える、アッセイが可能となるため、産業上有用である。
Claims (15)
- 底面が繊維膜で形成されたウェルを有するアッセイ用プレートであって、前記繊維膜の含水時の空隙率が30〜80%であることを特徴とする、アッセイ用プレート。
- 前記繊維膜を形成する繊維の直径が0.5〜10μmである、請求項1に記載のアッセイ用プレート。
- 前記繊維がポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリパラメチルスチレン、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリ−p−ヒドロキシ安息香酸、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリエチレングリコール、及び2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンポリマー、並びにこれらの共重合体及びポリマーアロイから選択される、請求項1又は2に記載のアッセイ用プレート。
- 前記繊維膜がエレクトロスピニング法、溶融紡糸法、乾式紡糸法または湿式紡糸法により作製されたものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載されたプレート。
- 前記繊維膜に被検物質と特異的に結合する第一物質が固定化されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアッセイ用プレート。
- 前記繊維膜に被検物質が固定化されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアッセイ用プレート。
- 被検物質のアッセイ方法であって、
請求項5に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された第一物質に被検物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記第一物質に結合した被検物質に、前記被検物質に特異的に結合する第二物質を含む液体を接触させる第二工程と、
前記被検物質に結合した前記第二物質を定量する第三工程とを含む方法。 - 前記第二物質が標識化されており、該標識に基づいて第二物質を定量する、請求項7に記載の方法。
- 前記第一工程及び/又は前記第二工程において、被検物質を含む液体及び/又は第二物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる請求項7または8に記載の方法。
- 被検物質のアッセイ方法であって、
請求項6に記載のアッセイ用プレートの繊維膜に固定化された被検物質に、前記被検物質と特異的に結合する第一物質を含む液体を接触させる第一工程と、
前記被検物質に結合した前記第一物質を定量する第二工程と、を含む方法。 - 前記第一物質が標識化されており、該標識に基づいて第一物質を定量する、請求項10に
記載の方法。 - 前記第一工程において、第一物質を含む液体を、前記アッセイ用プレートの繊維膜を通液させる請求項10または11に記載の方法。
- 前記繊維膜の外側から吸引又は前記繊維膜の内側から加圧することにより、前記繊維膜を通液させる、請求項9又は12に記載の方法。
- 前記第一物質及び/又は第二物質が被検物質に対する抗体である、請求項7〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記標識が、酵素、放射性同位元素、蛍光物質及び着色微粒子から選択される、請求項8または11に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011268549A JP2013120138A (ja) | 2011-12-08 | 2011-12-08 | バイオアッセイ用プレート及びアッセイ方法 |
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